めぐり「正しいポッキーゲーム」 (25)
八幡「………」モグモグ
めぐり「どう?美味しい?」
八幡「はい。美味しいですよ。とても」
めぐり「ふふ、ありがと。手作りした甲斐があったよ」
八幡「……俺のために、ありがとうございます」
めぐり「そんな、当たり前だよ?私、比企谷くんの彼女。だから」
八幡「……こう、改めて言われると……」
めぐり「ふふ、比企谷くんは恥ずかしがり屋さんだなぁ」
八幡「…………ごちそうさまでした。美味しかったです。本当に」
めぐり「ん、まだごちそうさまじゃないよ?実はもう一つあるの」
八幡「え………まだあるんですか?」
めぐり×八幡の俺ガイルSSです。
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めぐり「うん。と言っても、こっちは手作りじゃないんだけどね?」
八幡「………俺にはあの手作りチョコだけでも十分ですけど………」
めぐり「あ、もしかしてもうお腹いっぱい。かな?」シュン
八幡「あ、いや、そういう訳じゃないです。先輩からのチョコなら、いくらでも」
めぐり「ふふ、ありがと。比企谷くんも彼氏っぽいこと言ってくれるようになったね」
八幡「まぁ、彼氏。ですし」
めぐり「それで、もう一つのチョコはこれなんだけど………」ガサゴソ
八幡「……ポッキー……ですか」
めぐり「比企谷くんはお腹いっぱいなんだよね?」
八幡「いえ、ですから……」
めぐり「だからね?私が半分食べてあげる」
八幡「………あの、それは」
めぐり「ポッキーゲーム。しよ?」
八幡「………いいですよ」
めぐり「え///」
八幡「………なんですか?」
めぐり「う、ううん。なんでもないよ?///」
めぐり(まさか一発OKとは………もっと嫌がられると思ってた……。比企谷も、その、したいって思ってくれてるってことなのかな///)
めぐり「じゃあ、しよっか」
八幡「はい」
めぐり「………ん」ハムッ
八幡「………」
めぐり(比企谷くんの顔が///)
八幡「………」ポキッ
めぐり「…………ん?」
八幡「あぁ、折れちゃいましたね。俺の負けです」
めぐり「ん?ん?」
八幡「それじゃ、後は普通に食べましょうか」
めぐり「ちょっ、ちょっと待ったぁ!」
八幡「………なんですか?めぐり先輩」
めぐり「え、今、折れたよ!?折れちゃったよね!?」
八幡「………はぁ、そうですね」
めぐり「折れちゃ駄目でしょ!?ポッキーゲームは折れちゃ駄目でしょ!?」
八幡「………まぁ、でも、折れちゃう物でしょう。ポッキーゲームって」
めぐり「違うよ!ポッキーゲームっていうのは、その、恋人同士で、端から食べて行って、その、それで、最後に///」
八幡「折れちゃうんですよね」
めぐり「折れないの!折れないで最後まで行くの!」
八幡「………先輩。もしかして、ポッキーゲームのルールを間違えてませんか?」
めぐり「………?」
八幡「………一から説明しましょう」
八幡「①プレイヤーAがポッキーをくわえる」
めぐり「プレイヤーAって……他に言い方ないの?」
八幡「②プレイヤーBがそれをもう一方からくわえる」
めぐり「ねぇ」
八幡「③プレイヤー二人でポッキーを端から食べて行く」
めぐり「………」
八幡「④先に折るか離れた方の負け」
めぐり「そこぉ!」
八幡「………何か?」
めぐり「なんでポッキーゲームに勝ち負けがあるの!」
八幡「そりゃあ、ゲームだからですよ。そんなゆとり世代じゃないんですから」
めぐり「わ、私の知ってるポッキーゲームじゃない!」
八幡「やっぱり勘違いしてたみたいですね。これが公式ですよ?」
めぐり「そ、そんなぁ………」
八幡「ほら、残りのポッキーは普通に食べましょう」
めぐり「……やだ!もっかい!」
八幡「………まぁ、いいですけど」
めぐり「ただし!普通にやるんじゃあつまらないよね!」
八幡「………?」
めぐり「負けた方は勝った方にキ、キスすること!///」
八幡「んなっ………!?」
めぐり「んっ!」ヒョイハムッ
八幡「……フッ。いいでしょう。勝てばいいんですからね!」ハムッ
めぐり「………」サクサク
八幡「………」サクサク
めぐり「………」サクサク
八幡(無理やん)
彼女の唇の柔らかさを、俺は今、初めて知った。
俺の唇と一緒に、彼女の唇がふにゅりと形を変え、触れあう面積が大きくなる。
しっとりとした感触が唇全体に伝わり、刺激する。
甘いチョコの香りと、もっと甘い、彼女の香りが鼻をくすぐり、俺の五感に存在を激しく主張する。
「んっ…」
彼女が、貪欲に唇を味わうように、身をよじらせ、俺にもたれかかった。
密着する体と共に、唇が擦れ、その柔らかさを再認識する。
体全体で、彼女という彼女全ての女性的な柔らかさを感じている。
頭がインクを溢したみたいに真っ白になって、それを彼女が塗りつぶす。
めぐり。めぐり先輩。城廻めぐり。城廻。先輩。めぐり。めぐり。先輩。めぐり先輩。城廻めぐり。先輩。めぐり。めぐり先輩。めぐり。めぐり。めぐり。めぐり。めぐり。めぐり。めぐり。
八幡「………っ!」バッ
めぐり「んっ、あっ」
八幡「…………」
めぐり「……ん、え、えと………」
八幡「………」
めぐり「しちゃった、ね………///」
八幡「………はい///」
めぐり「………うん、じゃあ、どうぞ///」
八幡「………え?」
めぐり「負けた方は勝った方にキスする約束でしょ?先に離れたの、比企谷くんだよ?///」
八幡「…………あ」
めぐり「早く///」
八幡「や、でも、あれは引き分けでしょう。その、最後まで………」
めぐり「………いや、なの?」
八幡「………ズルいですよ。その聞き方は」グイッ
めぐり「………あっ///」
八幡「………///」スッ
めぐり「………あっ、おでこ……」
八幡「………どこに、とは言ってませんからね」
めぐり「むぅ………ズルい」
八幡「なんとでもどうぞ」
めぐり「じゃあ二回戦ね」
八幡「!?」
めぐり「ん」ヒョイハムッ
八幡「………」
めぐり「んんんー(はやくー)」
八幡(勝てばいいんだ)ハムッ
めぐり「………」サクサク
八幡「………」サクサク
めぐり「………」サクサク
八幡(ここっ!)サクサクサクッ
めぐり「!?」サクサッポキッ
八幡「……ふぅ、俺の勝ちですね」
めぐり「そんな………」
八幡「………ポッキーゲームっていうのは、こういう緩急による駆け引きのゲームなんですよ」
めぐり「ぐぬぬ」
八幡「それじゃ、先輩が負けたので」
めぐり「私が比企谷くんにキス。だね」
八幡「………んん?」
めぐり「それじゃあ」
八幡「ちょまっ」
めぐり「んっ………」チュー
八幡「ん………んんっ」
八幡(早い所離れないと)
めぐり「ん………」ガシィッ
八幡(………逃げられん)
めぐり「んん……………///」チュー
八幡「……んっ………///」
めぐり「ん………んっ……ぷはぁっ」
八幡「……んんっ、はぁっ、はぁっ」
めぐり「はぁっ、もっと、しようと、思ったんだけど、ドキドキし過ぎて、息、もたないよぉ///」
八幡「………勝ち負け関係ないじゃないですか、これ」
めぐり「んふふ。比企谷くん知ってる?ポッキーってね、一箱44本あるんだよ?」
ー終われー
ゆきのんは血混ぜてそう。
ゆいゆいのはまずそう。
いろはすは三倍返しのことしか考えてなさそう。
さきさきはめちゃくちゃ手の込んだ愛情たっぷりのくれそう。
だから俺はめぐりんが一番好きです。
読んでくださった方。
ありがとうございました。
このSSまとめへのコメント
いやさきさきがダメな理由がわかんねえwww
甘いのは良いことだ
>1
同じく
めぐりんの人か