ある日、奉仕部にて……
由比ヶ浜結衣「え、カマクラの名前を改名するって!?」
雪ノ下雪乃「カマクラって、確か比企谷君の家で飼っている猫のことよね。どうして改名をすることになったのかしら?」
比企谷八幡「ああ、実は昨日の夜小町が………」
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事の起こりは昨日の夜、比企谷家にて……、
八幡『はぁ?カマクラの名前を改名したいだと』
比企谷小町『うん!可愛い名前をつけてあげようよ』
八幡『何で急にそんなこと言うんだ?お前カマクラのこと『カマクラ〜、肩〜!』って可愛がってるじゃねえか』
小町『いやさぁ〜小町思うんだけどね、猫に"カマクラ(鎌倉)"って地名をつけるの、なんか嫌だなって思うんだよ。小町が猫ならお兄ちゃん見たく引きこもりになっちゃうよ』
八幡『猫はもともと引きこもりな生き物だからな。こたつで丸くまるのも猫だろ』
小町『とにかくさ、カマクラに似合ういい名前を考えようよ!』
八幡「____というわけだ。突然小町の奴が言ってきたんだよ」
結衣「本当に急だね、どうしたんだろ小町ちゃん?」
雪乃「そうね、なら今日の奉仕部の活動は、カマクラくんの新しい名前をみんなで考えることにしましょう」
結衣「流石は猫好きのゆきのん、何時になくヒッキーの言うことに毒づかないですんなりと乗ったし!」
雪乃「私はすべての猫の味方なのよ」ドャッ
八幡「まあ、なんつうか………ありがとよ」
雪乃「なぁッ/// べ、べべ別に勘違いしないでもらいたいわねチョロ谷君! 私は猫の味方であるだけであって、別にあなたの言い出したことに乗ってあげたわけでわないのよ///」アワアワ
結衣「ちょ、明らかにゆきのんの方がちょろくなってるしーー!」
八幡「にしても、今更改名だなんてカマクラも迷惑な話だな。てか、猫の名前なんて思いつかねえし」
雪乃「ヒキガエル君、何を寝ぼけたことを言っているのかしら!? 名前というのはその人の、いえ、その猫さんの一生に関わるものなのよ! それなにのあなたという腐った目をした人間のクズは適当に付けようと言うのかしら!? 近年、自分の子供に漫画のキャラクターのような意味不明な名前をつけてしまう馬鹿な親が増えて問題となっているけれど、あなたのように家で飼っている飼い猫にすらロクな名前をつけることが出来ないなんて、あなたの精魂はどれだけ腐ってしまっているというの!?」キロッ
結衣「ちょッ、ゆきのん猫のことになってからってマジ過ぎるし!!」
八幡「あの雪ノ下さん、由比ヶ浜さんが引いてますけど。てか、なんで俺はそこまで言われなきゃならねんだよ」
雪乃「とにかく、猫に適当に考えた名前をつけてしまうだなんて打ち首ものだわ!」
結衣「そういやヒッキー、今更なんだけどさ、どうして『カマクラ』って名前になったの?」
八幡「いや、ぶっちゃけ適当に思いついたのつけたんだよ。つうか、人間じゃねえんだし、思いついた名前でいいだろ」
結衣「うわ、本当に適当につけたの!? でもそれじゃなんだか可哀想だし! ペットだって立派な家族なんだよ」
雪乃「そうよ。私が猫さんの飼い主になるのなら、三日三晩寝ずに真剣に考えた名前をつけて死ぬまで大切に育てるというのに、あなたは人から愛を感じないで生きてきたからといって、動物相手にも優しくなれないのかしら」
八幡「おい、俺の人生そのものを否定するかのような発言はやめろ! こんな俺にも愛を注いでくれる小町と戸塚に謝れ!」
結衣「いやヒッキーそれキモいから………てか、なんでさいちゃんもなの!?」
雪乃「さて、そろそろ本題へと入りましょうか。『カマクラ』に代わる新しい名前を考えなければならないわね」
結衣「そうだね、何がいいかな……」
鶴見留美「クリスベノワ」ボソッ
3人「ッ!?」
雪乃「あなたは、確か……」
結衣「千葉村で出会った鶴見留美ちゃん!?どうして奉仕部に、てか何時の間にッ!?」
八幡「ちょ、どうしてこんなとこにいるんだ!?」
留美「クリスベノワ」
八幡「……はい?」
結衣「えっと……留美ちゃん、一体何を言ってるの?」
留美「だから、クリスベノワ」
八幡「え?」
留美「だから、八幡の家の猫の新しい名前は………クリスベノワ!!」
結衣「ねえゆきのん、クリスベノワってどういう意味?」
雪乃「確か、クリスベノワという名前のプロレスラーがかつてアメリカにいたはずよ。きっとそのレスラーの名前から思いついたのではないかしら」
八幡「いや、なんでJSがそんな名前思いつくんだよ」
留美「クリスベノワ、クリスベノワ!!」
結衣「えっとね、留美ちゃん。もっと可愛い名前とかないかな?」
留美「クリスベノワッ!!」
八幡「どうやら、『クリスベノワ』を妥協する気はねぇみたいだな」
新しい名前案
・クリスベノワ
留美「クリスベノワ、クリスベノワーーー!!」
八幡「あぁーーわかったわかった、とりあえず候補に入れといておくから落ち着け」
結衣「う〜ん、『クリスベノワ』かぁ。やっぱり可愛い名前の方が動物も喜ぶと思うけどな」
雪乃「あら、奇遇ね由比ヶ浜さん。私もその意見には賛成だわ」
結衣「なら、『サブレ2号』って名前が良いと思うよ!」
雪乃「ならば私は『パンさん』という名前がピッタリだと思うわ」
八幡「おい、それのどこが可愛い名前なんだよ。しかも『2号』ってなんだし、あとパンダじゃなくて猫だし!」
新しい名前案
・クリスベノワ
・サブレ2号
・パンさん
結衣「もうッ、文句ばっか言ってないでヒッキーも何か考えろし!」
雪乃「もとあといえばあなたの家で飼っている猫さんなのだし、あなたが何も案を出さないのはおかしいと思うわ」
八幡「なら………『戸塚』とか」ボソッ
結衣「えっ」
雪乃「はいっ」
留美「………………キモい」ゾゾ
八幡「ちょ、由比ヶ浜や雪ノ下とリアクションはわかるけど、『キモい』って言ったぞ! みるみる今『キモい』ってはっきりと言ったぞ!」
新しい名前案
・クリスベノワ
・サブレ2号
・パンさん
・戸塚
結衣「いやヒッキー、それマジでないから………マジキモいから」ゾゾ
雪乃「キモ谷君、今後一切口を開かずに生活してくれるかしら」ゾゾ
八幡「それじゃ俺今後食事出来ねえだろ」
留美「『戸塚』って誰?八幡の好きな人の名前?」
八幡「え、まああながち間違ってはないが」
結衣「ちょ、ヒッキーマジキモいーーー!!バカ、最低ーー!!」
八幡「おい、さっきからキモいだとかうるせえよ、このビッチ!」
結衣「はぁ!?ビッチってなんだし! ヒッキーマジキモいッ、てか、さいちゃんは男の子だからね!!」
雪乃「小学生相手に何を言ってるのかしら、このホモ谷君は」
留美「え、八幡ってホモなの!?」
八幡「いや、ホモじゃねえからな!それに、戸塚は男とか女とかそういう性別を超越して、とにかく可愛いだろって!!」
結衣「確かにさいちゃんは可愛いけど、でも小学生相手に言うことじゃないし!」
雪乃(まったくこの男は、可愛いでいいのならば戸塚君でなくとも、この私がいるじゃいの…………ばかッ///)モジモジ
結衣(うぅぅ……ヒッキーてば、どうしていつもさいちゃんばっかなの!?私の方がヒッキーと部活でいつも一緒なのに///)モジモジ
ガラガラ
種田梨沙「あらみんな、とても楽しそうね」
雪乃「あら、あなたは確か教育実習生としてうちの学校へやってきた種田梨沙先生」
結衣「あ、種田先生だ!こんにちわーー!」
種田先生「こんにちは由比ヶ浜さん、それにみんなも」
八幡「えっと、どうしと種田先生がここへ?」
種田先生「平塚先生が忙しくて、代わりに奉仕部の様子を見てくるように頼まれたのよ。それにしてもみんな、何か話し合いをしてたようだけど、一体何を話してたの?」
雪乃「ええ、実は……」
種田「猫につける名前?」ビクッ
八幡「ええ、つってもこいつらがろくやのを思いつかなくて困ってるんです」
結衣「ちょ、ヒッキーのが一番酷いし!」
雪乃「ロリーパー君、通報されたくないのならば不用意に口を開かないことね」
留美「クリスベノワッ!!」プンプン
種田先生「名前………名前………!!」ボソ
結衣「あ、この際だし種田先生にも案を出してもらったら?」
雪乃「そうね、参考までに聞いておきましょうか」
種田先生「…………………………………」モジモジ
八幡「あの、種田先生?」
種田「か……風の国の猫姫さま、とかは?////」
一同「……………え!?」
その後、学校中に種田先生は中二病であるという噂が流れ、それに耐えられなかったのか、種田先生は教育実習を途中でやめてしまいました。
END
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