穂乃果「おかしなせかいに気づけない」 (28)
グロ注意
不快になる可能性あり
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穂乃果(今日はμ'sのみんなでお出かけ!)
穂乃果(ラストライブをやってからこうやって集まるのは久しぶりで、穂乃果はすっかり興奮気味です)
穂乃果(今日はたっくさん遊ぶぞー!なにをしようかな、みんなでボーリング?それともゲームセンターでダンス対決?)
穂乃果(ああ、わくわくして顔が緩んじゃうよー!)
海未「ほ、穂乃果?大丈夫ですか?にやにやと顔が緩んでますよ」
ことり「緩んでる穂乃果ちゃんもかわいい♪」
穂乃果「ごめんごめん、こうやってみんなと集まれるのは久しぶりだから…楽しくなっちゃって!」
ことり「ことりも楽しみ!みんなでなにしよう、って考えたら昨日もあんまりねれなくて…」
海未「ふふ、ことりが眠そうなのはそういうことだったのですね。でもいけませんよ、倒れたりしたらどうするのですか」
ことり「ふふ、海未ちゃん♪わたしたちは大丈夫でしょ?」
海未「ま、まぁ、そうですが…」
穂乃果「もー、大丈夫もなにもないでしょ!ことりちゃんが倒れたりしたら、穂乃果悲しいよー」
ことり「えへへ、ありがとう穂乃果ちゃん♪」
穂乃果(あ)
絵里「あら、穂乃果に海未にことり!久しぶりね!」
にこ「やっと来たわね、遅いじゃない!」
希「別に遅くなんかないやん、にこっちが楽しみにしすぎて早く起きただけやん!おひさしぶり♪」
希「さっそくやけど、3人の体の成長具合をやなぁ…」
海未「こら、希!もう大学生なのにそんなことをまだやるつもりなのですか!」
希「やるつもりだから言うやん」
海未「開き直らないでください!」
穂乃果「あはは、みんな変わらないねー」
絵里「そんな、数ヶ月で性格まで変わることはあまり無いと思うわよ?」
ことり「ことりはみんなが成長してない方が嬉しいかも〜…」
にこ「あんた、変な衣装作ったんじゃ無いでしょうね…」
絵里「もう…あなたたちも変わってないわ」
絵里「あとは真姫たちだけね」
海未「絵里!あなた希にどんな教育をしたのですか!あなたは最低です!」
絵里「は、は!?なによなにを吹き込まれたの!」
希「ひどいよえりち!ウチをこんなにしたのはえりちなのに、えりちが初めてやったのに…!覚えてないの!?」
絵里「やめて!標準語がやたらと真実味を帯びさせるからやめなさい!」
ことり「…何をふきこんだのかな?」
にこ「やぁん、にこをさしおいて希ったら絵里と関係を持ってたのね!?あの夜は嘘だったの?」
ことり「あ、混ざるんだねにこちゃん」
穂乃果「穂乃果はことりちゃんと熱い一夜を──」
ことり「きゃ、穂乃果ちゃ!?穂乃果ちゃんも混ざるんだね!ことりも巻き込むんだね!」
花陽「わ、わわわ…なんか盛り上がってるね、あそこ」
凛「奇遇にも、今日集まる場所で変な人たちが騒いでるよねー、誰だろうねー」
真姫「おねがいですから身内じゃありませんようにありませんように……」
絵里「あ、ま、真姫!助けて!」
真姫「そうよね身内よねーーー!!!何してるのよみんなーーー!!!」
海未「まぁ、希の言葉を真に受けたわたしが悪かったですが、希の破廉恥さが倍増してるのは何故でしょうか」
希「そりゃ大学でウチ、彼女たくさんいてハーレムやからね」
海未「フォ!?」
希「入れ食いやからね、精神も大人になるよ」
海未「」
にこ「あんたいい加減からかうのやめなさいよ、傍目に見て面白いけど…やばい人よ」
凛「我らが隊長がそんなに女に飢えてるなんて、おっそろしい話だにゃ」
花陽「そんなセリフをさらりと言える凛ちゃんも、可愛いけど怖いよ」
穂乃果「もー、みんな!久しぶりで浮かれるのは分かるけど、ずっとここにいるの?」
穂乃果「早くしないと日が暮れちゃうよー!」
真姫「あぁ、決まってなかったの?まったくー、じゃああそこに行きましょ?最近できたところ」
にこ「あぁ、あのでっかいデパートね。いいわよ、あそこ何でも入ってるんだから」
真姫「にこちゃん行ったことあるの?」
ことり「なんでもあるよね、ことりも行ったことあるよ♪」
ことり「きっとみんな賛成だよね」
穂乃果「じゃあ、ことりちゃんとにこちゃん道案内よろしくね!」
穂乃果「楽しみだね!」
真姫「──ええ」
真姫「楽しみね」
〜〜〜♪
花陽「ぴゃぁ!この曲は…」
凛「ピアノアレンジのスノハレ!綺麗だにゃ〜…」
真姫「この真姫ちゃんと、みんなの作った曲だもの…綺麗でトーゼン!」
凛「そうだね、当然だにゃ」
花陽「真姫ちゃんはしゃいでるね」
にこ「…ことり、このあと案内よろしく。にこすぐに食品売り場行くから分からないのよ」
ことり「了解よ♪」
穂乃果「ふあー、ひろーい!綺麗だね、海未ちゃん!」
海未「ええ!とても…」
絵里「希?生きてる?」
希「辛うじて、でも次の土日に山登りをすることになったんや」
希「一人で死ぬわけにはいかんよね、死ぬときは一緒や」
希「なぁ凛二等兵────!!」
凛「ぎにゃああ!!!」
穂乃果(みんな楽しそう!そうだよね、みんな集まったらこんなにも楽しいんだ)
穂乃果(…ちょっと寂しいけど、そんなの関係ないよね!今を楽しもう!)
穂乃果(いつだって今が最高なんだ!)
ことり「じゃあ、ここに行こっか」
穂乃果(…そう言われてついていった先は、入り口から店内が見えるようにオープンな他のお店とは違って)
穂乃果(白い扉のついている、不思議なお店でした)
穂乃果(店内なんて見えなくて、そのお店だけ異様な雰囲気を醸し出してるの)
穂乃果「…ことりちゃん、ここはなに?」
ことり「ふふ、大丈夫よ穂乃果ちゃん♪楽しいところだから」
絵里「もう、ことり、穂乃果!みんな入ったわよ?」
穂乃果(…みんな疑問に思わないんだ)
穂乃果「ま、待ってよー!」
ガチャ
穂乃果「え、し、白い部屋?」
真姫「もう、遅いわよ穂乃果。待ちくたびれたわ」
花陽「みんなが揃わないと始められないから…」
凛「ねえ、今日はどうするの?凛、おしゃれなのがいいなー」
にこ「もう、はしゃぎすぎよ!ちょっとは落ち着きなさい」
希「にこっちだって楽しみなんやろ?隠しきれてないよー、ウチの純愛レンズがそう告げるんや!」
絵里「希だって嬉しいくせに…素直じゃないわね」
海未「さ、穂乃果。こっちに来て座りましょう?穂乃果だけ立ちっぱなしというのもなんですし」
ことり「ことりと海未ちゃんの間、今ならあいてるよ〜♪」
穂乃果「え、い、いや」
穂乃果「このお店って、なんなのかな?穂乃果、よくわからなくて…」
絵里「あら?穂乃果もよく通ってたじゃない。いつもと違う店舗だけれど」
花陽「穂乃果ちゃんよく話してくれてたよね、それで花陽も興味持ったんだけど…どうしたの?」
穂乃果「え、い、いや…知らないよ、穂乃果、知らない」
真姫「ふふ、穂乃果でも忘れることってあるのね」
希「意外やね」
穂乃果「だ、だから、説明してって!みんな変だよ!」
凛「…なーんだ、本気なのかにゃ。なら教えてあげる」
凛「死を体験できるお店、だよ。覚えてないの?」
花陽「えへへ、体験できるといっても、本当に死んじゃうんだけどね」
絵里「でもほら、私達って不死身じゃない?それを逆手にとったお店なのよね、よく考えるわ」
希「あの死ぬときの感覚…」
海未「堪らないですよね!ちょっと品がないですが、やはり癖になります」
ことり「海未ちゃん本当に楽しそうだよね」
真姫「じゃ、説明も終わったところで今日はどうするの?」
にこ「えー、にこはぁー、お水がいいかなーって☆」
にこ「それかぁー、ちょっとサスペンスドラマ風にー」
凛「ちょっと酔いすぎじゃないかにゃ?」
穂乃果「みんな、何を…」
穂乃果(みんなはまるで当たり前のようにそんな会話を進めていきます)
穂乃果(…え?不死身?なにをいってるのみんな!みんなは普通の人間だよ!死んじゃうよ!)
穂乃果(第一、そんな殺人するお店なんて摘発されて終わりだよ!存在するわけないよ!)
穂乃果(変だ、変だ、変だ!)
穂乃果(…なに、これ。現実なの?)
穂乃果(逃げなきゃ────!!)
凛「どこいくの?穂乃果ちゃん」
穂乃果「ひ、ひっ」
絵里「もう、お店からは出られないわよ?そういうシステムなの」
希「おーい!みんなで話し合って、焼死って結論になったんやけどいい?」
にこ「華がないわよ!サスペンスドラマちっくなのはダメなの!?」
花陽「おこめの体験をしてみたいと思った」
穂乃果「狂ってる!狂ってるよ、穂乃果たち死んじゃうよ!?」
絵里「もう、今日の穂乃果は変ね。死ぬけど死なないわ。そういうものでしょう、私達」
穂乃果「穂乃果は、死んじゃうよ…不死身じゃないもん…」
海未「穂乃果?どうしたんですか、今日のあなたはおかしいです」
ことり「…そんなに怖いなら、ことりが側にいるよ?」
穂乃果「っ…」
穂乃果(逃げなきゃ、逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ!!)
穂乃果「やだ!離してっ!!」
凛「あっ、逃げた!」
希「もう頼んじゃった。まぁ、ちょっとした迷惑行為やけど懇意にしてくれてるから平気やろ」
絵里「もう、迷惑行為はダメでしょう…」
穂乃果「はっ、はっ…!!出口!」
穂乃果「あか、あかないっ、開け!あいてぇ!」ガチャガチャ!
穂乃果「や、やだやだやだっ!死にたくない!死にたくないよぉっ!」
穂乃果「なんで、なんでこんなことにっ…」ガチャガチャガチャ!
穂乃果「はやくしないと死んじゃう、やだ、や、やだやだ」ガチャガチャガチャガチャ!!
『みなさま、お待たせ致しました。』
『ご希望の焼死体験まであと10秒お待ちください』
穂乃果「あ、あと、じゅ…?」
穂乃果(上を見ると、小さな銃が穂乃果を狙っていました)
穂乃果(その銃から目を離せなくなって)
『10.9.8.7.6…』
ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ
『5.4.3…』
ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ!!!!
『2』
穂乃果「…あ、みんな、わらってる」
アハハ、アハハハハ…
『1』
噴き出してくる炎に、私の目が焼かれました。
痛くて転がって喚いていると、遠くから笑い声が聞こえました。どうやら、みんなは楽しんでいるようです。
まだ耳は焼けてないんだな、と穂乃果はいたって冷静でした。煙を吸い込みたかったけれど、周りに燃えるものがないから煙は発生しないようです。
あぁ、痛い、痛い痛い痛い痛い痛い。目が痛い。喉が痛い。
そうしてやっと、穂乃果は意識を失いました。
穂乃果「────っは」
ガバ、と布団を跳ね除けると、シーツには汗がびっしょりとついていました。
穂乃果「な、なんだ、夢かぁ…」
穂乃果「…ぼんやりとしか思い出せないけど、変な夢だったなぁ…」
穂乃果「死んじゃう夢ってなんか意味あったっけ?穂乃果わかんないや」
穂乃果「まー、夢のことなんて気にしても仕方ないよね!…わ、まだ6時だ。早起きしちゃった」
穂乃果「…ま、いいか!だって今日は────」
穂乃果「μ'sのみんなでお出かけだもんね!」
おわり
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