伊織「体感型ゲームを開発したらしいわ」 (17)
P「へぇ……こりゃまたさすがは水瀬財閥だな。それでどんなゲームなんだ?」
伊織「これよ」ゴロン
P「……フルフェイスのヘルメットからコードが延びてて怪しげな機械に繋がってるな」
伊織「えぇ。まだ開発段階だからかなり大きいのよ」
P「ほーん。で、何でまたそれを事務所に持ってきたんだ?」
伊織「開発スタッフにテストプレイしてほしいって言われたのよ。できる限りたくさんの人に」
P「あぁ、そういうことか」
伊織「まぁ急な話で良く分からないかもしれないけど、取り合えずプレイしてほしいのよ」
P「あぁ、わかった」
※SS初心者です
※>>1はピクミンをプレイしたことがないのでおかしいところがあるかもしれませんが目を瞑ってください
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1428515508
P「で、ソフトはどんなのなんだ?」
伊織「ピク○ン765よ」
P「おぅふ……何で『ぴくまるん』なんだ?もうピクミン以外の何者でもないじゃないか」
伊織「一応うちの企業で作った非公式ゲームだからかしらね。その辺はよく知らないけど、まぁピクミンとほぼ同じよ」
P「765……ってことは、うちの事務所とクロスしてるってことだろうな……事務所内を探検したりするのか?」
伊織「まぁそれはやってからのお楽しみね」
伊織「電源をいれて、と。ほら、そのヘルメット被って」ウィーン
P「でもプレイ方法とか分かんないぞ」
伊織「いいのよ。私がナビゲート役として一緒にプレイするわ」
P「そうか。なら」ガボッ
ヘルメット『コンピューターと脳を同期しています。しばらくお待ちください』ウィィィィン
ヘルメット『ゲームを開始します』
ピクミン765
-Say START -
P「うわっ、もう隠す気ねぇな」
伊織「プロデューサー、聞こえる?」
P「おぉ、どこからともなく伊織の声が聞こえてくるぞ」
伊織「えぇ。今タイトル画面ね。声に出してスタート!って言うと画面が変わってプレイが始まるわ」
P「へぇ……でも声に出してって、端から見たら変な人みたいだよな」
伊織「大丈夫よ。ご都合主義だから」
P「そ、そうか……それでいいのか?……まぁいいか」
P「スタート!」ピロリロリン
ヨミコミチュウ
伊織「もうすぐ画面が変わるわ。私が操作方法を説明するわね」
P「おう」
P「画面が変わったぞ」
伊織「今からゲームスタートね」
P「おぉ……伊織か。なんか……ピクミンみたいだな」
(伊織の頭からタンポポの花が生えてるのを想像してください)
伊織「ナビゲーターだもの。RPGならチュートリアルの妖精さんポジションよ」
P「……よくわかんない例えだな。というか伊織もピクミンの姿してるってことは食われたりするのか?」
伊織「しないに決まってるじゃない!あんたアイマスのチュートリアルプレイしてる途中で小鳥がクビになるのと同じようなものよ?」
P「そ、そんなに怒るなよ!」
伊織「はぁ……まぁいいわ。回りを見渡してみて」
P「うおっ!こりゃまたすげぇな。本当に樹海のなかにいるみたいだ。……この風が吹いてくる感覚とか、どうやって再現してるんだ?」
伊織「脳とコンピューターを同期して電気信号を送って、擬似的に感覚を産み出してるとかなんとか言ってたわ。あと、痛みとか疲労とかはオンオフ、ハイロウの調節ができるらしいわ。」
P「へぇ……なんか怖くなってくるな」
伊織「まぁその辺の事はよくわからないけど、安全には配慮してるらしいし大丈夫よ。」
P「へぇー……」
P「それにしてもすごいな。どっちの方向を向いても画面が途切れないってのは」
伊織「そうね。ホラーゲームとか、絶対にやりたくないわ」
P「ところで、次は何をすればいいんだ?」
伊織「そうね。あっちの方向に赤いオニヨンがあるでしょ?」
P「オニヨン?……ってあぁ、あの赤いのか」
http://i.imgur.com/A8BF8lz.jpg
(ここに敵の死骸など栄養分となるものをピクミンが増える)
伊織「まずあそこまで行くのよ」
P「行く……って、どうやって移動するんだ?」
伊織「あんたが普段やってるように動くのよ」
P「普段?……ってホントだ。歩こうとしただけで普通に歩けた。ハイテクだなぁ」スタスタ
P「着いたぞ」
伊織「アレを見て」
P「……なんか芽が出てるな」
伊織「アレを引っこ抜くのよ」
P「わかった」グッ
P「……」グイグイ
P「おりゃあ!」ズポッ
伊織「よし、抜けたわね」
P「いてて、尻餅ついちまった……で、こいつはなんなんだ?軽く予想はつくんだが」
伊織「イメージカラーは赤、リボンが素敵なハルピクミンよ」
ハルピクミン「ヴァイ!」
(ぷちますのはるかさんの頭から植物の芽が生えているのを想像してください)
伊織「このピクミン765の一番一般的なピクミン、赤ピクミンポジションのピクミンね」
P「あー……なんかだんだん展開が読めてきたぞ」
伊織「そう。このゲーム内に出てくるピクミンは765プロのアイドルを元にしているわ」
P「それを引っこ抜いたり投げたり食べさせたりするわけか」
伊織「といっても開発途中だから春香しか出てこないんだけどね」
P「それで、どうすればいいんだ?やっぱペレット草を使ってまずは増やすところからか?」
http://i.imgur.com/08H9Zny.jpg
(ピクミンを増やすための養分)
伊織「そうね。あの段差の上にいくつか生えてるから、まずはペレットをオニヨンに運び込んで、ピクミンの数を増やしていくわ」
P「よしわかった。行くぞ春香」
ハルピクミン「??」
伊織「だめよ、笛を吹いて隊列に加えないと着いてこないわよ」
P「おぉ、そうかそうか」ピピーッ
春香「ワッホイ!」
P「やれやれ、随分増えたもんだな」
ハルピクミン×20「ヴァイ!」
伊織「何度見ても気持ち悪いわね」
P「おいおい、そんなこと言うなよ」
P「それにしても疲労オフってすごいな、あんだけ抜いたり投げたりしたのに全然疲れないぞ!!」
伊織「最初は投げる度謝ってたのに最後は嬉々として無駄投げしてたものね」
伊織「さ、そろそろ準備もできたことだし行くわよ」
P「行く……ってどこにだ?」
伊織「あの壁の先よ」
http://imgur.com/DByG0ZZ.jpg
P「へぇ……じゃあやっぱり春香たちに」
伊織「そうね。ここは投げるより突撃した方が楽そうね」
P「そうだな……よし行くぞ春香」プォーッ
ハルピクミン達「ワッホイ!」ドドドドドド
ゴゴゴゴゴゴ
伊織「壊れたわね」
P「よし行くぞ……ってあれは!」
ハルピクミン「ヴァイ?」
P「チャッピーじゃないか!」
伊織「あれはコチャッピーよ」
http://imgur.com/RaTFtxv.jpg
P「は!?嘘だろ?だってあんなにでかいんだぜ?」
伊織「私たちが小さいのよ!」
伊織「ちなみにテストプレイはチャッピーを倒してオニヨンに運び込むまでよ。続編は現在制作中らしいけど」
P「へぇ……美希とか響とかのピクミンも見てみたかったな」
伊織「ピクミン後とにそれぞれ特徴があるものね」
P「……そういえば、ハルピクミンは何ができるんだ?やっぱ火に強いのか?」
伊織「特にないわ」
P「……そうか」
伊織「知ってると思うけど、三匹いるコチャッピーに関しては上から当てれば一撃よ。チャッピーも一匹だけだし、寝てるからさくっと倒せそうね」
P「そうだな。よし春香を持って」ムンズ
ハルピクミン「ヴァイ?」
P「それっ」ブンッ
コチャッピー「?」スカッ
P「あっ外した」
伊織「アンタねぇ……ってちょっと!春香食べられてるわよ!!」
P「うわっ!春香!クソッ!」ブンッブンッブンッ
伊織「ちょっとアンタ!そんなメチャクチャに投げたら……」
ガツン!
チャッピー「…………??」
伊織「あぁ……起こしちゃった」
チャッピー「うまい」グチャグチャ
P「うわぁぁぁ!春香が!何であんなグロテスクな食われ方なんだよ!」
伊織「ほら落ち着いてちゃんと狙いなさい!」
ハルピクミン「ワッホイ」ガツン!
伊織「やったわ!目に命中して気絶してる!今のうちよ!」
P「春香……春香ぁ……」
伊織「ちょっと!はやくしなさーい!!」
伊織「……なんとか倒したわね」
P「犠牲は大きかったがな」
ハルピクミン×5「ヴァイ!」
伊織「あとはチャッピー(死骸)を運び込むだけね」
P「仲間が増えるね!」
伊織「まぁ体験版はここまで、っていったところかしらね」
P「ちょっとだけ続きが気になるもんだ」
ヘルメット『ゲームを終了します』
P「はぁ……疲れた」
伊織「ホントね……で、どうだった?」
P「あぁ、面白かったぞ。ただ、もし製品化するならあのグロい食われ方はどうにかしてくれ」
伊織「……そうね、内蔵とか出てたし」
伊織「それじゃ、スタッフには、グロさを押さえてくれって伝えておくわね。また他の体験版が出来たらプレイしてもらっても
いいかしら?」
P「おう、まかせとけ!」
おわれ
ヤッツケシゴト、ヨクナイ
ピクミンのSSを書けと友人に強要されて書いたらこのざまでした。申し訳ありませんでした。
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