久x咲
季節外れのバレンタインものです
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~バレンタイン 昼休み 部室~
ガチャ
久「ふぅ、大漁大漁……。さて、咲に見つからない内に隠さないと」
「何を隠すんですか?」
久「何ってチョコだ――
「へぇ……いっぱい貰ったんですね」
――ったらいいなーって思ったりなんかして……」ダラダラダラ
咲「紙袋2つですか。そんなに食べたら虫歯になっちゃいますね」
久「ち、違うのよ咲。これはあなたと食べようと思って……ほら」
咲「ありがとうございます」
久「どういたしまして」
咲「なになに……竹井先輩へ」
久「」
咲「はぁ……」
久「ごめんなさい」
咲「ダメですよ? お手紙を他の人に見せるのは。久さんの優しいところは好きだけど、それで他の人の気持ちを蔑ろにするのは、哀しいです」
久「咲……」
咲「信頼してますから」
久「咲~、私の嫁~!」ギュー
咲「わっ、久さん///」
久「……」
咲「……」
久「……」
咲「――さ、帰りましょうか」ソソクサ
久「……待って、咲はどうしてここに?」
咲「……歩きで?」
久「そんなお約束はいらないわ」
咲「ひ、久さんが来るかなーって……」
久「……」
咲「実はストーキングを……すみませんベッドの下です」
久「へー、咲もたくさん貰ったのね」ジト-
咲「と、友チョコですよ? 私にだって人並みに友達はいるんですから」
久「……ふーん」
咲「ほ、ホントですよ?」
久「インターハイ格好良かったものねー。他にも姉妹で雑誌の表紙飾ったり」
咲「は、恥かしいので思い出させないで下さい……」
久「どうしようかしら。さっきはさんざん私の事いじめてくれたし――」
クイッ
久「そろそろこの可愛らしい口から、本当の事が聞きたいわね」
咲「~~っ///」
久「ん?」
咲「ごめんなさい……」
久「そう、いいこね」ナデナデ
久「まったく、お互い彼女がヤキモチ焼きだと苦労するわね。まぁ、そんな重さが心地良いのだけど」
咲「私は久さんほどヤキモチ焼きじゃないです」
久「ええ、そうね。さっきだって私が妬いちゃうくらい立派だったわ」
咲「……べつに私だって言いたくて言ったわけじゃ……」ボソ
久「ふふっ」
咲「も~、笑わないで下さい!」
久「はいはい、ごめんなさいね? それより、もう授業始まってるわよ? それともいっしょにサボる? 私は自由登校だからいいけど」
咲「……」
久「冗談よ、そんなに真剣に悩まないでちょうだい」
咲「でも……」
久「しょうがないわね……チュ」
咲「ん……」
久「いってらっしゃい。また放課後にね?」
咲「……いってきます」
久(半分教室に置いてきてよかったわ)
~放課後~
和「皆さんにチョコレートケーキを焼いてきました」
優希「さすがのどちゃん!」
咲「おいしそう……」
久「本当、大したものだわ」
京太郎「うひょー、俺も貰っていいのか!?」
まこ「うちで売りださんか? 女子高生の手作りバレンタインケーキ、一切れ700はとれるか」
和「そんなに大したものじゃ……それにまだ食べてもらってませんし///」
咲「んーん? ほんとにすごいよ。それに和ちゃんなら味も保証されてるし」
久「……」
和「あの、咲さんには上に載ってるチョコを……///」
咲「わぁ、ハート型だ。かわいいね。これじゃあ私のなんか、渡しにくくなっちゃうよ」
和「いえ、私は咲さんに貰えるなら、何だって///」
咲「ほんと? じゃあこれ。和ちゃんほど美味しくないと思うけど……」
和「あ、ありがとうがざいます。大切にしますね///」
咲「もー、早く食べないと融けちゃうよ?」
久「……」
久「はい、切り分けたわよ?」
和「すみません、竹井先輩。ありが――っ!」
咲「あー! 久さん、それ私が貰うチョコ」
久「え? ごめんなさい。6人いるから六等分した方がいいと思って」
和「」
まこ「さすが元部長じゃ……」
優希「おい犬、逃げるじぇ!」
京太郎「」ガクブル
まこ「わしも連れてけ!」
咲「えっと……うん、和ちゃん、おいしいよ?」
和「そ、それなら良かったです」
久「うん、美味しいわね」
和「こんな事もあろうかと、もう一つつくって来てました」
咲「? こんな事?」
和「いえ、とにかくどうぞ」
咲「うん、ありがとう。お返しに明日何かつくってくるね?」
和「それなら一緒にお昼しませんか?」
久「面白そうね、私もいいかしら?」
咲「じゃあ、みんなで交換っこしませんか?」
和「それなら私は、あの時と同じサンドイッチを」
咲「うん……なんだか懐かしいね」
和「ふふ、そうですね///」
久「……咲、口にケーキ付いてるわよ? ほら」
和「な、付いてな 「ん……ほんとだ。えへへ、ありがとうございます」
久「咲、あーん」
咲「和ちゃんの前でそれはちょっと/// ティッシュありm 「時代はエコよ」 ん~~っ」
和「」
咲「んむっ、ひ、ひひゃひゃん!?」
久「ちょ、ちょっとくすぐったいわね……あ、でもなんか癖になりそう///」
咲「ぷはっ、久さん!?」
久「ごめんなさい。つい夢中になっちゃって……ペロ」
咲「舐めないで下さい!///」
久「だって、和とふたりで楽しそうにしてるから……」
咲「? 和ちゃんは友達ですよ?」
久「はぁ……その鈍感さは嬉しいけど、ちょっと気の毒になるわね」
咲「?」
久「なんでもないわ。そろそろ帰りましょ?」
咲「和ちゃんは?」
久「少し寝てから帰るって」
咲「そうですか。じゃあ毛布をかけてから……と」
久「……あ、そうだ。これから咲の家に寄っていいかしら?」
咲「はい、いいですよ?」
久「……」
咲「どうかしたんですか?」
久「いえ、実はその……つくって来たんだけど、がらじゃないかなーって……」
咲「もしかして手作りですか?」
久「……そうよ悪い?」
咲「いいえ、嬉しいです」クス
久「咲、あなた時々私のこと子供扱いしてるでしょ?」
咲「い~え」
かん
ありがとうございました
咲久増えろ
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