京太郎「許嫁?」 (72)

京太郎「え? 許嫁?」


俺が高校に進学する前、突然告げられた事実。


父「ああ。 昔の友人と約束してな…息子が生まれたら嫁にしてくれ、とな」


京太郎「え、ええ…マジかよ。 …俺の知ってるやつ…」


京太郎(いや、それ絶対気まずいだろ。 隣のクラスの吉田さんとか絶対気まずい)


父「ああ…お前は多分知らないだろうが
…」



安価↓1~5

最大コンマの子が許嫁です。
あと男キャラは辞めてね。

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京太郎「おお、可愛い!」

父からもらった写真には少し地味目だが
ちょっと巨乳で可愛らしい女の子の写真が写っていた。 名前は…


京太郎「ひがしよこももこ…変わった苗字だなぁ」




これから始まる高校生活に、新しい楽しみが出来た日だった…




桃子side


桃子「ふーん、この人っすか…」

桃子はベッドに寝転がりながら父からもらった写真をみていた。


桃子「うーん、それなりにカッコいいけど浮気しそうっすねぇ…それに押しに弱そう…」


桃子「…そもそも私を見つけることが出来るのか、そこからっすよ」


そう思いながらまた1人な高校生活に少し憂鬱になる桃子であった。

4月 ー出会いー



京太郎「ふわぁ…やっと入学式終わったぜ」

嫁田「ああ、本当だぜ…お前今日暇か?」

京太郎「ああ。 どうしたんだ?」


長い入学式が終わり下校時間になった。

幸いクラスには知り合いの咲や嫁田が同じでラッキーだぜ!



嫁田「いや、暇ならよ、ちょっと街いかないか? ちょうど新しいゲームの発売日だしな」

京太郎「お、マジか…って金はかさねーぞ!」

嫁田「ばれてやがる…」


そんな他愛の無い話をしつつも結局街に行くことになった。



旧校舎

咲「ここどこ…?」

嫁田「いやー、サンキューな! また今度返すぜ!」

京太郎「ったく…」


結局嫁田に押されて貸すはめになった京太郎だった。そして漫画を立ち読みしようと本コーナーに向かうと…


ウィーン

京太郎「ん?」


京太郎は自動扉が勝手に開いた事に気がついた。


嫁田「ああ。 あっこはよくああなるんだよ。 壊れてるのかは知らないけどな」


京太郎「ん、でも今人の気配がしたような…」

嫁田「え、マジか…幽霊か?」

京太郎「やめろ」


京太郎くん、実は幽霊が苦手である。

そうして立ち読みしようと漫画を探すと…



さわっ

京太郎「えっ?」

「えっ?」



誰かの手に触れた感触がした。…周りに誰もいないのに!?



すると…


ゆらっ



桃子「すまないっす…あ」

京太郎「ん? …あ」



嫁田「おーい、京太ろ…」


嫁田くんが見たのは


親友の京太郎くんが


黒髪ロングでおもちな子が


熱く見つめあっているシーンであった…


注 嫁田くん目線です。

桃子「もしかして…すが、きょうたろう、さんっすか?」

京太郎「あ、ああ。 もしかしてひがしよこももこさんですか?」


桃子「」


げしっ

京太郎「いてぇ!?」

桃子「とうよこ、っす」

京太郎「す、すいませんでした…」



許嫁との出会いは最悪であった…

桃子「……まあ、須賀さんも私が見えないみたいだし」

京太郎「見えない…?」

桃子「…私、須賀さんはそれなりに運動が出来ると聞いたんすけど…」

京太郎「ああ! ハンドボール部だったぜ!」


京太郎は自慢気に言う。


桃子「近くにいる女の子に気がつかないんすか? 手をみてちょっと一歩下がるような反射神経も無いんすか?」

京太郎「…言われてみれば」


そう言われると確かに変である。

普通なら触れ合う前に手を引くだろうしそんな状況に気がつかないほどうっかりしているつもりもない。




ゆらっ…

桃子の影が揺れる。


桃子「…許嫁なんて古臭いのいらないんすよ」

京太郎「それは…俺、だからか?」



桃子「…誰でも、っすよ。 私に気がつけないな人なんか…」




京太郎は桃子の話し方に…さみしさを感じた。 まるで人とのつながりを意図的に断つような喋り方に…



桃子「…」

京太郎「東横さん」

桃子「なんすか?」

京太郎「次は、絶対に見つけるから! 安心してくれ!」

桃子「」ポカーン



京太郎「…」

桃子「…」






京太郎「…すいませんでした」


沈黙に耐えきれず思わず謝ってしまう。


桃子「あ、あははっ! 須賀さん、面白いっすね! 私結構きついこと言ったのに謝るなんて」

京太郎「う…」


桃子に笑われなんだか恥ずかしくなってきた。



桃子「でも、まあ…そう言ってくれたのは嬉しいっすよ」

京太郎「え?」



桃子「…これ、アドレスっす。 もし良ければ…」

京太郎「あ、ありがとう。これ、俺の」

桃子「確かに受け取ったっす」




桃子「さっきの約束、ちゃんと守って欲しいっすね」

京太郎「あ、ああ!」

桃子「そっすね…次見つけられなかったらジュース1本! お願いっす」

京太郎「ああ。 わかったよ」

桃子「私も頑張って隠れるっすから」

京太郎「やめろ! 俺の財布を破壊する気か!?」



初対面は、案外良かったのかも…?

なわけで4月前半編カン!


桃子で良かった…(入力しやすいし)


それではまた次回。

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