男「何がそんなに嬉しかったんですか」
犬娘「ご主人がやっと帰って来たからです」
男「トイレに入っただけなのですが」
犬娘「犬娘には悠久の時に感じられました」
男「五分がですか」
犬娘「五分がです」
男「……」
犬娘「……」
男「おしおきー!」
犬娘「ひゃー!」
犬娘「うぅ……食後の膝枕ごろごろたいむが……」
男「自業自得というものです」
犬娘「自業自得ですか」
男「自業自得です」
犬娘「寂しかっただけなのに……すんすん」
男「うそ泣き乙です」
犬娘「ばれましたか」
男「ばれました」
犬娘「まだまだ女優には遠いです」
男「女優を目指しているんですか、嘘乙です」
犬娘「ばれましたか」
男「ばれました」
男「ところで学校に行っているときはどうしているのですか」
男「トイレの比ではないですよ」
犬娘「そこは大丈夫です」
男「何故ですか」
犬娘「それは秘密です」
男「えー」
犬娘「でもこれも一つの愛の形……うふふです」
男「恐い、恐いです」
違います
まったく違うんです
ぐぅ~~
犬娘「お腹が空きました」
男「そうですか、ではご飯にしましょう」
犬娘「わーい」
男「今日はチャーハンにします」
犬娘「またチャーハンですか」
男「またチャーハンです」
犬娘「ぶーぶー」
男「嫌なら食べなくて結構」
犬娘「なんと卑劣な」
男「人間とはそういうものなのです」
犬娘「ご馳走さまでした」
男「ご馳走さまでした」
男「なんだかんだでよく食べますね」
犬娘「それが犬娘の良いところです……ふああ」
男「食べたら寝る、まさに獣ですね」
犬娘「獣じゃないです犬娘です……」
男「……へいかもん」
犬娘「良いのですか」
男「特別さーびす実施中です」
犬娘「わーい!」
男「おふっ!」
犬娘「むにゃむにゃ……へへ」
男「ころころ表情が変わるようになりましたねこの子は」
男「ここに来たときとは大違いです」
モワモワモワ…
男「おっと、回想には入りませんよ」
犬娘「んぅ……」
犬娘「ご主人、犬娘起きましたよ」
犬娘「……寝てますね」
犬娘「……」
犬娘「いたずらするしかないですね」
犬娘「前回は油性で怒られたので今回は水性で描きます」
犬娘「額に肉とまぶたに目は鉄板ですよね」
犬娘「かきかき、と」
犬娘「かきかき」
犬娘「楽しくなってきました」
犬娘「ここをこーして……」
犬娘「かんせー!」
犬娘「……」
犬娘「怒られる……」
犬娘「……犬娘も寝ます」
犬娘「怒られました」
男「当たり前です」
犬娘「水性で描いたのにどうして」
男「水性でも油性でも顔に描いては駄目です」
犬娘「盲点だったなー」
犬娘「ご主人、散歩に行きましょう」
男「今日は駄目です」
犬娘「何故ですか」
男「外を見なさい」
犬娘「雨が降ってますね」
男「でしょう」
犬娘「傘をさせば良いのでは?」
男「犬娘が濡れてしまいます」
犬娘「なら犬娘も傘をさします」
男「無茶なことを言いますねこの子は」
犬娘「……」
男「……」
犬娘「おさんぽ……」
男「無理です」
犬娘「……」
男「……」
犬娘「犬娘はふて寝します」
犬娘「晴れたら起こしてください……」
男「あーもー可愛いですねこの子は」
男「さてっと」
男「今日は散歩は出来ないですが家の中で出来る遊びをしますかね」
犬娘「!」
男「行きますよ」
犬娘「どんとこいです」
男「えい」
犬娘「とりゃ」
男「ナイスキャッチ」
犬娘「へへー」
犬娘「次は犬娘が投げる番ですね」
男「そうですよ」
犬娘「えいっ」
男「ひょろひょろですね」
犬娘「大丈夫、犬娘にはまだ三回の変身を残しています」
男「いつの間に見たのですか」
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