P「腰が痛い」 (53)

P「痛つ……あ~、参った」

小鳥「大丈夫ですか、辛そうですけど」

P「いやぁ、ちょっと張り切ったらこのざまですよ」

小鳥(張り切って……腰を痛めた?)

P(大変だったなぁ、段ボール山積みの書類整理)

P「律子は大丈夫かな」

P(俺の仕事なのに手伝わせちゃったもんなぁ)

小鳥「!?」

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小鳥(律子さんと二人で……腰を痛めたって)

小鳥(そこから導き出される答えは一つしかないピヨ!)

小鳥「あ、あの律子さんとは前から……?」

P「ん? えぇ、まぁ先月から」

小鳥「先月!?」

P(書類整理する約束したけど……そんな驚く事かな)

小鳥(まさかそんな前から律子さんが……ぐぬぬ)

…………

春香「う~ん」

春香(……小鳥さんから聞いたけど、プロデューサーさんと律子さんが……)

春香(事実なら祝福したいような……でもやっぱり悔しい!)

小鳥「あいたた」

春香「ん? 小鳥さん、腕どうかしたんですか?」

小鳥「実は腱鞘炎になっちゃったみたいなのよ」

春香「地味に辛いんですよねー。でもなんでまた?」

小鳥「いやぁ、それがプロデューサーさんの……あ、なんでもないわ」

春香「プロデューサーさんの……?」

小鳥(いけないいけない。悔しかったから仕事中にこっそり同人誌書いてたなんてバレたらまずいわ)

春香(何で黙っちゃったんだろう……ハッ! まさか!?)

春香「……もしかして、やっちゃったんですか?」

小鳥「ギクッ……バレちゃったなら仕方ないわね。ごめんなさい、やっちゃいました」

春香(プロデューサーさん……律子さんだけじゃ飽き足らず、小鳥さんにも手でしてもらうなんて)

春香(私の番……あるのかなぁ)

…………

千早「……ふぅ」

千早(最近、事務所の雰囲気が浮ついてるような……春香の様子も変だし)

春香「あ、千早ちゃんおはよう」

千早「おはよう春香……あら?」

春香「ん?」

千早「春香、リボンは?」

春香「プロデューサーさんが使って、そのまま持ってるよ」

千早「プロデューサーが……使う?」

春香(急な撮影でリボンが足りないからって……よっぽど慌ててたんだろうなぁ)

春香「ふふ……あんなに焦ってて、恥ずかしがってるプロデューサーさん初めて見たかも」

千早(そういえば以前音無さんに聞いたことがあるわ。男の人のアレを縛るプレイがあるって……)

千早(それに恥ずかしくて焦ってる……つまり今リボンはプロデューサーのアレに……?)

千早「……春香はそれでいいの?」

春香「汚れちゃうかもしれないって言ってたけど、洗って返してくれればいいかなって」

千早「それはどうかと思うけれど」

春香(千早ちゃんってこういう貸し借りダメなタイプだったっけ?)

春香「ん~、気にしすぎじゃないかな?」

千早(春香……いつの間にかそんな高みに至っていたのね)

…………

亜美(最近、はるるんたちの様子がおかしいと思ったらにーちゃんと……なんて)

亜美(でもあの鈍感なにーちゃんがねぇ……どーせただの噂だよ)

亜美「……と、噂をすれば千早おねーちゃん発見!」

千早「んん……アー……アー……」

亜美「あれ? 喉の調子悪いの?」

千早「えぇ。ちょっと痛めちゃったみたいで」

亜美「喉には人一倍気を遣ってそうなのに珍しいね」

千早「プロデューサーのために頑張り過ぎたみたい」

千早(プロデューサー直々の歌唱指導なんて久しぶりだったからつい無理しちゃったわ)

亜美「にーちゃんのため?」

亜美(……え? それってまさか……)

亜美(心のなしかほっぺも赤くなってるし……となると、喉を痛めた理由って……)

亜美「にーちゃん、優しくなかったの?」

千早「そうね。私が厳しくしてって頼んだから」

亜美「そ、そうなんだ」

亜美(千早おねーちゃん、そういうのが好きだったんだね)

…………

あずさ「はぁ」

あずさ(最近、プロデューサーさんの色んな噂が飛び交ってるけど……)

あずさ(私には何のアプローチもないなんて……)

亜美「痛つつ……にーちゃん、エンリョなさすぎだよー」

あずさ「あら、亜美ちゃん……お尻押さえてどうしたの?」

亜美「あ、あずさおねーちゃん。いやぁ、にーちゃんにこっぴどくやられちゃって」

亜美(イタズラのしすぎで怒られちゃったんだよね)

あずさ「プロデューサーさんが?」

あずさ「お尻をそんなにさすって……よっぽど痛かったのね」

亜美「まぁね。でも、痛いだけじゃなかったからちかたないかなって」

亜美(亜美がケガしそうだったからって叱ってくれたんだもんね。心配してくれてるんだ)

あずさ「痛いだけじゃない……?」

あずさ(痛い以外……も、もしかして気持ちよかったとか?)

あずさ(で、でもまさか亜美ちゃんまで……幾らなんでも早すぎると思うんだけど)

亜美「にーちゃんってやっぱり優しいんだよねー」

あずさ「そ、そうなの~」

あずさ(最近の子は進んでるとは言うけど……アブノーマル過ぎないかしら)

…………

伊織「……」

伊織(もう、変な噂のせいで昨日は眠れなかったわ)

伊織(アイツが事務所のみんなと……なんて。まさかね)

あずさ「ふぅ……もう少し冷やさないと」

伊織「あずさ? 胸を押さえてどうしたのよ」

あずさ「あら、伊織ちゃん。ちょっとプロデューサーさんがね」

伊織「アイツが?」

あずさ(突然声をかけてきたからお茶を零してヤケドしちゃうなんて……恥ずかしいわね)

伊織(……アイツのせいで胸を冷やす?)

伊織(あずさも何だかんだでプロデューサーが好きみたいだし……これって、やっぱりアレよね?)

伊織(む、胸で男の人を悦ばせるっていう……)

伊織「……」

あずさ「伊織ちゃん?」

伊織(ぐぅっ……悔しいけど今の私じゃ……)

伊織(いいえ、成長すればきっと……)

…………

やよい「うーん」

やよい(最近、伊織ちゃんやみんなの様子がおかしいけど何かあったのかな?)

伊織「全くもう、アイツのせいで……」

やよい(あれ、伊織ちゃん……足を拭いて……洗ってる?)

伊織「ホント、最悪。何やってるのかしら」

伊織(街中でアイツを見かけて、足元の水溜りに気付かなくてボチャン、なんて……我ながら情けないわ)

やよい(何か機嫌悪いみたい……プロデューサーのせい?)

やよい(ハッ! そ、そういえば前に小鳥さんが、男の人は足で踏まれるのが好きな人もいるって)

やよい(伊織ちゃんも前からプロデューサーが気になってたみたいだし……)

やよい(……そっか。いつの間にか伊織ちゃん、私よりずっとずーっと大人になってたんだ)

伊織「あら? やよい、そんなところでぼーっとしてどうかしたの?」

やよい「う、ううん! なんでもないよ、おはよう伊織ちゃん!」

伊織「えぇ、おはよう」

やよい(うぅー……今は無理だけど、どんな事したのか今度聞いてみようかな)

…………

真美(にーちゃんが色んな人とあんな事やこんな事をしてるって……)

真美(真美にはそんな事全然ないのに……亜美はどうなんだろ)

やよい「こんな大金……どうしよう」

真美「あれ、やよいっち……お札なんか握ってどしたん?」

やよい「あ、真美。プロデューサーから渡されたんだけど、貰いすぎかなって悩んでたの」

やよい(晩御飯に誘ったら、材料費って言われて受け取っちゃったけど……)

真美「にーちゃんから……?」

真美(……やよいっちの手には三万円。これって、もしかして……)

真美「ね、ねぇ。にーちゃん、それ渡すとき何か言ってた?」

やよい「え? うーんと、いつも美味しいものをありがとうって」

真美(美味しいもの……それはつまりやよいっち自身の事に違いないYO!)

やよい「でも、こんな三万円分の価値なんてどう考えてもないし……返した方がいいよね」

真美「そ、そんな事ないよ!」

やよい「はわっ!?」

真美「やよいっちはそれくらい……いや、もっとずっと価値あるっしょ!」

やよい「そ、そうかな?」

真美「そーだよ!」

真美(……でも、やよいっちにはお金を払ってまで……)

真美(真美はそんなのいらないのに……)

…………

雪歩「はうう」

雪歩(プロデューサーが誰彼構わず襲ってるって噂を聞いちゃった)

雪歩(プロデューサーに限ってそんなはずないけど……あれ? あそこにいるのは)

真美「参ったなぁ、どうしようこれ」

雪歩(真美ちゃんの服、ビリビリに破れてる……)

真美(イタズラ仕掛けようとしたら、出っ張りに引っ掛けて破れちゃうなんて……)

真美(うぐぐ……真美、一生のフカクだよー!)

真美(それもこれも、にーちゃんの机がゴチャゴチャ散らかってるせいだよね)

真美「そう。にーちゃんが悪いんだー!」

雪歩「プ、プロデューサーが!?」

真美「あ、ゆきぴょん」

雪歩「真美ちゃん、それプロデューサーがやったの?」

真美「……まぁ、どっちかというと先に手を出したのは真美だけど」

雪歩「真美ちゃんから!?」

雪歩(という事は合意の上、なのかなぁ。私も積極的にならないとダメなのかな……)

…………

真(なんか変な噂聞いちゃったなぁ。プロデューサーがみんなと……なんていう)

真(でも噂だし。それに少なくとも雪歩は大丈夫みたいだけど……まだ)

雪歩「はぁ、またプロデューサーに埋めてもらうなんて……」

真(あれは雪歩……ん? 埋めてもらった?)

雪歩「これで三つ目……こんな私……ううん! これ以上はダメだよ」

雪歩(場所も弁えずに穴を掘っちゃって、それでプロデューサーに埋め立て手伝ってもらうなんて)

雪歩(うぅ……私、全然成長してないよぉ)

真(三つ……穴……プロデューサーに……)

真「雪歩」

雪歩「ひゃうっ!? ま、真ちゃん!?」

真「ごめん。ちょっと声が聞こえてさ。プロデューサーが埋めたって」

雪歩「う、うん。そうなの。もう三つも。次が来たらどうしようって悩んでたの」

真(三つの穴……それってやっぱり、前と後ろと上?)

真(っていうか、ボクの知らない間にもうそこまで行ってたの!? 全然気付かなかったよ!?)

雪歩「真ちゃんはどう思う?」

真「ご、ごめん。ボクには答えられそうもないよ」

真(雪歩と違って経験のないボクには無理だよ。うわぁぁぁあん!!)

…………

響「うー」

響(プロデューサーがみんなとエッチな事してるって聞いたぞ)

響(本当だったら最低だぞ。でも、あのプロデューサーが……)

真「うーん、大丈夫だよね」

響(?? 真が何故かしきりに脇を気にしてる?)

真「はぁ、参ったなぁ。よりによってプロデューサーに……」

真(昨日の収録、プロデューサーに脇汗を注意されちゃった)

真(あぁ、もう恥ずかしいなぁ。もう二度と対策を怠らないぞ)

響(プロデューサー? プロデューサーが関係してるのか?)

響(そういえば脇が好きな男も多いって、ぴよ子が言ってたな)

真「あれ? 響、そんなところで突っ立って、どうかしたの?」

響「べ、別に何でもないぞ。それよりも、さっきからプロデューサーを気にしてるみたいだけど」

真「うん。昨日はちょっと恥ずかしい目にあったからね」

響(恥ずかしい……これはもう間違いないさー!)

響(プロデューサー、やっぱり変態だったんだな。……でも、脇かぁ)

…………

貴音「ふむ」

貴音(事務所内が浮ついていると思ったら、妙な噂が流れているようですね)

貴音(さりとて所詮は噂……おや、あそこにいるのは響)

響「うぐぐ……」

響(ダンスの練習に熱が入って、身体痛めちゃうなんてカッコ悪いぞ)

貴音「響、今日は妙な歩き方をしていますね」

響「あ、貴音。ちょっと股関節痛めちゃって……」

貴音「なんと」

響「プロデューサーの手前、頑張りすぎちゃったぞ」

貴音(頑張った? 何を頑張って股関節を痛めたと……)

貴音(いえ、あの噂を交えれば答えは一つ……あれは真実だったのですか)

貴音「やはり初めては痛いのですね」

響「初めてじゃなくても痛いものは痛いぞ」

貴音「そうなのですか」

貴音(まさか響がもう幾度も経験があるとは……私が知らない事はまだ沢山あるのですね)

…………

美希(最近、ハニーが色んな人に手を出してるって聞くの……)

美希(でもハニーに限ってそんなはずないの。ないけど……)

貴音「困りましたね、どうしましょう」

美希(あれは、貴音?)

貴音「あんなに暑いとは思いませんでした」

貴音(らぁめん屋の行列に並んでいましたが、こんな事なら日傘を持っていくべきでした)

貴音(まさか髪がこうも痛んでしまうとは……)

美希(髪を梳かしてるの……熱かった?)

美希(そういえば、髪を巻きつけるやり方があるって小鳥が言ってたの)

貴音「おや、美希。何か私に用ですか?」

美希「う、ううん。それよりも、もしかしてそれってハニーが原因?」

貴音「原因というと語弊がありますが、関係してはいますね」

貴音(あのお店を私に紹介してくれましたから)

美希(貴音がそんな風に言葉を濁すなんて……もう間違いないの!)

美希(噂が本当だったなんて……ならミキは? 何でミキは……)

…………

律子「はぁ……」

律子(最近変な空気が蔓延してると思ったら、プロデューサーがみんなと……なんて)

律子(性質の悪い噂ね。困ったものだわ)

美希「あふぅ……もうお腹いっぱいなのー」

律子(美希? ……あれ、何か匂う。まるでイカみたいな)

美希「あ、律子……さん」

律子「ね、ねぇ美希。その、お腹さすってるけど、もしかしてプロデューサーが?」

美希「気付かれちゃった? でも、もうないよ?」

美希(ハニーがお土産でスルメ持って来てくれたけど、ミキが全部食べちゃったの)

律子(男性のアレってイカみたいな匂いだっていうけど……え? あの噂は本当に?!)

美希「すっごく美味しかったよ。欲しいなら、今度は律子さんの分もってハニーに頼んどくけど」

律子「!? い、いいわよ別に!」

美希「?? 何でそんなに大声……やっぱり食べたかったの?」

律子(何で美希はこんなに平然と……こ、これが持つものの余裕だというの……!?)

…………

高木「うーむ」

高木(最近、彼が事務所の女性陣をとっかえひっかえしているという噂がある)

高木(勿論、私は彼を信じているが……ここは確認せざるを得ないな)

高木「あー、律子君。ちょっといいかな」

律子「はい、何でしょう」

高木「小耳に挟んだんだが、君が彼と……それにみんなも……その、だね」

律子「!? ……気付いていたんですか」

高木「なに!? やはり本当なのかね!?」

律子「はい」

律子(私がみんなの協力の下、アイドル復帰を考えている事……亜美か真美辺りが漏らしたのかしら)

律子「黙っていてすみませんでした。もう少し落ち着いてから話そうとは思っていたんですが」

高木「い、いや。私に確認を取る必要はないんだがね」

高木「律子君は……いや、みんなはそれで納得しているのかね」

律子「正直、最初は私も乗り気ではなかったんです。でも、色々悩んだ結果、今は納得しています」

律子「それに、この話はプロデューサーやみんなから望まれた話ですから」

高木「そう……なのか」

高木(みんな納得済み……最近の子は凄いねぇ……)

…………

春香(最近、プロデューサーさんが毎日色んな子をとっかえひっかえしてるらしい)

千早(私を除いて、だけど……)

伊織(何で私はダメなのよ)

やよい(みんな黙ってるけど、何考えてるんだろう)

あずさ(やっぱり若い人がいいのかしら)

真(もっと女の子らしくした方がいいかのかな)

雪歩(積極的にならないと……頑張れ私)

亜美(そーいえば真美はどうなんだろ)

真美(亜美は……)

響(うがー。沈黙が重いぞ!)

貴音(ですが、今日はここに全員います)

美希(これならハニーは誰にも手は出さないの……ミキにもだけど)

高木「いやぁー参った参った」

律子(!? 社長?)

高木「アイタタ……腰が痛い」

小鳥「!?」

高木「全く、彼にも困ったものだ」

765プロ女子全員「!?!?!?」




P「最近みんなの視線が冷たかったり熱っぽかったりする……」

P「俺、何かしたか……?」




終わり

読んでくれた方、ありがとうございます。

ゆる~く楽しんでくれていたら幸いです。

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