短い
深夜、夜勤テンション
初風掘りたい
途中で途切れる=仕事に戻ってます
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不知火「私達が寝静まったころ、陽炎がどこかに行っているのです」
提督「いつからなんだ?」
不知火「気付いたのはここ数日でした。たまたまドアが開く音で目を覚ましたら、陽炎がいなくなっていたんです」
提督「それは……花を摘みに行ったのでは?」
不知火「最初はそう思っていました、しかしそれが毎日続くものですから気になって昨日、陽炎の後を追いました」
提督「どこにいったんだ?」
不知火「ここです」
提督「……ここ、って執務室か?」
不知火「はい、つまり陽炎は私たちに隠れて司令官に会っていたのでは、と推測しました」
提督「……外れだな、そもそも俺はここで寝てるわけじゃないさ、ちゃんと夜中には寝室で睡眠を取ってる」
不知火「そう、でしたか」
提督「気になるなら陽炎に聞いてみろよ、というかよく俺に聞こうなんて思ったな。陽炎と逢瀬を重ねていた、なんてとこだったら不知火はどうするつもりだったんだ?」
不知火「ふふ、その時にならないと、分かりませんよ」
提督「」ゾク
不知火「……朝早くに訪ねてしまい、迷惑でしたね。不知火はこれで失礼します」
提督「あぁ、それじゃまた朝礼の時に」
バタン
提督「………………」
提督「おい」
陽炎「久しぶりに聞いたわ、不知火の怒ったような声」ゴソ
提督「そこじゃないだろ! 気づかれてたじゃないか!」
陽炎「だって不知火ったら、寝てるか起きてるかの判別つきにくいんだもん!」
バタン
不知火「ところで司令官、秘書官である陽炎を見ませんでしたか? 朝食後別れたきりなのですが」
提督「知らないな、まだこっちには来てないが」
不知火「そうでしたか、失礼します」
提督「入るときノックくらいはしてくれよ」
不知火「善処します」
バタン
陽炎「危なかったぁ……、机の影に隠れたままじゃなかったら気づかれてたわよね」
提督「…………」
陽炎「司令?」
提督「…………」
陽炎「ちょっと聞いてるの?」
提督「……」グイ
陽炎「わたた、ちょっとぉ、無理やり引っ張らないで……」
不知火「あぁ陽炎、探してましたよ」
陽炎「……何で」
提督「失礼しますって言ったあと、扉だけ閉めた」
陽炎「うっかり引っ掛かっちゃったわけね……」
不知火「どうして隠れてたんですか?」
陽炎「えーと……」
提督「不知火」
不知火「なんでしょう」
提督「今いる陽炎型全員を呼んできてくれ、陽炎のことで話さないといけないことがある」
陽炎「は、はぁっ!? ちょっと! あのこと話すんじゃ……」
提督「いつまでもそんなんじゃダメだろ、大丈夫、きっと分かるさ仲間なんだから」
不知火「分かりました、ではしばらくお待ちください」
陽炎型、
執務室へ移動中-----
黒潮「陽炎のことで話があるってなんのことやろか?」
不知火「集まったのはこれで全員ですね」
時津風「初風がいないよ~?」
天津風「初風なら3-4にいるわよ」
雪風「なんでしれぇは迎えに行かないんでしょうか」
浦風「言うたら秋雲もまだやねぇ」
浜風「とにかくここにいるのは、不知火、黒潮、雪風、天津風、時津風、浦風、舞風。これで陽炎型ということにしておきましょう」
舞風「浜風ぇ、自分の分忘れてるよ」
その頃執務室-----
提督「あったあった、このビデオだな」
陽炎「ねぇ、なに見せるの?」
提督「陽炎が最初に夜這いかけてきた日のこと」
陽炎「よ、夜這いなんてかけてない!」
提督「冗談だって、これは陽炎の悩みを初めて聞いたときのものだ、見てみるか」
陽炎「……うん」
視聴中----
陽炎「……恥ずかしい」
提督「そりゃ確かに、でもそれが陽炎なんだ。否定されたって陽炎じゃなくなるなんてことないよ」
陽炎「それはそうだけど……」
不知火「失礼します、司令官」
提督「だからノックをしろと……」
雪風「しれぇ! 初風に会いたいです!」
提督「なんでいきなり!?」
天津風「初風だけじゃなくて、秋雲や磯風、野分、谷風にもね」
時津風「しれぇは知らないんでか? 陽炎型はみーんな、寂しがり屋なんだよ?」
浦風「こん中じゃと、不知火姉さんだけが例外らしいけどな」
提督「……そうなのか」
提督「まぁ、これからみんなに見せたい映像がある、それと、陽炎のことについても言っておきたいことがある」
提督「早速、見てほしい」
『しれぇかぁん……』
提督『陽炎、か?』
陽炎『あ、うん』
提督『か細い声だな、いつもの陽炎とは似ても似つかないな』
陽炎『今だけは、ね』
提督『どうしたんだ、いきなり夜一緒にいてほしいだなんて』
陽炎『そ、そんなこと言ったっけ?』
提督『あぁ、てっきりそっちの誘いかと思ったけど』
陽炎『そそそ、そんなわけないでしょ!』
提督『おい、静かにな。もう夜中の0100なんだから』
陽炎『……』
提督『とりあえずこっちこい』
陽炎『……』スタスタ
陽炎『……』ボフッ
提督(……隣に来いって言ったんだが、なんで膝の上?)
陽炎『……』
提督『……』
陽炎『……』
提督『……』
提督(髪、おろしてるんだな)ナデ
陽炎『っ!』
提督『あ、悪い、つい……』
陽炎『……撫でて』
提督『……いいのか?』
陽炎『撫でていたくないの?』
提督『……』ナデ
陽炎『……』
提督『……』ナデナデ
陽炎『……私、さ』
提督『ん?』
陽炎『ネームシップじゃん』
提督『そうだなぁ』
陽炎『他の陽炎型からみたらお姉ちゃんみたいなものでしょ?』
提督『大体生まれた順みたいのところあるからな』
陽炎『みんなは私に甘えればいいのよ』
提督(あぁ……)
陽炎『でもさ、私も、寂しくなってきちゃった』
提督(そういうこと、か)
陽炎『たまに、甘えに来てもいい?』
提督『……毎日でも、気が済むまでこいよ』
陽炎『……うん!』
提督「というわけだが……」
…………。
提督(なんだこの静寂……、陽炎も寂しがりだったんだなぁ、ってなるんじゃ……)
陽炎「…………」
提督(いかん! この静寂だと、ネームシップの癖に甘えん坊の寂しがり屋ってことで引かれてるように見えなくもない……)
提督「く、黒潮は……どう思った?」
黒潮「えー、うちぃ?」
提督「そう、面倒そうな返事するな、で、どうだった」
黒潮「みんな同じ意見やろうし、言わせてもらうけどなぁ」
提督(同じ意見……?)「お、おう……」
黒潮「なんやこのノロケ茶番は、って感じかなぁ」
提督「……は?」
黒潮「なんていうか……くっさい。なんであんたらが付き合い始めた頃の映像を見せられやなあかんねん、っていう感じや」
陽炎「付き合っ……!?」
提督「待て待て、今はそこはどうでもいい。そういえば気になったんだが浦風言ってたよな?」
提督「寂しがり屋は不知火以外だって、陽炎はネームシップとしての威厳を保ちたいから甘えん坊、寂しがり屋な一面を見せないように努力していた」
提督「みんなの見本になるためだって常に凛々しくいたのに、なんで寂しがり屋だって気付いたんだ?」
提督「この映像だって、陽炎の本当の姿で、みんな驚くと思ってたんだが」
天津風「なんでって、それは……」
不知火「天津風、言わなくていいです。それが陽炎の魅力であり、私たちが陽炎に惹かれた理由なのですから、失わせてはいけません……」
天津風「……そうね」
時津風「陽炎さんは今のままがいいなぁ~」
浦風「うちも同感じゃ、みんな行こか」
雪風「邪魔者は退散しましょー!」
舞風「結局ノロケられただけかぁ、ま、分かってたけど」
浜風「言わせてもらいますけど、そんな程度で陽炎さんを失望なんてしませんよ」
黒潮「浜風の言う通りや、ヒントだけいうと、出会ったその日から、うちは陽炎に着いていくって決めたで」
不知火「そしてそれは別に陽炎型として生まれたからではないこともヒントですかね」
バタン
陽炎「……最初から知ってた?」
提督「……」
陽炎「司令官は、何か分かったの?」
提督「ん、……あぁ。うっかりしてたが、そういえば陽炎を秘書官とし迎える決定的な理由と同じなんじゃないかなって」
陽炎「えっ!」
提督「よく考えれば俺も、あの陽炎を見たからこそ、だったんだなぁと」
陽炎「な、なによそれ! 私と会ったときに何か恥ずかしい言葉口走っちゃったの!?」
提督「ははっ、なんだろなー」
不知火(初めてこの鎮守府に来た時、あなたは流れる涙をこらえずに、私に抱きついて、離れないように力を込めて、そして言いましたね)
不知火(『やっと会えた』って、
寂しがり屋で甘えん坊で、そして誰よりも妹思いなあなたを、一体誰が、あんな程度で失望しましょうか)
黒潮「うーん、それにしても、これで晴れて公認カップル誕生やなぁ」
不知火「……は?」
黒潮「いや、だって、あの映像どう見てもカップルやん。でも陽炎は恥ずかしいから司令はんと付き合っていることにしたくなかったんやろ?」
不知火「……」
黒潮「まぁ、ずっと秘書官やから薄々感づいてたけどな、明日から陽炎はうちらと一緒の部屋で寝るかどうか……」
不知火「…………」プルプル
黒潮「不知火がこの件を暴いてしまわなかったらいつも通りやったかもしれんけどなぁ」
黒潮(浦風も勘違いしとるようやけど、不知火は寂しがり屋じゃないわけやないで。陽炎とずっと一緒やったから寂しがり屋な一面が見れんかっただけ)
黒潮(陽炎がおらんようになった後の不知火が楽しみじゃー♪)
不知火「不知火に落ち度でもっ!? ……か、かげろおぉおぉ!!」
艦
俺、夜勤から帰ったらE-4乙でしおい掘るんだ……
もちろん初風もやらねばだが
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