男「橋の下でマネキン拾った」 (57)
SS初投稿です
書き溜めてから更新となりましので更新頻度は低いかもしれません
おかしな部分があるかもしれませんが最後までお付き合いいただければ嬉しいです
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マネキン「」
男「今更だがなんで拾ってきたんだ俺……端から見たら誘拐してるようにしか見えなかっただろうな」
マネキン「」
男「実は人間でしたー、なんていうオチを期待していたが」
マネキン「」
男「特になんかあるわけでもなく、普通の女の子っぽい服着たマネキンだよなあ」
マネキン「」
男「そのくせほっぺとか腕とかぷにぷにしてるからホントに人間みたいだ」フニフニ
マネキン「」
男「なんか道端でエロ本みつけた中学生みたいなことしてんなあ俺」
マネキン「」
男「……」
男「今一度みるとやっぱ不気味だ」
マネキン「」
男「うーん、元の場所に捨ててこようにもこんな朝からじゃ変な疑い掛けられそうだし」
マネキン「」
男「明日にでもランニングついでに持ってくか」
マネキン「」
男「さて、とりあえずめしくって学校いこ」
男「」ムシャムシャ
男「よし、いってきまーす」ガチャバタン
マネキン「」ウィンウィン
-学校 朝-
男「てなことがあってさ、幼馴染はどう思う?」
幼「は?」
男「なんかさ、実は別の世界から来ました!なんて事があったら楽しそうじゃない?」
幼「最初の授業は移動するから時間ないんだけど」
男「もしくは幽霊が取り憑いて体を探して戻ってきたとか!」
幼「あのねえ……」
男「幼はつれないなあ」
幼「どうもこうも捨ててある人形を持ち去る異常者にしか見えないんだけど」
男「そういうのは男のロマン?っていうじゃない」
幼「アンタの脳みそはいつになったら中学卒業するわけ?」
男「わからないかなあ」
幼「エロ本みつけた中学生じゃあるまいし」
「おい、幼さんがエロ本がどうとかいってるぞ……」ヒソヒソ
「可愛い上にエロい事にも興味津々かよ……」ヒソヒソ
「意外と俺たちにもチャンスあるんじゃね?……」ヒソヒソ
幼「もう!話に付き合ってると私までおかしくなりそう」ガタッ
男友「ですよね!俺がこいつ引き取っておきますんで!」
幼「おはよ、男友」
男友「ありがたきお言葉!」
幼「アンタ達も早く準備しなさいよ、じゃあね」スタスタ
男「ちょ、ちょっと待ってくれよ!」
男友「お前には俺がいるだろ!」ガシッ
男「ホモかお前……」
-学校 昼休み-
男友「男。一緒にメシにしようぜー」
男「あぁ」
男友「久しぶりに晴れたから屋上で食うか!」
男「ここんとこ雨ばっかだったもんな。てか屋上まだ濡れてんぞ」
男友「マジか、残念。って、焼き肉弁当とはやりますな奥さん」
男「今日も幼が作ってくれたんだよ。俺弁当とか作らないしな」
男友「確かに弁当じゃない日は菓子パンと牛乳だもんな」
男「つーか、お前も一人暮らしのクセに毎日弁当じゃん?」
男友「最近の女ウケのトレンドは料理のデキる男なんだよ」
男友「料理もできて性格もよし!そんな男がここにいるのになぜ……」シクシク
男「自分で言ってて悲しくないのかよ」
男友「いやあ、幼馴染さんみたいな可愛いくて料理ができる子が俺の近くにも居てくれればいいんだけどなあー」
男友「最悪一人暮らしのお前を引き取ってやってもいいんだぞ!」
男「……」チラッ
幼「……」チラッ
男「まあ、悪いもんじゃないね。いただきます」
幼「……///」フイッ
男友「それっていま俺に言った?」
男友「そうだ男」モシャモシャ
男「んあ?」モグモグ
男友「今日学校来る途中で近所のおばさんから聞いたんだけどさ」
男友「通学路のどっかでなんかあったらしいぜ」
男「ふぉっか?」モッモッ
男友「あぁ、確か……そうだ、橋の下だ」
男「ブフォ!?」
男友「ちょ、きったねえな! いきなり噴出すなよ」
男「すまんすまん、でなんだっけ?」
男友「まあ、おばさんたちの間で伝播した噂だから根も葉もない話だと思うけど」
男友「おばさん曰く、一週間くらい前から橋の下に誰かが居たらしいんだよ」
男友「10歳くらいの小さな女の子だったけかな。最初は人形かなにかと思って放置してたらしいんだけど」
男友「一週間、ちょうど今日だな。どうも人間に見えたらしくてそのおばさんが見に行ったら」
男友「仏さんだったんだってよ。そんな小さな子が、世の中何があるかわかんねーな」
男「……」
男友「ていうか、あそこらへんってお前がいつも走ってるルートじゃなかったか?」
男「あ、あぁ、そうだけど。と、特にそういうのは見てなかったかな?」
男友「まあいいや。で、おばさんがケーサツに通報して来てみればその仏さん居なくなってたんだとさ」
男友「変な話だよな。一週間以上も放置されてたのに通報受けた途端消えちまうなんてよ」
男「へ、へぇ……」
男友「……なんだ、なんか知ってるのか?」
男「え? いや……なにも」
男友「あぁ、そういやメシの途中だったな。 こういう話する時間じゃなかったわ」
男「別に構わないよ。それと」
男友「?」
男「そのおばさん他になにか言ってなかったか?」
-帰路-
男「はあ……」
男(幸い誰も俺の存在に気づいてなかったからよかったものの)
男(おばさん達にみられてたら変な噂立つんだろうなあ)
男(ただのマネキンとは言え人間にはかなり似てるからバレて一悶着あってもめんどうだなあ)
男(あー、なんで持って帰ってきたんだろう)
「…」
男(というかそれ以前に不法投棄で罰金とかありそうで洒落にならない気が)
「……!」
男(この歳で前科持ちになる方がもっとやばいんじゃないか?!)
「…! ……!」
男(つーか、家に帰ってマネキンがお出迎えしてるとか考えたくねー!)
「ねえ、聞いてるの!?」
男「うおあ!?」ビクッ
「わわ!……なにそんなに驚いてるのよ」
男「な、なんだ幼か」
幼「なんだとはなによ、さっきから声かけてたんだけど?」
男「あぁ、ちょっと考え事しててな」
幼「例の?」
男「うん」
幼「さっさと捨てちゃえばいいじゃない。何をそんな一日中考える必要があるのよ」
男「いやさ、バレても面倒だしどうすっかなって」
幼「アンタも暇人なのねぇ、そんなことで悩めるなんて」
男「誰が暇人だ!」
幼「ふーん」スッ
幼「じゃあ今日の移動授業で忘れたノートは写さなくてもいいわよねえ?」ヒラヒラ
男「ぐぬぬ」
幼「とにかく、もうテスト近いんだからそんなこと考えてる余裕無いでしょ?」シュッ
男「イテッ」ベシッ
幼「あんたが留年でもしたら私が困るんだから」
男「え?」
幼「な、なんでもない!」
幼「ほら、さっさと帰るわよ!」
男「そうだお礼といっては何だけどさ」
幼「?」
男「今度一緒にごはん食べに行かない?」
幼「え、そ、そ、それって」
男「といってもそんな高いとこ行けないからファミレスだけど……」
男「まあ日頃お世話になってるし、そのお返しってことでいいかな?」
幼「べ、別に男と一緒ならどこでも…///」ゴニョゴニョ
男「よっし、じゃあテストの最終日な!なんかあんなものどうでも良くなった来たわ!」
男「じゃあまた明日な!」タッタッタ
幼「あっ……おとこ……」
幼「……」
幼「え、えへへ…。お、男と一緒にごはん…///」
とりあえずここまで、また夜にでもある分投下します
-男宅-
男「ただいまーっと」ドサドサ
男「ふう」
マネキン「」
男「……やっぱ怖いな」
マネキン「」
男「……」
マネキン「」
男「今にも動き出しそうな雰囲気醸し出してるよなあ」
マネキン「」
男「なんか隠せるもので見えないようにしないと夢に出てくるわ、やばいやばい」
男「この辺に袋的ななにかがあったような……」ガサゴソ
マネキン「」ウィンウィン
男「お、この黒い袋なら完璧だろ」
マネキン「」
男「よし、とりあえずこれでも掛けておくか」ガサッ
マネキン「」チラッ
男「…………ん?」
マネキン「」チラチラ
男「」
マネキン「捨てられるのは……困りますです」
男「」アセアセ
マネキン「?」
男「」ダラダラ
マネキン「あ、あの……?」
男「うわああああああああああああ!!!!!」ガチャバタン
マネキン「あ……」
マネキン「またどこかいってしまいましたです……」ウィンウィン
-幼宅前-
男「てなわけで、怖がりな幼馴染になんとかしてもらおうと来た次第であります」
幼「は?」ギロ
男「えっと……」
幼「は?なに、もっかい言ってみ?」
男「あの、拾ったマネキンが急に動き出したので」
幼「うん」
男「いっしょに処分するの手伝ってもらえませんか?」
幼「扉閉めていいよね?」キィ
男「待ってくださいお願いします」ガッ
幼「」
男「幼の好きなプリンでもなんでも買ってくるからさ!」
幼「はあ、冗談はそこまでに……」
男「いやいやホントにやばいんだってアレ!」ガシッ
幼「な、なに小学生みたいなこと言ってんのよ! アンタ高校生でしょ?」
男「袋かぶせようとしたらこう、目が、ギョロっとね」
幼「!!!」グイ
男「痛たたたた! あ、足!」
幼「ア、アンタ、朝に楽しそうとかロマンがどうとか言ってたわよねえ!」グググ
男「それはああああいいいい痛いって! 扉閉めるのやめてくれ!」
幼「私が怖いの苦手なの知ってて言ってるでしょ! 最低!」
男「た、頼む! 一生のお願いだから!」グググ
幼「それ、年に一回は言ってるじゃない!」
男「これは今年の一生のお願いなんだよ!」
幼「……」グググ
男「……」グググ
幼「……」
男「……」
幼「……はあ」
男「……?」
幼「しょうがないわねえ」
男「ってことは?」
幼「あとでコンビニでプレミアムミルクプリン5個買ってきてね。あと最近出た午前の紅茶の高いやつ」
男「え」
幼「なによ」
男「あれ一個400円くらい……」
幼「閉めていいの?」
男「わかりました」
幼「分かればよろしい」
男(……今月の食費やばいな)
-男宅前-
幼「数十分前にどうでも良くなったとか言ってたのに、情けないわねえ……」
男「返す言葉もありません」
幼「で、結局なにすればいいの?」
男「……」
幼「……」
男「うーん?」
幼「処分って、具体的なこと何も考えてなかったわけ?」
男「いやあ、未知との遭遇は恐ろしいですね」
幼「そういう話はしてない!」
男「ホントに幽霊が人形に憑依してたらどうするんだよ……」
幼「知らない! アンタの責任でしょ」
男「肉体が欲しいからって俺達に乗り移ったりして……」
幼「!!!」ゲシッ
男「痛ったあ!!!」
幼「もういい。ほら、先に入ってよ」
男「少しは加減くらいだな」
幼「」ギロ
男「……はいはい」ガチャキィ
男・幼「……」ソソソ
幼「ドレ?」
男「アレ」
マネキン「」
幼「アレネ」
男・幼「……」ソロソロ
マネキン「」
男・幼「」ジー
マネキン「」
幼「はあ」
男「?」
幼「なーんだ、かわいいお人形さんじゃない」サワサワ
男「ちょ、幼?!」
マネキン「」ウィン
男・幼「」
マネキン「」チラッ
幼「わあああああああああ!!!!!」ガチャバタン
男「お、おい! 幼!」
男「い、行っちまった……」
マネキン「」チラッ
男「!」ビクッ
マネキン「あの……?」
男「」
マネキン「捨てられるのは……困りますです」
男「」アセアセ
マネキン「ちょっとだけでもお話を聞いてほしいのですが……」
男(は、話かけたら呪われちまうってパターンなのか?! そうなのか?!)
-外-
幼「はあ……はあ……」
幼「ここまでくれば……大丈夫……よね……」
幼「ね、ねえ。おとこ」
幼「……」
幼「……おとこ?」
幼「」キョロキョロ
幼「あ」
幼「……置いてきちゃった」
-男宅-
マネキン「あ、えと」
マネキン「私はロボ娘っていいますです」
男「」アセアセ
男「……」
男「……?」
ロボ娘「?」
男(え? ロボ?)
ロボ娘「えと、先ほど言っていたような幽霊などの類ではないです」
ロボ娘「あ、証拠でしたらこれを」ウィンウィンパカッ
男(……背中になにやら小さなコンセント的なものがついてる)
男(こいつホントに……ロボ、なのか?)
男(話が急すぎてなんだかよくわからん……)
ロボ娘「まずは助けていただいてありがとうです」
ロボ娘「とっても困っていたので本当に助かりましたです」
男「……」
男(とりあえず話しかけてみるか?)
男「……え、えーっと?」
男「……ホントに幽霊とかそういうのじゃないよね?」
ロボ娘「やっと信用していただけましたですか?」
男「うーん、ちょっと困惑してるけど」
男「信用してみることにするよ」
ロボ娘「ありがとうです」ニコッ
男「」ドキッ
男(……なんか調子狂うなあ)
男(まあ、ちょっと可愛かったから持ってきたんだけど)
男「ところでさ」
男「どうしてあんなとこに?」
ロボ娘「それは……私にもわかりませんです」フルフル
ロボ娘「いつからあそこに居たのかは定かではないのです」
ロボ娘「気がついたらあの橋の下にいました」
男「……」
ロボ娘「動こうにも、運動に関する中枢機能が不具合を起こしていて」
ロボ娘「思うように動けなかったんです」
男(……通りで俺が運んでる時も動かなかった訳か)
ロボ娘「それに、ここ数日の雨が原因かは不明ですが」
ロボ娘「記憶回路にも不具合が生じてしまったみたいで、昨日……いえ、一昨日?」
ロボ娘「とにかく機能を回復した時には記憶データのほとんどが読み込みできなくなったのです」
男(雨が降る前ってことは2週間以上も前だな……)
男(流石にそんなに前からあったら俺も気がつくと思うが……)
ロボ娘「でも一つだけ」
男「……?」
ロボ娘「どなたかは覚えていませんが」
ロボ娘「その方に助けて貰うように、という命令が下されていたような」
ロボ娘「そんな気がしたのです」
男「……」
-外-
幼「……」
幼「……おそい」
幼「遅すぎるよ男」
幼「なにしてるのよ……」
幼「……」
幼「も、もしかして男の言ってたとおり憑依されてるとか」
幼「た、た、た、食べられちゃってるとか!?」
幼「そんなことがあったら男が……」
幼「あわわわわわ」
幼「待っててね、いま私が助けに行くから!」
ここまで
明日も投下したい
無理だった
今日の夜にでも
-男宅-
男「じゃあ、詳しいことはあそこに居たってことしか覚えてないってこと?」
ロボ娘「そうことになりますです」
男「ふむ……」
ロボ娘「その人に会えば、私が何なのかわかるかもなのですが」
ロボ娘「でも……」
男「?」
ロボ娘「復旧している機能は、こうして会話する程度のもので」
ロボ娘「まだ自分で動くことはほとんどできないのです」ウィィウィィ
男「まあ普通に動けてるなら、俺に担がれてる時に殴るでも蹴るでもできたもんね」
ロボ娘「そういうことはしないのです」ムッ
男「あはは。 ま、俺がなにか考えても仕方ないし」
男「マネキンでも幽霊でもなかった君を捨てる理由は無くなったから」
ロボ娘「……もう一度いいますが、私はマネキンでも幽霊でもないのです。 ロボ娘です」ムムッ
男「ま、まあ、よくわからないけど、困ってるみたいだし」
男「別にここにいてもいい、かな?」
ロボ娘「ホ、ホントなのですか?!」
男「うん。 ここ俺一人しか住んでないから場所空いてるし」
ロボ娘「……」
ロボ娘「……捨てられなくてよかったのです」
男「」グサ
ロボ娘「……」
男「……」
ロボ娘「……」ウルウル
男「……!?」
ロボ娘「ありがとうなのです……」グスン
男「」ドキドキ
男(やけに表情豊かなロボットだなあ)
男(ロボットというよりアンドロイドに近い感じなのかな)
ロボ娘「男さん……でしたよね?」
男「うん。 そうだけど?」
ロボ娘「男さん、ありがとうございますですー!」バッ
男「うおあ!? ロ、ロボ娘さん!? 動けるの!?」
ロボ娘「ロボ娘って呼んでください!!」ギュー
男「ちょ、あ、足につかまったら危ないって!」
幼「おとこ! 大丈夫なの!?」ガチャ
男「お、幼!?」クルッ
幼「……」
幼「……」ワナワナ
幼「男が……」
幼「男が幽霊人形に襲われてるー!!!」
男「あー、いや、これは」
幼「やめろー!! お、男は私のなんだからー!!!」ドタドタ
男「ちょ、ちょっとまて! ロボ娘離れて!」
ロボ娘「?」
幼「離れろ-!」ドンッ
男「うおあ!?」ドサドサ
男「……」
男「イテテ……」
男「まったく、今日は災難続きだな」
男「っと、幼、ロボ娘大丈夫か?」
男「……」
男「はあ」
幼「……あーうー」
ロボ娘「……むきゅー」
男「とりあえず一件落着なのか?」
-男宅 夕暮れ-
ロボ娘「という訳なので、男さん、幼馴染さん、今日からよろしくお願いしますです」
幼「つまり、あーで、こーで。それが、こうなの?」
男「駄目だこりゃ」
幼「あんな説明じゃわかんない」
男「とにかく、ロボ娘が動けるようになるまで匿うだけだよ」
幼「……」
男「幼?」
幼「お、おとこが、にんぎょうだけど、おんなのこと……」ブツブツ
幼「おんなのこじゃないけど、でも、おとこには、わたしが、にんぎょうなんかと……」ブツブツ
男「おーい、幼。 戻ってこい」
幼「…………なによ」
男「なにか言った?」
幼「なんでもない」
男「なにか不満でもあるの?」
幼「特にないけど……」
男「けど?」
幼「なんでもない!」
男「なんなんだよ……」
ロボ娘「幼馴染さんは、怒っているですか?」
幼「怒ってない」
男「なにを怒ってるんだか」
ロボ娘「……」ウィンウィン
男「?」
男「なにしてんのロボ娘?」
ロボ娘「幼馴染さんの感情を検索してるのです」
幼「!?」
男「検索?」
ロボ娘「はいです。私は人から感情を学んでこうして顔に出すことができますです」
ロボ娘「いま、無線ネットワークを経由して高精度な検索システムにアクセスしてるのです」
男「ふうん? よくわからんけど」
ロボ娘「使える機能を探していたらこんな機能があったのです。 そこでロボ娘検索エンジンと名付けましたです」
男「それって、クークルみたいなものなの?」
ロボ娘「そういうことらしいのです」
ロボ娘「ただ、あまり難しい事はわからないので、一般人が知り得る情報程度しか検索できないのです」
男「すごいな。 ロボットっぽい」
幼「無線LANに勝手繋いでクークル使ってるだけじゃないのそれ」
ロボ娘「……そうかもしれないです」
男「んで、幼はどういうことを考えていたわけ?」
ロボ娘「恐らくこれだと思うのですが……」
幼「わーわー!」
幼「もう夕方だしみんなお腹空いたよね!? ロボ娘ちゃんってなにか食べられるの!?」ダンッ
男「いででででででで! あ、足、足があ!」
ロボ娘「私ですか?」
幼「ロボットっていっても人間に近いみたいだし、ご飯たべられるのかなって」
ロボ娘「食事はしなくても、私は充電するだけでも十分なのですが」
ロボ娘「有機物を電気エネルギーに変換できますので、なんでも食べられますですよ」
幼「じゃあ、簡単に作れるカレーにしよっか!」
男「俺自炊しないから冷蔵庫飲み物くらいしか入ってないぞ」ズキズキ
幼「そんなの知ってるわよ、何年アンタの弁当作って上げてると思ってるの?」
男「……」
男「今から買うの?」
幼「もちろん買い出しは男に決まってるじゃない」
男「だと思いましたよ」
幼「メモなら渡すから。 あ、それと」
男「?」
幼「例のモノも忘れないでね」ニコッ
男「結局なんもしてなかったじゃん……」
幼「ご飯要らないの?」
男「へいへい、わかりましたよ」
男「まあ、帰ってくるまでに仲良くしてくれよ」
-男宅 夜-
男「はあー、食った食った」
幼「お粗末さま。 ロボ娘ちゃんも口にあったかしら?」カチャカチャ
ロボ娘「とてもおいしかったのです」
男「幼は料理だけは上手いからなあ」
幼「どういう意味よそれ」
男「危ないからその皿を投げようとするのはよしてくれ」
幼「ふん」
ロボ娘「これは参考になりますです」
幼「参考?」
ロボ娘「はいなのです。 男さんが自炊をしないと言ってましたのでその、料理というのをしてみたいのです」
幼「ふーん?」
ロボ娘「ロボ娘検索エンジンによると、男さんの健康状態はあまりよくないのです」
男「確かにいま考えてみれば朝と夜飯がカップ麺ばっかりだったからな。そうしてもらえるとかなり助かるかも」
ロボ娘「はいなのです!」
男「でも、あんまり無理はするなよ? 壊れたら大変だからな」
ロボ娘「えへへ、大丈夫なのですよ」
幼「アンタ達すっかり打ち解けちゃってるわね」
男「いやあ、こういう感覚は久しぶりでさ、ついつい興奮しちゃって」テレテレ
幼「……そうね」
男「……」
男「あれ、突っ込み待ちだったんだけど?」
幼「……」
男「……」
幼「わ、私用事思い出したから、もう帰るね」
幼「食器は全部拭いておいたから、後は自分で片付けてね」
男「お? そういや、もうこんな時間か」
ロボ娘「20時なのです」
幼「それと、明日までにノート写しておくのよ!」パタパタ
男「おう、気をつけて帰れよー」
ロボ娘「さよならなのですー」
幼「アンタに心配される覚えはありませーん! じゃあね!」ガチャバタン
-外 夜-
幼「はぁ……はぁ……」タッタッタ
幼「はっ……はっ……」タッタッタ
幼「あっ……!?」ガッ
幼「」ドシャァ
幼「……」
幼「なによ……私……」
幼「……バカみたい」
幼「……」ムクリ
幼「……っ!」
幼「……あーあ、色んなとこ擦り剥いちゃった」
幼「……」
幼「はあ」
幼「あしたのごはん……どうしようかな」
ここまで
駆け足気味すぎたかも
次回から考えて投稿したいけど、たぶんこのままの路線でいきますん
なにも考えずに書き始めるもんじゃないね
明日か明後日には更新したい
ロボ系女子か…アイギスっぽい感じかなぁ
でも見た目は完全に女の子だから…えっと…
こまけぇこたぁいいんだよ!かわいいは正義!
>>41
ロボ娘ですが、どっちかっていえばアンドロイドに近いのでそう考えてもらえれば!
- -
「……」
「…………」
幼男「ぱぱー」
幼男「ままー」
幼男「どこにいるのー?」
車「」ブオーン
幼男「あ、ぱぱ!まま!」
車「」ドガシャーン
幼男「どうしたの?」
幼男「どうしてへんじしないの?」
幼男「ねえおじさん」
幼男「ぱぱとままはいつ帰ってくるの?」
幼男「ねえおばさん」
幼男「ねえ」
幼男「だれかおしえてよ」
幼女「じゃあわたしがままになってあげる!」
幼友「じゃあぼくがぱぱになるよ!」
幼男「うん! じゃあこれからぼくたちかぞくだね!」
「…………」
「……」
-男宅 朝-
チュンチュン
男「……」
男「……」ムクリ
男「あの夢を見るなんて久しぶりだな」
男「……」チラッ
ロボ娘「ぐーぐーむにゃむにゃ」
男「……」
男「何年ぶりだろうな、誰かが近くで寝てるなんて」
男「……」
男「あー、ダメだ。 感傷に浸ってるなんて俺の性に合わないよな」
男「まだ5時半か」
男「ちょっと早いけど行ってくるか」
男「よいしょっと」バッ
ロボ娘「……むあ」パチッ
男「おっと、悪い、起こしたか」
ロボ娘「あー、おとこさん、おはようなのれす」
男「ちょっと外走ってくるだけだから、寝てていいよ」
ロボ娘「そうなのれすか。いってらっしゃいですですぅ、むあー、きゅう」ドサッ
男「……朝弱いのかな?」
男「……」
男「行ってきます」ガチャバタン
-外 橋の下-
男「犯人は現場に戻ってくるというのはあながち間違いじゃないかもな」
男「……別に誘拐犯とかそういうのじゃないけど」
男「……」
男「……」
男「うーん、見事に何もない」
男「なにか彼女の手がかりになるものがあるかと思ったんだが」
男「そう簡単に見つかるわけはないかあ」
「あら?」
「そこにいるのは男ちゃんかしらァ?」
男「?」
「あらあら、驚かせちゃった?」
男(逆光でよく見えないな……)
男「誰、でしょうか?」
「誰ってアタシよアタシィ!」
男「……」ジー
男「あぁ、おばさんでしたか、お早うございます」
おばさん「おはようさんね、毎日走りこんでるなんて偉いわねェ」
男「日課みたいなものですから」
おばさん「はあ、いいわねェ、若いって」
おばさん「アタシも昔は男ちゃんみたいに痩せててセクシーだったのよォ?」
男「そうなんですか、あはは……」
おばさん「所で、こんなところでなにしてるの? 探しものかしらァ?」
男「あー、えーっと?」
男(なんてごまかそう)
おばさん「?」
男「えっと、と、特に用事ってわけではないですが」
男「あぁ、そうです。友からここになにかある、みたいな話を聞きましてね、はい」
おばさん「男友くんから?」
おばさん「……」
おばさん「……!」
おばさん「あぁそうそう! そうなのよォ! 聞いてよ男ちゃんン!」
--------
男「……」ゲッソリ
おばさん「それじゃあ、気をつけて帰りなさいねェ」ツヤツヤ
男「は、はい」
男「はあ……」
男「延々愚痴聞かされただけだった」
男「朝から元気だな、おばさんは……」
男「……」
男「……ん?」
男「……」
男(なんだあの対岸にいるオッサン)
男(俺のことをみてる?)
男「……」
男(どっかいった)
男「気にしすぎか」
男「おっと、そんなに時間ないしさっさと帰ろ」
男「……」タッタッタ
「……」
-男宅-
男「ただいまっと」ガチャバタン
男「ロボ娘起きてる?」
ロボ娘「ぐーぐー」ピピピウィンウィン
男「ん?」
男「あれ、なんか動いてる」
ロボ娘「ぐーぐー」ウィンウィンピピピ
男「復旧中なのかな?」
男「起こさないようにパパっと準備していくか」
ロボ娘「むにゃむにゃ、もうじゅーでんできないのれす……」
男「」モシャモシャ
男「ごちそうさま」
男「おっと、出掛ける前にメモでも残しておくか」
男「……」カキカキ
男「よし、これでいいだろう」
男「じゃ、行ってきます」ガチャバタン
-学校 朝-
男友「うーっす、なんか景気悪い顔してんなあ?」
男「そりゃねえ……朝っぱらから小一時間も愚痴られたらこんな顔にもなるよ」
男友「なんだなんだ? 幼馴染とでも喧嘩でもしたのか?」
男「……いや、そういうのじゃないよ」
男友「喧嘩するほど仲がいいってねえ」
男「あれ? つーかその幼は来てないのか」
男友「あら知らんの、珍しくいないぜ」
男友「お前なら知ってると思って、根掘り葉掘り聞き出そうとしたんだけどな」
男「あいつにしては珍しいこと」
男友「確かに遅刻なんて滅多にしない、っていうか休みことすら無いもんなあ」
男「お前は夜更かしするし、雨の日でも傘持って来ないし、体調管理って言葉すら無いだろ」
男友「フッ、それでも学校は休まない。 それが俺のポリシー」
男「よくわからん……」
----------
教師「ほらほら、さっさと席につけー、出席取るぞー」
男(結局来なかったな)
男友「……なあなあ」ボソ
男「ん?」
男友「……お前本当に何も知らないのか?」ボソ
男「そこまで言われると、俺が何かしたのが原因みたいじゃないか」
男「ていうかなんでそこまで」
男友「わかってないな」
男友「幼馴染と一緒じゃない学校なんて来る価値なんかないだろ?」
男「あぁ、そういう……」
男友「悲しいよ俺は。 お前も昔は幼馴染にべったりだったのに今となっては……」
男友「いや、逆に考えろ。 その反動で今度は俺の方に来てるのか?」
教師「おい、男友。 さっきの連絡事項言ってみろ」
男友「は、はい! え、あー、今日は午前授業で終わりなんですよね!」
教師「あとで職員室に来い」
男友「……聞いてませんでした」
教師「全く、もう一度言うぞ」
教師「来週からテストだ。明日からの2連休を有効に使うんだぞ」
教師「卒業してから後悔しないようにきっちり準備してから臨むように!」
教師「それから……」
幼「はあ、はあ、間に合ったー」ガララ
男友「お、今日は重役出勤だったか」
教師「なんだ、幼馴染が遅刻なんて珍しいな。今日は雪でも降るのか?」
幼「すみません、寝坊してしまって遅れました!」
教師「……幼馴染、その傷はどうしたんだ? 随分ひどいじゃないか」
幼「あ、えっと。 急いでて転んじゃったんです、あはは」
教師「そうか、気をつけるんだぞ。 まあ、日頃の行いに免じて今日は遅刻無しって事にしてあげるとしよう
教師「席に付きなさい」
幼「あ、ありがとうございます」
教師「知ってると思うが来週からテストだ。 まあ、幼馴染なら簡単なモンだと思うがね」
幼「いえいえ、そんな……」
教師「あぁ、あと連絡事項がもう2つ。 進路について……」ベラベラ
男「……」
-学校 昼休み 屋上-
男友「それホントに大丈夫か?」モシャモシャ
幼「男友はいつも大袈裟なんだって。 ただ転んじゃっただけだから大丈夫大丈夫」
男友「ならいいんだけどなあ」チラッ
男「だからその眼差しはやめろと」
幼「……」
男「お前も何か言ってやってくれよ」
幼「え? あ、あはは、そうだね……」
男友「なんか幼馴染もテンション低くないか?」
幼「あ、うん。 そ、そうだよね、折角3人でごはん食べてるのに」
男友「あー、俺も幼馴染に罵られてないと調子出ないわー。 テンション下がるわー」
幼「……なによそれ、まるで私がアンタみたいに口の悪い人間みたいじゃないの」
男「まあ、あながち間違いでもない?」
幼「もう、男まで! もうしらない!」ヒョイパク
男友「なんてことを! 俺の最後の唐揚げが犠牲者に……」
幼「じほうじほくふぉ」モグモグ
幼「ん、案外おいしいのね。 やるじゃない」
男友「あぁ! 幼馴染に料理を褒められるなんてなんという幸せだろう!」
男友「これを機に俺にも幼馴染との春が……!」
幼「ないない」
男友「そこまではっきり言われると俺のガラスのハートが粉微塵になってしま……」
放送「あー、男友、男友。 大至急、職員室に来てください」
男友「え?」
男「……お前行ってなかったの」
男友「あれ冗談じゃなかったの?」
幼「はあ、バカねえ」
男友「教師と言えど、俺達の食事を邪魔するとは許せんな!」ザッザッ
男「絶対泣き事言いながら帰ってくるぞ」ケタケタ
幼「あはは」
男「……」
幼「……」
幼「ね、ねえ、男」
男「?」
幼「男は、その、辛くないの? ううん、辛いよね」
男「急になんの話?」
幼「昨日は、なんかその、ごめんね」
男「?」
幼「また、思い出しちゃったよね。 折角忘れかけてたのに」
男「なんだそんなことか。 幼も幼でそういうこと気にしすぎだって」
幼「……」
男「幼も男友もずっと俺に気を使ってくれてるのはわかってる」
男「高校に入って、部活もあって、皆バラバラで。 集まる機会なんて小学校からほとんどなかったけど」
男「でも、あぁして家族みたいにして夜を過ごせた。 それだけで十分なんだ」
男「もう過ぎたことは考えなくていい」
幼「そっか、えへへ。 なんかうじうじ考えてた私がバカみたいじゃない」
男「それで今日……」
幼「そういうことは思ってても言わない!」
男「へえへえ」
幼「……」
幼「……ねえ、男」
男「なに?」
幼「えっと、ね」
幼「その」
幼「私じゃ、駄目、なのかな」
男「なにが?」
幼「…………」
幼「なんでもない、バカ」
男「幼も男友みたいに時々よくわからんなあ」
書き溜めがあまりないのでここまで
ようやく次からロボ娘とのお話をメインに出来そう
内容がよく分からない人はごめんなさい。精進します
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