モバP「比翼連理」 (19)
―――事務所
加蓮「…………」ペラ ペラ
P「…………」カタカタ
加蓮「…………」ペラ
加蓮「……あ」
P「…………」カタカタ…
加蓮「へぇ……」ペラ
加蓮「よし」パタン
とことこ
加蓮「ねぇ、Pさん」
P「ん? どうした加蓮」
加蓮「今日って何の日か、知ってる?」
http://i.imgur.com/oORA1DL.jpg
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P「んー、11月22日だろ? なにかイベントあったっけ」
加蓮「今ね、雑誌見たんだけど……」
加蓮「語呂合わせで『いい夫婦の日』なんだって」
P「あぁ……なるほど。聞いたことあるよ、よくカップルがこの日に籍入れたりするよな」
加蓮「そうみたい。それで、どう? Pさんは結婚って考えたことある?」
P「うーん……そうだなぁ」
P「まだ独り身でいたいって思ったり、反対に寂しいなって思うこともあるな」
加蓮「へー、そっかぁ。Pさん意外と若いもんね」クスッ
P「い、意外とは余計だっ」
加蓮「ふふっ♪」
P「ったく……そういう加蓮はどうなんだ? 女の子の夢だったりするだろ?」
加蓮「私は……うん、最近になって夢見るようになった、かな」
P「最近?」
加蓮「ふふ、誰かさんにウェディングドレス着させてもらってからね」
P「ん、あぁ……あのイベントか。綺麗だったぞ、加蓮」
加蓮「…………、うん」
P「……加蓮?」
加蓮「あ、ごめんね。……やっぱりさ、夢があるっていいよね」
P「え?」
加蓮「目標に向かって頑張る、っていうのがさ。私のキャラじゃないって思ってたんだけど」
加蓮「私、けっこう熱くなる方だったみたい。ふふふっ」
P「……だな。アイドルになる夢、諦めないでよかったろ?」
加蓮「うんっ。全部全部Pさんのおかげ! ありがとっ」ニコッ
P「ふふ、あぁ。どういたしまして」
加蓮「ね、Pさん」
P「なんだ?」
加蓮「いつかPさんが結婚したいなーってなったら、私に言ってね?」
P「……一応聞こう、なんでだ?」
加蓮「当然、私がお嫁さんになってあげるってこと!」
P「…………」ツネー
加蓮「むぇー」ムニー
P「寝言は寝て言おうなー」
加蓮「ふふ、照れてるんだー?」
P「あのなぁ……。あ、そうだ」
加蓮「なぁに?」
P「お嫁さんって言ったら料理だろ。俺も料理上手な娘がいいなぁ」
加蓮「うっ……!」
P「加蓮はどうだったかなー。ああ、ポットでお湯沸かすくらいしかできないんだっけ?」
P「いやぁ残念だ、加蓮が料理できたらぜひ嫁にもらいたいんだけどなぁ!」ニヤニヤ
加蓮「むー、Pさんのいじわる!」プイッ
P「ははは、頑張れ加蓮。いつか美味い飯、毎日食わせてくれよ」
加蓮「……へっ?」
P「夢を叶えるなら、努力しないとな。俺も加蓮に釣り合う男になるよ」
加蓮「え、Pさん……本気? こんな私……もらってくれるの?」
P「そういう予定ってことだ。まだまだやらなきゃならないこと、たくさんあるだろ?」
加蓮「やらなきゃ、ならないこと……」
P「加蓮は小さな頃、なにを夢見た? なんになりたいと思った?」
加蓮「私の夢……私のなりたいもの……」
加蓮「…………うん」
加蓮「……私まだ、トップアイドルになってない」
加蓮「最高のステージ、ファンのみんなやPさんに見せなきゃね!」
P「うん、その意気だ! でも先は長いぞー?」
加蓮「ふふ、平気平気。Pさんとなら頑張れるよ!」
P「お、頼もしいな。……料理も少しずつな?」
加蓮「う……そっちも頑張る。ま、まずはコンロの付け方を……」
P「そこから!?」
加蓮「だ、だってホントになんにもできないの! 家庭科の実習もサボってたし!」
P「加蓮……」
加蓮「お願いそんな目で見ないで」シクシク
P「はぁ……しょうがないな。俺も練習付き合うよ」
加蓮「うぅ……いいの?」
P「ふたりの共同作業、なんてな。ひとりでやるよりその方がいいだろ?」
加蓮「Pさんと一緒かぁ……いいかも。素敵」
P「あー、なんか自分で言って恥ずかしいな。あはは」
加蓮「ふふ、そんなセリフ似合わないもんね」
P「なんだとー」ワシャワシャ
加蓮「きゃっ、もーっ! 髪型崩れちゃうよっ」
P「はは、これからも二人三脚でいこうな?」ナデナデ
加蓮「うん。もっともっと私の夢、叶えてね?」
P「あぁ、任せろ」
加蓮「よろしくね……私の旦那さま!」
P「まだ早いわっ」ツネー
加蓮「むぇー。ふふふ♪」ムニー
おわり
昨日に間に合わなかったけどいい夫婦ってことでひとつ
加蓮を幸せにしてあげたい
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