~第4艦隊~
~炬燵~
雷「雷も、なーんか魚雷って命中しないのよね」
望月「んあー、別にいいんじゃない~、どうせ雷撃戦の時にはもう殆ど勝負決まってんだしさ~」ゴローン
電「けど、何とか電も皆さんのお役に立ちたいのです……」
雷「雷も提督の為にもうちょっとね……あ、響、蜜柑とって~」
響「うん」
雷「ありがとっ」ムキムキ
望月「気にしなくていいってば~」ゴロン
響「いや、向上心があるのは良いことだと思うよ」
雷「響とか望月とかは、割と命中してるけど、何か工夫とかあんの?」モクモグ
響「いや、特には何もしてないかな、狙って撃つだけさ」
望月「適当に撃ってたら、何か当たんだよね~」
雷「うーん……何が原因なんだろね」
電「あの、望月さん、今頭に敷いてるのって……」
望月「あー、うん、魚雷~」
雷「え、うわっ、ほんとだ、この子魚雷頭に載せて寝てる」
望月「冷たくて気持ちいいんさ~」ダルー
電「……もしかして、それが命中力の秘訣?」
響「少なくとも、私は魚雷を枕にした事はないね」
雷「だよねえ……うわ、望月、あんた魚雷に涎ついてるよ」
望月「んあー……」ダルー
雷「うー、雷も響たちみたいにバンバン魚雷当てた―い!そして提督に自慢した―い!」
響「うーん、それじゃあ、ちょっと聞きに行ってみるかい」
電「聞きに……ですか?」
雷「え、誰に?」
響「色々と教えてくれそうな人に、心当たりがあるからね」スクッ
雷「お、じゃあ雷も着いてく!」
電「電もなのです!」
望月「……炬燵から出たくないんですけど~」ダルー
響「いいさ、残っててくれて、じゃあ、私達三人で行こうか?」
雷「おう!」
電「はいなのです!」
トテトテトテ
シーン
望月「……」
望月「……」
望月「……あー、もう、判ったよ、あたしも行くから―」モゾモゾ
~第一艦隊~
~炬燵~
大井「……」
北上「ぐぅ……すぅ……」
大井(どうしてこんな状況になったのか振り返りましょう)
大井(まず炬燵つけたばかりで寒いからという理由で北上さんが私の隣に座ってきました)
大井(すると北上さんは徐々に暖かくなる炬燵の熱に負けてウツラウツラし始めたのです)
大井(チャンスだと思った私が肩をすりよせてみると、見事、北上さんの頭が私の肩枕にジャストフィット!)
大井(その後は、徐々に身体をずらす事で北上さんの頭は下降を続け)
大井(そして、今、私のお膝に着地した次第です)
大井(ひざまくらです)
大井(いいですね、私、膝枕って聞くと、燃えちゃいます)
大井「ふ、ふふふふ……」
~扉前~
ふふふふふ
雷「うわあ、笑ってる……何か怖いんですけど」
電「けど、楽しそうなのです」
望月「んー、あれを邪魔するのは気が引けるというか……何か命の危険を感じるというか……」
雷「また日を改めよっか?」
望月「だねえ、早く戻って炬燵に……」
コッコッ
響「お取り込み中、失礼します」
雷電望月「「「!!!!」」」
雷「あ、あんた何やってるのっ!」
響「ん?助言を請いに来たんだよね?だったら話しかけないと進まないよ」
電「そ、それはそうなのですが……」
シーーーン
雷「うわあ、笑い声が無くなったよ、怖い……」
望月「流石、不死鳥の名を持つ子は、無茶するよねえ」
雷「感心してる場合!?」
ギ
電「ひっ!」
ギギギッ
雷「お、大井さんの顔が、少しずつ、少しずつこちらを……!?」
ギギギギギギギッ
望月「頭動いてるのに身体は微動だにしないから、めちゃくちゃ怖いわあ……」
ギギギギギギギギギギギギギギギッ
私と北上さんの時間を邪魔するのは……だれ?
響「わたしです、響です」
大井「……」
響「実は、お聞きしたい事がありまして」
大井「……」
響「少しでいいので、お時間をいただけませんか」
大井「……」
雷「……」ドキドキ
電「……」ドキドキ
望月「……」ドキドキ
大井「……はあ、仕方ないわね……ちょっと待ってなさいな」
電「え……」
雷「……え」
望月「おー」
雷「……私てっきり、食べられるのかと思ったんだけど」ボソボソ
電「電も怖かったのです……」ボソボソ
望月「んあー、まあねえ」ボソボソ
響「ありがとう、教官」
雷「ん?」
大井「ほら、北上さん、起きて、北上さん」ユサユサ
北上「んー……なにい、大井っち……」
大井「もう夜も遅いですし、ここで寝てたら風邪引いちゃいますよ?」
北上「……んー」フラフラ
大井「だから、ね?お部屋に戻りましょう?」
北上「んー……大井っちがそう言うなら、戻る……」フラフラ
大井「はい♪」
北上「……大井っちは、ねないの?」フラフラ
大井「私は、もう少し用事がありますので……」
北上「そっかあ……じゃあ、頑張ってねえ……」フラフラ
大井「はい、お気をつけて戻って下さいね?」
北上「んー、だいじょぶだいじょぶ……」フラフラ
大井「はあ……折角の北上さんとの時間だったのに、うう……」ガク
雷「ねえ、響、教官って?」
響「ああ、2人は知らなかったんだったね、大井さんは私達の練習教官だったんだよ」
電「……!」
雷「……!」
望月「私も教えて貰ってたよ~」
雷「そ、そっか、だからあの状況で話しかけても許して貰えたんだ……」
望月「いやあ、教官相手にあの状況で話しかけられるのって響くらいっしょ~」
響「そうかい?」
大井「それで、聞きたいことって何かしら、響さん」
響「うん、実はこの2人が雷撃戦の命中精度について不安を抱いてるようなんだ」
大井「へえ……雷撃戦の」
響「それで、教官に命中のコツを教えてもらえたらなと」
大井「なるほど」
雷「よ、よろしくおねがいしまーす」ドキドキ
電「な、なのです」ドキドキ
大井「んー……それじゃあ、まず、魚雷出してみて?」
雷「え?」
電「ぎょ、魚雷ですか?」
大井「早く」
電「は、はいっ!」ゴソゴソ
雷「あ、あのー、雷の魚雷はロッカーに仕舞ってあるんだけど……」
大井「じゃあ、取ってきて」
雷「えー、けど……」
大井「とっ て き て ?」
雷「は、はいっ!」タッタッタッ
望月(うわあ、こわあ……)
大井「響さんと望月さんは勿論、持ち歩いてるわよね?」
響「うん」
望月「あるよおー」
大井「では、大井が送る雷撃戦講座をはじめます」
響「……」パチパチパチ
望月「わー」パチパチパチ
雷「はぁ……はぁ……」グッタリ
電「雷ちゃん、大丈夫?」
大井「雷撃戦において最も重要なのは、魚雷の種類と発射管の数です」
大井「例えば、北上さんとかは九三式酸素魚雷を満載、片舷1200門、全2400門の魚雷発射管を誇っています」
大井「凄いですよね?」
電「は、はいなのです」
大井「ふふふ、そうよね、北上さんの魚雷って、何時も凄いの、冷たくて……」
響「教官、話がそれてるよ」
大井「はい」
雷「けど、酸素魚雷なら雷達も装備してるよ~?」
大井「そうね、最近は予備の魚雷も増えてきたし、それなりに充実してるはずだわ」
電「という事は、発射管を増やす必要があるんでしょうか……」
雷「ああ、数を増やせば当たる可能性は増えるよね~」
大井「発射管はね、増やせないの」
雷「ええー!」
電「魚雷の種類は問題なくて、それで発射管を増やせないとしたら……ど、どうすればいいのか判らなくなったのです」
大井「そこで、さっき貴女達に用意して貰った魚雷の出番、という訳よ」
大井「電さん、ちょっと魚雷を炬燵の上に置いてみて?」
電「は、はいなのです」コトン
大井「……何か気付くことはない?」
電「え、えっと……」
電「別に普通の酸素魚雷だよね……」
響「……敢えて言うなら、ちょっと態度がおかしいかな」
望月「あー、なーんか、ボーっとしてるよねえ」
電「え?」
雷「へ?」
このSSまとめへのコメント
完結…?
え?
魚雷発射管2400門・・・・?
2400門www
超時空雷巡 北上
魚雷の命中精度を上げるという名目でT督のアスホールに魚雷をブチ込む描写はよ、はよ、はよ