コナン「……特命係?」 (139)

・これは『名探偵コナン』と『相棒』のクロスオーバーSSです。

・右京「江戸川コナン……?」
 右京「江戸川コナン……?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388160048/)

 ↑とは全く別の、パラレルなお話です。

・時系列的には、『コナン』側は原作64巻「傷跡」シリーズの後、
 『相棒』側はSeason8最終回「神の憂鬱」~劇場版Ⅱの間です。(世良ちゃんや安室は出てきません)

・刑事部部長については、上記の作品と同様に
 『コナン』の小田切敏郎が息子の不祥事で退任→『相棒』の内村氏に交代という設定でお読み下さい。
 警視総監は白馬探の父です。

・事件関係者で、オリキャラが多数出てきます。
 また、事件現場等の描写でエロ・グロが入る可能性がありますので、ご注意下さい。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432137309

――18年前・午後11時・杯戸港――

矢野「どうしても……ダメか?」

高田「ええ。この証拠の数々を持って、明日の朝、出頭します」

矢野「頼む、考え直してくれ! これが表沙汰になったら、先生の政治生命は……!!」

高田「そんなもの……失ったって、たかが知れてるでしょう!」

高田「今まで、先生や貴方達に踏みにじられてきた人達の苦しみに比べればね!!」

矢野「お前……目をかけてくれた先生の恩も忘れて、よくもそんなことを!」グイッ

高田「は……離せっ!」

矢野「そいつを寄越せ! 寄越すんだ!!」グググ…

高田「離せと言ってるだろ……このっ! いい加減に……!」ググ…

矢野「いい加減にするのはそっちだ!」グサッ

矢野が万年筆のペン先を高田の手に突き刺す。

高田「うっ……!」ザザッ

高田「……返せ! お前達の悪事を、全部ぶちまけてやる!!」バッ

矢野「そうはいくか!」ドン!

高田「わ……っ」

ガクッ

高田「!?」

矢野「あ……!」ハッ

ゴスッ!!

高田「ぐっ……ぅ」ズル…

頭を打ち付けた高田は、血を流して倒れ込む……。

高田「……う、うぅ……」

矢野「あ……あ、あぁ……」ガタガタガタ

キョロキョロ

矢野(目撃者はいない……とにかく、ここから逃げなければ……) ブルブル

矢野(先生の汚職の証拠を、一刻も早く消し去るんだ……!)ザッ

高田「ま…………待て……」

矢野「…………っ!」ビクッ

矢野(……迷ってる暇は無い。これが世間に知れたら、先生も俺も終わりなんだ!)タタタタ

ポロ…

カツーン

コンクリートの上に、矢野の万年筆が転がる……。

高田「うぅ…………」ガクッ



…チャプン

――現在・警視庁・捜査一課――

佐藤「はい、聴取はこれでおしまい。千葉君、まとめといて」

千葉「分かりました」

佐藤「お疲れ様、みんな」

コナン「佐藤刑事こそ。この一週間、ロクに休んでないんでしょ?」

佐藤「心配しないで。明日と明後日はお休みもらったし」

歩美「じゃあ、また高木刑事のお見舞いに行くの?」

佐藤「いいえ。高木君なら、もう退院したから」

光彦「え、そうなんですか?」

佐藤「今日の昼過ぎにね。今はもう自分の家に帰ってると思うわ」

元太「じゃあ、高木の家に見舞いに行くんだな」ニヤニヤ

佐藤「え……ち、違うわよ!」(////)

歩美「あ~。佐藤刑事、赤くなった」クスッ

光彦「図星だったんですね~」フフフ

佐藤「だから違うってば! もう~……」

灰原「……ごちそうさまって感じね」

コナン「そう言ってやるなよ。ようやくキスまで漕ぎ着けたんだからさ」

佐藤「あ……み、みんな、喉渇いてない? 私、何か買ってくるわ!」バタバタ

元太「あ、おい!」

歩美「佐藤刑事?」

ガチャ…バタン!!

光彦「……逃げられてしまいましたね」

コナン「オメーらがイジるからだろ……」

元太「……」スタスタ

灰原「小嶋君、どこへ行くの?」

元太「オレ、ちょっと腹減ってきちまったからさ」

元太「買ってくれるってんなら、ジュースよりお菓子にしてもらおうと思ってよ」

歩美「またぁ?」

コナン「おい、元太……食べ過ぎは良くねーぞ?」

元太「良いじゃねーか、別に……」ムッ

光彦「でも別のものが良いなら、早く言いに行かないと間に合いませんよ?」

元太「急ぎゃ大丈夫だって!」ダダッ

コナン「あ、おい! 走るなよ!」

伊丹『……だから、ダメですって!』

右京『先日の事件の調書を見るだけです。そちらに迷惑は掛けませんので』

伊丹『しつこいですよ! 警部殿!!』

ガチャッ!

伊丹「おわっ!」ドン!

元太「痛ぇっ!」ドタッ

芹沢「何やってんすか、先輩……」

伊丹「ドアを開けたら、このガキがいきなり走って来やがったんだよ!」

三浦「坊や、ケガはないか?」

元太「あ……あぁ」ヨイショ

光彦「元太君!」タタッ

歩美「大丈夫?」

コナン「……だから走るなっつったのに」

灰原「人の忠告は、ちゃんと聞きなさいよ」フゥ…

伊丹「ったく……何でガキが一課にいるんだよ!」

千葉「この子達は、こないだの事件の事情聴取で来てもらったんですよ」

三浦「こないだ? ……あぁ。高木が撃たれたけど、麻雀牌で命拾いしたヤマか」

芹沢「聴取はもう終わったんでしょ?」

千葉「ええ、ついさっき。それで今、佐藤さんが飲み物を買いに……」

右京「なるほど……では、事件の捜査に協力してくれた子供達というのは、彼らのことですか」

神戸「へぇ~……こんな小さな子達が?」ヒョイ

伊丹「捜査協力者だろうと何だろうと、ガキはガキだ!」

元太「……オレ達をただのガキだと思って、見くびんなよな!」ムカッ

神戸「え?」

歩美「私達、少年探偵団なんだよ!」

光彦「殺人犯を自首させたり、イタリアの強盗団を捕まえたこともあるんですから!」エッヘン

右京「それはまた……随分と勇敢ですねぇ」

伊丹「……警部殿。どさくさに紛れて、一課に入らないで下さいよ!」

歩美「……おじさん達、一課の人じゃないの?」キョトン

右京「申し遅れました。警視庁特命係の、杉下右京です」

神戸「同じく、神戸尊です。よろしくね、小さな探偵さん達」

コナン「……特命係?」

コナン(そんな部署、本庁にあったっけ……?)


…カツカツカツカツ

佐藤「みんな、お待たせー。はい、ジュース」

歩美「ありがとー♪」ワーイ

光彦「ありがとうございます!」

元太「あ~あ……せっかくお菓子にしてもらおうと思ったのによー」ガックリ

灰原「文句言わないの。買ってもらえるだけ、ありがたいと思いなさい」

コナン「オメーら。これ以上ここにいると邪魔になるから、さっさと帰るぞ」

灰原「あんまり遅くなると家の人も心配するしね」

歩美「はーい」

光彦「確かに……もう5時を過ぎてますもんね」

元太「……ちぇっ」

コナン「さよなら、佐藤刑事、千葉刑事。高木刑事にもよろしくね」

佐藤「ええ」

千葉「気をつけてね」

歩美「そっちの刑事さん達も、さよなら~」

芹沢「はーい、さよなら~」バイバイ

三浦「まっすぐおうちに帰るんだぞー」

歩美・光彦・元太「「「は~い」」」

灰原「それじゃ、失礼するわ」

…パタン

伊丹「……ったく。やっと静かになったぜ」

右京「ところで伊丹さん、先程の件ですが……」

伊丹「嫌です!」

神戸「そこを何とか……」

伊丹「ダメったらダメだ!」

伊丹「そんなに調書が見たいなら、米沢経由で見せてもらったらどうですか」フン!

右京「…………仕方ありませんねぇ。その方が早そうですし、そうしますか」

神戸「ですね」スタスタ

伊丹「え……ちょ、ちょっと!」

ガチャ…バタン!!

芹沢「……あーあ」

三浦「何やってんだか……」

今回はここまでです
更新は基本週一と亀なんですが、またお付き合い頂ければ幸いです

この人の作品ってこれとキッドのやつ以外には何を書いてたのかな?
他のも読んでみたい

――警視庁前――

コナン「…………」ウーム

灰原「どうしたの?」

コナン「あぁ、いや……あの杉下右京って警部、どっかで聞いたような気がすんだけど」

コナン「どうも思い出せねーんだよなぁ……」

灰原「以前、目暮警部が話してたとか?」

コナン「う~ん……分かんねー。あー、モヤモヤする!」ガシガシ

灰原(……普段の記憶力はどこへやら、ね)ハァ…

歩美「コナンく~ん! 哀ちゃ~ん!」

元太「置いてっちまうぞー!」

光彦「早くしないと、次の電車に間に合いませんよー!」

コナン「あ……おい、待てよ!」タタタ…

灰原「今行くわ」タタッ

――午後5時半・警視庁内・特命係――

…カツカツカツ

右京「おや」

角田「よぉ、邪魔してるぜ。コーヒー淹れてあるけど、飲むか?」

右京「いえ、僕は結構です」

神戸「僕もコレがありますので」プシュ

角田「……また炭酸水?」

神戸「良いじゃないですか。好きなんですから」

角田「そりゃまぁ、個人の好みの問題だけどさぁ……」コポコポ

角田「それって味が無ぇから、俺はどうにも合わなくってよ」

神戸「たぶん、慣れの問題だと思いますよ? しばらく続けて飲んでみれば大丈夫ですって」

角田「う~ん……やっぱいい。遠慮しとくわ。あ、ちょっとTVつけるよ」

右京「どうぞ」

ピッ


『昨日、神奈川県相模原市で起きた女性の刺殺事件で、逮捕された容疑者の家宅捜索が行われ……』


角田「……最近、物騒な事件が続いてんな~」

右京「ええ。ここだけでなく、他の県警の一課も忙しいようですねぇ」

神戸「でも、この事件の容疑者は、素直に取り調べに応じてるんでしょ?」

角田「あぁ、そうらしいな」

右京「逮捕されたのも、女性の遺体を遺棄し、犯行を隠蔽しようとしたのを思い直して」

右京「自ら出頭してきたからだと、お昼のニュースでやっていましたね」

角田「そういう素直な犯人ばっかりだと、捜査も楽なのになー」

右京「世の中、そう上手くはいかないということですよ」


『次のニュースです』

『半年前に社長が逮捕されて以降、経営が悪化していたアメリカのコンピューター会社・シンドラー社を』

『鈴木財閥が買収することで合意したと、正式に発表しました』

『シンドラー社は以前から、鈴木財閥と共に新しいプログラムの共同開発事業を進めていましたが』

『それが完成に近付いた矢先のこの発表に、シンドラー社の社員からは戸惑いの声もあがっているということです』

『鈴木財閥がマスコミ各社に向けて発表した文書によると、シンドラー社は来年の春を目処に』

『財閥会長の鈴木史郎氏が代表を務める、傘下のIT企業に吸収合併されるということです』

『鈴木氏は、「合併した後、シンドラー社の元社員には、その専門性を生かせる場として」』

『「我が財閥が新たに立ち上げるプロジェクトに参加してもらいたい」とコメントを発表しており……』


角田「へぇ~……アメリカの大手の一つを、日本の財閥が丸ごと買い取っちまうのか」ズズー

神戸「……最初、買収するのは日本支部だけって話だったのに。結局、本社ごと身売りですか」

右京「それだけ、アメリカの本社も苦しかったということでしょう」

右京「資金繰りが悪化し、残された社員達に給料を払うだけの利益も到底得られそうにはないことは」

右京「経済新聞や雑誌などでも取り上げられていましたからねぇ」

角田「前の社長が、あんな事件起こしちまったらなぁ……」

角田「辞めた社員が再就職する時も、前職がシンドラー社のエンジニアってだけで嫌な顔されたらしいし」

神戸「社員のせいじゃないのに、理不尽ですよねぇ……」

右京「確か、前の社長のトマス・シンドラー氏は」

右京「養子として引き取った少年を、精神的に追い詰めて、自殺させてしまったんでしたね?」

角田「あぁ。それが元で養子の実の親父と揉めて、そいつを殺しちまったんだよ」

角田「しかも殺した場所がなぁ……えーと、何だったっけ。あのゲーム」

神戸「体感シミュレーション型ゲーム機『コクーン』……でしょ?」

角田「そうそう、それ!」

神戸「でも、その完成披露パーティーで行われたテストプレイで」

神戸「養子の少年が開発した人工頭脳が、あんな騒動を起こすなんて……」

角田「誰も予想してなかっただろうなぁ……」

右京「社長の逮捕された経緯は、僕も少し聞きましたが……テストプレイでの騒動とは?」

神戸「あぁ、そっか……杉下さんはその頃ロンドンにいたから、詳しくは知らないんでしたね」

角田「その人工頭脳、『ノアズ・アーク』っつーんだけどな。突然ゲームのシステムを乗っ取って」

角田「テストプレイヤーの子供達がゲームをクリアできなきゃ」

角田「電流流して、50人全員の脳みそを破壊するって、無茶苦茶言ってきたんだってよ」

右京「……それは穏やかではありませんねぇ」

神戸「テストプレイヤーは、政治家や医者、銀行の頭取といった政財界の大物達の子供や孫ばかりでしたからね」

神戸「そういったお偉方の仕事が、全部世襲になっていくのをどうにかしたかったらしいです」

右京「なるほど……そのために、二世三世の子供達が集まる場を狙ったというわけですか」

右京「『ノアズ・アーク』がそのような行動を取った動機は」

右京「自分を開発してくれた少年を、自殺に追い込んだ者……つまり、シンドラー氏への復讐も兼ねていたのでしょうね」

角田「ま、ゲームクリア直後に『ノアズ・アーク』は自滅プログラムを作動させて、消滅しちまったそうだから」

角田「本当のところは分かんねーけどな」

角田「しかし巻き込まれた子供達は、酷ぇとばっちりだよなぁ……中には警視副総監の孫までいたそうだぜ」

神戸「本当、ゲームをクリアしてくれた子には感謝ですよね」

神戸「でも惜しかったなぁ……あの人工頭脳」

右京「何故、そう思うのですか?」

神戸「僕も捜査に直接関わった人からちょっと聞いただけなんで、詳しい構造やプログラムまでは分かりませんが」

神戸「『ノアズ・アーク』は、1年間で人間の5年分の成長ができるそうなんです」

神戸「ロボット向けの人工頭脳の開発現場では、如何にして学習機能を高めるかが大きな課題……」

神戸「『ノアズ・アーク』は、その成長速度の速さと学習機能の高さから」

神戸「課題を一気にクリアできるかもしれない可能性を秘めていた……」

神戸「そう考えると、データが完全に失われてしまったのは、惜しいなぁって」

右京「なるほど……しかし、君達が話してくれたような騒動を起こしてしまったのでは」

右京「実際にロボットへ搭載して使うことは、到底できないでしょうねぇ」

角田「まぁな。だいぶ改良して、二度と人間に逆らわないようにしねーとダメだろうぜ」

神戸「ええ。その点さえ、どうにかできれば……」

右京「まぁ……このような話が出ること自体」

右京「人工頭脳などというものは、まだ我々には扱いかねるモノだということなのでしょう」

神戸「……焦らずに人や技術が育つのを待つのが、一番ってことですか」

角田「だな」ウンウン

――1週間後・午後3時・毛利探偵事務所――

小五郎「よっしゃ、行け! そこだ!」

蘭「……全く。依頼人が全然来ないからって、競馬中継を見てばっかり……」

コナン(ハハハ……こないだも散々負けが込んでたのに、懲りないねぇ)

蘭「あ、いけない! そろそろ支度しなきゃ」

コナン「え? 支度って……?」

蘭「お昼前に、園子から電話があってね。今夜のお姉さんの婚約披露パーティーに来てほしいって」

コナン「……綾子さんの? 婚約してから、もう結構経ってるのに?」

蘭「富沢家であんな事件があったから、ほとぼりが冷めるまで待ってたそうよ」

蘭「園子のご両親が、『あの時バカンスを台無しにしたお詫びも兼ねて、ぜひ』って」

蘭「私達を招待してくれたらしいの」

コナン「へぇ……」

蘭「コナン君、着替えてきてくれる? 私はお父さんをTVから引き離すわ」

コナン「分かった」パタパタ

――午後6時・東都ロイヤルホテル――

ワイワイガヤガヤ…

蘭「わ~、すごい人……」

コナン「ホントだ……300人はいるね」

小五郎「世界でも有数の大財閥が開くパーティーだ。こんなの当たり前だろ」フン

史郎「おぉ、毛利さん!」

朋子「急なご招待でしたのに、おいでになって下さって嬉しいですわ」

小五郎「あ、どうもどうも! 今日はお招き頂いて、ありがとうございます!」

朋子「毛利さんもご存じかと思いますが、改めて紹介させて頂きますわ」

朋子「長女の綾子と、婚約者の富沢雄三さんです」

綾子「こんばんは」

雄三「は……初めまして」

小五郎「こちらこそ、初めまして! 毛利小五郎です!」

コナン(さっきまであんなに面倒くさがってたのに……変わり身が速ぇな)

コナン(それにしても、会長の娘の婚約披露パーティーなら、もっと財界人が多いと思ってたけど)

コナン(『漆黒の星』の船上パーティーでも見たこと無ぇ顔ばっかりだな……)

コナン(もしかして、招待客の大半は会社関係の人なのか? あっちこっちで名刺交換してるし)

園子「蘭~、ガキンチョ~」パタパタ

蘭「あ、園子!」

園子「悪いわね、急に来てもらって。ウチの親、どうしてもって聞かなくてさ」

蘭「そんなの気にしないで。お父さん、最近仕事なくて暇だったし……」

コナン「ねえ、園子姉ちゃん」

コナン「綾子さんの婚約披露パーティーにしては、会社関係の招待客が随分多いみたいだけど」

コナン「何かあるの?」

園子「こないだ、シンドラー社をウチが買収することになったって、ニュースで見たでしょ?」

園子「それに関連して、一緒にやってた共同開発事業のことで、マスコミに発表することがあるの」

コナン「ふーん……」

蘭「どんな発表なの?」

園子「私も詳しくは知らないんだ。知ってても言えないけどね……」アハハ…

園子「ま、発表はパーティーの最後の方だし。先に、何か食べるものを取りに行きましょ」

園子「ここのシェフの料理、すっごく評判良いんだから」

蘭「ホント? どんなお料理があるのかな」ワクワク

園子「ドリンクも充実してんのよ♪」

コナン(……まぁ、腹が減っては戦は出来ぬって言うし。オレも行こ……)スタスタ


~1時間経過~

小五郎「タダ酒、最高~……」ウィー、ヒック

蘭「もう、お父さん! 一人でワインボトル3本空けるなんて、いくら何でも飲み過ぎよ!」

コナン(結局こうなるんだな……)ハハ…

園子「蘭、おじ様は向こうで休んでもらって」

蘭「ゴメンね、園子……」

園子「良いのよ。……西野さん、お願い」

西野「はい」

小五郎「オレはまだ飲むぞ~」ウィー

西野「すみませんが、先にあちらへ……その方が、落ち着いて飲めますよ」ヨイショ

小五郎「おぉ~、そうか~」ヒック

コナン(ダメだ、こりゃ……)

園子「……おじ様、相変わらずお酒には目がないのね」

蘭「うん……本格的にアルコール依存症になる前に、断酒させた方が良いって分かってるんだけど」

コナン「そしたらおじさん、ストレス溜まって、ますますお酒が飲みたくなっちゃうだろうね」

蘭「だよねぇ……ホント、困っちゃう」

園子「あんたも苦労が絶えないわねぇ~」


…カツカツカツ

西野「園子お嬢様」

園子「あら。ご苦労様」

西野「毛利さんは席に着いた途端、眠ってしまわれましたので……そのままにしておきます」

園子「そう……ありがと」

蘭「父が面倒をお掛けして、どうもすみませんでした」ペコリ

西野「いえ。では、お嬢様。私は一旦下がりますので……」

園子「ええ」

カツカツカツ…


prrrr…prrrr…

西野「ん? 会社用の携帯か……」

ピッ

西野「はい、西野です。……ええ。会長なら、招待客と談笑中ですが」

西野「はい……はい。分かりました、お伝えします」

ピッ

招待客A「では今度、是非お話を伺わせて下さい」

史郎「ええ、もちろん」

招待客B「私共の会社も、楽しみにしております」

史郎「ハハハ……ご期待に添えるよう、最善を尽くしますよ」

二人の招待客が、史郎の側から離れる。

西野「会長、失礼します」

史郎「ん? 何だね、西野君」

西野「実は……」ヒソヒソヒソ

史郎「……フム。分かった」

史郎「少し出てくるから、他の招待客には、このままパーティーを楽しんでもらってくれ」

西野「承知しました」

史郎「例のマスコミ発表までには戻るよ」

西野「はい」

コナン(あれ? ……西野さんと、会長?)

コナン(何を話してんだろ。あ、会長が出て行く……)

コナン(……何かあったのか?)

コナン「…………」タタッ

ヒョイ

コナン「わっ!?」

蘭「もう! 目を離すと、すぐどっか行っちゃうんだから!」

コナン「ら、蘭姉ちゃん……」

蘭「ただでさえ人が多いんだから、ウロチョロしちゃダメよ」

園子「そーそー」

コナン(ちぇっ……)

園子「あ、そろそろデザートバイキングが始まるよ!」

蘭「ホント? 行こ行こ♪ ほら、コナン君も早く!」

コナン「う……うん」

チラ

コナン(会長はもう出て行っちまったか……)

コナン(まぁ……会社の方で何かトラブったのかもしれねーし。気にしても仕方ねーか)

ワイワイガヤガヤ…

今回はここまでです
オリキャラじゃなくて懐かしキャラばかりになった気が(汗)
…西野さんとか覚えてる人いますかね(『世紀末の魔術師』で出てきた史郎の秘書さんです)
次回はまた来週に更新予定です

>>19
恥ずかしながら、そんな大したものは書いていません…
情けない話ですが、きちんと完結させた事件ものはキッドとの熱愛云々のやつと
>>1で挙げたスレぐらいでして…後はお料理シリーズばっかりですね

修正作業が追いつかず、更新が遅れててすみません…
月曜日の夜には何とか間に合わせます

――東都ロイヤルホテル・1507号室――

ガチャ

男A「わざわざお越し頂いて、すみません。会長」

史郎「……君は?」

男A「矢野の仕事を補佐している者です」

史郎「矢野君はどうしたのかね? 彼が『至急報告したいことがある』と言うから、来たのだが」

男A「あいにく車が渋滞に引っ掛かったようで……もう少しで来ると思います」

史郎「そうか……」

男A「お待ち頂く間、コーヒーでもいかがですか?」

史郎「……酔い覚ましに、もらおうか」

男A「はい。では、すぐに」カチャ

prrrr…prrrr…

男A「ルームサービスをお願いしたいのですが。コーヒーを二つ、ホットで」

――10分後・1507号室の前――

従業員「では、失礼いたします」

パタン…カツカツカツカツ



カツ、カツ、カツ、カツン

男B「……この部屋だな」

男C「あぁ」

――午後8時・パーティー会場――

朋子「おかしいわね。一体、どこに……」キョロキョロ

園子「ん? ママ、どうしたの?」

蘭「誰か、お探しですか?」

朋子「ええ。主人がどこにもいなくて」

コナン「……会長さんが?」

西野「奥様、どうかなさいましたか?」

朋子「あぁ、西野さん。うちの人を見ませんでした?」

西野「え? まだお戻りになってないんですか?」

朋子「あら。会場の外へ出てるんですの?」

西野「え、ええ」

コナン「ボク、見てたよ。西野さんと会長さんが何か話してて」

コナン「その後、会長さんがどこかへ出てったの」

朋子「どういうこと? 西野さん……」

西野「じ、実は……」コソ…

西野「会計事務所の方から連絡があって、『会長に至急お伝えしたいことがある』と……」ヒソヒソ

西野「あの口ぶりからすると、やはりシンドラー社の決算報告は信用できない可能性が高そうです」

朋子「そう。吸収合併は既に発表してしまってるし、困ったわね……」

コナン(オイオイ。普通、そういうことは合併の前に調べとくもんだと思うんだが……)

朋子「それはともかく、あと30分ほどで例のマスコミ発表だというのに」

朋子「どこで油を売ってるのかしら? あの人ったら……」

園子「パパも携帯は持ってるんでしょ? 電話してみたら?」

朋子「そうね……」

ピッ

prrrr…prrrr…

――1507号室――

ソファーにもたれかかり、眠っている史郎。

prrrr…prrrr…

史郎「う…………」ピク

史郎(私は一体……そうだ。矢野君を待つ間、コーヒーを飲んでたら眠くなって……)

prrrr…prrrr…

史郎(携帯の着信……?)

ピッ

史郎「……はい」

朋子『あなた? 私、朋子ですわ』

史郎「あぁ、朋子……」ムク…

朋子『今、どこにいるの? もうすぐマスコミ発表の時間ですのよ?』

史郎「も……もうそんな時間かい?」

朋子『そちらのお話が終わってるなら、早く戻ってらして』

史郎「あ、いや……それが、まだ矢野君と肝心な話ができてなくて……」チラ

史郎「!」ハッ

ベッドの上には、血を流している男の遺体が。

史郎「う、うわぁぁぁぁぁぁ!!」ガタッ

朋子『……あ、あなた!?』

カツッ

動転した史郎のつま先が、血の付いたナイフの柄を蹴り飛ばす。

史郎「ひ……ひぃ……っ」ガタガタ

――パーティー会場――

朋子「どうしたの? 何があったの!?」

西野「会長!?」

史郎『あ……ひっ……』

園子「パパ、聞こえてる!?」

蘭「大丈夫ですか!?」

小五郎「あ~? 何なんだ、今の声は……」ヒック

史郎『ひ……人が、死んでる……!』

コナン・小五郎「「!」」

蘭・園子・朋子「「「ええっ!?」」」

コナン「会長さん! ホテルからは出てないんだよね? そこ、何号室!?」

――東都ロイヤルホテル・15階・通路――

バタバタバタ…

コナン「1507号室……あった、この部屋だ!」ザッ

園子「パパ!」ドンドンドン!

朋子「あなた! いるんでしょ、開けてちょうだい!!」

ガチャ…

史郎「………………」ガタガタ

朋子「一体何があったというの?」

史郎「それが…………私にも、何が何だか……」

コナン「会長さん、ちょっとゴメン!」タタッ

蘭「あ、コナン君!」

小五郎「こら、勝手に入るな!」

――1507号室――

スタスタ…スッ

コナン(……やっぱ、もうダメだ。死後30~40分ってところだな)

小五郎「おい。遺体に触るんじゃねー!」

コナン「あ……ごめんなさい」

コナン(鋭利な刃物で、心臓を一突きか。クッションで返り血を防いでる……)

チラ

小五郎「……凶器はソファーの近くに転がってる、あのナイフで間違いねーな」


キョロキョロ

コナン「ん?」

コナン(テーブルの上に、コーヒーが二つ……)

コナン(部屋に置いてあるやつじゃないな。ルームサービスか?)

…ファンファンファンファン

小五郎「お、もう来たのか」

蘭「コナン君。警察も来てくれたみたいだし、部屋の外に出ましょ」

コナン「……はーい」


~15分後~

カシャッ、カシャッ

芹沢「殺害されたのは、都内で会計事務所をしている矢野孝昭さん(49歳)……」

芹沢「被害者の所持していた財布や荷物は、手つかずのままですね」

伊丹「ま、強盗目的じゃねーな」

三浦「死因は、ナイフで心臓を一突きされたことによる失血死か。抵抗した後も無いな」

伊丹「ナイフの指紋は?」

米沢「すぐに調べます」

伊丹「あぁ、それと――――」

米沢「部屋中のルミノール反応でしょう? 心得てますよ」

芹沢「あ、先輩。さっき監視カメラをチェックしにいった奴らの話だと、特に不審な点は無さそうっす」

芹沢「ルームサービスのコーヒーを運んできた従業員の次に」

芹沢「部屋を訪ねる二人組の男が映ってたそうですが」

芹沢「10分ぐらいした後、出て行ったらしいっすよ」

コナン(ふ~ん、なるほど……)

コナン(浴室の方とかは、まだチェックできてねーんだよな……)コソ…

ヒョイ

コナン「わっ!?」

伊丹「おい、ガキ。何やってんだ?」ジト…

コナン「エヘヘ……」

伊丹「勝手に現場に入るんじゃねー!」ポイッ

コナン「うわ……っ!」ドサッ

小五郎「ったく、オメーは。いつも現場をチョロチョロしやがって!」ゴン!

コナン「いてて……」

伊丹「あんたも外に出てろ! あぁ、現場保存に協力してくれたのは感謝しとくぜ」

伊丹「元刑事の、眠りの小五郎さんよ」

小五郎「フン……」スタスタ

芹沢「……先輩、子供を放り投げるのは良くないっすよ」

伊丹「ガキに現場を荒らされる方が問題だろうが。勝手に遺体にも触れやがったらしいし……」フン

芹沢「まぁ……そうっすけど」

伊丹「……で? 第一発見者の鈴木財閥会長から、話は聞けそうか?」

芹沢「奥さん達がここへ駆けつけた時よりは、落ち着いたみたいですよ」

芹沢「皆さん、隣の部屋で待機してもらってますんで」

三浦「……聞ける範囲で聞いてみるか」

伊丹「よし、行くぞ」スタスタ

――1506号室――

伊丹「娘さんの婚約披露パーティーを抜け出してまで、何故あの部屋に?」

史郎「…………」

伊丹「あの……会長。ショックが抜けきっていないのは分かりますが、質問に答えて頂けませんか」

伊丹「被害者とは、どういったご関係で?」

朋子「……矢野さんの会計事務所には、シンドラー社の決算報告に不正がないか、調べてもらっていたんです」

伊丹「何のために?」

朋子「我が財閥の傘下の企業と、シンドラー社の合併はご存じですわね?」

三浦「ええ。ニュースでやってましたね」

朋子「財閥の内外では、以前から、シンドラー社が苦しい経営をごまかすために」

朋子「粉飾決算をしているのではないかと、心配する声が絶えませんでしたの」

朋子「それで……株主や従業員達に、シンドラー社が信頼に足る企業だという証拠を提示しようと思い」

朋子「先方の承諾を得た上で、矢野さんの事務所に会計監査をお願いしたんです」

史郎「…………その結果」

史郎「どうも怪しい部分があったようで……矢野君が至急話したいことがある、と……」

伊丹「それで、あの部屋に?」

史郎「……はい」

三浦「被害者から、貴方に直接電話があったんですか?」

史郎「いいえ。秘書の西野君の、会社用の携帯に……」

芹沢「その電話、矢野さんからでしたか?」

西野「いえ。会計事務所の、どなたかだと……」

西野「矢野様とは私も面識がありますので、ご本人なら電話を受けた時点で気付きますよ」

コナン「ねーねー、会長さん。部屋に行ってすぐ、矢野さんと話をしたの?」

伊丹「このガキ、いつの間に……!」

史郎「いや……矢野君の助手のような人が待っていてね」

史郎「『車が渋滞に引っ掛かった。本人はもう少しで来る』と……」

史郎「『待っている間、コーヒーでも』と勧められて、ルームサービスを頼んで……」

コナン「……そのコーヒーを飲んだら、眠くなったんだね?」キラーン

史郎「あ、あぁ……そこから朋子に電話をもらうまでの間の記憶が無くてね」

芹沢「ってことは……」

三浦「……睡眠薬か。ちょっと米沢に言ってくる」

三浦「まぁ、あいつのことだから調べてるとは思うがな」スタスタ

芹沢「はい」

ガチャ…パタン

伊丹「で、目を覚ましたら、被害者がベッドの上で血を流して倒れていたと?」

史郎「はい……」

朋子「刑事さん。主人はきっと、何者かの罠に嵌められたのですわ!」

朋子「この人が誰かを殺めるなど、できるわけが……」

伊丹「残念ですが、奥さん。現時点では、ご主人が一番疑わしいんですよ」

朋子「証拠はどこにございますの?」キッ


ガチャッ!

三浦「おい。ナイフから会長の指紋が出たってよ」

三浦「付着した血液は、被害者のものと一致したそうだ」

史郎「な……何ですって!?」

蘭・小五郎・朋子「「「えっ……」」」

園子「そんな!」

コナン「……!」

コナン(部屋はオートロックの密室状態。凶器からは会長の指紋……)

コナン(普通に考えれば、会長が犯人のように思えるが…………)

コナン(被害者を刺した後、逃げるどころか、わざわざ睡眠薬入りのコーヒーを飲んで)

コナン(奥さんから電話をもらうまでグースカ寝入る犯人がどこにいるってんだ?)

コナン(それに、被害者が直接会長に連絡を取ってないのも引っ掛かる……)

コナン(一番気になるのは、監視カメラに映っていたっていう二人組の男だ)

コナン(会長が犯人じゃないなら、この犯行は、おそらくそいつらの仕業……)

コナン(何とか映像を見てーけど、この刑事達が相手じゃ無理そうだし)

コナン(一体どうすれば……)

伊丹「鈴木史朗さん。この事件の重要参考人として、本庁までご同行願います」

園子「ちょっと待ってよ!」

園子「パパが寝てる間、真犯人がパパに罪を着せようと」

園子「ナイフを握らせて、指紋を付けたのかもしれないじゃない!」

蘭「そうですよ! もっとよく調べてください!」

伊丹「それも含めて、慎重に捜査はしますんで。さ、行きましょうか」

史郎「ま……待って下さい! 私はやってません! 本当です!!」

三浦「詳しいことは、全部本庁でお聞きしますんで」

朋子「あなた!」

園子「パパ……!」

コナン(……園子達には気の毒だが、今の時点じゃ証拠が無い)

コナン(会長が被害者を殺していないと証明するものが、何一つ……)

――午後9時半・パーティー会場――

綾子「お父さんが……!?」

雄三「本当なんですか!?」

朋子「ええ……私は無実だと信じてますが」

綾子「…………」フラ…

バタッ!!

雄三「綾子っ!」

西野「綾子お嬢様!」

朋子「西野さん、車を回して!」

西野「はい!」

バタバタバタ…

園子「パパが……パパがあんなことするわけないのに……」グス…

蘭「……園子」

コナン(蘭……)

朋子「…………毛利さん。貴方にお願いがありますの」

小五郎「ん?」

朋子「この度の主人の濡れ衣、晴らして頂きたいのです。もちろん、報酬は惜しみませんわ」

小五郎「――――分かりました。任せて下さい!」

コナン(……大丈夫かよ、ホントに……)

今回はここまでです
次はもう一度今週中に更新できればと思ってます

>>65を一部訂正

× 三浦「死因は、ナイフで心臓を一突きされたことによる失血死か。抵抗した後も無いな」

○ 三浦「死因は、ナイフで心臓を一突きされたことによる失血死か。抵抗した跡も無いな」

更新遅れててすみませんm(_ _)m
月曜の夜に続きを投下予定です

>>73を一部訂正。今更ながらに誤字に気付いたという…orz

× 伊丹「鈴木史朗さん。この事件の重要参考人として、本庁までご同行願います」

○ 伊丹「鈴木史郎さん。この事件の重要参考人として、本庁までご同行願います」


続きは明日の夜には何とか…!ようやくスランプ脱出できました

――翌日・警視庁内・組織犯罪対策5課――

神戸「おはようございます、杉下さん」

右京「おや。今日は遅刻せずに済みましたか」

神戸「……いくら僕が低血圧だからって、朝早く起きられないわけじゃないんですが」ムゥ…

右京「それは失礼」クスッ

角田「よぉ、おはようさん」

右京・神戸「「おはようございます」」

角田「……お偉いさんが、また来てるぜ」ボソ

神戸「え?」

――特命係――

カチャ…パタン

小野田「♪~」コポコポ

――組織犯罪対策5課――

神戸(うわぁ。官房長……)

右京「またですか……」

神戸(……『また』ってことは、前にも同じ事があったのか)

角田「俺が出勤した時には、もうあそこで陣取っててさぁ」ヒソヒソ

角田「他の連中も、仕事がしにくいったらありゃしねーや」フゥ…

角田「早く話を聞いて、帰ってもらってくんねぇ?」

右京「分かりました」フフッ

――特命係――

右京「おはようございます」

神戸「おはようございます、官房長」

小野田「おはよう。コーヒー、勝手に淹れさせてもらったよ」

右京「それは別に構いませんが……」

右京「官房長がわざわざ出向いてくるとは、一体何の用件でしょうか?」

小野田「お前ももう見ただろ? 昨日の殺人事件のニュース」

神戸「東都ロイヤルホテルの一室で、会計事務所を経営する男性が刺殺された事件ですか?」

小野田「そう、それ」

右京「……確か、鈴木財閥の会長が最重要参考人だとか」

小野田「うん……でもねぇ。ちょっと厄介なことになったんだよ」

右京「厄介とは?」

小野田「知ってるでしょ? いつも怪盗キッドにケンカを売ってる、鈴木財閥の相談役」

右京「ええ。会長の兄でもある鈴木次郎吉氏……彼が、何か?」

小野田「昨夜、えらい剣幕で白馬警視総監に電話してきてね」

小野田「『警察は、我が弟に濡れ衣を着せるつもりか! 誤認逮捕などしようものなら、絶対に許さんぞ!』って」

神戸「え……でも遺体発見当時、被害者と同じ部屋にいたのは会長だけだったそうですし」

神戸「凶器から会長の指紋も検出されたんですよね?」

小野田「そうなんだけど……」カタン

椅子に腰掛け、悠然と足を組む小野田。

小野田「どうも詳しく話を聞いてみたら、会長は誰かに嵌められたみたいなんだよねぇ」

神戸「嵌められた……?」

小野田「うん。被害者の遺体が発見されるまでの間、会長が彼と同じ部屋で居たのは事実だけど」

小野田「奥さんから電話を貰うまで、睡眠薬入りのコーヒーを飲んで寝てたんだって」

小野田「会長が犯人だとしたら、それってすごくおかしな話じゃない?」

神戸「……確かに」

右京「普通、殺人を犯した犯人が真っ先に取る行動は、証拠の隠滅と現場からの逃走……」

右京「そのどちらもせずに、ただ寝入っていただけというのは非常に不自然ですねぇ」

右京「報道によると、昨夜、東都ロイヤルホテルでは」

右京「会長の娘さんの婚約披露パーティーが行われていたそうじゃありませんか」

右京「会長は当然、ホストとして大勢の招待客の相手をしなければならない……」

右京「そんな忙しい時にわざわざ会場を抜け出し、殺人を犯すとは、到底考えにくいものです」

神戸「……それに、被害者はシンドラー社の決算報告に不正がないか調べていた、会計事務所の人間」

神戸「監査を依頼した鈴木会長が、彼を殺す動機も無い……」

右京「まぁシンドラー社の粉飾決算に、被害者も加担していたというのであれば」

右京「殺害の動機になる得るかもしれませんが……」

右京「現時点では、そのような事実は一切浮かんでこないのでしょう?」

小野田「うん。話が早くて助かるよ」

神戸「…………あの。会長が、自ら睡眠薬入りのコーヒーを飲んだ可能性はありませんか?」

神戸「そうすれば、今の我々のように『犯行後、逃げもせず寝入ってる犯人なんておかしい』と」

神戸「捜査関係者が不審を抱き、自分を容疑者から外してくれる……」

神戸「そう考えてのことだったとしたら……」

右京「もちろん、その可能性も捨てきれませんが」

右京「現場の状況からすると、会長が最も疑わしい立場であることに変わりはありません」

右京「完全に容疑者から外れたいのであれば、もっと別の方法を取ると思いますよ」

神戸「……」フム

小野田「とにかくさ。相談役も危惧してたけど、我々警察の早とちりで」

小野田「会長を誤認逮捕なんかしちゃったら、またマスコミや国民に叩かれちゃうじゃない?」

小野田「鈴木会長が本当にシロなのか……シロなら、どこの誰が、何の目的で会長を嵌めたのか」

小野田「――――お前も気になるだろ?」クス

右京「………………」フゥ…

神戸(……『調べてくれ』とは言わないんだよなぁ、この人……)

――15分後・鑑識課――

小五郎「だからオレ達にも、監視カメラの映像を見せてくれって!」

小五郎「ルームサービスの従業員の後で訪ねてきたっていう二人組の男が、どうしても気になるんだ」

小五郎「そいつらが会長を罠に掛けた可能性が一番高いんだよ!」

小五郎「頼む、この通りだ!!」

米沢「……いくら世間で名の通った名探偵の頼みでも、それはできかねますなぁ」

米沢「貴方がまだ刑事を続けているというならまだしも、既に辞めて部外者になったんですから」

米沢「後ろの方のように、安易に捜査情報を教えたり、証拠品を見せたりすることはできません」

高木「……」ギク

コナン「……どうしてもダメ?」

子供らしく小首を傾げ、上目遣いで聞くコナン。

米沢「ダメ!」キッパリ

コナン「………………ケチ」ボソッ

米沢「ケチで結構」ムッ

米沢「子供を使って情報を得ようとしてもダメですよ。毛利探偵、お引き取りを」

小五郎「おい。オレは別に、こいつをダシにしようとしたわけじゃ……」

米沢「とにかく、ダメなものはダメです。お帰り下さい」

小五郎「…………」チッ

コナン(まぁ……普通はこの鑑識さんみたいな態度だよなぁ。目暮警部やトメさんが寛容すぎるだけで)

高木「米沢さん、そこを何とかお願いできませんか?」

高木「あの鈴木会長が犯人だなんて、ボクも信じられないですし……」

米沢「……はて。強行犯三係は、この事件の担当では無かったはずですが」ジロッ

米沢「あぁ。先日の事件の証拠品や鑑定結果で、何か気になる点でもあったんですかな?」

高木「い、いえ……」タジタジ

コンコン…ガチャ

右京「失礼します」

神戸「どうも」パタン

米沢「お二人とも、おはようございます」ニコ

右京・神戸「「おはようございます」」

コナン(この二人……こないだ一課で会った、特命係の)

高木「杉下警部……?」パチクリ

右京「おや、高木刑事。先日の事件で負ったケガは、もう治ったんですか?」

高木「えぇ、それは大丈夫です。周りには随分、心配と迷惑を掛けてしまったみたいで……」

右京「やはり、若いと治りも早いんですねぇ」フフッ

神戸「あの……もしかして、そちらは毛利探偵ですか?」

高木「ええ」

右京「どうも。特命係の杉下です」

神戸「神戸です」

小五郎「特命係っつーと……確か、人材の墓場とか呼ばれてた……っと!」ヤベッ

右京「構いませんよ。事実ですから」

コナン(否定しねーのかよ……)

神戸「どうして毛利探偵がここに? 一般の方は、鑑識課に出入りできないはずですが」

高木「あぁ……実は昨日の事件のことで、毛利さんが確かめたいことがあるというので」

高木「ボクも付いてきてくれって頼まれちゃって」

神戸「確かめたいこと?」

高木「東都ロイヤルホテルに設置されていた、監視カメラの映像です」

高木「鈴木会長と被害者が居た部屋を、不審な二人組の男が訪ねてくる様子が映っているそうでして」

右京「不審な二人組の男……ですか」

米沢「杉下警部、良ければご覧になりますか?」

右京「是非、お願いします」

米沢「では少々お待ちを。すぐに用意しますので」イソイソ

右京「あぁ、米沢さん」

米沢「はい、何でしょう?」

右京「せっかくですから、毛利探偵にも見て頂きましょう」

米沢「……は?」

右京「我々警察とは違った視点から見ることで、真犯人に繋がる手がかりが、より多く得られるかもしれません」

右京「ついでに貴方方の目的も果たせて、一石二鳥でしょう?」ニッコリ

小五郎「あ、あぁ……」

米沢「まぁ……警部が、そう仰るなら」

高木「ありがとうございます、杉下警部」ホッ

杉下「いえ。礼には及びません」

コナン(……この杉下って人、結構変わってんな)

コナン(ま、いっか。これで監視カメラの映像が見られるぜ)

今回はここまでです。やっと官房長が出せました…
たまきさんはもうちょっと待って下さい

更新が再度停滞してしまい申し訳ない
日曜の夜に続きを投下予定です、今しばらくお待ちを…

高木「じゃあ、ボクは仕事に戻りますね」

小五郎「おぅ。付き合わせちまって、悪かったな」

コナン「ありがとね、高木刑事」バイバイ

高木「それでは、失礼します」

パタン…


~5分後~

米沢「こちらが、先程話していた監視カメラの映像です」

米沢「カメラはエレベーターホールへと続く通路に設置されていたもので」

米沢「事件があった部屋の入り口も、この辺りに映っています」

コナン(……部屋のドアの位置は、画面の右上か)

米沢「部屋に入った順番は、まずビジネススーツ姿の男……」

米沢「鈴木会長の話では、被害者の仕事を補佐している者だとは言ったものの」

米沢「名前は名乗らなかったとか」

米沢「鈴木会長がこの部屋を訪れたのは、男の入室から15分ほどした頃です」

米沢「更に5分ほど後、従業員がルームサービスのコーヒーを届けに来まして……」

米沢「従業員が部屋を出た、わずか2分後ですな」

右京「なるほど……不審な男達というのは、この二人ですね?」

米沢「ええ。彼らが部屋に入ってからしばらくは、何の動きもありません」

神戸「鈴木会長は、彼らと何か話をしたんですか?」

米沢「いえ。この二人のことは全く記憶にないと言っていたそうですから」

米沢「二人組の訪問は、睡眠薬で眠らされた後のことかと」

米沢「この二人は、入室から20分ほど経ってから、部屋を後にしています」

画面には、部屋を出た二人組がエレベーターホールへと歩いていく様子が映し出される。

途中、男の一人が振り返るが、もう一人に声を掛けられて、その場を去っていく。

コナン(あれ? あの人……さっき見た時は、確か……)

右京「…………」

神戸「一見しただけだと、特に不審な点は見当たりませんね」

小五郎「あぁ……部屋に出入りした時の人数が減ってるわけじゃねーし」

小五郎「服装や持ち物も、特に変わってるようには思えねーな」

右京「米沢さん、今のところ――――」

コナン「巻き戻して!」

小五郎・神戸・米沢「「「え?」」」

コナン「一番最初に男の人が入ってったところと、二人組が部屋から出入りするところ」

コナン「もう一回見せて!!」

小五郎「このガキ、また口を挟みやがって……!」ブンッ!

拳骨を躱したコナンは、右手で画面を指差す。

コナン「よく見てよ。二人組の内の一人が、入れ替わってる!」

小五郎「何っ!?」

神戸・米沢「「ええっ!?」」

右京「……百聞は一見にしかずですね。米沢さん。もう一度、映像を見せて頂けますか」

米沢「は、はい……」

再び映像をチェックする一同。

小五郎「………………」ジー

小五郎(分かんねーなぁ……何が違うってんだ?)フゥ…

コナン「……やっぱりそうだ」

小五郎「へ?」キョトン

右京「間違いありませんね……」

小五郎「ま、間違いないって……二人組の片方が入れ替わったなんて、どこで分かるんだよ?」

コナン(ったく。しっかりしてくれよな……)

コナン「――――つむじの位置だよ」

小五郎「つむじぃ?」

神戸「つむじって……頭にある、コレのこと?」

自分の後頭部を指差す神戸。

コナン「うん」コクッ

コナン「鑑識さん、ちょっとゴメンね」

米沢「え?」

困惑する米沢に構わず、コナンは椅子の上に立ってPCを操作する。

カタカタ…カタ…ピッ

コナン「最初に入っていった男の人は、真ん中より少し左側につむじがあるでしょ?」カチ

ピピッ…カチ

コナン「二人組の男の人が部屋に行く時の様子を見ると……」

コナン「二人とも、つむじは真ん中より右側にある」

コナン「でも、部屋を出てきた時は……ホラ。この振り返った男の人……」

ピッ

神戸「……あ! この男は、つむじが左側にありますね」

米沢「確かに……いやぁ、こんなことを見落としてしまうとは。私もまだまだ未熟ですなぁ」

小五郎「小僧の言い分は分かったが……つむじの位置なんざ、入れ替わりの証拠になるのか?」

右京「おや。ご存じありませんか?」

右京「指紋やDNAと同じように、つむじの位置や数にも、それぞれ個人差があるんですよ」

右京「もし位置を変えようとするならば、皮膚を移植したり、今ある毛根を抜いて新たに植毛するなどの」

右京「かなり大がかりな手術を行う必要がありますが、それも現実的と言える方法ではありません」

右京「この映像からすると、二人組が部屋に入ってから通路に出てくるまでの時間は20分ほど……」

右京「そんな短時間では、つむじの位置を変えるなど至極無理な話です」

右京「つまり部屋に入る前と後で、こちらの男性のつむじの位置が変わっているということは……」

小五郎「最初に部屋へ入った男が、二人組の片方の男と」

小五郎「服装や持ち物を、そっくり入れ替えて出てきたってことか……なるほど」フム

コナン(つか、おっちゃん……元刑事なんだから、それぐらい知ってろよ)ハァ…

コナン(ま、現場から10年も離れてると仕方ねーか)

神戸「つまり、こういうことですか」

神戸「最初に部屋に入った男が、鈴木会長を出迎えてルームサービスのコーヒーを頼み」

神戸「コーヒーに睡眠薬を入れて、会長を眠らせた」

神戸「そこへ二人組の男が後から訪ねてきて、片方が最初に部屋に入った男と共謀して」

神戸「もう片方の男をナイフで殺害。凶器に鈴木会長の指紋を付け、部屋を出てきた……と」

右京「ええ。この映像からすると、最初に部屋に入った男と被害者は、ほとんど同じ服装をしています」

米沢「確かに。二人の背格好はよく似ていますし、背広のやワイシャツの色もほぼ同じ……」カチ、カチ

米沢「監視カメラの映像は粗いので分かりにくいですが、明らかに違うのはネクタイと靴ぐらいですなぁ」

右京「米沢さん。被害者のネクタイと靴を、もう一度よく調べて頂けますか」

米沢「分かりました。お任せを」スタスタ

右京「しかし……つむじの位置が違うなんて、よく気付きましたねぇ」

コナン「え……」ギク

右京「その鋭い観察眼は、毛利探偵の指導の賜物でしょうか?」フフッ

コナン「た、たまたまだよ……さっき見た時と別のところにあるなぁって思って」アハハ…

神戸「そういえば、前に一課で会ったけど、名前は聞いてなかったよね」

神戸「何て言うの?」ニコッ

コナン「江戸川コナン。探偵さ」

小五郎「何が探偵だ。お前はいつもオレの周りをウロチョロしてるだけだろうが!」ゴン!!

コナン「いてっ!」

今回はここまでです
今週の木曜あたりにもう一度更新します

>>118を一部訂正。余計な文字が入ってましたorz

× 米沢「確かに。二人の背格好はよく似ていますし、背広のやワイシャツの色もほぼ同じ……」カチ、カチ

○ 米沢「確かに。二人の背格好はよく似ていますし、背広やワイシャツの色もほぼ同じ……」カチ、カチ


ガチャッ!!

伊丹「邪魔するぞ」

芹沢「あぁ……やっぱり居た」ウヘェ

三浦「しかも数が増えてるな……」

伊丹「これはこれは、毛利探偵。一般人がこんなところで、何のご用ですか?」

小五郎「……」ムッ

コナン「抑えてよ、おじさん」ヒソヒソ

小五郎「分かってらぁ」コソ…

小五郎「……こっちの警部さんのご厚意でな、一緒に映像をチェックしてたんだよ」

伊丹「また余計なことを……」チッ

小五郎「いやぁ~、本当に助かりましたよ。ありがとうございます」ハッハッハ

右京「いえ。そちらのお仕事もはかどりそうで、何よりですよ」ニッコリ

伊丹「ん? 米沢はどこ行った?」

ヒョイ

米沢「はい、何でしょう?」

伊丹「例の監視カメラの映像、もう一度見せてくれ」

米沢「それでしたら、今、杉下警部達が見ているのがそうですが」

伊丹「…………」ジロッ

右京「何か、気になる点でも出てきましたか?」

芹沢「いやぁ……鈴木会長の事情聴取、ひとまず終わったんすけどね」

神戸「供述に、何か変化は?」

伊丹「いや。特に無ぇ」

三浦「殺害は否認したままだし、『被害者とは事件の三日前から顔を合わせてもいない』の一点張りだ」

三浦「……まぁ俺達だって、睡眠薬盛られてた時点で」

三浦「会長は嵌められた可能性大だなって思ってんだけどよ」

伊丹「刑事部長は『物証があるんだから、さっさと逮捕しろ』ってうるせーんだ」

伊丹「……これが誤認逮捕でも、責任取る気なんて更々無いくせによ」ケッ

芹沢「会長の供述通りだとすると、会長が目を覚ました時」

芹沢「最初に部屋で待っていた男が消えてて、被害者の遺体が突然現れたことになるじゃないですか」

芹沢「部屋の状況からして、何らかのトリックを使ったとしか思えないんすよ」

伊丹「それでだ。カメラの映像に何か映ってないか、もう一度確認を……」

神戸「あぁ。それなら、もう分かっちゃいましたよ?」

伊丹・芹沢・三浦「「「えぇっ!?」」」

伊丹「本当ですか? 警部殿」

右京「ええ。しかし、トリックというほどのものではなく」

右京「二人組の内の一人が入れ替わっていただけでしたがね」

伊丹「え……」

芹沢「マジっすか?」

神戸「うん」

右京「そして、このことに最初に気付いたのは僕ではなく、そちらの……」

右京「江戸川コナン君の方なんですよ」

伊丹・芹沢・三浦「「「はぁ!?」」」

トリオ・ザ・捜一の視線がコナンに集中する。

コナン(……何か、面倒を押しつけられたような気がするんだが)フゥ

伊丹「……」ツカツカ

芹沢「せ、先輩?」

三浦「……おい、伊丹?」

グイッ

不機嫌そうな顔で、コナンの胸倉を掴む伊丹。

コナン「わ……っ」

小五郎「おい。子供相手に何しやがる!」

伊丹「捜査に関わる重要なことだ。一般人の私立探偵は、すっこんでてくれませんかねぇ」

小五郎「何ぃ?」カチン

伊丹「おい、ガキ! 映像のどの辺で、どうやって気付いたんだ。教えろ!!」

コナン「…………」ムッ

伊丹「黙ってないで、何とか言え!」

コナン「……やだ」

伊丹「あぁ?」

コナン「おじさんには教えてあげなーい」ベーッ

伊丹「お……おじさんだとぉ~!?」ワナワナ

伊丹が狼狽えている隙に、彼の手から逃れるコナン。

小五郎「……フン」ザマーミロ

芹沢「……まぁ、小学一年生からしたら」ププッ

三浦「伊丹は『おじさん』だな」クックック…

伊丹「うるせぇぞ、そこ!!」

神戸と米沢も後ろを向き、必死で笑いを堪える。

右京「神戸君。米沢さんも」

神戸「あ、すみません」コホン

米沢「失礼」

伊丹「ったく……」

芹沢「でも、今のは先輩の聞き方が悪いっすよ」

三浦「芹沢の言う通りだ。突然掴み上げられて、素直に喋ろうって気になるか?」

伊丹「……あぁ。悪かったな、ボウズ」ムスッ

短いですが、今回はここまでです
続きは来週投下予定です

停滞しまくっててすみません、何かもう頭の中で小ネタ同士が喧嘩しまくってまして…orz
同時に複数のスレを進行という器用な真似ができないのと、
ジン兄貴が「こっちを先に書け」とうるさい……いえ、せっついてくるので
この週末、またお料理シリーズの別スレ立てます
続きを待って下さってる方々、ごめんなさいm(_ _)m

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