モバP「年の瀬のだりやすかれん」 (24)



―――事務所


P「ちひろさん、今年も1年お疲れさまでした」

ちひろ「はい、プロデューサーさんも。やっぱり年末は忙しいですね……ふぅ」

P「でもようやく一段落ですよ。大掃除も終わらせましたしね」

ちひろ「ええ、新年を迎える準備は万端です♪」


李衣菜「おっ、ナイス麻痺弾っ」

泰葉「ふふ。部位破壊お願いね」

加蓮「おーけー任せてー」


P「……一段落したらしたで、こたつでぐうたらし始めちゃいましたけどね」

ちひろ「ふふっ♪」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1451382397

李衣菜「やった、討伐~」

加蓮「剥ぎ取りターイム♪」

P「おーい、3人とも。今年もお疲れだったな」

泰葉「あ、Pさん……いえ、お疲れだなんて。とても充実した1年でしたよ」

P「ふふ、うん。そっか」

泰葉「はい。年末進行は忙しかったけれど……3人で、楽しくお仕事できました。ふふっ」

P「笑顔で今年を終われそうだな」

泰葉「Pさんのおかげですね。……ね、2人とも?」

加蓮「あっ、逆鱗きたよ」

李衣菜「え、いいなぁ……」

P「……聞いてないな」クスッ

泰葉「わ、私も剥ぎ取らなきゃっ」

李衣菜「……そうそう、Pさん」ピコピコ…

P「ん?」

李衣菜「今年もありがとうございました。おかげでアイドル、楽しくできてます」

P「うん」

李衣菜「その……ら、来年も……よろしく、だぜ」プイッ

P「……ふふ、ああ。よろしく、李衣菜」

加蓮「んふふ。照れてる」

李衣菜「て、照れてないしっ」

泰葉「ふふ……♪」

加蓮「じゃあ順番的に私ね」

P「順番なんてあったのか……ん、聞くぞ、加蓮」

加蓮「うん。……えっと。今年は迷惑かけてばかりだったから、来年はもっと頑張るね」

P「いやいや。むしろどんどん迷惑かけて、頼ってくれな」

加蓮「う。……そ、そのっ……うぅ、うまく言葉にできない……!」

李衣菜「にやにや」

泰葉「にこにこ」

加蓮「あーもうっ……! と、とにかく来年もいい年にしようね、ねっ!」

P「あぁ、いい年にしよう。……みんなで一緒に、な」

加蓮「う、うんっ」

李衣菜「加蓮も照れてるじゃん」ニヤニヤ

加蓮「り、李衣菜だって顔赤いし」

李衣菜「わ、私はほら……ロックだから?」

加蓮「意味分かんない……ふふふ」

泰葉「ふふっ……2人とも同じくらい赤いけど?」

加蓮「泰葉だけずるい~っ」

李衣菜「欲しい素材が出ない呪いをかけてやるっ」

泰葉「えっ、そ、それは致命的すぎるよ……!」

ちひろ「……うふふ。来年も賑やかさに拍車がかかりそうですね」

P「アイドルは元気でなんぼですよ。もっともっと賑やかになってもらわないと」

ちひろ「ふふっ、そうですね♪」


李衣菜「――ちひろさんっ。ちひろさんも、いつもありがとうございますっ」

ちひろ「へ? あっ、は、はいっ?」

加蓮「いつも優しく相談に乗ってくれたり、影で見守ってくれてたり……」

泰葉「本当のお姉さんみたいで、頼りにしています。これからも、よろしくお願いしますね?」

ちひろ「あ……わ、私は、ただのアシスタントで……そんな、えっと……!」アタフタ

李衣菜「私たちにとっては、ただのアシスタントじゃないですよ?」

加蓮「うんっ。ちひろさんがいないと、この事務所絶対回らないもん」

泰葉「Pさんだけじゃ確かに回らないかも……」クスクス…

P「おい、ひどいな……あはは」

李衣菜「私たち、ちひろさんのことも……」

泰葉「いっぱい、いっぱい」

加蓮「感謝してるよ♪」

ちひろ「……!!」


ちひろ「う゛わ゛ぁぁぁ゛ぁあ゛ああ゛ああんんん!!!」ビエーン

P「きたない」

ちひろ「ひっぐ、えぐぅ! わ、わだじもぉ……あり゛がどぉお……!!」

加蓮「あーあ……もー、やっぱりこうなっちゃった。ほら泣かないで、ちひろさん?」

李衣菜「あはは♪ はい、ティッシュですよ」

ちひろ「ぢーんっ……!」

泰葉「涙もろいそういうところも……私たち大好きですよ。ふふっ」ナデナデ

ちひろ「……ぁ゛ぁぁああ゛ああ゛あ!!」ブワッ

P「きたない」

李衣菜「うーんっ、よし! やっと言いたいこと言えたっ」

P「なんだ、そんなに言いづらいことでもなかったろ?」

加蓮「言いづらいに決まってるよ……。ゲームして気を紛らわせないとダメなくらいにはね?」

P「んー、そういうもんか?」

泰葉「Pさんは女心が分からないんですね……はぁ」

P「むぐ。すまん……」

泰葉「……ふふ、冗談です。Pさんはいつだって、私たちのことを第一に考えてくれているじゃないですか」

李衣菜「自慢のプロデューサーですよ、Pさんは!」

P「そ、そう言われるとさすがに恥ずかしいな……」

加蓮「あとは……やっぱりスキンシップ多めにしてくれたら完璧かな♪」

P「調子に乗らない」ペシ

加蓮「あう。……ふふ、こういうコミュニケーションも好きだよ?」

P「じゃあもっと叩いてやろうか?」

加蓮「えへへ、あんまり痛くしないでね」


李衣菜「加蓮はM、っと……」

泰葉「なるほど……なるほど。なるほど」

加蓮「あー、まぁそういう流れになっちゃうよね」

泰葉「えいえい」ペシペシ

李衣菜「やぁやぁっ」ツンツン

加蓮「あははっ、くすぐったいってば♪ ほら、モンハン続きやろっ」

李衣菜「へへ、次はタマミツネ行こう!」

泰葉「あ、私あの和風なBGM好きなの――」


ちひろ「ふふ、和みますねぇ♪」

P「ちひろさん。復活しました?」

ちひろ「ええ、ばっちりです!」

P「目、まだ真っ赤ですよ」クス

ちひろ「うっ。言わないでくださいよぉ……」

P「改めて、来年もよろしくお願いします。アシスタントとして、あの子たちの『お姉さん』として」

ちひろ「う……やっぱりお姉さんって言われると恥ずかしいですね」

P「次からちひろお姉ちゃんって呼びましょうか」

ちひろ「やめてください気色悪い」

P「」


加蓮「あ、ねぇ……泰葉」カチカチ…

泰葉「ん、なぁに?」ピコピコ…

加蓮「年越したら、実家帰るんでしょ? 寂しいなって思って」

泰葉「あぁ……うん。家族にも久しぶりに会いたいし」

加蓮「そっか……」

李衣菜「長崎かぁ……遠いよね、ここからだと」

泰葉「でも、大晦日は一緒に過ごすって約束したじゃない。年始もお仕事あるから、すぐ戻ってくるつもりだし……」

李衣菜「…………」

加蓮「…………」

泰葉「ふ、2人とも? そんな顔しなくても……ほ、ほらモンスターが――」

加蓮「……うん、決めた。私、泰葉に付いてく!」

泰葉「へっ……!?」

李衣菜「お、やっぱり加蓮も? 私も付いて行こうかなって思ってたんだよね」

泰葉「え……い、意味がよく分からないんだけど……?」

加蓮「だから、私たちも」

李衣菜「泰葉の故郷……長崎まで一緒に行くよ!」

泰葉「なに言ってるの!?」

加蓮「泰葉の両親に伝えなきゃ。泰葉を産んでくれてありがとうって……!」

李衣菜「泰葉が育った街とか見てみたいし! うん、決まり!」

泰葉「あ、あああ……! た、助けてPさん、Pさーんっ!」

P「ん? ああ、いいんじゃないか? お土産頼むよ」

李衣菜・加蓮「はーい♪」

泰葉「ちょ、ちょっと待ってくださいPさん!?」

加蓮「帰ったら着替えとかいろいろ準備しないと♪」

李衣菜「えへへ。私、実はもう準備してあるんだよね」

加蓮「え、断られたらどうするつもりだったの?」

李衣菜「泰葉なら断らないって♪ ね?」

泰葉「そ、そんなの断るに決まっ――!」

李衣菜「へへ♪」ニパー

加蓮「ふふっ、泰葉♪」ニコー

泰葉「~~~っ……! もうっ、分かりました! 付いて来たければどうぞご勝手にっ!」プイッ

ちひろ「ふふっ……押しに弱いですよね、泰葉ちゃんって」

P「うーん……特にあの2人には、ですね。あはは……」


泰葉「向こうで迷子になっても私知らないからっ」

李衣菜「大丈夫大丈夫、ずっと一緒にいれば問題ないよ」

加蓮「なんなら手を繋いでれば、ねっ?」

泰葉「うぅ、親になんて説明したら……!」

李衣菜「そんなの、」

加蓮「簡単だよ?」


李衣菜・加蓮「――親友です、って!」

泰葉「も、もうっ……ほんとに知らないっ!」カァ…!

李衣菜「へへっ♪ 泰葉、照れてる暇ないよっ。タマミツネが目の前にいるんだから」

加蓮「ほらほら、お得意のライトボウガンで状態異常に――」

泰葉「こういうときは……散弾でまとめて攻撃っ」バシュンバシュン

加蓮「え、ちょっとちょっと!?」

李衣菜「待って泰葉これじゃ動けな、ああああ!?」

『リーナが力尽きました』

泰葉「このこの、このっ……!」バシュバシュバシュ…

加蓮「や、やめてってば泰葉~っ!」

李衣菜「なにもできずにキャンプ送りにされたんですけど!?」


ぎゃーぎゃー!


ちひろ「……♪」パシャリ

P「あれ、写真撮ったんですか?」

ちひろ「楽しそうでしたのでツイッターにあげようかと♪」

P「……ふふ、お願いします。『年の瀬にのんびり一狩り中』とでも呟いてください」

ちひろ「はい♪」

泰葉「私を怒らせたらこうなるんだからね……!」

李衣菜「すみませんでした!」

加蓮「許してくださいっ!」

泰葉「ふんっ。……でもクリアできなかったらつまらないから、ちゃんとやりましょう」ピコピコ

李衣菜「はっ、はいっ」

加蓮「つ、付いていきます!」

泰葉「……ふふっ♪」


ちひろ「私も混ざってきます!」

P「なにを言ってるんですか、次から俺が参加するんです!」



おわり




ちひろ「あ、開発プロデューサーの方にリツイートされてますね……」

P「ええええ菓子折り持って馳せ参じなきゃ!?」

というお話だったのさ
今年はこれで書き納めかなぁ……1年でいくつ書いたんだろうか


みんな、良いお年を

(誰か長崎紀行編書いてくだしあ)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom