>魔界 魔王城
ぬ~べ~「はぁぁぁああ!!」
ラハール「ふん。甘い!」
>修練場
ラハール「鬼の残留した気で作り出した紛い物で、オレ様に勝てると思ったか!」
ラハール「武器が素手なのに、格闘スキルが無いに等しい。まだアデルやキリアの方がマシだぞ!」
ラハール「ハァーハッハッハッハッ! 魔王玉ッ!」
エトナ「まさか。殿下が人間相手に修行をつける時がくるなんてねー」
フロン「あれって修行つけてるって言えるんでしょうか? 一方的にボコってるだけのような……」
エトナ「それでも必死に食らい付いるなんてねぇ。気持ち悪いわね。Mなのかしら」
フロン「愛です! 愛する人と一緒に居るために、魔人へと至ろうとするなんて凄いじゃないですか!」
これはぬ~べ~こと鵺野鳴介が、妻である雪女と共にいるために、また生徒を護るために、魔人へと至る物語
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数日前
魔界。魔王城。魔界病院
ヒーラー「これは――初めて見ました。霊力病ですね」
ぬ~べ~「霊力病?」
ヒーラー「はい。霊力と言う謂わば+の強力な力と、長年居ることで妖怪と言う-の力が削られ、雪女さんの体内組織が壊れかけてます」
ぬ~べ~「そんな――つまり、俺の所為で、ゆきめが……」
フロン「ヒーラーさん。お2人を救う方法はないんですか!?」
シシリー「このまま2人が離ればなれって悲しいよ!」
ヒーラー「……無くはないです。無論、簡単ではないですが」
ぬ~べ~「方法があるのか!」
ヒーラー「簡単に言いますが、+の力を-にすればいいだけです。つまりは貴方の霊力を魔力に変換すれば、雪女さんに害すること無く、一緒にいることができるでしょう」
ぬ~べ~「――!」
ヒーラー「ただし。害しないほどの霊力を魔力に換えれば、貴方は人では無く、悪魔に近い存在。魔人へと成ります。人を捨て、魔人へ成る覚悟は」
ぬ~べ~「ある。ゆきめと共にいられるなら、人間であることは惜しくはない」
フロン「愛です! ラハールさん、見ましたか。これが愛ですよ!」
シシリー「うわぁ、ゆきめさん、愛されてるなぁ」
その日から、ぬ~べ~の魔人になるための修行が始まった
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