頼子「納豆、ですか?」 (24)
モバマス 古澤頼子のSSです。
といってものんびり雑談しているようなお話なので、お気楽にお楽しみください。
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古澤頼子(以下頼子)「納豆、ですか?」
モバP「ああ。最近食生活の改善に力を入れていてな」
頼子「確かに、納豆は日本人の健康食の一つとして数えられていますね……」
モバP「この間一緒に朝食を摂る時があっただろ? あの時に頼子は食にも関心持ってたみたいだからな」
頼子「そう、ですね……」
頼子「そもそも、納豆とは大豆を納豆菌によって発酵させた食品全般を指す言葉でした。昨今では特に、家で簡単に楽しめるよう商品化の進んだ糸引き納豆の事を特に納豆と呼ぶのが一般化しています」
モバP「ほう、やはりというか何というか、詳しいな」
頼子「旬は冬、その頃は医者もいらないという言葉もあったそうですよ」
モバP「納豆に旬なんてあったのか。もう今じゃ毎日食べられるくらい一般化してるから知らなかったぞ」
頼子「ちゃんと、冬の季語でもあるので…凛さんと句を読んで遊ばれる時にでも使ってみて下さい」
頼子「それで……納豆について何を知りたいのでしょうか?」
モバP「ああ、頼子ならではの美味しく食べる方法、みたいなのってあるかなって思ってな」
頼子「なる、ほど? ですがそういうことでしたら、もっと相応しい方がいらっしゃるような……」
モバP「まぁ、最初に思いついたのが頼子だったからさ。何でもいいんだ。お願いできるか?」
頼子「……私が最初、でしたか」
頼子「………はい。それでは私なりの食べ方について、お話させていただきますね」
モバP(お、いい笑顔だ)
頼子「と、言いましても。あまり特別な食べ方をしているわけではないんですよね」
モバP「ってことは、頼子もご飯にかけて食べる感じなんだな?」
頼子「はい。ご飯にかけて食べるのにも、その後掻き混ぜる方と載せたままの方がいますよね。Pさんはどちらですか?」
モバP「俺は載せたままだな。掻き混ぜると後で食器洗うのが大変で……」
頼子「味についての探求ではない所が、Pさんらしいですね。でも、私もご飯に載せたまま食べる方なんです」
頼子「私の場合は、粘り気がない方が好きなので、先にタレを入れてから掻き混ぜます」
モバP「ええ!? 納豆はあの粘り気あってこそだと思うけどなぁ」
頼子「えっと、その……口についてしまったりすると、恥ずかしいので」
モバP「ああ……」
頼子「茜さんが以前納豆ご飯を食べている所を見たのですが、豪快に白米と一緒に頬張っている姿は…可愛かったです」
モバP「ご飯に合う物はなんでも大好きだもんなぁ、茜は」
頼子「あれだけ美味しそうに、楽しそうに、明るく振る舞えるのでしたら。ああいった食べ方も似合うんでしょうね」
モバP「頼子はどちらかというと、口をあんまり開けないもんな。上品で綺麗に食べる」
頼子「……こほん。話を戻しますね」
頼子「そういうわけで、特別な食べ方はしていないんです。後は知っている範囲ですと、掻き混ぜる段階で色々な物を混ぜる食べ方があるといったくらいでしょうか?」
モバP「そう、それだ! それが知りたかったんだよ。頼子の知識的な面の本領発揮だ」
頼子「えっと…そうですね。例えば辛みを足したり、甘みを増す物を入れたりしていくのが常道ですね」
モバP「芥子を入れたりとか、海苔を混ぜたりしていくんだな。市販のにも結構あるよな」
頼子「既にそういった物は試されたのですか?」
モバP「いやぁ、実のところどれから手をつければいいのかとかさっぱりでな。手つかずなんだ」
頼子「なるほど、Pさんは言わば、納豆初心者というわけですか」
頼子「ふふ、それでは納豆初心者のPさんに、一つアドバイスをお教えしますね?」
モバP「おお。何だか急にそれっぽくなってきた! よろしく頼む!」
頼子「味を足すことも大事ですが、そもそも大豆の大きさでも味が変わるんですよ」
モバP「なん……だと………!」
頼子「極小粒、小粒、大粒。他にも表記がありますが納豆にされた豆の大きさが、主に食べ応えに関わります」
モバP「どれも掻っ込んだら大差ないって訳じゃないのか」
頼子「舌触りや喉の通りにも関わりますから、食べ比べてみますと違いに気づきやすいですよ」
モバP「……で、どれが一番美味いんだ?」
頼子「私はしっかりと噛みたいので大粒の物を好みますね。小粒や極小粒ですと少し…」
モバP「その言い方だとそこは好みの問題になってきてるってことか」
頼子「……そうですね。ですが時代と共に大粒に代わる小粒、極小粒が普及してきている状態ですので、大粒は減っていくかもしれません」
モバP「そりゃまた、どうしてだ?」
頼子「納豆汁、というのはご存知ですか?」
モバP「納豆汁?」
頼子「その名の通り、味噌汁の具に納豆を加えた物です。こちらには挽き割り納豆を用いるのが一般的ですね」
モバP「納豆を味噌汁に、か」
頼子「ご存知の方は多いと思いますよ。歴史もあり、ご家庭の味として親しまれている地域も多いですから」
モバP「なるほどな。で、これがどうしたんだ?」
頼子「納豆汁に使われる大豆は、大粒の物が主流でした。それがそのまま納豆消費の大部分を担っていたのですが、先程も言ったように糸引き納豆が主だって消費されるのが一般的となり、それに伴い納豆汁自体の分布は全国規模から相対的に縮小している傾向が出てきたんです」
モバP「ああ、つまり需要が変わって、純粋に変化してきてるってことなんだな」
頼子「そういうことです」
モバP「となると、大粒じゃなく小粒の方を食べていった方が後々物不足に困ることもないのかな?」
頼子「どう、でしょうか。味の多様化も今の時代の風潮ですから、このまま残り続ける可能性も十分にあります」
モバP「納豆汁がご家庭の味で残り続けるように、か?」
頼子「はい」
モバP「っていうか、頼子やっぱり詳しいじゃないか。食べ方についても」
頼子「………」
モバP(ノートで口元を隠してごまかしながら照れてる。可愛い)
モバP「はぁー、それにしても納豆についてここまで話が広がるとは思わなかった。頼子と話すと楽しいな」
頼子「少しでもお役に立てたなら、何よりです」
モバP「ああ、何となく方向性は見つかったし、納豆汁ってのにも興味が沸いたな」
頼子「……でしたら」
モバP「ん?」
頼子「今度、研究会と称して納豆汁を一緒に作ってみませんか? 私もあまり馴染みのない物、ですので興味があります」
モバP「おおー、いいなそれ。休日合う時にやってみよう!」
頼子「はい。美味しかったら、他の皆さんにも振る舞ってみたりしましょう」
モバP「そうなると本格的に調べてみないとなぁ。なんだろう、知るって楽しいな?」
頼子「Pさんがそう言ってくれると、一番嬉しいかもしれません。知ることの楽しさを、共有できるなんて…」
モバP「頼子の知識にはいつも頼らせて貰ってるからな。研究会じゃ俺が腕を振るうぞ!」
頼子「それは、楽しみにしていますね」
モバP「料理得意って程じゃないが、一人暮らしで数だけはこなしてるからな。変なことにはならないなず」
頼子「…本当に、楽しみ」
モバP「はは、微力を尽くさせて貰うさ」
ヤイノヤイノ
事務仕事中のちっひ(………お腹すいたぁ)
以上です。
納豆……ごほん、頼子可愛いが少しでも伝われば幸いです。
ありがとうございました。
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