運命の二人 【とある魔術の禁書目録SS】 (28)
「こんな世界滅んでしまえ」
灰色の空を見上げ、その少年は無意識のうちにつぶやいた。黒い中学の学ランに身を包んだ、ツンツン頭の小柄な少年だった。
彼の手には、赤黒い血。テカテカと鈍い輝きを放つ赤い液体に、固まりかけた黒いものが混じっていた。
少年の目はうつろだった。空を見ているようで、実は何も見ていないような。
目の働きとして視界にあるものを映しながらも、彼の意識は目に映る全てに関心が無いようにみえた。
少年の足元には、六人の男が倒れている。顔や手足から血を流しながら、全員が例外なく意識を失っていた。
男たちの中には、派手な髪の者もいれば、身体のあちらこちらにピアスをしている者もいる。スキルアウトと呼ばれる彼らは、この街の不良である。
能力の強さで無意識のうちに差別されるこの街で、無能力者は全員が落ちこぼれの烙印を押される。
まさしく、良くないと書いて不良。それは、使えなくなった家電類や欠陥のある道具となんらかわりない、不良品だ。
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そんな彼らが荒んでしまうのはしかたがないことなのかもしれない。
彼らは日々己の劣等感と戦い続けるあまりに、いつしか善悪の境界線を見失ってしまう。
ぶつけようもない怒りや悔しさを、それでもどこかにぶつけたくて、犯罪に手を染めてしまう。
彼らが行っていたのは、能力者狩りと呼ばれる社会問題の一つだった。その名の通り、嫉妬の対象である能力者を襲う行為。
いくら能力を持った人間であっても、複数人に襲われては勝ち目がない。そのことに目をつけた彼らは、能力者狩りを毎日のように行っていた。
持つ者の存在は、持たない者にとってはそれだけで暴力なのだ。能力者がいるから無能力者という言葉が生まれる。
自分たちが荒んでしまったのはお前たちのせいだ。暴論だとは自覚しつつも、彼らはやめることができなくなっていた。
今日は、彼らにとってイレギュラーな一日だった。ターゲットにした男子中学生が、あまりにも強すぎた。取り囲まもれても顔色一つ変えない少年の姿に、彼らは恐れを抱いた。
恐れは、すぐに劣等感と結びつく。体格の劣る相手に対して恐怖するのは、自分たちの無能さを自覚することになってしまう。
認めたくない。彼らは無意識のうちに、恐怖から目をそらすために少年を襲った。ある者は鉄パイプを振り下ろし、ある者は金属バッドを振りかざし、ある者は隠し持っていたナイフを
構える。
それでも、全く届かなかった。真の強者を前にすれば、小手先の道具など玩具に過ぎない。自覚した時、既に彼らは血だまりの中に沈んでいた。後には自嘲と劣等感しか残らない。
少年は、足元に横たわる男たちを踏み潰しながら歩いて行く。行き先は決めていない。もとより、家を出た瞬間から行き先なんてなかった。
ただ家にいてもつまらない。家から出たとしてもつまらないことには変わらないが、家にいるのは嫌だった。
部屋はどこぞのバカに荒らされていて、飛び散ったガラスで足の踏み場もない。家にいればそれだけで、自分の不幸を思い知らされてしまう。
人生なんてこんなもの。物心ついた時から疫病神と罵られ、しかしその言葉が的外れではない。幼かった少年にとって、その事実は重すぎた。
慰めてくれる両親の言葉ですら、取り繕った偽善(ウソ)にしか聞こえなかった。
だって、彼らの言っていることは本当じゃないか。僕がいるだけで本当に不幸が襲ってくるじゃないか。
『学園都市にいけば―――』
両親がすがったたった一つの、そして最後の希望。学園都市にいけば、何かが変わるかもしれない。
少年は、笑顔で両親と別れた。それは、彼なりの思いやりだった。自分が幸せだとわかれば、彼らは笑顔になるはずだから。
実際、学園都市に来ても何も変わらなかった。
襲われた回数は、一ヶ月で数えるのをやめたほど。もういちいち何故襲われているのかを考えるのも馬鹿らしく思えてくる、そんな日常。
だがそんな日常も、当たり前になっていけば、人間という生き物はいくらでも順応できる。
頭を抱えて逃げ惑い、頭を下げて許しを請い、物陰に隠れてビクビクすることしか出来なかった少年は、はじめに抵抗を覚えた。
その度に返り討ちにされ、ひどい怪我を負い、悔しさを覚える。何度も殴られれば、それすらも日常になる。
幼い少年でも、九九回殴られれば、一回交わすことができるようになる。九九回攻撃を外せば、一回攻撃を当てられる。
そのうち、殴られないためにはどう動けばいいか体が覚えた。攻撃をかわせば、次は自分が攻撃をする番だ。そうやって、彼は不幸に順応していく。
何もかもが日常になって、身体は慣れしまっても、心だけはどうしようもない。
道を行く学生達が当然のように過ごす日常が、彼には眩しかった。学校へ通い、友だちと過ごすただの日常が。
憧れる度に自分が惨めに思えて、開き直って不幸な日常へと舞い戻っていく。
『クズはクズだ』。目についたクズは、彼にとって憂さ晴らしの調度いいマトだった。
目につき次第叩き潰す。彼が日々行っているのは無差別スキルアウト狩り。
能力者狩り、無能力者狩りと並ぶ、学園都市が抱える社会問題の一つである。彼らを潰したとして、街には良い結果しかない。口では悪いことだと唱えても、実際は違う。その証拠に、
この噂に感謝している学生は大勢いた。
心の奥でヒーローを気取っている、この時間は悪くない。少年は飢えた獣のように、今日もまた薄暗い路地を闊歩する。
「クソッタレが。落ち着いてコーヒーも飲めやしねェ」
転がった缶コーヒーの口から漏れる黒い液体を名残惜しそうに眺めながら、少年は怒りの滲んだ声で呟いた。
特徴的なTシャツに身を包んだこの少年を例えるなら、白い悪魔という表現がピッタリだろうか。
白く透き通った肌に、白くしなやかな髪が伸びている。ただ、赤くギラつく攻撃的な目だけが異質だった。
少年は、倒れた八人の男たちの手足を踏み砕きながら歩く。昏倒した彼らは声一つあげなかったが、彼らの手足の骨は確実に砕け散っていた。
医師の腕次第では元に戻る可能性もあるが、まず無理だろう。
倒れた人間に追い打ちをかけるこの外道な行為には、再び襲われるリスクを抹消するという狙いがあった。もっとも、それが気休め程度にしかならないほどに、襲ってくる相手には一貫
した幾つもの心当たりがあるのだが…。
一方「くっだらねェ…今に始まったことじゃねェっつーのによォ」
その声は、自分に向けられていた。
彼を襲ってくる人間の心当たりは、たったひとつ。だが、その一つが膨大だった。彼を襲ってくる人間の目的は共通している。
学園都市最強になるため。
こんなくだらない目的のために、毎日何人もの刺客が襲ってくる。来る日も来る日も、例外なく。襲ってくる一〇〇人を潰したところで、またすぐに誰かが襲ってくる。
学園都市最強の座は、彼らには相当美味しく見えるらしい。
(つーか、だからオマエらは三下なンだよ)
少年の思考は続く、
(学園都市最強の超能力者。俺は一番強いから最強なンだよ。一番強いやつにどォやったら勝てるって思ったンだァ?あァ?)
そう、そもそも彼らはわかっていない。少年は、一番強いから学園都市最強と呼ばれているのだ。
そんな彼に、一体どうやって勝てるというのか。実際、この一戦は勝負にすらならなかった。横たわった彼らは、自分が傷つくことはあっても、少年に傷をつけることは出来なかった。
だから地面に転がっている。少年の身体には傷どころか、汚れ一つ見当たらない。
襲ってきた全員が、勝てないと自覚しているはずなのに奇襲は続く。理由は簡単だ。
ともすれば勝てるかもしれない。そんな根拠もない可能性を彼らが信じているからだ。そんなイメージを払拭できない限り、今後一生奇襲は続く。
それは、絶対に自分が幸せになれないことを意味していた。
死ぬまでずっと襲われ続ける。
そんな人間が、一体どうやったら幸せになれるというのか。
少年はこの世界が嫌いだ。なんで自分ばかりがこういう目に合うのか、昔はよく嘆いていたな、と少年は思い出す。
今でも心の奥では叫んでいる。でも、どうしようもないことがわかってしまった。彼は子供じゃない。人生に見切りをつけるには十分だった。もう打開策は―――ない。
わかっていても、こんな人生から抜け出したい。そんな一つの儚い願いを必死に噛み殺しながら、少年は歩いて行く。
一方「このクソッタレな人生を、死ぬまで歩いて行けって言うンだろ…」
誰にともなくつぶやかれたその言葉は、ともすれば神様に向けられていたのかもしれない。
一度目の投下は終了
あら。内容説明貼ってませんでしたね。
えっと、ホモじゃなく友情です。
少なめ投下します。
上条当麻は、今日も薄暗い路地裏をハイエナのように歩き回る。憂さ晴らしに餌を求めて鼻を鳴らす。
光の当たらない路地は、今日も湿っぽい嫌な空気が漂っていた。空気が回らないせいか、淀んだ空気には下水道のような匂いが混じっている。
クズにはお似合いか…。上条は小さく嗤った。両手を広げたくらいの細い道は視界が限られているため、嫌でも両側に並ぶ頭の悪そうな落書きが目に入る。
上条「この科学の街で、スプレーで落書きかよ…。落ちこぼれってやつは外も中も変わんねぇな。外の事なんて覚えてねーけど」
赤や黄色といった派手な色で書かれた文字を見て、上条はため息をつく。
見下し、心のなかで罵倒するが、彼らと少年の間に大した差はない。ただ世の中が気に入らないのだ。
だから憂さ晴らしをする。
(あー、結局。俺のやってることも一緒みたいなもんか…)
改めてセンスの欠片もない落書きを見て、上条は落胆する。転がっていたスプレー缶を踏みつけ、派手に転ぶ。
大きな絶叫の後、ポケットに入れていた携帯や財布といった私物が地面に散らばった。
湿ったコンクリートの硬く冷たい感触が、直接肌で触れている顔や手足に伝わってくる。口の中に生臭い血の味が広がった。
上条「不幸だ…」
強打した顎をさすり、立ち上がって身体中の汚れを払う。落書きを上書きするように、口内に溜まった血を吐き捨てる。
上条は携帯だけをポケットに入れ直すと、落とした財布を踏みつけて歩き出した。
財布は紛れもなく自分のものだったが、少年は拾わない。拾う必要がなかった。
どうせ今日も財布を拾うだろうなー、と簡単に予想できたからだ。
自分から襲ったとしても、襲われたとしても、倒した不良から財布を奪うのが上条の日課だった。おかげで、上条は金銭面で苦労したことがない。
もっとも、それ以外は苦労の連続であるのだが。
上条は足元に注意を向け、転がった空き缶を避けながら進む。
外より2,30年分科学は進歩しているというのに、人間は全く進歩していない。
上条「ゴミはゴミ箱にって。それくらいのこともわかんねーのかよ」
上条「もっとも。この街なら清掃ロボのほうがメジャーか」
なんとなく放置された空き缶を蹴っ飛ばす。カコン、と。小気味のいい音を立て飛んでいった西瓜紅茶の空き缶は、向かい側から歩いてきた集団の一人にクリーヒットした。
赤く染めた短い髪を逆さまに被った野球帽に収めている、どこからどう見てもこの街の不良品。不良品の集団だった。
上条「お前ら、廃品回収でもやってんのか?」
上条は待ち焦がれた出会いに口元を歪め、不敵に嗤う。
足元に転がったいくつもの空き缶を蹴っ飛ばし、開戦の狼煙を上げた。
一方通行は行きつけのコンビニを出ると、袋から取り出したブラックコーヒーを一気に煽った。
ゴキュ、ゴキュと、まるでスポーツドリンクを飲んでいるかのように、あっという間に200mlの缶コーヒーを空にする。
少年は手に持った空き缶をロボットに投げつけると、再び行くあてもなく歩き始めた。昼前の学園都市は、今日が平日だということも相まってほとんど人がいない。
無人の路上に、カツカツと自分の足音だけが響く。なんとなく世界に一人取り残されたような疎外感を感じたところで、一方通行は小さく自嘲気味に嗤った。
(疎外感なら毎日感じてるっつーの)
常に他人から忌み嫌われ続けてきた少年にとっては、誰もいない今のほうがはるかに楽だった。
襲ってくる馬鹿な不良(スキルアウト)もいない。自分の他には誰も居ない。
望んでいるのに、はっきりそれが良いとは言えなかった。
またしても、一方通行は自身を嘲るように嗤う。
(俺はまだどっかで救いを求めてるみてェだな…くっだらねェ)
結局、彼は学園都市最強の超能力者である前に、ただの少年だった。
ただの少年は、ただのつまらない日常が欲しかった。
いつもこの道を歩いている学生たちがおくる、当たり前のような日常が。
朝起きて、つまらないなんて言いながら学校へ行って、友達と過ごす。テストの結界に一喜一憂したり、放課後にはファミレスで駄弁ったりもする。
血なまぐさい自分の日常とは似ても似つかない。
羨ましい、なんてらしくない台詞を心のなかにしまい込むと、まだ自分がちゃんと人間らしくあることに安堵する。
どれだけ他人を傷つけても、荒んだ生活を送っていたとしても、少年の中には人の心があった。
目を伏せて歩く少年に、急に横合いから声がかけられた。
声はすべてを物語る。一方通行は声を聞いただけで、男がどこかの研究所の人間だとアタリをつけた。
顔だけで振り返ると、サングラスをかけたガタイのいい男が立っていた。胡散臭い外見とは似合わないフォーマルなスーツに身を包んでいる。
少年は面倒くさそうな声で、
一方「どこの研究所の使いだ?」
男はサングラスの奥の目を一瞬だけ細め、
男「なぜ、そう思う?」
判断材料を与えたつもりはないが?男は目だけでそう語っていた。
質問に質問で返された一方通行は少し苛ついた態度で怪訝そうに眉を下ろすと、
一方「俺に近づいてくる奴なンざ、俺を分析して甘い汁吸おうって輩か、学園都市トップの座を狙ってつっかかってくるバカどもと決まってるからな」
淀みなく、吐き捨てるように答えた。男の瞳が感心したように光る。一方通行にしてみればくだらない、単純な思考だった。
目の前の男はたった一人だ。単純明快なことに、答えはそれで決まる。どんな馬鹿だろうと、今までたった一人で向かってきた人間はいない。
不良なんてどいつもコイツも同じだ、と少年は胸のなかで悪態をつく。
たった一人で近づいてくるということは、戦闘を想定しないということになる。だったら二択に一択のうち、答えは残りの一択しかない。
男は納得したように頷き、単刀直入に本題を切り出した。
男「絶対能力に、興味はないかい?」
一方通行は止まっていた足を動かす。聞いて損したとでもいうように、男を置き去りにして一人で進んでいく。
話を聞く気はない。少年は背中でそう語っていた。
が、男は声をかける。
男「確かに君は最強の能力者だ。だが…、」
一方通行は未だに話を続けようとする男に嫌気が差し、さっさと音の反射をして声を反射しようと―――
一方「あァ?今なンっつった?」
少年は再び足を止め、今度は体ごと振り返った。男をは満足そうに笑い、再び口を開く。
男「最強止まりでは君を取り巻く環境は、ずっとそのままなのだろうね…」
男は、暗に可能性を示唆していた。
まるで絶対能力者になれば、環境を変えられるとでも言うように。
何人もの馬鹿が襲ってきた。部屋を荒らされた回数は数え切れない。
―――どいつもこいつも、俺がいねェときを見計らって部屋を荒らしやがるンだ。臆病者のクセに。
(変えられる…?)
一方通行は、くだらない…と言えない。止まった足を再び動かすことが出来ない。
それが後ろの男の思惑だとわかっていても、切り捨てることが出来ない。
誰もが笑うだろう。学園都市最強の能力者は、人生に嫌気が差して、そこら中に転がっている平穏、ただそれだけが欲しくて足を止めているのだから。
男「最強の先にある、絶対的な力ならば。或いは…」
ちょっとお風呂入ってきます。続きはまたあとで
路地裏は、途中幾つもの道とぶつかり、その度に枝分かれして蜘蛛の巣のように広がる。
上条当麻が選び、進んできた道は、とうとう光の当たる大通りへとぶつかった。道の脇には電柱の代わりに建てられた風力発電が、風を受けてプロペラを回している。
眩しそうに目を細める少年の前を、駆け抜けるように三台の清掃ロボが横切っていった。
まるで絵本の中ような未来都市の光景も、この街の人間にとっては既に日常だ。初心はもう忘れてしまっている。
日は高く登り、人通りの少ない道を明るく照らしていた。
後三時間もすれば帰宅途中の学生たちでごった返すであろう大通りには、上条を含めてもざっと一〇人程度しか見当たらない。
これもまた、上条にとっては日常の一コマに過ぎなかった。
なんとなく無駄食いでもすっかな―っ、と上条はコンビニを目指して歩き始める。学生服のポケットは奪った財布でパンパンに盛り上がっていた。
もし、財布の中に彼らのIDカードが入っているとしたら…。
上条は思案し、やがて手を合わせて拝んだ。奴らの不幸など知ったことではない。今は自身の空腹を満たすことのほうが重要だった。
上条は通りにある適当なコンビニを見繕うと、そそくさと入店した。
テキトーに食料と飲み物を買い込むと、巻き上げた財布で支払いを済ませる。一切の罪悪感もない。
ろくでなしに育ってしまったことを心のなかで両親に詫び、お釣りも受け取らずに店を出る。
そして、出会った。
偶然にも、きっかけになる一人の少女と。
ボスッと、何かにぶつかった。大したことのない衝撃だったが、少年が手に下げていたコンビニの袋が地面に落ちる。
何を勘違いしたのか、やってきた清掃ロボットが上条の昼食をゴミを扱うように吸い込んだ。
上条「…………おい」
上条「ぅおいッッ!!テメェッ!今何を呑んだと思ってやがる!返せコラァァ!!」
少年は激昂し、ビシッと効果音のつきそうな勢いでロボットに指をさす。
掃除ロボは彼の声など意に介さぬ様子で、そそくさとその場を立ち去っていった。
別に買い直せばいいだけの話だが、あまりにも納得がいかない。上条は道の奥へ消えようとする清掃ロボットに小石をぶつけようとして、
「ロボットに声をかけても、返事は期待できませんよ?とミサカは無知なあなたに説明します」
ふいに、横合いから無機質な声がかけられた。
見れば、さっきぶつかったばかりの、そもそもの発端となった少女がそこにいた。
投下終わりです
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