穂乃果「やり遂げたよ、最後まで」 (35)


ラブライブ!2期終了後、にこのぞえり卒業後の穂乃果たちを書いてみました。

拙い文章ではありますが、読んで頂けたら嬉しいです。


それでは、投下していきます。


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心地よい風が髪をくすぐる。

季節は春。

私、高坂穂乃果は無事に進級することができました。

今日から3年生、最上級生だ。

「んーっ!今日もいい天気だねっ!」

両手を大きく上げ、体を伸ばしながら登校する。



私たちの学校、音ノ木坂学院は昨年、少子化による生徒数の減少によって廃校の危機が迫っていた。

それでも私たちは諦めなかった。

私たちはスクールアイドルを始め、音ノ木坂学院の廃校を阻止しようと奮闘した。

そして努力に花を咲かせたのか、新入生の数が廃校の基準を上回り、取り止めになったのだ。

私たちはとても嬉しかった。

音ノ木坂学院を守れたことが。

だって私はこの学校がとても大好きなんだから。



校門を通ると、校舎へと続く桜並木からヒラヒラと花びらが舞い落ちる。

私は生徒会室へと足を動かす。

そういえば今日っていつも通りの時間に来てよかったんだよね...?

生徒会室につき、扉を開け

「おっはよーう!...げっ、海未ちゃん!」

幼馴染の海未ちゃんがドス黒い笑顔で私を見ている。

「穂乃果、今日の朝は早く来て入学式の進行などの最終確認をするはずでしたが、随分と余裕そうですね。携帯にも連絡を入れましたがどういうことなんでしょうか?」

彼女もまた、スクールアイドルのメンバーでかけがえのない仲間である。



「う、うううう海未ちゃん!違うんだよ!携帯充電し忘れてて見てなくて...あははは...」

直感が言っている。

この海未ちゃんはやばい。

「うふふふ、穂乃果。覚悟はできていますね?」

「ぎゃああああああ!助けてーっ!まだ死にたくないよー!」

私の命が失われようとしていた。

その時!



「海未ちゃん、穂乃果ちゃんだって悪気はなかったんだと思うよ?もう時間もないし最後の打ち合わせをやろー♪」

私たちのもう一人の幼馴染、ことりちゃんがその場を制してくれた。

ありがとうことりちゃん!

「まったく...ことりは穂乃果を甘やかしすぎです!」

と海未ちゃんがブツブツ言いながらも副会長という札が置かれた席に座ります。

えへへ、とバツの悪そうな笑いをしながら私も生徒会長という札の置かれた席に座りました。

そうです!

私、高坂穂乃果は音ノ木坂学院の生徒会長を務めています!

といっても名ばかりで副会長の海未ちゃんや書記のことりちゃんに任せっきりなんだけどね...



今日は入学式!

生徒会としても今年度最初の行事です。

「時間もないので、改めて本日の流れを確認していきますね」

海未ちゃんがプログラムの説明をしていき、私はそれを頭に叩き込んでいきます。

「穂乃果、祝辞の準備の方は大丈夫ですか?卒業式のように私物化して歌い出すなんてことは...」

「わかってるよー海未ちゃん!大丈夫だって!」

卒業式は送辞をそっちのけで歌を送っちゃったからなあ...



「それではざっとこんなものでしょう。ことりは何か気になるところなどありませんか?」

「ことりは大丈夫だよ♪」

「それでは会場の方へ手伝いにいきましょう」

「「おーっ!」」

私たちは生徒会室を後に、講堂へと向かった。



そんなこんなで入学式も無事に終わると、海未ちゃんとことりちゃんと一緒にある所へと向かいます。

あ、言い忘れてた!

音ノ木坂学院、スクールアイドルのμ'sは去年の3年生たちが卒業と同時に解散となりました。

だって、μ'sは私たち9人だったからμ'sだったんだもんね。

希ちゃんが『μ'sは9人でμ'sや。それ以上でもそれ以下でもない』と言っていたこと、今ならとてもわかります。

といってもスクールアイドルの活動をやめたわけではありません。

むしろここからが私たちの新しいスタートです。

海未「穂乃果...」

ことり「穂乃果ちゃん...」

穂乃果「大丈夫...大丈夫だよ」

私はアイドル研究部の部室の扉を開けた。


>>9 失礼しました ミスです


そんなこんなで入学式も無事に終わると、海未ちゃんとことりちゃんと一緒にある所へと向かいます。

あ、言い忘れてた!

音ノ木坂学院、スクールアイドルのμ'sは去年の3年生たちが卒業と同時に解散となりました。

だって、μ'sは私たち9人だったからμ'sだったんだもんね。

希ちゃんが『μ'sは9人でμ'sや。それ以上でもそれ以下でもない』と言っていたこと、今ならとてもわかります。

といってもスクールアイドルの活動をやめたわけではありません。

むしろここからが私たちの新しいスタートです。

「穂乃果...」

「穂乃果ちゃん...」

「大丈夫...大丈夫だよ」


私はアイドル研究部の部室の扉を開けた。



「やっと来たわね」

「待ちくたびれちゃったにゃー」

「穂乃果ちゃんたちお疲れさま!」

真姫ちゃん、凛ちゃん、花陽ちゃんが部室で今か今かと私たちを待っていたようです。

いつも思うんだけど、9人で使っていたこの部室が今の私たちにはちょっとだけ広いかなー...なんて...



「それで穂乃果、話したいことって何よ」

真姫ちゃんたちに話があるからと私は事前に呼び出したのです。





「次のラブライブについて、花陽ちゃんたちはどう思ってる?」





私は2年生たちに問いかけました。


3人ともブルッと体が震えた気がします。



「去年、私はラブライブに出場したい気持ちがいっぱいで、無理して、周りが見えなくて、失敗して、色んな人に迷惑をかけた。そして、次のラブライブで“μ's”は見事にA-RISEに勝って優勝した。」

みんなは私の言葉を真剣に聞いてくれます。

「じゃあ、私たちは?」

その言葉の意味をもう一度確かめるように私は続ける。

「μ'sじゃなくなった私たちはどうするべきだと思う?」

部室には沈黙が響いている。



しかし、その沈黙も長くは続かなかった。



沈黙を破ったのは新部長の花陽ちゃんでした。

「私は昔からアイドルに憧れていて、穂乃果ちゃんたちが始めたスクールアイドルに凛ちゃんや真姫ちゃん、そして穂乃果ちゃんたちに後押ししてもらって入ることができました。今でもアイドルが大好きで、A-RISEのファンだった私がまさか、同じスクールアイドルとしてA-RISEに勝ってしまうなんて今でも驚きです。」

私たちは花陽ちゃんの一言、一言の思いを受け止めて聞きます。



「私は思います。あの9人だったから、奇跡は起こせたんだって。μ'sだったから、私たちはここまで来れたんだなって。」

花陽ちゃんが自分自身で答えを探して、見つけていたみたいです。

「だから私はラブライブにはもう出場しなくていいと思うんです。だって私たちはもう、大事なものをたくさんもらったから」

花陽ちゃんは思いを全部告げられたのかふぅーっと息を吐いて



「これが私の思いです」



にこちゃん、花陽ちゃんはしっかりと部長をやってるよ。

誰よりもアイドルに憧れていて、ちょっと弱気な所もあるけれど、そんなの気にならないくらい強い花陽ちゃん。

「かよちん...」

リーダーの凛ちゃんはなんだか泣きそうです。

「花陽、強くなったわね」

副部長の真姫ちゃんも優しくそう言います。



「部長はこう言っていますが...どうするのですか、生徒会長さん?」

もう、海未ちゃんったら意地悪だなあぁ...

私はカバンの中に入っていた大きめの封筒を取り出し

それをビリっと破いた。

だってそれはもう、私たちにとって必要のないものだから...


ラブライブの出場を辞退した私たちの1年はあっという間に過ぎていきました。



まず一番の山場が生徒会の引き渡し。

私は会長に花陽ちゃんを推薦したんだけど、「わ、私に生徒会長なんて無理だよ...」と断られてしまいました。

生徒会長を断る花陽ちゃんと部室で熱い思いを告げた花陽ちゃん、本当に同一人物だったのかなあ...

そんなこんなで生徒会長に就任したのは以前お世話になった真姫ちゃんと仲の良い放送部の子です!

そして副会長は真姫ちゃん。書記は花陽ちゃんと凛ちゃんの2人でやるそうです。

絵里ちゃんに任された生徒会長。

色々失敗しちゃったりして大変だったけど、私頑張ったよ。

海未ちゃんとことりちゃんにはたくさん迷惑をかけちゃったけどね...



そしてもう一つの出来事はアイドル研究部に新しい部員が2人増えました!

と言っても、わかる人にはわかると思うけど....

「雪穂ー♪このスクールアイドルのダンス可愛いよ!」

「ねえ亜里沙。そろそろ帰ろうよー」

我が妹の雪穂と絵里ちゃんの妹の亜里沙ちゃんが加わりました!

これで部員も8人です。

文化祭はこの8人で初めてライブをしました。

私たち3年にとっては今年最初で、最後のライブでした。



巡り巡って、季節は冬。

私たち3年生にとってはここからが勝負です!

そう、受験です!

ことりちゃんは一度諦めた留学の再チャンスの準備を。

海未ちゃんは全国でもトップと言われる大学に合格できるとも言われたのに、押し切って私と同じ大学を志望校に選びました。

理由を聞いたら、「ことりがいないと、穂乃果の面倒を見る人がいませんから」とのことです。

私に合わせたと言っても決して低くはなく、とても私がいけるようなレベルではありません。

この冬は海未ちゃんにかなりしごかれそうです...



海未ちゃんの助け(というか地獄)もあって、2人揃って無事に同じ大学へ合格できました。

私なんか合格したのは奇跡的だなんて言われたけど、大げさだよ!

ことりちゃんの留学も決定。

3人で喜び合いました。

もちろん絵里ちゃんや花陽ちゃんたち、お母さんたちにも祝福されたよ?

少しの間、ことりちゃんとは離れ離れになるけど今度は大丈夫です。


だって、大事なものはちゃんとここに残っているから。



そして迎える卒業式。

私は卒業生代表として、今までの感謝とお礼の言葉を述べ、音ノ木坂学院から胸を張って卒業することができました。

卒業式が終わると、花陽ちゃんたちからお祝いの言葉をもらいました。

みんな、顔をクシャクシャにして泣いてくれてたなぁ...。

花陽ちゃんなんて目が腫れてすごいことになってたよ!

私も涙を堪えるのに精一杯でした。

あとでみんなで卒業お祝いパーティーを開いてくれるって。

本当にありがとう。



「最後はやっぱりここだよね」


階段を一段一段上っていくとあの時の記憶が鮮明に蘇る。

この学校を廃校から守るために、スクールアイドルを結成して、最初は上手くいかなくて、くじけそうになったときもあった。

ファーストライブのときなんて誰もいなくてもうダメだ...なんて思った。

でも、私は諦めなかった。

あの頃の絵里ちゃんにこんな無駄なことはやめなさいって言われたっけ...

私はいつの間にか廃校から守るためだけじゃなく、自分自身がスクールアイドルをやっていてよかったって思うようになった。

それからかな。

みんなの思いがひとつになっていって...



私は階段を上り切って、ドアを開けた。

暖かい風がぶわっと入り込んでくる。

スクールアイドルを始めようってなって練習場所がなくて、困っていたときに最初はなんとなくだけどここがいいかなって思った。

ここなら踊れるスペースもあるし、歌を歌っても平気かなって。

そして今度はライブ会場になった。

私がラブライブ出場のために空回りし
、そのせいでことりちゃんのことに気づけなくてみんなにも迷惑をかけて倒れちゃったんだよね...



太陽が私を照らす。



それからラブライブを辞退することになり、私は学校が守れたならそれでいい、どうせA-RISEにも勝てないんだって自暴自棄になって、忘れちゃいけないものを忘れそうになってた。

「海未ちゃんにもぶたれたなぁ...あはは...」

みんなのおかげで、やっぱりことりちゃんと一緒にスクールアイドルをやりたいって気持ち、そして何より自分がスクールアイドルをやっていたい!って気持ちが強くなって...



私は一歩一歩、歩き出す。







そして念願のラブライブでついにA-RISEに勝ち、そして優勝した。







ここは屋上の真ん中。

上空には雲ひとつない青空が広がっている。



「私、頑張ったよ」



誰もいない屋上で拳を高く、高く突き上げ


大好きなみんなへ


そして何より高坂穂乃果自身へ伝えたい。








『やり遂げたよ、最後まで』








以上で、投下を終わります。

所々文章がおかしいところがありますが、多めに見てやってください...


穂乃果ちゃんたちの物語はこれからもずっと...


それでは、ありがとうございました!

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