プロデューサー「毒舌キノコを食べてしまいました」  卯月「私も!」 (87)

北海道の親戚からプロデューサーの元に雑きのこが送られてきた。
都会の店では見た事もない珍しいきのこが、ビニール袋に入っている。

日曜日の朝早くに来たプロデューサーは、
やるべきことが何もなかったので、きのこ鍋を作ろうと思い立った。
手つき鍋に味噌ときのこを入れ、カセットコンロの上に置いた。

事務所の自室で一人、きのこ鍋を作って楽しむ。
贅沢な朝の使い方だと、プロデューサーは思った。

きのこが煮える頃、ドアをノックする音が聞こえた。

卯月「おはようございます!」

卯月が部屋に入って来た。

P「おはようございます。早いですね島村さん」

卯月「なんだか早くに目が覚めてしまって」

P「私たち以外、まだ誰も来ていません」

卯月「あ! それ美味しそうですね」

卯月がきのこ鍋に目を付けた。

P「親戚が北海道から送ってきた雑きのこです。
  山にきのこ狩りに行って採ったそうです」

卯月「私も頂いて良いですか?」

P「是非」

卯月「朝ごはん、まだ食べてないので助かります!」


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プロデューサーは卯月と一緒にきのこ鍋を食べた。

卯月「美味しいですね!」

P「うん、山のきのこは格別です」

卯月「これ、なんていうきのこですか?」

P「さあ……分かりません。見た事もない種類ですね」

卯月「こんなに美味しいきのこ、初めて食べました」

きのこを食べて楽しんでいる所に、星輝子がやって来た。

輝子「何だか美味しそうな……きのこの匂いがするぞ」

P「あ、星さん」

輝子「へえ、きのこ鍋ですか。いいですねえ」

P「たくさん作ったので、よかったらどうぞ」

卯月「そうだ。輝子ちゃん、きのこの種類分かりますか?」

P「普通は見かけない種類なのです」

輝子「珍しいきのこ……どれどれ」

輝子は鍋の中のきのこを見て愕然とした。

輝子「こ、これは! 毒舌キノコ!」

P「毒舌キノコ?」

卯月「え! 毒キノコなんですか!?」

輝子「一種の毒キノコなんだけど……これは」

輝子は毒舌キノコについて説明した。
何でも、食べると攻撃性と嗜虐性が増して毒舌になるそうで、
どんなに温厚な人でも性格が豹変してしまうという。

輝子「学名・Irankotoiu ariyosii です。
   絶滅したはずの種類なのですが……一体どこで?」

輝子は語った。
戦国時代、このキノコが引き起こした舌禍事件で一国が滅びた事……。
江戸時代、このキノコによりある藩が内乱の危機に陥った事……。
そういった危険性から、江戸幕府によって徹底的に駆除された事……。
危険なキノコであることを力説した。

P「北海道の親戚が山で採ってきた物です」

輝子「そうか……きっと、北海道まで幕府の力が及ばなかったんだ」

卯月「た、食べても害はないんですよね?」

P「毒舌になるだけなら、黙っていれば良いわけですよね?」

輝子「そうはいかないかな……これを食べると饒舌になる……
   毒舌を人に言いたくて仕方なくなるらしい……」

卯月「そんな! 何とかしてくださいよ! このキノコオタク!」

P「そうですよ! キノコと絶叫しか取り柄がないのですから!」

輝子「あ、さっそく始まったか……」

毒舌キノコを食べた二人は、互いに毒舌で罵り合った。

卯月「プロデューサーさんのせいでこんなことに!
   不審者っぽい人が不審なキノコ持ってくるからですよ!」

P「食い意地張っている島村さんが悪いです!
  いつもヘラヘラしているくせに、都合が悪いと被害者ぶるなんて!」

卯月「仏頂面より笑顔のほうがマシです!」

こんな様子を輝子は呆れて眺めた。

しばらくして、渋谷凛とアナスタシアが部屋にやって来た。

凛「おはよう」

アナスタシア「おはようございます」

P「あ、ソ連の女と渋谷さん。おはようございます。
渋谷さんは、相変わらず援助交際やってそうな見た目ですね」

凛「はい? あんた……今なんて言ったの?」

アナスタシア「ソ連?」

P「高校生のくせにピアスなんか開けているのはビッチですから」

卯月「そこまで言ったら可哀想ですよ~。
凛ちゃんはいかにも高校デビューっぽい人じゃないですか」

P「そうですね。本当は根暗でしょうね。
  中学までは根暗でボッチだった事が見て取れます」

卯月「そういう女の子が、
高校に入った途端にピアス開けたりするんです(笑)」

P「あるあるですね(笑)」

凛「ちょっと、何なの?」

輝子は凛とアナスタシアに毒舌キノコの説明をした。

凛「ふーん、毒舌になったんだ」

アナスタシア「シトー? グリブィ……キノコのせいですか」

卯月「アーニャちゃん。今なんて言いました?」

アナスタシア「グリブィ」

P「何? 何? 何言っているのか分かりませんね」

卯月「何ていう意味でしょうね?」

P「ママー! ご飯の前に手を洗ったよ! ですかね?」

アナスタシア「キノコよ! キノコ!」

卯月「日本に来たら日本語喋ってくださ~い(笑)」

P「これだからロ○ケは困ったものです」

アナスタシア「二人ともヒドイです……」

凛「これ、何とかならないの?」

今日はここまでです。
毒舌になったPと卯月。
これから未央、きらり、杏、かな子、智絵里がやって来て……

                .-――--ュ_
              ∠: : : : : : : : : : : `丶、
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     ゝ、:_:_:_:_:_:イi  代ソ     / ´`ヽ _  三,:三ー
      ≦: : : : 仆!        ':(--  / ̄ ,    ̄ ̄ ̄
        孑一': :∧      ' (  ...|  /!
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           ´⌒≧  ` 一' :(--‐‐'´}    ;ー------
       ,r― ≠ー/  { 丶 _  ィ<`ヾ-‐ーー'"
       ハ   {/   i      }  \.i}   /  :i
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廊下に出た凛、卯月、アナスタシア、プロデューサーは、
川島瑞樹と出会った。

瑞樹「おはよう」

P「おはようございます。化粧濃いですね」

卯月「25歳がお肌の曲がり角って言いますからね」

瑞樹「いきなりね」

凛「これには事情があるんです……」

凛は瑞樹に毒舌キノコの説明をした。

瑞樹「キノコ? キノコのせいなの?」

卯月「オバサン。分かりましたか?」

瑞樹「え、ええ……わかるわ」

瑞樹は不機嫌そうに立ち去って行った。

凛「これは出歩かせない方が良さそうだね」

凛は卯月とプロデューサーを
シンデレラプロジェクトの部屋まで連れてきた。
輝子は、寮の自室に戻って、
毒舌キノコについて調べることにした。
治療法が分かったら凛にメールすると言った。

凛「とりあえず、皆にもこの状態を見てもらわないとね」

卯月「えー、晒し者にする気ですか~?」

凛「だって、いきなりその状態で出会ったら驚くじゃない」

そうこう話している内に、本田未央がやって来た。

未央「おっはよー!」

P「朝からウルサイですね」

卯月「未央ちゃんはテンションおかしいんですよ」

P「燃費がいい本田、サッカーが巧い本田、やかましい本田ですね」

卯月「未央ちゃんは燃費が悪そうですよ」

未央「え~? いきなりひどいなー!」

凛はやって来た未央に毒舌キノコの説明をした。

未央「毒舌になったの? 問題ないって!
   未央ちゃんは心が広いからさ!」

P「空気が読めないの間違いでは?」

卯月「図太い神経だから大丈夫なんですよ」

未央「私は空気読めるほうだぞ~」

P「どこかですか?」

未央「友達にもよく言われるもん」

卯月「それ、本当に『友達』なんですか?」

未央「え? どういうこと?」

卯月「未央ちゃんが友達だと思っているだけじゃないですか?」

P「相手はそう思ってないかもしれませんね」

未央「やだな~! ちゃんと友達だって言ってくれるもん」

卯月「社交辞令ですよ」

P「面と向かって友達じゃないって言い難いですから」

未央「そ、そんな!」

卯月「未央ちゃんみたいな人に友達いるとは思えません」

P「空気読めないしウルサイですから」

未央「え……」

卯月「ひょっとして、私の事も友達だと思っていたんですか?」

P「あー、そういう勘違いはいけませんね」

未央「しまむー?」

卯月「周りの人に好かれていると思っていれば、幸せですよね」

P「本当は孤独なのに」

未央「ちょ、ちょっと……やめてよ」

卯月「あ、ひょっとして傷付いちゃいました?」

P「目に涙が浮かんでいますよ」

未央「あ、あのさ、私ちょっとコンビニ行ってくるね」

卯月「あ、そうやって逃げる気ですか?」

P「逃走は得意技ですよね」

卯月「そうそう。未央ちゃんは気まずいとすぐ逃げますよね」

未央「わ、私、逃げてなんかないし」

卯月「ニュージェネの最初のライブでも逃げましたよね(笑)」

P「逃走癖があるんですよ、きっと」

未央「あ、あのときは悪かったと思うよ」

卯月「あれ、ちょっと泣いていませんか?」

未央「泣いてないよ!」

卯月「未央ちゃんってすぐ泣きますからね(笑)」

P「ニュージェネの中では一番泣き虫ですよ」

未央「もう行くね!」

卯月「一人で演劇の練習でもやっていて下さい」

P「公園でやっている人もいますよ」

未央「もう知らない!」

凛「未央。落ち着いて」

未央「だって……」

凛「キノコでおかしくなっているだけだから」

未央「そりゃそうだけど……」

凛「まともに相手する事ないし、逃げたらダメだよ」

未央「う、うん」

未央はソファに座り込んで目頭を押さえた。
悔しそうな目で卯月とプロデューサーを睨みつけた。

凛は溜息をついた。
それから、他のメンバーへ毒舌キノコについてメールを打った。

プロデューサーと卯月は、
毒舌を言い合ってゲタゲタ笑っている。
そんな中、双葉杏と諸星きらりがやって来た。

きらり「おっはよー☆ Pちゃん変なキノコ食べたにぃ?」

杏「なんか面倒くさい事になっているそうだね」

P「出た! 戸愚呂兄弟ですか!」

きらり「なんのことだにぃ?」

杏「私は武器になんかならないぞ!」

P「デンデン デンデン デンデン デンデン ×2 デーーーン!」

卯月「それなんですか(笑)」

P「幽白の音楽知らないんですか?」

卯月「その世代じゃありません~」

きらり「さっきから分からないにぃ?」

杏「普通、今の10代には通じないだろうに……」

卯月「それはそうと、その語尾なんとかならないですか?」

きらり「にぃ?」

卯月「もう! ぞわぞわします!」

P「大女総身に知恵が何とやら……ですね」

杏「はぁ……たしかに面倒くさいや」

きらり「Pちゃんがちょっと乱暴になったゆ☆」

P「それはそうと双葉さん」

杏「何?」

P「印税生活が目標だそうですが
  あなたは歌唱印税の安さを御存じないんですか?」

卯月「アイドルにはほとんどお金が入らないんですよ~」

杏「し、知ってるけどさ」

P「それなら、もうちょっとやる気出して貰わないと」

卯月「だらけていたらダメですよ」
 
杏「わかったわかった。その内、作詞作曲もやってみるよ」

凛「この二人には毒舌があまり通じないみたい」

杏「まともに相手にしたら面倒だしね」

きらり「きらりは怒ったりしないゆ☆」

きらりと杏には、毒舌があまり効かなかった。
かといって、卯月もプロデューサーも凹まない。

しばらくして、三村かな子と緒方智絵里がやって来た。

かな子「おはようございます」

P「おはようございます。ほほえみデ○」

卯月「ゴーマーパイルですか(笑)」

P「知っているのですか?」

卯月「お父さんと映画でみました」

かな子「いきなり凄いですね。
クッキー焼いて来たから食べて下さい。
甘い物でも食べれば落ち着きますよ」

卯月「また食べ物ですか?
食べる事ばかり考えているから痩せないんですよ」


P「すぐに菓子を勧めて来てフグオみたいな人です」

卯月「フグオですか~(笑)」

かな子「お、美味しいですよ」

P「ピザでも食ってろって思います」

卯月「かな子ちゃんって絶対ピザ大好きですよね(笑)」

かな子「ピザでもお菓子でも、食べるのは楽しいですよ♪」

卯月「そうやって食べる事ばかり考えてるんですよね♪」

P「やっぱりブタですか。ブタはブタ小屋へ行きなさい」

卯月「ブーブーブー!」

かな子「わ、私……ぶ、ブタさんですか」

智絵里「か、かな子ちゃん、ぽっちゃりだけどダンス得意だよ」

卯月「あー! 動けるデ○ですね!」

P「まるでサモハンですね」

杏「サモハンも今の10代は分からないって……」

きらり「Pちゃんはオジサンだにぃ☆」

智絵里「あの……キノコでそんな乱暴に……」

P「え、何ですか」

卯月「はっきり喋らないと分かりませんよ!」

智絵里「あの……その……」

P「はっきり言ってください」

卯月「何が言いたいんですか!」

智絵里「えーと……やっぱり……いいです……」

P「はっきり喋ってください! ほら! ほら!」

智絵里「ひい……」

凛「ちょっと! やめなよ!」

P「なんですか? 横槍ですか?」

卯月「私たちは智絵里ちゃんに聞いているんです!」

アナスタシア「可哀想です」

P「言いたいことがあるなら言うべきでしょう」

智絵里「え、その……」

卯月「しゃきっとしてください!」

P「ジジイのF○CKの方がまだ気合が入っていますよ!」

卯月「ほら! 頑張って智絵里ちゃん(笑)」

智絵里「うう……うえ……うえ……」

かな子「泣いちゃったじゃないですか!」

凛「卯月! プロデューサー!」

卯月「なんですか! 私たちが悪者みたいじゃないですか!」

P「泣くほどの事じゃないですよ」

卯月「凛ちゃんが怒鳴るからいけないんですよ~」

P「私たちは悪くありません」

凛「私のせいにしないで!」

卯月「凛ちゃんすぐ怒るから怖いです」

P「クールなようで怒りっぽい」

卯月「ですよね~」

P「渋谷さんが泣かせたんですよ」

凛「ごまかさないでよ! あんた達のせいでしょ!」

卯月「ほーら、またすぐ怒鳴る(笑)」

P「いけませんねえ」

卯月「育ちの悪さがにじみ出ていますよ」

P「ピアスなんかしてるDQN高校生ですから、仕方ないでしょう」

未央「しまむー……プロデューサー……」

P「ほら! 緒方さん! 頑張りましょう!」

智絵里「ぐす……ぐす……」

P「泣いていても分からないですよ! ほら! はっきり!」

卯月「あはは! 強引! 強引! 止まらない!
   プロデューサーさん! 止まれないから~!」

P「緒方さんが言いたいこと言うまで止めませんよ!」

智絵里「ぐす……もうやめて……」

凛「いい加減にして! もうたくさん!」

卯月「だーかーらー……凛ちゃんが怒る事じゃないですよ!」

P「そうですよ」

凛「不愉快だよ! そういうの!」

卯月「あはは! 正義の味方ですか(笑)」

凛「やめて……卯月のそんな意地悪な笑顔見たくないよ……」

卯月「だって、おかしいじゃないですか(笑)」

P「言いたい事を自由に言えるって気分が良いですよ」

凛「こうなったら強硬手段に出るしかないね。きらり!」

きらり「にゅ?」

今日はここまでです。
次回、言われ放題の凛たちが反撃に転じます。

凛「殴って吐かせれば治るでしょ」

凛は、冷然とした目でプロデューサーと卯月を見た。

きらり「殴っていいのかにい?」

凛「この際、止むを得ないでしょ」

P「ちょ、ちょっと! 諸星さんに殴られたらまずいですよ!」

卯月「アイドルにリョナは似合いませんよ!」

きらり「大丈夫☆ 手加減するゆ」

凛「プロデューサーは頑丈そうだよ」

きらり「Pちゃんを吐かせるには……」

凛「どのくらいのパワーがいるの?」

きらり「まぁ……30%ってとこかにい☆」

P「やめてください! 両断されてしまう!」

卯月「内臓ぶちまけちゃいますよ! ハート見せたらグロイよね?」

きらり「にゅ~~! そこまでしないから、安心だゆ!」

P「本当に! 本当に! やめてください!」

卯月「今までの事は謝りますから!」

プロデューサーと卯月の目から涙がこぼれ出した。

P「本当にすみませんでした!」

卯月「私たち言い過ぎました! ごめんなさい!」

凛「反省してるの?」

P「……はい」

卯月「毒舌を言わないように頑張ります」

凛「それなら待ってみようかな……」

P「さすが渋谷さん。辛抱強い対応に感謝します」

卯月「凛ちゃんさすがです!」

卯月とプロデューサーが謝罪してから、しばらく時間が経った……

凛「あれ? さっきから毒舌言わなくなってない?」

未央「そういえば、大人しくなってるよね」

かな子「大笑いもしませんし」

卯月「あ、そういえば、何か気持ちが落ち着いたような……」

P「私もです」

智絵里「な……な、治ったの?」

凛「試してみる?」

凛は深呼吸してから卯月とプロデューサーの方を向いた。

凛「でくのぼう!」

P「私の事ですか?」

プロデューサーは、首の後ろをかきながら困り顔を見せた。
怒る様子は見られない。

凛「もじゃもじゃ頭!」

卯月「私、くせ毛がひどいんですよ~」

卯月はニコニコ笑っている。

凛「大丈夫みたい」

アナスタシア「元通り! よかったです!」

未央「いつもの二人になってる!」

凛「あ、輝子からメールが来た」

凛は輝子のメールを見た。

そこには、毒舌キノコの解毒法が書かれていた。

毒舌をばら撒く態度を心の底から反省した時、
毒舌キノコの効果は切れるそうだ。

二人とも反省したことによって毒舌キノコを克服したのだ!

凛「毒舌を悪いと思えば毒舌は吐かなくなるんだね」

卯月「あ、あの……みなさん。本当にごめんなさい」

P「ご迷惑をお掛けしました」

凛「キノコのせいなんだから二人は悪くないよ」

未央「治って良かったじゃん! これでめでたしだね!」

アナスタシア「よかった……本当に」

きらい「よかったにい☆」

杏「ま、終わりよければ全て良しじゃない。結果オーライだよ」

智絵里「もう……怖くないです」

かな子「治ったお祝いにお菓子を食べましょう♪」

346プロに、再び平和が訪れた。
皆は三村かな子が持って来たクッキーを食べながら談笑し、
険悪だったムードはすっかり払拭された。

後日、残った毒舌キノコは星輝子に渡された。
輝子は、毒舌キノコを国立担子菌類研究所に持ち込んで、
菌類研究者を大いに喜ばせた。

菌類研究者は、プロデューサーの親戚から
毒舌キノコの採取地を聞きだした。
そうして、再発見されたキノコの調査が開始された。

そして、輝子は新聞に載った。
「絶滅したとされるキノコ アイドル歌手が再発見」

          おしまい☆

ちょっと本業の方が多忙で
完結まで時間が掛かってしまったことをお詫びします

読んでくださった方、ありがとうございました

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