総理大臣「日本の65歳以上の方を全員……抹殺します」 (37)

生中継の会見の場でそう告げられた
少子高齢化が進み今や日本の65歳以上の比率は全体の50%にも上っている
年金などの予算の獲得のため税率を10%から30%に引き上げても予算が足りなかった
政府はこのままでは国家破綻してしまうと予想しこの決断を下したのだ

総理大臣「日本に幸あれぇぇえ!!!」

そして……最初に殺されたのは総理大臣だった
それも生中継の場で、いとも簡単に射殺されたのである
国民はこの時、本当に抹殺するのだと……確信した

お婆さん「わ、儂らはどうなってしまうんじゃ……?」

お婆さん「なぁ爺さんよ……?」

お爺さんの方を振り返ると手首から血を流して倒れていた

お婆さん「爺さん……や……?」

その問い掛けに答えない

お婆さん「カカッ……儂ら老人が……何をしたと言うんじゃ……」

お婆さんは台所から包丁を取り出し

お爺さんの後を追うため……自らの頸動脈を包丁で傷付けた

政治家「なぬっ……!?私は殺さないと言ったではないか!」

政治家「何のために賄賂を渡したと……!!!」

バァン

政府関係者や金持ちの老人達は金や財宝などで執行官に取り入ろうとしたが誰もが殺害された

贔屓など無いのだ

イケメン「大丈夫だよ……この日の為にボディーガードを雇っておいた」

金持ち老婆「ほんとうかい……?」

イケメン「本当さ……!」

ボディーガード「緊急事態です!小型ミサイルが接近中」

イケメン「え……?」

執行官は容赦しなかった

籠城している老人達は若者がいようとなかろうとプラスチック爆弾やミサイルで抹殺するという強行手段に出た

若者達はこれに反発したかと言えばそうではなかった

一部の若者達は老害抹殺軍という物を作り執行官の抹殺を手伝い始めた

若者達は自分達が働いたお金で老人達を生かすことに不満を覚えていたのだ

なぜ見ず知らずの老人のために税金を払わなければならないのか

なぜ働きもしない食うか寝るかしかしない老人を助けなければならないのか

若者達は自分達の未来を作るため、笑いながら老人達を抹殺した

抹殺が始まって3日目老人達は一丸となり反発しだした

ある老人はトラックでショッピングモールに突っ込み大量殺人を犯した

ある老人は病院に押し入り赤ちゃんたちを一人残らず殺した

ある老人は仲の良い夫婦が暮らす家に押しかけ夫を殺しその妻を輪姦した

この日を堺に若者と老人の対立は激化した

DQN「ヒャッハーwww汚物は消毒だァ~~~~ッ!!!」

そんな中若者たちの間ではブームになっていることがあった

拷問である

老人男「もぅ……やめてくれぇ!」

DQN「無理だよ~wwwじゃあ次は爪剥がしな!」

ベロッ

老人「」

DQN「白目wwwつまんねーなwww」

また老人達の間でもブームになっていることがあった

それは輪姦である

巨根老人「ふんぬぅ……!ふんぬぅ……!」パンッパンッ

短小老人「次は俺にヤらせてくれぇ……!」

幼女「あへへ……」

秩序はもはや崩壊しかけていた

若者と老人の間に法はもう存在しない

4日目

政府は状況が芳しくないと捉えアメリカ、ロシア、中国から兵隊を集め

日本の三大主要都市に派遣した

それから一週間がたち……

完全に老人達は反発する気力を失っていた

いくら老人が集まったところで拳銃や爆弾に勝てるわけがない

それは老人達もわかっていたことだった

一ヶ月後……日本は普段の生活を取り戻したが以前とは違うところもあった

まず銃社会になった

公園を見ても老人は散歩していない

パチンコ店に行っても老人はいない

日常から老人は消え失せていた

終わり

課長「部長今日誕生日ですよね?」

部長「いや、ちがう…」

係長「ラインでいってたじゃないすかwwwほらww今日ですよwwww」

部長「…」

専務「今年でえーと…65歳でしたね!ほら皆来~い!」

部下一同「ハッピーバースデイトューュー♪ハッピーバースデイトューュー♪ハッピーバースデイディア…」

部長「ああ…ああ…!!!!」

部下一同「ハッピーバースデイブチョォ~」パンッパンパンッパンッ

部長「ブチョ」

ちょっと書きたいシーンもいくつかあった

64歳が安堵するシーンとか老人ハッカーが軍のシステム乗っ取って反旗を翻すとか手足が不自由で寝たきりの老人を介護するのに疲れ果てていた孫娘が殺すシーンとか

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月12日 (日) 22:07:51   ID: Py3ty1S2

こういうのも良い。

2 :  SS好きの774さん   2017年04月05日 (水) 01:39:24   ID: ZcU6WaLo

ラスト世にも奇妙な物語っぽいなw

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