【艦これ】雷「司令官を元気にしてあげるわ!」 (56)

提督「うう……もう11時か。この書類、今日中に終わるかなあ……」

雷 「司令官、何か手伝えることはない? もっと私を頼っていいのよ!」

提督「ああ、ありがとう雷。でもこれは提督しか見ちゃいけない機密書類だからな。悪いけど…」

雷 「そっか……。じゃ、じゃあ、私が司令官を元気にしてあげるわ!」

提督「えっ?」

雷 「司令官は動かなくていいから。じっとしててね」

提督(一体何をするつもりなんだろう……)ドキドキ

雷 「じゃあ行くわよ!」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441109240

雷 「はーっ!!」

提督(!?)

雷 「…………」

提督「…………」

提督(あ、あれ? それだけ?)

雷 「……え、えっと……?」

提督(やっぱりこれだけなのか。なんか目で訴えてきてるし、ここは一つ……)

提督「う、うおおおお! なんか急に元気とやる気が出てきたぞ!」ガタッ

雷 「本当!? 司令官、良かった!」パァァ

提督「ああ、ありがとうな雷! これならあと一週間は戦えるぞ!」ナデナデ

雷 「えへへ……」テレテレ

提督「さ、もう遅いから雷は部屋に戻って寝てきなさい」

雷 「えっ、でも司令官はまだ書類が……」

提督「さっき雷に元気を貰ったおかげで、すぐ終わりそうだから大丈夫だよ。暁たちも心配するだろうし、な?」

雷 「……うん、わかったわ。司令官、あんまり無理して夜更かししちゃダメよ?」

提督「わかってるよ。心配いらないって」

雷 「それじゃあ、おやすみなさい司令官! また明日も一緒に頑張りましょ!」

提督「ああ、おやすみ」

ガチャ、バタン

提督「……うん、なんだか本当に元気が出てきたな。よし、やるぞ!」


―― 一週間後

雷 「司令官! はい、今日の分の書類! 大淀さんから貰ってきたわ!」ドサッ

提督「おお、今日はまた一段と多いな……」

雷 「司令官、私も手伝うわ! 一緒に頑張りましょ!」

提督「うう……。雷の優しさが沁みるな……。よし、頑張ろうか」

雷 「その意気よ、司令官!」


4時間後


提督「ふう、やっと半分ぐらい終わったか……」

雷 「……」チラッチラッ

提督「……? どうかしたか、雷?」

雷 「あ、司令官がそろそろ疲れてないかなって思って」

提督「うーん、確かに今日はずっと書類仕事だったからなぁ。ちょっと疲れたかな」

雷 「そ、そう? じゃあ、その、また私が司令官を元気にしてあげる!」

提督「……ああ、前にやってくれた「はーっ」か?」

雷 「う、うん。あのとき司令官が『一週間は戦える』って言ったけど、もう一週間経ったし……」

提督(……なるほど、「仕事」をもらえて嬉しかったのか。まあ、やってもらえる分には悪いこともないし、喜んでくれるなら別にいいか)

提督「そうだな、そろそろまたしてもらった方がいいかもなぁ」

雷 「う、うん! そうよね!」パァァ

雷 「それじゃ行くわよ! はーっ!」

提督「……うおおおお! 気力がみなぎってくるぞお!」ガタッ

雷 「えへへ、もっと私に頼っていいのよ?」

提督(雷が嬉しそうだからいいけど、これを毎週やるのかなぁ……。ちょっと恥ずかしいな)

もう可愛い!

E-7をクリアしたのでカッとなって立てた。反省はしていないが後悔はしている。
SSを書くのは初めてなので、なんかあったら指摘してください。
よろしくお願いします。

>>5
ありがとう!


―― 一ヶ月後

大淀「提督、失礼しま……」コンコン

「はーっ!」

大淀「!?」

大淀「な、何かあったんですか!?」バタン

大淀「……? 雷さん? どうしたんですか、提督に手を向けて……。それにさっきの大声は……?」

提督「あー、これはだな……」

雷「あっ、大淀さん! さっきのは、司令官に元気をあげてたの!」

大淀「元気を?」

雷「うん! こうやって、司令官にはーってすると、元気になってくれるのよ!」

大淀「は、はぁ……」


雷「司令官に元気になってって念をいっぱい込めるのがコツね!」ドヤァ

大淀「ふふ。こんなに提督想いの子が秘書官で、提督は幸せですね」

提督「そうだな。雷にはいつも助けてもらってるよ」

大淀「あらまあ」

雷「ほっ、本当、司令官!?」

提督「ああ。いつも一生懸命仕事を手伝ってくれるし、ありがとうな、雷」ナデナデ

雷「えへへ、司令官……。嬉しい……」クネクネ

大淀「提督、二人の世界を作っておられるところ申し訳ありませんが、書類です。明日までにお願いします」

提督「うん、わかった。わざわざありがとうな。あと、そういうんじゃないから」

大淀「それでは邪魔者は退散しますね。ごゆっくり……」

提督「いやちょっと待って誤解」

バタン

提督「……。あれはわかってやってるな。全く、上官をからかいやがって。けしからん」

提督「とりあえず書類仕上げとくか……。あ、雷、お茶入れてくれないか?」

雷「えへへ、司令官……」ポヤー

提督「……自分でやるか」

コメントありがとう。励みになります。
sageた方がいいのかな? とりあえずsageてみる。

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提督「ついにこの時が来たか……」

雷「第二次SN作戦ね!」

提督「提督になって1年。コツコツ大型建造を繰り返して、大和、大鳳、ビスマルクを手に入れたし、皆の練度も高くなった」

雷「三式弾も徹甲弾も艦載機も頑張って開発したわ!(金剛さんと赤城さんが)」

提督「今回はいける! やるぞー!」

雷「おー!」

提督「というわけで雷、景気付けに『アレ』やってくれないか?」

雷「うん、任せて! えへへ、やっぱり司令官は私がいないとダメね!」

提督(毎週やってもらってるうちに、何となくクセになっちゃったんだよなあ。やってもらわないと何かしっくり来ないというか)

雷「はーっ!」

提督「……よし、行くぞ! 第二次SN作戦、発動だ!」


―― イベント海域(E-2)攻略終了

飛龍「艦隊、帰投しました! 提督、勝ちましたよ!」

提督「おお、本当か!(報告は来てるから知ってるけど) でかしたぞ飛龍! 艦隊の皆も、よくやってくれた!」

夕立「夕立ったら、結構頑張ったっぽい! てーとくさん、褒めて褒めて~!」

提督「うむ、夕立えらい、えらいぞ!」ナデナデナデナデ

夕立「えへへー、てーとくさんに褒めてもらえると、夕立、嬉しいっぽい!」

時雨「……」ジーッ

提督「時雨もよくやったな! お疲れ!」ナデナデナデナデ

時雨「……ううん、提督の作戦のおかげだよ」

雷「みんな、お疲れ様! 入渠の準備ができてるから、順番にお風呂に入ってね!」

提督「全員の入渠が終わったら、今日は祝勝会だ! 鳳翔、準備を任せてもいいか?」

鳳翔「お任せください。朝から仕込んでいましたから、もう少しで準備できますよ。雷ちゃんも手伝ってくれるかしら?」

雷「任せて! それじゃ司令官、私はお手伝いに行ってくるね!」


―― イベント海域(E-5)攻略中

提督「…………」

雷「し、司令官、大丈夫? 元気ないじゃない、そんなんじゃダメよ?」

提督「……疲れた」

雷「え?」

提督「もう疲れたよおぉ! E-2までは割とスムーズだったのに、なんでいきなり難しくなるんだよ! あと札の種類多すぎだろ! もうわけわかんねぇよ!」

雷「し、司令官? キャラ変わってるわよ?」

提督「もう俺はダメだ……雷、慰めて……」

雷「もう、司令官はしょうがないわね! ほら、これでいい?」ギュッ

提督「うーん、あと一押し……」

雷「司令官は大丈夫よ! 私が側にいるから!」ナデナデ

提督「あー、癒される……」

雷「司令官、はーってする?」

提督「うん、するー……」

雷「じゃあ、ちょっとそこに座っててね? むむむ(念を込めてる)……。はーっ!」

提督「……ぃよっし! 元気でた! 例年から言ってたぶんE-6が最後だろうし、頑張るぞ!」

雷「その意気よ司令官!(切り替えはやいなあ)」

ごはん食べてきます。
筆が遅くてごめんなさい

おまえはageんだよ!

>>19
おつ
作者は上げるかは好きすればいいよ
下げろって言ってたのは作者以外が下げずに書き込んだからでしょ

>>20 >>21
教えてくれてありがとう。とりあえずsageないでおくよ。
あとトリップというものを学んだのでつけてみた。なんか問題あったら教えて下さいね。

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―― イベント海域(E-6)攻略終了

提督「E-7……だと……?」ガクッ

大淀(あ、膝から崩れ落ちた)

雷「し、司令官! 元気出して!」

提督「もうダメだ……おしまいだぁ……」

雷「そんなことないわよ! 次が最後なんだから、頑張りましょ!」

大淀「そうですよ。資源だってまだ3万ほどあるじゃないですか。高速修復剤も300個ありますし、きっと大丈夫ですよ」

提督「いやいや、今回の海域だってギリギリだったじゃん……。次はたぶんもっと難しいし、もう疲れたよパトラッシュ……」

??「情けないぞ、提督!」

提督「な、何奴!?」

>>22
とりあえずsageないでおくと言いながらsageているだと……!?


長門「私だ!」ババーン

提督(まあ、声でわかってたんだけど)

長門「提督よ、なぜ挑戦する前からダメと決めつける! 戦う前から敵前逃亡とは、帝国軍人の名折れではないか!」

提督「長門……。でも、俺の心はもうポッキリ折れちゃったんだよ……」

長門「見くびるな!」

提督「!!」

長門「我々は提督の駒ではない! ともに戦う仲間ではないか! 提督の心が折れたのであれば、我々が支える!」

提督「長門……」

金剛「テイトクー! 私もいるネー! 疲れちゃったんなら、私に任せてくだサーイ!」

夕張「そうですよ、提督! 提督には私達がついてるんですからね!」

雷「し、司令官! 私も! 私もついてるから!」

提督「みんな……」

提督「……うん、そうだよな。よし! 当たって砕けろだ! 明朝からE-7の攻略を開始する! 皆、今日はゆっくり休んでくれ!」

提督「みんなのおかげで元気が出たよ! ありがとう!」

皆「おー!」

雷(むう……私が司令官を元気にしてあげたかったのにい……)

>>23 ほんとだ、ごめんww

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長門「フッ、いつもの調子が戻ったようだな、提督」

提督「ああ、ありがとう長門」

長門「礼を言われるほどのことでもないさ。だがどうしてもと言うなら、次の海域の連合艦隊旗艦を務めてやってもいいぞ?」ドヤァ

提督「あ、それは大和にやってもらうから」

長門「っ!? で、では第二艦隊の旗艦を……」

提督「っていうか、長門はE-5に出たからもう出れないよ?」

長門「なにっ!? では私は何をすればよいのだ……。そうだ、遠征だ! 駆逐艦たちを率いて東京急行(弐)を……」

提督「いや、それはやめてください。マジで」

長門「(´・ω・`)」

提督「……ラムネください」

長門「(´・ω・`)つラムネ」スッ

sageをsagaにすると禁止用語が伏字にならなくて便利よ
使う気無くてもNGに引っかかる事は時々あるから作者は基本メール欄にsagaを入れてる

下半身は元気にしてくれないのか?

支援出しちゃえ

てかSS書くの初めてとか甘えた事言ってないでここ見てこいよ
SSを書くのに必要な情報が全て載ってるぞ
■ SS速報VIPへ初めて来た方へ
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1438960104/)

>>26 ありがとう。つけてみた
>>27 これR-18じゃないし……
>>28 ふぇぇ……資源がストレスでマッハだよぉ……

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―― イベント海域(E-7)攻略中

大和「提督。艦隊、帰投しました……」ボロッ

金剛「うー、提督ぅー! ソーリー、やられちゃったデース!」ボロッ

龍驤「いやー、あの軽巡の対空、ほんまシャレになってへんわ。勘弁してほしいで……」ボロッ

雷 「お帰りなさい! お疲れ様!」

提督「ああ、お疲れ。また派手にやられたな……よし、全員帰ってきているな。戦果はどうだった?」

大和「……FS方面海域深部において、防空棲鬼と遭遇、開戦しました。戦艦棲鬼を除く随伴艦は全て轟沈できたんですけど、その、防空棲鬼は……」

提督「今回もほぼ無傷、か……」

大和「ごめんなさい……」

提督「いや、君たちは悪くない。あの強敵相手に、よく戦ってくれた。全員の無事が何よりだからな。補給した後、順番に入渠してくれ。高速修復剤の使用については、また指示する」

大和「はい……失礼します……」

ガチャ、バタン

提督「…………」

>>29 そんなのあったんだね。ありがとう。読んでみます。

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提督「とはいうものの、あの防空棲鬼を破らないことにはあの海域は突破できない……。くそっ、駆逐艦であの硬さおかしいだろ。どうなってんだよ……」

雷 「はい、お茶。司令官も、少し休んだほうがいいわよ? 最近ずっと艦隊の指揮をとって、あんまり寝てないじゃない」

提督「ありがとう、雷。でもみんなが頑張ってくれているんだ。俺も頑張らないと。それより雷、また「はーっ」ってやってくれないか?」

雷 「えっ、でも、昨日もやったじゃない! 頼ってもらえるのは嬉しいけど、ちゃんと休んだほうが……」

提督「大丈夫だよ、海域さえ突破できればちゃんと休むから。はーってしてもらえれば元気が出るんだ。だから……」

雷 「……うん、わかった。でも司令官、無理しちゃダメよ? 司令官の体が一番大事なんだから。じゃあ、行くわよ!」

雷 (司令官が元気になりますように、司令官が元気になりますように、司令官が元気になりますように……。お願い、司令官を守って……)

雷 「はーっ!!」


―― その日の夜

雷「……はあ」

電「雷ちゃん? 大きなため息ついて、どうしたのです?」

響「また司令官を励まそうとして失敗したのかい?」

雷「何よ、それじゃ私がいつも司令官のことしか考えてないみたいじゃない」

暁「違うの?」

雷「……最近、海域の攻略がうまくいってなくて、司令官が大変そうなのよ。でも……私じゃ、大したことできなくて……」

暁「やっぱりそうなんじゃない!」

雷「な、何よ……。いいじゃない、もう……!」

電「確かに最近の司令官はちょっとピリピリしてるのです」

暁「遠征の報告しに行った時も素っ気ないわね。前は無理やり頭ナデナデしようとしてたのに、最近はそういうのもないし」

雷(うう、そういうやりとりはちょっと羨ましいかも……)

響「でも、雷は秘書官として頑張ってるじゃないか。それじゃダメなのかい?」

雷「そういうんじゃなくて、もっとガツンと司令官の役に立ちたいの! 大和さんみたいに敵を一撃粉砕したり、北上さんみたいに先制雷撃したり!」

電「はわわ、雷ちゃん、妄想は大概にするのです」

雷「わかってるわよ……。はあ……」

雷(司令官にはよく「はーっ」てしてあげてるけど……私だってわかってる。あんなの、気休め程度の効果しかないんだって。司令官は優しいから、付き合ってくれてるんだって……)

雷「うう……」ポロポロ

暁「ちょ、ちょっと、泣くことないじゃない!?」

電(うーん……雷ちゃんは司令官さんの前だと元気に振る舞うけど、司令官さんがいないと思いつめちゃうのが悪いところなのです)

響「これは重症だね……。それじゃあ、雷に秘策を教えてあげよう」


雷「秘策?」

響「うん。聞いた所によると、男性は女性と一緒に寝ると元気になるらしいよ?」

電(それは、下半身限定なんじゃ……)

雷「ね、寝る……。それってまさか……」

暁「寝る? 添い寝ってこと?」

響「まあ、寝るっていったらそれしかないんじゃないかな」(すっとぼけ)

雷「でも、司令官は私でいいのかな……。もし、私じゃダメだって言われたら……」

雷「私……私……」ジワッ

暁「もう、何言ってんのよ! そんなの、雷らしくないわよ!」

雷「暁……」

暁「いつもバカみたいに司令官にまとわりついてるのが雷じゃない! それで司令官が嫌な顔したことある!?」

雷「う……ない、と思う」

暁「司令官が今更雷を拒否するわけないじゃない。いつも通りやればいいのよ! 寝るだけなんだし!」

電(それだけじゃないのですけど……。まあ、暁ちゃんだからしょうがないのです)

雷「うん……うん、私、やってみる! ありがとう、響、暁、電!」

バタン タッタッタッ


暁「まったく、手のかかる妹なんだから!」プンスカ

響(暁には言われたくないんじゃないかなあ)

電「でも、雷ちゃんが元気になったのは良かったのです。暁ちゃんはさすがなのです」

暁「と、当然よ! 一人前のレディなんだから!」フンス

響(かわいい)

電(かわいい)

みんな、色々教えてくれてありがとう。勉強になります。

------------------------------------------

雷「司令官、今日は早めに寝るって言ってたし、もう寝てるかな……?」

コンコン

雷「……司令官、失礼しまーす……」

雷「……うん、寝てるわね。そ、それじゃ、ええっと、何するんだっけ……」

雷「まずは司令官の上に跨って……あ、その前に服はもう脱いじゃったほうがいいかな……? うう、恥ずかしいけど司令官のためなんだから……!」

モゾモゾ

提督「……んん? うーん、誰かいるのか……って、雷? あれ、なんで?」

雷「きゃあっ! 司令官、起きてたの!?」

提督「いや、寝てたけど……。さすがに人が来たら起きるよ。俺だって提督の端くれなんだしさ」

雷「司令官は端くれなんかじゃないわ! 立派な提督よ!」

提督「ああ、ありがとう。ところで雷はどうしたんだ?」

雷「え、えーっと、その……よ、夜這い?」ニコッ


提督「…………はあぁぁ~~~~」

雷「えー! ひっどーい! なんで溜息なのよ!」

提督「いや、夜中に来るからなんか問題でも起きたのかと思ったら、夜這いって……。あれ、暗くてよく見えなかったけど、もしかして……雷、服はどうした?」

雷「え、あ、そ、そうだ! 私、今下着姿なの。それで、しし、司令官、私の魅力はどう?」

提督「ば、馬鹿! 早く服着なさい!」

雷「ががが、我慢しちゃダメよ司令官。そ、その、私が元気にしてあげるからね!」

提督「無理してるのが見え見えだぞ。本当、そういうのはいいから。明日も早いんだから、寝かせてくれよ……」

雷「う……司令官。なんで? なんでしてくれないの? 私じゃダメなの?」

提督「いや、そういうんじゃなくてさ……。とりあえず服着て……」

雷「うぇ」

提督「?」

雷「うぇえええええぇぇぇぇーーーーん! 司令官のバカァーーーー!」

提督「い、雷さん!?」

雷「バカバカバカバカ! 司令官のバカ! もう知らないんだからぁ!」ポカポカポカ

提督「ちょ、ちょっと雷! ごめん! 俺が悪かったから! だから泣き止んで! 自室で半裸の女の子を泣かしてたなんて知られたら、俺の社会的立場がすごいことになっちゃうから! 青葉とかが来る前に!」

雷「うわーーーーーーーん」


雷「……」グスッ

提督「落ち着いたか?」ギューッ

雷「……もっとぎゅってしてくんなきゃヤダ」

提督「はいはい。どうしたんだよ雷。なんかあったのか?」

雷「……」

雷「……最近、司令官、新海域の攻略頑張ってるでしょ?」

提督「ああ」

雷「私も、頑張ってる司令官の役に立ちたくて。でも、大和さんみたいに強くないし、何も出来なくて……。司令官も全然頼ってくれないし、私……」

雷「司令官にとって、必要なのかなって……」ギュッ

提督「いやいや、雷は今まで秘書官として一緒にやってきたし、今日も「はーっ」てしてもらったじゃないか」

雷「あんなの!」

雷「……あんなの、なんの効果もない。ただの気休めじゃない……」グスッ

提督「雷……」


提督「なあ、雷。俺がまだ提督になりかけだった時から、ずっと一緒にやってきたよな」

雷「……うん」

提督「失敗した事も沢山あって、そのたびに一生懸命励ましてくれたよな。『私がいるじゃない!』って」

提督「作戦がうまく行った時とかは、俺以上にはしゃいで、褒めてくれた」

雷「……うん」グスッ

提督「雷がいたから、俺は今まで提督をやってこれたんだよ。雷がいないと、俺はとっくに不貞腐れて、ダメ提督になってたよ」

雷「……そんなことない。司令官はいつも頑張ってる、立派な提督だもの」

提督「だから、俺が頑張れるのは雷がいてくれるからだよ。雷は戦力的には大和にはなれないけど、『俺の』鎮守府にはお前が必要なんだ」

雷「……ほんと?」

提督「ああ。それに、さっき雷は「はーっ」なんて効果ないって言ってたけどさ。まあ確かに最初は無理やり感があったけど、あれはもう俺の中で習慣みたいになってしまってるからな。今さら無くなると俺が困るんだ」

雷「……司令官……」

提督「だから、自分が必要ないなんて言うなよ。雷に元気をもらえなかったら、俺はどうやって生きていけばいいんだ」

雷「……ふふっ。何それ。司令官ったら、大げさなんだから」

雷(……でも、そっか。司令官には、私が必要なんだ。良かった……)


提督「さ、落ち着いたら、もう帰って寝な? だいぶ遅くなってきたしな」

雷「……ここで寝ちゃダメ?」

提督「ダメ。青葉とか金剛とかに見られたら面倒だからな」

雷「ちぇっ。あと少しだったのに……」

提督「全然あと少しじゃないぞ。ほら、早く服着て部屋にもどれ」

雷「はーい」





提督「それじゃあな、雷。今日は珍しい雷が見れて楽しかったぞ」

雷「もう……こういうのは今日で最後よ。明日からは、また元気な雷に戻るんだから!」

提督「ああ、よろしくな」

雷「……司令官」

提督「ん?」

雷(――――だいすき)

雷「……ううん、なんでもない。呼んでみただけ! それじゃ、おやすみなさい司令官! また明日、一緒に頑張りましょ!」


―― 第六駆逐隊の部屋

雷「ふんふんふーん♪」ガチャ

響「おや、お帰り。やけに早かったね」

雷「ひ、響!? まだ起きてたの?」

電「雷ちゃん、静かにするのです。暁ちゃんが起きちゃうのです」

暁「くー、すぴー……」

雷「あ、うん……」

電「暁ちゃんが寝たから、そろそろ覗きに行こうかって話してたのです」

雷「何やってるのよ……」

響「それで、どうだったんだい?」

電「やっぱり痛かったのですか?」

雷「んー、秘密♪」

電「えー、ずるいのです! 姉妹間で秘密なんて、ダメなのです!」

響「雷、ずいぶん元気になったね」

雷「うん! ふふ、やっぱり司令官は、司令官だったわ!」

響「……そうか。よかったね。じゃあ私は寝るから。おやすみ……zzz」

雷(相変わらず寝付きが早いわね……。まあこんな時間だしね)

電「雷ちゃん。夜は長いのです。今夜は寝かさないのです……」

雷「はいはい。電も早く寝ないと、明日に響くわよ。それじゃ、おやすみー」

電「ああ、雷ちゃん、待つのですっ」

雷(私が必要だって、私が必要だって! えへへへへ、嬉しいよぉー……!」バタバタ

電「声に出てるのです、雷ちゃん……」

暁「くかー。もお、しれーかん、ナデナデしないでって言ってるでしょー……」


―― 一週間後

提督「資源がなくなった……」orz

雷「し、司令官! 大丈夫よ、私が頑張って遠征して取ってきてあげるから!」

提督「……いや、結局ゲージも七割くらい残ってるし、期限も迫ってきてる。遠征をフル稼働させても無理だ」

提督「……諦めよう」

雷「……そっか。うん、仕方ないわね! 司令官は十分頑張ったんだから、落ち込むことないわよ!」

雷「司令官、今日の晩御飯は司令官の好きなの作ってあげるね! 何がいい?」

提督「カツカレー。あー、皆に怒られるかなー……。あれだけハッパかけてもらってこれだからなー……。気が重い……」

雷「考えすぎよ! みんなわかってくれるわ!」

提督「そうだといいんだけどなぁ。上にもなんか言われるだろうし、ハァ、全く……」

雷「司令官、たとえちょっとくらい怒られても、司令官は大丈夫よ!」

雷「だって、司令官には私がいるじゃない!」

提督「ありがとうな雷……。こんなダメな俺のために……」

雷「もう、そんなんじゃダメよ! ほら司令官、元気だして!」

提督「うーん、雷は元気だなぁ……。よし、俺もあとちょっと、頑張ろうかな……」

雷「その意気よ、司令官、えらいわ!」

提督「よし、雷、じゃあ一発、いつものやってくれないか?」

雷「! うん、任せて! 司令官、私が元気にしてあげる!」

雷「むむむ………(念を込めてる)」



雷「はーっ!」



おわり


ここまで読んでくれた皆さん、どうもありがとうございました。

やっぱり書き溜めとかないと色々しんどいですね。本当はこのあとにちょっと鬱展開とかもあったんだけど、なんかそういう雰囲気じゃなくなったのでカットしました。たいへん勉強になったし、次はもっとうまく書きたいですね。

元気で、まっすぐで、幼さと母性を兼ね備えたウチの雷ちゃんの魅力の1兆分の1でも伝えられれば幸いです。



あ、html化依頼するんだっけ。
してきます。

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