お姉ちゃんっ子な雪穂ちゃんと穂乃果ちゃん(52)

【実は、お姉ちゃんっ子だった雪穂ちゃんに、今さらどう接すれば良いのか分からない穂乃果お姉ちゃん】

幼少期

高坂家 お店側

ゆきほ「おねえちゃーん、おねえちゃーん」とててて

ほのか「ん?どうしたの、ゆきちゃん?」

ゆきほ「これぇ、おいしかったからね、おねえちゃんに半分あげる~」二パァ

ほのか「わー、ありがと...って、うわああ!ダメだよゆきちゃん、これ売り物だよ!?」

ゆきほ「ふぇ?うりもの..?」ビクッ

ほのか「そう!えーと、お客さんが食べる物だから、食べちゃダメなんだよ?」

ゆきほ「うぅ、ゆき悪いことしたの..?」ウルッ

ほのか「あーあー、大丈夫だよ、お姉ちゃんがなんとかしてあげるから」アタフタ

穂乃果の母「穂乃果ー?!ちょっとお手伝いを...ん?」

食べかけの饅頭、ほのかの手の上でぐったりと...

ほのか「あ、おお母さん...!?」ガクブル

穂乃果の母「.....ほのか?そのおまんじゅうは、どうしたのかな~」ニコ

ほのか「はう?!はは...いやー、んとね...」チラ

ゆきほ「ぁ、ぅぅ..」ビクビク

ほのか「!...うん、今日もおまんじゅうがうまい!とか言ってみたり..」ハハ..

穂乃果の母「....」ゴゴゴゴゴゴ

ほのか「ひぃっ!」

穂乃果の母「ほのかぁ!!ちょっとこっちに来なさい!」

ほのか「いやああ!ほ、ほのか悪くないもん~!」ダッ

穂乃果「な~に行ってんの!あんた以外に誰がつまみ食いするのよ!」ダダダッ

\知らなーい!/ \こらー!お尻ペンペンされたいの!?/

ドタバタ ガタガタ


ゆきほ「おねえちゃん....」

現在

日曜日 昼
高坂家 お店側

穂乃果「ああ~、店番面倒臭いな~」グデー

海未「穂乃果!お客さんがいるのに何ですかその態度は!」

穂乃果「いやー、海未ちゃんなら良いかなって?」エヘヘ

海未「はぁ、私のことなめてるんでしょうか...」

海未「これは、穂乃果のお母様にクレームを入れなければいけませんね」チラ

穂乃果「海未ちゃん!今日も来てくれてありがとう、たっぷりサービスするよ?」キラキラ

海未「分かりやす過ぎます!それにここは和菓子屋ですから!!」

穂乃果「あはは、でも頼むからお母さんは勘弁して」

海未「よくつまみ食いやら、お店の邪魔をして怒られてましたよね」クス

穂乃果「むっ..海未ちゃんのくせに、穂乃果をいじるんだね」

海未「くせにってなんですか、もう...いちご大福とほむらまんじゅう三ついただけますか」

穂乃果「はいはいー、お会計890円ね!」

海未「ん...そういえば、雪穂は居ないのですか?」チャリン

穂乃果「ああ、雪穂なら居間でくつろいでるよ」チャリン

海未「へぇ、お店の手伝いをさせないなんて、珍しいですね」

穂乃果「うん...と言うか、最近反抗期なのか分からないけど、声掛けずらくて..」

穂乃果「はい、ちょうどね」ガチャン

海未「反抗期、ですか..遂に雪穂もそんな時期に」アハハ..

穂乃果「笑い事じゃないよ~、この前の部活帰りだって...」

・・・・・


部活帰り 帰宅途中

穂乃果「今日も楽しかったな~、よし!明日もいっぱい頑張るぞー!」

ことり「あはは、でもあまり無理しないようにね?」

海未「ことりの言う通りです、それにまた授業中に居眠りして...」

穂乃果「えー、だってあの授業さー..ん?あそこに居るの、雪穂だ!」

ことり「本当だ!もう1人の子は、お友達かな?」

穂乃果「おーい!雪穂ー!!」タタッ

海未「あれだけ練習して、まだ元気が有り余ってるんですか」ハァ

ことり「ふふ♪元気なのが一番だよ、海未ちゃん」

海未「それもそうですね」クス

雪穂「それでさ、すごい苦かったんだけど..」ケラケラ

「おーい!雪穂ー!!」

雪穂「ん?あれは」

亜里沙「誰かこっちに向かって走ってくるよ?」

穂乃果「雪穂!学校おつかれ♪そっちはお友達?」ハァハァ

雪穂「お姉ちゃんか..そうだよ、同じクラスの友達」

亜里沙「初めまして!絢瀬亜里沙ともうします」ペコ

穂乃果「こちらこそ!穂乃果って言うんだ、雪穂がいつもお世話になってるね!」

雪穂「むっ..」

亜里沙「いえいえ!わたしの方こそ慣れない日本生活の極意を、雪穂から学んでいますよ!」

穂乃果「へぇ~!頑張って日本のことを勉強しているところなんだね」ニコ

亜里沙「は、はい!日本語も少しずつ覚えてきました!」

穂乃果「おっ、そうなんだ?例えばどんなの覚えたの?」

亜里沙「えと、たしか最近のブームは..」

亜里沙「お姉ちゃん、ナデナデしてくれる?♪」ニャー

雪穂「っ..!」

穂乃果「...か、か」

穂乃果「かわいいー!」ナデナデナデ..

亜里沙「Wow..くはは、くすぐったいですよー」キャッキャッ

雪穂「.....」ソワソワ

穂乃果「こんな妹に言われたら、撫でたくなっちゃうよー!」アハハ

雪穂「...!!」

バシッ

穂乃果「痛っ!もう、なにさ雪穂、急に手を叩くなんて」

雪穂「...ふん!行くよ亜里沙」グイ

亜里沙「おっとと、さようなら穂乃果さーん!」フリフリ

穂乃果「う、うん!またねー!!」

海未「やっと追いつきました!ってあれ」

穂乃果「.....」ボーッ

ことり「ど、どうしたのかな穂乃果ちゃん..姉が豆饅頭を食ったようだけど..」

海未「それを言うなら鳩が豆鉄砲でも食ったよう、ですよ..さすがに無理があります」

ことり「おぅい、穂乃果ちゃーん?」

穂乃果「わっ!?...あ、ことりちゃん、海未ちゃん..」

海未「どうしたんですか?雪穂には会えましたか?」

穂乃果「うん、会えたよ!..ただ、少し走って疲れちゃったみたい」ハハ..

海未「だから言ったじゃないですか!そもそも後先考えずに...ウンタラカンタラ」

ことり「あはは..穂乃果ちゃん頑張って~」

穂乃果「ことりちゃん、穂乃果はもう聞き流せる力が残っていないんだ..」

んー..どうして雪穂は急に不機嫌になったんだろう、悪いことは何もしてなかったのにな~

海未「ホノカ!!ちゃんと聞いてるのですか?!」

穂乃果「はいぃっ!!!」ビクーッ

・・・・・・・

海未「ああ、あの時そんなことがあったのですか..雪穂が怒る原因と言えば..」

穂乃果「だらけてたりしっかりしてないと、よく怒ってくるよね、穂乃果には特に」アハハ

>>レス2 訂正
穂乃果→穂乃果の母
な~に行って→な~に言って

海未「そうでしょうか?意外と世話をするのが好きな風にも見えますが」ウーン..

穂乃果「ええ?ないない!それは絶対ないよ、掃除の時だって穂乃果のこと邪魔者扱いするし!」

海未「そりゃ居間などでゴロゴロしてたりしたら、そうなりますよ」

穂乃果「違うよ、穂乃果の部屋だもん!掃除しなくていいって言ってるのにさ~」

海未「(..ん?)」

穂乃果「今日だって、お母さんたちが居ないからゆっくり寝れると思ったのに」

穂乃果「朝の7時に叩き起こされて、朝ごはんを食べさせられたんだよ?もっと穂乃果の好きにさせてよって感じ!」

海未「...あの、それはいつからなんですか?」

穂乃果「だから、さっき海未ちゃんに話したその日からだよ~、やけに突っかかってくるというか」

海未「(...さすがに私でも分かりますが、姉という立場だと分からないものなのでしょうか?)」

穂乃果「ほんと、昔は可愛かったのになああ~」

雪穂「...今は可愛くなくて悪かったね」

穂乃果「ゆ、雪穂!?」ビクッ

海未「こんにちは雪穂、私はそんなことないとは思いますけどね」ニコ

雪穂「あはは、こんにちは!海未さんにそう言ってもらえると嬉しいです」

穂乃果「はは、お姉ちゃんも可愛いと思うなぁ~」チラッ

雪穂「....」ジロ

穂乃果「ひっ..」ドキ

海未「全く穂乃果は..たまには姉として、妹を可愛がってやったらどうですか」

雪穂「え?//」ドキッ

穂乃果「えぇ~、雪穂は妹というより小姑っぽいからな~...はっ!?」

雪穂「.....っ」ゴゴゴゴ...

海未「(まずいですね、穂乃果のお母様の次にこわいです)」

穂乃果「ほほほら、いろいろお世話してくれるし、昔のお母さんを思い出すよね?!」アセアセ

海未「(逆効果ですよ、穂乃果..)」

雪穂「...っはぁ、もういい、私遊びに行ってくるから」スタスタ

穂乃果「あ、ちょっ...」

雪穂「ふん!!」ガラッ

バンッ!!

穂乃果「あちゃ~...」ガクッ..

海未「..やってしまいましたね」

昼過ぎ 神田明神

雪穂「お姉ちゃんのばかばか!...私の気持ちも知らないでさ、よくあんなこと言えるもんだよ!」ズンズン

?「おーおー、えらい怒り神様がおいでなさったな~」

雪穂「あ、希さん..」

希「こんにちは雪穂ちゃん!なんか、お参りしに来た感じやなさそうやけど」

雪穂「はい..ちょっと相談したいことがあって、ここに希さん居るかなと思って来ました」

希「そうやったんや、ええよ、うちで良ければ何でも聞いたる」ニコ

雪穂「ありがとうございます..」

___境内 休憩場所

希「ほーん..穂乃果ちゃんのことで相談ねー」

雪穂「はい..最近お姉ちゃんを見てると、なんか、こうムズムズするというか」

雪穂「イライラとは、すこし違うような気もするんですけど」ハァ..

希「うんうん、雪穂ちゃんは穂乃果ちゃんの事は嫌いではないんよね」

雪穂「あー、そうですね..嫌いではないですよ、一応お姉ちゃんらしい所もありますし」

希「うーん、どんなところがお姉ちゃんらしいんやろ?」

雪穂「えと、たまに落ち込んでる時に励ましてくれたり..笑わせてくれたり、はしますね」

雪穂「でも、最近は部活ばかりでそういうこともありませんし..」

希「せやな、ラブライブに向けて一層練習が必要な時期やねん」

希「雪穂ちゃんはきっと、もっとお姉ちゃんに構って欲しいんとちゃう?」フフ

雪穂「な!?それは違いますよ!だいたい、部活から帰ってきたらダラダラして、みっともないんですよ!」

雪穂「人が勉強しているのに、よく邪魔してきますし..今日だって、朝寝坊するだろうから起こしてあげたのにイヤイヤ言って」

雪穂「はぁ..もっとしっかりしたお姉ちゃんが欲しかったな..」ボソボソ

希「.....」

希「そうや、雪穂ちゃんにこれあげるよ」ゴソゴソ

雪穂「...?なんですかこれは」

希「これはな、雪穂ちゃんのお願いごとを叶える魔法のお守りや」

希「今日の寝る前にこれを持って、お願いごとを念じながら寝ると...」

希「翌朝、雪穂ちゃんのお願いが叶っているかもしれん」

雪穂「叶っているかもって...なんだか胡散臭いですね」アハハ..

希「バカにしちゃあかんよ~?叶った願いはどうやっても元には戻らんからね」

希「面白半分では使わんようにな」ニヤ

______
____
__

夕方
高坂家

雪穂「あんなこと言っていたけど、本当に効果あるのかな..ん?あれは」

亜里沙「穂乃果さんて凄いんですね!ミューズのリーダーなんて大変そう」

穂乃果「いや~あはは、それほどでもないよぉ~」エヘヘ

雪穂「(あんなにニヤついちゃって...なにさ)」

雪穂「..ただいま、亜里沙が来るなんて珍しいね」

亜里沙「雪穂!ちょうどこっちに用事があって、雪穂に会いたくて来たんだけど留守だったみたいだから」

雪穂「そっか!なんか待たせたみたいでごめんね」チラ

穂乃果「お、おかえり雪穂!さっきは、その..」

雪穂「...別に、もう気にしてないしいいよ」

亜里沙「何かあったの雪穂?」

雪穂「まぁ、いつものことだよ..私の部屋来る?」

亜里沙「嬉しい!でも、せっかくだけどそろそろお家に帰らなくちゃ」

雪穂「そうなんだ、それじゃまた明日学校で喋ろうか」

亜里沙「うん、いっぱいお話ししようね!」

穂乃果「亜里沙ちゃん!またいつでも来ていいからね、ほむまんごちそうするよ!」

亜里沙「ありがとうございます!それじゃまた来ますね、さようなら」ニコ

ガラガラ バタン

雪穂「ふぅ、さてと..今日は私、早く寝たいからお風呂先入るね」

穂乃果「分かった!もう少ししたらお店閉めるから、気にせずに疲れとってよ!」ニコ

雪穂「ん...ありがと」ボソ

______夜 雪穂の部屋

雪穂「うぅん、明日は学校かぁ..」

雪穂「お姉ちゃんはどうせ、またミューズで帰り遅くなるんだろうな~」

~お守り】

雪穂「....」

スタスタ.. ゴロン...

...妹のことを放ったらかしにしない、
しっかりとしたお姉ちゃんが欲しいです!

....

..なに、バカなことやってるんだろう

お姉ちゃんが居ない間はチャンネルも気にせず、好きにテレビを観れるし?
勉強に集中も出来て静かに本も読める..

よし!このお守りは希さんに返しに行くとして、明日は亜里沙と放課後遊ぼうっと♪

それで、...まずはクレープ屋さん、に...

雪穂「zzZ...」

~お守り】

~ 】

... )

翌朝

高坂家 居間

雪穂「おはよーうお母さん、朝からお店の準備なんて珍しいね」

母「おはよう雪穂、穂乃果が朝食作ってるからこっちを手伝ってるのよ」ドタバタ

雪穂「そっかー...ん?お姉ちゃんが??」

母「どうかしたの?そんな顔して」

雪穂「いやいや、寝坊魔人のお姉ちゃんが、朝ご飯作るなんてありえないでしょ」

穂乃果「お料理おまたせ!雪穂も何言ってるの~、はやく座りな」

母「ありがとうね穂乃果、雪穂と朝ご飯食べたら、一緒に登校しなさいね」

穂乃果「うん!姉として当然のことだからね!」

雪穂「」ポカーン

穂乃果「どうしたの雪穂?せっかくのご飯が冷めちゃうよ?」

雪穂「(...待って、一体何が起きてるの?お姉ちゃんが、料理?)」

穂乃果「今日はね~、週始めだから元気が出るもの作ったんだよ♪」

雪穂「へ、へえ~..すごいじゃん」

穂乃果「デザートにバナナヨーグルトもあるから、ちゃんと食べるんだよ?」

雪穂「(健康面でも気を遣ってるんだ、栄養士さんかっつうの)」もぐもぐ

雪穂「(!?)おいしい...」

穂乃果「本当?よかった、雪穂がそう言ってくれると、お姉ちゃん頑張れそうだよぉ」ニコ

雪穂「~!?!////」ボンッ

雪穂「は、はやく食べて学校行くよ!」ガツガツ

穂乃果「ああ、もう、早食いは体に悪いんだよ?」

なんなのなんなの!?これ本当にあのお姉ちゃん!?...性格も若干変わっているような気がするんだけど..

雪穂「ゴクン..ご馳走様でした..」

穂乃果「はい、ご馳走様...あれ?」

なんだろ、人の顔見て。

穂乃果「ほらほら、口にご飯粒ついてるよ~」フキフキ

雪穂「んんっ..ぷはっ」

穂乃果「えへへ、本当にだらしないんだから」フフ

雪穂「あぅ...いいきなりやめてよ!びっくりするじゃんか!」

穂乃果「雪穂がそんなんだからだよーだ、それより行く準備しないとね!先に歯磨いてきなよ」カチャカチャ

穂乃果ー!食器洗いはお母さんやるから、早く行きなさーい

ありがとう、お母さん~

雪穂「...ほんっと、びっくりするぐらいきちんとしてる」ボーッ

朝の通学路

海未「穂乃果、雪穂、おはようございます」ニコ

ことり「おはよう♪今日も姉妹で仲良いね~?」キャッ

穂乃果「えへへ!照れちゃうな~もう」テレッ

雪穂「おはよう..あ、あの..ちょっと」

海未「ん?どうしました雪穂」

ことり「すごーい穂乃果ちゃん!来週の英語の課題もう終わらせたの?」

穂乃果「うん!部活も忙しくなるから今のうちにね」ニコ

雪穂「...お姉ちゃんの様子、なんか変じゃないですか?」ボソボソ

海未「変..というと?」

雪穂「いえ、いつもなら寝坊して海未さんに叱られるじゃないですか」

海未「穂乃果が、寝坊?...あっはっはっは!!!」

雪穂「」ビクッ

海未「何を言っているんですか雪穂、穂乃果が寝坊ですか...もしそうなったら雪でも降るんじゃないですか?」クス

穂乃果「海未ちゃーん、何かあったの!!?」

海未「いえいえ、雪穂が面白いことを言うものですから...ふふ」

海未「雪穂、穂乃果は一度も遅刻なんてしたことないじゃないですか」

雪穂「う、うそ...だって、宿題も全然やらないし、自分勝手に騒いだり..」

海未「...雪穂?あまり姉を悪く言うのは感心しませんよ、冗談でもあっても」ジーッ

ど、どうしたんだろう急に..
海未さんの顔、いつもと違ってちょっと怖い、瞬きもせずに目を見開いてこっちを見てくる...

雪穂「あ、ご、ごめ..」アセアセ

穂乃果「ゆーきほ♪」ガバッ

雪穂「わぷっ!?お、お姉ちゃん?」

穂乃果「どうしたの~?すごい怖がってる様子だったけど」

雪穂「それは、う海未さん、が..」チラ

海未「どうしました?雪穂」ニコ

雪穂「...!?」

ことり「あ!雪穂ちゃんの学校の通学路って、あっちだっけ?」

穂乃果「えー!もっと雪穂といたいよー!!」

海未「シスコンですかあなたは..また家で会えるんですから、今は学校が優先ですよ」チラ

雪穂「.....」

穂乃果「うーん、それもそうだね!それじゃまた放課後にね、雪穂!」ニコ

ことり「雪穂ちゃん、学校頑張ってね♪」

雪穂「ありがとう、ございます...」

海未「...雪穂」

雪穂「」ビクッ

海未「気をつけて、学校に行くんですよ」クス

雪穂「...っ」ダッ

穂乃果「ああ!そんな前向かないで走るとぶつかるよ~」

海未「元気があって良いですね、雪穂は」

ことり「うん!それでちょっとそっけないのもかーわいい♪」


私は何か違和感を感じたその場から、一目散に逃げ出した。
お姉ちゃんやことりさんからは、急いで学校に向かったと恐らく思われてるけど..海未さんはどうだろう。

雪穂「さっきの嫌な感じ、なんだったんだろう」ゼーハー

雪穂の学校
お昼 給食中

亜里沙「雪穂~、給食のヨーグルトちょ~うだい♪」

雪穂「ちょっと、自分の分があるでしょ?」

亜里沙「うう、もう食べちゃっておかわりもないんだもん...」ウルウル

雪穂「...はぁ、いいよ、あげるからそんな顔しないでよ」ヒョイ

亜里沙「ハラッセォ..雪穂、ありがとう!」

雪穂「朝もヨーグルト食べたしね...」

亜里沙の態度、ちょっと懐かしい感じがあるな..
お姉ちゃんは本当にどうしたんだろう。
急に朝食作るわ、私にベタベタするわ、宿題なんてもう終わらせたり..むちゃくちゃだよ...

雪穂「(私、何かお姉ちゃんに変なことでもしたかな..)」モグモグ..

亜里沙「ん~美味し~い♪雪穂も少し食べてみない?」

雪穂「(とにかく、もう少し様子を見た方が..)」ゴクンッ

亜里沙「はい、あーん♪」

雪穂「ん?なに雪穂、ヨーグルト差し出してきてさ」

亜里沙「友情の証のあーんだよ?受け取って?」

雪穂「随分小さい友情だね...私はいいから全部食べちゃいなよ」

亜里沙「んも~、こういうのは共有するのが良いんじゃない」プンプン

雪穂「共有、か...」

そういえば、ああやってお姉ちゃんと一緒に登校したり、抱きつかれたのは久しぶりだったな...

μ'sの活動が忙しくて、姉妹で共有することや過ごす時間も少なくなったし

雪穂「...あんなお姉ちゃんだったら、ちょっと楽しみだな」ボソ

亜里沙「何か言った?雪穂、やっぱりあーんしてほしいの?ほら」ヒョイ

雪穂「お断りします」キッパリ

亜里沙「ガーン!!...雪穂に振られた~!」ギャーギャー

夜 6:00
高坂家

雪穂「お姉ちゃん、まだ帰ってこないな..」ソワソワ

μ'sの活動はもう終わってるだろうけど、どこかで寄り道でもしてるのかな?

ただいまー!!!

雪穂「!!」

穂乃果「くぅー、練習きつかった~!」

母「おかえり、ご飯もう少しで出来るから着替えてきなさいよ」

穂乃果「はーい!」

雪穂「お、おかえり..お姉ちゃん」モジモジ

穂乃果「ただいまぁ!今日の練習ひどかったよ、海未ちゃんがさぁ..」

雪穂「海未さんは相変わらずスパルタ指導なんだね」

穂乃果「そうそう、でも部活のみんなもどんどん成長して良い感じだよ!」

雪穂「そっか...あのね、お姉ちゃ

だって~可能性~感じたんだ~♪

穂乃果「おっと、ごめん雪穂、ちょっと電話でるね!」

雪穂「あ、うん...分かった」

穂乃果「ふん、ふん...あぁー、それは違うよ!良ければ明日、勉強見てあげようか?」

穂乃果「大丈夫だよ凛ちゃん!うん、うんうん」

雪穂「....」

穂乃果「そうだね、それじゃそれについては明日のお昼に、にこちゃんに掛け合ってみるよ!うん、また明日ね!」ピッ

穂乃果「ごめんね雪穂!話の最中に、なんだったっけ?」ニコ

雪穂「大丈夫だよ、えと、明日..一緒にお買い物行けないかな~って..はは」テレッ

穂乃果「ぁあー!ごめん!明日は部活終わりに、一年生組の勉強の面倒を見る約束しちゃってさ!」

雪穂「え...」

穂乃果「また今度、絶対に雪穂と行くよ!しばらくは、学校のことで忙しいだろうけど」

雪穂「そ、そっか...」ズキッ

母「穂乃果ー!着替えたのー?」

穂乃果「もう少ししたら行くから、待っててー!」

穂乃果「雪穂、お母さんに少し遅れるって言っておいてくれない?」

穂乃果「海未ちゃんと電話で反省会したり、明日の授業の予習しなきゃだからさ!」

雪穂「え、あ、うん...分かったよ」

穂乃果「ありがとう!お願いね♪」タタッ

雪穂「....うん」

夜 10:00
雪穂の部屋

雪穂「はぁ、なにやってんだろ私..」

しっかり者で頼りになるお姉ちゃんが欲しいだなんて...これはちょっと、違うよ..

雪穂「あ!!そうだ、お守り?!」

昨日、希さんから貰ったあのお守り!!
寝る時に一緒に持って寝たんだっけ..

雪穂「なんでいまの今まで忘れてたんだろう」ゴソゴソ

雪穂「あれ?おかしいな..布団の中に、たしか..」ガサゴソ

ない。

見当たらない。
掛け布団を取っても、周辺を探しても見つからない!!

雪穂「ど、どうして..」

_____希『面白半分では使わんようにな』ニヤ

雪穂「神田明神..!!!」

あそこに行けば何か分かるかもしれない...
分かんないけど、嫌な予感がする、
希さんにも電話して来てもらおう..!

雪穂「お母さーん!ちょっとコンビニ行ってくるー!」ダダッ

母「気をつけていきなさいよー!」

穂乃果「..............」

_____夜 ⁇:⁇ 神田明神

雪穂「はぁ、はぁ」タッタッ

希「おーい!雪穂ちゃんこっち!」

雪穂「希さん!夜遅くにすみません」ゼーハー

希「かまへんよ、なんやすごい慌ててどないしたん?」

雪穂「それが、昨日希さんに貰ったお守りがなくなってしまって」

希「お守り?」

雪穂「はい、だらしないお姉ちゃんをしっかりものにしてって願ったんです」

雪穂「そしたら、お姉ちゃんいろいろと変わってしまって..」

希「..ふーん、お守りかぁ、うちそんなの知らんけどな」

雪穂「え?な、何言ってるんです?昨日私に渡したじゃないですか」

希「まぁ、変わったしもうたもんは、仕方ないな~」

希「雪穂ちゃんが願って叶えたもの、雪穂ちゃん自身の責任やない?」

雪穂「そ、そんな..私、お姉ちゃんがああなるなんて..そんなつもりじゃ」

希「それでうちに頼ってきたってことか..ワガママな妹を持つと、本当に苦労するんやな」

雪穂「なっ、そもそも!希さんが変なものを渡すからじゃないですか!!」

希「....へぇー、もともと自分の素直になれない気持ちで引き起こしたことを、うちのせいやって?」ズイッ

雪穂「う..」ビク

希「いってくれるやんなぁ?雪穂ちゃん..」

この目...お昼の海未さんと同じ..
本当に希さんなの?とにかく、は、早く離れなきゃっ..


____ガシッ


?「どうしたの~?すごい怖がってる様子だけど」

?「雪穂」ニヤァ..

雪穂「ひっ..お、お姉ちゃん..どうして、ここに」ガタガタ

穂乃果「どうしてって、雪穂が心配だったからだよぉ..」

穂乃果「少し様子が変だったからさ..」ニコ

雪穂「そ、それよりお姉ちゃんっ、希さんの様子がおかしいのっ」ガクガク

穂乃果「ん?希ちゃん、どこにいるの?」

雪穂「え?そこに...」クル

....

雪穂「あ、れ..?希、さんは..?」

穂乃果「ねぇねぇ、雪穂、そんなことよりさ」

境内の薄暗い闇の中で私とお姉ちゃんの2人だけ、今はそれが私にとって、とてつもない恐怖に感じる

穂乃果「お姉ちゃんのこと、好き?」

雪穂「...急に、どうしたの?」ブルブル

寒い寒い寒い...
ちゃんとコートを着てるのに..

お姉ちゃんは静止したまま、私の方をじっと見つめている

穂乃果「お姉ちゃんは、好きだよ?雪穂のこと..」ユラァ..

雪穂「あ、こ、来ないでっ..」

ダメだ、体が震えて動けない

穂乃果「え~、ひどいなぁ、雪穂はお姉ちゃんのこと嫌いなの?」ザッザッ

雪穂「お願い、お姉ちゃん、元に戻ってよ..」ガクブル

穂乃果「しっかり者の優等生で、雪穂からも尊敬されるお姉ちゃんになれるかなって思ったんだけど」ザッ...

雪穂「ごめんなさい、お姉ちゃん、ごめん...」ウルウル

穂乃果「ワガママだねぇ、だらけろって言ったり、しっかりしろと言ったり..」スーッ

お姉ちゃんが再び間近に来て、ようやく顔がはっきりと見えた。
口角は異常に上がっていて、先程までニコニコと閉じられていた目が開かれてる。

お姉ちゃんの眼球がない

雪穂「あ...あ、あぁ...」ズルッ

穂乃果「腰が抜けちゃったの?ダイジョウブー?」

心配している言葉とは裏腹に、お姉ちゃんの右手には何か光る物が見える。
何かはわからない。

穂乃果「雪穂さ、いつまで経っても素直にならないし、頑固だし、どうしようかなって思ってたんだぁ♪」

雪穂「な、なに!?その手に持ってる物、なんなの!!!!」ガタガタ

穂乃果「お姉ちゃん、疲れちゃったよ」

お姉ちゃんが私を見下ろしながら、右手に持った物を振り上げる。

穂乃果「さようなら、ゆきちゃん」

ブンッ!!!________



きゃああああああああああああああ!!

____
_______
__________

「あああっ....!!」

「わっ!!ゆ、雪穂?大丈夫!?」

「ぁ...あ..?」

穂乃果「雪穂!大丈夫なの!?ずっとうなされてたけど」アタフタ

雪穂「おねえ..ちゃん..?」

母「もう、昨日窓を開けたまま寝たの?冬に近づいてるんだから、涼むのは程々にしなさい」

あれ...私、さっきお姉ちゃんに..

雪穂「お姉ちゃんに、襲われた..」

穂乃果「えぇ!?雪穂には何もやってないよ!!」

夢、だったの...?
それじゃ目の前にいるお姉ちゃんは

雪穂「お、お姉ちゃん、今日の授業の宿題やった..?」

穂乃果「へ?ああ、もっちろん、やってないよ!」エッヘン!!

雪穂「朝ごはん作ったり、早起きしたり、は..?」

穂乃果「穂乃果も今起きてきたんだよ~!雪穂が寝坊するなんて珍しいね~!」

雪穂「良かった...いつものお姉ちゃんだ」

穂乃果「なにぃー、バカにしてるの?」

雪穂「ううん、こっちのお姉ちゃんの方が、良い...」ピトッ

穂乃果「ゆ、雪穂!?//なんか、いつもより態度違くない?」

雪穂「そんなこと....あるかも♪」

______後日

高坂家 穂乃果の部屋

海未「へぇー、あの雪穂がですか」モグモグ

穂乃果「うん、最近べったりでねー、急に甘えん坊になっちゃってさー」ズズッ

ことり「甘えん坊の雪穂ちゃんかわいいー♪姉妹百合の予感かな?」

海未「静かにしなさいことり、それで?特別変わったところとは?」

穂乃果「う、うん...例えば..」

・・・・・・
放課後 音ノ木坂学院 昇降口外

絵里「今日も良い汗かいたわね~」フゥ..

凛「凛はまだまだ動き足りないよ!」

海未「それでは凛には、休日に私と山頂を目指す特 凛「あいたた...やっぱ筋肉痛って後からくるもんなんだにゃぁ..」ガクガク

ことり「あれ、穂乃果ちゃん!あそこにいるのって..」

穂乃果「ん、あれ、雪穂..?」

雪穂「あ!お姉ちゃんお疲れ様♪..μ'sの皆さんもお疲れ様です」

にこ「私たちは、ついでのようね..」

穂乃果「どうしたのここまで来て、何かあった?」

雪穂「えーと、お姉ちゃんと一緒に帰りたくって、さ...」

雪穂「その、迷惑、だったかな?///」モジモジ

穂乃果「!?//」ズキューーン!!

海未 ことり 絵里 希 にこ 凛 花陽 真姫「!!!?」ドキンッ..!!!

花陽「...ぅああ~^..」

真姫「ちょっと花陽!しっかりしなさい、顔がおかしくなってるわよ」ペチペチ

絵里「な、なかなかくるわね」ドキドキ

穂乃果「いや、ベ別に迷惑じゃないよ!か、帰ろうか?//」

雪穂「うん!手繋いで帰ろうよ!」ギュッ

穂乃果「!!...~///」プイ

ことり「普段は真っ直ぐなお姉ちゃんが、妹の甘いお願いに、思わず照れてしまうのかーわいいよぉ♪」ハァハァ

希「うちらも見とるから、なおさら恥ずかしいんやろうなぁ」ニヤニヤ

穂乃果「う//は、はやく行くよ!雪穂!」ダンッダンッ

雪穂「ちょ、ちょっと歩くの早いよお姉ちゃん!」アセアセ

。。。。。。。。

海未「....」

穂乃果「....」

ことり「うんうん...」

ことり「姉の部活帰りを狙って、校門で待つ健気な妹!良いものだね!」ヤンヤン♪

海未「...あの時はびっくりしましたね」

穂乃果「うん、本当に私の妹かどうか、疑っちゃったよ」ハハ..

ことり「それぐらい可愛かったってことだよね?このぉ~♪」ツンツン

穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃんがおかしいけど」

海未「放っておきなさい、他には何かありましたか?」ハァ..

穂乃果「他にね~..ありすぎて何から話せば良いやら..」

ある日の高坂家
穂乃果の部屋

穂乃果「よし、次のダンスはこれを取り入れてみようかな!」

雪穂「何見てるの?」

穂乃果「今度、学校でウィンターライブを行おうと思って、その参考になる動画を見てたんだ!」

雪穂「へぇ~、お姉ちゃんも大変だね..」ゴロゴロ

穂乃果「...ところで雪穂」

雪穂「ん、なに?」ゴロ..ギューッ

穂乃果「どうして穂乃果の膝の上で、ゴロゴロしてるのかな」

雪穂「んー、暇だから?」ギュッ

穂乃果「へ、へぇ~...お姉ちゃん、雪穂がどいてくれないと足しびれちゃうんだけどな~」

雪穂「いやだよ!!」プイ

穂乃果「そ、そんなこと言われても...」アセアセ

雪穂「...なきゃ....や..」ボソ

穂乃果「...うん?雪穂?聞こえないよ」

雪穂「

雪穂「...ゆきちゃんって呼んでくれないと、いやだから...//」ギュゥゥッ

穂乃果「」

雪穂「呼んでくれるまで、ここ、どかないからね...//」カァ~ッ

穂乃果「」

。。。。。。。。。


ことり「(//^8^//)」

海未「これは...」

穂乃果「さすがにその後、意識が飛んじゃったよ..」

ことり「嫌なのはどいて欲しいってお願いじゃなくて、"雪穂"って呼ばれるのが嫌で少しでも距離を縮めようとする妹かんわいいっ♪」

海未「恐ろしい破壊力ですね、私たちが見てないところでそんなことが...」

穂乃果「はは、このままだとシスコンになっちゃいそう...」

<お姉ちゃーーん、いるー?

穂乃果「まずい、また..!たまには離れないと、このままじゃぁ!!」アワワ..

海未「さてと、私たちはそろそろおいとまいたしましょうか」スクッ

(^8^*)「うん♪穂乃果ちゃん、また何かあればすぐにことりのところに来てね!」チュ~ン

穂乃果「もうすぐに、その何かが起こりそうなんだけど」

ガチャッ!

「お姉ちゃん!大好きだよ」ニコッ

..................




希「ん?」

ゴソゴソ..

~お守り】

希「なんや、いつの間に戻ってきてたん」クス

このお守りはな、心の奥にある本当の願いを如何様にも叶えるもんなんや

そのためにとんでもないことが起こりうることもある、だけど、雪穂ちゃんは無事に願いを叶えられたみたいやね

希「うちもあれぐらい、素直になれたらええのにな♪」フフ

ザッ ザッ

希「ん?」

「あの、もしかして東條希さんですか..?」

希「そうや、なんかあったの?」

「実は、学校の新しい先生のことで...」

「そかそか、まぁ、とりあえずゆっくり話聞かせてもらえる?」

_____「力になれるかもしれんからね」ニコ

ゆきほの編 終了

ひとまずここで完成です、途中ホラー風なものが苦手な人はごめんなさい...

いろいろな組み合わせを試して、どれがやりやすいか何でも書いていきたいですね
他の組み合わせで、ピンときたら新たに投稿します!

コメントしてくれた方や、見ていただけた皆さん、最後までありがとうございました!!

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