【ラブライブ!】ことり「わぁー!懐かしいっ♪」 (104)
ラブライブ!のことうみSSです。
過去作の
【ラブライブ!】海未「ことりがいきなりこんなに幼くなるなんて…ありえません!」
の続編となりますが、今回はことりちゃんが思い出を振り返るだけの予定です。
更新速度:まったり。1エピソード書き溜める度に更新します。
それでは今回も楽しんでいただければと思います。
過去作
【ラブライブ!】絵里「えりちかほの会議するの!」
【ラブライブ!】海未「思わず誘ってしまったのです」
【ラブライブ!】絵里「今週の土曜日は空いてる?」
【ラブライブ!】絵里「なんとかして穂乃果の裸が見たいのよ」
【ラブライブ!】海未「ことりがいきなりこんなに幼くなるなんて…ありえません!」
【ラブライブ!】海未「私の笑顔の理由」
【ラブライブ!】ツバサ「そうだ!出待ちしよう!」
【ラブライブ!】穂乃果「ことりちゃんがデート!?」
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ことり「わぁー!懐かしいっ♪」
ことり(今日は海未ちゃんがことりのお家にくるから、少し部屋のお片付けをしていましたっ♪)
ことり(そして、写真の整理をしていて見つけた一枚…海未ちゃんとことりのツーショット写真!この日は2人でハイキングに行ったんだよねぇ。まだ、この時はスクールアイドルをするなんて思わなかったなぁ…)
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海未「…では、行きましょうか!…穂乃果は…?」
ことり「…やっぱり来れないって…急なお店の手伝いじゃしょうがないよ…」
海未「そう、ですね…。送り出してくれた穂乃果のためにも目一杯楽しみましょう!」
ことり「うん!」
海未(とは言ったものの…)
ことり(といいつつ2人きりは…)
ことうみ((緊張する……))
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海未「さぁ、バスに乗りますよ」
ことり「うん!」
海未「ガラガラですね…後ろの方に座りましょうか?」
ことり「ねえ海未ちゃん!ことり、山なんて久しぶりなんだけど…大丈夫かな?」
海未「大丈夫ですよ!今日いくところは初心者向けのハイキングコースですから。自然を満喫しながら登れます。休憩ポイントも多いので、家族連れにも人気ですから」
ことり「そうなんだ…少し安心したー。頂上に着いたら写真撮ろうよ!」
海未「ええ!お昼も頂上で食べましょうか。景色がいいところで食べると、味がちがいますよっ♪」
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海未「ことり?大丈夫ですか?」
ことり「うん!まだ、平気だよ!」
海未「そうですか…。もう半分は過ぎています。頑張りましょう!」
ことり「う、うん!」
ことり(あと半分…。海未ちゃんはことりと違って息一つ乱れてない。すごいなぁ…)
海未「あそこに休憩所がありますので少し休みましょうか?湧き水もあったはずです」
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ことり「…こくこく…。おいしいっ!体に染み渡るねっ♪」
海未「ふふっ♪やっぱり市販のお水とはちがいますよね」
ことり「うんっ♪これ持って帰れないかなぁ?穂乃果ちゃんにも飲んでほしいなぁー」
海未「……ことり、疲れたのであれば無理をせずに言ってくださいね?ことりのペースに合わせますから…」
ことり「ふぇっ?///…あ、ありがとう…///でも、出来るだけ海未ちゃんに合わせて…」
海未「私は普段から弓道部で体を動かすことに慣れていますから…」
ことり「で、でも!それじゃあ…」
海未「まあまあ、ゆっくり行きましょう?そうだ!なにかお話しながら行きましょうか」
ことり「う、うん…」
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ことり「…はぁ、はぁ…もう少し…あと500メートル…」
海未「ことり?大丈夫ですか?休憩は…」
ことり「だ、大丈夫だよ!山頂でゆっくりしようよ!」
海未「そう、ですか…」
海未(…ことりのペース、という意味ではかなりハイペースですね…。大丈夫でしょうか?先程からまったく休憩してくれませんし…)
ことり(うぅ…海未ちゃん…やっぱり息一つ乱れてない…。こんな山、散歩程度なのかな?…でも、ことり…。出来る限り海未ちゃんのペースに…)
ことり「…きゃっ!」
海未「ことり!?…転んでしまいましたか!大丈夫ですか!?」
ことり「…う、うん。大丈夫……痛っ!」
海未「少し挫いてしまったようですね。足、見せて下さい」
ことり「…だ、大丈夫!このくらい…へ、平気だもん…!」
ことり(ここで止まったら…。また、海未ちゃんのお荷物に…!これくらい…大丈夫……)
海未「…ことり?これ以上無理するようであれば…怒りますよっ♪」
ことり「こ、ことり…!………ぅっ…グスッ…ことりは…!」
海未「こ、ことり!?どうしたのです!?」
ことり(…我慢してたのに…涙…でてきちゃった…)
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海未「…はい、これでよし!」
ことり「…あ、ありがとう…。湿布とかいつも持ち歩いてるの?」
海未「…ええ、初心者向けコースとはいえ山は山ですから…なにが起こるかわかりません…」
ことり「…そう、なんだ…」
海未「…少しは落ち着きましたか?」
ことり「…う、うん…」
海未「…どうしたのですか?ことりらしくないですよ?」
ことり「…大丈夫…。ちょっと考え過ぎちゃっただけだから…」
海未「…ことり…。…実は私、今日2人とここにくることがすっごく楽しみだったのですっ♪」
ことり「…うん」
海未「…残念ながら穂乃果は来られませんでしたが…。ことりと楽しく会話しながら歩いて。私の好きな山を知ってもらって。ことりが困ったら私が助けて。私が困ったらことりが助けてくれて…。そうやってこの時間を過ごしたいな、なんて…思っていたんですよっ?♪」
ことり「…海未ちゃん…」
海未「さっ、掴まって下さい。一緒に山頂まで行きましょう。そしたら写真をとって、お昼を食べて、2人で笑顔になりましょう?」
ことり「うん…。ありがとう。けど、出来る限り自分で歩くよ…」
海未「ふふっ♪じゃあ手を繋いで行きませんか?それだけでも違うと思いますよ?」
ことり「…う、うん…///」
ことり(…ことり…間違ってたのかな…)
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海未「…つきましたよ!」
ことり「うわぁー!風が気持ちいいね♪」
海未「…ええ。町が一望出来ますね…」
ことり「…海未ちゃん?」
海未「なんですか?」
ことり「…ごめんなさい。ことりね…。海未ちゃんの足手まといになりたくない、そう思って無理しちゃってたんだ…。海未ちゃんに隣を歩いてもらうんじゃなくて、海未ちゃんの隣を歩きたいんだって…。空回りしちゃったっ!」
海未「…ことり…」
ことり「けど、やっぱりことりには難しかったなぁ!」
海未「…私も…同じですよ…。それに、ことりは私にとって足手まといなんかではありません。もっと大きな…」
ことり「…海未ちゃん?いまなんて?」
海未「…なんでも!さ、お昼を食べましょうか?ことりも慣れないことをしてお腹が空いたでしょう?」
ことり「…う、うん!えへへー♪///ことり卵焼き作ってきたんだぁー!海未ちゃんに食べて欲しいな!」
海未「それは楽しみです!では、私の唐揚げと交換しましょうか?」
ことり「うん!」
ことり(…やっぱり海未ちゃんは、ことりが困った時に助けてくれるスーパーヒーロー!ことり、そんな海未ちゃんが大好き…。今はまだこの気持ちは伝えられないけど…いつか…)
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ことり「あの時の海未ちゃんかっこよかったなぁ…。山登ってるだけだけどなんかかっこよかった!」
ことり「あ!この写真は…。去年のバレンタインの…」
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すみません。
短いですが本日はここまでです。
コメントありがとうございます!
お待たせしました。
続き行きます。
ことり(…ことり…これまでにない位気合が入っています!なぜなら…チラッ)
2/14:バレンタインデー
ことり(そう!なぜなら明日はバレンタインデーだから!)
ことり(…毎年毎年…毎年毎年毎年毎年毎年…。海未ちゃんに渡そうと思って用意している、本命チョコ!…今年こそは…!今年こそは渡してみせます!)
ことり(…ダミーの友チョコも用意して…)
ことり(…今年も渡せなかったらお家でゆっくり食べよう…)
ことり(いや!今年は渡すったら渡すんだもん!本気だよ!ことりは本気!ちゅんちゅん!)
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ことり「…海未ちゃんおはよう!」
海未「おはようございます、ことり…。おや?少し、顔色が優れないようですが…大丈夫ですか?」
ことり「う、うん!大丈夫!」
ことり(全然大丈夫じゃないよ!さっきから心臓バクバクだよ!2人は間がもちそうにないよ…穂乃果ちゃん、はやく来て!)
海未「そう、ですか?ならよいのですが…あ、穂乃果!おはようございます!」
穂乃果「2人ともおっはよー!いやーバレンタイン日和だねぇ!」
ことり「そ、そうだね穂乃果ちゃん!」
海未「そ、そうなんですかね…?たしかに快晴ですが…」
穂乃果「友チョコ何個貰えるかなぁ…!楽しみー♪」
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「あ、あの!園田さん、これ受け取って下さい!」
海未「え、あ、ありがとうございます…」
穂乃果「うわー、海未ちゃん凄いね!他校の生徒さんだよね?」
ことり「そ、そうみたいだね!」
ことり(…そうなのです…!海未ちゃんは毎年…他校の海未ちゃんファンから、ああやってチョコをもらっているのです…。弓道部での活躍を考えるとファンの一人や二人がいてもおかしくはないのですが…)
穂乃果「結構可愛い子だったね!今日何個目?」
海未「…そう、ですかね…。えと…」
ことり「5個目だよ」
海未「こ、ことり?」
ことり(そうなのです…!可愛い子ばっかり何人も…!こう、守ってあげたいタイプの子から…!)
穂乃果「でもさ、いつも御返しはしないで最終的には穂乃果の胃袋へ…だよね?」
海未「仕方ないでしょう?こんなに頂いても、私一人では食べきれないのですから…」
穂乃果「…今回はどうするの?」
海未「しません!大体、本命チョコ(?)なんて貰ってもどうしたらいいか…」
ことり「…そう、だよね…」
海未「こ、ことり?」
穂乃果「ことりちゃん?」
ことり(そうなのです…。海未ちゃんは毎年こんな感じで…。本命チョコなんて…って言うから。ことりはどうやって渡したらいいかわからなくなっちゃうのです。…なんだか、はやくも心が折れそう…)
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穂乃果「はいっ!穂乃果からはこれね!」
海未「ありがとうございます」
ことり「穂乃果ちゃん、ありがとう…」
穂乃果「中身は…」
海未「いつものほのまんですよね?」
穂乃果「えへへー…///」
海未「私は好きだから嬉しいです。やっぱり穂むらのお饅頭は絶品ですからっ♪」
ことり(そ、そっか…!海未ちゃん穂乃果ちゃん家のお饅頭好きだもんなぁ…。はぁ…。ことりの作ったチョコなんて美味しくないよねぇ…。このやり取りも毎年見てるけどなんだか今年はショックが大きいみたい…。ことり、穂乃果ちゃんのお家に生まれてたら良かったなぁ…)
海未「では、私からも…ごめんなさい、今年は弓道部が忙しくて市販のお菓子にしてしまいました…」
穂乃果「おー!美味しそう♪さっすが海未ちゃん!」
海未「ふふっ♪ありがとうございます。味わってくださいね。ことりも、どうぞ」
ことり「あ、ありがとう…!」
穂乃果「ことりちゃん?さっきからどうしたの?少し変だよ?」
ことり「え!?そ、そんなことないよ!あははっ!」
穂乃果「…うんー?」
海未「ことり…?」
ことり「はい!ことりからはこれ!穂乃果ちゃん、海未ちゃんいつもありがとう!」
穂乃果「わーい!ありがとう!ことりちゃんの手作りチョコ美味しいんだよねぇ!」
海未「ありがとうございます。毎年一回のお楽しみ、ですねっ♪」
ことり(………ドキッ///)
ことり(海未ちゃんったら…そんな笑顔みせられたら余計にドキドキしちゃうよ…!でも、今年も渡せなさそうだなぁ…ことりの勇気がないからダメなんだよね…今年もいつもの神社で一人反省会かぁ…。ちゅんちゅん…)
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穂乃果「んー?…ほー?」
海未「…穂乃果?人の靴箱を見てどうしたのです?」
穂乃果「いやー、開けたらこう、ドサドサーって出てくるかと思って…あははっ♪」
海未「はぁ…あるわけないでしょう…?」
ことり「うふふっ♪穂乃果ちゃん、さすがにそれは…」
ガチャッ。
海未「…あ///」
ことり「ちゅん…」
穂乃果「2個かー!惜しい!」
海未「…バカなこと言ってないで早く帰りますよ?」
穂乃果「はーい…」
ガチャッ。
穂乃果「んー?なんだこれ?」
ことり「穂乃果ちゃんどうしたの?」
穂乃果「いや、青い色の包みが入ってて…」
ことり「わー!綺麗な包装だね!最近流行りのアイスブルーだねっ♪」
海未「やったじゃないですか!おめでとうございます!」
穂乃果「えー?海未ちゃんに渡してっていう落ちじゃないの?」
海未「カードが付いてますよ?」
ことり「…高坂穂乃果さんへ…KKEより……」
穂乃果「誰だろう?KKE…」
海未「イニシャル…というよりはアダ名ですかね?」
穂乃果「しらないなぁー…」
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ことり「じゃあ、ことりはここで…じゃあねー!」
穂乃果「うん、ばいばーい!」
海未「あ、ことり……」
ことり「え?…なぁに?」
海未「あ、えと……気を付けてくださいね……」
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ことり「はぁー…」
ことり(何度目だろう、こうしてこの神社で悲しみの夕日を見つめるのは…)
ことり(なんでことりってこうなんだろう…。はぁ…。迷いの振り子が止まらないの…。いや、今日は渡さない方に振り切っちゃったんだけど…)
巫女「…なにかお困り?」
ことり「…え!?あ、いえ!」
ことり(急に話しかけられてビックリした…。わぁー!綺麗な人!長い髪に透き通るような肌…こんな巫女さんいたんだぁー)
巫女「もしかして音ノ木坂の1年生?」
ことり「は、はい!」
巫女「そっかぁ。なにかお悩み?」
ことり「えと…あの…」
巫女「んー?なにか悩んでるからここに来たんやろ?話してみたら?少しは楽になるかもよ」
ことり「え、えと…」
巫女「あ!わかった!今日ってバレンタインデーやん?誰か渡したい相手がいるんやねー?」
ことり「ど、どうしてそれを…!」
巫女「うふふっ♪図星、かな?」
ことり(なんだろうこの人…。お姉さん?みたいな…。なんだか、ことり…悩みを聞いてもらいたくなっちゃった…)
ことり「……実は、すごく大切な人がいて、その人のこと…す、好き…///なのですが…///いつも一緒にいるから…なんだか、どうやって渡したらいいのかわからなくて…。今日も、今年こそは!と…去年までの自分とは違う!…そういう気持ちでいたのですが…。色々な人が、その人にチョコを渡してるのを見ているうちにだんだん……」
巫女「……わかるよ、その気持ち…」
ことり「…それで、毎年毎年…ここから沈みかけた夕日を見つめて『ああ、今年も渡せなかったなぁ。来年は必ず…』なんて…思うんです。馬鹿だなぁ、きっと来年も…。想いを込めたチョコは渡せないんだろうなぁ…」
巫女「…まだ終わってないよ」
ことり「……なにが、ですか?」
巫女「…今日という日は、まだ終わってないよ!その人のこと好きなんがわかってしまうのが恐いの?」
ことり「……はい、恐いです…。色々な物が壊れて、しまいそうで…」
巫女「だったら!感謝の気持ちでもなんでもええやん?いつもありがとうって言って、特別な物あげたらええやん?なにも、自分の気持ちを全部伝えることないやん?」
ことり「そ、そう…ですかね?」
巫女「恋心は秘めてるくらいがちょうどいいときだってある!そんなもんやろ?」
ことり「…ぷっふふっ。…なんか、元気出ました!」
巫女「うん!やっぱり女の子は笑顔の方が可愛いやん?」
ことり「えへへー///…頑張ってみます!」
巫女「…そっか!ほな、うちは掃除に戻ろうかなー♪」
ことり「あの…!ありがとうございました!」
巫女「頑張ってねー!………南ことりちゃんかぁ。ええ子やなぁー」
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ことり(…そうだよ!せっかく作ったんだもん!この石段を降りたら…!海未ちゃん家に…!)
タンッ!
ことり「…ふぅ…。海未ちゃん家は、こっち……あれ?」
ことり(向こうから歩いてくるのって……)
海未「…………こ、ことり?」
ことり「…海未ちゃん!?」
ことり(わわわ…!まさかのいきなり本人登場!?どうしよう!?心の準備が…いいや!もう、いっちゃえー!)
海未「…どうしたのです?こんなと…」
ことり「…海未ちゃんこれ!ことりから日ごろの感謝をこめてっ!」
海未「へ!?あ、ありがとうございます…」
ことり「ことりのスペシャルチョコレート…!頑張って作ったから…あの、その…!///海未ちゃんだけに…だから…///」
海未「ことり……。はい、これ…私からも…///」
ことり「ふぇ!?…これ、ことりに…?///」
海未「はい!いつもことりには色々な物を頂いていますから…///ですが、ついつい渡すタイミングがなくてですね…」
ことり「…ふふっ♪」
海未「な、なにがおかしいのですか!?私だって色々…」
ことり「…海未ちゃん!ことりも一緒!渡すタイミング…なくて…」
海未「…そう、だったのですね…。ふふっ♪確かに、なんだかおかしいですね…」
ことり「…もしよかったら、ことりの家で一緒に食べない?美味しい紅茶を入れるよっ!」
海未「それはいいですね…。お言葉に甘えて、お邪魔しますね」
ことり「…うん!」
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ことり(…あの時は勇気出してよかったなぁ!でも、ことりが頑張れたのってあの巫女さんの…お陰…?…ていうか、今考えたらあの巫女さん希ちゃんだ!うわー、当時は全然気付かなかった………。んー?アイスブルー…KKE…かぁ…まさか、ねぇ?)
「ことりー!海未ちゃん来たわよー!」
ことり「あ、はーい!」
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海未「……アルバム、見てたのですか?」
ことり「ちょこっとだけ。ねえ、海未ちゃん!KKEってなんだかわかる?」
海未「え?かしこい、かわいいえりーちかですよね?」
ことり「あははっ。やっぱりそうだよね」
海未「それがなにか?」
ことり「うん、去年のバレンタインのことを思い出していたの。穂乃果ちゃんの下駄箱に入ってたアイスブルーの…」
海未「あー、ありましたね!綺麗なアイスブルーの包みで…差し出し人が………なるほど…」
ことり「絵里ちゃんだったんだね!」
海未「そうみたい…ですね…」
ことり「それにしても!あの日は…海未ちゃんたくさんもらってたよね!」
海未「…ことりだってたくさんもらってたじゃないですか…?」
ことり「…そう、だっけ?確かにもらった気はするけど…」
海未「そうですよ!私、そのこともあって気後れしてしまい…渡せないかと思ったんですよ!」
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海未「ことり、上履きは履けましたか?穂乃果はもう、行ってしまいましたよ」
ことり「うえーん、まってぇ…」
海未(あぁ…なんでそんなにもたついてるかは不明ですが…今日もことりは可愛いです…!そして…この日のために用意した『うみみ特製スペシャルチョコレート-ことりのハート撃ち抜くぞ!ばぁん♪Edition-』これを…!これを今日こそことりに!)
ことり「…あー!やっと開いたっ♪んー?なにかはいってるなぁ…」
海未(…ちょっと待ってください!なにか!?なにかってなんですか!?)
海未「…こ、ことり?どうしたのです…?」
ことり「…なんか、バレンタインのチョコ的な物が入ってて…それで下駄箱があかなかったの。もー、無理矢理詰めないでほしいちゅん…」
海未「…チョ、チョコですか…」
ことり「3個かぁ…。うーん、差し出し人も外からじゃわかんないなぁ」
海未(…私とことりの未来を阻もうとする不届きな輩が3人も!…しかし、さすが私のことり…モテますね…)
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ことり「…うーん…」
海未「ことり?どうしたのです?」
ことり「机の中にノートが入らなくて…あ、これが入ってたんだぁ…」
海未(…また、何者かが…。ことりにチョコを…)
ことり「こんなにもらってもなぁ…」
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海未(…ことりちょっともらいすぎじゃないですか?さっきも穂乃果からほのまんもらって嬉しそうでしたし…)
海未(…はぁ、今年はなんとかことりのために作ったチョコをあげたいのですが…ちょっと迷惑そうなことりの顔が目に浮かぶと…)
海未(…ちょっと屋上で頭を冷やしますか…)
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海未(…ということで屋上へきたものの…ことりと上級生が…なんですかねあれは…)
上級生「……南さん、私の気持ち…受け取って!」
ことり「…あの、私…」
海未(…あの上級生の方、綺麗でかっこいいですね…ことりはすごいです。…私なんかじゃ……)
ことり「…ごめんなさい。私…」
上級生「…そっか。やっぱり私じゃだめよね…。南さん、高坂さんのことが好きなんでしょ?」
ことり「…へ?」
海未(…うみゅっ!?ことりが穂乃果を!?)
ことり「ち、ちがいますよ!穂乃果ちゃんはそんなんじゃ…!」
上級生「はいはい。あなたの気持ちはよく分かったから!せっかく作ったんだし、お菓子くらいは受け取ってよ!高坂さんと2人で食べてねっ♪」
ことり「あ、ちょっと!先輩!?まってー…!」
海未(…いけません、こちらに来ますね…!身を隠さねば…。それにしてもことりが穂乃果を…?)
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海未(…確かにことりと穂乃果は仲がいいです…。ことりも唯一穂乃果には心を開いているような…)
海未(……とかなんとか考えてるうちにことりとの別れ道に!うみみビックリ!)
ことり「じゃあ、ことりはここで…じゃあねー!」
穂乃果「うん、ばいばーい!」
海未「あ、ことり……」
ことり「え?…なぁに?」
海未「あ、えと……気を付けてくださいね……」
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穂乃果「もう!どうしてちゃんと渡さないの!」
海未「だって…。色々あったんですもの…」
穂乃果「海未ちゃん、昨日はちゃんと渡すって言ってたじゃん!『今年の私は一味違います!去年や一昨年!その前の…とにかく今年は絶対渡す!やるったらやる!』そう言って電話切ったじゃん!」
海未(……私、そこまで言いましたっけ…)
海未「ですが!穂乃果だって!」
穂乃果「へ!?穂乃果?」
海未「…こ、ことりは…穂乃果のことが好きなのではないかと思いまして…」
穂乃果「…えー?それはないと思うよ…?」
海未「ですが…」
穂乃果「とー!にー!かー!くっ!」
海未「は、はいっ!」
穂乃果「いまからでも遅くないから…海未ちゃんの気持ち、ことりちゃんに渡そうよ!いつもありがとう、って言って渡すだけなんだから!なにも、告白するわけじゃないんだし…」
海未「…はい…わかりました…!そうですよね!日ごろの感謝を込めて!」
穂乃果「そうそう、その調子!頑張ってね!あ、そうそう!神社でお参りしてから行ったら?少しは落ち着くんじゃないかな?」
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海未(…えと、神社はこっちでしたよね……あ、あれ?今、石段から下りてきたのは…)
海未「…………こ、ことり?」
ことり「…海未ちゃん!?」
海未「…どうしたのです?こんなと…」
海未(ま、まさかの本人登場ですか…!いけませんっ…心臓がドキドキして…)
ことり「…海未ちゃんこれ!いつもありがとうっ!」
海未「へ!?あ、ありがとうございます…」
ことり「ことりのスペシャルチョコレート…!頑張って作ったから…あの、その…!///海未ちゃんだけに…だから…///」
海未「ことり……。はい、これ…私からも…///」
ことり「ふぇ!?…これ、ことりに…?///」
海未「はい!いつもことりには色々な物を頂いていますから…///ですが、ついつい渡すタイミングがなくてですね…」
ことり「…ふふっ♪」
海未「な、なにがおかしいのですか!?私だって色々…」
ことり「…海未ちゃん!ことりも一緒!渡すタイミング…なくて…」
海未「…そう、だったのですね…。ふふっ♪確かに、なんだかおかしいですね…」
ことり「…もしよかったら、ことりの家で一緒に食べない?美味しい紅茶を入れるよっ!」
海未「それはいいですね…。お言葉に甘えて、お邪魔しますね」
ことり「…うん!」
海未(…なんだか…考え過ぎていたのかもしれません。私はことりが好きで…それって否定することじゃなくて…。自然に好意をみせられれば…それでいいのかもしれません…)
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ことり「うふふっ♪海未ちゃんのチョコ…、美味しい…///」
海未「ことりのも…!ほどよい甘さが美味しいです///」
ことり(…穂むらのお饅頭とどっちが美味しい?なんて、聞いたら意地悪かな…。それに、ことりには聞く勇気がありません。……さっき、使い切っちゃったから…。なーんて、ね?)
海未「…きょ、今日…」
ことり「…今日?」
海未「今日いただいた物の中で…1番美味しいです…///」
ことり「……それ、って……」
海未「……はい…///ことりのチョコが…1番美味しいです…///」
ことり「……ホントッ?」
海未「はい!ことりのチョコが…1番です…///」
ことり「……こ、紅茶入れ直してくるね……///」
海未「あ、はい…」
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ことり(……嬉しい…。すごい嬉しい…)
ことり「……グスッ…頑張って…よかった……」
ことり「…えへへっ♪…嬉しすぎて、なみだが……ぅぅっ…グスッ…」
ことり(…巫女さんにも感謝しなきゃ…。ご利益、ありましたよっ♪)
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海未(…気持ちを言葉にするのってやっぱり難しいです。ことりには、ちゃんと伝わったでしょうか?)
海未(こうやって少しずつ…少しずつ素直に伝えていこう…そうしたらきっと…)
海未(…穂乃果、ありがとうございます…)
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ことり(…あの時はすっごい感動したなぁ…///)
海未「ことり?…ことり聞いてます?」
ことり「ふぇっ!?き、聞いてるよ!うんっ!」
海未「…それならいいのですが…。とにかくほら?結構貰っているじゃないですか?」
ことり「そ、そうだね!でも、穂乃果ちゃんにあげちゃったりしたから…印象が薄くって…」
海未「もう!そんなことではことりに相手の方に失礼でしょう?」
ことり「そうだけど…。その時のことりは夢中だったから!」
海未「夢中?なににですか?」
ことり「海未ちゃんにっ♪」
海未「なっ…///」
ことり「もちろん、今もだよ?」
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未「そういえば!」
ことり「…どうしたの?」
海未「ちょっと電話してもいいですか?」
ことり「え?こんなにそばにいるのに?」
海未「ことりにじゃないですよ!」
ことり「海未ちゃんことり以外の人に電話するの!?やっ!」
海未「急に束縛が強くなりましたね」
ことり「女の子だったら許さないよ!」
海未「絵里に連絡をするだけですよ?」
ことり「絵里ちゃんと浮気してるの!?ひどい!」
海未「どうしてそうなるのですか!?」
ことり「ことちかお家帰る!」
海未「はぁ…。楽しめましたか?絵里の真似は」
ことり「…割と///絵里ちゃんの言う通りだった!」
未「そういえば!」
ことり「…どうしたの?」
海未「ちょっと電話してもいいですか?」
ことり「え?こんなにそばにいるのに?」
海未「ことりにじゃないですよ!」
ことり「海未ちゃんことり以外の人に電話するの!?やっ!」
海未「急に束縛が強くなりましたね」
ことり「女の子だったら許さないよ!」
海未「絵里に連絡をするだけですよ?」
ことり「絵里ちゃんと浮気してるの!?ひどい!」
海未「どうしてそうなるのですか!?」
ことり「ことちかお家帰る!」
海未「はぁ…。楽しめましたか?絵里の真似は」
ことり「…割と///絵里ちゃんの言う通りだった!」
海未「…なにがです?」
ことり「海未ちゃんはたまにからかうとすごい面白いって…///」
海未「あまりはらしょー姉さんの言葉を真に受けてはいけませんよ?」
ことり「…わかったちゅんっ♪お電話どうぞっ!」
海未「はい…」
ピッ!
海未「……………」
ことり「ちゅんちゅん♪ちゅんちゅん♪」
海未(鳥の真似ですかね?可愛いです///)
『はい、こちらえりーちか。かしこいかわいいえりーちか!』
海未「絵里、ことりに変なこと教えるのやめてくださいよ…」
『変なことって…ああ!あれね?実践したのね…ことり、はらしょー!』
海未(…なんでこんなにテンション高いんですかね…)
『用件ってそれだけ?今、穂乃果と…あっ///ちょっとぉー?電話中に変なとこ触んないでよ…きゃっ///』
海未(いますぐこの人のいる場所を突き止めて竹刀で叩きたい…。横にいるであろう幼馴染も一緒に…!)
海未「用って程のことではないのですが…バレンタインの時穂乃果の下駄箱にチョコ入れました?アイスブルーの包みの…」
『ええ、入れたわよ!』
海未「ああ、KKEってやっぱり絵里だったのですね」
『ふふっ、海未ったら♪私以外に誰がいるのよ?』
海未「…たしかにあなたみたいな人…他にはいませんよ…ではっ」
『え!?それって皮肉…』
ピッ!
海未「やっぱり絵里だったみたいです。スッキリしました」
ことり「…確認のためだけに電話したの?」
海未「…誰かが絵里の名前を語っていたら…嫌だったので…」
ことり「そっか!それもそうだよねっ♪」
ことり(…友達想いなんだねっ♪)
海未「あ!これは…林間学校に行った時の…」
ことり「そう!みんなでカレー作ったよね♪」
海未「はい!懐かしいです…」
ことり「…今でも忘れないよ…。あの時の、肝試しのこと…」
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>>54
1番上
未
訂正
未→海未
すみません、今日はここまでです。
コメントありがとうございます。
何か気になる点があれば教えてください。
コメントありがとうございます!
続きいきます!
『そうして…とうとうその子は帰ってきませんでした…。その子を探しに行った友達も…。その日以来森を歩いていると背後から声が聴こえてくることがあるそうです…』
海未「……ゴクリッ…」
『………みぃーつけた……』
ことり「きゃあぁーーー!海未ちゃーん!タスケテェー!」
海未「こ、ことり!?大丈夫ですよ!」
先生「はい、以上で話は終わりです!じゃあ、外で肝試ししますよー」
ことり「うえーん!こわいよぉ!」
海未「お、落ち着いて下さいことり///あまり強く引っ張らないで…///」
穂乃果「…んー?ふぁーあ…。話終わった?穂乃果寝ちゃってたよー」
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ことり(今日は学校の行事で林間学校にやってきました)
ことり(カレーを作って食べて。オリエンテーションをして、夜はぐーっすり寝る…前に、海未ちゃんの寝顔を激写しようと思っていたのですが…)
ことり(怪談に、肝試し…。ことり、そういうの苦手なんですよね…)
ことり(今夜は、海未ちゃんと一緒のお布団じゃないと寝れないかもしれません…)
先生「みんなー!こっちでくじ引いてー!2人組み作ってー」
海未「…肝試し…いけますか…?」
ことり「…う、うん…」
穂乃果「いってらっしゃーい!」
海未「……あなたも行くんです」
ことり「…こわくないっ…こわくないっ!」
海未「…ことり…」
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先生「じゃあ、引いてくださーい」
ことり「は、はいー……」
ことり(海未ちゃんとペア!これだけは!やましい気持ちじゃなくて!純粋に!怖すぎだもん!海未ちゃん海未ちゃん海未ちゃん海未ちゃん海未ちゃん海未ちゃん海未ちゃん海未ちゃん海未ちゃん…)
ことり「…ええい!」
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海未「…ことり…?大丈夫ですか?」
ことり「うん…」
ことり(はぁ…どうしてことりってこうなんだろう…。やっぱり素でラッキーガールな穂乃果ちゃんには勝てないんだね…)
穂乃果「穂乃果と交換しようか?そしたら…」
ことり「…ううん!大丈夫!し、心配しないで!」
「…あ、いたいたー。南さん?よろしくね!」
ことり(あ、ことりのペアの子だ…)
ことり「うん!よろしく…」
穂乃果「………んー?」
海未「穂乃果?どうしたのです?」
穂乃果「いや、なんでも…」
穂乃果(……あの子がことりちゃんとペアなの…?)
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海未「では、行ってきますねことり」
ことり「うん!気を付けてね…!」
海未「たかが肝試しですよ…。ことり…何かあったら私を呼んで下さい!必ず…。必ず助けにいきますから…!」
ことり「海未ちゃん///…だ、大丈夫!ことり頑張るから!ちゃんとゴールまで行って戻ってくるから!神社のところにある、ビーズとお菓子を持ってくるだけだもん!」
海未「どんな時でも…どこにいても!ことりは私が護ります!」
穂乃果「…海未ちゃん?たかが肝試しじゃなかったの?」
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穂乃果「…うわー!暗いねぇ…」
海未「懐中電灯のあかりも…なんだか心もとないですね…さっさと終わらせてことりのところに行きましょう…」
穂乃果「う、うん…」
海未「心配です…ことりは大丈夫でしょうか…こんな暗いところで……やはり私が一緒に行くべきだったかもしれません…」
穂乃果「海未ちゃん…とにかく!過ぎたことを言っても仕方ないよ!さっと終わらせて、はやく戻ろう!」
海未「そう…ですね…」
穂乃果「はやく戻って甘い物…だよ!」
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海未「えと…これですね…」
穂乃果「お菓子とビーズ…穂乃果、チョコレートがいいなぁ」
海未「はいはい…。では戻りましょうか?」
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「じゃあ、私達も行こうか!」
ことり「うん…」
ことり(大丈夫大丈夫!相手が海未ちゃんか穂乃果ちゃんじゃないから手を繋げないのは不安だけど…大丈夫!)
「私ね。今日が来るのをずっと楽しみにしてたの。ずっーと、ずっーと…」
ことり「…う、うん」
ことり(…肝試し好きなのかな?)
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穂乃果「そろそろスタート地点に戻るね…」
海未「はい…。ことり…」
穂乃果「…海未ちゃん、一つ…聞いてもいいかな…?」
海未「…なんでしょうか?」
穂乃果「なんかやっぱり気になっちゃって…ことりちゃんのペアの子…だれ?」
海未「穂乃果、なにいってるんですか。×××ですよ?」
穂乃果「ふーん、その子の苗字って?」
海未「苗字?変なこと聞かないで下さいよ。………あれ?ど忘れしてしまいました。とにかく×××ですよ?同じクラスの…」
穂乃果「…うん、だからさ海未ちゃん」
穂乃果「その子、だれ?」
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海未「せ、先生!」
先生「園田さん。お帰りなさい。戻ってきたら自分の名前のところにチェックを…」
海未(名簿にことりのチェックは……ないですね…。後発だから当たり前です…。×××の名前は…………)
海未「………先生。×××という名前の生徒を…知っていますか?」
先生「うーん。知らないなぁ。今日きてる子達はこの名簿に書いてある子達で全員だよ?」
海未「…わかり、ました……」
海未(……穂乃果に言われて気付きました。余りに自然にこの場にいたし…。尚且つ、名前が自然に出てきた…もしかしてあれは……!)
『…海未ちゃん!助けて…!』
海未(……っ!いま…!……気のせい…ですか?なんだか胸騒ぎが…)
穂乃果「はぁ…はぁ…海未ちゃんお待たせー!持ってきたよ!」
海未「ありがとうございます!ことり…まっていて行って下さい…!」
穂乃果「…わっ!はやっ!…穂乃果も心配だから追いかけよう…」
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ことり「きゃっ!…離して…!」
「ううん、離さないよ…だって私、ずっとまってたんだもん」
ことり「だって、そっちは危ないよ!?道もないし…!ことりは行きたくない!」
ことり(凄い力…!手が痛い…。×××ちゃんどうしたんだろう?普段はこんな子じゃ…)
ことり(…普段…?普段って…なに?)
「…はやくいこうよ?ずーっと一緒に遊ぼう」
ことり「………あなた、だれ?」
「……………やだなぁ、×××だよ?」
ことり「………ことりをどこに連れてくの?」
「………楽しいところ……」
ことり「…あなた、幽霊なの?」
「…そうだよ…あははっ!怖いでしょう?ねえ?遊ぼう?遊ぼうよ…死ぬまで遊んで?…ふふっ…」
ことり「…………」
「…怖くて声も出なくなっちゃった?まあいいわ。死ぬまで私と遊びましょう?」
ことり「……こわくないよ…」
「……は?なにいってるの?あなたはもう死ぬんだよ?怖いでしょう?」
ことり「………あなたなんか全然こわくないっ!」
「…は?」
ことり(なんでだろう…本当はこわくてこわくて仕方ないのに…大好きなあの人の言葉を思い出す…)
『おばけはみえないからこわいんです!』
ことり「…ことりには…いるもん…」
「なにが?」
ことり「…可愛くて、かっこよくて…恥ずかしがり屋な……ことりを助けてくれるナイト様が……だから!」
「…意味がわかんない…もういいや、さっさとつれこっと…」
ことり「…お願いっ!助けて…海未ちゃーっん!」
「…………だれも、こないじゃん……ん?これは…足音?こっちに近付いて……」
海未「はぁっ!」
スパーンッ!
「……竹刀…?…ぁっ……っ…」
海未「…おや、一撃で気絶してしまいましたか…」
ことり「…うみじゃーーーんっ!こわかったよぉ!うわーんっ!」
ギュッ!
海未「ことり…!危ないところでしたね…間に合ってよかった…本当に…」
ことり「ことり信じてたもん…!…ひっく…海未ちゃんが…ぅっ…絶対来てくれるって…!」
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「……うーん…」
海未「あ、起きましたか?ごめんなさい、伸びてる間に体を縛らせて頂きました」
「……あ、さっきの…」
海未「あなた、何者ですか?ことりのことさらうつもりでしたよね?存在そのものを消し飛ばされたくなければ質問に答えて下さい」
「…ていうか幽霊を縛るって非常識じゃない?こう、もっと…」
海未「あ、やっぱり幽霊なんですね。驚きです」
ことり「全然驚いてるように見えないよ…」
「おーい、海未ちゃーん!ことりちゃーん」
ことり「穂乃果ちゃん!」
穂乃果「もー!海未ちゃんはやーい!ことりちゃん?大丈夫だった?」
ことり「うん!海未ちゃんのおかげで…」
海未「さて…この幽霊さんですが…どうしましょうか?やはりギルティ…」
「…………ひっ…!」
ことり「ま、まって!」
海未「ことり?」
ことり「ねぇ、幽霊さん。幽霊さんはことりと遊びたかったんだよね?ことり…ずっと一緒は無理だけど、少しだったらいいよ?」
海未「なにを言ってるのですか!もう少しで大変なことになっていたんですよ!?」
「………そこの黒髪ちゃんの言う通りだよ…」
「………私はあなたをこっちの世界に連れていこうとしたんだよ…バカなこと、言うもんじゃないよ…」
ことり「幽霊さん…」
穂乃果「いいじゃん、ちょっとくらい」
海未「穂乃果!?」
ことり「穂乃果ちゃん…」
穂乃果「穂乃果、よくわかんないけどさ。もうその子からはなにかしようって感じはないし…危なくなったら海未ちゃんが竹刀で引っ叩けば大丈夫!だから…ね?」
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海未「…で、幽霊と肝試しですか…。たまに穂乃果のことがわからなくなります…」
ことり「…あははっ…早速仲良くなってるしね。穂乃果ちゃんらしいっ♪」
穂乃果「…ねえ、お菓子食べる?幽霊さんは趣味とかあるの?」
「…食べる…」
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穂乃果「到着ー!」
海未「ビーズとお菓子をもって戻りますよ」
「うん…」
ことり「お菓子どれがいいかなぁ?ことりはチョコレートにしようかな!幽霊さんは?」
「………ねえ?私のこと怖くないの?」
ことり「……うん、もう怖くないよ。幽霊さんは…誰かと遊びたかったんだよね?」
「………っ!…うん。私、クラスでも一人ぼっちで。ずっと昔あなた達と同じように肝試しをやっていたんだけど、途中にね…ペアだった子に置いてかれちゃって……」
ことり「…うん…」
海未「ことり?幽霊さん?戻りますよー」
ことり「あ、はーい!…幽霊さん、そのペアの子…本当に幽霊さんのこと置いていっちゃったのかな?」
「え?」
ことり「……なにか、理由があったのかもしれないよ?」
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穂乃果「ほら!もうすぐスタート地点だよ!」
海未「なんだか長い肝試しでしたね…」
「………あのっ……!」
ことり「幽霊さん?」
「…遊んでくれてありがとう。私はここまでで……」
ことり「…そう、なの?」
「……うん!私、間違ってたよ…今日限りであんなことはやめるね…」
海未「…人様に迷惑をかけてはいけませんよ?肝試し中に驚かす、とか」
「…あははっ…。もう、大丈夫…色々思い出したから…」
穂乃果「んー?そうなんだ?」
「…本当はね、ペアだった子…1番の仲良しだったんだ…」
ことり「え…」
「…けど、肝試し中にケンカしちゃって…それっきり。あなたたちと一緒にいたら…なんだか、仲直りしたくなっちゃった……」
穂乃果「…そっか!友達は大事だもんね!」
「…うん。最後に黒髪のあなた、教えて欲しいことがあるの」
海未「…なんでしょうか?」
「…どうして、この子を見つけられたの?真っ暗な森の中だし、幽霊的なパワーもあって普通見つからないのだけど…」
穂乃果「…そ、そうなんだ…」
海未「…明るかったからです」
「……え?」
ことり「…え?」
海未「あ、いや…恥ずかしいのでこちらへ…」
「…う、うん…」
穂乃果「…あははっ♪」
ことり「…んー?」
海未「…………ひそひそひそ…」
「………そう、なんだ…」
海未「…そうなんですっ♪さて…あなたはどっちですかね?」
「………え?」
海未「…見つけるほうと、見つけられるほう…どっちがいいですか?」
「………私は……」
穂乃果「…どういうこと?」
ことり「…さぁ?」
「……がんばるよ。ありがとう……!」
海未「穂乃果、ことり?帰りますよ?」
ことり「え、でも…」
「…私はもういいから…帰るよ…。みんなと会えて良かった。本当にありがとう…」
穂乃果「…そっか、じゃあね!」
ことり「き、気を付けてね!」
海未「なににですか?…ごきげんよう」
ことり(…ことりたちはそうして部屋にもどっていきました)
ことり(幽霊さん…本当はいい子でよかったなぁ。怖かったけど分かり合えてよかったなぁ)
ことり(…なんて思ってたら、背後から声が聴こえてきて…)
『………みぃーつけた……』
ことり(ことりはちょっと怖かったんだけど、海未ちゃんが手を握ってくれて…)
「よかった…会えたんですね。お友達に…」
ことり(そう言っていたから。ことりは怖くなくなりました…)
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穂乃果「…うぅーん…もうおまんじゅうは……パンが食べたいよぉ……むにゃむにゃ…」
ことり(…もうお布団に入ってから、どれくらい時間がたったかな…)
ことり(…穂乃果ちゃんはグッスリだね。くすくすっ。大好きなパン…夢の中でもたべられるといいね…)
ことり(…海未ちゃんは、寝ちゃったよね?ことりの隣で寝息一つ立てない海未ちゃ………あれ?普通、寝てる時って……)
ことり「……海未ちゃん、起きてる?」
海未「…………はい……」
ことり(………やっぱり起きてたんだ…。ことり、少しお話したいな…よぉーし…)
ことり「…そっち、行ってもいい?」
海未「…はい…」
もぞもぞ…。
ことり「…えへへ///あったかいっ」
海未「暑くないですか?///」
ことり「クーラー付けてるから、これでちょうどいいくらいっ♪」
海未「ふふっ。私もです…」
ことり「…海未ちゃん、今日はありがとう。また、助けてもらっちゃった…///」
海未「いえ…。私がことりのために出来ることはそのくらいですから」
ことり(充分すごいことだと思うのはことりだけかな?)
ことり「…ねぇ、海未ちゃん。覚えてる?小さい時のこと…」
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ことり「…うみちゃん、ことりおばけこわいよぉ…」
うみ「ひるまみたテレビですか?」
ことり「うん…」
うみ「だ、だいじょうぶですよ!おばけはみえないからこわいんです!」
ことり「そうなの?でも、みえたら?」
うみ「それならこわがらないでだいじょうぶです!」
ことり「なんで?」
うみ「ことりのことはわたしがまもります!」
ことり「ほんと!?」
うみ「はい!けんどーもきゅうどーもことりをまれるようにたくさんれんしゅーします!」
ことり「えへへ///うれしいけど、むりはしないでね!うみちゃんもおばけこわかったでしょ?」
うみ「そっ!そんなことないですよぉ…///」
ことり「ふふっ♪やくそくだよ?」
うみ「はいっ!」
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海未「…ふふっ。覚えてますよ」
ことり「…約束…守ってくれたね…///」
海未「…ことり…」
ギュッ!
ことり「う、海未ちゃん?///どうしたの?///」
海未「…ごめんなさい…少しだけ…」
ことり「…うん…///」
海未「……………怖かったのです…」
ことり「…あの子が?」
海未「…違います………あなたを失ってしまうことが……」
ことり「…海未ちゃん…」
海未「…もしかしたら、二度と…ことりの笑顔が見れないかもしれなかった…そう考えたら怖くて…全然眠れないのです…今、こうしてことりの体温を感じることで、ようやく安心出来ます…。私はことりを護れたのだと。あの日の約束を破らなかったのだと……」
ことり「……そっか…。ごめんね海未ちゃん。ことり不安にさせちゃったんだね…」
海未「…いえ、ことりのせいではありません…まだ、私が未熟なだけです…」
ことり「……ことり信じてたよ。海未ちゃんが絶対来てくれるって。ありがとう、海未ちゃん」
海未「…ことり…。ありがとうございます…。なんだか…安心したら………」
ことり「……今日はこのまま寝ちゃおうか……」
海未「…はい…。おやすみなさい、ことり……」
ことり「…おやすみ、海未ちゃ……ん……くぅー……」
海未「………すぅー……」
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海未「…いえ、ことりのせいではありません…まだ、私が未熟なだけです…」
ことり「……ことり信じてたよ。海未ちゃんが絶対来てくれるって。ありがとう、海未ちゃん」
海未「…ことり…。ありがとうございます…。なんだか…安心したら………」
ことり「……今日はこのまま寝ちゃおうか……」
海未「…はい…。おやすみなさい、ことり……」
ことり「…おやすみ、海未ちゃ……ん……くぅー……」
海未「………すぅー……」
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ことり「そう…あの時だよ…!ことりも強くなろうと思ったのは…!海未ちゃんのことを護りたいと思ったのは!」
海未「うぅ…穂乃果…!隠れてこんな写真を…!私も欲しかったです!」
ことり「え!?聞いてた!?今のことりの話きいてた!?」
海未「は、はい…。ですがこの写真…!くっ…!机に飾っておきたい…」
ことり(…海未ちゃんが昔のことりに夢中…。なんだか複雑な気分…)
ことり「あ!そういえばさ、あの時なんていったの?ほら、ことりを見つけられた理由…」
海未「ああ、そういえば当時は恥ずかしくて…言えませんでしたね…」
ことり「今だったら大丈夫でしょ?教えてちゅんちゅんっ♪」
海未(…恥ずかしいことには変わりないのですが…///)
海未「…こういったのです。ことり、耳を貸して下さい…」
ことり「へっ!?」
『暗いからこそ、です。ことりは私にとっての光です…。見失うわけ…ないじゃないですか?』
ことり「……そ、そんなこと言ってたんだ…///」
海未「ふふっ///…さっ、思い出に浸るのはこれくらいにして…お夕飯の買い出しにいきましょうか?」
ことり「えー!ことり、もう少ししたかったなぁー」
海未「では、夕飯を食べてからゆっくりしませんか?」
ことり「ほんと!?海未ちゃん、今日泊まっていってくれるの!?」
海未「では、買い出しの前に自宅に寄らせて下さいね?」
ことり「わーい!わーい!海未ちゃんちゅんちゅんちゅーん♪」
ことり(…思わず海未ちゃんの手を握っちゃいました。一緒にいると楽しくて…ドキドキで…大好きな海未ちゃん)
ことり(…これからなにが起きても…ことりは海未ちゃんのことを信じてるよ…)
ことり(そう思って海未ちゃんの顔を見たら、ちょっぴり恥ずかしそう。いきなり…だったから?なんだか、ことりも恥ずかしくなってきちゃった…)
ことり(…いつまでもずっと。ずーっと一緒にいたい…。そんな気持ちで、胸が満たされていく)
ことり(…なんて幸せなんでしょうか…)
海未「………あ!そ、そういえば!今日は渡したい物があるって…」
ことり「…はっ!ごめんごめん、そうだった…えと、これ!」
海未「…ありがとうございます。開けてもいいですか?」
ことり「うん!」
ガサガサッ。
海未「おお!これは!ことりにそっくりです///」
ことり「えへへー///あまった衣装の材料で作ってて…ようやく完成したんだぁー!」
海未「ことりは本当に器用ですね!ありがとうございます」
ことり「実は2人一組な人形なんだぁー!ほら!ことりの海未ちゃん人形!」
海未「なんだか恥ずかしいですね…///大切にします…」
ことり「うん!ことりも大切にするーっ♪」
ことり(…実はこの人形、ただの人形ではありません。希ちゃんにお願いしてスピリチュアルパワーがこもった御守りなのです!ことりがいないときは代わりに頑張ってね!チビことり人形!)
海未「…では、行きましょうか?何か食べたい物はありますか?」
ことり「ことりは…海未ちゃんが作った、唐揚げが食べたいかな!海未ちゃんは?」
海未「そうですね…。久しぶりにことりが作った卵焼きが食べたいですねっ♪」
ことり「えへへー///」
海未「ふふっ♪」
ことり(というわけで、アルバムはしまって海未ちゃんとお買い物へっ♪)
ことり(…ことり達の思い出はまだまだたーっくさんあるけれど。とりあえず今はここまで…)
ことり(いつかまた、このアルバムを開いた時。一緒に見るのはあなたであって欲しい…)
ことり(そう思うのは、ことりのわがまま…ですか?)
ことり「うふふっ。なーんてねっ♪」
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【ラブライブ!】ことり「わぁー!懐かしいっ♪」
おしまい
以上で終わりです!
見てくださった方、ありがとうございました!
コメントありがとうございます!
またネタ思いついたら書きます!
駄文にお付き合い頂きありがとうございました。
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