天使結衣「そ、そんなんだめだし!」
悪魔結衣「えー、いいじゃん」
天使結衣「ダメったらダメ!」
悪魔結衣「じゃ、ヒッキーが他の女の子に取られてもいいの?」
天使結衣「そ、それは……やだ」
悪魔結衣「でしょ?だったらえっちな誘惑でヒッキーを……」
天使結衣「別にえっちな誘惑をしなくても普通にアプローチをすればいいじゃん」
悪魔結衣「普通にやってもダメだよ。せっかく、男の子を魅了するえっちな体を持ってるんだからそれを使わない手はないよ」
天使結衣「結衣ちゃんの体は確かにえっちだけどダメだよ」
悪魔結衣「むぅ、天使ちゃんはお堅いなぁー」
天使結衣「悪魔ちゃんがえっちなだけだよ」
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悪魔結衣「えー、女の子はみんなえっちだよ」
天使結衣「あ、あたしは違うもん」
悪魔結衣「ふーん」
天使結衣「なにさ」
悪魔結衣「天使のくせに嘘つくんだ」
天使結衣「うっ……う、嘘じゃないよ」
悪魔結衣「あたし知ってるんだよ。天使ちゃんが夜中にこっそり、ヒッキーの写真でオ「わぁ!わぁ!わぁ!わぁ!」」
悪魔結衣「きゅ、急に大声出さないでよ」
天使結衣「だって悪魔ちゃんが……」
悪魔結衣「天使ちゃんが嘘つくから悪いんじゃん」
天使結衣「……ごめん」シュン
悪魔結衣「ううん。あたしこそごめんね。いくらなんでも言っていいことと悪いことがあるよね」
天使結衣「ねぇ、悪魔ちゃん」
悪魔結衣「なに?」
天使結衣「えっちな誘惑は最終手段に取っておこう、それまでは普通にアプローチしていこうよ」
悪魔結衣「そうだね。焦ってもいいことないよね」
天使結衣「うん!」
悪魔結衣「ってことだから」
天使結衣「まずは普通のアプローチをしていくことに決まりました」
悪魔結衣「ぱちぱち」
次の日
そいつは、突然現れた。
比企谷八幡と雪ノ下雪乃を足して2で割ったような顔つき。
下半身は人間のそれに近いが、肉付きを見るに左右で性別が異なるように見える。
魚の鱗でコーティングされた胴体には、尻尾の千切れたワニがそのまま一匹、右肩の間接部分に接続され、腕としての機能を備えている。
背中についた鷲の羽根をばっさばっささせながら、僅かに残された雪ノ下雪乃の要素である左腕は人差し指を差して、雲一つ無い青空に向けて力強く突き上げている。
由比ヶ浜結衣の中で“コレ”を的確に表現する言葉は『キメラ』以外に見つからなかった
由比ヶ浜「や、やっはろー・・・?」
ひきのん「・・・ギ」
結衣の声に反応したかのように、ひきのんの眼球が薄いカエルの粘膜のようなものでコーティングされ、青白く発光する。
水しぶきが吹き出るような音と共に、脇腹あたりの隙間から何か黄色い液体のようなものを、怒るようなうめき声を上げながら噴出した。
ひきのん「##ね###ギ####%#@#&&!!」
由比ヶ浜「!?」
次の瞬間、ひきのんは結衣に向かって飛びかかってきた。
それが由比ヶ浜結衣が見た、高校生活最後の夢だった。
結衣「……」カリカリ
天使結衣「ねぇ、ねぇ、結衣ちゃん聞いてるの?」
悪魔結衣「無視はダメだよ。やられた方は凄く傷つくんだから」
結衣「……」カリカリ
天使結衣「ねぇ、ねぇ、結衣ちゃん」ツンツン
悪魔結衣「結衣ちゃん、結衣ちゃん」フニフニ
結衣「(もう!今は授業中だから静かにしてぇ!)」
あたしには天使と悪魔が見えている。よく、漫画とかで天使の自分と悪魔の自分が出てきて葛藤する場面なんかがあるけど、あれと同じことがあたしに起きている。
二人はあたしが小学校入学と同時に見えるようになった。目的はあたしを幸せにすることらしい。
見た目はあたしそっくりで、天使ちゃんには天使の輪と羽が生えてて、悪魔ちゃんには角としっぽとコウモリみたいな羽が生えている。
大きさはヒッキーが好きなマックスコーヒーと同じくらいかな。
二人はあたし以外には見えていないから人前では話しかけないようにしているけど、暇になるとあたしに話しかけてきたり、イタズラしてくるから凄く困る。
天使結衣「結衣ちゃーん無視はダメだよー」
悪魔結衣「イタズラしちゃうぞー」
結衣「(無視!無視!)」
天使結衣「おーい、結衣ちゃーん」
結衣「(無視!無視!)」
悪魔結衣「ふぅー」
結衣「ひゃわっ!」ビクンッ
クラス「「「っ!」」」
先生「どうした、由比ヶ浜?」
結衣「な、なんでもないです……」
先生「そうか、授業中は静かにな」
結衣「……はぃ」
優美子「大丈夫?」
結衣「うん」
優美子「なら、いいけど」
悪魔結衣「ひゃわっ!だって、可愛いなー」
天使結衣「そうだね♪ホント結衣ちゃんは可愛いね」
結衣「もうっ、二人とも静かにしてよっ」ボソッ
悪魔結衣「だって結衣ちゃんが無視するから」
天使結衣「無視はダメだよ?」
結衣「今は授業中だから、後にして」ボソボソ
天使結衣「暇なんだもん」
悪魔結衣「授業つまんないし」
結衣「だったら何処かに行ってなよ」
天使結衣「忘れたの?あたしたちは結衣ちゃんから離れられないんだよ」
悪魔結衣「結衣ちゃんはアホの子だこら仕方ないよ」
結衣「アホの子言うなっ」ボソ
優美子「なしたん?結衣?」
結衣「な、なんでもないよ」
優美子「ふーん」
結衣「えへへ」ニコ
悪魔結衣「超怪しまれてるね」
天使結衣「そりゃ、授業中にぼそぼそ言ってたらね」
結衣「(もー!誰のせいだと思ってんの!)」
悪魔結衣「うわっ、頬っぺた膨らましてあざとい……いろはちゃんじゃないんだから」
天使結衣「その辺にしとこうよ。結衣ちゃん本気で怒ってるよ」
悪魔結衣「むぅ、さっきまであたしと一緒に結衣ちゃんの邪魔してたくせに、今更いい子ぶらないでよ」
天使結衣「ぶ、ぶってないよ」フイッ
悪魔結衣「結衣ちゃんがダメなら天使ちゃんで遊ぼっと♪」
天使結衣「えっ?……ちょっちょっと」
悪魔結衣「えへへ♪おっぱい揉ませロー」ワキワキ
天使結衣「こ、来ないで!」サッ
悪魔結衣「いいじゃん、ちょっとくらいさ」ワキワキ
天使結衣「自分にもあたしと同じの付いてんだから、それ揉みなよ」
悪魔結衣「自分のおっぱい揉んだってつまんないよ。人のを揉まなきゃ♪」ワキワキ
天使結衣「や、やめて……」ササッ
悪魔結衣「大丈夫、痛くしないから」ワキワキ
天使結衣「全然大丈夫じゃない!」
悪魔結衣「いくよー」ヒューン
天使結衣「きゃー、結衣ちゃん助けてー」ヒューン
悪魔結衣「待て♪待て♪」ヒューン
天使結衣「きゃー♪」ヒューン
結衣「(もう、静かにして……)」
こんな感じであたしたちの日常は過ぎていく。
次の日
八幡「由比ヶ浜。お前昨日どうしたんだ?様子おかしかっただろ」
結衣「そ、そんなことない・・・えっ・・・?」
そう。
そいつは、突然現れた。
比企谷八幡と雪ノ下雪乃を足して2で割ったような顔つき。
下半身は人間のそれに近いが、肉付きを見るに左右で性別が異なるように見える。
魚の鱗でコーティングされた胴体には、尻尾の千切れたワニがそのまま一匹、右肩の間接部分に接続され、腕としての機能を備えている。
背中についた鷲の羽根をばっさばっささせながら、僅かに残された雪ノ下雪乃の要素である左腕は人差し指を差して、雲一つ無い青空に向けて力強く突き上げている。
由比ヶ浜結衣の中で“コレ”を的確に表現する言葉は『キメラ』以外に見つからなかった
由比ヶ浜「や、やっはろー・・・?」
ひきのん「・・・ギ」
結衣の声に反応したかのように、ひきのんの眼球が薄いカエルの粘膜のようなものでコーティングされ、青白く発光する。
水しぶきが吹き出るような音と共に、脇腹あたりの隙間から何か黄色い液体のようなものを、怒るようなうめき声を上げながら噴出した。
ひきのん「##ね###ギ####%#@#&&!!」
由比ヶ浜「!?」
次の瞬間、ひきのんは結衣に向かって飛びかかってきた。
それが由比ヶ浜結衣が見た、高校生活最後の夢だった。
完
―お昼休み―
天使結衣「お弁当♪お弁当♪」
悪魔結衣「天使ちゃんは食いしん坊だな」
天使結衣「むぅ、悪魔ちゃんだって食いしん坊のくせに」
悪魔結衣「悪魔は食いしん坊でもいいんだよ」
天使結衣「意味わかんないし、それなら天使だって食いしん坊でもいいじゃん」
悪魔結衣「天使はだめだよ」
天使結衣「なんで?」
悪魔結衣「なんとなく?」
天使結衣「何となくかい!」
結衣「(はぁ……また、喧嘩してるよ)」
姫菜「結衣、どこ見てるの?」
結衣「え?な、なんでもないよ」
姫菜「そう?」
結衣「うん、それよりも早くお部屋食べよう」
姫菜「うん」
悪魔結衣「もう、分かったよ。それじゃ天使も食いしん坊でいいことにする」
天使結衣「うんうん、そうしてください。……あっ!結衣ちゃん達もお弁当食べるみたいだよ」
悪魔結衣「今日はゆきのんとは食べないのか……あたし、ゆきのんの作る玉子焼き食べたかったな」
天使結衣「あたしは唐揚げかな」
悪魔結衣「ゆきのんの作る玉子焼きって甘さが丁度いいんだよね」
天使結衣「唐揚げもパサパサしてなくて凄く美味しいよね」
悪魔 天使結衣「はぁ、ゆきのんのお弁当が食べたい」
結衣「(あんなこと言って……二人のせいであたしがゆきのんのお弁当を食べちゃってることになってるんだからね)」
結衣「(それよりもどうしよう。あたしの今日のお弁当……)」
優美子「あれ?結衣、弁当食べないの?」
結衣「う、うん……」
姫菜「もしかして箸忘れたとか?」
結衣「箸はあるよ」
優美子「なら、なんで弁当食べないの?」
結衣「じ、実はね……」
姫菜 優美子「実は……」
結衣「ママが友達からキャラ弁の作り方を教わったらしくて」
姫菜「ほうほう、キャラ弁ね」
優美子「あー、あれっしょ。あれ。前に話題になってたやつでしょ」
優美子「あれ?結衣、弁当食べないの?」
結衣「う、うん……」
姫菜「もしかして箸忘れたとか?」
結衣「箸はあるよ」
優美子「なら、なんで弁当食べないの?」
結衣「じ、実はね……」
姫菜 優美子「実は……」
結衣「ママが友達からキャラ弁の作り方を教わったらしくて」
姫菜「ほうほう、キャラ弁ね」
優美子「あー、あれっしょ。あれ。前に話題になってたやつでしょ」
姫菜「嫌がらせキャラ弁当だね」
結衣「う、うん……そんな感じの」
姫菜「もしかして……」
結衣「そのもしかしてなんだ。今日のあたしのお弁当、キャラ弁なの」
姫菜「あらら」
結衣「回りのみんなは普通のお弁当なのにあたしだけキャラ弁当だから、恥ずかしくて」
優美子「別にいいんじゃない」
結衣「え?」
優美子「結衣のお母さんが結衣の為に一生懸命作ってくれたお弁当なんだから恥ずかしがることないじゃん」
結衣「優美子……」
優美子「もし回りの奴等がバカにしたら、あーしがそんなヤツ叩きのめすから、あんたは堂々とお弁当を食べてればいいの」
結衣「うぅ……優美子ー」
優美子「ちょっ、いきなり抱きつくなし」
姫菜「良かった、良かった」
悪魔結衣「優美子マジおかん」
天使結衣「うぅ、感動しちゃった」
姫菜「そういえば、なんのキャラなの?」
結衣「開けてからのお楽しみってママが教えてくれなかったんだ」
優美子「なら、早く開けてみてよ、あーし凄く気になる」
結衣「うん、じゃ!いくよー」
姫菜 優美子「ごくり」
悪魔結衣「わくわく」
天使結衣「ドキドキ」
結衣「おーぷん」
パカッ
結衣「ん?これなんのキャラだろ」
姫菜「あっ、これパズドラのキャラだよ。えっと……何だったっけなー」
優美子「秘女神・カーリー、通称光カーリーで今やってるアンケートゴットフェスで一位のやつ」
姫菜「そうなんだ」
結衣「詳しいんだね」
優美子「べ、別に詳しくないし。ただ最近、ちょっとやってるから分かるだけだし。これくらい少しパズドラやってる人なら誰でも知ってる常識だから知っててもおかしくなんかないし」
結衣「ご、ごめんね。変なこと言って」
優美子「ホントだし。マジ濡れ衣なんだけど」
姫菜「ははは、ちょっと使い方間違えてるような」
優美子「そ、れ、よ、り!そのキャラ弁チョークオリティー高いんだけど、ヤバッ、結衣のお母さん凄すぎだし」
結衣「えへへ、そうかな」
優美子「え?なに?結衣のお母さんもパズドラやってるかんじなの?」
結衣「うん、最近スマホにしたみたいでやり始めたらしいよ」
優美子「ふーん、光カーリーか……あーしは闇カーリーが欲しかったんだけど当たんなかったんだよね」
結衣「そうなの?」
優美子「うん、欲しかったな……前回のゴットフェス我慢して魔法石25個も貯めて五回ガチャ引いたんだけど、闇カーリーどころか神タイプすら出なくてマジヘコんだ」
結衣「ごっとふぇす?」
姫菜「そっか、それは災難だったね」
優美子「あーし頑張ったのに……ガンホー酷すぎ」
結衣「良く分かんないけど、よしよし」
優美子「よしよしするな」
姫菜「優美子がそんなにゲームにはまるなんて以外だね」
優美子「は、はまってないから暇潰しに遊んでやってるだけだから!」
姫菜「そっか、そっか」
結衣「うんうん、優美子ははまってないよ」
優美子「だから二人してよしよしするなし!」
悪魔結衣「天使ちゃんの加護を優美子ちゃんにしてあげたらいいの出るんじゃないの?」
天使結衣「そんな力はあたしにはないよ」
悪魔結衣「えー、ないのー?」
天使結衣「ありません」
悪魔結衣「じゃあさ、じゃあさ。怪我とかを一瞬で直すのとかは……」
天使結衣「できません」
悪魔結衣「ならさ、ならさ。潜在能力を引き出したりは……」
天使結衣「できません」
悪魔結衣「……」
天使結衣「……」
悪魔結衣「なんにもできないんだね」
天使結衣「なにさ!そんなに言うんなら悪魔ちゃんは何が出きるの?」
悪魔結衣「あたし?あたしはえっちな誘惑をして人をたらしこむことが出きるよ!」
天使結衣「ただの痴女やないかい!」
悪魔結衣「イテッ! 暴力は反対だぞ!」
天使結衣「暴力じゃなくツッコミだよ」
悪魔結衣「どっちも一緒だよ」
天使結衣「とにかく!絶対にえっちな誘惑はダメだからね」
悪魔結衣「はいはい、分かってるよ」
天使結衣「18禁てんかいにはあたしがさせない!健全な全年齢てんかいにしてみせる!」
悪魔結衣「……ふふ、天使ちゃんの思い通りになるかな」ボソリ
天使結衣「ん?なんか言った?」
悪魔結衣「ううん。なんにも」
天使結衣「そっか」
悪魔結衣「うん♪うん♪」
―放課後―
悪魔結衣「終わったー終わったー」
天使結衣「長かったね。特に数学が」
悪魔結衣「今日はご奉仕部に行くんだっけ?優美子ちゃん達と遊ぶんだっけ?」
天使結衣「今日は奉仕部だよ。ってかご奉仕部ってなんだし」
悪魔結衣「きゃー、天使ちゃんご奉仕部とか卑猥!」
天使結衣「悪魔ちゃんが言ったんじゃん!」
悪魔結衣「ごを着けただけなのになんかエロく聞こえない?」
天使結衣「確かにちょっと卑猥だね」
悪魔結衣「ゆきのんがご奉仕……じゅるり」
天使結衣「コラー!何ゆきのんでえっちな妄想をしてるんだー!」
悪魔結衣「妄想くらいいいじゃん……ケチ」
天使結衣「妄想でもダメだよ。もし自分がそんなことされたらどう思う?」
悪魔結衣「興奮するよ?」
天使結衣「駄目だこいつ……早くなんとかしないと……」
悪魔結衣「そ、れ、よ、り!奉仕部に行くんならせっかくだし。ヒッキーと一緒に行こうよ!」
天使結衣「そうだね。そういうところからアプローチしていかなくっちゃね!」
悪魔結衣「よし!ってことだから、結衣ちゃん!」
天使結衣「ヒッキーのところへ!」
悪魔 天使結衣「「ゴー!」」
結衣「ヒッキーなら、もう部室に行っちゃったよ……」ボソボソ
悪魔 天使結衣「「えっ!?」」
結衣「だってもういないもん」ボソボソ
天使結衣「ホントだ……」
悪魔結衣「ありゃありゃ……」
―部室前―
悪魔結衣「いい結衣ちゃん!最初が肝心だよ。挨拶は大きな声で」
天使結衣「質問にはハキハキと答えるんだよ」
悪魔結衣「難しい質問をされて上手く答えれなくても諦めちゃダメだからね」
天使結衣「質問が終わっても最後まで油断は禁物だよ」
結衣「うん!分かった!あたし頑張るね!ってなんで面接に行くみたいになってんだそ!」
悪魔結衣「おっ、いい乗りツッコミだね。80点あげちゃう!」
天使結衣「おおー、なかなかの点数だね」
結衣「えへへ、うれしい♪ じゃなくて!部室に入ってからの作戦を立てるんじゃなかったの?」
悪魔結衣「そうだった、そうだった」
天使結衣「すっかり、忘れてた」
結衣「全くしっかりしてよね」
―部室―
マッタク、シッカリシテヨネ
八幡「あいつ部室の前でなに騒いでんだ?」
雪乃「……」
八幡「前から思ってたけど由比ヶ浜って独り言多いよな」
雪乃「……」
八幡「え?無視?」
雪乃「……もしかして私に言っているの?」
八幡「……ま、まぁ、そうだな」
雪乃「ごめんなさい。てっきり、いつもの独り言かと思って気が付かなかったわ」
八幡「……そうですか」
雪乃「ええ。人の振り見て我が振り直せというように、あなたも人のことより自分のことを気にしてはどうかしら?独り言谷くん」
八幡「……はい」
デ、サクセンハ、ドウスルノ?
雪乃「……はぁ」
ガラガラ
結衣「わっ!」
天使結衣「うわ!」
悪魔結衣「ひゃっ!」
雪乃「そんな所に何時までもいないで中に入ってはどうかしら?」
結衣「も、もしかして……聞いてた?」
雪乃「……」
結衣「……」
雪乃「……」ニッコリ
悪魔結衣「聞かれてたー」
天使結衣「これは恥ずかしい」
結衣「あぅぅ」
雪乃「ふふ、一体なんの作戦を立てていたのかしら?戦略ヶ浜さん?」
結衣「わ、忘れて……」
雪乃「良ければ、私も手伝いましょうか?」
結衣「うぅ……ゆきのん苛めないでぇ」ウルウル
雪乃「ごめんなさい。もう、苛めないからそんな顔しないで?」ナデナデ
結衣「ホント?」
雪乃「本当よ」ナデナデ
結衣「ゆきのーん」ダキッ
雪乃「こら、抱きつかないの」
結衣「だってぇ……」
八幡「……」ポカーン
悪魔結衣「え?なにこれ?」
天使結衣「あたしには何がなんだか……」
悪魔結衣「なんでこの二人は部室来て早々ユリってるの?」
天使結衣「ヒッキーの顔真っ赤だよ」
八幡「……これはヤバイ」
悪魔結衣「ヒッキー今日のオカズゲットだね」
天使結衣「ひ、ヒッキーはそんなことしないよ……しないよね?」
悪魔結衣「なら、この顔を見てみな」
天使結衣「どれどれ………ヒッキーのばか」
悪魔結衣「これが現実さ」
雪乃「ほら、いい加減離れて?」
結衣「えー」
雪乃「その代わり美味しい紅茶を淹れてあげるから、ね?」
結衣「分かった!」
悪魔結衣「あんたらは何時までユリとんじゃ!」
天使結衣「もう、ヒッキーニヤケすぎ!」
遅くなりましたが
>>21 結衣の台詞で「お部屋を食べる」とありますが、あれは間違いです。
お部屋ではなくお弁当です。
脳内変換お願いします。
カーリー羨ましい……
結衣「天使ちゃんと悪魔ちゃんが、ヒッキーの家に行ったきり帰って来ない…」
結衣「……」
結衣「……」ポチポチ
雪乃「……」ペラッ
八幡「……」ペラッ
悪魔結衣「ひまぁー!」グテン
天使結衣「悪魔ちゃんパンツ見えてるよ」
悪魔結衣「いやんっ♪天使ちゃんのえっち♪」
天使結衣「なんでちょっと嬉しそうなの……」
悪魔結衣「暇だからゆきのんとヒッキーで遊ぼっと」
天使結衣「ダメだよ。二人とも本を読んでるんだから」
悪魔結衣「そんなこと知りませーん」
天使結衣「あっ、こら!」
悪魔結衣「まずはヒッキーからだー」ヒューン
天使結衣「悪魔ちゃんを止めないと!」ヒューン
結衣「(うるさいなぁ……)」
悪魔結衣「ひひひ♪どうしてくれようぞ♪」
天使結衣「そこまでだ!悪魔ちゃん!」
悪魔結衣「だ、だれだ!」
天使結衣「愛と正義の!」ババッ
悪魔結衣「むむ」
天使結衣「美少女天使!」ババッ
悪魔結衣「むむむむ」
天使結衣「神様に変わって天罰よ!」キュピーン
悪魔結衣「出たわね!お邪魔虫!」
天使結衣「あなたの好きにはさせない!」
悪魔結衣「あなたのようなピュアな乙女にあたしのように大人な女を止められるかしら?」
天使結衣「出来るもん!」
悪魔結衣「なら、教えてあげる。あたしとあなたのけして埋めることの出来ない差ってやつをね!」ヒューン
天使結衣「望むところだ!」ヒューン
結衣「(また、変なこと始めてるよ……)」
悪魔結衣「ふふ♪動けないでしょ?」
天使結衣「くっ……離しなさい!」
悪魔結衣「あたしの尻尾はエロ同人に出てくる触手の様に数を増やしたり伸び縮み出来るのよ」
天使結衣「そんなの聞いてないよ!」
悪魔結衣「言ってないからね」
天使結衣「ずるい!」
悪魔結衣「さぁ……楽しいショーの始まりだよ♪」
天使結衣「い、いや……やめて……」
結衣「(えっ!?部室で何をヤろうとしてるの!あの二人は!)」
悪魔結衣「止めてと言われて止める悪役がどこにいるのかな?」ワキワキ
天使結衣「こ、来ないで!いやー!助けてヒッキー!」
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