アリス「シノ!女子高で不良がバンドやってた!」律「澪!金髪のヤンキーがいた!」 (30)

「今どき、バンドをやっているからヤンキーなんて古いですよアリス」
「UKでも学生バンドはいっぱいですよネー」
「で、でもメイクして、黒い服を着て、悪魔みたいだったよ!」
「う、うそっ・・怖い」
「アリスも綾もオーバーだなあ、アハハ」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1430856969

「ヤンキー?」
「ヤンキーは、金髪がいても普通だろ」
「違うって。外人の、しかも女の、金髪のヤンキー!長いスカート穿いて、駅前をウロウロしてた!」
「珍しいわね。律っちゃん、私も見たかったわ」

「みなさーん!早く練習しましょう!・・ってなんですかその格好!」
「あずさ~。今度はデスメタルをやるって言っただろ~」
「あずにゃんもメイクして、早く着替えて!」
「そんな、死鬼隊みたいな格好は嫌です!」
(死鬼隊・・・?)

数日後  駅前


綾「まったく!みんな遅いわね・・ん?・・・掲示板になにか張ってある」

綾「軽音部・・・ライブ?アリスが言ってたのって、これのことかしら」

綾「うっ、確かに怖そうなファッションね・・・本当に私たちと同じ高校生かしら」


動物の着ぐるみの女たち「よろしくお願いしまーす!」

綾「きゃっ!?」

動物の着ぐるみの女たち「私たち、今度ライブやるので、よろしくおねがいしまーす!」

綾(えっ、この人たちがあのメイクしてライブするの・・・!?)

忍のお母さん「忍、ちょっといい?」

忍「はい?」

忍のお母さん「そろそろ、受験を考えないと、、いつまでもお友達と遊んでいて赤点ばかりじゃ・・・」

忍「友達のせいじゃないです!私がいけないんです・・・」

忍のお母さん「それとね通訳者っていうのはね・・・本当に頭の回転が早くて、ひとにぎりの凄い人がなるものなの、、」

忍「・・・・・」

アリス(シノ・・・)

カレン「そんなことがあったんですカ~」

アリス「うん・・・声をかけようにも、言葉が見つからなくて」

カレン「アリスはどうするデスカ?・・・卒業しても、いつまでもシノと一緒にはいられないデスヨ」

アリス「・・・え」

カレン「私の家族も、またどこかの国で新しい生活をしたいかも知れませんネ~」

カレン「アリスは今後はどうしたいデス?」

アリス(私が、日本語を勉強して、イギリスの友達を捨てて、日本に来て、これからも日本にいる意味・・・・・)

陽子「そっか・・・でもそれは、、他人がなんとか言える問題じゃないよなあ」

綾「そうね・・・ごめんなさいアリス、、、」

アリス「ううん、いいの。シノに合うことに夢中で、これからのことを、全然考えてなかった・・・自分の人生は、自分で考えないと。」

綾(これからのことを、全然考えてなかった・・・それは私も同じだわ)

綾(これからも、陽子の後ろをついていくだけ・・それじゃ、、ダメ)

綾(引っ込み思案の自分を、少しでも変えないと)

(ゆっくり、まったり進行)


綾「ここがライブハウスね・・・やっぱり見た目、いかつい男女が多いわ」

綾(ここで怖がって帰ったら、何も出来ない気がする。同じ女子高生が歌ってるのを見たいから、ここに来たのに)


DJ「続いては、放課後ティータイム!」

綾(来たわ、あの悪魔みたいなメイクのグループ・・・!)


唯・澪「どうもー放課後ティータイムでーす」


綾(え・・・・?ワリと普通の格好。悪魔メイクもしてないし、それにかわいい)

澪「ミラクールータイムくだーーさい♫おきにいりのうさーちゃんだいてーーえ、こんやーはーおーやすみ♫」


綾(上手ね・・・同じ高校生でも、私たちとは全然違う。ちゃんと自分がやりたいことを探して、形にしてる)

綾(私たち、というのは失礼か・・・何も掴めていないのは、私だけかも知れないのに)

唯「放課後ティータイムでした!どうもありがとーー!」
ワァーーーー




綾「どんな子たちなのかな・・・楽屋、訪ねてみようかしら」

綾(ここが控え室かあ・・・でもどうやって入ろうかしら、差し入れみたいな物もないし・・・)

綾(うーん、どうしよう。緊張するわ・・・)

梓「あの~」

綾(うーん・・・)

梓「すいませ~ん」

綾「えっ!?はいっ!?」

梓「そこ、通るんですけど・・・先輩たちのお知り合いですか?」

綾「ち、ちがいますっ!」

綾(ど、どうしよう)

ガチャ

唯「あずにゃん、どうしたの?」

梓「あ、先輩ー!この人が、部屋の前で立ってたので。お知り合いですか?」

唯「えっ・・・みんなの知り合いかな?」

澪「私は知らないなあ」

紬「私も」

綾(あわわわ・・・どうしよう!)

律「まあいいじゃん。とりあえず入りなよ。一緒にお茶をしよう!」

綾「えっ、そんな」

唯「いいからいいから♫」

陽子「あれ?綾は?」

アリス「今日は寄るところがあるから、先に帰るって」

忍「綾ちゃん、また美容室にいったんですかね」

カレン「前髪が短くなってこまってましたネ」

陽子「あはは・・・」


紬「そうなの・・・」

律「自分たちの進む道がわからない、か・・・」

綾「はい・・・」

澪「うーん、でも私たちも、そんな熱心に練習をしているわけじゃないんですよ」

唯「少しだけ練習をして、あとはお茶とお菓子を」

梓「私はもう少し練習をして欲しいんですけどねえ・・・」

律「まあ、深く考えないで。今を楽しんでいるんならいいんじゃないかな」

綾「えっ」

律「そんな顔してても、どうせ解決しないからさ」

綾「そうですね・・・」

唯「そうそう」

梓「先輩たちはなんにも考えなさすぎですー!」

一同「アハハ・・・」


綾(律さん、か・・・心なしか、陽子に似てるわね。)

綾(それで結局・・・あれから談笑したあと、律さんの携帯の番号を聞いてしまった。)

忍「綾ちゃん?」

アリス「どうしたの?」

綾(どうするつもりなのよ。陽子というものがありながら、私は・・・)

カレン「アヤ?」

綾(でも田井中・・・律さん、、あの人もいいよね)

陽子「おーい、なに瞑想してんだよ~」

綾「ひっ!ごめんなさい!」

一同「???」


烏丸先生「小路さん、珍しいわねえ、授業中に居眠りだなんて」

カレン「アハハ~」

綾「す、すいません!!」

綾(うーん・・・授業にも集中できないわ)
綾(ううっ・・・・・よし)

綾「すいません、先生、今日は早退します。」

忍「朝から綾ちゃん、調子悪いみたいなんですよ」

烏丸先生「そうね・・・わかるわ。・・・帰り道、気をつけてね」

綾「さ、さようならっ!」


綾(こ、これから、桜が丘高校にいくっ・・・律さんに合いに行く!)

律(ん・・・メール。小路綾・・・?――ああ、ライブハウスに来てた子かあ)

律(えーっ?今から会いたい!? ――おいおい、授業中だぜ?早退してきたってこと?)

律(こっちに向かってるって?緊急の用事かな・・・しゃーない、あの子、切羽詰ってたしなあ)

律「さわちゃーん、、今日は帰るわ。ちょっと体調が良くない。」

山中さわ子「そうは見えないけど?」

律「あはは、じゃあそういうことで・・・みんな、お先」

唯「また明日ね~」

紬「お大事に~」

澪(うーん・・・なんか律らしくないな。あの慌てぶり。それに顔色から見て、体調不良じゃない。――あれは絶対に何かある!)

カチャッ

律「さすがに、この時間に喫茶店は来たことがなかったな・・・」

綾「ご、ごめんなさい、急に呼び出したりして!」

律「まあいいって。たまには学校を抜け出すってのも、悪くないかな。それにしても、ここのミルクティー、美味いんだなあ~」

綾「実は私も、学校を抜け出したのは、今日が初めてでした。」

律「だろうね。どうだった?」

綾「え?」

律「学校をサボるって、結構気持ちが良いもんだろ?」

綾「そうですね・・罪悪感もあったけど、開放感というか、心が背徳感を楽しんでいるのかも知れません。」

律「アハハ、難しいことを言うね。」

紬「いい雰囲気ね~」

唯「まるでデートだねぇ」

澪「くそ~!律のやつ!そういうことだったのか!」

梓「み、澪先輩、落ち着いてください!バレちゃいます!」


穂乃花「お客様・・・ご注文はいかがなさいましょうか?」

一同「わっ!?」

紬「と、とりあえずミルクティーを4つおねがいしますわ」

穂乃花「かしこまりました~」チラッ

澪「ううっ・・律のやつ!私というものがありながら!」

梓「澪先輩っ!!!」


穂乃花(ふふっ綾ちゃん、面白そうなことになってるわね・・・)

律「さて、綾ちゃん落ち着いたみたいだし、そろそろ出ようか」

綾「あっ・・えっ(もう少し一緒にいたいなあ・・・)」

律「!・・・映画、、でも観ていこうか。どうせ今日は軽音部の練習もないから、暇なんだよね~。」

綾「は、はい!!(やった・・・)」

綾(やっぱり、陽子と律さんは似ているけど、律さんの方が、なんというか思いやりがある・・・陽子は私の思いに気づいてもくれない)


律「今日は、カチューシャ外していくか・・・」

綾「ドキッ・・・」

律「あれ?どうした?」

綾「そ、そっちの方が素敵です!!」

律「そっか、ありがと」


穂乃花「ありがとうございました~」

穂乃花(ふーん、陽子ちゃんに負けず劣らず、という感じね・・・綾ちゃん、、心配しなくても、告げ口なんてしないから、気にしないでね)

綾(映画館に来るの、久しぶりだわ・・・わっ、平日の昼間でもカップルいるのね)

律「席・・・この辺でいいかな。綾ちゃん?」

綾「えっ、そうですねっ!」

律「映画ってさ、ブザーがなるじゃん?始まる前に。あの時が一番、ワクワクするんだよなあ♫」

綾「ふふっ・・(やっぱり、どことなく陽子に似てるわ)」

律「?」




紬「二人とも楽しそうね~」

唯「わたしたちは、りっちゃんの調査のために映画館にまで乗り込んだのです!」

澪「うぬぬ・・・・・」

梓「澪先輩!」

忍「陽子ちゃん、実は」

カレン「アヤ、早退したデス。ヨーコ!アヤ、どうかしたんでしょうカ…!?」

アリス「綾が!?」

忍「なんだか最近、悩み事があるみたいです。そのせいかも知れませんが体調も悪いみたいでした。」

陽子「うーん。そっか、、そんなことが・・・」

陽子「まあ、綾にだって悩み事くらいあるんじゃないかな。今日はゆっくり休んで、明日には元気になってるさ!」

忍「でも、思い詰めているみたいで・・・陽子ちゃん、電話してあげてくれませんか・・・?」

陽子「ほっとけばいいさ。いつまでも、私の後ろをついて回る犬じゃ、綾だって困るだろ」

アリス「そ、そんな・・・」

カレン「ヨーコ、冷たいデス・・・」

陽子「・・・・・・」

梓「それにしても、律先輩どういうつもりなんでしょうか」

唯「あの子を元気づけてやりたいんだろうねぇ」

澪「そ、そうだよなっ!それだけだよなっ!?」

紬「本当にそれだけかしら・・・?」


梓「どういうことです?」

紬「可愛い他校の後輩を思いやる気持ちが、いつの間にか、もうワンステージ階段を登ってしまうんじゃないかって」

唯「おおっ」

澪「そんなわけないだろ!」

紬「ふふっ、本当にそうかしら?」

澪「ぐっ」
澪(そんなわけ・・・ないよな?律?)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月11日 (火) 08:15:50   ID: xRbs-qTg

落ちたのか…
いい感じになりそうだったのにちょっともったいない

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom