【安価】四畳半主義者の冒険【森見登美彦】 (55)
*ここは森見登美彦氏の小説の中に出てくる京都の世界を主人公が無駄に縦横無尽に安価で活躍もとい迷走するスレである
作者の知識が曖昧かも知れないのでその時は「詭弁だ詭弁だ」と指摘してくれると助かる
「私は大学一回生。華のキャンパスライフを夢想し頭の花畑を耕しながら一人寮への引っ越しをすすめていたところ、どうやらそこの柱に頭をしたたかに打ち付け記憶喪失に陥ってしまったらしい。実に阿呆としかいいようがない。私はいかなる広さの部屋に越してきたのであったか」
部屋の広さ安価
1 一畳
2 二畳
3 三畳
4 四畳
5 四畳半
>>3
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5
私「そうだった、私は四畳半の部屋に越してきたのであった。一畳の部屋などは噂程度にしか聞いたことがない!ともあれこうして私は小さな王国を手にいれたのだった」
私「そうして四畳半の中心、畳と畳の中央に立ち手を広げ四畳半の国王になった気分を味わっていると何者かがボロボロの扉をノックした音が聞こえた。はて、誰だろうか」
訪問者
>>8
赤玉先生のご子息
申し訳ない、二代目の帰朝はまだ確保していないので安価上で
私「それは可愛らしい女子高生であった。正確に言い表すと可愛らしい女子高生に化けた狸であった。その名を鴨川矢三郎と言う」
私「決して彼が腹黒いと言いたいわけではない、正真正銘彼は狸である。狸が人間に化けているのだ」
私「彼との出会いはおよそ二ヶ月前に遡るのだが、この話は今述べるべきではないだろう。ともかくも、扉を開けた外で彼は牛丼を二つかかえて立っていた」
私『その下らない変身はやめたらどうだ』
矢三郎『下らないとは失礼な!色恋からもっとも遠い日々を過ごす貧乏大学生の日常に潤いを与えようとうら若き乙女に化けているというのに!』
私「余計なお世話である。ともあれ牛丼の差し入れは歓迎すべき事であった。私は心のなかでこの奇妙な友に感謝を述べた。そして四畳半の中央に位置する食卓につき、共に牛丼を口一杯に頬張った」
私「私は彼との食事中に彼が経験してきた様々な阿呆な話を聞いた」
私『なるほど、つまるところ君達一家は実に様々な阿呆をやってきたんだな』
矢三郎『阿呆とは失礼な!阿呆ではありません、おもしろき事です。面白きことは良きことなり!』
私「彼の面白き事への欲求はかの琵琶湖より底知れないと思えたのも無理はないだろう」
私「昼食をとりこの四畳半から退出していく矢三郎の後ろ姿を見送ったのち、私はふと大学が休みのこの良き日にぶらりと町に出ることを思い付いた。さて、どこにいくべきだろうか」
1 下鴨幽水荘
2下鴨町は古本市
3大学
>>15
申し訳ない。自由安価に変更で
>>17
蛙の住む古井戸
一乗寺にある芳蓮堂
私「私はふと思い立ち一乗寺は芳蓮堂に足を向けた」
私「芳蓮堂は六畳間ほどに古道具を並べて販売している店であり、店主であるナツメさんが切り盛りしていた。店内は落ち着いた雰囲気が流れており、さすがの私も文体を通常に改めなければならない心持ちになる」
私「ひとり品物を物色しているとナツメさんから声をかけられた。どうやら私にたのみたい用事があるらしい」
私「私はナツメさんから一つの風呂敷包みを預かった。これを李白氏に届けて欲しいということである」
私「李白氏とは神出鬼没の怪老人である。どこへ届ければいいのかもわからなかったが、ともかくも私は不吉な予感を感じていた」
私「さて、何はともあれ李白氏に会わなければならない。どこにいけばよいのだろうか!」
自由安価 >>24
先斗町
私「私は先斗町に来ていた。料亭など、いずれも高級そうな店がところ狭しと軒を連ねる場所である。ここならばかの高利貸しとして悪名高い李白氏にも会うことができるかもしれない」
私「しかしこの身は貧乏大学生。どうにも居心地が悪い。そうして路地の真ん中でもじもじきょろきょろとしていると向こうから凄まじい速度で駆けてきた人物と思い切りぶつかってしまった。ああなんという災難だろうか」
私『ん?これは…』
私「ぶつかった衝撃で投げ出してしまった風呂敷包みを拾おうとすると、風呂敷が幾分かほどけ中身が見えていることに気づいた。その中身というのが可愛らしい狸のお面と古ぼけた旧制高校のマントだったのだ!」
私『ぽんぽこ仮面!』
私「ぽんぽこ仮面とは、少し前に京の町に暗躍し、困っている人々を次々と助けたという、八兵衛明神の使いを自称していた怪人のことである。彼はいつも狸のお面と旧制高校のマントに身を包み活躍したという。しかしあえなく捕まってしまっただとか次代に受け継がれただとか、噂は尽きない」
私「私はなんとそのぽんぽこ仮面の変身道具を運んでいたのだった。珍品と名のつく物には目がない李白氏にとっては喉から手が出るほどに欲しい代物なのかもしれない」
私「そうして私が一人驚愕していると、今度は反対方向から先程ぶつかった人物が戻ってくるのが目に入った」
その人物とは
自由安価 >>28
夜は短しの李白と金曜倶楽部の寿老人って同一人物だっけ
同一人物である
自由安価 >>30
酔っ払って全裸のおっさん
私「それは酔っぱらって全裸のおっさんであった。私はそのおっさんとお面を見比べているうちに、謎の使命感に襲われた」
私「私は決断した。今こそぽんぽこ仮面を再興しなければならない!私は颯爽とマントを羽織りお面を着けると、おっさんを捕まえて自らの服を着せ、そのまま颯爽と京の町に消えていった」
私「今から思うと私は底無しの阿呆であったとしかいいようがない。その後私はくしゃみをしながら新居への道を急いだ。なぜこんなことをしたのだ。それは阿呆であったからとしかいいようがない。どこかで本物のぽんぽこ仮面がわらっているような気がした」
私「ともあれ、こうして私の阿呆な冒険譚は一日目を終えることとなる。後日、改めて李白氏にぽんぽこ仮面の仮面とマントを渡しにいくことになるのだが、それはまた別の話である」
【一日目 : たぬきのはなし 完】
私「桜の季節も過ぎようかという時分である。私は構内を探検し、古き良き探検家が数々の遺物を持ち帰るように大量のビラを押し付けられて帰ってきた。そのため私は鞄をハムスターの頬袋のように満杯にして帰るはめになってしまった」
私「寮に戻りそれらを詳しく検分している私の目に留まったのは、四枚のビラである」
自由安価
>>42まで
マンドリン辻説法の開催案内
私「詭弁論部とは、その名の通りあまねく世の中の事象について詭弁を弄しあう部のことらしい。恐らく今日も宇宙や地球やブリーフの怪人について京都タワーよりも高く鴨川よりも深い考察を披露しあっているのであろう」
私「次に、閨房調査団のビラが目に入った。閨房調査団とは世の中の様々な破廉恥な品々を収集、調査する団体らしい。彼らの頭のなかは桃色一色に染まっているに違いない。とんだ極彩色である」
私「合唱団「コーラス」は人々がより集まって美しいコーラスを叩き出す事を趣味としている人々だ。黒髪の乙女が沢山いるのであろう。私の頭のなかではカラフルな花々が咲き乱れ、一瞬にして見事な花畑を形成した」
私「最後に、マンドリン辻説法の開催案内である。マンドリン辻説法とはマンドリンをかき鳴らしながら世の中の摂理について講釈するありがたい説法であり、聞くところによると去年開催された辻説法では多くの大学生が涙を落としたという」
私「さて、どこに顔を出したらよいのだろうか?」
安価
>>47
コーラス
私「私は悩んだあげく結局「コーラス」に出向く事にした。新歓の会場ではコーラスの面々が見事な歌声を響かせていたが、当の私はある人物に釘付けになっていた」
私「端的に言えば、私は一目惚れをしたのだった。ああ恋をするとはなんと甘く切ないことか!」
私は誰に一目惚れをしたのだろうか
自由安価>>50
たまたま訪れていた羽貫さん
貴君は茨の道を選んだな
私「彼女は凛々しい美女であった。後から人に聞いたところ羽貫さんと言うらしく、歯科衛生士だという!」
私「私はそれからしばらくの間、一度しか会ったことのない羽貫さんの事を考え、無様にも畳を転げ回り、また羽貫さんのことを考えるという生活を過ごした」
私「しかし、その恋は儚くも砕け散ることとなる」
私「彼女にはすでにお相手がいたのだ!それは小津という人物が教えてくれたことだった。彼によると羽貫さんは樋口師匠なる人物と恋仲であると言う」
私「小津氏の友人であるという人物からは信用しない方がいいと忠告を受けたが、羽貫さんが樋口師匠と思われる人物と楽しそうに酒を飲んでる様子の前には、その言葉のはあまりにも無力であった」
私「こうして私の恋は終わった。しばらく後、私は再び恋に陥るのだが、それはまた別の話である」
【二日目 : 恋は短し走れよ漢 終わり】
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