注:支離滅裂で落ちが微妙ですがおねがいします
お兄ちゃんがアスナさんと入籍してから、お兄ちゃんはアスナさん家のコネで
レクトに就職した。
しかし度重なる上司からのパワハラ、嫌がらせとアスナさんと結婚したことによる周りからの妬みで
心を病んでしまい家に帰ってきてしまった。
アスナさんともずっと連絡を取っておらず自室に篭ったきり
事実上別居というやつだ
慎一(レコン)「義兄さん今日も食卓に顔を出さなかったか…」
直葉「うん…」
慎一「うちの会社さ、今プログラマー募集してるんだけど、よかったら義兄さん誘いたいなって思ってるんだ」
直葉「一応声をかけてみるよ。ありがと、あなた…」
慎一「あの日、雨に打たれながら死んだような目をした義兄さんが玄関にいた時、お互い唖然としたよね」
直葉「正直私も言葉が出なかったよ…」
慎一「いつかいつもの元気な義兄さんに戻ってくれるまで僕たちで支えようよ。きっとアスナさんだって心配してる」
直葉「でもアスナさん、家に一度も連絡いれてくれなかったよ…」
慎一「本当にどうしちゃったんだろうな、二人とも…」
キリトの自室にて
カチカチカチ
キリト「あははは!なんだよこの記事…うけるんだけど…」
キリト「このまとめサイトブックマークしとこ」
カチャ
ブィーブィー!(メール着信音)
キリト「ん…」
件名:アスナだけど…
キリト君…今ならまだ間に合うよ…
私からも会社に謝るから一緒に行こう?
キリト君を追い詰めた悪い上司や同僚の人たちは
厳重処分するって父さんも言ってくれたから…
だから出てきてよ…
母さんも厳しいこと言ってるけど本当は心配してるんだよ?
ピッ
キリト「うっさいんだよ糞が!」
携帯を思い切り投げつけ壁をぶん殴る俺
もう壁にはいくつも凹みができている
キリト「何が心配だよ…どいつもこいつも結局自分の名誉やら家系やら…そんなのだけが大事なんじゃねーかよ…」
皿に盛り付けられたとんかつを手づかみでやけ食いした
手作りで無駄に美味いから困る
キリト「そう言えば嫁も手料理が好きだったっけ…結婚してから忙しくてそんなの作ってもらう暇もなかったけどな」
プルル
今度は電話かよ
着信:結城明日菜
キリト「チ…もしもし…」
アスナ「あ…キリト君?キリト君!ごめん…ごめんね…私が悪かったの…だから」
キリト「うっせー!つってんだろ!もう電話してくるんじゃねえ!」
アスナ「き…キリト君…グス」
ガチャ
バキ
携帯…壊しちまった…
でもいいか、こうすりゃメンドクサイ奴等から連絡くることもない…
キリト「さーて、貯めておいた動画とアニメでも見るかなっと…」
キリト「動画開始前の広告うぜー…本当なんとかしろよこれ…」
CM「レクト」
キリト「ッ…見たくもないロゴがでやがった」
キリト「本当にイライラする。」
CM「空を飛びたい…そんな時にはこのゲーム!ALO!低グラフィツク!低スペックパソコンでも安心の超面白ゲーム!」
キリト「ALOか…」
まだ続いてたんだなこのゲーム。
やらなくなってもう何年もたつけど…
キリト「久々だし繋いでみるかな」
キリト「ログインIDとパスワードはと…お…まだアカウントが生きてる…じゃあさっそく」
キリト「全サーバー接続人数1400人…全盛期の1/10だなこりゃ…」
キリト「装備もそのままある…エクスキャリバーがさっき露店で400kでわらっちまったww」
???「あれ…ひょっとしてキリトか??」
キリト「あれ…まさか…クラインか?」
クライン「よお!久々だなー!お前元気でやってたのかー!」
キリト「いやその…まあ…」
クライン「なんだよしけた顔しやがって…アスナさんとはうまくいってるのか?」
キリト「ま…まあな…お前はどうなんだ?相変わらず独身でネトゲーライフか?」
キリト「直葉!!中に射精すぞっ!!」パンパンパンパン
クライン「へへ、本当は今日家族サービスで遊園地に行く予定だったんだけどよ…雨で中止になってさ」
女の子「パパー!」
キリト「お前…結婚してたのか」
クライン「俺ももういい歳したおっさんだぜ?結婚くらいしてらぁ」
女の子と隣にいた綺麗な女性が俺に向かってぺこりと頭を下げる
クライン「いろいろ大変みたいだけどさ。息抜きしてがんばれよ、キリの字!」
キリト「…うるせぇよ…(ボソ」
クライン「ん?なんか言ったか?」
キリト「いや、なんでもない。頑張るよ…それじゃ」
(ログアウト)
ネトゲー内でもこんな惨めな思いをする…俺の居場所はここにもなかった。
自室が唯一の俺の拠所だ…
キリト「はぁ…とは言え収入がなければ好きなこともできん…バイトでも探すか…」
コンビニで買い物した際に入っていた求人パンフレットを開いていろいろ調べてみることにした
キリト「へえ…コンビニ募集してるのか…受けてみようかな」
でも頭にふとよぎる…
コンビニのバイトなんかしてもし知ってる人たちに声をかけられたらどうしよう…
エリートコースを歩んでると思ってる友人たちがコンビニバイトに転落した自分を見てどんな反応を示すか
容易に想像できてしまうのだ
キリト「夜勤は募集してないか…」
ふぅ…とため息をつく…
コンコン
慎一「義兄さん…いますか?」
っ…スグじゃなくて今度はレコンかよ…
へタレALOプレイヤーだったこいつはいまやゲーム会社のプログラマー
妹である直葉と結婚していまや立派な亭主になっている
俺とは正反対に覇気のある人間へと成長したのだ
キリト「なんだよレコン…」
慎一「まだ僕をその名前で呼んでくれるんですね」
キリト「で、用事ってなんだ?説教しにきたのなら出て行ってくれ…」
慎一「いえ、実はですね…お仕事一緒にしないかって思いまして…」
キリト「仕事?俺みたいな屑でもできる仕事があるならあやかりたいもんだ」
慎一「そんな…自分を悪く言わないでください。以前のキリトさんはそんな…」
キリト「ああ~~ネトゲーだけが取り柄の屑人間ですよ俺はリアルなんて所詮この程度の人間ですよ」
慎一「キリトさん!!」
キリト「ビク…!」
レコンが怒鳴り声を上げてつい驚いてしまった
慎一「俺、リアルでもネットでも貴方があこがれだったんです。常にみんなの中心にいて…」
キリト「やめろ…」
慎一「それに義兄さんがこうなったのは周りが悪いんであって」
キリト「やめてくれ…」
慎一「うちの会社はアットホームだしキリトさんにだって出来る仕事が」
俺にだって出来る仕事ってなんだよ…やっぱりこいつも俺のことを見下してるんじゃねーのか?
被害妄想かな?もうわからなくなってきた…ははは
慎一「それと…嫁に子供が出来ました…」
キリト「そ…そうなのか?」
慎一「子供が出来れば僕たちは1家族として忙しくなる…義兄さんのことを気にかける余裕もなくなるでしょう…」
はは、そうだよな。子供が成長すれば部屋だって必要になる。俺なんかこの家でも邪魔者になるわけだ…
キリト「俺…少し出かけてくるわ…」
慎一「まってくださいキリトさん…」
レコンは行かすまいと俺の腕を掴んで来るが俺は容赦なしに振りほどいた
キリト「俺の人生…どこで狂っちまったんだろうな…」
慎一「キリト…さん…」
俺はみすぼらしい髪形、髭面のまま外を飛び出した
俺の居場所なんてないんだ…どこにも…
俺はひたすら走った。
そして気づけば結城家にきていた…
キリト「もう…ここに帰れるような資格なんてないよな…」
おそらくお義母さんにこの場であったら真っ先に離婚しろって言われるだろう
職場を逃げ出して家庭を…人間を放棄するような屑に誰が情けをかけようか…
???「何をしているの?こんな所で…」
キリト「あ…う…あう」
最悪だ…もう死にたい…さっそくだがアスナの母親に見つかった
言葉が見つからない…息が詰まる
逃げようとするがアスナの母親に手を強く掴まれた
京子「何ですか?そのだらしない格好は…ちょっとこっちへ来なさい」
俺は言葉を失ったままアスナの母親に引きずられていった
車の中にて
京子「あれからどう?少しは落ち着いた…?わけないわよね」
キリト「…」
京子「会社の連中がグルになって貴方を精神的に追い込んだだけなのよ。別に私は貴方を責めてないわ」
キリト「すみません…全部俺が悪いんです…俺が弱いせいで…」
京子「ふぅ…重症のようね…」
鋭い刃のようなトーンで喋る義母に心が抉られそうになる
京子「まあいいわ。とりあえず貴方を連れて行きたい場所があるの、黙ってついて来て頂戴」
俺は黙って義母の言うことにうなづいた
逆らったところで太刀打ちできる人間じゃないと言うのはよくわかる
そして数時間後…
キリト「あの…ここって…」
京子「私の故郷よ」
周りには山、山、山、畑、畑、畑
見渡す限りど田舎だった
京子「私はね、この田舎で農家の娘として育ったの。知ってるわよね?」
キリト「は…はい…」
でも正直ここまで田舎だとは思わなかった。
キリト「熊でもでるんじゃないかと思うくらい…田舎ですね」
京子「ふふ…出るわよー?畑の作物を荒らしにね」
ゾっとすることを笑いながら言う義母
京子「元々売りに出した土地だったのだけれどね。買い直したのよ…」
キリト「え…でもどうして…?」
京子「結局は私の育った場所。親戚身内がどう蔑もうと生まれ故郷は生まれ故郷なのよ。当然大事に決まってるじゃない」
京子「それに忘れたの…?そう言った大切な心を私に教えてくれたのは明日奈と…和人さん、貴方なのよ?」
キリト「京子!!中に射精すぞっ!!」パンパンパンパン
キリト「!?」
京子「私はね、当初、貴方の存在が鬱陶しくて仕方がなかったわ。娘を誑かして堕落させてる存在だと思っていたから」
ある意味では間違ってなかったなそれ…
俺のせいで今アスナは困ってるし、結城家の顔に泥をぬったのは間違いなくこの俺だ
京子「だけど、貴方とアスナが幸せそうに交際してるのを見てる内にね、自分が家系の仕来りに縛られているのが馬鹿らしくなってきてね…」
キリト「…」
京子「幸せってなんだろうって思えてきたのよ。夢もあって毎日楽しく上手に生きている貴方に感化されたのよ?」
キリト「買いかぶりすぎです…俺はそんな…」
京子「今の貴方は心がだいぶ痛んでる。だからね…」
と、その時
???「おー結城さんでねーの?」
京子「どうもこんぬづわ、おじーさんげんきでやってるべか?」
キリト「」
義母が突如なぞの方言で話し出しあっけに取られた
京子「私ね、土地を買い戻して周りに内緒で農園を経営してるのよ。和人さん。貴方しばらくここで働きなさい」
キリト「ええええ!?」
京子「自然に触れて嫌な事を洗い流しなさい。今の貴方は社会の悪い部分を吸収しすぎてるの、療養が必要よ」
行き成りそんな事を言われましても…俺どうすればいいのやら
京子「ほら、きなさい!」
義母は強引に俺の手を引っ張って田んぼの中に引きずり込んだ
老人「結城さんそんなスーツで田んぼさ入ったら汚れちまうべ?ながぐつはくだ」
京子「イラネ、長靴さはいだらうごきづれーもん。さあ、和人さんも靴ぬげ」
キリト「ちょ…いったい何が始まるんですか!?」
京子「私が貴方に田植えの極意と言う物を教えてあげるわ。こう見えてもね、私、地元じゃ伝説の田植え姫って呼ばれてたのよ」
と一言言い残しすさまじい速さで田植えを始める義母
???「キリト!!中に射精すぞっ!!」パンパンパンパン
もはやチーターレベルである
京子「ほら!もっと腰をいれねが!」
バシィ!
キリト「おわあああ!」
バチャ!
義母に尻を叩かれバランスを崩し頭から田んぼに突っ込んでしまった。
それを見て大笑いする農家の老人たちと義母
俺も泥まみれになりながら大声で笑った
京子「なによ。前みたいに笑えるんじゃない」
義母は俺に向かって微笑んだ
周りを見回せば美味しい空気
綺麗な水…
まかないには生で食べれる美味しい野菜。
心が洗われるようだった。
今まで自分が回りに迷惑をかけたのか…込上げて涙が出てきた
京子「泣きたいだけ泣きなさい。失敗はね、次の成功の糧にすればいいの。今はこの自然に触れることを考えなさい」
キリト「お…お義母さん!わかりました…俺、しばらくここで働きます!」
京子「ええ、よく言ったわ和人さん。貴方ならこの自然に適応した生活ができるでしょう」
ネットもない。携帯電話もない。そんな世界だが、心の汚れた俺にはこの自然と田んぼや畑に囲まれた田舎が聖域にみえたのだ
キリト「やってやるさ…とことん!」
そしてしばらくして
イノシシ「ぶひぃぃぃ!」
キリト「よっしゃ!罠にかかったぜ!」
田舎で様々な資格(狩猟免許等)をとった俺は完全にこの田舎の生活と適応していた
村人「でげーいのししだ!キリの字でがしだぞ!」
キリト「これだけ大きいんだ、今日はみんなでイノシシパーティだぜ!」
大声でみんなと喜ぶキリト。
毛皮のまたぎにだいぶ伸びた髭
キリトのイメージはないに等しい
???「ケツ叩かれるのが気持ち良いんだろうがオラァッ!!」スパァン
キリト「今年は天気も良いし米も野菜も大量だ…実家にもおくらないとな」
実家は最初驚いていたが、義母の説得のおかげで俺が農業を営むことを納得してくれた。
今日も農作業を終え
借家に帰る途中
???「キリト君…」
聞きなれた声がした…すると目の前には
キリト「ア…アスナ!?」
そこには別居してる筈の俺の嫁、アスナがいた
アスナ「母さんから全てきいたの…キリト君が田舎でたくましくなってるって…」
キリト「よしてくれ…俺は一度現実から…君から逃げ出した存在だ…今更君に心配してもらう資格なんて…」
アスナ「違うの!私…私、キリト君があんなになってるのに何もしてあげられなかった…だから謝りたくて」
キリト「アスナ…」
アスナ「キリトくぅぅぅん…びええええ!」
アスナが俺にコンタクトを取ってこなかったのには理由があったのだ
義母がアスナに農業の資格を取らせるためだった。
アスナ「稲刈り機の操縦は任せてキリト君!」
アスナも気づけば強く頼もしい存在へと変わっていたのだ
こうして鬱を断ち切った俺はアスナと再び暮らし
子供を儲け
農家として暮した
アスナ母「農家なめんな」
完
エギル「ようキリト、これ知ってるか?」
キリト「ラ、ライスフィールドオンライン!?」
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