オリss 人工少女 (8)
人工少女「だぁ…だぁ…」
純粋なる研究者「ーアアアははははは!ついに、最高の生物が誕生した!
感情も、理性も、生殖機能も、そしてなにより思考を持つ完璧な存在!
ぁあああああ最高だ。足が笑っているぞ!勃起しているぞ!手が震えているぞ!
私は成し遂げたのだ!あの愚昧な連中が悔しがる姿が見えるぞ!
私が正しかったのだ!」
人工少女「あぅあ♪」
助手「や、やりましたね。念願がやっと…うっうっ」
純粋なる研究者「泣くな泣くな!今日は笑え!
しっかし、陰気なお前もよくぞこれまで着いてきてくれた!
ナニカ欲しい物はあるか!なんでもは無理だが、お前が望むならプレゼントしてやらんでもない!」
助手「本当ですか!?」
人工少女「うっ!?」
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純粋なる研究者「ああ言え!私がこんなに機嫌が良い日などもうこないぞ!」
助手「それなら、ありますあります。どうしても欲しいものがあるんです」
純粋なる研究者「遺影!」
人工少女「だっ!」
助手「貴方です!」
純粋なる研究者「…」
人工少女「…」
助手「具体的に言うと貴方からの愛です…」
純粋なる研究者「私が愛するのは死んだ妻だけだ」
人工少女「」
助手「」
純粋なる研究者「さて、まずはこの子を育てねばならんな。
幾らスペックを人間よりも引き上げたとはいえ、精神が赤子では何の意味もない。
このまま発表して、連中にいいようにいじくりまわされるのも気に喰わん」
人工少女「」コクコク
助手「」
純粋なる研究者「ついでに対妖魔性能も確かめねばならんしなぁ…ええい、いつまでぼけっとしているつもりだ。お前も案を出せ!」
助手「」
純粋なる研究者「私が育てるのは立場的にまずいし、身分登録証がないから学校に通わせるわけにもいかん。ぐぬぬ」
人工少女「あうー…」
助手「」
純粋なる研究者「お前やってみるか」
人工少女「は?」
助手「…ふぁっ!?」
純粋なる研究者「お前もいろいろと欠損はしているが女だ。母性本能は残っているだろう」
助手「欠損なんかしてませんよ!年齢的には花も恥じらう乙女なんですよ!だから、その」
純粋なる研究者「なんだ?」
助手「お乳は、まだ、でません////」
人工少女「んんっwww」
助手「なんだか彼女に笑われた気がしたのですが」
純粋なる研究者「いや、赤ん坊に笑うという感情はまだ存在していない。
私たちがそう感じるように、筋肉が動いているだけだ」
人工少女「ゔん」
助手「むー」
純粋なる研究者「疲れているんだろう。今日は休め。この子を寝かせてから
私も惰眠を貪るとしよう」
助手「そうですね。目を開くものが思索の網から逃れんことを」
純粋なる研究者「目を閉じるものが夢幻のくらやみに囚われぬことを」
助手「おやすみなさい」スタスタ
純粋なる研究者「おやすみ」
人工少女「だ?」
純粋なる研究者「ああ、これは眠るときにかける古いお守りの言葉だ。
あとでお前にもやってやる」ナデナデ
人工少女「あぅあ♪」
純粋なる研究者「と、言ってみたはいいが」
人工少女「あぅあ~?」
純粋なる研究者「寝させるためにはどうすればいいのだろう」
人工少女「」ガクッ
純粋なる研究者「私なんかはダイヤモンドの結晶構造を思い浮かべると心が安らぐのだが、お前もそうか?」
人工少女「やっ」
純粋なる研究者「ぬう、どうも嫌がっているようだな。あの原子同士の美しい繋がりを一度見せる必要があるな」
人工少女「ゔ~」ギリギリ
純粋なる研究者「おっと歯ぎしりはしないように。生成したばかりの歯はもろいからな、直ぐに欠けるぞ」
人工少女「ぇ」パキッ
純粋なる研究者「やれやれ、口をいーってしなさい。間違っても呑み込まないようにな」
人工少女「いーぃー」
純粋なる研究者「どれどれ…折れたのは犬歯一本だけか。破片は…舌の上か」指つっこみーの
人工少女「ひぅ////」ペロペロ
純粋なる研究者「こら私の指を舐めるんじゃない!あー…べとべとだ」
純粋なる研究者「まったくだから子供はニガテなんだ」ハンカチでフキフキ
人工少女「んー」スリスリ
純粋なる研究者「なんだ、急にすり寄ってきたな。…まさか私の指をまた舐めたいのか?」
人工少女「んっ!」
純粋なる研究者「だ め だ。あと、もう絶対にお前の口には近づけんからな!」
人工少女「ゔ~」ギリギリ
純粋なる研究者「ばかもの!そんなことをしたらまた欠けるぞ!」
人工少女「あぅあ♪」パキパキッ
純粋なる研究者「」
流し台
蛇口ジャー
純粋なる研究者「やはり私には子育ては無理だ。
欠けた歯を取り出すたびに舐められるなんて、耐えられん。
しかも、破片を隠すもんだから、指がふやけてしまったぞ。
やはり助手に預けてしまおう…」
人工少女「うっ…」ピコーン
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