ミカエラ「……オネショタ?」 (62)
フェリド「そうそう♪……あれ、知らない?」
ミカエラ「知らないし、興味がない」
フェリド「おかしいな。人間どもが作った文化だから知ってると思ったのに……」
ミカエラ「そんなものを知る前に僕はここに連れて来られたからな」
フェリド「ん?そういえばそっか」
ミカエラ「用が無いなら消えろ」
フェリド「いやー、だからミカ君にオネショタを教えてあげようと思ってさ♪」
ミカエラ「必要ない」
フェリド「連れないなぁ」
ミカエラ「そんなことしている暇があれば自分の役目を果たせ」
フェリド「うん、だからミカ君にオネショタを」
ミカエラ「……」ハァ
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フェリド「せっかく僕たちの仲間になったんだからさ。楽しいことを見つけようよ」
ミカエラ「お前の顔を見ているだけで不快になる」
フェリド「うーん、相変わらずミカ君のツンは心に深く刺さるねー」
ミカエラ「僕は行くから」
フェリド「またクルルのところ?なーにしてんのかなー?」
ミカエラ「関係ないだろ」
フェリド「あはは♪起こらないでよ~♪」
ミカエラ「……」スタスタ
フェリド「……計画スタート♪」
________________________
ミカエラ「……クルル」
クルル「ん?どうしたミカエラ」
ミカエラ「……」
クルル「あぁ、血が欲しいのか」
ミカエラ「……」コクン
クルル「フフフ……だがダメだ」
ミカエラ「な!?」
クルル「フェリドから面白い話を聞いてな」
ミカエラ「……オネショタか」
クルル「なんだ、奴から聞いていたのか。なら話は早い」
ミカエラ「名前を聞いただけだ。中身は知らない」
クルル「そうか」
ミカエラ「……それで、どうすればいいんだ?」
クルル「簡単にいえば、今から私がお前の姉になる。お前は私に甘えて良いようにされればいい」
ミカエラ「断る」
クルル「なら血は無しだな」
クルル「いやー、最近は貧血気味でな。血がいらないなら助かるよ」
ミカエラ「吸血鬼が貧血なんかになるはずないだろ」
クルル「それは偏見だな。用が無いなら去れ」
ミカエラ「……くっ」
クルル「なんだ?まだ何かあるのか」
ミカエラ「……」スタスタ
ギュッ
クルル「……」
ミカエラ「……クルル」
クルル「……」
ミカエラ「……」
クルル「……なんか違うな」
ミカエラ「約束が違うだろクルル!?」
クルル「……それだ」
ミカエラ「……?」
クルル「名前の呼び方だ」
ミカエラ「どこがおかしいんだ」
クルル「姉を呼び捨てにするな」
ミカエラ「……クルルの方が小さいだろ」
クルル「身長の話か?なら下らんな」
ミカエラ「中身も幼い」
クルル「たかだか十数年しか生きていないひよっこが悠久の時を生きる吸血鬼に無礼だぞ」
ミカエラ「……どうすればいい」
クルル「お姉ちゃん」
ミカエラ「は?」
クルル「私の事はお姉ちゃんと呼べ」
ミカエラ「……」
クルル「ほら、どうした?生娘じゃあるまいし。今更恥ずかしいのか?」
ミカエラ「……くっ」
クルル「さっきから女騎士みたいな声をあげるな?私に屈服しそうなのか?ん?」
ミカエラ「……お」
クルル「お?」
ミカエラ「……お姉ちゃん///」プイ
クルル「………!///」ゾクゾク
ミカエラ「これで満足か」
クルル「まだだ。もう一回呼べ。ちなみに拒否権はないぞ」
ミカエラ「……お姉ちゃん」
クルル「んふふ♪……もう一回」
ミカエラ「お姉ちゃん」
クルル「もう一回だ!」
ミカエラ「お姉ちゃん!」
クルル「もっとだ!」
ミカエラ「いい加減にしろ!」
クルル「!」ビクッ
ミカエラ「……あ、その」
クルル「……いや、私が悪かった。ミカ、お姉ちゃんを許してくれ」
ミカエラ「……」
●REC
フェリド「……あ、気にせず続けて♪」
ミカエラ「何をしてる」
フェリド「いやー、あのクルルが面白いことしてるなー♪と思ってさ」
クルル「なんの用だ貴様。呼んだ覚えなどないぞ」
フェリド「そんなに怒らないでよ。クルル お 姉 ち ゃ ん ?」
クルル「……」ブチ
ザシュ
ボト
フェリド「うわっ!ちょっとー、また腕が取れたじゃないかー!」
クルル「その薄汚い口を閉じろ」
フェリド「いやー、これは久々にキレてるね!助けてミカ君!」
ミカエラ「……」
フェリド「あれ?無視かな。ひっどーい!僕たち、あんなに愛し」ドゴッ
クルル「私の弟に変なことをするな」
ミカエラ(いつの間にか本当に弟になってる)
フェリド「……ふふ、いい蹴りだねクルル。それなら今すぐ世界を目指せそうだ」
クルル「ミカ、頭と心臓。どっちがいい」
ミカエラ「両方」
クルル「わかった」
フェリド「ちょっと!?冗談だってば!」
クルル「去れ」
フェリド「分かったよ。二人の蜜月な時間を邪魔するのは野暮だからね♪」
ミカエラ「うるさい」
フェリド「それじゃ。腕を付ける為にもおいとまするよ」
クルル「……録画したビデオを置いていけ」
フェリド「……」
クルル「……」
フェリド「……」ダッ
ミカエラ「逃げた」
クルル「後で回収させる」
ミカエラ「……そう」
クルル「ではさっきの続きといこう」
ミカエラ「まだやるの?」
クルル「次はミカが私に甘えてこい」
ミカエラ「……」
クルル「嫌なのか?」
ミカエラ「身長差があるだろ」
クルル「しゃがめ」
ミカエラ「……」
クルル「遠慮なく私の胸に飛び込むといい」
ミカエラ「……嫌だ」
クルル「何故だ?」
ミカエラ「痛そうだから」
クルル「私の心配ならいらないぞ」
ミカエラ「……肋骨が顔に当たって痛そう」
クルル「……ほう」
ミカエラ「……!」ビクッ
クルル「こい」ガシッ グイッ
フニョン
ミカエラ「……」
クルル「ちゃんと柔らかいだろ」
ミカエラ「……脂肪なんかに顔を埋めるなんて!」
クルル「……」ギュー
ミカエラ「モゴッムグ!?」ジタバタ
クルル「ミカは幸せだな。こんなことができる奴なんて他にはいないぞ」
ミカエラ「」チーン
クルル「起きろ」ドスッ
ミカエラ「うぐっ!?」
クルル「感想は?」
ミカエラ「……柔らかかった」
クルル「直接触るか?なんなら吸ってもいいぞ。母親に甘えるようにな」
ミカエラ「断固拒否する」
クルル「聞き分けのない弟だ」ギリギリ
ミカエラ「痛っ!?」
クルル「……」ナデナデ
ミカエラ「……女の、しかも吸血鬼の脂肪に顔を埋めるなんて屈辱だ」
クルル「……」
ミカエラ「でもどこか安心してしまっている僕がいる……。吸血鬼なんかに……」
クルル「お前は吸血鬼では無いんだったな……。でも人間ですらない。ならミカエラ、お前は何者なんだろうな?」
ミカエラ「……僕は」
クルル「まぁ、そんなことどうでもいいか。今は私の弟。それだけだ」ギュー
ミカエラ「?この香りは」
クルル「ん?特に香水などつけてないが……。私の体臭が気になるのか?」
ミカエラ「……鉄臭い」
クルル「そういえばさっき血をぶちまけたな」
ミカエラ「……」ドクン!
クルル「吸血衝動が押さえられないのか?」
ミカエラ「……別に」
クルル「無理をするな。辛いんだろ」ギュー
フニョン
ミカエラ(凄いささやかモノが当たってる。これは優ちゃんの胸板!これは優ちゃんの胸板……)
クルル「お預けしすぎたな。さぁ、吸うといい」
ミカエラ「……!」
ガリッ
……
…………
…………………
………………………
フェリド「なーんてことがあってさ♪どう思う?クローリー君」
クローリー「それを僕に言ってどうするの?」
フェリド「え?君ってこの手の話題好きじゃなかったっけ?」
クローリー「興味ないよ」
フェリド「なーんだ。つまんないね。あ、でも録画したビデオはあげるよ。好きにするといいよ」
クローリー「それを持ってたら僕の首がはねられちゃうよ。文字どおりね」
フェリド「それじゃ、僕は用事があるから」
クローリー「このビデオは?」
フェリド「またね♪」
クローリー「……はぁ」
チェス「クローリー様?」
ホーン「どうしました」
クローリー「またフェリド君に厄介事を押し付けられたよ」
チェス「あらら」
ホーン「いかがなさいますか?」
クローリー「……届けるしかないよね。首を飛ばされるのは痛いし」
_______________________________
クルル「次はどうするか……」
ミカエラ「……まだやるの?」
クルル「嫌なのか?」
ミカエラ「疲れた」
クルル「そうか。なら一旦休憩にしよう」
ミカエラ(一旦……)
クルル「そうだ。お昼寝でもするか?」
ミカエラ「しないよ。眠くないし」
クルル「今なら添い寝してやるぞ」
ミカエラ「いらない」
クルル「……」ジー
ミカエラ「……わかったよ。寝ればいいんだろ」
クルル「素直な奴は好きだぞ」
………
……………
…………………
………………………
クルル「ここが私の寝室だ」
ミカエラ「……広いんだね」
クルル「そうか?だいぶ手狭だぞ」
ミカエラ「あっそ」
クルル「ミカにも部屋をやろう」
ミカエラ「いらない」
クルル「姉に対する口の聞き方がなってない」グイッ
ミカエラ「……僕には必要ないよ」
クルル「そうか。私と同じ部屋が良いのか。ミカは随分とスケベだな」
ミカエラ「……」イラッ
クルル「さて、……寝ろ」
ミカエラ「……わかったよ」
ボスン
トテトテ
ポスッ
クルル「家族とは良いものだな」
ミカエラ「……僕の家族はお前たちに殺された」
クルル「あれはフェリドが独断でやったことだ。私は許可していない」
ミカエラ「それでもだ」
クルル「そうか」
ミカエラ「……」
クルル「私を殺すか?」
ミカエラ「何を言ってるんだ!?」
クルル「憎いのだろ?吸血鬼が」
ミカエラ「……」
クルル「お前をそんな身体にしたのも私だ」
ミカエラ「……」
クルル「なら私を殺せばいい。ただの人間には無理でも今のお前にならできるぞ?」
ミカエラ「……必要ない」
クルル「ほう。復讐はしないのか?」
ミカエラ「僕の目的は優ちゃんを人間どもから奪い返すことだ。お前達への復讐なんて興味がない」
クルル「そうか」
ミカエラ「……寝る」
クルル「……その前に」
ミカエラ「なに?」
クルル「お前じゃなくてお姉ちゃんだぞ」ニッコリ
ミカエラ「……いつまで家族ごっこを続けるつもりなんだ?」
クルル「私が飽きるまでだ」
ミカエラ「……」
クルル「さっさと寝ろ」
ミカエラ「……」
クルル「おやすみ」
ミカエラ「……おやすみ」
………
……………
…………………
…………………………
コンコン
クルル「……ん、誰だ」
クローリー「クローリー・ユースフォードです」
クルル「フェリドの所のか……。入れ」
クローリー「これは、おやすみでしたか?」
クルル「構わない。なんの用だ」
クローリー「フェリド君からの貰い物を届けに来ました」
クルル「ほう」
クローリー「これを」
クルル「テープか」
クローリー「中は見てませんよ」
クルル「賢明だな。それにしてもよく届けてくれた」
クローリー「僕は死にたがりじゃないですからね」
チェス「クローリー様?おわりましたか?」ヒョイ
ホーン「はしたないわよチェス」
クローリー「まだ話の途中だよ」
クルル「従者を引き連れ大変だな」
クローリー「そんなことはないですよ?」
クルル「他に用件は?」
クローリー「……そこにいるのが、例の元人間ですか?」
クルル「そうだ。それがどうかしたか?」
クローリー「貴方が元家畜にこうもご執心だとは思わなかったものでね」
クルル「……」
クローリー「家族ごっこも構いませんけど、あんまり深く関わらない方がいい」
クルル「貴様に関係ないだろ」
クローリー「人間は欲深い愚かな生き物だ。貴方ならそれをよくご存じのはずで」
クルル「黙れ」
クローリー「……今は亡きご兄弟の変わりを適当に見繕ってお人形遊びをするのは辞めた方がいいですよ」
クルル「黙れ!!」
ガキン!!
クローリー「危ない危ない」
クルル「……去れ」
クローリー「ええ、勿論。用はすみましたから」
バタン
チェス「あれ?クローリー様ぁ、怪我してますよ」
クローリー「あ、本当だ。受けきれなかったのかな」
ホーン「ツェペシ卿の後ろで寝ていたのは?」
クローリー「うん、そう。例の元人間」
チェス「へぇー!」
ホーン「興味津々ね」
チェス「そういうホーンこそ」
クローリー「ダメだよ余計なことしたら。……全くフェリド君もめんどくさそうなことをしてくれたよ」
チェス「その割には嬉しそうな顔してますよ?」
クローリー「あれ?ばれちゃった?」
ホーン「でも、私も気になります」
チェス「えー?ずるーい」
クローリー「次な何が起きるのか大変興味深いね」
ホーン「ビデオの方はどう説明なさるおつもりで?」
クローリー「普通に伝えるよ。僕の好きにしていいって言ってたからね。フェリド君も怒ったりはしないさ」
_____________________________
ミカエラ「……ん」
クルル「起きたか」
ミカエラ「……どうしたの?」
クルル「別になんでもない」
ミカエラ「……」
クルル「それと家族ごっこは終わりだ。さっさと出ていけ」
ミカエラ「……」
クルル「聞こえなかったのか?」
ミカエラ「聞こえてるよ」
クルル「付き合わせて悪かったな」
ミカエラ「……さっきの話と関係あるの?」
クルル「聞いていたのか」
ミカエラ「……」
クルル「その通りだ」
ミカエラ「本当に吸血鬼ってのは自分勝手だね」
クルル「なんのはなしだ」
ミカエラ「僕の家族を殺して、僕をこんな風にして、勝手に姉になって……そして辞める」
クルル「支配される側はそういうものだ」
ミカエラ「そんなんで納得できるはずないだろ!ふざけるな」
クルル「ならどうすればいい」
ミカエラ「知らない」
クルル「……呆れたものだ。随分と勝手なことをいう」
ミカエラ「それが吸血鬼なんだろ」
クルル「それはミカの偏見だな」
ミカエラ「どうだか」
クルル「……昔を思い出すな」
ミカエラ「いつの話だ」
クルル「ずーっと前の話だ。私が家族のアシュラと暮らしていた頃の話」
ミカエラ「その家族は?」
クルル「人間に囚われている」
ミカエラ「なら奪い返せばいい」
クルル「それがダメだったんだ」
ミカエラ「知らないよ。ダメならできるまでやればいい。僕は人間どもから絶対に優ちゃんを取り戻す」
クルル「……ほう」
ミカエラ「大事なものなら諦める必要なんてない」
クルル「……そうか」
ミカエラ「だから僕に出撃を」
クルル「それはダメだ」
ミカエラ「……」
クルル「だが、家族を取り戻すためなら今まで以上にことを起こさねばな」
ミカエラ「……そう」
クルル「賎しくも愚かな人間どもを吸血鬼が狩る。なんせ吸血鬼は傲慢で不遜だからな?」
ミカエラ「……なら僕はもう行くよ。家族ごっこも終わりだし」
グイッ
クルル「何を言ってるんだ?」
ミカエラ「家族ごっこは終わりなんだろ」
クルル「そうだな“ごっこ”は終わりだ 。」
ミカエラ「……」
クルル「次は……」
ミカエラ「……」ダラダラ
クルル「本物の家族になるぞ」
ミカエラ「……ま、まるでプロポーズみたいだね」
クルル「ん?それがいいなら夫婦でもいいぞ」
ミカエラ「何を言ってるんだ!?」
クルル「兄弟の間に芽生える禁断の愛……。なかなかにそそるな」
ミカエラ「まず僕たちは血が繋がってない」
クルル「なら尚更結婚した所で問題ないな」
ミカエラ「意味がわからない」
クルル「私はお前なら構わないぞ」
ミカエラ「僕は構うよ」
クルル「何が不満なんだ」
ミカエラ「だってクルルは女じゃないか」
クルル「……」
ミカエラ「……」
クルル「……」
ミカエラ「……」
クルル「ミカは男が好きなのか?」
ミカエラ「違う!僕が好きなのは優ちゃんだ!」
クルル「その優ちゃんてのは女か?」
ミカエラ「何を言ってるんだ。優ちゃんは男に決まってるだろ」
クルル「やっぱりホモじゃないか」
ミカエラ「違う!ホモは同性愛者だろ!?僕が好きなのは“優ちゃん”だ!優ちゃんが女でも男でも関係ない!」
クルル「いや、その理屈はおかしい」
ミカエラ「な!?僕の完璧な理論が」
クルル「雄なら雌を、雌なら雄を好きになるのが自然の摂理ではないのか?」
ミカエラ「フェリドのことをみながら同じことを言ってみろよ」
クルル「あいつは論外だ」
ミカエラ「なんでだよ」
……………………………………………
フェリド「え?僕?僕は可愛ければ男でも女でも気にしないよ♪あ、後は血が美味しい子かな~。最近僕の屋敷にくるさ」
……………………………………………
ミカエラ「……」
すいません
忙しくて中々更新出来ないだけです……
クルル「まぁ、いいさ」
ミカエラ「良くないよ」
クルル「そのうち矯正すればいいだけだな」
ミカエラ「話を聞け」
クルル「ちゃんと聞いてるだろ」
ミカエラ「……もういい」
クルル「どこに行くんだ?」
ミカエラ「帰る」
クルル「私も連れていけ」
ミカエラ「断る」
クルル「姉の言うことには従え」
ミカエラ「辞めるんじゃなかったの?」
クルル「しばらくは保留だ」
ミカエラ「……あっそ」
クルル「さぁミカ。私をおんぶしろ」
ミカエラ「自分で歩きなよ」
クルル「疲れるだろ」
ミカエラ「……」
ミカエラ「そこは普通姉がおぶるものでしょ。姉じゃないけど。でも、クルルには無理だね」
クルル「仕方がないの」
ヒョイ
ミカエラ「な!?」
クルル「さて、私が運んでやるから案内しろ」
ミカエラ「降ろせ!」
クルル「暴れるな」
ミカエラ「なんで軽々持ち上げてるんだよ!」
クルル「吸血鬼の筋力を舐めるなよ」
ミカエラ(……そういえば僕も優ちゃんをお姫様抱っこしてたな)
クルル「では参ろうか」
ミカエラ「……クルル、降ろして」
クルル「……ほれ」
ミカエラ「はぁ……ビジュアル的に僕が運ばれるのは気にくわない」
クルル「ほう?」
__________________________
クルル「背負われるというのは、なかなか良いものだな」
ミカエラ「……」
クルル「ミカの背中は広いな……」
ミカエラ「……」
クルル「……アシュラ」ボソ
ミカエラ「僕はアシュラじゃない」
クルル「知っている。アシュラにはこんなこと無理だなと思っただけだ」
ミカエラ「……あっそ」
クルル「~♪」
ミカエラ「ねぇ、クルル」
クルル「お姉ちゃん」
ミカエラ「……お、お姉ちゃん」
クルル「なんだ」
ミカエラ「次の侵攻はいつやるの?」
クルル「そうだな……こちらの戦力が整い次第だな。フェリドとクローリーからの報告にあった異形についても気になるが」
ミカエラ「……優ちゃん」
クルル「その異形がお前の家族だったのか?」
ミカエラ「優ちゃんを自分勝手に扱う人間は絶対に許さない!」
クルル「……ミカ」
ミカエラ「……なに?」
クルル「人間どもから私たちの大事なものを取り返して、いつか何処かで4人で暮らそう」
ミカエラ「そんな機会があったなら、考えとく」
クルル「なら今のうちに家族の練習をやるか」
ミカエラ「さっきまでやってじゃないか……」
クルル「ねぇ、ミカはどんなことをお姉ちゃんとしたい?」
ミカエラ「聞けよ」
クルル「そんこと乱暴なこと言わないで、ね?」ハム
ミカエラ「うわぁぁぁぁ!!?」ビクッ
クルル「急に暴れるな」
ミカエラ「変なことをするな!」
クルル「……なるほど。そこが弱点か」ニヤリ
ミカエラ「……」ゾクッ
クルル「フフフ♪」
ミカエラ「くっ!」ダッ
クルル「逃がすか!」
フェリド「なにあれー、凄く楽しそう♪僕も混ぜて貰おうかな」
クローリー「やめときなよ」
フェリド「~♪」ダッ
クローリー「行っちゃった……」
フェリド「僕も混ーぜて♪」
ミカエラ「どいて」
クルル「邪魔だ」
フェリド「えー?なにそれ酷くない?」
クルル「妥当だ」
フェリド「ふーん?そんなこというならー♪」
ガシッ
ミカエラ「なっ!?離せ!」
フェリド「あはー♪相変わらず可愛らしい首筋」チュー
ミカエラ「」
クルル「」
フェリド「どう?僕のマーク付けちゃった♪」
クルル「……」
フェリド「本気のクルルとの鬼ごっこだー♪」
クルル「 殺 す 」
フェリド「こっちこっちー」
クルル「殺す殺す殺す殺す殺す殺す」
ミカエラ「……どっか行っちゃった」
クローリー「君も毎回毎回大変だね」
ミカエラ「!……誰」
クローリー「そういえば自己紹介がまだだったね。僕はクローリー・ユースフォード」
ミカエラ「十三位の始祖か……」
クローリー「君もフェリド君に巻き込まれているんだろ?お互いに大変だよね」
シーン
クローリー「あれ?いなくなっちゃった。まぁ、いいか」
【ホーン・スクルド】
ミカエラ「……」スタスタ
ホーン「少しよろしいでしょうか」
ミカエラ「……」スタスタ
ホーン「あの、聞こえてますか?」
ミカエラ「……なに」
ホーン「貴方がクルル様のお気に入りの百夜ミカエラですね」
ミカエラ「……それがどうかしたの?」
ホーン「いえ……あの、よろしければ少し私とお話しませんか?」
ミカエラ「しない」スタスタ
ホーン「え!?あの……」
チェス「キャハハハハ♪」
【チェス・ベル】
チェス「ねぇ!そこのきみー」
ミカエラ「……」スタスタ
チェス「おーい!聞こえてるでしょ」
ミカエラ「……」ピタッ
チェス「ちょっとお願いがあるんだけどいい?」
ミカエラ「……なに」
チェス「お姉さんと~いいことしな~い?」
ミカエラ「しない」
チェス「そんなこと言わないでさ?」
ミカエラ「……」ダッ
チェス「あ!逃げるな!」
ホーン「フフフフ♪」
ホーン「様ないですね」
チェス「ホーンだって無視されてるじゃん」
ホーン「私の場合は照れてしまってるだけです」
チェス「私だってそーだよ」
ホーン「あれはただの痴女じゃない」
チェス「えー?そうかなぁ」
ホーン「貴女にお姉さんキャラは無理ですね」
チェス「ホーンなんてババアじゃん」
ホーン「ぶっ殺しますよ?」
チェス「やっぱりぴちぴちのお姉さんの方が良いって」
ホーン「剣よ、私の血を」
チェス「じょ、冗談だよぉ」
チェス「どーしよっか」
ホーン「そうですね……」
チェス「諦める?クローリー様に怒られたくないし」
ホーン「別に怒ることはないと思いますよ」
チェス「えー、本当にぃ?」
ホーン「ですが、早めに堕とした方がいいですね」
チェス「それじゃ」
ホーン「二人がかりで、ね」
【チェス&ホーン】
ホーン「見つけましたよ」
チェス「もう逃がさないよ!」
ミカエラ「……さっきから何の用?悪いけど暇じゃないんだ」
ホーン「少しばかりお話があります」
ミカエラ「手短にして」
ホーン「……私たち、クローリー様の従者なのですが」
チェス「最近クローリー様の血を貰ってないからさぁ」
ホーン「とても渇いていますの」
チェス「だ~か~ら~」
ホーン「味見をさせて頂こうと思いました」
チェス「ミカ君てば元人間なんでしょ!?すっごく気になるんだよね!」
ホーン「勿論、ただでとは言いません」
ミカエラ「……」
チェス「ミカ君の顔って可愛いよね?」
ホーン「貴女になら私たちの身体を触らせてあげるのも構いませんわ」
チェス「ミカ君は血を提供する♪」
ホーン「その代わりに私たちの豊満な身体を好きにさせてあげますわ」
ミカエラ「……僕のメリットが何一つない」
ホーン「な、何を言ってるんですか!?」
チェス「私たちの身体を触っていいんだよ!?」
ミカエラ「脂肪の塊に興味はないよ」
ホーン「困りましたわ」
チェス「ねぇ、もしかしてホモなのかな?」ボソ
ホーン「かもしれませんね」ボソ
ミカエラ「聞こえてるぞ」
ホーン「同性愛だなんて盲点でした」ガクッ
チェス「本当だよぉ」
ミカエラ「僕をフェリドとかと一緒にするな」
チェス「違うの?」
ミカエラ「違う」
ホーン「ならば、なぜです?魅力的な提案だと思うのですけれど」
チェス「そこら辺の奴なんて一生拝むことの無いところを見れるんだよ?どーお?」
ミカエラ「僕は吸血鬼が嫌い。そして女に興味がないだけだ」
チェス・ホーン「やっぱりホモじゃん(じゃないですか)」
ミカエラ「男にも興味はない!」
チェス「なーらー、私たちが誘惑しちゃえばいいんだよね~?」
ホーン「そういうことになりますね」
ホーン「チェス!」
チェス「はーい♪」
ムギュ
ミカエラ「ングッ!?」ジタバタ
チェス「暴れたらいや~ん♪」
ホーン「では私は後ろから……」ぎゅっ
ミカエラ「!?!?」ゾワゾワ
チェス「あん、胸をぐりぐりしたらダメぇ~///」
ミカエラ「離せ!ムグッ!」
ホーン「凄くいい臭いがするわ」スンスン
チェス「ホーンが終わったら次は私だからね?」
ホーン「分かってるわ。んふ」ペロ
ミカエラ「ヒッ!?」
チェス「あれれ?今ピクンって動いたよね♪」
ホーン「あら、首筋がいいの?」
ミカエラ「違う!さっさと離せ!」
チェス「だから暴れたらだーめ」ミシッ
ミカエラ「うぐっ!?」
ホーン「もう、壊したらダメなんだから手加減しなさい」
チェス「はーい」
ホーン「さて、お姉さんはミカ君の弱いところを責めましょう」
ミカエラ「や、止めろ……」
ホーン「首筋にマーキングでもしましょうか♪」
ミカエラ「!?」ゾワ
チェス「私も付けよ~♪」
ホーン「……ん」チュ
チェス「んふ~♪」チュー
ミカエラ「あ……ダメ……止めろ」
ホーン「ンチュ……おや……こんな所にキスマークが」
ミカエラ「そ、それは」
チェス「クルル様がやったのかな?」
ホーン「結局あの人もそういうことが目的だったのね」
ミカエラ「……違う!」
ホーン「何が違うの?」
チェス「結局私たちと同じなんだね♪」
ミカエラ「……それは、フェリドが付けた奴だ!」
ホーン「……は?」
チェス「……え?」
ミカエラ「……はぁ、はぁ///」
チェス「ねぇホーン、やっぱり彼って……」
ホーン「えぇ、私たちに抱きつかれても」
ミカエラ「違う!さっきあいつが襲ってきただけだ!僕は断じて違う!」
チェス「ならミカ君は普通に女の子でも勃つの?」
ミカエラ「……」
チェス「うわぁ、やっぱり……」
ミカエラ「ち、違う。僕は最愛の人にしか興奮しないし、興味がないだけだ!節操のないお前たちと一緒にするな!」
チェス「……ふ~ん。てことはまだ童貞なんだ?」
ホーン「なら私たちが大人にして差し上げるのも悪くないですね」ペロ
ミカエラ「」
チェス「男の子って、自分の初めての人が特別ななるらしいし?」
ホーン「ここで骨抜きにしてしまうのも良いかもしれませんね」
チェス「さてと」ガサゴソ
ミカエラ「お前!何処に手を入れてるんだ!?///」
ホーン「あら、私からじゃ見えませんわ」
チェス「後で御開帳するんだからへーきへーき♪お、これは中々可愛いものを持ってるね?」ニギニギ
ミカエラ「ひぃ!?」
ホーン「早くみたいですわ」チュ、チュ
ミカエラ「ばか!やめろ!」
ホーン「……んふ♪」フー
ミカエラ「あうっ///」
チェス「あれ?少し大きくなった」
ホーン「んふふ♪ミカ君は耳が弱いんですね」ニタァ
ミカエラ「だ、誰か!たすけ……」
ホーン「はむっ」
レロンチュ…レロレロ……
ミカエラ「あ…!や…めっ…あぁっ!あ…あっ…ぅぁ……」
チェス「うわぁ、ホーンてばエロ~い♪」
ホーン「ふぅ、この程度朝飯前です」
チェス「こっちもだいぶ大きくなってきたぁ♪」
ミカエラ「もう……やめ」
ホーン「止めて欲しいなら、私たちのこともお姉ちゃんって呼びなさい」
ミカエラ「な、なにをいってるんだ!」
ホーン「なら止めませんわ♪」チュ
ミカエラ「いうから!いうからやめろ」
ホーン「態度がなってません。ミカ君はお願いする立場なんですよ?」
ミカエラ「……ホーンお姉ちゃん、チェスお姉ちゃん。や、やめてください///」
ホーン「……んふ///」ゾクゾク
チェス「あはぁ♪」ゾクゾク
ミカエラ「もう、やめてくれ……」
ホーン「……ダメですわ」
ミカエラ「な、なんで!?」
ホーン「今の表情を見たら、よけいに虐めたくなりましたわ♪」
チェス「うわぁ、ドン引き~」
ホーン「そういう貴女は?」
チェス「勿論止めない♪」
チェス「ミカ君はキスしたことある?」
ミカエラ「……」フイ
チェス「ちゃんと答えて」ギュ
ミカエラ「あうっ!?……ま、まだだよ」
チェス「なら、私が初めてになるのかなぁ?」
ミカエラ「はなせ!このっ!」
ホーン「暴れないで」ペロ
ミカエラ「」ビクン
チェス「ほーら♪いい子だから」ヌチョヌチョ
ミカエラ「く…!あ…やめっ…うぁっ!……ぅ…あっ…ぅぁ……///」
チェス「顔を赤くして可愛い♪」
ホーン「それじゃ私が先に血を貰いますね」
チェス「なら私は下の初めてを……」
ホーン「それは話し合いで決めるって話しでしたよね?」ニッコリ
チェス「じょ、冗談ですよぉ」
ホーン「ですが、ファーストキスは譲ってあげます」
チェス「え?本当!わーい♪」
ミカエラ「」ガクガク
チェス「それじゃ頂きま~す♪」
ホーン「私も……」
「そこの二人。私も混ぜてよ」
ホーン「ごめんなさい。ミカ君は私たちのものだから他をあたってくださる?」
チェス「ごめんね♪」
クルル「そうだったんだ。知らなかった。ねぇそうなの?ミカ」
ホーン「」
チェス「」
ミカエラ「……クルル」
クルル「知らない間に私の可愛い弟にハエがたかってるようで困るわ」
ホーン「いや、あの……」ガタガタ
チェス「私はぁ……」ガタガタ
クルル「私がフェリドと追いかけっこしてる間にこんなことをされるとは……」
ホーン「……」ガタガタ
チェス「……」ガタガタ
クルル「さて、 ど う 殺 す か 」
ダッ
ホーン「早く逃げますよ!」
チェス「なんでこうなるのぉ!?」
ガシャン!
ホーン「と、扉が……」
クルル「逃がすと思うか?」
チェス「はわわわ」チョロチョロ…
クルル「取り敢えずまずはその脂肪を削り取ろう」
ホーン「ヒッ!?」
クルル「その次に顔の皮」
チェス「ピィ!!?」
クルル「最後に心臓をえぐり出すか」
クルル「死ね」
ガキン!
クルル「邪魔をするな」
クローリー「……もう、二人ともなにしたんだい?」
ホーン・チェス「クローリー様!!」
クローリー「僕の従者を殺すのは勘弁して貰えませんかね?」
クルル「ダメだ」
クローリー「どうしても?」
クルル「……私の弟に手を出した罪は大きいぞ」
クローリー「それなら後日こちらから罰を与えるからここは引いて貰えませんかね」
クルル「……良いだろう」
クローリー「ほら、謝って」
ホーン・チェス「ごめんなさい……」
クルル「 次 は な い ぞ 」
ホーン・チェス「ヒッ!?」ビクン
クルル「行くぞミカ」ヒョイ
クローリー「だから言ったじゃないか」
ホーン「まさかこれほどまでに激昂するとは……」
チェス「もー!漏らしちゃったじゃん!」
クローリー「間に合って良かったよ本当に」
「……」
クローリー「……はぁ」チラッ
_____________________
クルル「大丈夫かミカ」
ミカエラ「はぁ…からだが…まだ、いうことを……きかない」
クルル「……やはりあいつらは私がこの手で」
ミカエラ「……もういいよ」
クルル「いいわけあるか。お前は私のものなんだぞ」
ミカエラ「もういいって言ってるんだよ、お姉ちゃん……」
クルル「……分かった」ナデナデ
………………………………………………
ミカエラ『あ…!や…めっ…あぁっ!あ…あっ…ぅぁ……』
………………………………………………
クルル「……」
ミカエラ「クルル?」
クルル「思うんだが」
ミカエラ「どうしたの」
クルル「やはり誰も手を出せないように私の印を付ける必要があると思わないか?」
ミカエラ「どうするのさ」
クルル「……大人しくしていろ」
ミカエラ「え?」
クルル「天井のシミを数えているうちに終わらせる」
ミカエラ「待てよばか!」
クルル「おあつらえ向きにこうなってるしな」ギュ
ミカエラ「……くっ///」
クルル「私の可愛いミカ……///」ガバッ
チョットマッテ!ソコハ
プツ
………
……………
…………………
………………………
……………………………
ラクス「うわー」
レーネ「なんですかこれ」
フェリド「面白かったでしょう?」
ラクス「面白いも何も大事なところが映ってないですよ!」
フェリド「いやー、僕もまさかビデオが止まるだなんて思ってなくてさー♪あははは」
レーネ「はぁ、そうですか」
フェリド「クローリー君には気付かれてさー?従者を止めろって怒られちゃった♪」
ラクス「フェリド様、悪いと思ってませんよね」
フェリド「えー?そんなことないよー」
レーネ「続きはないんですか?」
フェリド「レーネ君はムッツリだねぇ♪……ビデオが止まったらつまらなくなって帰って来ちゃった」
ラクス・レーネ「……」
フェリド「次はしっかり撮るからね♪」
ラクス(またやるんだ……)
レーネ「次はお供いたします」
フェリド「おー、やるき満々だね!」
ラクス(確かに気になる……)
フェリド「今度はもっとバレない程度に近づこう」
吸血鬼「フェリド様!」
フェリド「ん?どうしたの」
吸血鬼「クルル・ツェペシ様がお呼びです」
レーネ「まさか」
ラクス「あー……」
フェリド「あはー♪これは大変なことになるね」
ラクス「どうなさいますか?」
フェリド「勿論逃げるよ♪」
____________________________
クルル「来ないな」
クローリー「来ませんね」
クルル「逃げたか」
クローリー「逃げましたね」
クルル「所で後ろの従者は?」
クローリー「罰として1週間ビキニで生活と血液無しです」
クルル「妥当だな」
ミカエラ「……」
クルル「……ミカ」
ミカエラ「なに?」
クルル「今夜もたっぷり、な♪」
ミカエラ「……///」
終わりのセラフ
更新のペースが落ちてました。すみません……
またシノアちゃんのコスプレシリーズにでも戻ります。
ありがとうございました。
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