絵里「にこちゃん先生とμ'sのみんな【ハーレム編】」にこ「弍!?」(290)

~これまでとこれからの物語について~

4月 にこちゃん先生と絵里ちゃん生徒/済
にこちゃん先生と絵里ちゃん生徒 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/14562/1446645027/l30) 回想

5月 コトリ・すとろんぐ えいと/済
絵里「にこちゃん先生とμ'sのみんな【ハーレム編】」 にこ「!?」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/14562/1447918494/l30) 第二話

7月 リベンジングサマー/済
絵里「にこちゃん先生とμ'sのみんな【ハーレム編】」 にこ「!?」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/14562/1447918494/l30) 第三話

9月 大人しラベル、荒々ベル/未

11月 M(s)N(t)=s•t=未解式フリーダム/済
絵里「にこちゃん先生とμ'sのみんな【ハーレム編】」 にこ「!?」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/14562/1447918494/l30) 第一話

11月~12月 絶対的集団主義者-HNK-フェネストマ/未

1月 アクア・クライミング・ポケット/未

3月 さようなら、にこ先生/未

~息抜き、おふざけなはなし~

(弌)お姉ちゃんっ子な雪穂ちゃんと穂乃果ちゃん
お姉ちゃんっ子な雪穂ちゃんと穂乃果ちゃん - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/14562/1447036724/l30)

(弍)花陽「受け攻め担当の!」ことり「垣根を越えよう♪」絵里「....」
花陽「受け攻め担当の!」ことり「垣根を越えよう♪」絵里「....」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/14562/1447676315/l30)

次回、9月 大人しラベル、荒々ベル
coming soon.

みんな、自分の性別について考えてみたことはあるかにゃ?

男の子なら、たくましくて泣かない、ナヨナヨしてないで女の子を守りなさいと言いつけられたり...

女の子なら、おしとやかにか弱く、家庭を守るために家事を万全にしなさいとことごとく言われたり...

凛だって、女の子だけどさ...
昔から、走ったり飛び跳ねたり、体を動かすのが好きだから自然とおてんば娘と言われるし、ご飯は作るより食べる派だし、女の子らしいところといえば、自分でもどこなのかよく分からないんだよね。

凛「まっ!今はそれでも良いかな、女の子らしさなんて、やれば身につくよ、きっと♪」スタスタ

英玲奈「ほう、脳天気なのは相変わらずなのだな、じゃりん後輩よ」スタスタ

凛「にゃはは、脳天気とは失礼しちゃう、にゃ...」

ん?この人、この身長が高くて、冷たい雰囲気をまとった雪女(仮)、どこかで見たことある気がするけど...んん?

凛「今は、冬じゃなくて夏だよね?いつの間にトリップしちゃったのかな」ブツブツ

英玲奈「夏で当たっているぞ、まぁもう少しで秋になるがゆえ、微妙な頃合いだけどな」

凛「......」

英玲奈「おや、どうしたんだ、星空凛よ...夏休み明けで夏バテならぬ夏ボケか?脳がとろけてしまったのか?」ジー

凛「....」

ダッ!!!

凛「...はぁ..はぁ..!」ダダダダダッ

気のせい気のせい...
砂漠で起こる現象にしんきろう?ていうのがあるみたいだけど、あれってとても暑いところで起きるんだよね?

今のは、おそらく夏休み前にUTX学園にどんぱち仕掛けた時の記憶の名残が、しんきろう?となって現れたに違いないよ、うん!

凛「ふぅ...ここまで来れば平気か...まぁ、こんな遊びに来るような都心に、あの人が居るわけないか」ニャハハ

英玲奈「ほぉ、これが"くれーぷ"というシロモノか、あまりこういうのは慣れていないのだ」フフ

凛「」ダッ!!!

あれ?また居た?
うーん、もしくはそっくりさん!?だとしても、ちょっと似てすぎないかにゃ?あの抑揚のない口調まで、まんまだったけど...

凛「はぁ..はぁはぁ..」

ふぅ...あ!ここは婦人服飾のデパート!
ちょうど見たかったんだ、そろそろ秋用の服を買っておかないとって思ってたところにゃ!

凛「この中で、涼みながら洋服でも選ぶかにゃ...♪」フゥ フゥ

「ほら、冷たい飲み物だ、遠慮せず飲め」

凛「わーい、ありがとにゃ!ちょうど喉が渇いてたところだったんだ!」ゴクゴク...

英玲奈「良い飲みっぷりだ、飲むごとに喉が波のようにトクントクンと動くのは、実に面白い」ジー

凛「...っ!?」ゲホ!

英玲奈「大丈夫か、口から少し飲み物が垂れてるぞ」

凛「え、えっと...統堂、英玲奈、さんでしたっけ...」ダラダラ

英玲奈「他人行儀はやめてくれ、私のことは英玲奈"ちゃん"で良い、なぁ、凛"ちゃん"」

ワッツ?
お前誰にゃ!?いや人間かにゃ!?

いく先々にテレポーテーションでもしてるかのごとく、あるいは予測してるのか...こうも会うタイミングって合うものなの!?

凛「いやいや、ちゃん付けって...他人どころか敵じゃないですかにゃ...」

英玲奈「ふむ、一理ある、しかしここは学校ではない...ただの、都内のショッピングモールだよ、凛"ちゃん"」

凛「ひぃ...さ、寒気が...やっぱり雪女だったんだ」ゾクッ!!

英玲奈「何をおかしなことを...やはり、年下の言動のムラには、なかなか付いていけないな..」ヤレヤレ

凛「どっちが"憑いて"来てるのか、分かってるのかにゃ、この人..」ガク

英玲奈「ところでこんな休日に、ここに一体何をしにきたのだ、凛ちゃん」

凛「久しぶりに、しかもツーショットでは初めての対面なのに、構わず名前呼びするなんて...はぁ、もう諦めよう..」

凛「秋用の洋服や、なんかないかと思って買い物に来ただけです」

英玲奈「ふん、奇遇だな...私も久しぶりのオフでな、一般人の生活に入り込むため、まずはショッピングをと思ったところで来たんだよ」

凛「凛とぜんぜん目的が違うと思うんですが、それ...」

一般人の生活に入り込むためって...
人間社会から離れて暮らす妖怪のセリフ以外考えられないよ、恐らくこの流れだと、、、

英玲奈「まぁ、ここで会ったのも何かの縁だろう、どうだ?共にこの世に混じるため、一般人たちの行儀を体験するというのは」

ほらねー?!予想通りにゃ...
しかも、一般人たちの行儀って..凛も一応一般人なんだけど、そこはどう思ってるのかな..

凛「あの、もしかしてあちこち一緒に買い物しようって誘ってるんですか?」

英玲奈「そうだ、なにせ1ヶ月ぶりぐらいのオフだからな、ここら一帯の勝手が分からないのだ」

まるで久しぶりにシャバの空気を吸ったような人の言い口にゃ、というか...

凛「い、1ヶ月ぶりって!?」

英玲奈「ん?ああ、夏休みに入ってからはろくに休めず、ライブや練習の毎日だったからな」

英玲奈「夏休みも終わり、ひとまず落ち着いたところで休暇をもうけられたという訳だ」

夏休みに入ってからって、凛たちがかよちんを取り戻しに行ったあとすぐだよね..

凛「えっと、その、かよちんの時は、勘違いしててすみませんでした」アセ

英玲奈「ふむ、ちゃんと謝罪ができるようになったとは、夏休み中に随分と成長したらしい」

ええええ!!?
凛ってそんなに下に見られてたのかにゃ、さすがに勘違いしてて一方的に責めていたことが分かれば、罪悪感でいっぱいになるよ..

凛「凛って、そんなにおバカですか..?」ウーン

英玲奈「いや、上の下の、その下の中より少し下ぐらいか??」

凛「それって結局良くない位置にいるじゃないですか?!」ガーン

英玲奈「はは、夏休み前と変わらず面白いやつだな」フッ

凛「(あれ、今ちょっと笑った...?)」

英玲奈「さて、あの時の誤解も少しは晴れたところで、ヨウフクやザッカというものを見て回ろうか」スタスタ

凛「もう行く前提に話が進んでる?!ま、待ってくださいよー!」タッ

はやいはやい、歩くのがはやい!
癖なのかにゃ、少し小走りしないと置いてかれる!

英玲奈「まずはヨウフクから見て回ろうか、君は女の子だろう?私に合うものを見繕ってはくれないか」

凛「いやぁ、英玲奈さんも女の子ですよね?」アハ

英玲奈「....」

凛「...え?!お、女の子じゃ..?」

英玲奈「実は、な...」ハァ

え、ウソだよね?まさか..
なんか凛、とんでもないことに触れちゃったのかにゃ!?

英玲奈「だがしかし...っ..」

すごい思いつめたような顔をしてる..
これはもう確信したにゃ、統堂英玲奈性別詐称疑惑の実態が...!!

英玲奈「...ばれちゃ仕方ないか..誰にも言うんじゃないぞ。こっちへ来い、凛ちゃん」グイ

凛「んにゃぅ!?..え、ええ?」トトトッ

急に腕を掴まれて、洋服屋さんの試着室に連れ込まれたにゃ!周りに店員さんが居ないから、怪しまれずに済んだけど..

ん?
というか、なんで試着室になんか連れ込んだのかな?

英玲奈「心の準備は平気か?私はもう覚悟を決めているが」

えええ!?なんの覚悟にゃ!?

履いている細身のジーンズのチャックをおろして..
ボタンを外す手前で、統堂英玲奈さんはそう質問してきたにゃ..

英玲奈「これを知っているのは、アライズのメンバーと私の家族だけ..しかし、まさかこうも見破られるとは...」

アライズのメンバーが知ってるって..それかなりやばくないかにゃ?

凛「り、凛に一体何(?)を見せるつもりなのかにゃですか?!そんなに近寄ってきて..」ワタワタ

英玲奈「おいおい、言葉使いが変だぞ、焦っているのはこちらの方だ、それにもう分かっているのだろう」カチャ

ボタンをついに外しやがったにゃ!!
心の準備は良いかとか聞いておいて..
ハッ!?もしかして、本当にアレ(?)をここで見せるつもり..?!

英玲奈「さぁ、ショータイムの始まりかな」グッ

バッ!

凛「!?」ビクーッ

英玲奈「どうだ、みっともないだろう、女の子であるはずの私が、こんなものを(身に)つけて」

凛「......」

あの、それって...

子供用の??した、ぎ?

英玲奈「どうも身につけるものに関しては、興味がなくてな..あんじゅやうちのボスからは、よく注意されるのだが」

凛「...統堂さん、ワザとやってます?」ジッ..

英玲奈「やっと私の名前を呼んでくれたか、それを下の名前に変えればいよいよ合格だぞ」

合格だぞ。じゃないにゃ!!

てっきり!てっきり女の子じゃなくて、男の子なのかと!!終いにゃぁこの密室の中で、おちっ..
ああれを見せてくるのかと、ヒヤヒヤしてたのに!!

英玲奈「おや、凛ちゃんは何を想像して期待に胸を膨らませていたのだろうか..」

凛「もう!!凛、1人で買い物しますからね!」ムスッ

英玲奈「はは、冗談だ冗談。しかしだ、つまり何が言いたいかといえば...」

英玲奈「私がファッションに疎いということを、全力で伝えたかったのだ、ということに他ならない」

凛「もっと他に方法があったと思うにゃ!!」ガーッ

わざわざ試着室で、幼いパンツを見せてまで証明することなのかにゃ!?

英玲奈「ついにタメ口になったな、覚えていろよ」フゥ

凛「あんなに馴れ馴れしくしろといった感じで接してきてたのに!?」ヒィ

英玲奈「なんてな。..まぁ私もずいぶん苦労したものだよ、背が高いせいか女子という扱いはされてこなかったし」履き履き..

...まあ、μ'sのメンバーより圧倒的に身長が高いし、可愛い女の子というイメージよりかは、綺麗で大人っぽい感じだしね..

英玲奈「かといって、服や身につけるものの趣向と言ったら、年齢よりも下の物を選んでしまい、年齢性別ともに不釣り合いになってしまう」

凛「ああ~、凛も運動ばかりやってたので、スカートとかは履かないで基本パンツルックで..部屋は女の子らしい雰囲気に仕上げてるつもりですが..」

凛「かよちんにはファンシー過ぎるとの指摘を受けて、加減がよく分からないことで悩んでましたにゃ」

英玲奈「ほう、私たちにも悩める共通点がいくつかあったというわけか、嬉しい限りだな」

...はっ!?
ついプライベート上のことをつらつらと口走ってしまった...!

英玲奈「まぁなんだ、そろそろお互いいい大人になるし、ここいらでこの醜態勢を克服しようじゃないか」

凛「いえ、凛はちゃんとした下着履いてますんで、一緒くたにされても...」

英玲奈「というわけで、このデパート内に呼んだのだ、最高のスタイリストを」

凛「え?...最高のスタイリストって..」

英玲奈「安心しろ、腕は確かだ、私が保証する」

「あ、いたいた♪星空さんも一緒に居たのね~」

凛「!?」

にゃ、にゃにゃにゃんでこの人が!!?

凛「なな、なんで優木、あんじゅさんが...」ガタガタ

あんじゅ「はろー♪その節はお世話になったわねー!」ニコニコ

英玲奈「そんなに怯えなくても、安心してほしい。こいつも私と同じく、プライベートでは学校の事情を持ち出したりはしない、ここでは人とずれた女子高生だ」

凛「どこに安心できる要素があるのか、いまだに凛には理解できませんけど!?(英玲奈さんも人のこと言えないし)」

あんじゅ「しつれいねー英玲奈のやつ、私だって今をときめく女子高生。休みの時ぐらい、普通でいるわよ」

凛「あの~、優木さん..ところで、両手に抱えてるそれらは一体?」

あんじゅ「ああこれ?デパ地下の食品コーナーで買ったデザートたちよ。私、お菓子に目がないの♪」ドッチャリ..

英玲奈「またこいつは...休みの日になると流行りのデザートたちを一気に買い占めるんだよ、また減量か?」

凛「(それって買い物依存症ってやつじゃ...普通の女子高生がこんなに買い込むことなんてあるのか、ってお嬢様学校に通ってるもんね)..でも、美味しそうにゃ」ジュル..

あんじゅ「あら、口元からよだれが出てるわよ」

凛「しまっ...よだれが」ギクッ

あんじゅ「ふふふ♪そうよね~、こんな美味しそうな」スッ

【季節限定!あんことマンゴーのカラメルプディング】

凛「(!?)」

あんじゅ「デザートを目の前にしたら」ススッ

【北海道産ミルクから作った特性クリームに、イチゴとチョコレートを混ぜ込んだハイブリッドルチェ!】

凛「」ヨダレダラーッ

あんじゅ「どんな女の子も、ひとたまりもないわよね~♪」ススススッ!!

【キャビアとフォアグラ入り、珍味と甘味の融合抹茶バームクーヘン】

凛「」」」ドバッ!

英玲奈「(最後のは美味しいとは思えないのだが..)」ヒキッ

凛「ううぅ、そうやって見せびらかして..また意地悪するつもりですか?」グッ

あんじゅ「意地悪?あは、とんでもない!」ニコ

あんじゅ「そんなに食べたいならぁ、ほら!」スッ

【ゴチィバ異例のお菓子誕生!ラーメンチョコレート、とんこつ、しお、みそ、しょうゆ味】

英玲奈「(...嫌がらせか?こんなの欲しいやつがいるわけ

凛「」キラキラ

英玲奈「正気か」

あんじゅ「ふふ、ゴチィバのチョコレートを大人買いしたら、よく分からないものが紛れ込んでたものだから..星空さんに特別にプレゼントするわね♪」

凛「ほ、本当ですか!?あのゴチィバのチョコレート..しかも、ラーメン味なんて?!」

あんじゅ「確かあなたはラーメンが大好きなのよね?遠慮せずに受け取ってちょうだい、前回のお詫びみたいなものよ」

凛「うっ、ま、まぁ..これで半分はチャラにしましょうか..!」ウキウキ

英玲奈「(ゲテモノで半分もチャラにするのか..この子もだいぶ変わってる)」フゥ

あんじゅ「で、洋服を選んでいるんだっけ?」

英玲奈「ああ、先ほど私の下着を見せて、同じファッションに悩む仲間だということを確認し合ったところだよ」

凛「えと..だから、凛は下着までそんな感じじゃないんですが..」

あんじゅ「全く世話が焼けるわね~、いいわ!私にぜんぶ任せなさいっ」エヘ♪

凛「(嫌な予感しかしないんだけど、チョコをもらったから引き返せない..)」ウッ

英玲奈「うむ、それでは私たちは向こうのアパレルショップから、時計回りに服を探していくとしようか。あんじゅはとりあえず、そのデザートをしまいに行け」

あんじゅ「そうね、せっかくのデザートが溶けちゃうし..最近は冷蔵庫のロッカーもあるっていうから便利よね」フフフ

凛「(この量のデザートをしまったら、確実に占領することになるにゃ...)」

英玲奈「(どこまでも図々しく迷惑なやつだ)」

あんじゅ「...そんなに見ても、もうあげるお菓子はないわよ!図々しいわね、もう!」プン

英玲奈「...いいから早くしまってこい、黙って居なくなって欲しくなければな」ハァ

ビニクロ レディースショップ

あんじゅ「ところで、星空さんはどんなお洋服をいつも来ているの?」

凛「凛は...基本的にボーイッシュなのが多いですね、スカートとかは学校でしかほとんど履きませんし」アセ

あんじゅ「あら、そうなのね~、英玲奈も昔はそんな感じだったわよ。私が手直ししても、結局男っぽい格好になってるけど」

凛「でも、スタイルが良いのでサマになってますよね」

あんじゅ「そこが憎いのよね~、英玲奈の場合はそれでも良いのかも...でも」

英玲奈「(良いなら、放っておいて欲しいのだがな)」

凛「?」

あんじゅ「あなたよ、星空さん!うら若きできたての女子高生が、だぼだぼのデニムに英字Tシャツ&キャップ装着のヤンキースタイルは、いただけないわっ」ビシ

凛「うっ..でも、凛には女の子っぽい格好なんて似合いませんし..」

あんじゅ「ダメね~、そんな消極的な姿勢は!普段のアホなあなたなら、つべこべ言わずに着こなすと思うのにぃ」フフ

凛「急にストレートな悪口やめてくれませんぁ!?」ガーン

英玲奈「なぜそこまでお洒落しないのかは、私とは少し違うようだな...私の場合は、単純に面倒臭いからなのだが」

凛「うーん..小さい頃にからかわれたことがありまして、それからですね..」

あんじゅ「そう..悪かったわね、嫌な気持ちにさせちゃって」

凛「い、いえ..いつかはお洒落してみたいとは思ってますけど」ウジウジ

あんじゅ「あ!そうよ、あなた好きな人はいないの?!」

凛「っえ!?」ビクッ

あんじゅ「女の子が可愛くなるのは、やっぱり好きな人に最高の自分を演出したいと思う時!」

あんじゅ「星空さんにもそういう気持ちがあれば、がむしゃらにもお洒落しまくりんぐ状態になるかもしれないわ!」

凛「そ、そんな急に言われましても」アハハ

英玲奈「恋、か...一理あるな。女性が恋をする時に発生する脳のある分泌物が、生産性を向上させ..」ブツブツ

あんじゅ「いちいち理屈で話をまとめないで!ロマンもへったくれもないんだから、英玲奈は」ムーッ

あんじゅ「そう、例えば...あの人に憧れる~とか!もっと、距離が縮まったらな~とか!色々あるでしょう?!」ズズイッ

凛「お、落ち着いてください!第一、凛の学校は女子校ですよ?」エエ..

英玲奈「おや、恋は何も異性間で行われるに、限定されうるものではないぞ」

凛「え?」

あんじゅ「そうよ~、今どき同性同士でも恋の2つや3つあるでしょう」

凛「2つから始まるあたりに、あられもない常識と最高のハードルを突きつけられてるような気がするんですけど..」

英玲奈「うちの学園でも、男子より女子の方が多いがゆえ、そういった事情が見えないところでおこなわれているのだよ」フッ

あんじゅ「進んでる子は進んでるわよね、夏休み中の学内は、特に怪しい雰囲気だったわ」

凛「怪しいって、お化けでも出そうな雰囲気だったんですかにゃ?」

あんじゅ「お化けだったらどんなに良かったことか..」

~~夏休み中のUTX学園内 一部始終~~

あんじゅ「(あーつい、3時間ぶっ通しでライブはほんとムリ。足が鉛のように思いわ..)」ゼーゼー

あんじゅ「とりあえず、夕方の握手&サイン会まで、仮眠室で休憩しましょう」ヨロ..

____ガチャッ

あんじゅ「(ん?こんな真昼間に仮眠室を使うのは私ぐらいだと思ったけど..)」

カプセル02「」<....

あんじゅ「(灯りは消してるみたいだけど、カプセル入り口の側に靴が置いてあるわね..)」ゴソゴソ

あんじゅ「(起こさないように、静かに隣のカプセルに入りましょっと..)」フゥ..

あんじゅ「(タイマーを2時間半後に設定して..)」キュルキュル

<ひっ..ん...

あんじゅ「(...え?)」ピク

<ばか...声出さないでよ
<ご、ごめん..気持ち良くてつい

あんじゅ「(...これは...)」

カプセル02
<....っぁ..ぁっあっ..ああっ
<うわっ...何これ、すご..溢れてるね

あんじゅ「(な、なにが溢れているの!?)」ゴクリ..

<強くされるのが、良いの?
<ぅ...うん..

あんじゅ「(マッサージよね!?練習の疲れを取る上でのスキンシップにしては、えらく雰囲気のある場所を選んでるけど..!)」スーハー

<ね、ねえ...ここ、誰もいない、よね

あんじゅ「(!!?)」

<たぶん、今のところ、物音ひとつしてないし

あんじゅ「(したでしょう!どんだけ情事に集中しているの、このメス豚たちはっ)」クッ..

<ね、わたしもう..抑えきれないよ..
<ダメだって、もし人がいたら..
<へいき、今は夏休み中だし..良いよね

あんじゅ「(良くない良くない!ここに居るわよ!もうっせっかくゆっくり眠れると思ったのにぃ..)」グググ

<ごめん、いくよ..んっ..
<ちょっとっ..んぅっ..

ピチャ.. チュッ..

クチュッ.. ハッ...ハッ..

あんじゅ「(.....wow)」

<ンンッ...モットオクマデェ..
<ンアア..アツイ..トケソウ..

あんじゅ「(私がこんなに苦労して疲れてるのに、神聖な学園内でおぞましい事を...)」ワナワナ

あんじゅ「(羨ましい!!成敗してくれるわ!!!)」カッ!

あ、あぁ~っ♪
気持ちが良くて、かんっぜんにまいっちんぐぅ♪

カプセル02「」ビクッ

はぁはぁ、もっと奥まで突いてちょうだい、えれなぁ~!!あん↑やん↓あーん❤︎

カプセル02
<ま、まずいっ..人が居たんだ!
<見つからないうちに、早く出ようっ

ドタバタ バタバタッ

___ガチャッ...バタムッ!!

あんじゅ「(ふぅ...これで安眠できる、めでたしめでたし♪)」ゴロン

~~~~~~~~~~~~....

あんじゅ「いはい痛いっ!!ほっへ!ほっへがほへぅう~」バンバンッ

凛「優木さんのほっぺたが、あらゆる方向に引っ張られてる..」ヒィッ..

英玲奈「おまえが一人芝居で馬鹿なことをいくらやろうが私には関係ない、ただ『えれなぁ~』とは私のことだよな?」ギリギリ

あんじゅ「ぎふっぎふっあっふ!!」ジタバタ

凛「と、統堂さん!周りの人の目もありますからっ..」アセ

英玲奈「む、そうだな...続きは、うちのボスにでも任せるか」パッ

あんじゅ「ーっ...それ..は絶対..だめ...」ハーハー..

凛「う...でも、UTX学園にも、そんな過激なことがあるんですね///」

英玲奈「あんじゅがどれくらい誇張表現しているかは分からないが、女子同士で付き合ってるのも近ごろ見かけるようになってきたな...」

あんじゅ「いつつ...全部本当のことよ。とにかく、恋や想いはとてつもないエネルギーになるに違いないってことよ」フラフラ

凛「恋..憧れる、想い...」

『凛ちゃん』

凛「...!?/////」グッ

英玲奈「ん、どうした突然うつむいて...耳が赤いぞ」

あんじゅ「...あら、あらあらあら??」ニマァ~

英玲奈「やかましい、今度はなんだ」

凛「...///」ポーッ

あんじゅ「星空さ~ん?もしかして、あの人のことを思い出してるの?」ウフ

凛「へ!?あ、いえ!別にそんなんじゃ、好きとかじゃなくって//」アセアセ

あんじゅ「私はまだ好きかどうかまで聞いてないわよ」

凛「あっ!」

英玲奈「ヤラシイやつだ、心臓はきっと黒色だな」

あんじゅ「やぁね、純粋で綺麗な真っ白色よ!」フン

英玲奈「(それって死んでるようなものだよな)」

凛「ち、違いますよ!ただの憧れ、そう、目標みたいなものです!」ニヤ

英玲奈「顔が心なしかにやけてるな」

あんじゅ「ええ、よっぽど親しみのある想い人のようね」

凛「!!」バッ

あんじゅ「となると、年上かしらね~?あなたの部活のメンバーから推測して、南さん...は少しタイプが違うか、可愛いけど」

英玲奈「ふむ、園田海未も多くの後輩から慕われそうな雰囲気を持っているが、いささか堅物すぎる」

あんじゅ「あんたもね」ジト


凛「ちょ、そういう探りはやめてください!!」ニャー

あんじゅ「良いじゃないの~、あ!もしかして高坂さん!?あなたと少し似てるわよねー、元気いっぱいなところとか!」

凛「(この人たちはどこでμ'sのメンバーの詳細を手に入れてるのかにゃ..)」

英玲奈「いや、しかしあの子は少々危なっかしいとも聞くぞ、親しみはあるが憧れとはどうだろう..」

あんじゅ「あの音ノ木の生徒会長も、見てくれはうちのアイドルレベルなのに、中身がね..」

凛「....否定できない、ごめんね絵里ちゃん」ボソ

英玲奈「西木野の娘は秀才ゆえ、もはや憧れるというレベルではないしな」

あんじゅ「...小泉さんって子も、弱々しい風に見えて戦略家だし、意外と独特な子たちが集まってるわよね、星空さんのチームは」

英玲奈「そうだな、あんじゅをボコボコにした小泉花陽もなかなかの手腕だったしな」

あんじゅ「さりげなく侮辱しないでもらいたいのだけど...あれは、ノーカウント、よ」ジロ

凛「(ひっ...)」ブルッ..

英玲奈「ともかく、部活内のメンバーの名前を挙げていっても、特に表情や顔色は変わらなかったな」フーム

凛「...はい?」

あんじゅ「あははは、英玲奈も人のこと言えないわね~、誰のことかを星空さんの顔の表情を見ながら伺ってたわけね♪」

凛「にゃにゃっ!!?」ドキッ

英玲奈「私はさりげなく行うがゆえ、おまえと一緒にされては困る」

あんじゅ「いや、あんたの遠回しな詮索が一番タチ悪いわよ..」

凛「が、学校じゃありませんよ!!お二人とも知らない人たちです!!」

英玲奈「なるほどまだ学校の中にいるらしいな、となれば、もう一人しかいないわけだ」ズイッ

凛「うわわっ!いいですって、んもうっ!」ダッ

あんじゅ「あらま、どこ行くの星空さーん!?」

凛「お手洗いに行くだけです!ついてこないでくださーい!//」タタタッ

英玲奈「変なタイミングでもよおすとは、あの子も運が悪いな」

あんじゅ「一番運が悪いのは今日、英玲奈に会っちゃったことかも分からないわね」

英玲奈「ん?なぜだ、夏休み前のわだかまりが解け、同じようなファッションの悩みを抱える仲間を見つけたのに、まだ足りないとは欲張りなやつだ」チョコモアルシ

あんじゅ「...マジで言ってるのかしら」エー...

英玲奈「これが凛が爆散するスイッチじゃ」グイッ

凛「ほびゃわっ!いいですって、んもうっ!」ガッドーム!

あんじゅ「さすが英玲奈ね!?」

凛「は、早く押してください!!!//」ピョンピョン

英玲奈「変なタイミングで出てくるのはあの子も運が悪いな」

あんじゅ「一番運が悪いのは今日、凛が生まれてきた事だってわかったわね!!」

英玲奈「そうね!!!!」スイッチポチー

あんじゅ「あ、押したのね…押したかったわ」エー!

凛「...え?!お、押したの?」

凛「まががががか⁉︎ピパピザピパピィ」



ぴくぴくどかーん!!

英玲奈「うわ、実際見るときついなwww」

あんじゅ「凛が砕けたwwwwww」ヒィヒィ

私たちは凛の事を忘れない 決して… 多分


終わり


こうして凛は爆散して砕け散った

凛だったもの「あへぇ」ぴくピィ

((つい笑ってしまって元気でましたw引き続き見守って頂きたいです!><))

~~~~パウダールーム~~~~

凛「...はぁ、なんとか逃げられた..」

なんで顔が熱くなっちゃったんだろう。
あの人は確かに凛の憧れだけどさ、好きとは違うよ...

凛「...」カガミチラッ

...
ダメだ、意識して思い出せば思い出すほど、口角が上がっちゃう..

凛「この顔のまま戻ったら、絶対にからかわれるだろうから...しばらくして、落ち着いたら戻ろうかな」ハァ..

にやけた顔を無理にでも戻そうと、携帯を弄って高ぶった気持ちを紛らわせようとしていたんだけど..

凛「あ、この写真は入部したばかりの頃の写真だっ」スッスッ..

最初はスクールアイドルをやるなんて、
乗り気じゃなかったんだけど...

おもしろくて楽しい先輩たちや、
かけがえのない友達と一緒に成長し合って

夏休み前のUTX学園の件から、最近ではいつまでもこうしていたいな、なんて思っちゃう

凛「ずっと、一緒にいれたらいいのにな...」


_____________4月
新入生対象 体験入部期間

<演劇部の体験入部に来ませんか~?
<女子サッカー部にて、練習試合を行うので見に来てくださーい

花陽「わぁ~、今日はたくさんの部活があちこちで活動しているよ、凛ちゃん」キラキラ

凛「そうだね、凛たちもとうとう高校生になったんだにゃー」フゥ

花陽「どの部活を見て回ろうかな?やっぱり、凛ちゃんは陸上部?」

凛「うん、どんなものか一度見に行きたいな!かよちんはどこか見たいところはある?」

花陽「私は..特にないかな、凛ちゃんが見たいところについていくよ♪」

凛「えぇー、せっかくこんなにあるんだから、一つぐらい見に行きたい場所あると思ったのにぃ」

花陽「うーん..ここには、あの部活はないみたいだからね」

凛「中学時代は折り紙部だっけ?たしか部員は..えーと」

花陽「...私が最後の一人で、終わっちゃったっけ」アハハ

凛「凛はかよちんが作る折り紙が大好きだったにゃ!特にドラゴンやティラノサウルス、ライオンまで作るなんて驚きだよ!」

花陽「凛ちゃん、私折り紙は得意だけど..そこまで作った記憶はないなぁ(なぜ猛獣攻め?)」

凛「それぐらい魅力的だったってことだよ!あの二千羽鶴なんて、もはやひとつのアートだったし!」

花陽「あはは、時間だけはあったからね、地味な作業の繰り返しだったよ」エヘ

凛「凄いな~、やり続けることの大変さは凛もよく分かるもん」ウンウン

花陽「凛ちゃんは陸上部の短距離走所属だったもんね、やっぱり練習大変だったでしょう」

凛「うん、それに意外と地味な練習が多いんだ、大会の時が唯一の晴れ舞台って感じだね!」

<陸上競技部でーす!部員大募集中でーす!

花陽「あ!凛ちゃん、校庭で陸上部の練習やってるんじゃない?」

凛「ふむふむ、さっそく見に行って確かめに行こうかな♪」

花陽「凛ちゃん楽しそう、私もマネージャー募集してたら、入ろうかな、なんて」

凛「ほんと!?それすっごくいい考えだよ、かよちん!」ワーッ

凛「練習終わりの水飲み場近くで、かよちんが『せんぱい、これ、良かったら使ってください!///』とタオルを渡してくれるのを期待するにゃ!」ウキウキ

花陽「それは良いけど、私たち同い年...」

凛「それじゃ体験入部にレッツゴーだよ!!」ダッ

花陽「ぇえ?!急に走り出さないでよぉー、凛ちゃーん!!」タタッ


...
夕方
音ノ木坂学院 校舎内

花陽「あの...凛ちゃん?」

凛「かよちん..」

花陽「そ、その...なんて言ってあげたら良いか..」

凛「ううう...うおおおおおお!」ギャース

花陽「!?」ビクッ

凛「陸上部で200mトラックが使えないって、どういうことなのぉ!?」キー!

花陽「まさか100mレーンと、走り幅跳び用の砂場しか設備がないなんて」アハ..

凛「ありえないよ!中学の頃とあきらかに環境が違いすぎて、うう..」ガクッ

花陽「あわわ、元気出して凛ちゃん!そ、そうだ!人数が増えれば、きっと200mトラックも陸上部のものに」

凛「それはないにゃ..聞いたら年々部員数が減っているみたいだし、代わりに女子サッカーやソフトボール部の人数が増えてるみたいで..」

花陽「い、意外と人気があるんだね」

凛「中学では200m走が一番楽しかったから、高校では200mを専念してやろうと思ってたのに..」

花陽「まさか校庭の端っこでやってるなんて、思ってもみなかったもんね」

凛「まぁ、走り幅跳びもやってたから良いんだけどさ..あの活気のなさは..うーん」アゥゥ

花陽「あまりにも違いがありすぎるって思うのかな」

凛「んー、ワガママは言えないけどさ...ちょっと考えてみることにするよ!」

花陽「それが良いね、まだ体験入部の期間はあるし、他のところも見てじっくり決めていこう♪」

凛「かよちん...」パァ

~♪ ~♪

花陽「凛ちゃん...」キラキラ

~♪~♪

凛「......」

花陽「...良いタイミングで、優しいピアノの音色が」プッ

凛「ドラマの世界にいるかと思ったにゃ」クスクス

花陽「音楽室の方から聴こえるね、後輩たちにお披露目ってところかな」

凛「音楽が流れると、つい体を動かしたくなっちゃうんだよね」

花陽「へぇ!そうなんだ~、さすが運動部出身!」

凛「えっへん!!明日は陸上部以外の運動部も覗いてみよっか!かよちん」ノビーッ

花陽「良いね!私もマネージャーになるために、勉強しないと!」フンスーッ

<に、にしきのさん!?

ガチャッ

<待ってよ、にしきのさん!
<急にどうしたの!?な、なにか不満でも

「いえ...演奏させていただきありがとうございました」ペコ

「....」スタスタ

凛「な、なに?何かトラブルでもあったのかにゃ」ヒソヒソ

花陽「分からないけど、さっきの演奏はあの子が弾いてたみたいだね」ボソボソ

凛「うそっ?!すごい子がいるんだね..凛たちと同じリボンの色しているから、同じ学年じゃないかにゃ..」

「...あの、そこ通りたいんだけど」スタ..

花陽「あ、ごめんなさい!すぐどきます」アセ

「いえ、別に謝らなくても...」

凛「ねぇねぇ!さっきの演奏、もしかしてあなたがやってたの?!」バッ!

花陽「ちょっと、凛ちゃん..」

「...そうだけど、何か?」キッ

凛「(ど、どうしてなのか睨んできた)」

「私急いでるの、冷やかしは苦手なの、さようなら」スタスタ

スタスタ..

花陽「...凛ちゃん大丈夫?」

凛「まさか初対面でいきなり睨まれるとは思わなかったにゃ」ハハ

花陽「あんなきれいな音色を出してた人が、冷たい眼差しを向けてくるなんて..」

凛「いやいやかよちん、むしろあれが本物って感じだよ。ミステリアスな女子高生、その実態は多くの人をその音色で魅了する天才アーティストだった!(ツンデレ)」

花陽「

どんな世界観なんだろう..たまに意味不明な発言する凛ちゃんも、可愛いけどね♪)」ニコッ

凛「?」ポケー

_______それから一週間後

1年生の教室 お昼休み

凛「にゃああああ!あっという間に体験入部最終日になっちゃったよー!」ァァア

花陽「バレーボール部、バスケットボールにソフトボール、サッカーやテニスも試してみたけど...」

凛「やっぱり走るのに集中したい..特に凛は、できれば体だけを動かしたいよ」グタッ

花陽「球技が苦手というわけじゃないけど、凛ちゃんにはその方が合っているのかもね」

凛「うん..でも、そうなると陸上部に入るわけだけど..」

花陽「正直なところ、まだ迷ってるの?」

凛「そうだね、やっぱり校庭をガーッと駆け抜けたい思いもあるから」ウーン

花陽「今の3年生が引退したら、2年生の先輩4人と1年生だけだもんね...」

凛「今日辺り、もう一度見に行くとするよ!かよちんはどうする?」

花陽「私は、...ちょっと気になる部活があって、そっちを見に行こうかなって」

凛「(え...?)」ドキッ

花陽「凛ちゃんも知ってると思うけど、私けっこうアイドルが好きで」エヘ

花陽「部活紹介にはなかったけど、実はアイドル研究部っていうのがあるんだって!」

凛「(アイドル、研究部?)」

花陽「部員は三年生一人らしくて、詳しいことはよく分からないんだけど..」

凛「そう、なんだ...うん!良いんじゃないかな、かよちんのアイドル魂を花開かせる絶好の機会かもしれないね!」

花陽「そそんな、大げさだよ...///」モジモジ

凛「(そうか、良かった..かよちんも自分から進んで新しいことを始めようとしてる)」

凛「寂しいような嬉しいような..」クス

花陽「え?凛ちゃん、何か言った?」

凛「なんでもないにゃ、今から放課後が待ち遠しいね!」ニコッ

花陽「うん!どんな先輩なのかな、緊張するよ..」ワクワク

-------

放課後 校庭

「星空さんは、中学の時も陸上部だったんだよね?」

凛「はい!100mと200mを主に走っていました!」

「そっか、100mは良いけど200mがね~」アハハ

凛「惜しいところなんですけどね」ハハ..

「ゆっくり決めて良いからさ、気が向いたら来てちょうだいね!」

凛「はい!ありがとうございます!」ペコリ

...

凛「ふぅ、さてと...かよちんの方も体験入部終わったかな?」メルメル

凛「...うーん、珍しく返事がこない。まだ活動中みたい」スタスタ

-------------

アイドル研究部室付近

凛「」チラッ

サササッ

凛「」ジーッ

【アイドル研究部】

凛「(電気はついてるから部活中だよね、アイドルを研究する部活ってことみたいだけど)」

凛「...一体どんな研究をするのかにゃ」ウーム

凛「ちょっとぐらい覗いても良いよね♪ばれたらばれたで、かよちんの友達って言えば良いし」スーッ

....

んん!?

「えっりえりえー!!あなたのまなこにえりえりえーのぉ、あやせえりです♪よろしく呼んでエリチカッッッ!!!...んー、違うわね」ブツブツ

凛「.....?」

何やってるにゃ?
ドアの隙間からだからよく見えないけど、
なんだかよくわからない変なセリフも言っているし..

もうちょっとだけ、ドアを開けて...

「ああ!そっか、ハートが足りないんだわ、そうよ!それでは...こほん、みなのしゅっ」バッ

シン...

凛「(ゴクリ...)」

「えっりえっりえー❤︎あなたのマナコにえりえりえー!えがお(爆笑)届けるあやせえりえりー♪みんなぁ?えりぴーって呼んでくれなきゃ、ニェナーダ❤︎」ウィンクッ☆

凛「そこはエリチカじゃにゃいのかよっ!!」バンッッ!

「ワッツハップン!?!?」ビビクゥッ

凛「はぁはぁ....やばっ!」

「ああ、あ、あなた...どうしてここに..」ワナワナ

凛「...えっと」アセ

「...」プルプル

凛「お、おつとめごくろうさまでした~♪」クルッ

「待ちなさい」ガシッ


凛「離せー!!凛は何も見てない聞いてない言わないいい!!だから命だけは~!!」ジタバタ

「見猿聞か猿言わ猿!このお調子者が!知ってはいけないことを知ってしまったようね!」ギャー

凛「やめてええ!!凛は普通の人間だから、あなたの仲間にはなれないんだよー!」

「同胞に染めようとする化け物を相手にするような口ぶりね!失礼な子だわ!」

「それに、あなた一年生ね?三年生に向かってタメ口とは良い度胸してるじゃない」フン

凛「うう...あまりにもポンコツ「うっ!(グサ」で理解不能なぶりっ子ポーズ「えぐっ!(グサ」をしてるから、先輩だったなんて予想できなかったにゃ...」

「うぐぐ、言ってくれるわね...私はこの学院の生徒会長にして最高の権力者(?)、絢瀬絵里よ!」

凛「生徒、会長..?..えええええ!」

あの新入生へのスピーチで、凛々しい生徒会長がこんな人!?な、なりすましてるんじゃないのかにゃ...

絵里「んなわけないでしょう!?なりすましなんて、このスレに紛れ込んでるやつで十分よ!!」

..__32RwVjCJ56「その節はどうも///」33__...

凛「今なんか居なかったにゃ?...そ、そういえばかよちんは?!」キョロキョロ

絵里「かよちん?誰のことよそれ」

凛「凛の友達だにゃ!!ここに来たはずなんだけど..」

絵里「友達..?知らないわよそんなの」キョトン

凛「あ、あれ...たしかにアイドル研究部って言ってたのに」

絵里「ああ、そういや途中でもう一人一年生の子がやってきたけど...」

凛「それだぁ!!!」

絵里「ちょうど恒例のにこにこにー体操をしてる時に出くわしてね、一目散に逃げて行ったわ」シツレイシチャウ..

凛「(あんな感じのフリを見せつけられたら、背筋が凍って背骨が爆裂するよ..かよちんは大丈夫だったのかな)」ヒキッ

凛「....あっ、メールが来てる!」

《返事が遅くなってごめんね、ちょうどいま屋上でアイドル活動を始める人たちとお話ししてたところなんだ!凛ちゃんもよかったら来ない?》

凛「アイドル活動...?絢瀬先輩、ここってアイドルになるための活動をやってたりするんですか?」

絵里「ん?うちの部では、アイドル活動なんてやってないわよ?」

凛「(あれ?でも、かよちんはアイドル活動してる人たちと、一緒にいるって言ってるし..別のグループ?)」

絵里「...はぁ、それで?あなたもあの子達のお仲間なの?」

凛「え?かよちんのことですか?」

絵里「違うわよ!2年生の三人組が急に押しかけてきて、この部を乗っ取ろうとしてきたのよ!」キーッ

絵里「さっきの子も、きっと偵察に来たに違いないわ、コソコソと神聖な部室を覗き見するなんて!」モウッ

凛「(...いやはや、かよちんがこの部活に入らなくてほんとに良かったにゃ)」ホッ

絵里「...今失礼なこと考えてなかった?」ジッ

凛「い、いえ..あの、凛はその2年生の先輩たちとは面識ありませんよ」

絵里「え、そうなの?」

凛「はい、ここに来たのは、体験入部しに行った友達の様子を見に来ただけで...」

絵里「た、たた、体験入部ですってぇ!?」バッ

凛「はい...今さっき、絢瀬先輩が逃がしたみたいですけど」ハハ..

絵里「...っ!そ、そんな..後継ぎが現れるチャンスを、私はみすみす逃してしまったというの?」ガク..

凛「えーと..まぁ、ここにはいないみたいなんで、凛はそろそろ行きますね」

絵里「待ちなさい」ガシッ

凛「にゃ、にゃにするんですか!?」

絵里「あれを見てしまったからには、タダで返すわけにはいかないわよ」フフフ..

凛「(あ、詰んだにゃ...)」サーッ

絵里「そうね、とりあえずあなたにはこの部の次期部長兼にこにーグッズの管理人として、三年間いてもらうわ」

凛「(前半はいいとして、絶対にこの人自分のグッズを見てもらおうとしているだけだよ!!)」ダラダラ

絵里「...なんて、ね..ふふ、冗談よ冗談」パッ

凛「...あれ?」キョトン

絵里「そんなことで、会長権限を行使するわけにはいかないわよ」クス

凛「(一応できるんだ..)」

絵里「私はアイドル、特に矢澤にこが大好きでね。一年生からずっと応援してきたわ」

凛「(なんか語り始めちゃったよ..)」

【矢澤にこのサイン入りポスター】
【週間アイドル日和:スマイルマジック、アイドル業界の革命児】

凛「(て言うか、勝手にこんなに私物を置いて大丈夫なのかにゃ?)」エー..

絵里「毎日、勉強生徒会、勉強生徒会、退屈な毎日を過ごす中で唯一楽しめるものがアイドルなのよ」キラキラ

凛「...じゃあ、アイドル活動とかしてみても良いんじゃないですか?」

絵里「う、それは...」ギク

凛「(あ、そういえば部員は1人だけだって聞いたような)」

絵里「い、良いのよ!こうやって眺めているだけで最高だもの!」

凛「そうですか...」

絵里「あなたは、もう部活を決めたの?」

凛「え、はい..一応、陸上部にしようと」

絵里「へぇ、運動するのが大好きなのね?」

凛「中学生のときも陸上部だったので..走ったり、体を動かすことは得意なんです」

絵里「そう...こう見えて、私も昔は体を動かしてたのよ、バレエを嗜んでいてね」

凛「(こんな変な人でも、バレエやってたんだ..想像できない)」

絵里「音楽が流れると、ついつい体を動かしたくなるのよね」ニコッ

凛「(あ、笑った..)」ドキッ

凛「凛も同じですよ!体が踊りたくなっちゃいますよね!」アハハ

前スレ訂正>
凛「凛も同じですよ!体がうずいて踊りたくなっちゃいますよね!」

絵里「...ええ」フッ

絵里「...」

凛「?(どうしたんだろう、急に黙り込んで)」

絵里「...ところで、あなたのお友達は大丈夫なの?」

凛「へ?...ああ!忘れてた」

絵里「...雑談はこのぐらいにして、もう行った方が良いんじゃない?下校時刻になるからね、帰りに寄り道してはダメよ」クル

凛「(引き止めたのは、絢瀬先輩なんだけどなー..)わかりました、あの、また見に来てもいいですか?」

絵里「ダメよ」

凛「即答!?」ガーン

絵里「ここにあなたの求めてるものなんて、何もないんだから、時間の無駄よ」フゥ

絵里「ほら、お友達が待ってるわ」

凛「お、お邪魔しました..?」エヘ

絵里「...全くよ、あと、さっきの喋ったらタダじゃおかないからね」プイ

凛「あ、あははは(さりげない脅し、さすが生徒会長にゃ)」

__________
______
__

凛「(あれが絵里ちゃんと初めて会った時だったよね、未だにあのことは秘密にしているけど)」クス

いろいろ思い出に浸って頭使ったせいか、顔がまた熱くなってきたよ。

..そろそろ戻ろうかな、はやく買い物済ませてあの人たちから脱出しなければ!

_____再び洋服広場

凛「お待たせしまし..っ!?」

英玲奈「おお、やっと戻ってきたか、待ちくたびれたぞ」

凛「あの、その格好は..」

あんじゅ「私は止めたんだけどね、試着で一度自分で選ばせろって聞かなくて」

英玲奈「どうだ、似合うだろう?」

凛「いや...似合うというか、その」

全身真っ黒のコーデは、男女関係なく勇気のいる行動だと思うのですが..

あんじゅ「これからどこかにスパイでもしに行くの?って感じね」ハァ

英玲奈「うむ、名づけてスパイコーディネイトというわけだな」

凛「危なっかしいコーデだにゃ..」

あんじゅ「まぁ、英玲奈はもう諦めるとして..星空さんの番ね」

凛「凛、ですか?」

あんじゅ「そうよ、あなたのためにもう揃えておいたんだから!」ギラギラ

凛「(うちの部活にも、同じ眼差しで着せ替えしてくる先輩がいるけど..)こ、こっちのほうが良いんじゃないんですかー?」カチャカチャ

あんじゅ「ダメね、スキニー、パターン、デニム..どれも脚が隠れてるじゃない」

凛「そんな..こ、こんな脚が出ているのなんて着れませんよ..」

あんじゅ「大丈夫大丈夫♪私の見立ては確かだから、信じなさい」ニコニコ

英玲奈「ファッションに関してこうなると、あんじゅはしつこいからな..諦めて素直に従ったほうが良い」

凛「統堂さんまで..」

あんじゅ「もちろん、価格も考慮したから安心しなさい!これを着て、愛しの憧れのあの人をゲットするのよ」ニヤッ

凛「愛しっ..?!」

英玲奈「ちなみに、あんじゅはこのようなお節介で、5組ものカップルを成立させたことがある、安心してアタックしに行けば良い」

凛「アタックする人なんていませんってば!それに、安心しろったって...」

【フレアミニ】

凛「こんな、短いスカート履いたことない...」ワナワナ

あんじゅ「普通よ普通、音ノ木の制服のスカートとそう変わりないじゃない」

凛「あれは学校だから良いんですよ!」クワッ

英玲奈「気持ちは痛いほど分かる..私もプライベートだからパンツスタイルを着ているだけであって、学校では常に脚を出していたい」

あんじゅ「日頃の練習で動きやすいからって理由なんだろうけど、誤解されるからその言い方はやめなさいよ..」

凛「うう、ほんっとうに変じゃないですよね?凛が着ても」

あんじゅ「まぁ...無理にとは言わないけど、とりあえず試着してみたらどう?」

凛「分かり、ました...」ゴク

英玲奈「μ'sのメンバーで集まる際には、きっと周りの目が変わると思うぞ」ウンウン

凛「(そんな大げさな..)」イソイソ

そして、優木さんから見繕ってもらった洋服を全部試着し終えて..
フィッティングルームから出てきたのですが

英玲奈「!?...お前は誰だ?」

あんじゅ「うーん...」

「ありね!!!❤︎」グッ!

あり、だそうです。

凛は恥ずかしくてそれどころじゃありませんが..
これからの新しいシーズン、こういう新鮮なのもありなのかなと自分に言い聞かせながら購入し、いつ着れば良いのかと考える中、優木さんと統堂さんのお買い物に半ば強制的に付き合わされ続けました。

...

数日後

お昼休み
音ノ木坂学院 アイドル研究部室

真姫「ふーん、それにしてもよく無事だったわね、UTX生のトップに挟み撃ちにされたのに」モグモグ

花陽「ね、根は良い人たち?なのかな..」ハハハ

凛「それはないにゃ、とにかく、ハチャメチャな人たちだったってことは確かだよ(あそこでしばらく買い物できないし..)」フゥ

凛「それと、結局新しい洋服もそれから一度も着てないんだよね..」ガク

花陽「良いな~、私もお洋服買いたい!最近はテストが近くなってきて、ぜんぜん遊びに行けてないから」ウーン

真姫「...そうだわ!テストが終わったら、みんなでお出かけしましょうよ」

凛「お出かけ?」

花陽「わ~、夏休みの時よりかは、涼しくなってあちこちまわれそうだしね」ニコ

凛「きつい練習やテストもひと段落して、息抜きにはちょうど良いタイミングだね!さすが真姫ちゃん!」

真姫「ふふん、当然よ!」

花陽「あ~、だから朝からずっと、お出かけスポットを携帯で探して計画立ててたんだ」ニコッ

真姫「ちょ、花陽いつのまに見てたの!?」

凛「へぇ~、真姫ちゃんやっさしいねぇー、凛も見習わなきゃ~」ニヤニヤ

真姫「くっ..花陽、覚えときなさいよ~」ジロリ

花陽「ひぃっ、ごごめんなさーい」ハハ..

--------------....

穂乃果「おーい!こっちだよ、真姫ちゃん!」

真姫「ご、ごめんなさい、準備に手間とっちゃって」

新宿 駅前広場

ことり「珍しいね、真姫ちゃんが遅刻するなんて」

真姫「ええ、ちょっと家の用事が、ね(ワクワクして寝付けなかったとは絶対に言えないわ..)」

穂乃果「だいじょうぶだよ!2分ぐらいしか経ってないし!どんまいどんまい」アハハ!

海未「何がどんまいですか、ことりと一緒に迎えに行った時に、まだ布団の中にいて遅刻しそうだった人間が」マッタク

穂乃果「た、助かりました..」

ことり「凛ちゃんがまだ来てないけど、花陽ちゃん何か知ってる?」

花陽「うん、んっと『ちょっと遅れるから先に行ってて欲しい』ってメールがきてるよ」メルメル

穂乃果「にこ先生と絵里ちゃんはどうしてるの?」

海未「部活に必要なアイドル教材を探しに、そこら辺でウロウロしているみたいですよ」

穂乃果「そろそろラブライブに向けて本格的に動き出すために、部内のみんなで結束を強めるだなんて、真姫ちゃんもやる気満々だね!」ウキウキ

ことり「ほんとだよぉ、被服専門店もタイムスケジュールに組んでくれて、真姫ちゃん誘ってくれてありがとう♪」ニッ

真姫「はは、どういたしまして..」シクシク

花陽「(素直に遊びたいと誘わないで、部活の一環として遠回しに誘うヘタレな真姫ちゃんも、かーわいい♪)」

海未「おや、先生たちが帰ってきましたよ」

にこ「遅れちゃってごめんなさいね、みんなもう揃ってる?」

海未「お疲れ様です、あとは、凛が少し遅れるみたいです」

絵里「へぇ、電車でも遅れているのかしら..ん?」

穂乃果「ああ!あれは期間限定のマンゴーあんこソフトクリームだぁ!」キラキラ

ことり「スカートの生地はあそこと、フリルに仕立てるため、このお店に...」フンスフンス

真姫「ま、まったく凛ったら遅いわね~!時間は限られているのよ!!」ワクワク

絵里「...やけに落ち着きがない子達が数名..」

にこ「本当に子供ね~、いいわ、先生が凛ちゃんのこと待っているから。あなたたちは先に行ってなさい」

ことり・花陽・絵里「!?」

絵里「」バッ!!!

花陽「(は、はやいっ!)」エェェ!?

ことり「(出遅れたっ!!にこ先生の隙ができるのを、密かにうかがっていたのにぃ!」ヤンヤン!

絵里「いえいえにこ先生だけにお任せするわけには下の責任は上の責任部長の私もお供しましょう」スッ

花陽「(噛まずに全部とめどなく言った!こういう時だけ、部長の地位を使うのは卑怯だよぉ)」ウヌヌ

ことり「(ちっ....今回は、負けにしておこうかな、次は逃さないよ..)」ボソ

にこ「えー、んー..それじゃお願いしようかしら」

絵里「はいよろこんでー!!」ペコリ!

穂乃果「おぉー、焼肉屋の店員並みにいきが良いね、絵里ちゃん!」ハハ

真姫「この道のど真ん中で..落ち着きのない人たち!ふん」ワクワク

海未「真姫、もう出発しますので、とりあえず貧乏ゆすりはやめましょう」

~~~~~~しばらくして~~~~

にこ「悪いわねー絵里ちゃん、みんなとせっかく遊びに来てるのに」

絵里「いえ!これも仲間のためですから(また2人きり!今日はついてるわぁ)」ウキウキ

にこ「遊ぶ...と言っても、今日は大会に向けての準備や資料集めが大半だから、いつもの部活みたいなものか」フゥ

絵里「(そうですね、でも良いんです!プライベートの先生の私服が見れただけで..そうだわ!)」へへ

絵里「先生!今日は、いや、今日も素敵ですね!私服も大人っぽくて魅力的です!」キリッ

にこ「え?!あ..ふふ、バカね~、大人をからかってるんじゃないわよ、もう」クス

絵里「(ハラショー...憧れの人からの絶妙な返し、喜んではいるけれど大人の隙のない雰囲気を、しっかりと見せつける余裕...からかったと勘違いされ、たしなめられる私)」ウズウズ..

絵里「ハラショー...」

にこ「あ、やっと来たわね、凛ちゃーん!!」タタタ

絵里「ん?どこですか?」

「あ、あの...遅れて、すみません」

にこ「...凛ちゃん、よね?その格好は、いつもと違って..」

「は、はい..やっぱり、に似合いませんか?スカートなんて」ハ..ハハ

にこ「...素晴らしいわ!!可愛いじゃない!」ガバ

凛「うわっ!?」

にこ「あ、ごめんなさい、久しぶりにググッときちゃってね、まだあの業界の時の癖が..とにかく、新鮮でよく似合ってるわよ」ニコ

凛「ほ、ほんとうですか?///」モジモジ

絵里「にこ先生ー、凛はどこに...あら?」スタスタ

凛「!!」

絵里「.....」ジーッ

凛「(うっ...絵里ちゃんのくせに、見られるとやっぱり恥ずかしい..)」ウツムキ

絵里「...ハラショー、まさに天使と言わざるをえないわね」

凛「て、天使!!?///」ドキッ

凛「(何言ってるんだにゃ、多分またふざけてるだけなんじゃ...)」

絵里「さてと、それで...凛はどこなのかしら」

にこ「え?」

凛「にゃ?」

絵里「まったく、みんなを待たせて、会ったらお説教よ!」プンプン!

にこ「凛ちゃん..これは」ボソボソ

凛「...!にこ先生、ちょっと良いですか?」コソコソ

絵里「メールでもして、今どこらへんにいるか聞かないと」メルメル

凛「あ、ああー!もしかして、絵里先輩ですか?」

絵里「ん?どうして私の名前...と言うか、あなたは?」

凛「あたし、星空凛の妹で、星空蓮(れん)と言います!お姉ちゃんから、先輩のお話いろいろ聞いてます♪」

にこ「らん、りん、るん、蓮...」クックク.. プルプル..

絵里「あら、そうだったの。私は絢瀬絵里、あなたのお姉ちゃんの先輩であり音ノ木坂学院の最高権力者よ、よろしく」

にこ・凛「(初対面の後輩の妹に(違うけど)、どんな挨拶の仕方してるのよ/にゃ)」

凛「へ、へぇ~!さすが絵里先輩ですね!」キャルン

絵里「それより、どうしてあなたがここへ来たの?凛は?」

凛「それがぁ、お姉ちゃんったらお腹を痛めたみたいで、ひっくり返っちゃって~」

絵里「え?だ、大丈夫なのそれ..」

凛「はい♪でもみんなに悪いからと、妹の私にμ'sの皆さんのお手伝いをしてきてほしいと、お姉ちゃんが頼んできまして」

にこ「それで、妹の、..くくっ、蓮ちゃん?が私たちのところに来たわけね」

凛「はい!今日はアイドルを目指している皆さんのお役に立てるように、頑張りたいと思います!」

絵里「そう、凛にこんな健気な妹がいたなんてね、それに姉と違ってすごく可愛いし」

凛「(絵里ちゃん、マジで言ってるのかにゃ...本当に気づいてない)」クク..

にこ「そういうことなら、今日はいろいろまわるから、よろしく頼むわね♪」

凛「はい、よろしくお願いします!(にこ先生の私服眼福だにゃ~..)」ニャハハ

_____
_______

正午過ぎ
レストランカフェ
ダイニング252315

真姫「お昼も過ぎて、ちょっと遅いランチになったけど、空いてるから良いわね」

海未「ええ、それは良いのですが...あの、いまだに凛だと気づいていないんですか?絵里は」ヒソヒソ

花陽「そうみたい、たしかに普段の私服とはぜんぜん違うけど..」

ことり「可愛いねー❤︎持ち帰りたくなっちゃう♪」

真姫「いつもと違うギャップもあるんだけど、まぁ、それでも似合ってるんじゃない?」

海未「真姫が素直になるくらいですから相当ですね」

真姫「なっ、私だってそんな時ぐらいあるわよ!」

花陽・ことり「(素直じゃないのは、自覚してるんだ)」モグモグ

海未「ですが、バレたら後々面倒くさいことになりそうですね」ハァ

真姫「それは凛の自業自得じゃない?」

穂乃果「ここのイチゴパンケーキ美味しいね!ことりちゃん、海未ちゃん!」

ことり「うん♪クリームとイチゴをパンズで挟んで、口に入れたらトロけちゃうね」ウマー

真姫「(こっちはこっちで平和ね...)」フフ


凛「このフルーツミックスのパンケーキおいしーい♪」

にこ「ええ本当、こっちの抹茶クリームと和風ケーキも絶品よ」モグ

凛「良いですね~!絵里先輩のは何味なんですか?」

絵里「わたし?チョコレート味よ、ホワイトとのミックスで良い感じだわ、良かったら食べる?」ヒョイ

凛「わーい!ありが..はっ!?」

絵里「ほら、あーん..?どうしたのかしら、蓮ちゃん」ポケー

凛「(これって、間接キスだよね)」チラ

絵里「た、食べないの?」ショボン

凛「(う、絵里ちゃんでも断りにくい顔するんだね..)あ、あーん//」パク

凛「んぐんぐ//お、おいしーい♪//」

絵里「そうでしょう?蓮ちゃんは可愛いわね~、見てて飽きないわ」パクパク

凛「(なんか、すごい子供扱いしてる気が、普段の凛に対する接し方とぜんぜん違うし..)」

にこ「絵里ちゃんのも美味

絵里「食べますか一口!?」シュバッ

ことり・花陽「(くっ...ここからじゃ届かないっ!)」クヤシイ

穂乃果「?」モグモグ

にこ「え、ええ..それじゃ」サクッ..

絵里「はい、あーん

にこ「え、さすがにそれはちょっと..恥ずかしいわよ」サクサク ヒョイ

にこ「んっ..ほんとだ!チョコレートもなかなかいけるわね」

絵里「」

ことり・花陽「(セーーーフ!!!)」グッ

凛「...」クスクス

穂乃果「ねぇねぇ海未ちゃん、ことりちゃんたちどうしてガッツポーズなんて..」

海未「あまりに美味しすぎるからじゃないですかね」ムグムグ

真姫「(いいな..私もあーんしたい..)」

にこ「それで、この後はどうするの?」

真姫「えっと、スケジュールによると..衣装の材料や、スクールアイドルショップも全て見て回りましたし..」

真姫「必要な資料なども十分揃ったので、夕方はみんなで遊びましょうか」キラッキラッ

花陽「(今日一番の輝きだね、真姫ちゃん)」

穂乃果「よーし!やっと本番が始まったね!」

海未「最初から気合を入れて欲しかったのですがね..」

ことり「まぁまぁ、夕方はのんびり楽しく過ごして、海未ちゃんもリラックスしよ♪」

海未「そ、そうですね、たまには肩の力を抜きませんと」フゥ

にこ「それじゃ、カラオケに行くなんてどうかしら、良ければだけど」

花陽「カラオケですか!たしか駅前に出来たばかりの、アイドル%ミュージックがいま話題だとか!」

ことり「普通の曲はもちろんのこと、スクールアイドルの曲も全配信されてる今流行りのカラオケ施設だよね」

穂乃果「いいね!最後はそこで盛り上がろーう!!」イエーイ

絵里「蓮ちゃんはどうする?お金の心配ならいらないわよ」

凛「(い、いつになく年上っぽい..)わぁ、お供していいんですか~?」

にこ「当然よ、ただ、あまり遅くならないようにしましょうね」

~~~~~~~~~

駅前
アイドル%ミュージック本館

パーティルーム

ズーンチャ♪ ズンッズン♪

穂乃果「さぁ~ひゅめを~♪かーなえーるーのがー...♪」

<みーなのーゆうきー♪
ハイッ ハイッ!♪

絵里「.....」ボーッ

にこ「絵里ちゃん?さっきから暗いけど、どうかしたの?」

凛「?」ヒョイパクッ

絵里「いえ、凛の体調は大丈夫かと..ちょっと心配になっていただけです」

凛「!!」ポロっ

にこ「あ、あらそう..」チラ

凛「(いやいや先生、今さら言えませんよ!この逃げ場がない空間では特に!)」ブンブン!

にこ「...はぁ、大丈夫よ絵里ちゃん、凛ちゃんは強い子だからあっという間に元気になるわよ」

絵里「そうですね...すみません、楽しんでいる最中に」エヘ

凛「(うぁああ、罪悪感が...本当に凛だって気づいていないんだ..)」ニャー!!

穂乃果「ねぇねぇ蓮ちゃんも!一緒に歌おうよぉー♪いえーい♪」

海未「いつになくはしゃいでいますね、ふふ(いつになったら、絵里は気づくのでしょうか)」

凛「り、じゃなくて..あたしはちょっとドリンクバーのところに行ってきますね」

絵里「それじゃ私も..」

凛「あ、絵里先輩の分も取ってきますよ」アセアセ

絵里「そう?それじゃコーラをお願いできる?」

凛「お任せください(ちょっとはご奉仕しないと..)」スタ

ドリンクバー

凛「(うーん、いつになったら切り出せばいいんだろうか)」トクトクトク..

凛「ちゃんと絵里ちゃんには、謝らなくちゃね...」トクトク..

<あ!あれってもしかして..

凛「(ん?なんだろう)」チラッ

凛「!?!??!!?」

<あー!やっぱり凛じゃーん!!
<ちょー久しぶり!

凛「あ、う、うん..久しぶり..(うそ、中学の時の..)」ビク

彫越生A「凛がカラオケなんて、珍しいねー」

彫越生B「なになに、歌手でも目指し始めたのー?」

\キャハハハハハハッ/

凛「(こいつら...UTX学園に次いで有名な芸能校の彫越(ほりこし)高校に行った..)」

彫越生A「てゆーかなにその格好、ちょっとキャピキャピしすぎでしょー」

彫越生B「中学の時は、こんな格好しなかったよね、デビューってやつかな?」クスクス

凛「...べつに、関係ないでしょ」プイ

彫A「えぇー、つめたーい!!傷ついた~...もしかしてスクールアイドルでいきがってるの?」

凛「なんで、それを..」ピク

彫A「有名じゃん!私たちの学校でも流行ってるんだ~、たしかμ'sだっけ?」

彫B「あのさー、ちょっと顔出してくれる?私たちの生徒が凛の大ファンなんだよね~!」グイ

凛「ちょ、ちょっと!!...あ!」ズルッ

______ゴトッ バシャッ

_____絵里「!!」ガタッ


花陽「わっ!え、絵里ちゃんどうしたの?」

真姫「びっくりした..何かあったの?」

絵里「いや..蓮ちゃんが遅いから、ちょっと見てくるわ」スタスタ

にこ「そういえば遅いわね、みんなの分も持って行こうとしてるのかしら」

シャンシャン♪
穂乃果「どぅーあいどぅあいらー♪」
イェイイェイイェイ♪

海未「れっつ♪どぅ♪あい、どぅ♪れっつどぅ♪..」シャカシャカ

ことり「海未ちゃんノリノリだね..」ハハ

...

凛「.....」

《可愛いじゃーん、これがAの元中の子?
《あのμ'sのメンバーだったんだ、ふーん

彫A「でもさー、最近ちょっと調子に乗ってるみたいよ」ケラケラ

《あのUTX学園でいざこざ起こしたんだってー?

凛「あ、あれは向こうが..」

彫B「弱小校が、上にたてつくなんてダメでしょ~」

《身の程わきまえろっつーの

ドッ! \アハハハハハハ!/

凛「....もう良いよね、凛そろそろ行くから」クル

彫B「おっとどこ行くのかなー」ドンッ

凛「いたっ?!」ドテッ

彫A「中学の時は男っぽい風貌だったくせに、なに私たちの業界にしゃしゃり出てきてんの?」グリグリ

凛「...いっ!!!や、やめてよ!!」

《やめてよ!だってさー
《か弱いアピール?

彫A「あんたらのせいで、私たちの学園のスクールアイドルが迷惑してるんだよねー」ゲシ

凛「ぐっ..!!」

彫B「ちょっとは痛い目みないと分からないかな」キャハ

彫A「下には下らしい、節度ってもんが、あるじゃ、ない?」ゲシ!ゲシ!

凛「うっ..!あぅっ..!」

《うわー、埃まみれ...
《Aやりすぎー

凛「(ゆ、優木さんに選んでもらった服が...)」ボロ...

彫A「あちゃー、ごめんね?中学の時みたいに、やり返してくるかと思ったけど」

彫B「無抵抗かー、つまんなーい」

凛「はぁ..はぁ...」

彫A「..ちっ、いつまでも良い子ぶってるんじゃないわよっ」ヒュッ!

バシャバシャ!!!

彫B「.....!?!」

《!?!?!?!?!?!?

ドバドバドバ...

彫A「あ...え、なに?」ポタポタ..

「飲み物は大切にしないと駄目じゃない!特別に、ドリンクバーにこぼれていた分を届けに来たわ!」

凛「げほっ..ごほ!!...」グタ..

彫B「お、おまえ、誰だ?!」

《....》ゾロゾロ..

「あなたたちこそ誰よ!全く、コーラを頼んでも遅いから様子を見に行けば、ドリンクバーにはこぼれたジュースがあちらこちら...」

「おかげで、店員さんに私の仕業かと疑われたじゃない!」

彫A「あ、あんた..この私に、よくもこんな..」グッチョリ

絵里「あらごめんなさい、一度頭を冷やしたほうが良いんじゃないかと思って」パチクリ

彫B「...!!こいつ、どこかで見たことあると思ったら..μ'sの仲間じゃないか!」

凛「...え、えり、ちゃん...」イツツ

絵里「おはよう凛、お腹を抱えて、まだ腹痛は治ってないみたいね?」

絵里「どこにいるかと思って、探しちゃったじゃない?」ニッコリ

凛「ご、ごめ...」

彫A「.....」プルプル

彫B「(この金髪、この状況でよく笑っていられるな..)」

《.....
ゾロゾロ ゾロゾロ

絵里「ちょっと、リンチなんて卑怯よ?」

彫A「うるさいっ...おまえもボコボコにしてやる..!」タッ

凛「うおお!」ドンッ

彫A「ひっ..!!」ドテッ

彫B「...やる気ってことかな」グッ

絵里「ちょっとちょっと、落ち着きなさいって」

絵里「もっと私たちに屈辱を味あわせる良い手があるじゃなーい」フフ

《なに言ってんだよこの人
《自分の立場分かっているの...?

絵里「うん?もしかしてあの芸能校トップにいらっしゃる彫越が、芸能で勝負することができないのかしら」

彫B「(こいつ、正気か..?)」

絵里「はぁ、所詮はUTXの金魚の糞ってことね、残念だわ」ヤレヤレ

凛「(ダメだよ...こいつらがそんな挑発に乗るわけ)」

彫A「いいわ、やりましょう、ここにある、歌でね」ギロリ

彫B「....おいμ'sの一員、おまえ後悔することになるぞ、良いのか?」

絵里「後悔?まだ勝負もしていないのに?イミワカンナイ!」

《クスクス...自分たの実力が分からないの?
《おもしろそうじゃーん、やろうやろう

彫A「もちろん、負けた方には、それ相応の罰ゲームが待っているけど?」

絵里「問題ないわ、早速始めましょう?私たちの仲間も紹介しないとね..」スタスタ

凛「(絵里ちゃん...)」ウグ..

絵里「ほら、掴まりなさい凛、もう先輩後輩ごっこはおしまいよ」ヨイショ

凛「....」コク..

彫A「くふ、後悔することになるわ、絶対に」ニヤ

---------


海未「μ'sを、解散....?」

彫A「そうよ、あなたたち音ノ木坂、だっけ?このカラオケで勝負をして、負けたら即解散してもらうから」

真姫「ど、どういうことよ..一体..」

花陽「り、凛ちゃん...」

凛「うう、平気だよかよちん、凛はもう大丈夫..」フゥ

花陽「(こんなにボロボロに..あの子達はたしか、中学3年生の時のクラスメイト、だっけ?..)」チラ

花陽「(UTXを受けて不合格に、併願していた彫越に行ったとは聞いたけど..)」

《うちらより小さいね、このパーティルーム
《弱小校のくせに生意気ー

花陽「(UTX学園とは、また違った手段であらゆる手を尽くす学校...あまり良い噂は聞かないんだけど)」ゴク

ことり「こ、こわいよ...海未ちゃん..」フルフル

海未「大丈夫、大丈夫ですよ、ことり」

海未「(まずいですね、かなり厄介な連中を相手にしたみたいです..)」

穂乃果「.....」

彫B「ここのリーダーは、おまえか?」

穂乃果「...」

彫B「...おい、聞いているの?」ジロ

穂乃果「よくも、凛ちゃんを...」





______________(⚫︎)(⚫︎)______________........





彫B・A「!?」ゾクッッ

《!!! ビクッ

彫B「(な、なんだこいつ..気味が悪い)」

絵里「(にこ先生が席を外しているうちに、終わらせないと..)私が部長よ、ルールを教えてもらえる?」

彫A「あ、..んんっ、ごほん。簡単よ、みんなで1回ずつ歌って、"合計点数を競う"だけ」

彫B「このカラオケバトルにひとりひとりに与えられている、アイドロイド端末を使用してログインする」

彫B「手元にある端末でそれぞれログインした後、『音ノ木坂vs彫越』というルームに入室したら、いよいよ勝負開始だよ」

海未「(とりあえず、にこ先生が急用で席を外している間に、私たちでなんとか持ちこたえましょう)」ピコピコ

真姫「(解散なんて冗談じゃないわ..それに、凛をこんなに傷つけて...)」ギリ

ことり「(待っててね凛ちゃん、終わったらすぐに洋服綺麗に直してあげるから..)」ピッピッ

凛「......」ウツムキ

海未「(凛...あなたの仇は必ずとりますよ、ゆっくり休んでてください)」ピコ

穂乃果「.....」ピコピコ

花陽「...え?ちょ、ちょっと待ってください!」ガタッ

《....???

花陽「に、人数が...6対7って..」

彫B「ん?そっちはあと凛がいるだろう?」ピピピ

真姫「なっ、無理よ!こんな状態で歌えるわけないでしょ!?」

彫A「じゃあ6人で歌って頑張れよ」アハハ

凛「凛...歌えるよ..」ムク

絵里「無茶はやめなさい、万が一のことを考えて...」

彫A「あはは、熱い友情だね~。歌いたくなったら、いつでも入室していいよ、割り込み機能っていうのがあるからさ」ハハハ

海未「...誰かが2回歌うのはどうでしょう、これではこちらがあまりにも不利すぎます」

《何言ってんの~?
《他の部屋の誰かが、音ノ木坂をスケットしてくれたらいいねー
《って言っても、うちらの歌の実力に勝てる学校なんていないしね!あははは

海未「くっ...」

絵里「みんな、入室したわね?」

アイドロイド
■カラオケバトルモード

音ノ木坂 えり ほのか ことり うみ はなよ まき 6人

彫越 A B...G 7人

→ Ready Ok?

途中参加可能~総合点勝負~難易度 上

@1組目
ことりvs彫越生G

彫G「よろしくー♪」

ことり「は、はい...」ビクビク

~♪ ~♪

G「~♪ ~♪」

ことり「~♪......~♪..」

海未「(お願いします、ことり!)」

彫A「....」ニヤ

花陽「(...まずいよ、多分、彫越の人たちはこのカラオケで歌い慣れてる...)」

花陽「(初心者が新しいマイクやヴォーカル機器に慣れるのは時間がかかるし..)」

ことり「...♪..~♪」アセアセ

花陽「(怖がって、本来の力が出せていない...!!)」ググッ

G「~♪(一発目から勝ちはいただきかな)」クス

...点数結果発表

ことり68 vs 79彫G

彫A「......」

ことり「みんな、ごめん、負けちゃった..」ハァハァ

海未「お疲れ様ですことり、飲み物を...」スッ

彫G「(...11点差か、難易度 上の設定でやっているのに、意外と追ってきたわ..)」フゥフゥ

真姫「次は私が行くわね」スタスタ

絵里「真姫、しっかり...」

真姫「...ふっ、なにらしくない顔しているの、いつものポンコツ顏になりなさいよ」スタスタ

絵里「な!?失礼なやつ..」

真姫「さて、凛の分まで、やらせてもらおうじゃない」ザッ

彫A「(こいつら...夏休みで何か変わったの..?データによれば、弱点がいくつもあって、そのうちの一つが、歌の問題点だったはず...)」

彫B「私が行こうか...」スタスタ

@2組目
まき vs 彫B

彫B「とても堂々としているね」フフ

真姫「ええ、本当は飛びかかってやりたいけど、学校や先生に迷惑かけられないもの」

~♪ ~♪

彫G「~♪(なにが迷惑かけられないだ、生徒や教師が仲良くする、生ぬるいところにいるあんたらに)」

真姫「~♪~♪」

彫G「(負けるわけがないよ)」クス

彫A「(...顔の傾き、抑揚にブレス含め...もしかして、経験者?)」

彫A「(μ's結成当時、こんな子いた記憶がないのだけど、途中入部者?...)」

...点数結果発表

まき93 vs 92彫B

彫B・A「(なに!!?)」バッ!

真姫「うーん、まぁまぁね。初めて触ったからこんなものかしら」コキコキ

花陽「すごいよ真姫ちゃん!!」パァ

海未「驚きました...さすがというか、なんというか」ボーッ

《え...?Bが負けた?
《うそ、故障??

真姫「10点差ね、次は誰が行くの?」

穂乃果「私が行くよ」スタスタ

凛「穂乃果ちゃん..」

穂乃果「...凛ちゃん、ファイトだよ」ボソ

彫A「(なにが起きてるの。。。?せいぜい、この設定モードでも60点ぐらいが平均なのに..)」ゴクリ

...

ほのか72 vs 75彫C
うみ77 vs 80 彫E
はなよ67 vs 70 彫F

現在
音ノ木坂 377
彫越 396

彫A「(...60点以上をキープ..食いついてくる..)」

花陽「はぁ..ふぅ..負けちゃった..」ゼーゼー

彫F「(もう少しで追い抜かれそうだった...)」ハッハッ

凛「かよちん、お疲れ様にゃ、喉を潤してね..」コト

花陽「ありがとう、凛ちゃん」

絵里「さてと、そろそろ私の番ね」スタスタ

彫A「(どうなっているの?予想では40~50を出し続けるかと思ったのに...夏休みに何をしたの?)」

絵里「大切な仲間を傷つけた罪は重いわよ、覚悟しなさい」ザッ

彫D「う、うるさい..絶対に勝ってやる..大丈夫、大丈夫..」ブツブツ

6組目
えりvs彫D

にこぷり!にこにこ!にこぷり、イエイ!!
~♪~♪

凛「ん...?この曲って..」

ことり「あれ?もしかして...にこ先生のアイドル時代の曲?」

海未「すごく、ムズムズするような曲ですね...」

凛「(絵里ちゃん、凛のために自分の趣味を全開にするなんて..そこまで凛のことを..)」ウル

絵里「きゃー!やっぱりカラオケだと音もすごいけど、良いわね~迫力があって!あ、ちょっとあなた見なさいよ!これ、矢澤にこの髪の毛をストレートにするシーンよ!!」フンスフンス!!

真姫「良かったわ、いつもより調子が良さそうね」ホッ

凛「テレビ画面に夢中になって、本当にあれで大丈夫なのかにゃ。。。」サスサス..

彫A「(こ、こいつふざけるのも良い加減にしたらどうなの...)」ワナワナ

絵里「キメ顔厳しく追及~♪...たどりついたラブリー♪」フリフリ

花陽「(オリジナルの振り付け??)」

絵里「うん!絶対負けない♪ちやほやされたいだーけじゃ...」バッバッ

凛「(....まるであの部室で、1人こもってやってたときみたいにゃ..)」ゾクゾク..

凛「となると、この後が凄まじいことに...」ゾゾ

海未「はて、なぜか髪型をツインテールにし始めましたが...」

ことり「なんだか嫌な予感..」アハハ..

絵里「にこにこのミラクル♪決まりすぎイエイイエイ!!」スッ

真姫「来たわ!みんな、伏せなさい!!」バッ!
ことりほのかうみりんはなよ「!?」バッ!!


「ぴょんぴょこぴょんぴょんかーわいいっ!髪の毛が跳ねてーぴょんぴょこー♪♪」ピョンピョン

彫A「(ひいっ、なによこれえ!さすがに痛々しい!!)」ゾクゾクーッ

花陽「振り付け、動き、迷いが一切ない...私が初めてあの部室に入った時を思い出すよ...」ゾワゾワ

絵里「痛さも本気!悪いか本気さ♪」ルンルン

絵里「それが『にこ』の女子道~♪」キャララン♪

彫D「なにこれぇ...体のあちこちがゾクゾクするぅ..」アヘェ..

~♪~♪

...

ゼエ、ハア...

彫D「うう、力が出なかった、なんで...」

彫B「そんな、バカなこと.....」アワアワ

点数結果発表

えり90 vs 69彫D

真姫「...クレイジーだわ(褒め言葉)」ハァ

絵里「ふ、ふふ...失うものは、もうなにもない..」

穂乃果「絵里ちゃん、仲間のためとはいえ、すごい勇気だったと思うよ..うん」ススッ

絵里「じゃあなんでちょっと距離を置いてるの!?」ガーン

凛「絵里ちゃん、か、かっこ良かったよ?」ニャハハ

絵里「言葉が見つからないのバレバレよ!」キーッ

海未「ですが、絵里の勇気のかいあって、こちらが2点リードしていますよ」フゥ..

彫A「(くっ...まぁいい、次で勝負が決まるんだから、それに)」チラッ

花陽「凛ちゃん、無理しなくても..」オロオロ

真姫「先生もこっちに戻って来るって連絡が来たし、あなた気分も優れないでしょう?」

凛「ダメにゃ、にこ先生が戻ってくるまであいつらが待ってくれるとも思えないし..」ヨイショ..

彫A「(..データによれば、星空は身体能力が高くても歌うのは得意ではなかったはず)」スタスタ

彫A「よろしく、星空さん!解散前に行っておきたいことはない?」ニッ

凛「...解散なんてしないし、そうやって色々な人をコケにしてきたお前を、凛は絶対に許さない」

彫A「はぁ..なーんだ反抗しちゃって、つまらない」

彫A「その先生とやらも馬鹿よね~、こんな時に外出してるなんて、監督失格って感じ?」アハハ

凛「..っ!この!!」バッ

穂乃果「凛ちゃん、だめ!!」

彫A「ひっ!」

凛「...」ガシッ

彫A「な、なんだ..マイクを取っただけじゃない..おどかしちゃって..」ビク

凛「凛のことはいくらでも悪く言えば良いにゃ、でも...」

凛「先生のことまで悪く言わないで!」キッ

花陽「凛ちゃん..」

彫A「っ..本当、高校に上がって変わったよね、煩さに磨きがかかっちゃって..」

彫A「いいよ、私たちが負けたらちゃんと謝る、それでいいでしょ?」スタスタ

ラスト
凛vs彫A

彫A「それにしても、あそこまで学校の先生に対して、反応を示すだなんて」

彫A「よっぽど、その先生を信用しているんだ?」クス

凛「...普通の先生じゃない、凛たちをいつも励まして、支えてくれる大切な人だよ」

彫A「いつから音ノ木は熱血青春ごっこなんて始めたのかな、ふふ..アイドル目指すならくたびれた教師より、UTXを見習うことね」

~♪ ~♪

彫A「それじゃ、お先に..」クス

凛「...」ギュッ

大丈夫。
大丈夫だよ、絶対に。

近くには、かよちんがいる。
真姫ちゃんも、穂乃果ちゃん、ことりちゃん、海未ちゃん、絵里ちゃんもみんな。
それに..凛の手を取ってくれた、あの人だってもうすぐ駆けつけてくれる。

......

『へぇ、星空凛ちゃんって名前なのね~』

『え?陸上部に行くかも?そっか、それは残念..』

『ん、すごい!個人種目で賞も取ったことがあるんだ?』

『一人で戦い抜くって、自由に見えて意外と辛いものなのに、根性がある子ね~』

結局、体験入部の期間が終わっても陸上部に足を運ぶことはなく、かよちんが入ったアイドル研究部(とは別のクラブ)をこっそり見て時間を潰していたら、その人は突然話しかけてきて

『ねぇ、本当に入る気はないの?..あら、あなたのお友達があの部活に..?』

『それじゃ一緒に活動すれば良いじゃない!..恥ずかしいから、無理?そっか、でも..」

こんな可愛いのに、もったいないわね。

今までそんなこと、かよちん以外には言われたことなくて、思わず目を背けてしまったけど

『ふふ、もしかして照れてるの?』ニコニコ

急に話しかけてきた、その人の笑顔がくすぐったくて、どうしてか顔が熱くなっていた。
褒められたことに照れているのか、それともその人の笑顔に対してなのか...分からなかった

かよちんとはまた違う、どんなことでも受け止めてくれそうな微笑み。
初対面なのに、警戒心は不思議となかった。

凛は、ずっと一人で、誰にも邪魔されることなく、ただ走ってきたから。
戦ってきたから、チームで何をやるなんて思いもつかなかった。

中学の時は、かよちんがいれば十分と思っていたけど、高校生になったら通用するわけじゃないことは、入学前からうすうす感じていた。
何をしようかと悩み、孤独になりかけていた時、にこ先生は放っておけないと声をかけてくれた。
先生、だからなのかもしれないけど..

『心配しなくても大丈夫よ、一人で戦うのはチームになっても同じ、みんなそれぞれが情熱を持って取り組んでるんだから』

「んーと..凛はみんなで何かするとか、そういうの、ちょっと苦手で..もみ合いとか面倒ですし..」

『まぁね、チームというのは、たまにぶつかり合うこともあるけれど、それもまた面白いじゃない?』

「お、面白いんですか..?それが?」

『ええ、そうした先には、また新しい道が出来上がるじゃない?あなただけじゃなくて、みんなが作り上げた道、その時と言ったら、喜び合う仲間もいて幸せも何倍ものよ!』

「い、意味がよく分かりませんけど..」モジモジ

『はい、これ』スッ

「これは...体験入部の紙?もう期間は終わったはずじゃ?」

『まだ納得がいってない生徒を、放置するのは私としては気持ちが悪くてね』

『一度で良いから来てみなさい、誰かと一緒に何かをするのは、あなたにとって、きっと新鮮なものになるはずだから』ニッ

「え、ああ、ちょっと..行っちゃった...」

......

凛「~♪」

彫A「~♪~♪」

~♪ ~♪...

まだ、廃校の問題も、あのUTX学園にいるアライズも打ち負かしてないのに、ここで終わらせるわけにはいかない!

花陽「(お願い、神様...どうか)」ギュッ

真姫「(夏の合宿で、あれだけ改善したんだもの...)」グッ

絵里「.....」

________
____


凛「はー..はぁ.」
彫A「ふっ...ふぅ..」

点数結果発表


....

凛 87 vs 94 彫A

花陽「...うそ、凛ちゃんが..」

真姫「まけ、た..?」

彫A「ふ、ふふ...

あははははは!!

彫A「総合点でこちらが有利!!」

「音ノ木の敗北決定!!さようなら!」

凛「はぁ..そんなっ..」ゼーゼー

海未「...っ」ギュウ..

ことり「ここまで頑張ったのに...」ワナワナ

彫A「(正直、ギリギリで勝てたようなもの..でも、勝ちは勝ち..これ以上成長する前に、早めに潰しておいて正解だった..)」ニヤ

彫B「これで、μ'sは活動できな

\ッポン♪/

彫B「く.....ん?な、なんだこれ?!」ガクブル

絵里「...これは..」

彫A「...何をそんなに驚いているの?」

「!?」

アイドロイド
■カラオケバトルモード

音ノ木坂 えり ほのか ことり うみ はなよ まき 6人 + 1人

彫越 A B C D E F G 7人

途中参加可能~総合点勝負~難易度 上

途中参加者 TBS 部屋番号205
>>>エール(1)/音ノ木坂
点数 96

音ノ木坂 650 vs 559

→エール終了 10秒前


凛「こ、これ...他の部屋の人から..」

<<<<《他の部屋の誰かが、音ノ木坂をスケットしてくれたらいいねー
《って言っても、うちらの歌の実力に勝てる学校なんていないしね!あははは>>>>

彫A「ど、どういうこと..?別の部屋のやつが、力を貸したっていうの?」

エール終了 5秒前

彫B「(96点...難易度は同じで歌っているみたいだが、どこのやつだ?)」ガクガク

エール終了 3秒前

彫A「っ..!他に、他にエールをしてくれる人はいないの?!」ガンガンッ

花陽「きゃっ..」ビクッ!

真姫「..あわれね...(TBSって誰かしら?)」ピク

2
1

彫A「いやああああああああくぁwせdrf」ガンッ!!ガタン!

"0"

凛「!!」

\~♪/

アイドロイド
■カラオケバトルモード 終了

音ノ木坂 えり ほのか ことり うみ はなよ まき 6人 + 1人

彫越 A B C D E F G 7人

途中参加可能~総合点勝負~難易度 上

途中参加者 TBS 部屋番号205
>>>エール(1)/音ノ木坂
点数 96

音ノ木坂 650 vs 559

勝者は音ノ木坂、おめでとうございます!
お会計の際に、会員カードにて10ポイントを提供致します<<100ポイントで...

穂乃果「か、勝った..?」
絵里「え、ええ...あ..」

「「「「「「「や、やったああああ!!!」」」」」」」

彫B「ここ、こんなことって...」バタッ

「し、しっかり!!」
「ダメだ、白目むいちゃってる...」

花陽「凛ちゃん」
凛「はは..凛負けちゃったけど..思わぬスケットが助けてくれたみたい」

「ずいぶん歌が上手くなったじゃない、凛ちゃん」
「おぉ~、カラオケ大会の真っ最中だったん?面白そうやね~」

凛「!!にこ先生!」ガタッ

絵里「それに、希先生、も?」ポケー

にこ「希が近くにいるっていうからね、迎えに行ってたんだけど..」フゥ

希「いつの間にか、駅前から遠く離れた怪しい繁華街にたどり着いてしもうて..いやー、えらい世話になったわ」

海未「知り合いを連れてくるとは言ってましたけど...サプライズゲストにしては、間が悪すぎますよ..」ハァ

凛「一番厄介な人が来てしまったにゃ..」

希「失礼な!!..しーかし人がぎょうさんいるなぁ、他校の子たちと一緒に歌ってたん?」

彫C「うう..彫越のメンツが..」

\\\\\ウワーーン...シクシク/////

にこ「...私の居ない間にとてつもない戦いが繰り広げられていたようね...」

ことり「...あれ?ねぇ、さっき歌ってた子がいなくない?」

凛「...!もしかして!!」ダッ

にこ「あ、ちょっ...凛ちゃん?」

花陽「多分、音ノ木に点数を入れた部屋に向かったんじゃ..」

海未「彫越のリーダーが文句を言いに行ったというところでしょうか」

にこ「また、余計なことに首を突っ込もうとして..」モウ..

希「ええよ、にこっちは後を追って。うちがここの後始末を引き受けるから」ヒヒ

にこ「悪いわね、来て早々、引率業務だなんて、学校にいるわけでもあるまいし」タッ

希「気をつけてな~♪(余計なことに首を突っ込むのは、にこっちも同じやん)」フフ

絵里「先生!わたしも行っ..く、くっ」ジタバタ

希「はーい、えりちはとりあえず、この惨状を一緒になんとかしよーなー」ガッチリ

~~~~~~~~~~

凛「(205号室...えっと、ここだ!)」

____ガチャ

205号室

「ああ、あうああう..」

凛「わっ、な、なんで..土下座して..?!」ビクッ

?「うーん、またお客さん?ノックぐらいはして欲しいな~」ニコニコ

凛「(UTX学園の生徒!)」ビクッ

グリグリ

彫A「ゆゆ、許してください..もう」

?「それは非常に難しいお話だよ、彫越の雑兵ちゃん!人が気持ち良く歌っているところを邪魔するなんて、うん、いけないね..いけないことだよ」

?「文句を言いに来る度胸はピカイチ!でもまさかUTX学園の生徒だとは、思ってもみなかったようだね。これからはちゃんと相手を選ぼうか」クスクス

彫A「あああ....」ガクガク

凛「(こ、この人、見たことあるにゃ..どうしてこんなところに..)」

?「いやぁ、それにしてもやっと生で会えたよ、星空凛さん」

凛「え?ど、どうして凛の名前を..」

?「君だけじゃないよ知っているのは、他にもいるんだろう?今日このミュージック本館に、μ'sのみなさんが」ニマァ...

凛「(...っ)」ドキッ

なんにゃ..この人
よく分からないけど、か、関わっちゃダメだ。
UTX学園に行った時と、いや、あれ以上に気持ちが悪い...

?「反応なしか~、ちょっぴり悲しいね!」

凛「あの、さっきの...

?「なぜ音ノ木に点数をあげたのかについて、君は聞きたいのかな?」

凛「...」ビクッ

?「うふ、うふふ、楽しいね!だってさ、こいつら、新しいスクールアイドルのユニットやチームを見つけては」ギロリ

彫A「ひぃぃ..」ガクガク

?「カラオケで勝負を仕掛けて、弱い者イジメをしているんだ。負けたら解散というのを条件に、強制的に歌わせて」クス

凛「凛たちだけじゃなくて、他にも?」

?「そう、危なかったね~!間一髪ってところ?」

彫A「ごめんなさい、ごめんなさい!もうしません、ここにも来ないのでどうか...んっ!?」

?「はーい、私が喋っている時に喋らない♪」ギリギリ

凛「(この人はみ、味方なの?敵なの?)」

?「話を続けるよ~?こんな風に、新しい芽を摘んじゃうアイドルの風上にも置けないやからは、きちんと排除しないと」

?「君たちμ'sは、これからもっともーっと伸びしろがありそうだからね!今回のエールは、こいつらを退治する上での、おまけみたいなものだよ」

凛「お、おまけ...?助けたんじゃなくて..」

?「そりゃそうだよ、将来スクールアイドルを盛り上げる貴重な"人材"、ここで失うわけにはいかないからね」ジーッ

________<●><●>_________...

凛「(うっ...品定めをするような目..やっぱりこの人..)」

__ガチャッ!

にこ「凛ちゃん!!...!これは..」

凛「にこ先生!?」

?「!!!!」ギョロ

にこ「...あなた、アライズの..」

?「...まさか、あのアイドル界の元スーパースターに会えるなんて...今日はついてるなぁ♪」アハ アハハハ!

にこ「綺羅ツバサ...その生徒から離れなさい、はやく」

彫A「(!?)ど、うして..私なんか..」

ツバサ「んー?なぜ庇うのでしょう..こいつはあなたの学校の生徒ではありませんよ?」フフフ

にこ「いいから解放してあげなさい、3度目はないわよ」

ツバサ「ふーん...星空凛さんは」

凛「..?」

ツバサ「優木あんじゅからもらった洋服を、汚されて許せるのー?」ケラケラ

凛「....っ」

にこ「り、凛ちゃん!?」

ツバサ「知ってるよー、あんじゅから写メ見せてもらったもの、可哀想にね~」

「誰か気になってる人にでも、見せたかったんじゃないの~?」

凛「......」ギリッ

にこ「ダメよ、凛ちゃん、耳を貸しては..」

ツバサ「どーせこいつにやられたんでしょう?ビンゴ?ねぇねぇ」

凛「...そうにゃ」ジッ..

にこ「..だからと言って、やり返すのはいけないことよ、凛ちゃんなら分かるわね?」バッ

ツバサ「うーん、少し過保護すぎるんじゃありませんかね、私は凛さんに問いただしているんですよ?」

にこ「(こいつ...)」

ツバサ「(うふっ♪睨まれちゃった)ほら、凛さん、良ければ同じように仕返ししなよ」ドンッ

彫A「きゃぁっ...」ドテッ

凛「....」

スタスタ..

にこ「凛ちゃんやめなさい!!」

ツバサ「は、はは!!凛さん、ファイトだよ!彫越の君、我慢だよ?」

彫A「(殴られる....!?)」ギュッ...

凛「...」

ツバサ「....え?」

凛「ほら、立ちなよ..」グイッ

彫A「え、なんで...」スクッ

凛「別に...先生がいなかったら、やり返してたかもしれないし、気持ちが晴れたかもしれない」

凛「けど...」チラ

にこ「....?」

凛「....やっぱり、"笑顔"の方が凛は"好き"だから...」プイッ

ツバサ「.....」

ツバサ「......」スタスタ

にこ「...あ、あなたどこに行くの?!まだ話は

ツバサ「シラケちゃったので、帰ります」ニコ

にこ「あ、あら...?」

ツバサ「...良い仲間に恵まれてるみたいだね凛さんは、あんじゅが惚れ込むのもわかるな~」

凛「優木さんが...?」

「ふふ、興味深いな~、これからもっと、強くなるなんて、ワクワクしちゃうな~」スタスタ

ツバサ「引き続き、精進するんだよ、μ'sのじゃりんこちゃん♪」

凛「あ、あの...

_____ガチャ

バタンッ!

...

今回の締め括り。

凛とにこ先生は、すっかりビクついてしまった彫越の生徒を連れて、みんながいる部屋へと戻りました。
希先生が、何やら他校の生徒にも関わらずお説教(なぜかお札を使用していたみたいだけど..)をしていたみたいで、彫越の生徒たちはくたびれた表情をしていました。
一体、希先生はどんなお説教をしたんだろう..

汚れた洋服はというと、ことりちゃんが学校で渡してくれれば綺麗にしてくれると言っていたので、取れてしまったボタンなどはちゃんと保管して、服の洗い方などのアドバイスまでしてくれました。
さすが、服飾命の先輩..

アイドル%ミュージック本館から出てみると、外はいつの間にか暗く、みんなとお別れをした後の帰り道では、同じ方向のにこ先生と、明らかに帰り道が反対方向の絵里ちゃんと一緒に、帰路に着いていたのですが...

凛「絵里ちゃん!なんで凛って気づいていたのに、知らないふりしてたの!?」

にこ「いつもと違うファッションでも、さすがに凛ちゃんだってことは分かるわよね」ハァ

絵里「いやぁ、まさか私が騙されていることに、凛が騙されるなんて..とても楽しい1日だったわ!ねぇ蓮ちゃん」チカチカ

凛「凛だよ!途中で罪悪感感じている時も心の中ではこんな感じだったんだね...」

にこ「(私も騙されていたんだけどね..)」

絵里「でも、良かったわ..あなたが無事で」

凛「え?」

にこ「ああ、凛ちゃんがドリンクを取りに行って、遅いからどうしたんだろうってね..絵里ちゃんは心配していたのよ」

絵里「そんなやめてください...、大事な後輩の様子がおかしければ、誰だってそうなりますよ」ニコ

にこ「へぇ、絵里ちゃんも大人らしくなってきたのね」シミジミ..

凛「(絵里ちゃん...なんだかんだ言って、いつも見てくれているんだにゃ...)」ウルッ

絵里「(これで、にこ先生からの株はうなぎのぼりね♪」

凛「...絵里ちゃん、だだ漏れにゃ、いやしい大人の片々を目の当たりにしたにゃ..」

絵里「しまっ...ジョークよ、本当に心配したわよ、うん!」アセアセ

凛「本当に~?絵里ちゃんの99%はポンコツで出来ているからな~」

絵里「ちょい待って!残りの1パーセントはなんなのよ!」ガーッ

凛「水」

絵里「とっくの通り、脱水でお陀仏よ..」

にこ「ふふっ...あなたたち、本当に仲が良いわね」

凛 絵里「ぜんっぜんっ!....はっ!?」

にこ「あはは、先生置いてけぼりにしちゃって、嫉妬しちゃうね~」フフ

絵里「先生、今日この後空いてますか?その嫉妬を私だけのものに...」キリッ

凛「ああー!やっぱり、こっちまでついてきたのはにこ先生を連れ去るためにゃ!」

絵里「1日の最初から最後まで、にこ先生を見届けてみせるわ!」ギュッ!

にこ「ちょっと絵里ちゃん!人が少ないからって、めっ!!」ビシッ

絵里「(うひゃぁ♪にこ先生の『めっ!』、ハラショー)」ゾクッ

凛「凛も凛も!」ギュッ

にこ「凛ちゃんまで!?ダメよ、離しなさーい!」ジタバタ

凛「さっき、凛があの彫越の生徒に、仕返しするって疑ってましたよね?」ジーッ

にこ「そ、それは、ちゃんと分かってたけど、一応ね..」ハ、ハハ

凛「信じてたらなにも言わないはずですよ!と言うことで、これは先生が信じなかったゆえの罰です!」

にこ「ご、強情な子ね~..ここまで言われちゃ仕方ないか」ガク

凛「わーい!」スリスリ

絵里「(!?...おのれぇ、身長がにこ先生と近いから、首付近に顔をうずめるだなんて..)」ワナワナ

にこ「こ、こら...くすぐったいっ..」アハハハ

にゃはは、絵里ちゃん悔しそうな顔してる♪
凛はこっちの絵里ちゃんも好きだけどね!

今回のにこ先生争奪戦は凛に譲ってくれると、もっと好きになるかも?

絵里「くっ...私も負けずに..先生の首元へ!!」クイッ クイッ

にこ「絵里ちゃん、身長差はどうにもならないわよ、諦めなさい..(それに、頭上からすり寄ってきてちょっと怖いわよ)」ビクッ

これからもいろいろお世話になると思いますが、よろしくお願いします!絵里先輩!にこ先生♪

~~~~~~~~~~~~

スクールアイドルランキング

一位 アライズ UTX学園

...

十位 μ's 音ノ木坂学院

カチッ..カチカチ..

星空 凛

南 ことり

園田 海未



【高坂穂乃果】

「......」

「その子が気になるのか?」

「そうだね~..英玲奈はどう思う?」

「どう思うと聞かれてもな...しかし、よくここまでランキングを上げてきたものだよ、結成を始めたのもこの子だろう?」

「そうみたい、あの矢澤にこが顧問なだけに、チーム力が上がっていると見えるけど」

「この子のポテンシャルに期待しちゃうな~」

「...厄介なことに巻き込まれなきゃ良いがな」

「ん?誰が~??」

「こっちの話だよ..それより久しぶりのカラオケはどうだったんだ、ストレス発散できたか」

「ん~...」

『笑顔の方が...好きだから..』

「...うん、すっきりしたよ、笑っちゃうくらい」アハハ

「.....そうか」


▶︎第四話 大人しラベル、荒々ベル 終◀︎

次回 11月 coming soon ...

高坂穂乃果。

通っている学校、音ノ木坂学院

趣味、シール集め、水泳、食事(?)

好きな食べ物、いちご、たまに肉(焼いた肉)

大好きな幼馴染、海未、ことり

好きな場所、アイドル研究部、ことりの膝

嫌いな食べ物、ピーマン

苦手なこと、技術、科学、海未のメニュー

性格、努力家、たまに怠け者

悩み、総合の授業での宿題

進路、不明

将来、分からない



廃校を阻止すること

ラブライブの優勝

11月
音ノ木坂学院 2年生 教室

6時間目終了後
進路希望の提出のため、居残り

「このように、卒業後にどうしたいかを書き込んで、アクションプランを練りましょう」ぺら

穂乃果「...」

海未「ん...?(やけに真剣に進路希望の書類を見つめていますね)」

ことり「んー..んーと..」

海未「(ことりは悩んでいるようですね)」フフ

ことり「うみちゃ~ん、ここって何を書くんだっけ?」ペラ..

海未「ここは..目標までにやるべきことを箇条書きでも良いので、とりあえず思いつく限り書けば大丈夫みたいですよ。詳細は来週、パソコン室で調べてさらに突き詰めるとのことです」

ことり「そっかぁ!ありがとうございます♪」

海未「いえいえ、ことりはもうすぐ書き終わりそうですか?」

ことり「うん!あとこの欄だけだね、海未ちゃんは?」

海未「ことりが書こうとしてる欄で、あと一つか二つ、やるべきことを書いておしまいです」フゥ

ことり「はやいねー!でも、さすがにずっと考えっぱなしで疲れちゃったよね」アハハ..

海未「はい..この時期に進路のことを考えるなんてはやいと思われますが、あっという間に3年生になってしまいますしね」

ことり「仕方ないよね..それにしても、穂乃果ちゃん、随分と集中しているな~」

穂乃果「....」

海未「そうですね、穂乃果にしては珍しく、思慮深い姿勢を見せていますが...」

穂乃果「.....」...ングーッzzZ

海未「......」

ことり「は、ははは...もしかして、夢の中かな」

海未「はぁ..夢の中では、どんな者にでもなれますからね、なりたい者でも何にでも」

穂乃果「ふぇへ..、ダメだな~海未ちゃぁん..ンググ..教えてあげるよ..」ブツブツ

海未「...夢の中で私に指導でもしているんでしょうか?」

ことり「先生になった夢でも見ているのかな」フフ

穂乃果「..全く..ほんと海未ちゃんはダメダメだなぁ..」スゥスゥ

海未「...なかなかイラつく寝言ですね、思い切りよく叩き起こして良いでしょうか」ググッ..

ことり「だ、ダメだよ海未ちゃん!本当に意識が別のところに行っちゃうよ」アセアセ

海未「冗談ですよ、ふふ。ですが先生に見つかる前に起きてもらわないと」

ことり「あ、それなら良い考えがあるよ」ピンッ

ことり「ほのかちゃん~..穂乃果ちゃ~ん..」ボソボソ

穂乃果「...んぅっ..」

海未「...耳元で叫ぶつもりですか?」

ことり「違うよっ!...穂乃果ちゃーん、目の前に食べ放題のいちご農園があるの見える~?」ボソボソ

穂乃果「い、いちごぉ...」ピクッ

海未「.....夢に出てきてるみたいですね」

穂乃果「すごいぃ..これ全部食べて良い..?」zzz

ことり「いいよ~..そして、穂乃果ちゃんは、お腹がいっぱいになったら、ちゃんと起きるんだよ~...」

海未「くだらないことを...」ハァ

穂乃果「うーん..カゴがない...んー...」

穂乃果「ぃぃや、...海未ちゃん口開けてて...」

海未「ん..?」

穂乃果「ゎーい...海未ちゃんの口、おっきくて、むしり取ったいちごがどんどん入るよぉ~...」デヘ

海未「....」ゴゴゴゴ..ッ

ことり「(ほ、穂乃果ちゃん..海未ちゃんの口をカゴ代わりに..くくっ..)ざ、斬新な夢を見るんだね、穂乃果ちゃんは」プルプル..

海未「ええ、想像力豊かなのは良いことです...」ニコ

海未「....ことり、今度は私に代わってください」

ことり「え、でも...」

海未「良、い、ですね???」ズイッ

ことり「チュン(はい)」コクン

穂乃果「んふふーっ..もっと口を開けないと、いちごがこぼれちゃうよ海未ちゃん...」zzz

海未「....っ.......」ボソボソ

穂乃果「...?..ん?」

穂乃果「ううーん?...うう....」モゾモゾ

ことり「(顔が険しくなってるけど、何を海未ちゃんは囁いたんだろう...)」

穂乃果「うぐっ....ぃ!...」ガクガク

穂乃果「うわぁああっ?!」ガバッ

ことり「....っ!」バッ (見ていないふり)

海未「.....」スッ(進路希望を書いてるふり)

穂乃果「はぁはぁ...い、いちごの化け物は?!」キョロキョロ

「...高坂さーん?進路に夢は必要だけど、明らかに違う夢を描いていたわよね~」

穂乃果「ぁ....す、すみません!はは、は..」

海未「....」クス

ことり「(海未ちゃん、恐ろしい子...)..ダメだよ意地悪しちゃ」ボソボソ

海未「意地悪なんてとんでもない、夢を叶える大変さを味わってもらおうかと..」ボソボソ

ことり「もう..ちなみに、なんて囁いたの?」

海未「ああ、『カゴ代わりにしている幼なじみの耳や鼻、目から赤いいちごジャムが垂れてくる』と」ニコ

ことり「(こわいっ!液状でドロドロだから、ゆっくり垂れてくるんだろうな..)」ビクッ

穂乃果「ああー!まだ何にも書いていないよぉ!」アワワ

穂乃果「海未ちゃーん、ことりちゃーん..どうしよう」ジッ

海未「穂乃果、これは自分自身のことなんですから」フゥ..

ことり「はは、助けてあげたいけど..大事な将来のことだからね」

穂乃果「ううー..こんなことより、はやく部活に行きたいのにな..」ガクン

ことり「近いうちに学内ライブも控えているし、やる気満々なんだね♪」

海未「それは悪いことではありませんが、それはそれ、これはこれです」

穂乃果「分かってるよー、提出期限はまだ先だし...なんとかなるよー」へへ

海未「ある意味羨ましいですね、ここまで能天気だと...」

夕方 放課後 学院の屋上

にこ「凛ちゃんに花陽!絵里ちゃんのフォームを、確かに模倣してみせなさい、もう一回!」パン

花陽「ふぅ...き、きつい..」ヨイショ

絵里「ほら、諦めずにもう一度この姿勢に挑みなさい」ピンッ

凛「ほんっとうに、絵里ちゃんの体って柔らかいねー、そこだけは尊敬しないと..」イツツ..

絵里「そこだけは余計よ!!こんあの、重心を重視してみせれば簡単よ」フフン

にこ「(ダジャレのつもりなのかしら...)」ハハ..

____ガチャッ

穂乃果「お待たせしましたー!!」タタタ!

ことり「途中からですが、今日もよろしくお願いします、にこ先生♪」

海未「遅れてしまい申し訳ありません、ここから挽回ですね」キュッ

にこ「あら、意外と早かったのね!もうそろそろ進路調査は終わりそう?」

ことり「はい、あともうちょっとです♪少し遠回りして大変でしたが...」

にこ「遠回り?夢がたくさんあって、選ぶのに苦労でもしたの?」フフッ

ことり「いえ!最初はにこ先生とどうやって海外に移住するか考えてたんですけど、担任の先生に却下されちゃいました♪」キャッ

にこ「....海未はどう?」チラ

海未「私ももう少しで終わりますよ。将来のことを考え、キャリアプランとして組み立てていくのも非常に勉強になりますね」フム

にこ「こっちはまともね...穂乃果は?」

穂乃果「はいー?」モグモグ

にこ「って..なーに食べてるのよ!」ガーン

穂乃果「いちご大福ですよ!先生も食べますか?」エヘヘ

海未「これから練習を始めるというのに..これは没収です」グイッ

穂乃果「ああん、まだ一口しか食べてないのに!!」

にこ「練習が終わったら好きなだけ食べなさい、今は部活中よ...ったくもう」

穂乃果「ぶー...分かりましたよ~」トボトボ

にこ「あんなんで、ちゃんと進路のこと考えたのかしら?」

海未「残念ながら、心配している通りですよ」ヤレヤレ

にこ「しっかしまぁ..この時期はみんな、いろいろ頭を抱えて、考えを巡らすものよねー、懐かしい..」シミジミ..

ことり「先生にもそんな時代があったんですね!アイドル一直線って感じだと思ってました」

にこ「そりゃあ、まぁね..、先生もあの時は若かったから」フッ

海未「(..私たちと一体何歳差なんでしょう、にこ先生は..)」チラ

穂乃果「絵里ちゃーん!お待たせ!凛ちゃんと花陽ちゃんもお疲れ様っ」

凛、花陽「穂乃果ちゃん!!」パァ

絵里「穂乃果、二日ぶりね!ちゃんと進路課題は終わらせたの?」

穂乃果「うーん..まぁまぁかな!へへ、今は学内ライブで頭がいっぱいで..」

絵里「ハラショー..さすがは部長である私の次に頼もしいリーダー、期待しちゃうわ」エヘン!

凛「(正直、どっちもどっちだけどにゃ..」ボソリ

絵里、穂乃果「ん、何か言った?凛(ちゃん)?」キョトン

凛「んーん!今日は久々に大勢いるから嬉しいなって」ニャハ

穂乃果「おーおー、寂しい思いをさせてごめんね凛ちゃーん♪」スリスリ

凛「にゃははは!くすぐったいよ穂乃果ちゃん!」

絵里「しかし、こうやって二年生も揃っているのに..真姫ったらどうしたのかしらねー」

花陽「......」ピクッ

穂乃果「..んん?!そういや真姫ちゃんが見当たらないけど」キョロキョロ

穂乃果「先週は部活に来てたんだよね?真姫ちゃん...穂乃果たちは、総合の進路調査が長引いちゃって行けなかったけど」

花陽「お、お家の用事で、今日は行けないって言ってたよ?ね、凛ちゃん」アセアセ

凛「....うん」コク

穂乃果「そっか!会いたかったのに残念だなー..よぅし!真姫ちゃんの分まで、今日はファイトだよ!」グッ!

にこ「その前にちゃんとストレッチとジョグを済ませてからよ、こんなときにケガされちゃかなわないからね」

穂乃果「はい、にこ隊長!気をつけます!」ビシッ!

ことり「さっきと違ってすごく輝いているね、穂乃果ちゃん」ニコニコ

海未「μ'sが好きなのも当然ですが、ライブを成功させようと前進したら止まりませんからね、今さら止めようとは思いませんけど」フフ

最近は、将来のことを色々と考える授業が増えてきて、居残りで放課後の練習がおろそかになっちゃってたからね。
進路のことも大切だけど、今しかできないことをやるのが一番大事なんじゃないかな?

...って穂乃果は思うけど、あまり先のことを考えないで突っ走るから、海未ちゃんにはよく怒られちゃうんだよね、へへ。

それにしても、久々に全員揃うと思ったら、まさか真姫ちゃんがいないとは..ちょっぴり残念。

家の用事なら仕方ないけどね!明日は総合もホームルームでやることもないから、練習に打ち込めそうだよ♪

穂乃果「みんな!ミュージックスタート、だよ!」

~~~~~~~~~~~~~
一週間後
音ノ木坂学院 屋上

穂乃果「...これでアップは大丈夫だね」グイ~

海未「準備運動良し、体調は万全ですか?」

穂乃果「うん...体調はいつも通りだよ」チラ

花陽「..教室で..」凛「..うんうん.」

ことり「...真姫ちゃん、どうしたんだろう。あれからしばらく来なくなっちゃったね」

穂乃果「何があったんだろう、廊下ですれ違って聞こうとした時も、言葉を濁すし..」

海未「明らかに様子がおかしかったですしね..絵里は何か知ってますか?」ウーン

絵里「知らないわよ、教室では花陽に八つ当たりするし、本当イミワカンナイわ」ハァ

ことり「花陽ちゃんも元気なさそうだし、大丈夫かな..」

穂乃果「」ピクッ

穂乃果「だ、大丈夫だよー!!ことりちゃん!」

ことり「穂乃果ちゃん..?」

穂乃果「真姫ちゃんはきっと、何か考えがあるんじゃないかな!」アセアセ

海未「考え、とは..?」

穂乃果「え、えーと..分かりません」ガクン..

絵里「まぁ、あとはにこ先生が真姫のところに行って話をしてるから」

海未「私たちは、私たちのやるべきことをやっておきましょう」スクッ

絵里「ええ、こういう時こそチームを盛り上げなくちゃ、ね!穂乃果」

穂乃果「そ、そうだね!!今日も張り切っていきましょーう」ニコ

ことり「(....穂乃果ちゃん)」

絵里「そういえば穂乃果、学内ライブの申請書はもう出したのかしら」

穂乃果「え、申請書..?」

絵里「先週言ったでしょ?講堂を借りるには、まず先生たちの許可を得てから、次に生徒会長が受け取て...」

穂乃果「.....」ダラダラ..

絵里「...出してないのね」ズドッ!

穂乃果「ごごめん!最近忙しくて、すっかり忘れてたよぉ~」エヘ

海未「なに笑ってるんですか!今からでも職員室に行って、申請書を貰いに行きなさい!」ガーッ!

穂乃果「うわぁっ!分かったから怒らないでぇ~!」ウワーン

ことり「(...張り切りすぎてミスしちゃっただけだよね..)」

花陽「...何だか心配です..」ギュッ

ことり「花陽ちゃん...?」

花陽「真姫ちゃんがいなくなっちゃうし、部内もいつもより忙しないというか、バタバタしてると言うか..何だか、嫌な予感がして」ウゥ

ことり「..そうだね、不安になっちゃうのも分かるよ..でも、大丈夫!」

花陽「え...?」

ことり「真姫ちゃんは絶対に戻ってくるよ、きっとにこ先生がなんとかしてくれる」

ことり「私たちは別の方から、ここでいつでも真姫ちゃんが帰ってこれるように、シャンとしてないと」ニコ

絵里「その通り!笑顔の魔法で、暖かくお迎えしないと、にこにこにーってね♪」キャルン☆

凛「絵里ちゃんがやると鳥肌ものにゃ~」

絵里「ふふ、褒めてもなにも出ないわよ」クス

海未「(今のは褒めていたのでしょうか...)」

学院内 職員室前 廊下

穂乃果「うひゃー、海未ちゃんが怒るのは慣れっこだけど..さすがに講堂が使えるか使えないかの瀬戸際に立たされてる今」タッタッタッ

穂乃果「罪悪感の方が大きいよ..なぜか、最近忘れっぽいもんなぁ~」フゥフゥ

真姫母「.....」

穂乃果「(あれ?あの人は、もしかして..)」ピタ

穂乃果「真姫ちゃんの、お母さん..?」

真姫母「...あら?あなた...」ピク

穂乃果「こ、こんにちは!真姫ちゃんと一緒にスクールアイドルの活動をしている高坂穂乃果です!」

真姫母「まぁ、丁寧な自己紹介どうもありがとう。それにしても、私が真姫の母親ってどうして分かったの?」

穂乃果「真姫ちゃんに写真で見せてもらったことがあるので...」エヘー

真姫母「そうなの、ちょっと恥ずかしいわね(高坂..って言ったわね、たしか真姫の部活の部長...?)」

穂乃果「って、そうだ!はやく申請書貰わなくっちゃ!」アタフタ

真姫母「申請書...?」

穂乃果「はい!近々、学校の講堂でライブをしようと思いまして」

穂乃果「いっぱい練習してきましたから、身近な人たちに先ずは見てもらおうと思いまして」

真姫母「真姫から部活のことはよく聞いてるわ。夏休みの合宿の時はお世話になったみたいで、ありがとね」

穂乃果「いえいえー!真姫ちゃんにはいつも助けてもらっていますから」タハハ

穂乃果「でも、最近来なくなっちゃって..体調でも悪いのかなーってみんな心配してるんです」ウーン

真姫母「そう..真姫は元気よ、あの子は健康体だからね」

穂乃果「あれ?なーんだ、それじゃもしかして新曲でも作ってたり

真姫母「それはないわ、これからも、ずっとね」

穂乃果「して...はい?」キョトン..

真姫母「その学内ライブとやらも、真姫を除いたあなたたちで頑張って頂戴」フフ

穂乃果「ど、どういう意味ですか..?」ビクッ

真姫母「スクールアイドルなんていう、お遊戯に真姫を巻き込まないでと言っているの」

穂乃果「お遊戯..な、なにを」グッ..

真姫母「これは失礼。確かに学生の間では人気高い、アイドルに近しい偶像に対して『お遊戯』は軽かったわね」

真姫母「そうね、『学芸会』とでも言えば良いのかしら」フフフ

穂乃果「...真姫ちゃんを巻き込まないでって、どういうことですか」

真姫母「...まだ分からないの?真姫はあなた達みたいな未熟者とは違う、もっと上を目指す人材なの」

真姫母「たった半年ちょっとしか活動してない素人の集まりに、真姫の貴重な時間を奪われたくないのよ」

穂乃果「それは、真姫ちゃんのお母さんの、エゴではないんですか...?」

真姫母「あら~、まさか反抗してくるなんて..可哀想な子ね」ホホ..

穂乃果「真姫ちゃんは..私たちの仲間です、大切な友達なんです!いつも素っ気ないけど、一番メンバーの手助けをしてくれる...」

穂乃果「真姫ちゃんがいないスクールアイドルのμ'sなんて、考えられません!!」

真姫母「....」

パチパチ..パチパチ

穂乃果「...?」

真姫母「素晴らしい友情だわ、母親としてもそこまで娘のことを思ってくれるのは、とても喜ばしいことこの上ない」

真姫母「ただ、真姫がいなくなって全部がダメになるなんて...」


「あなたが仕切る"μ'sという集団"は、その程度のものなのねぇ?」ニヤァ...ッ


穂乃果「(!?)」ドキッ..

真姫母「うーん、ということは?それは同時に、他の頑張っているメンバーに対しても失礼なんじゃない?」

穂乃果「ち、違います...そういうつもりで、言ったわけじゃ...」オロオロ

真姫母「真姫が抜けたメンバーは役立たずで、信用できない...と」フフ

穂乃果「なっ...!!!」

真姫母「あなたはあまりにもチームにこだわりすぎてしまうようねぇ..一人で戦ったことはあるの?」

穂乃果「一人で...?」

真姫母「あの子は小さい頃から、自分のためだけに音楽の道を突き進んでやってきた」

真姫母「自ら選んで、その絶え間ない努力と、それにより得た芸術性を余すことなく、群れることもなくね」

「だから、ある種の余裕があるわ。一人でもやっていけるのよ、μ'sでなくても...それに比べて」

穂乃果「.....」ジッ..

真姫母「...ふふ、可哀想な子ね..」

「さながら、集団主義の申し子とでも言うべきかしら..」クスクス

____
__

第五話 絶対的集団主義者-HNK-フェネストマ

穂乃果「チームを優先してなにがいけないんですか..団結して一緒にやる、みんなで力を合わせればどんなことだって

真姫母「はぁ、本当に哀れね..あなたがそう思っていても、他のメンバーで無理して協力している子がいたとしたら?」

穂乃果「え..」

~~~~...

「ちょちょっと!!私は、別にアイドルなんか..あなたも、しつこいわねー」

「お願い!真姫ちゃんの力が必要なの!このとおり!真姫様~」

「....あーもうっ!!わ、分かったわよ!その代わり、私の好きなようにやらせてもらうからね!」

「ぃやったぁー!真姫ちゃんだーい好き!」

「ヴェェ..やめなさいよ、人がいるのに..//」

~~~~

穂乃果「....違う、違うよ..あれは、本当に力を貸してくれて..」

真姫母「真姫も言ってたわよ、『部長が"ポンコツ"で嫌になっちゃう』だの、『歌の練習ではいつも苦労"させられる"』ってね」

穂乃果「ま、真姫ちゃんが...?」ドッドッドッ...

真姫母「ええ、まぁ当然よね、見込みのない同級生や、それが使えない年上ともなると、愚痴も溜まるんでしょうね」

真姫母「あの子は行儀が良いからね、目上に対して無利益な本意は明かさないわ」フフ

穂乃果「嘘だよ..真姫ちゃんがそんなこと言うはずない..」プルプル..

真姫母「いいえ、これは事実よ。あなたが信じたくないのも無理ないけど」

真姫母「もしかしたら、他のメンバーも無理してあなたに付き合ってるんじゃ..?」

穂乃果「...!!」

真姫母「...なんてあり得ないわね、未熟者同士よろしくやっていそうな同好会みたいなものでしょうから」オホホ..

穂乃果「...に..する..」

真姫母「ん?..何か言ったかしら?」

穂乃果「私たちの....」ググッ

「 私たちの仲間を馬鹿にしないでください!!! 」キッ!!(●)(●)______

真姫母「(こ、この目....)」ビクッ

穂乃果「はぁ...はぁ..」

真姫母「...話は終わりよ。真姫は当分あなたたちの前には現れないでしょうね」

真姫母「これから冬の模試や、塾も控えているの、今まで自由にさせた分、成績の面も挽回してもらわなくちゃね」

真姫母「これはもはや家庭の問題よ、あなたたちが踏み込む権限なんて、どこにもないわ」

穂乃果「でも..おかしいです!!そんな、親の都合で全部決めるなんて!!」

真姫母「あなた、口を慎みなさい...大きな声をあげてまぁ、はしたない」

穂乃果「真姫ちゃんが本当にそれを望んでると思ってるんですか!?」

「そこまでよ!さっきまで部活に行ってたんじゃないの?...穂乃果」

穂乃果「にこ、先生」ギロリ...

真姫母「あらあらまぁ、お久しぶりじゃないにこちゃん...じゃなくて、ここでは矢澤先生かしら」フフ

にこ「っ...お久しぶりです、コーチ..」

穂乃果「こ、コーチって...?(にこ先生と面識があるの..?)」

真姫母「姿勢を改める必要はないわぁ、もう 私 の 生 徒 でもないんだし」

にこ「...穂乃果、ここは先生に任せて、部活に行きなさい...みんなには黙ってるのよ」

穂乃果「えっ、で、でも..(どういうことなの?生徒って..)」

にこ「はやく!!」

穂乃果「っ!?」ビクッ

穂乃果「...失礼します(先生の様子がおかしい..ここは、とりあえず言うこと聞いておこう)」キッ

____スタタタッ!!

真姫母「あら怖い!睨みつけるなんて..ギラギラしちゃって、若いわね(まるであの化け物を思い出すわ)」クスクス

にこ「...(穂乃果...あんた..)」

____ガラッ

穂乃果「....」スタスタ

希「おおー!穂乃果ちゃん、職員室に来るなんて珍しいな~」

穂乃果「...」ブツブツ

希「って、ありゃ...おーい(あれは講堂申請許可書?)」

穂乃果「....」スタスタ

_____バタンッ

希「(何かあったんやろか、穂乃果ちゃん)....なんだか廊下から険悪なオーラも漂っとるし..しゃーない」ヨイショット

希「ええ加減こういう役も飽きてきたけど、やるっきゃないんやね、ふふ」フゥ

<<この先のにこ先生と真姫母の対決に関しては、第一話を参照していただけると、より物語を楽しめると思います>>

学院内 屋上
____スタスタ

ことり「あ!穂乃果ちゃんが戻ってきたよ!」

海未「どうでしたか、ちゃんと取りに行けました?」

穂乃果「うん..これ。...あの、明日までに、穂乃果が書いて提出しておくからね」

海未「あ、はい、それなら良いのですが(穂乃果にしては、随分自主的ですね?)」

ことり「(てっきり、海未ちゃんに苦手な事務処理を頼むかと思ったけど..)」

穂乃果「......」ボーッ

凛「穂乃果ちゃーん!今日は凛と組んでバランスとリズムを重点的にやろうよー!」

穂乃果「....」

海未「穂乃果?どうしました..?」

穂乃果「あのさ、凛ちゃん」クルッ

凛「にゃ?」

穂乃果「凛ちゃんは、さ..μ'sにいて、楽しい?」

ことり「穂乃果ちゃん...?」

凛「もちろん楽しいにゃ!みんなと一緒にいると、時間もあっという間だし!ライブも近いから、俄然やる気が出てるよ」

穂乃果「そっか...海未ちゃんは?」

海未「え、私ですか?(急に真面目な顔をして、何か企んでいるのでしょうか)」

穂乃果「うん、いつも怒りっぱなしで、辛くないの?」

海未「(それは、ほとんどあなたが厄介ごとを引き起こしているのが原因なんですが...)まぁ、辛くないといえば嘘になりますが」

穂乃果「」ピクッ

海未「いつものことですし、もう慣れっこですから、どうってことありませんよ」

穂乃果「そうなんだ..うん、ありがとう」

花陽「(何だか気まずい雰囲気..)あ、あの!そろそろ練習再開しませんか?」アセ...

ことり「...そうだね、みんな揃ったことだし

「ごめん」

穂乃果「穂乃果さ、ちょっと、お家のお手伝いしなきゃいけなくて..」

凛「ええー!そんな~、穂乃果ちゃんまでいなくなっちゃうのー?」

花陽「り、凛ちゃん..っ!」コラ..

海未「(お手伝い...?いつもなら、断って部活を優先するのに..)」

絵里「そう...それなら仕方ないわね。明日は最後まで出れるんでしょう?」

穂乃果「うん!出る、絶対出るから..あはは、それじゃまた明日ね!」ダッ

ことり「ほのかちゃんっ!!」

穂乃果「...?」

ことり「あ..気をつけて..また明日ね」

穂乃果「...うん!!」ニッ

______タッタッタ...

海未「(...どうも様子が変ですね、職員室に行ったときに何かあったのでしょう)」

絵里「ほらー!二人が欠席したからって、気を抜いちゃダメよ!」

海未「..今日は二人、三人で別れて練習をしましょう。にこ先生が途中で来た時は..

____
________
__________

高坂家

穂乃果「.....」

サボってしまった。

気分が悪いだけで、ライブも近いのにこんなことしてるんじゃ...リーダー失格だよね。

ちょっとだけ不安になっちゃった、みんながμ'sをどう思っているのか。

少し心配になっちゃったよ、周りからどう思われているのか、でも、直接穂乃果のことをどう思う?だなんて..聞く勇気もなかった。

穂乃果「...真姫ちゃん..」

真姫ちゃんが来なくなって、何もしてあげられない自分が、許せない..
あんなこと言われっぱなしで、悔しいけど完全に間違っていないとも思った。

学内ライブでみんなが揃わない不安?それとも、真姫ちゃんを心配して?
何を理由に、穂乃果は真姫ちゃんを来させようと、必死になって、焦っているんだろう....。

「うわ!お姉ちゃんいたんだ..今日ははやいね?」

穂乃果「...ゆきほ、おかえり」

雪穂「何だか暗くない?電気もつけずに、居間で何やってるの?」カチッ

穂乃果「うーん、一人反省会?」

雪穂「お姉ちゃんでも反省することなんてあるんだ...」

穂乃果「そりゃあるよ!!...たまにはね」ハァ

雪穂「良いじゃん、アイドル活動やって楽しそうで!私なんて進路のことでドタバタしてるのにー」

穂乃果「雪穂は進学先決まったの?」

雪穂「うん、一応ね。~学園と~高校、音ノ木も考えたけど、確かなくなっちゃうんだっけ?」

穂乃果「..別の学校に取られちゃうんだよ、入学志望者数が増えれば、分からないけど」

雪穂「私も行きたかったな~、なにより近いし!!」

穂乃果「もうちょっと夢持った志望動機はないのかね、この妹は」フゥ

雪穂「そういうお姉ちゃんはどうなのさ!音ノ木に入ったのだって、そんな感じでしょ!」ヘヘン

穂乃果「まぁ、そうなんだけどねっ」エヘヘ

人のこと言えないよね、あなたは夢を持っていますかって。

進路希望をまだ提出していない穂乃果が、堂々と言えるようなことじゃないよ。

穂乃果はどうしたいんだろうなー、将来のこと、大人になったらのこと。

ちゃんと考えなくちゃいけないんだけど、今やりたいことなんて、スクールアイドルやライブとかの目の前のことばかりで、とても将来に繋がるとはいえないし...

穂乃果「意外と、入学してからの方が大変なんだよ...雪穂」

雪穂「ん?何の話してるの、お姉ちゃん」

...

______音ノ木坂学院

翌日、真姫ちゃんが部活を再開することになり、みんなが安心する中、穂乃果だけは心の中で、あの時の真姫ちゃんのお母さんが言っていた言葉を、何度も繰り返していた。

真姫ちゃんは、一週間部活に顔を出さなかったことを謝り続けてくれたけれど、穂乃果だって、いや、穂乃果の方が謝るべきなんだよ。

真姫ちゃんだって、将来のこと、勉強だって大変なのに...また、穂乃果が無理させちゃっているんじゃないかって、嫌でも不安になる。考えてしまう。

学内ライブまであと数日...
進路や将来、μ'sのこれからについて、リーダーとしての方針...今の自分、"群れている"と言われ返す言葉もない自分....。

何もかもが中途半端で、手がつかないつけられない。

そして_________

学院内 講堂

ザワザワ ガヤガヤ...

「μ'sのランキング見た?」
「見たよ、上がってたよね!ラブライブに出れるんじゃない?」

にこ「うん、まずまずの来客数ね」グッ!

花陽「うわー..入学したばかりの頃と比べて、人がたくさん来てます!」ドキドキ

真姫「ふん、当然よ!このビューティクイーンの真姫ちゃんがいれば、ゾウさんもないわ!」

海未「真姫、テンションが上がるのは分かりますが..造作ですよ」

穂乃果「.....」

ことり「穂乃果ちゃん、ぼーっとしてるけど大丈夫?」

穂乃果「ことりちゃん..平気だよっ、嬉しくて感無量というかなんというか、あは」

海未「ラブライブでもないんですから、その気分に達するのは早すぎます」クス

穂乃果はそんな不安定な精神状態のまま、舞台に上がることの愚かさをこの時は知らなかった。

だから、こういう結果に陥るのも納得がいく。
真剣に取り組んでるみんなをよそに、一人だけ別の方向に意識してる穂乃果が、みんなに迷惑かけちゃうことぐらい...

~♪ ~♪
にこ「(みんな良い感じね...ん?)」

穂乃果「....」サッサッ

にこ「(......なんだか顔色が悪いわね)」

絵里「(よし、ここで私と穂乃果が前に出て..)」サッサッ

海未「(!?...穂乃果!前へ!」パッ

穂乃果「(!!)あっ...ご、ごめ」サッ

花陽「きゃぅ..!」ドカッ
穂乃果「うあっ...!!」トトト...

「あれ、今ぶつかってた?」
「演出じゃないのー?」

絵里「~♪~♪」
穂乃果「...っ、~♪~♪」アセアセ

海未「(なんとか持ち越しました...)」フゥ..

にこ「(...穂乃果のやつ、何やってんのよ)」

凛「にゃっ...!?」トンッ
穂乃果「ぅあっ...」ヨロッ

海未「....っ」サッ
穂乃果「はっ...!」オトト...

にこ「....まずいわね、フォーメーションの危機だわ」ガタッ..
...

学内ライブ 終了後
後片付け__

「すごく楽しかったよー、またやってねー」
花陽「あ、ありがとうございました///」
真姫「ふふ、良かったわね、ファンになってもらえそうじゃない」

穂乃果「...」ペコッ

「穂乃果、お疲れ様です」

穂乃果「海未ちゃん...」

海未「大丈夫ですか、今日は、その..」

穂乃果「ご、ごめんね!ミスばっかりして、さ、最悪だなー穂乃果!」アハハ..

海未「...やめてください、そういうとりつくろいは..穂乃果らしくないですよ」

穂乃果「うっ...ごめん」ショボン

海未「にこ先生が呼んでます、あちらの放送室で待っているそうですから」

穂乃果「あ、でも後片付けは...」

海未「私たちでやっておくので、気にしないでください」

穂乃果「....分かったよ、ありがとう..」トボトボ..

にこ「ん...来たわね、そこに座りなさい」キィ..

穂乃果「あの、先生、今日はその...」

にこ「....」

穂乃果「ごご、ごめんなさい!えーっと..あ、ちょっと集中しきれてなくて、今日は...」ビクッ

にこ「......」

穂乃果「..ぁう、あの、チームのリーダーとして、恥ずかしいことを、次からはきちんとやりますので..えと」アセアセ

にこ「...もういいわよ。よく分かったわ」

穂乃果「え...?にこ、先生?」

にこ「あなたは今日、たまたま集中できなくて、いつもなら上手くいくことができなかった。でも、次は必ず成功させるから、見逃してってことでしょう?」

穂乃果「み、見逃してというわけじゃ..」ピクッ

にこ「リーダーとして、恥ずかしいこと?...一番、恥ずかしい目にあったのは、あなたが迷惑をかけた凛や花陽、海未や、絵里ちゃんじゃなくて?」

穂乃果「....っ」ドクン...ドクン......

にこ「リーダーが自分の身の上の心配してどうするのよ、それこそ、今日は集中できなくて...なんて言う子に、みんなを引っ張っていく力なんて到底あるとは思えないのだけれど」

穂乃果「そ、そんなに..怒らなくて、も...」タジ..

にこ「怒るのがおかしい?...アイドルはアイドルでも、スクールアイドルだからそこまで頭に血を昇らせるなって?」

穂乃果「」ギクリ...

にこ「あんたねぇ..... 」」」ワナワナ...

<<< アイドル 舐めてんじゃないわよ!?!?>>>

穂乃果「....!!」ビクッッッ!!!

放送室外

ヒフミ「(おわっ?!)」ガタンッ

海未「い、今の怒鳴り声は....」

ことり「にこ先生..?」

穂乃果「ぅ...」ウルウル...

にこ「...所詮はスクールアイドル、本当にそう思ってるの?...否定するなら今のうちよ、大人はちゃんと言葉で伝えないと、分かってくれないんだから」

穂乃果「..ぅっ..ひっ..」ポタ..

ポタポタ.. グスッ..

にこ「....」

穂乃果「うぐっ...っ..」ゴシゴシ..

ううっ... ポタ...グスッ...スンッ...

にこ「....今日は帰りなさい、お家に帰ってゆっくり休んだほうがいいわ」クルッ

「お疲れ様」

穂乃果「...っ..様、でしたっ..」グスッ..

____...

真姫「ちょっと、穂乃果は大丈夫なの?」クルクル

ことり「分からない、にこ先生とお話ししてるみたいだけど..」

ヒデコ「舞台裏まで響いてきて、びっくりしたよ..」ヒィ..

ミカ「にこ先生って、あの体格で意外と声大きいんだね..」

____バタンッ トントントントン...

フミコ「あ、穂乃果が来た、お疲れ穂乃...

穂乃果「...ッ..っ..」タッタッタ

ことり「ほのかちゃん!?」

穂乃果「ぅうっ..んっ..」グスッ ダッダッダ..

絵里「....行かせてあげなさい」

ことり「絵里ちゃん...でも..」

真姫「絵里の言う通りよ...今は、一人にさせてあげたほうが良いわ」クルクル...

海未「....」ギュッ..

~~~~~~~~

『...一人がいなくなったら、ダメになるなんて、μ'sというチームはその程度なのね』

『自分の将来のことですよ、ちゃんと決めないといけません』

『スクールアイドルだから?そう...もう良いわよ、穂乃果の気持ちは分かったから』

『お姉ちゃんだって、同じでしょ~、夢あるの?』

ないよ、ない。

みんなはそれぞれ自分の道を決めながら、進んでいるのに、穂乃果は...穂乃果は..

『誰かれかまわずμ'sに誘っておいて、迷惑も考えずに突っ走る、無鉄砲な子』

『自分のためなのか、誰かのためなのか、ハッキリしない子だね~』

...。

『大人はちゃんと言葉で伝えないと、分からないんだよ?...だんまりか~』

うるさい!!!
穂乃果の声で、勝手なこと言わないでよ、馬鹿ぁ!

穂乃果「....ぁ?」

雪穂「おはよう、お姉ちゃん」

休日 高坂家

穂乃果「雪穂..?珍しいね、部屋に入ってくるなんて..」ポケー

雪穂「お姉ちゃんがいつまで経っても、顔出さないからだよ」ハァ

穂乃果「...ん、えええ!?もうお昼の2時!?」ガバッ

雪穂「そうだよ、起こそうとしても反応ないし、死んじゃったのかと思った」

穂乃果「いやいやそれは言いすぎ..ずっと寝たままだった?」

雪穂「うん、まるで目覚めたくないような、執着した寝入り方だったよ」

穂乃果「それはそれで、どうなんだろう..」

雪穂「お店の休憩入るから、お母さんたちとお昼ご飯食べよう、ほら顔洗って洗って」

穂乃果「んーっ...分かった..」ノビー

雪穂「...何かあったの?」

穂乃果「」ピクッ

雪穂「お姉ちゃんのことだから...また、適当なことして迷惑かけたんだろうけど..」

穂乃果「ひどい!当たってるけど!そこはもう少しオブラートに包んで言って欲しい!!」ガクッ

雪穂「それ無理、速攻でオブラート破れるから」

穂乃果「そこまで刺激強いかな?!」

雪穂「...でも、辛かったら言いなよ、お母さんやお父さん、私でも良いからさ..」プイ

穂乃果「雪穂?」

雪穂「...そーいうしらけた面見ると、こっちまで暗くなるから。なんでも言えば、ちょっとは気持ち、軽くなるじゃん...そゆこと..」スタスタ

穂乃果「うん...ありがとうね..」ニコ

((技量の指摘など、とても助かります!!初投稿ゆえ試行錯誤の真っ只中、安定せず申し訳ありません..><))

高坂家 食卓

穂乃果母「あ、やっときたわね...」

穂乃果父「.....」モクモク..

穂乃果「ごめんごめん、ちょっと疲れがたまってたみたいでさ、あはは」ヨイショ..

母「ご飯冷めないうちに、はやく食べなさいね」

穂乃果「はーい..!」

父「....」スッ..

雪穂「..あれ?お父さん、もうご飯おわり?」

父「....」コクッ

母「今日は午前中からお客さんがよく来てね~、お父さんたら働きっぱなしよ」

雪穂「へぇ~、無理しなきゃ良いけど」モグモグ

穂乃果「お客さんのためだったら、仕方ない気がするけどね~」モグ..

母「へぇ..穂乃果はお父さん似なのね~」フフ

穂乃果「へ?」キョトン

雪穂「お姉ちゃんが!?ありえないでしょ!」エェー

穂乃果「ちょっと雪穂!そこまで否定することなくない!?」ガーン..

母「若い頃からお父さんてば、誰かのために一生懸命取り組む習性があるんだけど、たまに危なっかしいのよね..」ハァ

母「でもまぁ、そこが、お母さんがお父さんを選んだところなんだけどね..//あら、私ったら..」ハッ!

雪穂「はいはい、惚気はそこらへんにしてよね」ヤレヤレ..

穂乃果「ごはん、おかわりしていい?」ゴクンッ

母「しつれいな娘たちね~..穂乃果、そういえば学校の進路希望はどうなったの?」

穂乃果「...っ、ああ、あれね!えっとぉ...」ピクッ

穂乃果「え、へへ..」タラー

母「...はぁ、まだ決めてないのね」ガク

穂乃果「だ、だってぇ、そんな先のこと、穂乃果よく分からないし..」

穂乃果「今は学校の廃校を止めるために、ラブライブに出場して、そのためにも部活を頑張って..」ウーン..

雪穂「あ、そういや音ノ木坂学院のスクールアイドル、私の学校でも話題が上がってるよ」

穂乃果「そうなの?!」パァ!

雪穂「うん、友達が最近見つけてきてね、よく話してる。ランキングが上がってるんでしょう?」

穂乃果「ぼちぼちね、このままラブライブ予選に入れればって感じなんだけど..」

母「もう..部活も良いけど、将来のことなんだから、ちょっとは真剣に考えなさいよ」

穂乃果「むー..分かってるって..大人はいっつもそうやって、邪魔する..」ボソボソ

母「大きくなれば穂乃果も分かるわよ、お母さんの言ってる意味が」フフフ

穂乃果「今分からなきゃ意味ないよ~」ハァ..

母「さてと、お母さんもそろそろ行くから、後片付けお願いできる?」

雪穂「オッケー!いってらっしゃーい」

スタスタ スタスタ..

穂乃果「....」

大きくなれば...か、それって大人になればってことだよね。
穂乃果はまだ大人じゃないから、分からなくて仕方ないと思うんだけど。

..仕方ない?

穂乃果「...なーんか、もやもやするな」

雪穂「おぉ、お姉ちゃんが珍しく悩んでる」

穂乃果「穂乃果だってそういう時ぐらいあるよ!」フン!

今がその時なんだけど、普段こうやってちゃんと考えないから、余計に苦労するんだなって..今更気づくよね。

...お母さんも、お父さんも大人なんだ。
毎日働いて、お金を稼いで、穂乃果たちを育ててくれて..

..にこ先生だって、学校で仕事して、前はアイドルだったみたいだけど..穂乃果たちμ'sの顧問まで引き受けてくれてる。

雪穂「お姉ちゃん?」

穂乃果「と言うか、なんでにこ先生は学校の先生なんてやってるんだろう)」ウムム?

雪穂「おーねーえーちゃーん!!」

穂乃果「ん..?なに雪穂」

雪穂「ほら、お父さんがたまにはお店手伝えだって」ビッ!

父「....」ジーッ

穂乃果「わ、分かったから睨まないでよ」

父「....」ブンブン

穂乃果「え、別に睨んでないって?」

雪穂「(厳つい顔してるからなお父さん...)」ハハ

穂むら 店番

穂乃果「材料を買いに行ってくるの?」

母「ええ、しばらくの間オモテで接客していてくれる?」

穂乃果「はーい、まぁそれぐらいなら」

___
__

穂乃果「...ふーんふんふん♪」ガサガサ..

____ガラガラッ

「こんにちは、穂乃果ちゃんがお店番なんて珍しいわね~」

穂乃果「いらっしゃいませ!ご無沙汰してます」ペコ

「うふふ、見ないうちにまた大きくなったかしら?」

穂乃果「そ、そうですか?」アハハ

「ええ!最近お店のお手伝いしているところ見かけなかったけど..」

穂乃果「ああ!学校の部活で、スクールアイドルとうう活動をしていまして」エヘ

「あらあら、あのスクールアイドルをねぇ。おばさん、今のうちにサイン貰っちゃおうかしら」ホホホ

穂乃果「喜んで!!いつでも何枚でも書いちゃいますよ♪」ニコッ

____ガラガラッ

「どうも~..あらま、ほのかちゃんじゃない、まぁ..」

穂乃果「いらっしゃいませ!ゆっくり寛いで行ってくださいっ」ニッ

....

「とっても美味しかったわ、また来るねぇ」

穂乃果「そう言っていただけると、穂乃果も嬉しいです♪」

「ほのかちゃんは笑顔がかわいいねぇ、えらいべっぴんんさんになってまぁ...」

「小っちゃいときのどんぐり娘から、あっという間ねぇ..」

穂乃果「あはは、そんなことありませんよ!」ニコッ

「あの亭主の娘たぁ、似つかないものだけどねぇ」

父「....」サクッ...サクッ...

「しっかし、味で黙らすたぁ大したもんだよ、腕は確かだ」モグモグ

穂乃果「(...この美味しい和菓子も、全部お父さんとお母さんが作り出してるんだもんね)...すごいな..」ボソ

ドタドタ..

母「穂乃果!店番ありがとう、待たせて悪かったねぇ」イソイソ

穂乃果「おかえり!大丈夫大丈夫、久しぶりに接客して楽しかったし」ウシシ

「もう行っちゃうのかい、穂乃果ちゃん」

「勉強があるからねぇ..賢い子になるんだよ」

「またお話ししようねぇ、楽しかったよぉ」ホホホ

穂乃果「ありがとうございます!(勉強はどうか分からないけど..)」ペコリ!

____ガララッ

海未「こんにちは、今日は随分と賑わってますね..」

穂乃果「あ、海未ちゃん!」

母「海未ちゃんいらっしゃい、頼んでた御茶菓子を取りに来たのかしら」

海未「ええ、それと...穂乃果の様子を、あの」

母「うん?」

穂乃果「あ、あー!そうだそうだ、海未ちゃんとお出掛けする約束してたっけ?!」

海未「!」

母「そうなの?だったら早く行きなさい!学校がない時まで、海未ちゃんを待たせるんじゃないわよ~」

穂乃果「はは、ちょっと待っててね海未ちゃん!すぐに着替えてくるからさ!」タタッ

海未「あ、穂乃...行ってしまいました」

母「慌ただしくてごめんね、御茶菓子はどうする?荷物になるようなら..」

海未「いえ、何度もお邪魔をする訳には..ここで受け取っておきます」ニコ

母「そう?それじゃ持ってくるから、そこに掛けて待っててちょうだいね」

海未「よろしくお願いいたします!」

...

穂乃果「海未ちゃんおっまたせー!」トットット

母「はいこれ、お饅頭20個入り。お母さんによろしくね」

海未「ありがとうございます、それでは穂乃果、行きましょうか」グイッ

穂乃果「う、うん!それじゃ行ってくるね、お母さん!」

母「あまり遅くならないようにするのよー、穂乃果をよろしくね、海未ちゃん」

海未「はい!迷子にならないように、ちゃんと面倒を見ますね」

穂乃果「穂乃果そんなに子供じゃないよ!?」ガーン!

_____駅前までの道

穂乃果「それでね、久しぶりに店番して、近所のおじちゃんやおばちゃんとね~」ペラペラ

海未「小さい時から、看板娘みたいなものでしたからね、穂乃果は」クス

穂乃果「うん!やっぱり人に喜んでもらうと嬉しいよね~」ニコ

海未「...ふふ、なんだか安心しました」

穂乃果「へ?」

海未「先生に叱られてから、ずっと落ち込んでいるのかと気になっていたものですから..」

海未「気分転換に、どこか連れて行ってあげた方が良いかと思いまして」

穂乃果「...そっか、心配かけちゃってごめんね」

海未「謝る必要はありません、それに人はいつでも万全とは限りませんから」

穂乃果「そうだけど、あれは穂乃果が悪いよ..学校に行ったら先生やみんなに謝らないとなー」

海未「ええ、みんなも穂乃果のことを心配していましたし..今回のことは、あまり重く受け止めなくて良いと思いますよ」

穂乃果「あれ?やけに優しいね、海未ちゃん?」アハ

海未「え、あ..仲間の危機は私の危機でもありますから!当然のことです!//」プイッ

海未「と、とにかく!先生もああは言っていましたが、先生なりに思うところもあったのでしょうし..」

穂乃果「大丈夫大丈夫、分かってるって!とりあえず、先ずは行動で示さなきゃね!」ミテロー!!

穂乃果「絶対に先生をギャフンと言わせてやるんだから!」フンス!

海未「力みすぎて、空回りしないことを祈るばかりですが」ハァ

穂乃果「それで、海未ちゃんは穂乃果をどこに連れて行こうとしているの?」

海未「ああ、はい、実は...」

UTX学園前

穂乃果「結構歩いたね~..って、あれ?ここってたしか...」スタスタ

海未「はい、UTX学園の陣地ですね」フゥ

穂乃果「も、もしかして海未ちゃん...果し状とか渡しに行くつもりなの?」ェェェ..

海未「違います!!そんなことしたら大事になってしまいますでしょう..!」

海未「今日はUTX学園のトップスリー、そのチームアライズの方々がライブをするようなので、敵の視察がてらにやって来たというわけです」フフン

穂乃果「相変わらず抜かりないね~、海未ちゃんは..ん?あのモニターに映ってるのは..」

『こんにちは~!って..もう夕方になるけどね♪アライズの癒し担当、優木あんじゅです❤︎』フフ

『同じくアライズの統堂英玲奈だ、今日は寒い中、来てくれてありがとう』フッ

穂乃果「(あんじゅさんに、英玲奈さん..!ということは、もちろん..)」

『こんにちは、綺羅ツバサです。今日はアライズらしさを感じてもらえる、そんなライブにしたいと思いますので、よろしくお願いします』

海未「他の二人に比べて、ずいぶんと落ち着いていますね、さすがリーダー格といったところでしょうか」フム..

穂乃果「(あれが、凛ちゃんが言ってた子か...聞いた話とは、ちょっと違う雰囲気だけど..?)」ウーン

...

凛『ラブライブ予選の発表まだかにゃ~!』

花陽『ソワソワしちゃって、どうしても気になっちゃいます!』

穂乃果『あはは、たしかに気になるよね~、それに!もし予選に出れたら、あのアライズとも勝負できるんでしょ?』フンフン♪

花陽『そうですね、地区予選において、必ず乗り越えなければならない相手となります!』フンフンッ!

凛『うう、あまりあのグループのことは思い出したくないにゃ...』

穂乃果『ええー?!凛ちゃんはアライズのメンバーの人と仲良さそうって聞いたけど?』

凛『あれは向こうから勝手に...きっと敵情視察に違いないよ!』ギャーギャー

花陽『アライズのプライベートは、アイドル活動をしている時とは全く別といっていいくらい、フレンドリーって聞くけど..凛ちゃんが疑うのはしょうがないよね』

凛『にゃ!かよちんを使って変なショーバトルを繰り広げられたら、そんな簡単に信用できないよ!』

穂乃果『そうなんだー、穂乃果はあまり深く関わったことないから色々聞きたいな!』

凛『見ての通りだにゃ!妖しさ倍増のあんじゅさんに、宇宙人の英玲奈さん!』

花陽『宇宙人って...超人的な体力を持つところは人外な感じがするけど』ハハ..

凛『あとは...アライズのリーダー、綺羅ツバサさん、だっけにゃ..』

穂乃果『ん?その子はどんな子なの?』ワクワク

花陽『それが..なかなかプライベートで姿を目撃されることがなく、あんじゅさんと英玲奈さんが二人でいるところはよく見かけるらしいんだけど..』

花陽『アライズのボス、綺羅ツバサが誰かを大勢引き連れたり、一緒にいたりする姿は全く見かけられないみたいで..』ペラペラ

凛『カラオケ騒動の時に会ったんだけど、他の二人とはオーラも風格も違くて、ビビっちゃったにゃ』

穂乃果『そ、そうなんだ...(怖い人なのかな?ヤンキー、とか?)』アハハ

...

『それでは、私たちアライズのライブをお楽しみください、綺羅ツバサでした』

穂乃果「(特に変な感じはしないけどなぁ..むしろ、どんな子なのか気になっちゃうくらいだよ)」

海未「(かなり真剣に見てますね、連れてきて正解だったかもしれません)」フフ

~SHOCKING PARTY / A-RISE~

~♪ Dancing,dancing! Non-stop my dancing

海未「(無駄のない動き、衣装とステージのコンセプトも、強者の誇示としては妥当なダークパープルっぷり..)」

穂乃果「す、すごい...」ボーッ

dancing,dancing! Let me do♪

~♪

小泉家

花陽「うわうわうわぁ!やっぱりアライズはかっこいい!ね、凛ちゃん!」ブンブン!

凛「かかかよよちちんん!!肩掴んでふらないでえええ!」グラグラ

~♪

英玲奈<<<Party!Shocking Party!!始める準備はどう?>>>

ツバサ【さあ来て ここに来て】

絢瀬家

亜里沙「お姉ちゃんが素人って言ってたアライズってこの人たちだよね..?...全然、素人には見えないんだけど..」ンー?

絵里「亜里沙?お姉ちゃんはそんなこと言ってません」ニコッ

亜里沙「え、でもこの前

絵里「言ってません」キッパリ

~♪
あんじゅ<<<Party! Shocking Party!! 世界が回り出す>>>
英玲奈<<<さあ来て ここに来て>>>♪

西木野家

真姫ママ「今回もなかなかね、相変わらずシツコイ振り付けをするところが気にかかるけれど、UTXらしいわ」

真姫「......」ジーッ

~♪
ツバサ 【誰かのためじゃない】
英玲奈 <<<私とfreedom>>>

南家

ことり「かっこいい..そ、そうだ!衣装のメモを!今後の参考にとっておかないと!」ドタバタッ

「おかーさーん!

ここに置いておいたスケッチブックはー?」

「それならあっちのリビングのテーブルに...」

ツバサ 【自分次第だから】
あんじゅ <<<Go,go! we are freedom>>>♪

東條家

~♪

希「ほーん、なかなかええ動きしとるなぁ...あの頃のにこっちみたいや♪」バリバリッ

希「って、そかそか!そりゃぁにこっちに似てもしゃーなしか、なんせ"にこっちの初めての生徒"やったしなぁ...」ウンウン

ツバサ 【誰かのせいじゃない】♪
英玲奈 <<<心はfreedom>>>

矢澤家

にこ「......っ」

~♪
ツバサ 【主役は自分でしょ?】

______________わかるでしょ?...♪

UTX学園前 モニター

海未「な!?...穂乃果!見てください!これを!」

穂乃果「...え、なになに?それって、ラブライブ予選のポイント一覧..?」ハッ!

A-RISE 1位 ttl 1838pt ↑↑↑...

穂乃果「どんどんポイントが上がっていってるよ、海未ちゃん!」アワワ

海未「特別ライブの名目で、ちゃっかりとポイントも稼ぐ常套手段ということですか..向こうも強かに計画を実行しているようですね..」

穂乃果「すでに一位を取っているのに、これ以上ポイントを稼ぐなんて、意外と用心深いのかな?」

海未「いえ、恐らく周りのスクールアイドルに対する、力のお披露目でしょうね..彼女らはポイントなどあってないようなもの」

海未「それよりも、自分たちが一番であると知らしめるためゆえの今回の催しでしょうね」フムゥ..

~♪
もっと知りたい知りたい 過剰なLife♪
いま夢の夢の中へ...______

もっと知りたい知りたい過剰なLife♪

だから....shocking party♪

穂乃果「(な、なんだろう...凄いけど、なにより見てると..)」ウズウズ

海未「...?穂乃果、どうかしました?」

穂乃果「う、ううん!何でもないよ?」アハ

穂乃果「(..ワクワクしちゃうよ、アライズと、もし競うことになったらと思うと..)」フンスッ..

海未「(突然ニヤけて、何が嬉しいんでしょう)」ハテ..?

~♪Dancing,dancing!

Let me do!

穂乃果 海未「....」

\\\\\\\キャアアアアアアアアア☆//////

穂乃果 海未「!!??」ビクゥッ!!

「ツバサ様ぁぁぁ素敵いいい!!♡」

「あんじゅ様にウィンクされたわ!捉えたこの瞳、ずっと閉じないでおこう!!」

「英玲奈様は相変わらず無駄のない、完璧な振り付けっぷりね/////」

穂乃果「び、びっくりしたぁ..」ドキドキ

海未「え、ええ..熱狂的なのは分かっていましたが、ここまでとは..(瞳を閉じないって無理があります..)」ゾワッ..

穂乃果「..海未ちゃん?」

海未「はい?」クルッ

穂乃果「その..今日はここまで連れてきてくれて、ありがとね」ペコ

海未「...急に改まって、何言ってるんですか..大したことない、いつも通りのやりとりじゃありませんか」フフ

穂乃果「ううん、大したことあるよ、もし海未ちゃんが来なかったら..家にずっといて、ダラダラしてたと思うし..」

穂乃果「穂乃果にとっては、このいつも通りが一番ありがたいんだよね、うん」

海未「そ、そうですか//...少しは元気、出ましたか?」

穂乃果「少しどころじゃないよ...明日、早速部活に行って練習に励まないと..もちろん、先生にも謝らなくちゃ..」グッ!

海未「...やっと、いつもの穂乃果に戻ってきましたね..ただ、無理はいけませんよ?」クス

穂乃果「うん...もし、またこんな感じになっちゃったらさ..」チラッ

海未「..何回でも、迎えに行って差し上げますよ」フッ

穂乃果「...海未ちゃん!」ニコ

音ノ木坂学院
屋上 部活にて

穂乃果「この前は、本当にごめんなさい!!!」ペコリッ!

花陽「ぴゃああぁ?!ほ、穂乃果ちゃん?」ビクッ

ことり「ど、どうしたの?そんな最敬礼並みの姿勢で、突然謝るなんて..」オドオド

真姫「ふん、土下座でもすれば、考えてあげても良いわよ?」クルクル

海未「真姫?」ゴゴゴゴ

真姫「じょじょジョ冗談よ!場を和ませようと思って..」アセアセ

絵里「あなたもちょっと前までは、部活サボってたでしょうに..穂乃果を責めないの」ツンツン

真姫「んぅ、ほっぺたツンツンシナイデっ!」バッ

穂乃果「せっかくの学内ライブを台無しにしちゃって、あれから反省して、もう一度きちんと謝りたくてさ..だから」モジモジ

凛「...ふ、ふふ」フルフル..

穂乃果「..り、凛ちゃん?どうしたの?」

真姫「なに笑ってんのよ、凛..クク..」

凛「...真姫ちゃんだって笑ってるにゃ」プルプル

穂乃果「も、もーう!穂乃果は真剣に話をしてるんだよ?!なんで笑ってるのさ!」

凛「分かってるにゃ、穂乃果ちゃん!でも、凛たちはちゃんと気づいてるよ?なのに、そんなかしこまっちゃって..」フフフ

穂乃果「..え?」

真姫「猛反省しないわけないって、全員分かってるわよ..はぁ..チームに関しては、ほんと完璧主義な所あるわよね、穂乃果って」クス

絵里「そうね..私を勧誘するときだって、頑なで理想を断固譲らないところ、チームのためなら何でもする感じ...あの時は少し驚いたわ」ブルッ

穂乃果「ほ、穂乃果が..?」キョトン

花陽「私がダンスや練習についていけないときだって、残って付きっ切りで面倒見てくれるし..」

ことり「ことりがチームの中の役割に迷ったときも、被服室まで追いかけてきてくれたもん♪ここまでやってくれるリーダーを、信じないわけないよ!」

海未「どうやら、失敗の一件より、穂乃果を信じる気持ちの方が大きかったようですね..もちろん私も、みんなと同じ気持ちですが」フフ

穂乃果「みんな...」

凛「それにそれに!にこ先生だって、きっと穂乃果ちゃんを信じてたから、ついカッとなっちゃっただけだよ!」ハハ

真姫「にこ先生も人間だもの、ちょっとぐらい熱くなることだってあるわよね」フゥ

絵里「(確かに、穂乃果が出て行った後、にこ先生ったら、ずっと頭かかえて...しばらくうつむいて黙り込んでたしね..)にこ先生の心を揺さぶる穂乃果が羨ましいわ!」

ことり「絵里ちゃん、口に出ちゃってるから、それ..不謹慎だよ」チュン..

海未「絵里、屋上ですね」フフ♪
絵里「もうすでにいるわよ」ニコッ♪

ガチャッ_____

にこ「みんな、授業お疲れ様」スタスタ

μ's「お疲れ様です!!!」

穂乃果「に、にこ先生!!」ドキンッ

にこ「穂乃果...?来てたのね」

穂乃果「あ、あの!この前の学内ライブ、本当にすみませんでした!」ペコリ!!

にこ「.....」

μ's「....」ジーーーーッ!

にこ「...はぁ、顔を上げなさいよ、穂乃果」ニコ..

穂乃果「..にこ先生?」

にこ「謝るのは私の方よ、先生もチームの一員なのに、つい熱くなっちゃって穂乃果にあんなこと..昔の癖が抜けてないみたいで..とても反省してるわ」ペコ..

穂乃果「そ、そんな..先生が責任を感じることなんて..」

にこ「いいえ、生徒の様子を気にかけなかった私にも落ち度があるわ、許してくれる?」

穂乃果「え、えぇ...」オドオド

「こらこらにこっち~、穂乃果ちゃんが困っとるやん~」

μ's「希先生!?」

希「やほ♪久しぶりの登場やけど、みんな元気にしとったみたいで安心したわ」アハハ

にこ「..あんた..人が謝ってるときにまたノコノコとぉ..」ボソボソ

希「まぁまぁ、いつまでも暗い雰囲気醸し出しとらんで!それよか、穂乃果ちゃんに他に言うことあるんやろ?」ニカッ

穂乃果「え、穂乃果にですか?」

にこ「そうね..穂乃果、あなたに見せに行きたいところがあるんだけど..今週の土曜日は時間空いてる?」

μ's「(((((え、デートォ!!?)))))」

穂乃果「はい、部活のために1日空けてありますけど..」

にこ「そう、それじゃ先生と一緒に、テレビ局に来てもらおうかしら」

絵里「テレビ局ぅうう?!」

希「ちょうど、にこっちがアイドル業界を賑わせた時の人として、出演するみたいでな♪」

にこ「ついでに、最近フラフラしてるあなたに、芸能界の裏側を見せておこうかなと思ってね..まぁ、社会科見学よ」

穂乃果「ええ?!嬉しいです!あ、でも..」チラッ

ことり「(にこ先生とデート?にこ先生とデートにこ先生とデー...

花陽「(アイドル革命児の手ほどき?アイドル革命児の手ほどきアイド...

凛「(にこ先生のホームにお出かけ?にこ先生のホームにお出かけ..

真姫「(恩人憧れ2人きり?恩人憧れ2人きり恩人憧れ..

絵里「(矢澤にこ矢澤にこ矢澤にこ矢澤に...

海未「(強烈な嫉妬の念を感じます..)」チラッ

希「穂乃果ちゃん、ここはチームのためにも、一人で動いて内省するときだと思うんよ、な?」

穂乃果「チームのために..穂乃果だけで..」

にこ「どうする?無理にとは言わないけど..がっかりさせるようなことはしないわよ?」

穂乃果「うーん..穂乃果は.....」

~~~~~~....

土曜日
テレビ夕日 放送局

ゾロゾロ ゾロゾロ
「字幕テロップ遅いよ~、もっとペース上げないと!1分の字数単位上げないとさ..」

「臨時ニュースの誤字が見つかったので、この特集が終わり次第訂正アナウンス..」

「何で勝手に髪の毛の色変えてるんですか!!事務所の許可がなければ..」
「え~?別に良くないですかぁ~?♪」
ガヤガヤ

にこ「ここは朝から夕方までのニュース、それと芸能人が集まって催しを行うイベントフロアね、少し騒がしいけど」スタスタ

穂乃果「.....」ボーッ

にこ「穂乃果?ちょっと、大丈夫なの?」

穂乃果「初めて見る光景に驚いちゃって」エヘヘ

にこ「まぁね、テレビの表にいる人たちが、目の前でごった返してる光景は、ある意味、非日常的だもんね」スタ...

穂乃果「そういえば、先生がいない間に、お世話してくれる人が居るって..」

にこ「ええ、ああいたいた、あそこに居る自称クールビューティな人よ、穂乃果のことは、話を通してあるから」

穂乃果「クールビューティ?」

「はぁい、にこちゃん?待ってたわ!」

にこ「マネージャー!お久しぶりね!」

穂乃果「この人は..?」

マネージャー「矢澤にこの元マネージャーのマネ子よ、今日はよろしくね、穂乃果ちゃん」ニコニコ

穂乃果「はい、よろしくお願いします!」

にこ「私がテレビの撮影の間に、あちこち案内してくれるから、何でも甘えて良いわよ、全ての望みを叶えてくれるから」フフ

マネ「にこちゃん?さすがに、東京から大阪まで、美味しいデザートを買いに行けなんてわがまま、今日は無理よ?」

穂乃果「え?にこ先生がそんなこと、を..?」

にこ「ばっ!?生徒の前でなに言ってんのよ?!」コソコソ

マネ「おほほ~、どうやら学校では優秀な教師で通ってるみたいね♪」ボソボソ

にこ「絶対に余計なこと言うんじゃないわよ..」

穂乃果「デザートのために大阪まで..?」ウーン?

にこ「あら、そろそろ行かなくちゃ!穂乃果、今日はたくさん見て、学んで、μ'sのみんなに持ち帰ってちょうだいよ」ニコ

穂乃果「分かりました!にこ先生も収録頑張ってください!」アハハ

マネ「行ってらっしゃいにこちゃん♪共演者を睨みつけちゃダメよ~!」ホホホ

にこ「...マネージャー..後で覚えときなさいよ」プルプル

穂乃果「あ、あはは..」

ニュース番組 フロア

マネ「ここで、アナウンサーたちが原稿を読みながら、もし忘れたときも何とかなるように、カメラの横にセリフカードを差し出して..」

穂乃果「へぇ~!あれ全部頭の中に入れてるのかと思ってました!」

マネ「そりゃあ頭の中に入れてるでしょうけど..新入りの子とかは、だいたいこれで場慣れしてもらったりするわね」

穂乃果「面白いな~..このカメラに映ったら、全国に流れるなんて..」チョンチョン

マネ「(ふふ、懐かしいわね、この光景...)」シンミリ..

穂乃果「あ!そういえば、にこ先生の出演..」

マネ「ん?それがどうしたの?」

穂乃果「前に、部活のみんなでにこ先生に聞いたことがあるんです..テレビ出演や、芸能界にはもう関わらないんですか?って」

穂乃果「そしたら関わらないって言ってたんですけど、今回テレビに出演するなんて、急にどうしたんだろうって..なんだか、よく分からないな~って..」

マネ「あらら~^さっそく矢澤にこの魅惑に引き込まれてる感じ?」ニヤニヤ

穂乃果「ち、違くて!//にこ先生って、正直謎が多すぎて、どうしてアイドルになったのかなって、詳しいことが分からないし..ちょっとだけ気になって..」

マネ「(あの子も良い加減に自分の話をしてあげれば良いのに..)分かった、これ本当は内緒なんだけど..特別に、土産話として教えてあげる♪」

穂乃果「え?!(い、良いの?穂乃果が聞いちゃっても..)」

マネ「穂乃果ちゃんはお利口さんだからね、そんな拡散するようなマネはしないだろうけど」

マネ「"あの子"と今後活動していくのならば、これは知っておいた方が良いかもね..」フフ

穂乃果「知っておいた方が良い...?」

マネ「矢澤にこのことよ、これまでの、あの子の話を、少ししてあげる」ニコ

マネ「まずは、あの子のアイドルデビュー前と、スクールアイドルについて話さないとね..」フゥ

~矢澤にこ 芸能界進出~アイドル時代...途中

「にっこにこにー♪にっこり星から来ましたぁ、矢澤にこです♡好きな食べ物はぁ~、愛くるしい気持ちです、にこ☆」

試験官「...はい、ありがとうございましたー次の方どうぞー」

にこ「..あ、ありがとうございましたぁ♪」ニコ..

マネ「....にこ☆?」

.....

音ノ木坂学院
当時、高校生だった頃の矢澤にこ

にこ「あぁあぁぁああぁ...まだおぢだぁぁあ..」ガックン

「あっははは!にこっち、だから言うたやん?うちのカードが落選する、そう告げとるんよって」ケラケラ

にこ「絶対あんたの呪いで気分が下がったまま、オーディションを受けたのが失敗した原因よ!まちがいないわ!」キッ!

「おー、こわこわ..こんな目つきじゃぁ、そりゃぁ落ちても仕方ないやん?」

にこ「くぅ...転校初日から、やけに話しかけてくるわね、あんた..私は一人が居心地良いって何度言ったら分かるの?」

「まぁまぁ、アイドルを目指すからには、協調性というのも、必要になるかも分からんしな?」アハハ

にこ「ふん!私は一人で舞台に上がってみせるわよ!そのために今だって、切り替えて次のオーディションの申し込み用紙を書いているんだから」ジャマシナイデヨ!

「目の前のことばかりで懸命やな~、その癖気をつけんと...まぁ、うちはそんなにこっちの情熱あふれる感じ、好きやで?」クスクス

にこ「だ~か~ら、にこっちって言うな!なんでそんな馴れ馴れしいのよあんたは!」カキカキ

「なんでって、友達だからに決まってるやん?」ニコ

にこ「.....」カキカキ

「ちょっ..さすがに無視はきついよ?」

『あの子もね、最初は何でもない、ただの高校生だったのよ?それに、ひどく協調性がなくて、生意気なギラギラ娘でね』

「にこ先生が...?」

『そうよ、オーディション体系も、自分の考えだけに固執しちゃってるところが見え見えでね..』

「そうだったんですか..(穂乃果たちとは違う、一人だけのアイドル活動..か)」

...

にこ「はぁ...今回も、失敗したなぁ..いやいや、アイドルになるために..ここが踏ん張りどころ..」ブツブツ

マネ「ちょっとあなた、待ちなさい」

にこ「はい?あ、さっきの..先ほどは、ありがとうございましたー♪」

マネ「どうも..ねえ、それってキャラでやってるの?それとも素なの?」

にこ「ぇ..も、もちろん素ですよー♪」

マネ「...そっか、アイドルを目指して日は浅いの?」

にこ「えっとぉー、高校生になってから、活動し始めて、1年ぐらいですね~」ニコ♪

マネ「へぇ..そう..それでその程度なのね」ハァ

にこ「!?..あ、あははー..まだまだ、これからですよ♪それに、若い審査員さんに、あまり言われたくないかなって♡」ギリ..

マネ「..若いスタッフが、いちいち指図するなって言いたいの?ふーん、お高いわね..」キッ

にこ「(あ、しまった..!!!!)」

マネ「..."アイドル問題"、20##年に公開されたホラー映画『クロメ』に主演したアイドルグループは?...3、2、1」

にこ「え?..あ、あの、何を?」ビクッ

マネ「..はい、遅い、答えはにじいろグローバル。自己紹介のときのアイドル好き..趣味の範囲ね、結構なこと」パチパチ

にこ「(ア、アイドルに関する知識..?アイドルコンサルタントじゃあるまいし..)」オドオド

マネ「あなた、"衣装は作れる"?デザインぐらいならどう?...」

にこ「デザイン..?(ふ、服?衣装作り..?)」

マネ「"作曲"は?ああ、それとも"衣装の着こなし、男性風女性風の容姿付け"..?"運動神経"は?"走る"、踊る、体を動かすのはお得意?」ズンッズンッ

にこ「え?え、え..?」アタフタ

マネ「それとも、"チームをまとめる力"は..?...って、あるわけないか、友達も多くはないでしょうし」

にこ「そ、そんな友達とか関係ないでしょ..ツルまず自分の道を突き進めばアイドルに..

マネ「いいえ、なれないわ。仮になれたとしても、衣装さん、スタイリスト、音楽を作る人たち、マネジメントに関わる人、それらすべての人たち、"まわりの人たち"と心を通わしていない時点で..」

マネ「すぐに忘れ去られてしまうわよ、あっという間にね」

にこ「...っ」グッ..

マネ「あなた、ここに何しに来てるの?能力が伴わない上に、人に対する志しすら足りないと思うんだけど」

にこ「わ、私は..アイドルになるために..」

マネ「お客さんに、多くの人に、元気にさせたいとか思わない?誰かのためにやりたい気持ち、すら感じられないのよね、あなたの"アイドル"の出で立ちって」

にこ「!?」ピク...

マネ「なにも言い返せないか..まぁ、現実を見て、はやく普通の女子高生に戻った方が良いかもね」スタスタ

にこ「...っ.....」ポタ....

...

「ええ!?にこ先生にそんなこと言ったんですか!?」

『もちろん、調子に乗っていたから、お灸をちょっぴりね、あげただけよ♪』


「にこ先生、かわいそう...」

『それでも、いずれ気づかなくてはならない壁と、現実に直面する必要があったのよ、あの子にはね、その後諦めるのか進むのか、本人次第なわけだけれど..』

...
「矢澤!...ん、なんだ、今日も矢澤のやつ休みか~??」

「いつも張り切って、アイドルアイドル言ってたのに、珍しい..」

「もしかして、デビューしたとか?」
「それはないない!!」
\ドッ!!アハハハハハ!!!!/

「にこっち...どうして、学校に来ないん?」

矢澤家

にこ「......」

にこ母「に、にこ...?今日も学校はお休みするの?」

にこ「....うん、ごめん..今は、無理..」

にこ母「そう...ママ、お仕事行かなくちゃいけないから、ここにお金置いておくから、何か買って食べなさいね」コト

にこ「うん....ありがとう..」

にこ「(私には服も作れない...曲も、歌も...)」

にこ「(仲間なんていないし、リーダーになる素質だってないんだ..)」グスッ

にこ「分かってるわよ..現実と理想が伴わないことくらい..うぅっ..」ウッウッ...

にこ「運動神経だって..走るのは嫌いだし..踊るのはちょっと好きだけど..」スンッ

にこ「(どうしたら良いの、私は..何がしたくてアイドルになりたいなんて..)」

______ピンポーンッ

にこ「.....(居留守、居留守..)」グス..

___ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!

にこ「だあああぁぁ!!うるさいっつうの!」ガチャッ

「やほ♪にこっち、目が真っ赤っかで、ウサギさんみたいやな?」アハハハハ

___________バタンッ!!!

にこ「なんであいつがここに..いよいよ、精神がおかしくなったのかしら」ハァハァ..

____ピンポンピンポンピンポン!

にこ「だからうるさいって!!」

「急に閉めるなんてひどいやん??もう、3日も学校に来ないで、引きこもりアイドルでも目指すつもりなん?」クスクス

にこ「東條!あんた馬鹿にしてるでしょ?!..ってか、今授業中でしょう?!なんでここに...」

「そりゃあ親友が急に学校に来なくなったら、心配するやろ」

にこ「それで学校抜け出すってどういうことよ...それに、いつの間に親友に格上げされてるし..第一、どうして私の住所が..」

「ああ、それなら一度、にこっちの後を密かに追って、住み家を確認したんよ♪」ニコ

にこ(やばいわ、こいつぶっ飛んでるわ、色々と...)」ガクガク

「というわけで、はいこれ!お土産や!」

にこ「う、うん?これは...アイドルDVD、流行り、衣装作り、ダンス教本..」

「それとな、あのなぁ、これも見せたくてな、じゃーん!」

にこ「アイドルを目指す人たちの、掲示板?アイドル研修生の、サイトかなにか?」

「せや!色々とにこっちの助けになると思ってな、えへへ、グッズは秋葉で収集して、サイトも気になるところピックアップしたんよ」ニシシ

にこ「(こいつ、どうしてここまでして..)」

「ほな、お邪魔しますわ」スッ

にこ「え、ちょっと!?!何勝手にはいってるのよ!」

「途中でにこっちのお母さんらしい人に会ってな、よろしく言われてるんよ、気にせんとくつろごうや♪」ニコ

にこ「ここ私の家なんだけど、あんたがそれ言う..?」

~~~

「にこ先生を引きこもりにさせるって、やっぱりやりすぎですよ!」

『ま、まぁ..後から聞いて、ちょっとは私も控えるようにしたわ、うん..それより、あの子の友達に東條さんって子が居たらしくてね』

「良いお友達だったんですね..」

『その子のおかげって言ってたわ、あの子が再びアイドルを目指すようになったのは、本当の意味でね』

...
にこの部屋

「あっはは!見てみいにこっち、オーディションで落ちたアイドル(仮)が、掲示板を荒らしとるで」ケタケタ

にこ「マジで不謹慎なやつね..だけど、さすがに、この暴言はアイドルとしてまずいけど」チラ

「ねぇねぇ、なんでにこっちはアイドルを目指したん?」

にこ「..はぁ?別に、大した理由じゃないわよ..」

「えぇー、ええやん教えて教えて!教えて教えて」バインバインバイン!!

にこ「ちょっとぉ!!人のベッドでジャンプするんじゃないわよ!!!」ハァハァ..

にこ「...え、かおよ.....」

「んん?よく聞こえないんやけども..」

にこ「...笑顔よ!!笑顔にさせたいから、アイドルになるって決めたの!!///」


「笑顔にさせたいから...か」


にこ「..つまらない理由でしょう?一年生の時もね..これでも本格的にアイドル活動していたのよ?」

「にこっちが...?」

にこ「ええ、でも結果は最悪..集まってくれたみんなは次々と辞めていってね」

にこ「最後に言われたのは"笑顔にさせる方法ならいくらでもある"からって言われて」

「......」

にこ「私もバカらしくなっちゃって、確かに、笑顔にさせるためだけにそこまでするのかって、なんかダサくない?って思ってさ」アハハハハ

「にこっち、そういう笑い方はやめた方がええよ」

にこ「...なによ!さっきからあんた、そんな人を哀れむような目で見て..なにがわかるっていうの?!」

「....うちな、今の今まで転勤族で渡り歩いてきてん..どうせ離れ離れになる友達に、いつも上辺っつらの笑顔振りまいてた..」

「他でもないうちだから分かることや、誤魔化す笑みって分かる人には辛いんよ」

にこ「ぁ..」

「はぐらかしはうちには効かん、良い加減自分に正直になってみい」

「アイドルDVDを鑑賞してる時も、グッズに手をかけてるときだって」

「にこっちの目がすごく輝いてたんよ、それは本当にアイドルに対してなんやろか?」

にこ「はぁ...?」

「うちには、アイドルを見て"喜んでるお客さん"を見て目を輝かしてたと思ったけどな~」

にこ「ど、どういう意ことよ、それ...」

「さぁ..うちから言えることは、まだにこっちは諦めてないんじゃないかってこと」

「それと、あまり何でも自分で背負う必要ないってことや..いずれ、衣装作りも作曲も、チームをまとめるリーダーにだって、会うことだってあるかもしれん」ピラ

にこ「...またあんたの、大好きなタロットカード?」

前スレ 意こと→こと

「...大アルカナ、世界のカード..本当の幸せは一人では成り立たない」

「"他者とのつながりを自覚"すれば、あらゆる調和が確立される.."革命"のタイミングは慎重に、な♪」

にこ「..?何言ってんのよ..」

「...それじゃ、そろそろ帰ろうかな..後は、にこっちが決めることやろうし」スクッ

にこ「ちょ、ちょっと言いたいことだけ言って、ずるいわよ!」

「あ、このお饅頭!あの古風な和菓子屋のやん♪んじゃ、また学校でな!」ヒョイパクッ モグモグ

_____バタンッ!

にこ「何なのよ、一体...ん、これって希がピックアップしたサイトのコメント?いっぱいメモしてある...」

『また落ちた、もうアイドルやめようかな』
『一生懸命やってるのに、全然だめ...』
『マネージャーっぽい人に、叱られて心が折れそうだよぉ~』

にこ「...みんなも、同じ方向を見て頑張ってるのよね..一年生の時は、学内だけでアイドル活動を終わらせちゃったけど..同じような境遇の子達がけっこういるとは..」

『学校でライブなんて、アイドルとはちょっと違うよね...?』

『アイドルは、オーデション受けて、テレビに映らなきゃ意味がないでしょう』

『もう夢は諦めて、別の道に進もうかな..』

にこ「...!?」

アイドルを目指す人、みんな本当は誰かのためになろうとしていて、今も頑張ってる

..それなのに、こんなんで終わらせて...

本当に良いの?せっかくのチャンスなのに..

これで笑顔にさせる志を持つ人たちが、また一人、また一人と消えて.....

にこ「ダメよ...私一人じゃダメなのに、もっと多くのアイドルたちが、活躍できる場所が...」

必要よ、そうだわ..

急がなくちゃ、見てくれより、まず動いてみなくちゃ..

これでもしできなければそれでいい..潔く諦めましょう、でも、今は.....

...
...パパ、ママ!

にこね!大きくなったらね!
アイドルになって、みんなをわーって言わせたいんだ!

それでね、おきゃくさんも周りの人も、えがおがいっぱいあふれる、すてきな世界をつくるのが夢なのー!

それで、たくさんのなかまたちと、世界をまわっていーーっぱい幸せを届けるんだぁー!

そうか、にこなら絶対にできるよ
その気持ち、何があっても忘れないようにね
お父さんとお母さんとの約束だよ

うん!やくそくする!えがおをふりまくやざわにこにこ~!

にこにーって呼んでラブにこ♪えへへ~

あらあら、可愛い天使が舞い降りたようね
ふふ...

...
音ノ木坂学院

「まずいー!遅刻ギリギリや!と思うたけど、何とか間に合った!」フゥフゥ キキィッ!

にこ「おはよう、今日はずいぶんと遅いのね」

「はぁはぁ..あれ?にこっち来てたんか..それにその髪型..(ツインテール??)」」

にこ「高校生にしては子供っぽいでしょうけど、これが私のスタイルなのよ」

「ほ、ほーん..そんならそれでいいけど..(昨日、にこっちの家で盗み見た、幼い頃の写真の髪型と同じやん)」ボーッ

...めっちゃ可愛いやん..。

にこ「..なーに見てんのよ..」ジロ

「あ、え//あはは、なんでもないわ!!//」

にこ「昨日は助かったわ、おかげで目が覚めたみたいでね」スッ

「おっ?この差し出した手は、もしかしてお友達になる誓いかな?」エヘヘ ギュッ

にこ「まぁね、これからしばらく世話になるだろうから」プイ

「(...もしかしてデレてるん?)」

にこ「...夢を諦めなくても済む、もっとアイドルが活気溢れる場を作り出す...」

「うん?なんやて、にこっち、唐突に..アイドルは諦めてないんか?」

にこ「ええ..それどころか、作り出せば良かったのよ..」

「作るって...?ごめん、全然話が見えてこないんやけど..」

すべての女の子が輝ける場所、チャンスが与えられる場所

身近なアイドルが、多くの人たちを笑顔にさせる、そんな世界を、まずは...

にこ「希、"" スクールアイドル ""を作り出すわよ

私に協力してくれるかしら、一人じゃ...あと何年かかるか分からないもの」

...

穂乃果「スクールアイドルは、身近にアイドルを感じて、多くの人たちに笑顔になってもらうために創生された...」スタスタ

マネ「ええ、スクールアイドルは、矢澤にこの本当の気持ちが表れてる、全ての意味が込められているわ」スタスタ

穂乃果「(..だから、あんなに怒ってたんだ..それをヘラヘラして、穂乃果は..)」

マネ「すごいわよね、音ノ木坂学院が発端なんだけど、そこから全国にあっという間に広げたんだもの」

マネ「それを嗅ぎつけたマスコミや、芸能界からのスカウトが矢澤にこのもとへ押し寄せてね..そこからよ、あの子の始まりは」

穂乃果「それはマネージャーさんも駆けつけたんですよね?」

マネ「私は違うわ、二番目のマネージャーだもの」

穂乃果「え、じゃあ一番目の人は?」

マネ「さぁ..あまり良い噂は聞かなかったけれどね..と、話はまた後にして、ここ!見せたかったところよ」

穂乃果「わぁ、人がいっぱい..ここは?」

スクールアイドル 中継 ダンスホール

マネ「ここはスクールアイドルたちが、予選投票やPRのために、演技やお喋りをするスタジオよ」

穂乃果「へぇ~...あっあれって..」ピクッ..

マネ「ん?綺羅ツバサのこと?」

ツバサ「~~~~..~~」

スタッフ「....____..」

マネ「休日になると、一人でここに来るのよ、何故かアライズを連れてこないで、一人で来るのよね..ってあれ?穂乃果ちゃん?」

ツバサ「それで、次の振り付けはここで..あら?」

穂乃果「...ぁ(つい気になって来ちゃった)」スタスタ

ツバサ「こんにちは!あなたは...もしかしてμ'sの穂乃果さん?」ニコッ

穂乃果「は、はい!えっと、アライズのツバサさんですよね..」ウズウズ

ツバサ「そうよ、今は一人だから目立たないけどね」フフ

\\\\ツバサさまこっち向いて~~!!//

穂乃果「(外野の席の人がみんな注目してますが...)」アセ..

マネ「ごめんなさいね、これからダンスを行うっていうのに邪魔しちゃって」スタスタ

ツバサ「いえいえ、それにこんなところで会えるなんて...手間が省けてよかった」ギュッ

穂乃果「え?なになに、ツバサさん!?」

\\\\ツバサ様が手を繋いでる!!!どういうこと!?きまし...?///

ツバサ「ずっと会いたかったの、穂乃果さん!私と同じ"""感 ジ"" "がする、あなたにね」ニッコリ♪

マネ「(まずいわね、はやく退散したほうが良さそう)穂乃果ちゃん、そろそろ次のスタジオに見学しに

穂乃果「同じ感じって、なにか漂ってます?穂乃果..」キョロキョロ

ツバサ「..よし!演出変更、今からこの子と一緒に踊るからよろしくね♪」

ディレクター「...ええ!?ちょっと何言ってるの!?」

アシスタント「ツバサちゃん、それはきついって、それにその子一般人でしょう?」

ツバサ「大丈夫大丈夫!さぁ、向こうで振り付けを一通り教えるから来て!」タタッ!

穂乃果「うわぁ?!ツバサさん!?」グイ

マネ「こ、こら!あなた達何してるの、穂乃果ちゃんも相手が誰だか分かっているの?!..」

ツバサ「..穂乃果さんは、どうしたい?私と一緒に踊りたいでしょう?」フフ

穂乃果「...ツバサさんと一緒に..?」

コクンッ.....

ツバサ「そう、良い返事が聞けて良かった♪急ぎましょう、時間があまりないから..」

タッタッタッタ....

ディレクター「...はぁ、ああなったらもう止まらないんだよな..」

マネ「申し訳ありません、大事な収録が..あの子もスクールアイドルの一員なので、下手なことはしないはずですが...」

ディレクター「いや、別に良いんだけど、ただあの女の子、大丈夫かね?」

「下手したら、ツバサちゃんと比較されて、予選投票に影響が..」アハハ

マネ「....あ!!!(あわわわわ、にこちゃんに見つかったらコロされるかも..)」ガクガク

.....

【はい、皆さんこんばんは!今日は私、アライズのツバサと~!】

【は、初めましてぇ!!!(キィィーーン!)あ、声がでかぃ...えと、μ'sの高坂穂乃果です..!】

【本日は、なんとμ'sの穂乃果さんと一緒に、ダンスを披露したいと思います!

【気になる子たちは、スクールアイドルリサーチに、"ミューズ"と検索かけてみて!よろしく☆綺羅ツバサでした!】

\ツバサ様の隣に居る子だれ?/

\あ、μ's?最近ランキングが上がってきたチームじゃない??/

~~

μ'sのみんな「「「「こ、これって穂乃果?!」」」ドキーーんっ!!?

プルルル♪
凛「かよちん大変にゃ!!穂乃果ちゃんがあの人に!」

花陽「う、うん!恐らく、局内にあるスクールアイドル中継のスタジオで、穂乃果ちゃんがツバサさんに誘われたのかな?」

ライン チャット内

エリちゃん『穂乃果のやつなにやってるの!?』

アクアクライミング『ケンカを売られた..ということでしょうか?』

マキフリーダム『今調べてみたら、あそこは競争というよりも、交流が主な目的のはず..心配ないとは思うけど』

コトリストロング『さすが真姫ちゃん!仲間のためにはやい検索とサポートっぷりだね♪(^8^)』

マキフリーダム『(☆家に向かって帰るスタンプ)』

エリちゃん『(☆家から連れ出て行くスタンプ)』

次回更新、6月
"需要が出来次第"、漫画化orイラスト、挿絵化
全シリーズ再編集(調整)、予定

あららベール『だけど、交流とはいえツバサさんと比較されたら、予選投票にも影響が...心配だにゃ~!』

マキフリーダム『あら?凛にしては鋭い読みね、速攻な洞察力だわ』

あららベール『いやいや、かよちんが電話でそう言ってたにゃ~!ねっ?かよちん』

アイドルぱなコンサル『そんな大それたことじゃ...(//v//)』

アクアクライミング『紛らわしいですね..凛が急に賢くなったのかと...』

エリちゃん『チカぁッ!?ふふふ、賢さなら、このかしこい♪かわいいえr

コトリストロングさんがスタンプを送信しました
コトリストロングさんがスタンプを送信しました
コトリストロングさんがスタンプを送信しました

コトリストロング『とにかく!今は穂乃果ちゃんを見守ることぐらいしか...』

アクアクライミング『はい..アライズのボスが、何を考えてこんなことをするのか、気がかりではありますが』

エリちゃん『チカぁ...?(☆ウルウル涙目スタンプ)』
~~~~~~~~~~

\検索したわ!音ノ木坂のスクールアイドル、高坂穂乃果って子ね!/
\音ノ木...たしか、あのにこにーの出身校?!/
\ツバサ様とタイプが違うけど、なんだか惹きつけられるような/
ガヤガヤ ワイワイ

マネ「(あははー、あっという間に広まったわね...やばい)ま、まぁ?広報としては、コストもかからない理想的なPRよね?」ガクガク

ディレクター「(はぁ..ツバサちゃん何考えてるんだろうな~、同じ業界人を潰すようなことはしないだろうけど)」

穂乃果「(うわー..なんだか緊張してきた、本当に穂乃果で良いのかな?)」チラッ

ツバサ「本当に自分で良かったのかな?な~んて思ってるの?」ニコッ

穂乃果「(えぇ?!)ど、どうして分かったんですか?」アハハ

ツバサ「顔に書いてあるわ、びっちりと」フフ
ツバサ「...でも」

ツバサ「あなたもたまには群れから離れて、チームではなく...

ひとりの人間

として、見てもらったほうが良いんじゃない?」

穂乃果「ひとりの、人間?」

ツバサ「ええ、特に、今のあなたには必要なんじゃないかなってね、だから誘ってみたの♪」

穂乃果「あ、ありがとうございます!えへへ?」

ツバサ「...ふふ、そろそろ舞台に上がりましょう♪さっきの振り付けはもう覚えた?」

穂乃果「あ、はい!なんとなくですけど...」

ツバサ「素晴らしい、それじゃ行きましょうか」

私たちだけの世界を、魅せに惹きつけ観せつけて、さらなる高みを目指しましょう?_____________

______.....え??それってどういう




\\\\ワァァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!///キャアアアアアアアア☆!!///\\\ツバサ様~!!!///\\\\ワァァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!///キャアアアアアアアア☆!!///\\\ツバサ様~!!!///\\\こっち向いてえぇぇえ!!!!!!///\\\\\きたあああああああああああ!!!!!!///

......
~ SHOCKING PARTY / TBS with HNK ver ~

~♪ Dancing,dancing! Non-stop my dancing♪

μ's『!!!!!!??????』

海未『なな、なんですかこれは!?』ガタッ
ことり『ほ、ほのかちゃん!それってほとんど知らない曲なんじゃ..?!』
凛『えええ!踊れるのかにゃ~、あんな独特な振り付け?!』

dancing,dancing! Let me do♪

ガイドvo<<<Party!Shocking Party!!始める準備はどう?>>>

ツバサ【さあ来て!ここに来て!】

絢瀬家

亜里沙「わわ~!アライズのツバサさんとμ'sの穂乃果さんとのコラボだ!見て見てお姉ちゃん!」

絵里「...」

亜里沙「...お姉ちゃん?(珍しく考え込んでる、どうしたんだろう)」

...

穂乃果「こう?絵里ちゃん?!」タンッタンッ
絵里「んー、まぁ見よう見まねにしては、良い線いってると思うわ」

穂乃果「えっへん!カラダを動かすのは大好きだからね!」
絵里「(...特別うまいわけでもないけど、慣習的というか、癖をつかむのは得意そうね)」フム..

~♪
ガイドvo<<<Party! Shocking Party!! 世界が回り出す>>>
ツバサ【さあ来て!ここに来て!】

園田家

海未母「あらあらまぁ..穂乃果ちゃん、いつもと違ってクールな踊り」

海未「そうですね...」ソワソワ

海未母「そういえば小さい頃は、よく舞を一緒に踊ってたわよね」ウフフ

海未「小さい頃、ですか...?」

...
うみ「そうじゃなくてこうです!」
ほのか「え、こう??」エヘヘ

うみ「はぁ..そうです、どうして簡単なところなのに..」
ほのか「いやぁ~!舞ってたのしぃねぇ~」アハハ
...

海未「(...ところどころ、あちこちのパートを変にアレンジする癖を持ってましたよね)」

海未「(絵里からは、穂乃果のダンスが慣習的で、癖も覚えるのが得意と言っていましたが)」

ツバサ 【自分次第だから】
ガイドvo<<<Go,go! we are freedom>>>♪

海未「...できたりできなかったり、非常に不安定な覚え方をするんですよね...)」
海未「(なのに...)」

ツバサ 【誰かのせいじゃない♪】
ガイドvo<<<心はfreedom>>>

ツバサ 【主役は自分でしょ?】

______________わかるでしょ?...♪】】】ツバサ
穂乃果「......♪」タンッタンッ☆______

\え?ツバサ様についていってる?//\ていうか、あれアレンジしてない?//\\準備してたのかな?すごい!///

マネ「(あら...?穂乃果ちゃんもアライズのファンなのかしらね、アレンジなんて洒落てるじゃない...いつ作ったのかしら)」

_______ふふ

ツバサ「(ふふふふ、思った通り...一人になった途端に、急に暴れ始めたわね)」クス

穂乃果「っ♪...♪」タンッ!トトンッ!★

ディレクター「(んん?ツバサちゃんがあの振り付けを指示したのかな?)」

スタッフ「斬新というか、独創的というか、楽しい動きをしますね~、あの子」

もっと知りたい知りたい過剰なLife♪
だから....shocking party♪______穂乃果「ほっ..♪はい♪」スッ パッ ヤッ☆★

\\\...おもしろーい//\\このRemixの曲調によく合うね~♪//// ※youtubeで検索すると出てきます※

~♪Dancing,dancing!

ツバサ「(アーティストに求められるのは、慣わしや決めつけられた動きではない...独創的なオリジナリティ溢れる創生者であることなの)」

_______スクールアイドルをかつて創り出した、あの人のように♡

ガチャッΣΣΣΣΣΣΣΣ「「「穂乃果!!!ここにいたのね!
マネ「(げっ!?)に、にこちゃん早かったのねぇあははは」タラ~っ
にこ「!?あそこにいるのh__________
Let me do!_____________.....


穂乃果「っ♡」シュタッ♪

......

\\\ワァァアアアァアアアアア♡///\\カッコイイ~!!//\\ツバサ様~!!//\キャアアアア☆☆//\\ツバサ様~!サイコオオオオオオ♡///ホノカチャーン!///\\二人ともカッコイイよ~★///\\\ヒャアアアアアア///フゥウウウ♪//~~~~~~~~~~

にこ「ぬわ?!に、これ...」
マネ「え、えっと、これには深い事情が...」ダラダラ

スタッフ「...あ!にこさん!!!!」タッタッタッ
ディレクター「いや~、イイネイイネ!にこちゃん、あの子いいよ~!一度、うちでオーディションでもやってみたら?」

にこ「お、おほほほほ~考えておきます~...(後で、話、あるから、ね)」ニコッ★
マネ「(オワッタ\(^o^)/)」ニコッ

穂乃果「はぁ...はぁ...あれ?」ゼーゼー

\\\ワァァアアアァアアアアア♡///\\もう一回♪//\\ツバサ様によくついていけたわね~★///

ツバサ「穂乃果さん、あなたは素晴らしいわ、ほら...周りをよく見て?」ボソ

_____みんな、あなたのことを、観てるわよ?
穂乃果「穂乃果の...こと?」ハァハァ

\\\さっきのもう一回見せてよ~♪//\\ホノカチャーン!!///

____そう、μ'sでもない、"あなた個人"を観てるわ
穂乃果「.....穂乃果を、μ'sのみんなじゃなくて...穂乃のことを?」

.....___ゾク♡

穂乃果「え、えへへ..♪そ、そっかぁ..!」テレッ..

ツバサ「...あなたには、孤高になる素質がある、この快感を独り占めにする資格があるわ」クス

穂乃果「こ、ここう?ひとりじめ?」ピクッ

ツバサ「そう...でもその前に、予選通過しなくちゃ...って、それも時間の問題かしら?」

~~~~~~~~

μ'sライン

コトリストロング『チュチュチューンチュン!?(みんな!!μ'sの投票数が!』

マキフリーダム『普通に話しなさいよ...まぁ、穂乃果もなかなか面白いダンスするのね、初めて見たわよあんなのおおおおおおおおおおおおおんっ!?!?』

アイドルぱなコンサル『ぴゃああ!?真姫ちゃんが壊れちゃったあ?!』

マキフリーダム『違う違う!花陽も投票数見てみなさいよ!!順位が...!!』

小泉家

花陽「じゅ、順位?えぇっと、ラブライブ予選当ひょ...う?うう!?」ガタッ

μ's 投票数 算出中

花陽「はわわわ!?カウントが急に上がり出している...ってええ!?あ、上がってるよ!!」

ラインμ's『何だってぇぇ(にゃぁ)(ヴェ)ぇええぇぇえ!!!?』


........予選 現在 順位8位____

__________終演 テレビ夕日スタジオ

ツバサ「(ふふふ、これで女神たちはまた一歩、素敵な戦いの舞台に近づいた...それに)」チラッ

穂乃果「穂乃果が...穂乃果がひとりで...」フルフル

ツバサ「(歓声を一斉に浴びた、あの感覚を味わったからには...♡)」ソロ~ッ

____________ギュッ♪
穂乃果「わっ!?つ、ツバサさん?!」ビクンッ!

ツバサ「ふふ..そんなに驚かなくても良いじゃない、ちょっぴり悲しいわ」

穂乃果「あぁう、いえ!急にだったmlので、あははは!」

ツバサ「そう...それで、あなたこの後時間あるかしら?」
穂乃果「ふぇ?時間、ですか?」

ツバサ「ええ、良ければもっとこの芸能界のこと、たくさん教えてあげたいわ♪うん、μ'sの活動にも役立つんじゃないかしら?」クス

穂乃果「もっと...?μ'sの、ためにも..」アタフタ

マネ「(何だか嫌な予感...!!)にこちゃ...あれ?い、いない?!」キョロキョロ

____はぁぁぁ....今日は本当についてる..μ'sを私の舞台に行き急かせただけでなく、この子とコンタクトを取ることができるなんて...

ツバサ「私と同じ"感ジ"がするあなただからこそ、誘っているのよ?どう?」

穂乃果「お、同じだなんて、そんなこと~....///」エヘヘ



________________ふふ

堕、ち、た、わn

にこ「そうね、同じなわけないわ、ぜんっぜん、これっぽっちも似てないわよ」タンッ...

.....出た。

出たね、出た出た。
矢澤にこ。

ツバサ「......あら、いたんですね?もしかして、今日は穂乃果さんと?」ニコ...

穂乃果「に、にこ先生!?(あ、勝手に収録に出ちゃったけど、まずかったかなぁ...)」ビクッ

にこ「そうよ、"私が"この子を引率しているわ、芸能界の何たるかを見せにきたのよ」

にこ「私がいない間、うちの生徒が世話になったわね?ありがとう、ツバサちゃん」

ツバサ「...名前で呼ばないでくれます?裏切り者のにこ先生~?」ウフフフ

穂乃果「(裏切り者....?)」

にこ「...さてと、それじゃお邪魔したわね。穂乃果、マネージャー、行くわよ」カッカッカッ..

穂乃果「あっ、とと、にこ先生そんなに引っ張られたら...!!」アセアセ

マネ「え?あ、ええ!そうそう!この後もまだまだ行くところがね~!あ、ディレクターさん、お邪魔致しました」ペコペコっ

ディレクター「いやいや、またぜひうちにおいでよ、今度はμ's?っていうチームでさ」ニッ

穂乃果「(....ツバサさん、にこ先生と何があったの?...確か、にこ先生の初めての生徒って...?)」

~~次回更新、お盆あたりかも(過ぎる可能性有り!) 更新遅くてごめんなさい!(全話のゴールはあるので、途中放棄は絶対ないです!)~~

...次回のエピソード

@にこ先生との局見学もといデート開始
@にこ先生とツバサの関係、一人目のマネージャー
との過去回想、ツバサではないもう一つのツバサについて
@ツバサ、音ノ木坂学院に訪問、穂乃果と再会
@舞台:音ノ木坂学院 μ's VS ツバサ(?)

_____あのね、穂乃果...


穂乃果「にこ、先生...?」ピクッ


_____今日は一緒に、その...来てくれてありがとう


穂乃果「あの、急にどうして、そんな...」


_____私、思い出しちゃった...自分が高校生だった時のこと


ギシッ...


穂乃果「先生!?ち、近くないですか...?/////(え、え?何、どうなってるの!?)」

______穂乃果みたいな子が、同級生でいてくれたら、良かったのに...


穂乃果「//////」バックン..バックン..!!




_____....フフ、ふふふっ、あはははっ♪

穂乃果「...あ、あれ?///」ドックン..ドックン...

にこ「どう?私の演技、けっこうサマになってたかな」フフ


~~セットもの置き場、舞台ものストレージ~~


マネ「へぇ~、懐かしい。確かそのセリフ、にこちゃんが初めてのドラマ出演で、未来から来た先生役を演じた時の...」

穂乃果「ドラマ?役...?」ポカーン

にこ「そうそう、好きな男の子に切ない想いを伝える時のセリフよね~、さすがに現役の頃よりか腕は落ちてしまったけど」ハァー

穂乃果「な、なんだそういう...あはは..(~~っビックリしたぁ!!セットを眺めてたら、急に近づいてきてあんなこと言うんだもん!////)」カァ~ッ

マネ「...あらま?穂乃果ちゃん顔赤いけど、大丈夫~?綺羅ツバサとのダンスで、疲れてるんじゃ..」

穂乃果「えぇ!?だ、大丈夫、です!この通り元気いっぱいですよ!?いちにい♪いちに..!」ブンブンッ

にこ「おわっ!?突然手足を振り回さないでよ、危ないわねー」アハハ

穂乃果「ハァー..ハァ..(に、にこ先生の瞳、綺麗だったなぁ..//)」ボーッ

穂乃果「(...ん?って、なに言ってるの穂乃果は?!別にいつも見てるじゃんか...!!)」プイッ彡

マネ「あらまぁ...本当に罪なアイドルね、にこちゃんは」ニヤニヤ

穂乃果「...///」

にこ「?...何変なこと言ってんのよ、それにもうアイドルじゃないでしょ」ハァ...

にこ「...っと、そろそろお腹空いたんじゃない?穂乃果」

穂乃果「...え、あ!!もうそんな時間ですか!」ハッ

マネ「さっきはあんだけ動いたんだし、たくさん食べないとね...にこちゃんのオゴりで頂きましょ」ボソ

にこ「穂乃果の分しか出さないわよ」

マネ「ひどいっ!それがお世話になった人に対する態度なの!!」エーン

にこ「穂乃果をあんな目にあわせておいて、よく言うわね」ニコッ ゴゴゴゴゴ...!!

マネ「分かったわ、とりあえず食堂に行きましょうか」サーッ

穂乃果「あはは...何があるか楽しみです!(そういえば...どうして、ツバサさんと一緒に踊っちゃまずかったんだろう)」

にこ「ほら、穂乃果!はやくしないと置いてっちゃうわよ~」

穂乃果「は、はーい!(いろいろ気になっちゃうな...ちょっとだけ聞いてみよ)」タッタッ

局内食堂 コイズミ・カフェテラス

穂乃果「うわぁ~!!これ全部パンですか!?」キラキラ

にこ「雑穀やドライフルーツ入りまで、結構凝ったパンが揃っているのね」

マネ「局で活躍する芸能の子達からね、たくさんの要望が集まって取り入れられたの♪」

にこ「くぅ..私がいた頃より充実してるじゃない」

穂乃果「にこ先生!これ美味しそうですよ!!ほら、イチゴ豆乳パン!」ピョンピョン

にこ「こ、こら穂乃果...あまり騒いだら」

\ウフフ/\新しく来た子かしら?/\初々しいわ~/

穂乃果「ぁ..すみません、学校のノリでつい...///」ハハ..

にこ「まぁ、私が穂乃果と同じくらいの時にここに来てたら、はしゃぐでしょうけどね?」クス

マネ「気を遣って生徒に優しく接するにこちゃん、何だか本当に先生みたい」ウンウン

にこ「先生よ!っと言うか、いちいち実況するんじゃない!!///」

~~~~~~~~~~~~

「「「いただきま~す!」」」

穂乃果「イチゴ豆乳パン、モチモチで美味しいです!!」モグモグ

にこ「サラダもちゃんと食べるのよ、栄養面考えないと」ホラ

マネ「(...あんな幼げだった子が、こうして下の子の面倒を見るようになるなんてね)」フッ

穂乃果「ん、ゴクンッ...?マネ子さん、食べないんですか?」

マネ「ふふ、それじゃ私も頂こうかしら..ありがとうね、にこちゃん!」

にこ「...まぁ、せっかく久しぶりに会えたからね、奢るのは今回だけよ!」ビシッ

マネ子「またまた~..とか言って、引退前もここでデザート全種類奢ってくれたじゃない♪」

穂乃果「ええ!?全種類って..スゴイ」

マネ「お世話になったマネージャーやディレクターを始め、芸能人たちを集めてちょっとしたパーティをね」

穂乃果「優しいんですね~、にこ先生」ニヤ

にこ「と、当然でしょう!!いちいち、んなことで褒めるんじゃないわよ..///」プイ

穂乃果「(...あ、なんとなく先生の素が見れた気がする♪)」ドキッ

マネ子「本当に、あの時は楽しかったわね」

にこ「...あの子だけは、来てくれなかったけどね、まぁ当然か」フフ

穂乃果「あの子...?」

マネ子「...綺羅ツバサ、穂乃果ちゃんとさっき踊った子よ」

穂乃果「ツバサさんが!?(スクールアイドルだけじゃなくて、芸能界にも進出してるの?!)」ガタッ

マネ子「...ねぇ、にこちゃん。穂乃果ちゃんには話しておいた方が良いんじゃない?あなたや、ツバサのこと」

にこ「」ピクッ

穂乃果「(そういえば、ツバサさんがにこ先生の初めての生徒だとか..)き、気になります!」

マネ子「ほら。それに、ラブライブではいずれあの綺羅ツバサと戦うことになるじゃない?」

にこ「でも...」チラッ

穂乃果「...」ドキドキ

にこ「..はぁ..分かった。隠せば余計に気になるだろうし、話すわよ」ガクッ

ーーーーーー
ーーーーーー
ーーーーーー



綺羅ツバサはね、まだ私が現役でアイドルをしていた時に、たまたま同じユニット...

とは言っても、UTX学園にお呼ばれした時に、一時的に編成したチームの子でね。

私がそのチームのリーダーになった時に、色々と教え込んだのよ..

ただ、あの時の私はどうかしていてね

一言でいえば、天狗になっていたから...

"えぇ!?にこ先生が?...信じられないです"

""...でしょうね。私もにこちゃんをマネジメントする時は、最初はとーっても苦労したものよ""

わ、悪かったわよ..あの時は、未だに自分でも後悔しているんだから..

.........
............
.....................

矢澤にこ 卒業後
現役アイドル時代

UTX学園

「お忙しい中ありがとうございます、矢澤さん」

「今回は、あなたが創立したスクールアイドルをより広める試みを...と思いまして」

「新たに、当校でスクールアイドルに特化した強力なチームを作ろうと考えているのですが」

「これが、チームの候補生たちです」ペラ..

にこ「...ふーん、さすがお金があるだけ、良い人材を揃えているようね」

「は、はは..恐縮です。良質な人材の確保や管理は、芸能校のトップである我々UTXの売りですから」

にこ「うん、だいたい分かったわ。だけど、私も仕事のスケジュールによって、力を貸せる時間が減ってしまうことがあるけれど..」

「それはご心配なく、矢澤さんのお名前を貸していただくだけで、非常に心強いですから」ニコニコ

にこ「そう...(結局は私のブランドを利用しようって魂胆ね、上等じゃない)」

にこ「それで、新しいチームのメンバーは..私が決めて良いんでしょうね?」

「はい、ぜひとも矢澤さん主導で進めて頂ければと。資金の心配は無用です、もちろん報酬も高くはずみますよ」

にこ「素敵ね、私のことよく分かってるじゃない...ん、この子は?」

「はい、そちらはUTX学園付属のダンス予備校で、首席卒業の綺羅ツバサ」

「パフォーマンスやダンスも申し分ない上玉の逸材、いやぁ~お目が高いですね、矢澤さん」

にこ「(ビジュアルは..へぇ、身長は意外と小さいのね...)」

にこ「決めたわ、まずはこのツバサって子に私は注目したいんだけど」ニコニコ

「ありがとうございます、さっそく面接を行う日にちを決めましょうか」

にこ「ええ、スケジュールが3ヶ月先まで詰まっているから...早朝か深夜しか、時間を作れないんだけど」

「それでは、早朝にしましょう。あの子は夜は苦手みたいなんですよ」ハハ

にこ「ああ、そう。...何でも良いけど、遅刻だけはしないように厳守させておいてね」スクッ

スタスタ スタスタ...キィ..

_________矢澤さん

にこ「ん...なに?まだ話があるの?」

「ここ最近、素晴らしい成長でファンたちを魅せているようで、我々は大変感心していましてね?」

「これからもよろしくお願い申し上げます」

にこ「..ありがとう、それじゃ当日はよろしくね」フイッ

___________バタンッ


「...」チッ..

「.......相変わらずの本物で化物な小娘だ。私を見ているようで見ていない、心は別の場所か」シュポッ..

____フゥ...モクモク

「芸術特性がますます磨きかかっているではないか、人前でも気にせず歌や踊りの考察をメモしだすなんてな」

「...成長具合は順調なようだねぇ...くふふ、こりゃぁ楽しみだよ」

______矢澤にこ、お前が地獄に落ちる瞬間を。

堕ちて、我々の足下にしがみつき、助けを求めるその光景が...あと、もうすぐで_________

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