P「そうなんだよ」
律子「で、それがどうかしたんですか?」
P「いやぁ、一応グッズをいくつか考えてみたんだが、なにしろ考えたのが深夜だったから、今朝見直してみたら意味不明で……」
律子「それで、私に確認して欲しいと?」
P「そういうことだ」
律子「で、どれくらい考えたんですか?」
P「とりあえず10個くらいだな」
律子「妥当な量ですね……」
P「仮商品名と商品説明だけ言うから、アリかナシかのジャッジを頼む」
P「あえてアイドルの名前は出さないから、考えてみてくれ」
律子「なるほど、そういうことなら任せてください!」
※一応チェックはしましたが誤字脱字あったら脳内保管でお願いします
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P「まずは商品番号1!ヌルヌルちゃん!」
律子「ふつうのぬいぐるみに見えますけど……」
P「チッチッチ……これ、持ち上げてみてくれ」
律子「わかりまし……うわっなにこれ!?」デロー
P「特殊素材を使った女の子のぬいぐるみだ!ヌルヌル動いて非常に気持ちが悪い!」
律子「気持ちが悪いと思うなら作らないでくださいよ!」
P「今ならプチシューも付いてくる!」
律子「知らないです!」
律子「初っぱなから謎だったわ……」
P「で、判定の方は?」
律子「……いやナシでしょう。誰が買うんですかアレ」
P「そうか……では続けていくぞ!商品番号2!コロッケ(二階堂精肉店)!」
律子「アウトーー!」
P「えっ何でですか!?このコロッケ、そのまま食べると上顎に刺さって少し痛いくらいサクサクの衣なんですけど、ソースをかけると少しふやけて丁度良いサクサク具合になるっていう、よく考えられたパン粉、さらに中身の挽き肉とジャガイモが……」
律子「そういう問題ではないでしょう!キャラ崩壊と住所バレが同時に付いてくるとか地雷も地雷じゃないですか!なに考えてるんですか!」
P「美味しいのに……」ショボン
P「結果の方は……」
律子「ナシに決まってます!」プンスコ
P「そうか……じゃあ気をとり直して次!商品番号3!サックス!」
律子「サックス」
P「そう、サックス」
律子「……これはただのサックスじゃないんですか?」
P「まぁ現時点ではな。発売時には彫金師さんの手で『痛サックス』になっている予定だ。数量限定販売になると思うけどな」
律子「まぁこれならアリなんじゃないですか?どれくらいの利益になるか計算してみないとわかんないですけど」
P「やったぜ!初めて律子にOK貰えたぞ!」
P「じゃあこのまま行くぜ!次は商品番号4!芸術作品(商品名未定)だ!」
律子「……なんですかこれは?」
P「アートだ」
律子「でもこれってそこら辺に落ちてる木とかでできてません?」
P「アートだ」
律子「ガラクt」
P「アートだ」
律子「これはナシの方向で……」
P「なんだと!?自信作だったのに!制作者側もノリノリだったのに!!」
律子「でもあのガラk……アートは、まぁその……いえ、なんでもないです。つ、次いきましょう!」
P「釈然としないな……じゃあ次だ!商品番号5!マシュマロ詰め合わせセットだ!」
律子「これまた誰なのか予想しやすい……」
P「大きい袋に小袋がいくつか入ってるタイプだ!マシュマロの色は黄緑色!体に悪そうだと思ったら負けだ!」
律子「そう言うから体に悪そうに思えるんですよ!」
P「ウミウシ味だ!」
律子「絶対買いません!」
律子「……まぁ、アリだと思います。頭おかしいとは思いますけど」
P「頭おかしい……?」
律子「不思議そうな顔しないでください」
P「じゃあ続いて商品番号6!西洋かるたです!」
律子「西洋かるた……?トランプじゃないんで……あっ」
P「A~Kまでの数字のカードは日本人も知らない日本に関する豆知識が、ジョーカーには、まぁ予想通りだと思うが、アイドルが印刷されてるぞ」
律子「その豆知識っていうのは?」
P「んー、たとえば、『天皇陛下が自分でメニューを選べる貴重な食事は駅弁』とかかな」
律子「うわ知らなかった……よく52個も調べましたねこんなの」
P「正直これが一番辛かった。審査通らなかったら泣いちゃう」
律子「でもアリだと思いますよ。普通に私も欲しいと思いましたから。でもちょっとアイドル成分が足りない感じは否めませんね……」
P「そうか……再検討してみよう。じゃあ次、商品番号7!デジタル目覚まし時計だ!」
律子「おや、急に普通なものになりましたね」
P「アラームをかけた時間になると、上のボタンを叩くまで『私には時間がないんです!』と鬼気迫った様子で叫んでくれるぞ」
律子「それ本人に怒られなかったんですか……」
P「微妙な顔してたけどOK貰ったぞ」
律子「なら良いんですけど……」
P「さらに追加機能として、本人の言う『うどんを最高の美味しさで茹でられるアラーム』が麺の種類ごとに付いててアラームのボタンの数に狂気を感じる」
律子「もう別商品にしてくださいよ!」
P「蓮コラみたい」
律子「やめて!」
律子「まぁ本人に許可とったならアリで良いんじゃないですか?うどんを最高の美味しさで茹でられるアラームは要検討ですけど」
P「本人イチオシの機能なのになぁ……じゃあ次だ、商品番号8!シマシマ目覚まし時計だ!」
律子「被ってる!」
P「アナログ時計だ!」
律子「本質的には一緒です!」
P「名前の由来はもちろんこのシマシマの外見だが、設定した時間になると『もう時間がないんです!』と鬼気迫った様子で」
律子「同じじゃないですか!」
P「だが律子、よく考えてみて欲しい。商品がほぼ同じだとしてもユーザーの好きなアイドルはそれぞれ異なる。だからどちらもそれぞれ需要があるんだよ」
律子「……確かにそうですね。カード性能はほぼ同じでも担当アイドルが出るまでガチャ回す人の方が多いくらいですからね」
P「そういうこと。」
律子「これはアリで良いでしょう!」
P「勝った」
律子「で、次はどんなのですか?」
P「次はコレ、商品番号9!アロマディフューザーだ!」
律子「あぁ、なるほど、タイアップ商品ですね。宣伝ガールはあの子に決まりですね」
P「そうだ。わりとそれだけだ」
律子「だんだん説明が雑になってきてますね……」
P「どうせならアイドル○○ちゃんの香りのアロマ、とか作りたかったんだけど」
律子「ちょ、怪しすぎるんでやめてくださいよそれは」
律子「普通にタイアップ商品としてなら良いんじゃないですか?」
P「そうか!これでうちの事務所でも小鳥蒸しができるな!」
律子「?」
P「いや、なんでもないんだ。なんでもない。じゃあラストの商品行こうか。ラストはこれだ!商品番号10!オリジナル小説『帝都に吹く風』だ!」
律子「まさかの小説」
P「時は明治、とあるマンションで変死体が発見される。主人公の美少女探偵・ユリはその事件を調査中にある組織と出会う。その組織の野望を主人公の生まれ持った風を操る能力で打ち砕くと言うストーリーだ」
律子「なんというか……てんこ盛りですね」
P「試しに読んでみたが、そのてんこ盛り加減を不快に感じさせない見事な内容だったぞ」
律子「もう小説家目指した方がいいんじゃ……」
P「さすがうちのアイドルだな!はっはっは」
律子「でも面白かったんならアリですね!」
P「そうだろ?律子もぜひ読んでみるといい」
律子「わかりました」
P「さ、俺は明日の会議に向けて書類つくって帰るぞー!」
律子「あまり根を詰めすぎないようにしてくださいねー!」
_人人人人人人人人_
> 唐突な終わり <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
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