【モバマスSS】です
――――プロダクション、事務室
ちひろ「ふぅ……」ギシッ
ちひろ(仕方ないとはいえ、今月は本当に仕事が多いですね。その分入ってくるお金が増えるからいいんですが)カチャカチャ
ちひろ(うーん、そろそろ休憩するべきでしょうか。あんまり休まず働き続けるとまた人間扱いされない噂が増えちゃいそうですし)カチカチッ
ちひろ(でもここまで仕事が順調だとやめたくないんですよねぇ。なにかきっかけがあればいいんですが……ん?)カリカリ
コンコン バタンッ
愛海「おはよーございます! ……あ、ちひろさん一人だけですか?」
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ちひろ「あら愛海ちゃん、おはようございます。今日は私以外ここには来ていませんよ?」
愛海「なるほど、それは好都――じゃなかった大変だねちひろさん。疲れてない?」
ちひろ「…………ええ、実は大分疲れていまして。最近はどうにも仕事が多くて大変なんですよ」グッタリ
愛海「やっぱり! 聞いたよ、なんでも最近ちひろさん、そのメガネかけた姿で人前に出たんでしょ?」
ちひろ「はい、お恥ずかしい話ですが……まぁ、なぜか好評でしたので、これからも時々この状態になるとは思いますけど」
愛海「完全にお仕事スタイルのちひろさんって珍しいからじゃないかな? でも、やっぱりそれだけ注意力が落ちてるって問題だよ!」
ちひろ「そうでしょうか……?」
愛海「そうですっ! だから、ちひろさんはこの辺りで1回ちゃんと癒やされるべきだと思うんだあたし♪」
ちひろ「癒される……しかし、なにをすれば?」
愛海「簡単だよ、あたしがちひろさんをマッサージしてあげる! 疲れた身体を優しく揉みほぐせば、絶対気持ちいいよ♪」
ちひろ「マッサージですか……いいですね。でも、さすがにアイドルの愛海ちゃんにやってもらうのは」
愛海「いいのいいの! あたしが好きでやるんだから、ちひろさんはなにも考えずマッサージされながらこのチョコでも食べててよ!」
ちひろ「あら、チョコまで用意してくれたんですか? ありがとうございます」
愛海「甘いものは疲労回復に持ってこいだからね♪ さあどうぞ!」
ちひろ「ええ、いただきます」パクッ
愛海(うひひひー! やった、食べた!)ガッツポーズ
ちひろ(あら、この味、この感じ……そして先程から感じる視線……なるほど……ふふっ)ビリビリ
ちひろ「――……こ、これは……!」
愛海「さぁー、チョコレー糖も食べてもらったしちひろさんのマッサージを開始しまーす♪ いいですよね!」
ちひろ「あ、愛海ちゃん、このチョコは一体……ふぁ!?」
愛海「モミモミ……あれー、ちひろさんどうしましたー? まだ足のマッサージを開始しただけですよーっ」モミモミモミ
ちひろ「な、なんでも……んっ……!」
愛海「そうですか! ならこれから少しずつ激しくしていくけど問題ないってことで! さぁもっとチョコレー糖をどうぞっ」グイッ
ちひろ「あ…………」モグッ
愛海(うわぁー! すごい効果だよ芳乃ちゃん! やっぱり芳乃ちゃんにお祈りしにいっててよかったー!)モミモミモミ
――――愛海、回想
芳乃「愛海、そなたちひろ殿の胸を触りたいとー?」
愛海「そうなんだよ! 多くのアイドルのお山を制覇してきたあたしだけど、これまでちひろさんのお山にだけは手が出せなかった……!」
愛海「正確には出そうとしたのに気づけばちひろさんはいなくなってたり別の物を触ってたり違う所に飛んでたり……常に失敗の連続だった」
愛海「だけど、最近のちひろさんはお仕事で相当疲れてる気がするの! もうこの機会を利用するしかない!」
愛海「今こそちひろさんのお山をいただく時! だから芳乃ちゃん、ちゃんとお山が登れるようにお祈りさせてっ」ギュ
芳乃「そなたはわたくしをなんだと思っているのでしてー」
愛海「ほ、ほら、芳乃ちゃんってなんか神聖な感じがするし、願い事叶えてくれそうな雰囲気もあるし!」
愛海「それに悩み事解決も得意なんでしょ? だから芳乃ちゃんにお祈りすればうまくいきそうな気がして……怒ったなら、ごめん……」
芳乃「べつに怒っているわけではなくー、ただー、ちひろ殿へ手を出すのはあまりに危険かとー」
愛海「そんなことは百も承知! だけど、プロダクション内で未だ登ったことがないお山があるのがあたしにとっては一番の問題なのっ!」
愛海「お山を登ることを諦めたら、あたしはあたしじゃなくなっちゃうんだから!」
芳乃「なんと熱い思いー……いいでしょうー、愛海がそこまで言うのであればわたくしも力を貸しましょうー」
愛海「え、ほ、ほんと!?」
芳乃「はいー。愛海、これをー」スッ
愛海「……これ、チョコ?」
芳乃「ただちひろ殿の身を癒やしに行くだけでは危ういためー、そのチョコレー糖を持っていくとよいでしょうー」
芳乃「それは本来口にした者へ力を与える霊験あらたかな食べ物ー。しかしちひろ殿が口にすれば恐らくは別の力が働くかとー」
愛海「たしかに、疲れてる時が甘いものがいいって聞くもんね。ありがとう、うまく使わせてもらうね!」
愛海「よーし、俄然やる気が出てきたっ! 芳乃ちゃんありがとう、あとはあたしの成功を祈ってて!」
芳乃「ええー、見守っておりますからー、愛海どうかご無事でー」
――――愛海、回想終了
愛海(最後の言葉が若干不安だったけど、チョコレー糖っていうチョコの効果も抜群だし、今すごくいい感じ!)モミモミモミ
ちひろ「……ん……そこ……」
愛海(足のマッサージが終わって腕に行ってからもちひろさんはあたしにされるがままだし、これならもうお山に触れても問題なさそうっ)モミモミモミ
愛海(なさそうなんだけど……)チラッ
ちひろ「……ッ……」
愛海(ちひろさんの机の周りがパソコンやお仕事の資料や書類だらけなんだもんなぁ……本当にこの量を一人でやってるのかな……)モミモミモミ
ちひろ「……や……ぁ……」
愛海「はーいちひろさん、そろそろ次のマッサージをしようかと思います。だけどそろそろ座ったままじゃつらいでしょ?」
愛海「だからあっちのソファーで横になってもらってもいいですか? そのほうがあたしも色んな場所をマッサージしやすいので♪」
ちひろ「……(コクン)」ヨタヨタ
愛海「あと、ジャケットもそろそろ邪魔なんで脱いでもらっていいですか?」
ちひろ「……はい……」シュルッ トサッ
愛海(あのちひろさんにこんなに簡単に命令出来てるし、やっぱり焦らずもうしばらくちゃんとマッサージしてあげよ♪)
愛海(いつもお世話になってるし、お山を堪能するのはそれからでもいいよね!)
愛海「じゃあお次は腰の辺りをマッサージしまーす! 力が弱かったりしたら言ってくださいねっ!」ギュッギュッ
ちひろ「あっ……それくらいが……ちょうど……いいです……」
愛海「わかりました♪ じゃあしばらくこの強さでやりますね」ギュッギュッ
ちひろ「……んっ……」
愛海(それにしてもちひろさんの身体素敵だなぁ。足や腕をマッサージしてる時も思ったけど、腰周りも触ってるあたしが気持ちいいし)モミモミ
ちひろ「……そこ……もっと……」
愛海「あ、はーい♪」モミモミモミ
愛海(それにコスプレしてるちひろさんはよく見るけど、いつもの恰好のようで上がシャツだけのちひろさんって初めてな気が)ギュッギュ
ちひろ「……ッ……ぁ……きもちいい……」
愛海(な、なんだろう、そう考えるとなんだかドキドキしてきた……って、今はマッサージ! マッサージだから!)モミモミモミ
ちひろ「……ふふっ……愛海ちゃん……」
愛海「はっ、はい!? な、なんですか!?」
ちひろ「……もう少し上をお願いします……」
愛海「う、上!? ……あっ、せ、背中ですね! 分かりました!」
愛海(い、いけない、すごい動揺しちゃった……お山を登る前に怪しまれたら駄目なんだから気をつけないと)スリスリ
愛海(……わぁ……ちひろさんの背中すごい……気持ちよくなっちゃうくらいすべすべしてるのがシャツ越しでも分かる……)グリグリ
愛海(今まで色んな人をマッサージしてきたけど、この感じは初めて……まるで人間じゃないみたい……)モミモミモミ
愛海(……って、あれ? この辺り触ってたらなくちゃいけない感触がないような……)スリスリ
愛海「あ、あのちひろさん……なんか、ブラジャーされてないような気がするんですが……」モミモミモミ
ちひろ「……あぁ……疲れてて……忘れちゃったのかもしれません……」
愛海「……は?」モミモミモミ
ちひろ「……だから……んっ……今は、つけてませんよ……?」
愛海(……しょ、衝撃発言が……! ち、ちひろさんがの、の、ノ、ノーブラ……!)グリグリグリ!
ちひろ「んくっ……! 愛海ちゃん……ちょっと激しい……」
愛海「あっ、ご、ごめんなさいっ!」モミモミモミ
愛海(ど、どうしよう! い、いいのかな!? お山登っちゃっていいのかな!? ノーブラなんて想定外だよ~!)オロオロ
ちひろ(……ふふっ、愛海ちゃん面白いですねぇ。じゃあ、そろそろ……)
ちひろ「……ん……」クルッ
愛海「わわっ!? ちひろさん、急に仰向けは、こま……る……!?」
ちひろ「……でも、そろそろ次の所もマッサージしてほしくなっちゃいまして……」
愛海「あわわわわ……」フルフル
愛海(ち、ちひろさんのお山が目の前に! しかもブラジャーしてないのとシャツの乱れ具合でなんかすごく……すごくっ!)
ちひろ「……どうしました?」
愛海「あ、えと、つ、次はどこをマッサージすれば……」キョロキョロ
ちひろ「……さて、それは愛海ちゃんが一番良く分かってるのでは? そもそも、本当にただマッサージをしに来ただけではないのでしょう?」
愛海(み、見抜かれてる……!? というかちひろさん、いきなり雰囲気が妖しくなってるような……だけどここは誤魔化さないと!)
愛海「な、なんのことか分かりません~。あたしはただ本当に……」
ちひろ「……今なら」スゥ
愛海「……っ!」ビクッ
ちひろ「今なら、マッサージと言い訳して私の全てを堪能できますよ、愛海ちゃん?」ヒソヒソ
愛海「ち、ちひろさんの……すべて……」ゴクリ
ちひろ「今まで私は愛海ちゃんの触れ合いは避けてきましたから……触りたくて仕方ないんでしょう? 私の柔らかいお山を……」ヒソヒソ
愛海「あ……あ……!」ワキワキ
ちひろ「それに、どうせならもう一人と一緒に楽しんでもらったほうが、もっと気持ちいいでしょうし」パチンッ
ギュウン ポフッ
芳乃「――……!?」
愛海「よ、芳乃ちゃん!? どこから!?」
ちひろ「チョコレー糖を愛海ちゃんに渡すだけでなく、覗き見までするのはあまり健全とはいえませんね芳乃ちゃん」
芳乃「そ……そなたどうやってー……!」
愛海「の、覗き見って……ずっと見てたってこと……!?」
ちひろ「ええ、愛海ちゃんがこの部屋に入った瞬間からずっとです」
芳乃「なぜー、チョコレー糖の効果は確かにー……!」
ちひろ「あの程度の力では私には意味がありませんよ。マッサージ中の姿はお二人を興奮させるための演技です♪」
愛海「えっ!?」
芳乃「わ、わたくしは興奮などしてはー……!」
ちひろ「えいっ」ギュウ
愛海「ぁああっ!?」キュン♡
芳乃「ふぁぁー……!」キュン♡
ちひろ「お二人には感謝しているんですよ? 本当にいいタイミングで来てくださったのですから」ニコニコ
ちひろ「最近はガチャやイベントやを用意する合間に、スターライトステージの構築やテレビに出演させるアイドル達の調整をして」サワッ
愛海「ゃぁん♡」
ちひろ「他にも新しく増える予定のプロデューサーさん達のためにシステムの改善を行ったり、以前からあった要望を叶えたり」サワッ
芳乃「そこはー……!」ビクンッ♡
ちひろ「後は新しいCDの宣伝に毎日のボーナスの特別更新など、とにかくお仕事が多いんですよ」ナデナデ
愛海・芳乃「~~~ッ!!!」ビリビリッ♡
ちひろ「もちろん私には問題ない量なのですが、人から見るとどう考えても不可能な仕事量だとモバPさんから忠告されて困っていたんです」
ちひろ「休まず働いていることによる疲れた様子を見せる演技など、本来なら不必要なことをしないといけないわけですから」
愛海「じゃ、じゃあ……あたしもそれに騙されて……ひぁあ♡」ビクンッ
ちひろ「でも、そのお陰で芳乃ちゃんのチョコレー糖を食べれて、愛海ちゃんのマッサージも受けられたわけです」
ちひろ「これでまたしばらく休まずにお仕事が出来る理由が出来ました。本当にありがとうございます」
ちひろ「だから、そのお礼というわけではないのですが、お二人には思う存分私の身体を愉しんでいただこうかと」
芳乃「わ、わたくしはー……そのような卑猥なことなどー……っ♡」ゾクゾクッ
ちひろ「卑猥なことなんて一切ありませんよ。お二人はただ私に『マッサージ』をするだけなんですから」ヒソヒソ
ちひろ「そのついでに愛海ちゃん達がお山登りをしてしまったり、もっと違うことが起きたとしても、誰も……咎めませんよ」ヒソヒソ
愛海「誰も……」
芳乃「咎めないー……」
ちひろ「はい! だから、さぁお二人共――いつでも、いいですよ……?」
愛海「あ……あたし……!」
芳乃「……わ、わたくしは……わたくしはー……!」
愛海・芳乃「――――」
――――次の日、プロダクション、事務室
ガチャ
乃々「おはようございますけど……」
ちひろ「あら乃々ちゃんおはようございます。どうしたんですか?」
乃々「事務室に置いたままの漫画を取りに来ただけなのでお構いなく……プロデューサーさんが急なお仕事を持ってくる前に帰りますから……」
ちひろ「そうですか。あ、もし寮に帰られるのでしたら、愛海ちゃんと芳乃ちゃんに付き添ってあげてくれませんか?」
乃々「えっ、お二人が来ているんですか……?」
ちひろ「はい。そろそろ着替えて戻ってくるころかと」
愛海「――……ちひろさん、着替え……の、乃々ちゃん!」
芳乃「…………」フラフラ
乃々「あ、愛海さんに芳乃さん……大丈夫ですか?」
愛海「えっ!? あっ……大丈夫大丈夫♪ なんでもないのっ!」フラッ
乃々「どう見ても大丈夫とは思えないですし、そもそも昨日全然見かけなかったんですけど、どこにいたんですか……?」
愛海「そ、それは……」
ちひろ「お二人は昨日、仕事に疲れていた私を休ませるために色々してくださっていたんですよ」
乃々「そうなんですか……?」
愛海「そ、そうだよ! 最近ちひろさんが大変そうだから、あたし達にもなにか出来ることがないかなーって! ねえ芳乃ちゃん!」
芳乃「……(コクン)」フラフラ
乃々「でしたらもりくぼも呼んでくれれば、なにか手伝うことくらいは……」
愛海「だ、だめっ!」
乃々「ひっ!」ビクッ
愛海「あ、ご、ごめん。でも、昨日のは流石に乃々ちゃんには手伝って貰えなかったよ。あたしのお山登りに関することでもあったし」
乃々「……なるほど、相変わらずですね愛海さんは……」
愛海「えへへ……」
芳乃「……とにかくはやく帰るのでしてー……」フラフラ
愛海「そ、そうだね! 丁度良かった。乃々ちゃん、芳乃ちゃんが上手く歩けないみたいだから支えてあげてくれない?」
乃々「え……本当に大丈夫なんですか……?」
芳乃「昨日の体験が凄まじくー、未だ身体が慣れていないだけでしてー。しかし乃々が心配することのほどではー」フラフラ
乃々「本当になにしてたのかすごい気になるんですけど……分かりました、掴まってください……」
芳乃「感謝しますー……」ギュッ
愛海「あ、じゃ、じゃあちひろさん、あたし達はこれで帰るね!」
ちひろ「ええ、愛海ちゃんに芳乃ちゃん、昨日は本当にありがとうございました。乃々ちゃん、お二人のことよろしくお願いします」
乃々「……? 今日のちひろさんなにか変な気がするんですけど……うまく言い表せませんが、妙にお二人に優し――」
愛海「さぁ帰ろっ! 行くよ乃々ちゃん! 芳乃ちゃん!」
乃々「あ、待ってほしんですけど……!」
芳乃「……ちひろ、またなのでしてー……」ヒラヒラ
バタンッ
ちひろ「――ふふっ。さて、すっかり休みましたし、今日からまたお仕事頑張りませんとね」カリカリ
〈終〉
眼鏡を掛けたちひろさんがあまりにも衝撃的すぎて思いついたネタ
あのちひろさんに耳元で囁かれながら色々されたい、アニメでも眼鏡掛けた笑顔のちひろさんが見たい、そして芳乃誕生日おめでとう
読んでくださった方ありがとうございました
一つ前に書いた物
ちひろ「香水を作ってくれませんか?」志希「いいよー」
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