愛海「あのね、大きさじゃないんだよ」 (32)



 【モバマスSS】です

 アイマスとのクロスがあります
 アイマス勢は皆ベテランという設定です


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 とてとてとて

 棟方愛海は新人アイドルです。
 今日もレッスンを頑張ります。

 レッスン場では、モバPから連絡を受けたトレーナーさんが待っています。

「さあ、愛海ちゃん、今日も頑張りましょうね」

 はーい

 愛海は素直に頷きます。
 だけどよく見ると、視線は下がっていません。
 視線は一カ所に固定されたまま、首と腰を器用に曲げています。


「愛海ちゃん、どこ見てるのかな?」

 おっぱいです

 愛海は嘘のつけない素直な子でした。

 トレーナーさんの立派なおっぱいを見てますよ

「そ、そっか。とりあえず、柔軟体操から行こうかな」

 はーい

 うんしょ
 うんしょ

 素直に頑張る愛海ですけれど、視線は一カ所から外れません。


「それじゃあ、アップテンポで行きますよ」

 はーい

 愛海と一緒に参加している他のアイドル達も声を挙げます。

「はい、ワンツーワンツー」

 わんつーわんつー

 それでも視線は外れません。
 いえ、揺れ始めたおっぱいに、視線はますます強固なモノになっています。

「ワンツーワンツー」

 わんつーわんつー


「ワンツーワンツー」

 わんつーわんつー

 ようやく愛海は視線を外しました。
 トレーナーさんはホッとしています。

 視線を外したことにホッとしているのではありません。愛海からのコメントがなかったことにです。
 以前、とあるトレーナーさんに愛海は言いました。

 胸の揺れ方がなんだかおかしいよ
 きっと、心臓のせいだよ

 その後、トレーナーさんに心臓疾患が発見されたそうです。


 それが、棟方愛海の力なのです。
 棟方愛海のおっぱい愛、略して「むあおあい」、縮めて言うと「モアイ」です。

 モアイパワーは時に、うちひしがれたアイドルを救います。
 具体的に言うと如月千早でした。

 それは一週間前の話です。


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 とてとてとて
 がちゃり

 こんばんわ

「あら、貴女は……?」
 
 本番を終え、楽屋でくつろいでいる千早さんが愛海に気付きました。
 さっきまで共演していたのだから、愛海が誰だかわからないというわけではありません。
 千早さんの質問はきっと、何故、本番終了後にここに来たのか、ということなのでしょう。

 今日はありがとうございました

 そう言って愛海は頭を下げます。
 これは、今や日本の歌姫とも言われている如月千早先輩への礼儀です。


「挨拶なの? ふふっ、丁寧ね。私からも、ありがとう」

 優しい笑顔で、愛海を労ってくれます。さすがは天下の765プロのアイドルです。
 因みにこの楽屋は、如月千早個人用の楽屋です。
 まだまだ愛海たちシンデレラプロではここまでの待遇は望めません。
 現に今日も愛海の楽屋は、共演していた他アイドルと一緒です。

「あら? 一人なの?」

 千早さんは少し戸惑っているようでした。それはそうでしょう。
 今日、千早さんと共演したシンデレラプロのアイドルは愛海だけではありません。
 及川雫もいます。
 他にもいますが、問題なのは雫さんです。雫さんこそが、愛海がここに来た理由なのですから。


 本番前の顔合わせで愛海は気付いてしまったのです。
 千早さんの目が一瞬、雫さんの胸に向けられたことに。
 そしてその直後、忌まわしいモノを見たような表情をしていたことに。

 
 愛海はその表情に見覚えがあります。
 あれは、嫉妬の目です。
 あれは、川島さんが中学生や高校生のアイドルを見るときの目です。何故か菜々さんも時々同じ目をしています。
 あれは、誰かがドーナッツを食べているときの法子ちゃんの目です。
 あれは、誰かがパンを(以下略)
 あれは、誰かがお酒を(以下略)
 誰かが笑われているときの笑美さんと鈴帆しゃんの目です。
 鈴帆しゃんの着ぐるみを見ている仁奈ちゃんも同じ目をしているときがあります。
 プロデューサーにドリンクを売っているちひろさんを見る亜子さんの目です。
 まゆさんが、プロデューサーと話しているアイドルを見るときの目です。

 つまり、千早さんは雫さんのおっぱいに嫉妬しているのです。


 WHY?

 愛海には理解できません。
 だって、おっぱいに貴賤はないのですから。
 おっぱいはおっぱいであることでおっぱいなのです。それ以上でもそれ以下でもないのです。
 巨乳も微乳も、それぞれにそれぞれの美しさがあるのです。

 駄目です。
 これでは駄目なのです。

 おっぱいは大きくても小さくてもいいのです。
 だけど、おっぱいの持ち主は幸せでなくてはならない。
 なぜなら、持ち主が不幸なおっぱいもまた不幸なのですから。
 人の世におっぱいがある。女の子の胸におっぱいがある。この美しいものを護りたいだけ。


 それならば、手は一つです。
 千早さんにおっぱいの素晴らしさを伝導するのです。
 大きさではないことを。
 大きさなど、おっぱいの存在自体の前では副次的事象に過ぎないことを。
 だから、愛海は頑張ります。

 お願いがあります

 愛海はとてとてと千早さんに近づくと、精一杯の真摯な口調で言いました。

「何かしら?」


 愛海は考えます。
 一体どうお願いすればいいんだろうか。
 どうやってお願いすれば、千早さんはおっぱいを触らせてくれるんだろうか。

 おっぱい揉ませてください

 ド直球でした。
 そして千早さんは固まりました。

「え? ……なに? おっぱ……、……え?」

 おっぱいを揉ませてください

 ド直球の二球目です。


「あ、ああ……そういえば、シンデレラプロにそういうことが好きな新人がいるって聞いたことがあるけれど、貴女だったのね」

 なんと、噂になっていたようです。
 ちょっと照れくさいな、と愛海は思いました。

「そういうのは良くないと思うわ」

 私は嬉しいです

「うん、そうじゃなくてね」

 うっうー

「!!」

 揉ませてください

「今何か言ったわよね?」


 言ってません
 揉ませてください

「駄目」

 どうしてですか?

「どうしてって……そんなに揉みたいのなら貴女の……及川さんに頼めば?」

 それはそれ、これはこれです

「……こんなの揉んだって……」

 それは違います!!!!!

「!?」


 違うんです
 雫さんのおっぱいは雫さんのおっぱい
 千早さんのおっぱいは千早さんのおっぱい

「こんなの……比べものにならないわ……」

 千早さん、私は歌が上手いですか?

「え?」

 私は、千早さんより歌が上手いですか?

「それは……」


 下手ですよね
 でも、私は唄ってます
 それは、無駄ですか?
 千早さんより歌が下手な人の歌は無駄ですか?

「そんなことはないわ。誰の歌にだって、そのファンはいる」

 だったら、千早さんの胸にだってファンはいます

「!!」

 色んな歌があるように、色んなおっぱいだってあります!

「あ……」

 大きければそれでいいなんて……違うんです
 女の子の数だけ……いいえ、人の数だけ、おっぱいがあるんです


「……ああ……私……」

 千早さん
 
「ええ」

 あのね、大きさじゃないんだよ

 愛海はニッコリ笑うと、両手をわきわきと前へ差し出します。

「わかったわ……棟方さん……いいえ、愛海ちゃん」

 愛海は、千早っぱいをたっぷりと堪能しました。
 

「……ああ……私……」

 千早さん
 
「ええ」

 あのね、大きさじゃないんだよ

 愛海はニッコリ笑うと、両手をわきわきと前へ差し出します。

「わかったわ……棟方さん……いいえ、愛海ちゃん」

 愛海は、千早っぱいをたっぷりと堪能しました。
 
 尚、後に事態を知った天海春香は悔しがりましたが、後の祭りでした。


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 そして一週間。
 レッスンを終えた愛海はスタジオ入りして楽屋に向かっています。
 今日同じ楽屋になるのは早苗さんと小梅ちゃんです。

 とてとてとて

 今日も元気にお仕事です。
 そんな愛海が、半開きになっていたとあるドアの前を通りかかると……


???「大きけりゃいいってもんじゃねえだろ」

???「だけど、大きい方がいいって人もいるよね」

???「大きさだけにこだわるのもおかしくないかな?」


 男性アイドルの声です。
 しかし、愛海は行かねばなりません。
 そして、告げなければなりません。

 あのね、大きさじゃないんだよ

 と。

 愛海はフンス、と気合いを入れるとドアの向こうへと歩き始めました。


 
 
 
 
 
 
 
 
 

 ぴゃあああああああああああっ!!!!  

  ↑

 数分後、「いや、俺らチンコの話してんだけど」
 と言われたときの愛海の絶叫。
 そして走って逃亡。
 

 
 以上お粗末様でした。

 千早と愛海の絡みが書きたかった



 愛海や千早の出てくる過去作

モバP「棟方(むなかた)……」
愛海「ウサミンロボと海を行く」
貴音「高槻やよい、貴方は甘すぎます」


今気づいた。

>>18コピペミスしてるね
>>18のさしかえ

「……ああ……私……」

 千早さん
 
「ええ」

 あのね、大きさじゃないんだよ

 愛海はニッコリ笑うと、両手をわきわきと前へ差し出します。

「わかったわ……棟方さん……いいえ、愛海ちゃん」

 愛海は、千早っぱいをたっぷりと堪能しました。
 
 尚、後に事態を知った天海春香は悔しがりましたが、後の祭りでした。


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