オーク「で、何が可笑しいの?」
女騎士「あのぅ……なりません?」
オーク「?」
女騎士「絶対笑っちゃいけないときほど笑いがこみ上げてきたり……」
オーク「あ、一応笑っちゃいけない場面ってのは理解してんのね?」
女騎士「あっはい」
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オーク「で、さ……俺たちこれからあんたを」
女騎士「…………ウッ」
オーク「何、どうした?体調悪いの?」
女騎士「うっぷ…………オブエッ!」ゲロロロロ
オーク「うわぁ!吐いたぁ!?」
* * * * * *
女騎士「すいませんすいません。お宅汚しちゃって、お水まで頂いて」
オーク「そ、それは別にいいよ。てかもう吐かないよね?」
女騎士「あっ、それはちょっと分かんないです。私、緊張するとすぐ吐いちゃうんで」
オーク「そっかあ……」
女騎士「ごめんなさい」
オーク「でさあ、あの……君の仲間の居場所とか教えて欲しいんだけど」
女騎士「あー、それはちょっと無理です。私騎士団クビになっちゃいます」
オーク「そっかあ」
女騎士「あの、ところで、腕の縄が固くて痛いんですけど」
オーク「そう?じゃあちょっと緩めるね」
女騎士「ありがとうございます」
* * * * * *
オーク「で、さあ……今の状況、理解はしてるんだよね」
女騎士「えっ?ああ、はい」
オーク「俺たち一応、君らの敵でケダモノとされてるオークなわけよ」
女騎士「あい」
オーク「で、女騎士がオークにつかまったら……その、大抵は」
女騎士「えっちな事されて頭バカになっちゃって、仲間を売っちゃうんですよね?」
オーク「なんだ、わかってるんじゃない」
女騎士「そう言ったじゃないですか」
オーク「だったら普通、えっちな事はやめて!とかいっそ殺して!とか言うんじゃないの?」
女騎士「あー、同僚はみんな言ってますねえ」
オーク「なんで君は言わないの?」
女騎士「…………!」
女騎士「くっ、ころ……ぶふぉっ!……くっ、くっくっく」
オーク「…………」
女騎士「いや、あの……なんかすんません……」
オーク「……ああ、うん」
女騎士「あの、やり直した方が」
オーク「いいよいいよ。なんかもう雰囲気ぶち壊しだし」
女騎士「でも、吐いた始末してくれたりしたので……何かお礼を」
オーク「そうだなあ、だったら……えっちさせてもらえる?」
女騎士「ええー、それはちょっと……」
オーク「だよね……。俺たちみたいな豚人間、好き好んで抱かれたい訳ないよね……」
女騎士「いやいや、そういうことじゃないです」
オーク「?」
女騎士「私、恋愛対象に顔はあんまり求めてないんで」
オーク「だったら何で?」
女騎士「いやいや、だって吐いた始末のお礼がセックスとか、どこの乱交サークルのアフターですか。乱れ過ぎですよ」
オーク「そう言われてみれば……」
女騎士「うーん、仲間は売れないし、えっちも嫌だし……」
オーク「ままならないねえ……」
女騎士「あ、そうだ。オークさん、今回は何で私を攫ったんですか?」
オーク「ん?えーと……言わなきゃ、駄目?」
女騎士「はい、できれば」
オーク「一目惚れしました」
女騎士「…………」
オーク「つい勢いで攫ってきちゃいましたけど、よろしければ俺と、お付き合いして頂けませんか……」
女騎士「すぐ吐く女でもいいんですか?」
オーク「えと……うん」
女騎士「……ふつつかものですが」
おわり
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