貴音「おや? 間違いましたか……」 (51)
P「……」zzz
貴音「プロデューサー……」
P「ん……」
貴音「おはようございます。もう朝ですよ」
P「ああ……貴音か。おはよう」
貴音「また事務所で夜明かしですか? もう少しご自愛していただかないと……」
P「ははは、気を付けるよ」
貴音「もう……いつも口ばかり」
P「ん?」
貴音「なんでもありません」プイッ
P「んん~……! せめてソファーで寝るんだった」
貴音「机で休んでも、疲れがとれないでしょう」
P「ああ、体が重い……」
貴音「よろしければ、わたくしが指圧をいたしましょうか?」
P「貴音が?」
貴音「ふふふ、これでも少し自信があります」
P「そうか? じゃあ、軽くお願いしようかな」
貴音「お任せください。では……」
P「ん……」
貴音「疲労には、確かこの秘孔が……」
P「え?」
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貴音「えいっ」ズブッ
P「うぐっ!? ぐあぁ!」ガクガク
貴音「おや? 間違いましたか……」
P「な、なにを……って、お前誰だ!?」
貴音「はい?」
http://i.imgur.com/UbBWKZw.jpg
貴音「わたくしが四条貴音以外の何者であると?」
P「髪型以外は、すべて他の何者かだよ!」
貴音「なんと」
P「ていうか、銀髪なら普通本物のほうだろ! なんで偽物のほうなんだよ!?」
貴音「本物とか偽物とか、いったいなにを……」
美希「あふぅ……眠いの」
貴音「おはようございます、美希」
美希「おはよー」
P「美希……?」
http://i.imgur.com/bTFY5QD.jpg
P「ぴ、魚座(ピスケス)の黄金聖闘士(ゴールドセイント)!?」
美希「?」
P「似たような髪型を……!」
美希「髪型?」
P「謝れ! 魚座の人に謝れ!」
美希「ミキは射手座だよ?」
P「勝ち組か……!」
美希「なに言ってるのかわかんない」
P「俺もなにが起こってるのかわからないよ……」
美希「プロデューサー、どうしちゃったの?」
貴音「さあ、わたくしにも……」
響「はいさーい!」
美希「あ、響。おはよー」
貴音「おはようございます」
響「おはよー!」
P「響……」
響「ぷ、プロデューサー? どうしたの?」
P「よかった! 響はいつも通りだな!」
響「え、ええ? なにが?」
P「いや、貴音と美希の二人が……」
響「二人が?」
P「……ん!?」
http://i.imgur.com/RDwL6zb.jpg
P「じゅ、12頭身だと……!?」
響「な、なに言ってんの?」
P「あぁぁ! もう嫌だぁぁ!」
貴音「……」
美希「……」
響「……」
P「俺がなにをしたっていうんだ……」
貴音「プロデューサー? あまり面妖なことばかり言っていると……」
P「え?」
貴音「……木人形(デク)にしますよ?」ニヤァ
P「ひぃっ!?」
美希「バラの葬列に送られるの」ニヤァ
響「あーっと、森崎くんとめられなーい……」ニヤァ
貴音「ふふふ……」
P「く、来るな……!」
P「うわぁぁぁぁぁ……!!」
───
──
─
P「……はっ!?」
P「……」
P「夢か……」
律子「ふふっ、おはようございます」
P「え? ああ、来てたのか律子。おはよう」
律子「ずいぶん、うなされてましたよ」
P「ああ……机だと寝苦しいからかな」
律子「わかってるなら、もっとゆっくり休んでください」
P「はいはい、気を付けます」
律子「もう……」
P「ああ、そうだ律子。昨日の……ん?」
律子「はい?」
http://i.imgur.com/H5Ot4Va.jpg
P「!?」
P(な、なんだこれは? 鼻メガネみたいなパーティグッズか?)
P(いやいや。だとしても、亜美真美ならともかく、よりによって律子が……?)
律子「?」
P(それに、妙にメカメカしいというか……)
P(いや、待てよ。このゴーグル、どこかで……)
律子「どうしました?」
P(まさか……!)
P「バスク・オム大佐!?」
律子「は?」
P(ま、待て……あの外道ハゲは髪の毛一本生えてなかったはずだ)
P(うん、どう見ても律子じゃないか……メガネ以外は)
律子「どうしました?」
P「い、いや……メガネ変えたのか?」
律子「え? ああ、最近また視力が落ちてたみたいで」
P「そ、そうか」
律子「あまり目立たないのを選んだつもりだったんですけど」
P「むしろ注目の的なんじゃ……」
律子「え?」
P「いや、なんでも」
律子「ちゃんと気づいてもらえると、やっぱり嬉しいものですね。うふふ」
P「あはは……」
律子「実は……せっかくだから、メガネに合わせて帽子も買ってみました」
P「帽子?」
律子「これなんですけど……」
http://i.imgur.com/3zbaM4J.jpg
P「ぶふっ!?」
律子「どうですか?」
P「くそっ……ぐっ、ぷふっ」プルプル
律子「?」
小鳥「おはようございまーす」
律子「あ、小鳥さん。おはようございます」
P「お、おはようございます」
P(音無さんは……特に変わったところはないな)
小鳥「朝から暑くて嫌になりますね~」
P「え、ええ」
P(そうだな。律子がおかしなコスプレをしてるのも、きっと暑さのせいだ)
小鳥「ていうか、事務所もあまり涼しくないような」
律子「そうですか?」
小鳥「もうちょっとだけエアコンの設定温度下げません?」
律子「ダメですよ。毎日遅くまで残業してる人がいるんだから、午前中ぐらいは節電しないと」
P「うぐっ」
小鳥「もう、律子さんの鬼。バスク大佐メガネ」
P「!?」
律子「はあ?」
小鳥「あ、あら? なにか聞こえましたか? うふふ」
律子「まったく……暑いなら、少しでも薄着をすればいいでしょ」
小鳥「クールビズですね。じゃあベストと……ついでにリボンも外しちゃいますか」
小鳥「ふぅ……」
http://i.imgur.com/LGtFZyF.jpg
P「!?」
律子「少しは涼しくなったでしょ?」
小鳥「そんな気がしないこともないですねぇ……」
P(音無さん……だよな? うん、音無さんだ)
P(ちょっと薄着になっただけで、ここまで雰囲気が変わるものか?)
小鳥「な、なんですかプロデューサーさん?」
P「え?」
小鳥「私のこと、そんなに見つめて……はっ!」
P「い、いや」
小鳥「透けブラですか!?」
P「はあ?」
律子「……」
小鳥「プロデューサーさんのエッチ! 瞼に焼き付けて、あとでナニをするつもりですか!?」
P「中身は残念なままか……」
小鳥「そういうことなら責任取ってください!」
P「なにもしないので遠慮します……」
小鳥「えぇ~」
律子「朝から、なにバカなこと言ってるんですか」
小鳥「律子さんは透けブラ……してませんね」
律子「あいにく、これは透けにくい素材のブラウスですから」
小鳥「夏の数少ない楽しみなのに、夢も希望もないですね、プロデューサーさん」
P「俺に振らないでくださいよ」
律子「いいから仕事してください」
小鳥「は~い」
───
──
─
亜美真美「「おっはよー!」」
P「おは、よ……う?」
亜美「ん?」
真美「どしたの、兄ちゃん?」
P「!?」
http://i.imgur.com/fWbXQ2t.jpg
P「ゲェーッ! 新旧揃い踏み!?」
亜美真美「「え?」」
P「お前たちもか!?」
真美「へへっ、なんちゃって」ガバッ
亜美「実はマスクでしたー」ガバッ
P「ま、マスク?」
亜美「うん、かわいいっしょ、これ」
真美「真美のほうがかっこいいけどね」
P「あ、ああ……そんなの売ってるのか」
真美「限定品だから、もう無いと思うよ」
P「それは残念だな。ガンマンなら俺も欲しいぐらいだよ」
亜美「貸したげよっか?」
P「え?」
真美「え?」
亜美「亜美と真美の、どっちがいい?」
P「そうだなぁ……新旧どっちも捨てがたいな」
真美「だ、ダメだよ!」
P「ん?」
亜美「なんで?」
真美「なんでって、だって兄ちゃんが被ったら……」
亜美「被ったら?」
真美「か、間接キ……」ボソッ
P「?」
真美「なんでもない!///」
P「お、おう?」
亜美「じゃあ亜美の貸したげるね」
真美「ダメだってば!」
亜美「え~、亜美のもダメ?」
真美「それはそれでヤダし……」
P「……」
亜美「真美ってば、ヘンなの」
真美「今、兄ちゃんしかいないの?」
P「ああ、音無さんは買出しで、律子はもう現場に出てるよ」
真美「そっか」
P「あれ? おい亜美」
亜美「ん、なに?」
P「眉間に傷みたいなのができてるぞ」
亜美「え、マジで?」
真美「……」
P「変なマスクを被るからだろ。アイドルなんだから、顔は特に気を付けてくれ……ん?」
亜美「え?」
真美「どったの?」
P「わ、割れてないか、そこ?」
亜美「……」
真美「……」
P「皮膚の下になにか……白い肌みたいな?」
亜美真美「「んっふっふ~」」
P「……?」
亜美「どうやら見られてしまったようだね」
真美「そのようだね」
P「なに言って……」
真美「ねえ、兄ちゃん。オーバーボディって知ってる?」
P「オーバーボディ?」
亜美真美「「んっふっふ~……」」ベリベリ…
P「なっ! 顔が割れて……!?」
亜美「これが亜美と!」
真美「真美の!」
亜美真美「「本当の姿だ!」」
http://i.imgur.com/f2fk1jw.jpg
P「ゲェーッ! 四次元殺法コンビ!?」
亜美「それは違うよ、兄ちゃん」
P「なに?」
亜美「亜美と!」
真美「真美で!」
亜美真美「「二次元殺法コンビ!!」」
P「えぇー……二次元?」
亜美「良い子の諸君! 二次元の世界に憧れるのはいいが、都合のいい夢は見るなよ!」
真美「二次元の世界にだって、モテる奴とモテない奴がいるのが現実だぞ!」
P「おい、やめろよ……」
真美「カーカカカ」
亜美「カラカラ」
P「カラカラいうな」
真美「せっかくだから、あれもやっちゃう?」
亜美「マジで? やっちゃう?」
P「え?」
真美「吸い込まれないように気をつけてね、兄ちゃん」
P「は?」
亜美「カラカラ」
P「だから、そのカラカラはやめろ」
真美「ヘイ、亜美!」
亜美「OK!」
真美「吸引ブラックホール!!」
ゴォォォォォ!
P「なっ!? 亜美が吸い込まれた!?」
真美「二次元エレメント交差ーーーっ!」メリメリ
P「か、体が裏返ってる!? 亜美に入れ替わるつもりか!?」
??「……」メリメリ
P「ていうか、なんの意味があるんだよ!?」
カッ!
P「うっ!?」
??「……」バサバサ
P「羽根が……?」
亜美?「ふぅ……」バサバサ
P「亜美、なのか……?」
http://i.imgur.com/RAStC5o.jpg
亜美真美「「シャバァ~」」
P「そっちかよ!」
亜美真美「「シャバババ、怖れいったか」」
P「お前が羽根をはやすな!」
亜美真美「「じゃあ、仕事いってくんねー」」バサバサ
P「待て! せめてオーバーボディを着ていけ!」
P「ああ……あのまま行きやがった」
やよい「おはようございまーす!」
P「うおっ!?」
やよい「どうしました?」
P「いや……やよいか、やよいだよな。おはよう」
やよい「はい、私ですよ?」
P「よかった、やよいだけはいつものやよいだ……」
やよい「?」
P「やっぱりやよいは天使だなぁ」ナデナデ
やよい「そ、そんなことないですよぉ……えへへ」
P「はぁ……」
やよい「どうしたんですか、プロデューサー?」
P「今日はいろいろあってなぁ……」
やよい「まだ今日は始まったばかりですよ。元気出していきましょう!」
P「うん、そうだな。ありがとう、やよい」
やよい「それじゃ、いつものいきますよ。ハイターッチ……」
P「ハイ……え? ちょっ、グーパン!?」
やよい「いえぇぇぇい!!」ドゴォ!
P「!?」
http://i.imgur.com/6YviySA.jpg
P「壁が……!?」
やよい「……」
P「や、やよい……?」
やよい「えへへ、失敗しちゃいました」
P「なにを……」
やよい「今度こそちゃんとやりますね」
P「い、いや……待て」
やよい「ハイターッチ……」グッ
P「やめ……」
P「うわぁぁぁぁぁ……!!」
───
──
─
P「……はっ!?」
P「……」
P「また夢か……?」
貴音「プロデューサー? 気が付かれましたか?」
P「え?」
貴音「良かった……」
P「貴音……?」
貴音「はい、わたくしがわかりますか?」
P「あ、ああ……もちろん」
貴音「ならば、もう心配ありませんね」
P「なにが……?」
貴音「それは……」
P「?」
貴音「なにも憶えていませんか?」
P「憶えて? そうだな……」
貴音「……」
P「貴音に指圧をされて、それから……」
貴音「……」
P「指圧? いや、秘孔だったか?」
貴音「はい……」
P「秘孔って、どういうことだ?」
貴音「実は……」
P「つまり、最近になって北斗の拳を読んで、秘孔に興味を持ったと……」
貴音「……」
P「それで指圧や鍼灸や東洋医学を独学で習得し……」
貴音「……」
P「独自に解明した秘孔を俺に突いた……」
貴音「……」
P「が、実際は強烈な幻覚作用をもたらす危険な秘孔だった、ってことでいいのか?」
貴音「はい……」
P「……」
貴音「……」
P「幻覚程度だからよかったけどな。たとえば」
貴音「はい?」
P「新血愁とか激振孔みたいな命に係わる秘孔だったらどうするんだよ」
貴音「そ、それなら使えます」
P「いや待て、構えるな。殺す気か」
貴音「ま、まさか」
P「だから、人差し指を立てるなっての」
貴音「……」
P「人差し指を口につけるポーズはしばらく禁止な」
貴音「そんな……」
P「いいな?」
貴音「はい、わかりました……」
P「……」
貴音「……」
P「まあ、いちおうは無事だしな。今度から気を付けてくれれば……」
貴音「はい……」
P「あっ」
貴音「え?」
P「まさか……他には誰にも試してないよな?」
貴音「そ、それはもちろん! ……あっ」
P「……」
貴音「……」
P「よし、誰になにをしたのか正直に言ってみろ」
貴音「響に……」
P「響に?」
貴音「……」
P「……」
貴音「あっ、響」
P「え?」クルッ
貴音「ふふっ」ズブッ
P「なっ!? また、秘孔を……」
貴音「プロデューサーがいけないのです。知らなくてもいいことまで知ろうとして……」グイッ
P「ひ、響になにが……あがっ!」ガクガク
貴音「大丈夫、痛みはありませんよ。ふふふ……」
P「あ、ああぁ……」ガクガク
貴音「おやすみなさいませ、プロデューサー……」
P「ぅ……」
P「……」
───
──
─
P(ああ、なんだかフワフワして気持ちいいな……)
P(もう朝か……)
P(そろそろ起きないと……)
P(確か、昨日は明け方まで残業して……)
P(そのまま机で寝ちゃったのかな……)
P(あれ? でも仰向けで寝てないか?)
P(枕も……やけに寝心地がいいし)
P(どういうことだ……?)
P「……」
貴音「お目覚めですか?」
P「え……」
貴音「おはようございます、プロデューサー」
P「貴音……?」
http://i.imgur.com/WDwVRJc.jpg
P「……膝枕か?」
貴音「はい、寝心地はいかがですか?」
P「あ、ああ……いい感じだよ」
貴音「それは良かった。ふふっ」
P「なんだか、夢をみてた気がする……」
貴音「どのような?」
P「どうだったかな……ん~?」
貴音「夢とは忘れてしまうものですよ。ふふふ」
P「そうだな……」
貴音「……」
P「で、なんでこんな状況に?」
貴音「机で寝苦しそうにされていたので、そふぁあまで運ばせていただきました」
P「貴音が? 俺、そんなに軽くないだろ」
貴音「特殊な呼吸法により、残りの七割の潜在能力を引き出していますので、難しいことではありません」
P「え?」
貴音「いえ、独り言です」
P「?」
貴音「ふふふ、お気になさらず」
P「それより、もう起きないと」
貴音「もうしばらく、このまま休まれていてもよろしいのに」
P「そろそろ音無さんか律子が来るだろうからな……よっ、と」
貴音「そうですね……」
P「ありがとう、気持ちよく眠れたよ」
貴音「いえ、このようなことでよろしければ、いつでも」
ガチャッ
P「誰か来たか?」
貴音「そのようですね」
響「貴音! 貴音いる!?」
貴音「わたくしですか?」
P「響か? どうしたんだ?」
響「身長伸ばしたいとは言ったけど……」
P「え?」
響「こんな頭身になるなんて聞いてないぞ!」
P「!?」
貴音「……」
P「お、おい……」
貴音「はて? ふふふ……」
おわり
おまけ
冬馬「ふんっ、またアンタか」
P「お前は……ジュピターの天ヶ」
http://i.imgur.com/FJrNAJM.jpg
P「まあいいや、とりあえず蟹座の人に謝っとけ」
冬馬「なんでだよ!」
おわり
最後のはデス様が描きたかっただけです。
蟹座の皆さんごめんなさい。
おまけで、7月と8月誕生日のあずまこを。
http://i.imgur.com/uaDSoTG.jpg
>>32
ピヨちゃんとやよいは特に元ネタなしです
まだここを見る人がいるかわかりませんが、
>>28のあずまこに色を塗ったので貼っておきます
http://i.imgur.com/PR9QmCf.jpg
html依頼せえや
>>41
してあるよ
>>12のピヨちゃんも塗りました
次はもう間に合わないかな
http://i.imgur.com/zx03ZLI.jpg
まだ落ちてなかったか
さすがにこれで最後、>>25のお姫ちんです
http://i.imgur.com/Cv4hQxv.jpg
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