英玲奈「最近、μ’sのPVを熱心に観ているようだな」
ツバサ「ええ」
英玲奈「……スクショをよく撮っているようだが、なにか気になる点でもあるのか?」
ツバサ「そうね」
英玲奈「……おはよう」
ツバサ「そうね」
英玲奈「」イラッ
あんじゅ「まあまあ落ち着いて」ニコ
英玲奈「しかしだな、生返事が過ぎるぞ」
あんじゅ「保存している画像を見れば、少しはわかるんじゃないかしら」クス
英玲奈「……」チラ
英玲奈「っ」
英玲奈「μ'sのリーダーばかりだな……」
英玲奈「ツバサ。これはどういう意図で… ツバサ「ねえ」
ツバサ「穂乃果さんって、可愛いのよ」
英玲奈「……」
英玲奈「それは、容姿がか?」
ツバサ「そうね。それだけじゃないけど」
英玲奈「中身も可愛いという事か?」
ツバサ「うーん……なんていうか…」
ツバサ『”存在が可愛い”?』
英玲奈「なんと」
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英玲奈「それは……用はどういう事なんだ」
あんじゅ「そんなの決まってるじゃない。ねえ? ツバサ」
あんじゅ「それは恋心… ツバサ「ちがうわ」
あんじゅ「……」
あんじゅ「それは、ファン…心理?」
ツバサ「そういうところかしら。さすがあんじゅね」
あんじゅ「そうだとは思っていたけど」
英玲奈「完っ全にダウトだな」
あんじゅ「……それで、いちファンとして画像保存に勤しんでいる…と」
ツバサ「ええ」
カタカタ…
英玲奈「……ごほん」
英玲奈「確かに、高坂さんは素敵な女子だろう」
英玲奈「しかし、改めて聞くのも難だが……同性として、なににそこまでハマるのだろうか」
ツバサ「あら。私たちだって、A-RISEとして女性ファンから日々応援していただき、力にしているじゃない」
英玲奈「それは、そうだが……」
ツバサ「それに言ったでしょ?」
ツバサ『”存在が可愛い”って』ニコ
英玲奈「そうだな私が悪かった」ハァ
英玲奈「……まあ、ラブライブ出場をかけてμ'sと争っていた時から思ってはいたよ」
英玲奈「ツバサがあのグループに対して思い入れがあるということは」
ツバサ「そうね」
英玲奈「……」
ツバサ「ええ」
カタカタ…
英玲奈「……ツバサ?」
ツバサ「そうね」
英玲奈「っ」ムッ
あんじゅ「まあまあ、集中している人に話しかける英玲奈も悪いのよ」クス
英玲奈「……」ハァ
英玲奈「ではだな。その”いちファン”として、高坂さんになにかしらのアプローチはかけたのか?」
あんじゅ「あら、アプローチなんて大胆ね」
英玲奈「ファンレターでもいい、ようはファンだと言うのならそれ相応の行動に出ていても不思議ではないだろう?」
ツバサ「先日、穂乃果さんのご実家に伺ったわ」
英玲奈「それは凄いな。さすがツバサだ、行動が早い」
ツバサ「お饅頭美味しかった」ニコ
英玲奈「……それだけか?」
ツバサ「? ええ」
英玲奈「せっかく、想い人の家まで行ったんだ。話の一つでもしてきたんじゃないのか」
ツバサ「”想い人”って、さっきから聞いていると英玲奈って結構語彙が乙女よね」
あんじゅ「ねー」ニコニコ
英玲奈「うっ、うるさい」カァ
ツバサ「ご在宅じゃなかったのよ。その時穂乃果さんは留守だったわ」
英玲奈「そうか……それなら残念だが仕方ないな」
ツバサ「穂乃果さんのお母さんったら、すごくお話が面白い方でね……」クス
英玲奈「……うん?」
英玲奈「高坂さんの母方と、小話でもしたのか」
ツバサ「ええ、小一時間くらい」
英玲奈「”小一時間”!? 小話って長さじゃないぞ」アセ
ツバサ「話している最中に、妹さんが帰ってきてね。良い機会だから妹さんとも少しだけ会話をしたわ」ニコ
英玲奈「そうか、多少でも良かったじゃないか。ファンとしては嬉しいだろう ツバサ「小一時間くらい」
英玲奈「”小一時間”!? なんだ? 都合2時間はトークを続けていたのかっ、少しだけ会話したとかいうレベルじゃないっ!」
あんじゅ「紅茶が入ったわ」
ツバサ「ありがとう、あんじゅ」ニコ
英玲奈「すまない……少し、落ち着くために休憩をとる」
ツバサ「ああ、でも都合2時間っていうのはちがうわね」
英玲奈「? 高坂母と妹を足して、小一時間という話しか」
ツバサ「その後夕食を御馳走になってね。都合だと4時間かしら」
英玲奈「4時間!? どこから突っ込んでいいのかわからないが、夕食にどうやって2時間も…ツバサ「お風呂もいただいちゃった」
英玲奈「お風呂ぉおおっ!?」ガガーンッ
あんじゅ「(ツバサより、この英玲奈の方がファンの娘に見せられないわね)」
海未「A-RISEのライブ映像ですか?」
穂乃果「うん」ニコッ
にこ「振り付けその他の研究? 穂乃果もようやくラブライブを目指すアイドルとしての自覚が… 穂乃果「この前ウチに遊びに来てくれたんだ」ニコ、
にこ「う、う、う、ウチに!? 綺羅ツバサが!??」
ガタンッ
穂乃果「うんっ、穂乃果が帰るの遅くなった時だから会うことは出来なかったんだけど」
にこ「そう、なんだ。やっぱりリーダー同士ともなればそういう交流も……やっぱりにこがリーダーになっておけば…」ブツブツ…
穂乃果「ツバサさんって、素敵なんだよ」ニコッ
にこ「……どうして会ってもいないのにわかるのよ。まあ、確かにツバサ様なら… 穂乃果「ウチでご飯とお風呂一緒にしていってくれたんだけど、お母さんも雪歩も行儀の良いツバサさんをみてファンになっちゃったって」ニパー
にこ「つ、つ、つ、ツバサ様がご飯とお、お風呂を……」アワワワ
穂乃果「それで、ツバサさんを褒めるお母さんと雪歩の笑顔を見ていたら、『ああ、きっとすごく素敵な人なんだろうな』って思ったんだ」エヘヘ
海未「そうですね。さすが全国のスクールアイドル…そのトップにいる人物です。身近にこれほど参考になる方がいる幸運に感謝し、より一層練習に励みましょう」
ガシッ
穂乃果「あれ? 海未ちゃん?? 休憩時間はもう少…」
ズルズル…
にこ「うーん……」
にこ「! そうっ、これよ……」キラーンッ
チョット ホノカ〜 オネガイガアッテ…
英玲奈「まあ、時間はまだある事だし焦らないで距離を縮めていくといい」
ツバサ「ええ。ありがとう話を聞いてくれて」ニコ
英玲奈「……え、遠慮するな。私たちは… あんじゅ「英玲奈ったら、照れてる可愛いー」クス
英玲奈「あんじゅ!!」
キャー エレナガオコッター
英玲奈「……とにかく、ツバサは私たちをよく驚か… ツバサ「あっ、今日これから穂乃果さんが来るから」
英玲奈「なっ……!」
ツバサ「これからA-RISEとμ’sとで親密に連携していきたいと思っていてね。もしよかったらUTXに遊びに来ないか? って誘ったの」
英玲奈「はぁ……まったく」
英玲奈「もう決まった事なら仕方が無い。迎え入れる準備をしよう」
ツバサ「うん。やっぱり英玲奈って素敵よね。同じA-RISEのメンバーとして誇りに思うわ」
英玲奈「……そっちは、もう少し歯に衣着せてくれ」カァ
ーー……
穂乃果「ツバサさんっ、今日はお誘いありがとうございます!」ニコ
ツバサ「また会えて嬉しいわ穂乃果さん……ん?」
にこ「……」カアァ
ツバサ「矢澤にこさん……貴方も来てくれたのね」ニコ
にこ「は、はい……」テレテレ
穂乃果「(にこちゃんが『ツバサ様と会う機会があったら連れていって』って言ったんでしょ)」ヒソ
にこ「(仕方ないじゃない……本人を目の前にしたらやっぱ緊張すんのよ)」ヒソヒソ
穂乃果「でも、『もう対等の立場だから憧れじゃなく、強気に追い越すつもりで』って」
にこ「ああもう何余計な事言ってんのよ!!」ギャー
ツバサ「……あら、そのお花は」
にこ「あっ、これっ、手土産みたいなもので……」アハハ
ツバサ「……ありがとう。私、貴方がくれる花…いつも楽しみにしていたのよ」ニコ
にこ「そ、そうですすか〜」プシュ〜ッ
穂乃果「にこちゃん顔が真っ赤だよ…!!」
ツバサ「くす、穂乃果さんは動いていても可愛らしいわね」ニコッ
英玲奈「……あんじゅ」
あんじゅ「そうね。なんとなくわかってきたわ」
英玲奈「要するに、ツバサって……」
あんじゅ「ええ……」チラ
ツバサ「ふふっ、本当……素敵な人達ね」ニコ
あんじゅ『……μ'sの皆さん全員の事が好きなんだろうな、って思うわ』クス
<了>
短いですが、お付き合いありがとうございました。
機会があればまた、この組み合わせでお話をつくりたいと思います。
乙です。
このSSまとめへのコメント
短いながらも良作