モバP「年の瀬のだりやすかれん」 (24)
―――事務所
P「ちひろさん、今年も1年お疲れさまでした」
ちひろ「はい、プロデューサーさんも。やっぱり年末は忙しいですね……ふぅ」
P「でもようやく一段落ですよ。大掃除も終わらせましたしね」
ちひろ「ええ、新年を迎える準備は万端です♪」
李衣菜「おっ、ナイス麻痺弾っ」
泰葉「ふふ。部位破壊お願いね」
加蓮「おーけー任せてー」
P「……一段落したらしたで、こたつでぐうたらし始めちゃいましたけどね」
ちひろ「ふふっ♪」
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李衣菜「やった、討伐~」
加蓮「剥ぎ取りターイム♪」
P「おーい、3人とも。今年もお疲れだったな」
泰葉「あ、Pさん……いえ、お疲れだなんて。とても充実した1年でしたよ」
P「ふふ、うん。そっか」
泰葉「はい。年末進行は忙しかったけれど……3人で、楽しくお仕事できました。ふふっ」
P「笑顔で今年を終われそうだな」
泰葉「Pさんのおかげですね。……ね、2人とも?」
加蓮「あっ、逆鱗きたよ」
李衣菜「え、いいなぁ……」
P「……聞いてないな」クスッ
泰葉「わ、私も剥ぎ取らなきゃっ」
李衣菜「……そうそう、Pさん」ピコピコ…
P「ん?」
李衣菜「今年もありがとうございました。おかげでアイドル、楽しくできてます」
P「うん」
李衣菜「その……ら、来年も……よろしく、だぜ」プイッ
P「……ふふ、ああ。よろしく、李衣菜」
加蓮「んふふ。照れてる」
李衣菜「て、照れてないしっ」
泰葉「ふふ……♪」
加蓮「じゃあ順番的に私ね」
P「順番なんてあったのか……ん、聞くぞ、加蓮」
加蓮「うん。……えっと。今年は迷惑かけてばかりだったから、来年はもっと頑張るね」
P「いやいや。むしろどんどん迷惑かけて、頼ってくれな」
加蓮「う。……そ、そのっ……うぅ、うまく言葉にできない……!」
李衣菜「にやにや」
泰葉「にこにこ」
加蓮「あーもうっ……! と、とにかく来年もいい年にしようね、ねっ!」
P「あぁ、いい年にしよう。……みんなで一緒に、な」
加蓮「う、うんっ」
李衣菜「加蓮も照れてるじゃん」ニヤニヤ
加蓮「り、李衣菜だって顔赤いし」
李衣菜「わ、私はほら……ロックだから?」
加蓮「意味分かんない……ふふふ」
泰葉「ふふっ……2人とも同じくらい赤いけど?」
加蓮「泰葉だけずるい~っ」
李衣菜「欲しい素材が出ない呪いをかけてやるっ」
泰葉「えっ、そ、それは致命的すぎるよ……!」
ちひろ「……うふふ。来年も賑やかさに拍車がかかりそうですね」
P「アイドルは元気でなんぼですよ。もっともっと賑やかになってもらわないと」
ちひろ「ふふっ、そうですね♪」
李衣菜「――ちひろさんっ。ちひろさんも、いつもありがとうございますっ」
ちひろ「へ? あっ、は、はいっ?」
加蓮「いつも優しく相談に乗ってくれたり、影で見守ってくれてたり……」
泰葉「本当のお姉さんみたいで、頼りにしています。これからも、よろしくお願いしますね?」
ちひろ「あ……わ、私は、ただのアシスタントで……そんな、えっと……!」アタフタ
李衣菜「私たちにとっては、ただのアシスタントじゃないですよ?」
加蓮「うんっ。ちひろさんがいないと、この事務所絶対回らないもん」
泰葉「Pさんだけじゃ確かに回らないかも……」クスクス…
P「おい、ひどいな……あはは」
李衣菜「私たち、ちひろさんのことも……」
泰葉「いっぱい、いっぱい」
加蓮「感謝してるよ♪」
ちひろ「……!!」
ちひろ「う゛わ゛ぁぁぁ゛ぁあ゛ああ゛ああんんん!!!」ビエーン
P「きたない」
ちひろ「ひっぐ、えぐぅ! わ、わだじもぉ……あり゛がどぉお……!!」
加蓮「あーあ……もー、やっぱりこうなっちゃった。ほら泣かないで、ちひろさん?」
李衣菜「あはは♪ はい、ティッシュですよ」
ちひろ「ぢーんっ……!」
泰葉「涙もろいそういうところも……私たち大好きですよ。ふふっ」ナデナデ
ちひろ「……ぁ゛ぁぁああ゛ああ゛あ!!」ブワッ
P「きたない」
李衣菜「うーんっ、よし! やっと言いたいこと言えたっ」
P「なんだ、そんなに言いづらいことでもなかったろ?」
加蓮「言いづらいに決まってるよ……。ゲームして気を紛らわせないとダメなくらいにはね?」
P「んー、そういうもんか?」
泰葉「Pさんは女心が分からないんですね……はぁ」
P「むぐ。すまん……」
泰葉「……ふふ、冗談です。Pさんはいつだって、私たちのことを第一に考えてくれているじゃないですか」
李衣菜「自慢のプロデューサーですよ、Pさんは!」
P「そ、そう言われるとさすがに恥ずかしいな……」
加蓮「あとは……やっぱりスキンシップ多めにしてくれたら完璧かな♪」
P「調子に乗らない」ペシ
加蓮「あう。……ふふ、こういうコミュニケーションも好きだよ?」
P「じゃあもっと叩いてやろうか?」
加蓮「えへへ、あんまり痛くしないでね」
李衣菜「加蓮はM、っと……」
泰葉「なるほど……なるほど。なるほど」
加蓮「あー、まぁそういう流れになっちゃうよね」
泰葉「えいえい」ペシペシ
李衣菜「やぁやぁっ」ツンツン
加蓮「あははっ、くすぐったいってば♪ ほら、モンハン続きやろっ」
李衣菜「へへ、次はタマミツネ行こう!」
泰葉「あ、私あの和風なBGM好きなの――」
ちひろ「ふふ、和みますねぇ♪」
P「ちひろさん。復活しました?」
ちひろ「ええ、ばっちりです!」
P「目、まだ真っ赤ですよ」クス
ちひろ「うっ。言わないでくださいよぉ……」
P「改めて、来年もよろしくお願いします。アシスタントとして、あの子たちの『お姉さん』として」
ちひろ「う……やっぱりお姉さんって言われると恥ずかしいですね」
P「次からちひろお姉ちゃんって呼びましょうか」
ちひろ「やめてください気色悪い」
P「」
加蓮「あ、ねぇ……泰葉」カチカチ…
泰葉「ん、なぁに?」ピコピコ…
加蓮「年越したら、実家帰るんでしょ? 寂しいなって思って」
泰葉「あぁ……うん。家族にも久しぶりに会いたいし」
加蓮「そっか……」
李衣菜「長崎かぁ……遠いよね、ここからだと」
泰葉「でも、大晦日は一緒に過ごすって約束したじゃない。年始もお仕事あるから、すぐ戻ってくるつもりだし……」
李衣菜「…………」
加蓮「…………」
泰葉「ふ、2人とも? そんな顔しなくても……ほ、ほらモンスターが――」
加蓮「……うん、決めた。私、泰葉に付いてく!」
泰葉「へっ……!?」
李衣菜「お、やっぱり加蓮も? 私も付いて行こうかなって思ってたんだよね」
泰葉「え……い、意味がよく分からないんだけど……?」
加蓮「だから、私たちも」
李衣菜「泰葉の故郷……長崎まで一緒に行くよ!」
泰葉「なに言ってるの!?」
加蓮「泰葉の両親に伝えなきゃ。泰葉を産んでくれてありがとうって……!」
李衣菜「泰葉が育った街とか見てみたいし! うん、決まり!」
泰葉「あ、あああ……! た、助けてPさん、Pさーんっ!」
P「ん? ああ、いいんじゃないか? お土産頼むよ」
李衣菜・加蓮「はーい♪」
泰葉「ちょ、ちょっと待ってくださいPさん!?」
加蓮「帰ったら着替えとかいろいろ準備しないと♪」
李衣菜「えへへ。私、実はもう準備してあるんだよね」
加蓮「え、断られたらどうするつもりだったの?」
李衣菜「泰葉なら断らないって♪ ね?」
泰葉「そ、そんなの断るに決まっ――!」
李衣菜「へへ♪」ニパー
加蓮「ふふっ、泰葉♪」ニコー
泰葉「~~~っ……! もうっ、分かりました! 付いて来たければどうぞご勝手にっ!」プイッ
ちひろ「ふふっ……押しに弱いですよね、泰葉ちゃんって」
P「うーん……特にあの2人には、ですね。あはは……」
泰葉「向こうで迷子になっても私知らないからっ」
李衣菜「大丈夫大丈夫、ずっと一緒にいれば問題ないよ」
加蓮「なんなら手を繋いでれば、ねっ?」
泰葉「うぅ、親になんて説明したら……!」
李衣菜「そんなの、」
加蓮「簡単だよ?」
李衣菜・加蓮「――親友です、って!」
泰葉「も、もうっ……ほんとに知らないっ!」カァ…!
李衣菜「へへっ♪ 泰葉、照れてる暇ないよっ。タマミツネが目の前にいるんだから」
加蓮「ほらほら、お得意のライトボウガンで状態異常に――」
泰葉「こういうときは……散弾でまとめて攻撃っ」バシュンバシュン
加蓮「え、ちょっとちょっと!?」
李衣菜「待って泰葉これじゃ動けな、ああああ!?」
『リーナが力尽きました』
泰葉「このこの、このっ……!」バシュバシュバシュ…
加蓮「や、やめてってば泰葉~っ!」
李衣菜「なにもできずにキャンプ送りにされたんですけど!?」
ぎゃーぎゃー!
ちひろ「……♪」パシャリ
P「あれ、写真撮ったんですか?」
ちひろ「楽しそうでしたのでツイッターにあげようかと♪」
P「……ふふ、お願いします。『年の瀬にのんびり一狩り中』とでも呟いてください」
ちひろ「はい♪」
泰葉「私を怒らせたらこうなるんだからね……!」
李衣菜「すみませんでした!」
加蓮「許してくださいっ!」
泰葉「ふんっ。……でもクリアできなかったらつまらないから、ちゃんとやりましょう」ピコピコ
李衣菜「はっ、はいっ」
加蓮「つ、付いていきます!」
泰葉「……ふふっ♪」
ちひろ「私も混ざってきます!」
P「なにを言ってるんですか、次から俺が参加するんです!」
おわり
ちひろ「あ、開発プロデューサーの方にリツイートされてますね……」
P「ええええ菓子折り持って馳せ参じなきゃ!?」
というお話だったのさ
今年はこれで書き納めかなぁ……1年でいくつ書いたんだろうか
みんな、良いお年を
(誰か長崎紀行編書いてくだしあ)
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