結衣「恋愛シミュレーションゲーム」(187)

京子「おっす!ひまっちゃん!」

向日葵「あら歳納先輩こんにちは」

京子「こんなところで何してるの?」

向日葵「櫻子を待ってるんですの。全く、またあの子ったら教室に忘れ物をしたらしくて……そそっかしいったらないですわ……」ブツブツ

京子「さっすが!今日もラブラブだねぇ~」ニヤニヤ

向日葵「なっ……!///ラブラブってそんなんじゃ……///」

京子「またまたー!聞いたよ?ひまっちゃん、ちっぱいちゃんと付き合ってるんでしょ?」ニヤニヤ

向日葵「うっ……///吉川さん達、もう先輩方にお話されたんですか……///」

京子「おう!バッチリ!いや~後輩に先越されちゃうなんてね!悔しい!お幸せにね!」

向日葵「あ……ありがとうございます///」

京子「それじゃ私これからごらく部だから!まったねー!」

向日葵「あっ、はい、ではまた……」

ーごらく部ー

ガラッ

京子「遅れてごめーん!いやー……先生ったら宿題忘れたぐらいでどんだけ長い説教するんだよー……ってあれ?結衣だけ?」

結衣「遅いよ京子……」

チュッ

京子「ふぁ……ちょっ、結衣ぃ……ここ学校……ちゅっ……」

結衣「ちゅっ……はぁ……いいだろせっかく久しぶりに部室で二人っきりになれたんだしさ……」

京子「そういう問題じゃ……」

結衣「それに……」

クチュ

京子「あっ……///」

結衣「このままじゃ京子も辛いだろ?」

京子「もう///結衣のばか///エッチスケッチワンタッチ!」

結衣「懐かしいなそれ……」

京子「んん……結衣ぃ……私っ!もう……」クチュクチュ

結衣「いいよ……イッて……私に可愛い顔見せて?」クチュクチュ

京子「んあぁっ!ゆいぃい!ゆい!」ビクンビクン

京子「はぁ……はぁ……」

結衣「気持ちよかった?部室でするのは」チュッ

京子「んちゅっ……はぁ……別に……部室なんて自分の家のようなものだし」

結衣「完全に私物化してるな……」

京子「ねぇ、そんなことよりもさ!」

結衣「何?」

京子「いつになったら私達の事、みんなに話すの?」

結衣「……まだダメだよ」

京子「何で!?ほらっ、ひまっちゃん達だって普通にあかり達に話してたし、あかり達もそれを祝福してたじゃん!」

京子「私……これ以上あかりやちなつちゃんに隠し事していたくない」

京子「……それに」

京子「ちなつちゃんは結衣の事が好きなんだよ……?分かってて知らないふりしてこんな優柔不断な事、私は結衣にしてほしくない……」

結衣「……分かってる……分かってるけど無理だよ……私達が付き合ってるなんて……同性愛者だなんて……きっとあっという間に学校中の噂になっちゃうよ」

京子「そんなっ!あかり達は無意味に言いふらしたりなんてしない!」

結衣「信用できない。現に聞いてもいないのに古谷さん達の事を話してきたのはあかり達じゃないか」

京子「それは……私達だからでしょ!?最近は生徒会のみんなとも仲がいいし……だから」

結衣「私は!!誰にどう思われようと関係ない……京子の事が好きだしその気持ちに嘘はないから」

結衣「でもっ!ダメなんだ……京子が悪く言われるのだけは……」

京子「結衣……」

結衣「分かったらこの話はおしまいだ……さ、帰るぞ。下校時刻とっくに過ぎてる」

京子「……うん」

ー結衣のマンションー

綾乃「あっ……あん……船見さんっ!……そこはだめぇ///」

結衣「綾乃はクリトリスいじられるの大好きだよね」

綾乃「ちがっ……///船見さんのいじわる……///……んんっ///」

結衣「いじわるなのは綾乃だよ。いつになったら結衣って呼んでくれるの?」

綾乃「だって……///まだちょっと恥ずかし……ああっ///皮剥いちゃやだぁ……///」

結衣「ふふっ……やっぱり綾乃は可愛いなぁ……」ピチャピチャ

綾乃「あっ!///あんっ……船見さ……ゆ……いっ!ああああああああ!!」プシャアア

結衣「綾乃……」チュッ

綾乃「ふぇ……ごめんなさい……またいっぱいお布団汚しちゃった……」

結衣「気にしなくていいよ。それよりさっき……」

綾乃「気のせいよ!///」

結衣「……まだ何も言ってないんだけど」

綾乃「あっ……///えと、ごめんなさい///」

結衣「なんで謝ってるの」クスッ

綾乃「だって……///」

結衣「好きだよ綾乃」

綾乃「……!船見さん……私……」

結衣「分かってるよ。綾乃がまだ京子の事が好きなのは」

綾乃「ごめんなさい……ごめんなさいっ!……こんなこと良くないって分かってるのに私……!」

綾乃「歳納京子に彼氏が出来たって聞いてそれでっ……」ポロポロ

ギュッ

結衣「大丈夫。大丈夫だよ。どんなに時間がかかっても私が京子の事、忘れさせてあげるから」

綾乃「でもっ……!」

結衣「言っただろ?私は綾乃が好きなんだ。綾乃が悪いんじゃない。これは私のわがままなんだよ。だから今はダメでも必ず綾乃を振り向かせてみせるからね」ニコッ

綾乃「船見さん……///」ドキッ

結衣「…………」

結衣(私は退屈していた)

結衣(毎日が同じ事の繰り返し)

結衣(ただなんとなく学校に行って部活もせずにごらく部でだらだらと時間を潰すだけの毎日)

結衣(漫画やアニメのように特別な何かが起こるわけもない毎日)

結衣(……一月前までは)

結衣(たまたまなんとなく買ってみた中古の恋愛ゲームが私の毎日を変えるきっかけとなった)

結衣(内容は主人公が学校中の女子を次々とおとしていき更にその全員とバレないように付き合っていくというものだった)

結衣(画面の向こうの馬鹿女どもは自分が騙されているとも知らず主人公の為に貢ぎ、時には体を張り最高の笑顔を向けるのだ)

結衣(それがとても愉快で快感だった)

結衣(……しかしゲームをプレイするうちに段々と物足りなく感じるようになっていった)

結衣(限られた選択肢の中からではなく私ならこうするのに、私ならこんな失敗はしない、私なら、と)

結衣(いつしかこれが現実のものだったらと考えるようになっていた)

結衣(そう……これが現実なら退屈な毎日に終止符を打てる……)

結衣(そう思ってからの行動は早かった)

結衣(まずはちなつちゃん、次に京子、そして綾乃)

結衣(三人ともびっくりするほどちょろかった)

結衣(元々私に好意を持っていたちなつちゃんと幼馴染の京子、そしてその京子が好きな綾乃)

結衣(私が少し甘い言葉をかけてやれば三人ともイチコロだった)

結衣(正直拍子抜けしていた。あまりにもあっさりいきすぎたから)

結衣(足りなかった。私が求めていた刺激はこんなものじゃない)

結衣(次は簡単には自分の事を好きになってくれない子がいい)

結衣(いつしか私は隠れてハーレムを作ることよりも誰かを調教してやりたい、屈伏させたい)

結衣(そう思うようになっていた)

綾乃「……さん……船見さん!」

結衣「……えっ?ごめん何?」

綾乃「ちょっとどうしたの?さっきからぼーっとして……」

結衣「ごめんね、なんでもないよ」

綾乃「あっ……そっか、ごめんなさい……やっぱり美味しくなかった?私の作ったご飯……」シュン

結衣「そんなことないよ!本当にちょっとぼーっとしちゃってただけ。……あっ、このほうれん草のお浸しおいしいね。綾乃は良いお嫁さんになれるよ」

綾乃「そ、そうかしら……///ありがとう///」

結衣「…………」

結衣「……そういえばさ、古谷さんと大室さんって付き合ってるんだよね」

綾乃「えっ?……あぁ、そうみたいね。私、二人から聞いたときはびっくりしちゃった」

綾乃「千歳は二人が好き合ってるの感づいてたみたいだけど、いつも喧嘩ばかりしてたし。というか今でも生徒会室では喧嘩ばかりしてるし……」

結衣「ふーん……じゃあその喧嘩ばかりの二人も家では私と綾乃みたいな事してるのかな」

綾乃「えぇ!?///そ、それはどうかしら……///……うーん。でもやっぱり喧嘩してる姿しか想像出来ないわ……」

結衣「へー。想像しようとしたんだ。綾乃って意外とむっつりなんだね」

綾乃「違うわよっ!?///」

結衣(古谷さんと……大室さん……か)

ー翌日・七森中1-2ー

あかり「あっ、結衣ちゃんだ~、どうしたの?」

ちなつ「きゃー///結衣先輩!!お昼休みにまでわざわざ私に会いに来てくれたんですか!?嬉しいですぅー!!///」

向日葵「船見先輩こんにちは」

櫻子「こんにちはー!」

結衣「こんにちは……古谷さん、ちょっといいかな?」

向日葵「えっ?私にご用事ですの?」

櫻子「やい、向日葵!船見先輩に何かしたのか!?」

向日葵「い、いえ、心当たりはありませんが……」

結衣「いきなりごめんね?少し聞きたい事があってさ。大室さん、少しの間古谷さんを借りてもいいかな?」

櫻子「へっ?……ま、まぁ別にいいですけど……」

あかり(櫻子ちゃん、前みたいに『向日葵なんか』とは言わないんだねぇ)ニコニコ

ちなつ「えー!!どういうことですかぁ!?向日葵ちゃんずるーい!!」

結衣「……ごめんねちなつちゃん……今日の部活、二人で抜けようか?」ボソッ

ちなつ「えっ、あっ……///はい……///」ドキドキ

あかさくひま「?」

ーひと気の無い廊下ー

向日葵「……それで船見先輩、お話とは……?」

結衣「いきなりごめんね。あかりとちなつちゃんから古谷さんがお菓子作りが上手だって聞いてさ」

結衣「もうすぐちなつちゃんの誕生日もあるし内緒で誕生日ケーキを作ってあげたいなって」

向日葵「そうでしたの。でも私なんかより船見先輩の方がきっとお上手だと思いますわ。パンだって手作りで作ってらしたし」

結衣「そんなことないよ。確かにパンは作れるけどケーキ類とかは全然ダメなんだ私。だからこの通り!」パンッ

向日葵「そこまでおっしゃるのなら……分かりました。私でよければ喜んでお受け致しますわ」ニコッ

結衣「よかった……ありがとう!」

ー1-2ー

櫻子「……なに話してきたの?」

向日葵「ごめんなさい。今はまだ言えませんわ」

櫻子「はぁ!?恋人の私に隠し事するのか!!」

ザワッ

向日葵「ちょっと櫻子!しー……声が大きいですわ……///」

櫻子「あっ……ご、ごめん///あー!恋人がいたとしたら私は隠し事なんてされたくないなー!」

向日葵「そ、そうですわねー!」

さくひま(苦しい……)

向日葵(でも……なんとか誤魔化せたかしら……?)

向日葵「……こほん、とにかく船見先輩のご意向でまだお話することは出来ませんが必ず時がくればお話しますわ」

向日葵「私だって、こ、恋人に隠し事なんてしたくありませんからね///」ボソッ

櫻子「お、おう……///しょうがないなー///分かったよ///」テレテレ

向日葵(櫻子……せっかく恋人同士になれたのにまたマフラーの時のような寂しい思いをさせたくありませんわ)

向日葵(しかし船見先輩には何かとお世話になっている部分もありますし吉川さんのお誕生日もちゃんと祝ってあげたい、素敵なものにしてあげたい……)

向日葵(複雑ですがなんだか燃えてきましたわ……ふふっ、恋してると毎日がとても楽しくて充実している気がしますわね)

あかり「ふえぇ、ちなつちゃん大丈夫!?もうすぐお昼休み終わっちゃうよ!?」

ちなつ「……ふふっ……えへへ……ゆいせんぱぁーい……///」

ー日曜日・結衣のマンションー

向日葵「まずはスポンジからですが私は薄力粉をふるっておくので船見先輩はケーキ型にバターを塗っておいていただけますか?」

結衣「うん。分かった。……ごめんね?せっかくの休日にわざわざ」

向日葵「いえ大丈夫ですわ。お菓子作りは好きですし何より船見先輩とお話できて私も楽しいですわ」ニコッ

結衣「あはは……ありがとう。でもいいのかな?そんな事言って。大室さんがヤキモチやいちゃうんじゃない?」

向日葵「それは……///」

ペロッ

向日葵「ひゃあ!?///船見先輩なにを!?///」

結衣「頬に薄力粉が飛んでたからつい」

向日葵「ついって……///」

結衣「京子がよく頬にラムレーズン付けるから癖になったんだ。気を悪くしたんなら謝るよ。ごめん」

向日葵「い、いえ!ちょっとびっくりしただけですわ!すみません!」アセアセ

向日葵(とはいえ、いくら幼馴染でもいきなり頬を舐めたりはしないと思うのだけれど……)

向日葵「では、次は生クリームを泡立てて……」

結衣「ふむふむ……」

向日葵(うう……先ほどから顔が近いですわ……というよりわざと近付いてきてる?……いえ、さすがに自意識過剰かしら)

サワッ

向日葵「ひぅっ!?///」ビクッ

向日葵(太ももを撫でられた!?///)

向日葵「ふ、船見先輩……?」

結衣「古谷さん」

ギュッ

向日葵「!?きゅ、急にどうしたんですの?」アタフタ

結衣「私、ずっと古谷さんの事が好きだった」

向日葵「……え?」

結衣「一目惚れだった。でも学年も違うし、部活も違う……話す機会もほとんどなくて」

結衣「でもだからといって私から話しかけに行く勇気もなくて……」

結衣「そうやって私がうだうだしてるうちに古谷さんは大室さんと……」

向日葵「船見先輩……」

ギュッ

結衣「ずっとこうしたかった……」

向日葵「あ、あの船見先輩、すごくお気持ちは嬉しいのですが私は……」

結衣「分かってるよ、私じゃ古谷さんの一番になれないってことも」

結衣「でも今だけは……このままでいさせて……」

向日葵「先輩……///」

向日葵(ど、どうしましょう……まさか船見先輩が私の事が好きだったなんて……)

結衣「んん……」ギュウ

向日葵(クールな先輩だと思ってたのにこんな甘えん坊な一面もあるんですのね……かわいい///)キュン

向日葵(って何を考えてるの私!私には櫻子というものが……!)アセアセ

結衣(あと、もう一押し)

結衣(このまま二人の関係をめちゃくちゃにしてあわよくば大室さんとも……)

向日葵「………///」ナデナデ

結衣「ねぇ向日葵……」

向日葵「は、はい!?」ドキッ

向日葵(いきなり下の名前で呼び捨てにされましたわ……櫻子以外には初めて……)

結衣「キス、してもいいかな」

向日葵「キ、キス!?それはさすがに出来ませんわ!///」

結衣「どうして?」

向日葵「当たり前ですわ!こうやって抱き合ってるのでも本当はダメなのにキスなんて……完全に浮気になっちゃいますわ!」

結衣「ここには私と向日葵の二人きり。バレなければ大丈夫だよ」

向日葵「で、ですが……」

結衣「お願い向日葵……私ずっと向日葵の事が好きだったんだよ?」

結衣「一度キスしたらそれで向日葵の事……諦められるかもしれないから」グスッ

向日葵(先輩泣いて……そんなにも私の事を……)

向日葵「わ、分かりましたわ、本当に……本当に一度だけですからね?」

結衣「うれしい……向日葵、ありがとう」

結衣(こいつ、ちなつちゃんの次にちょろいんじゃね?)

結衣「んっ……」チュッ

向日葵「……んんっ」

向日葵(ああ……やってしまいましたわ……櫻子以外の人とキスするなんて)

結衣「ちゅっ………」ペロッ

向日葵「!?ふ、ふにゃみひぇんぱい……んっ……ちゅっ……」

向日葵(し、舌入れるなんて聞いてませんわ!///)

向日葵「んっ、ふぁ……ちゅっ……」

結衣「はぁ……ちゅう……れろ……」

向日葵「あっ……ちゅっ……」トローン

向日葵(なんで……キスってこんなに気持ちいいものなんですの……?)

結衣(ふふっ……効いてる効いてる。何しろ私はキスだけで京子をイかせられるからな)

結衣「んっ、ちゅっ……はぁ…」

向日葵「ぷはっ、はぁ…はぁ……」

結衣「ありがとう向日葵……私最後に思い出が出来てよかった」

向日葵(もう……終わりですの……?)

結衣「これで向日葵の事を綺麗さっぱり忘れて私も新しい恋に……」

向日葵「ま、待ってください!!」

向日葵(わ、私は何を……)

結衣「?どうしたの?」

向日葵「あ、あの、私……キスぐらいならいつでもしますから……」

向日葵「また船見先輩の家にお邪魔してもよろしいですか?」

向日葵(本当に何を言ってるんですの私は……)

結衣「向日葵……!」ガバッ

向日葵「きゃっ……///」

結衣「もちろんだよ……!またいつでも遊びに来て!うれしい……」

向日葵「は、はい……」ドキドキ

ー大室家ー

向日葵「………」ボー

櫻子「おーい、向日葵ー」

向日葵「は、はい!どうしたんですの?」

櫻子「また考え事?」

向日葵「え、ええ……ちょっと……」

櫻子「今日、船見先輩の家に行ってからおかしいよね何かあったの?」

向日葵「な、何もありませんわよ」

櫻子「…………」ジー

向日葵「……うっ」ダラダラ

櫻子「向日葵、隣、行ってもいい?」

向日葵「?ええ」

櫻子「……向日葵」スッ

チュッ

向日葵「……あっ」

櫻子「へへ……///キスしちゃった///」

向日葵「…………」

向日葵(それだけ?)

櫻子「向日葵?」

向日葵「櫻子……もっとキス、して?」

櫻子「も、もっと!?///」

向日葵「」コクッ

櫻子「わ、わかった……///」

櫻子「んっ……」チュッチュ

向日葵「…………」チュッ

向日葵(ダメですわ……こんなの……全然気持ちよく、ない……)

向日葵「櫻子……もういいですわ……ありがとう」

櫻子「あ、えっ?もういいの?」

向日葵「ええ……櫻子、もっとこっちに来て……」ギュウ

櫻子「うん……///向日葵あったかい……///」ギュッ

向日葵「櫻子も……」ギュッ

櫻子「今夜はもう……帰さ…ないんだから……ね……」グー

向日葵「ね、寝るの早いですわ」

櫻子「すー……すー……」

向日葵(櫻子の寝顔がこんなに近く……)

向日葵(昨日までならドキドキして眠れなかったはずなのに)

向日葵(船見先輩……)

向日葵(今は先輩の事ばかり頭に浮かんで眠れませんわ)

向日葵「はぁ……」

向日葵(我ながらとんでもない事をしてしまいましたわね)

向日葵(これから一体どうすれば……)

ー一週間後・七森中2-5ー

京子「……はぁ」

京子(最近結衣が構ってくれない……ちなつちゃんの誕生日が近いからひまっちゃんとずっとケーキ作りの練習してるらしいけど……)

京子(いくら後輩だしひまっちゃんにはちっぱいちゃんがいるとはいえ不安になるよ……)

綾乃(ここのところ歳納京子ったら元気ないわね……ま、まさか彼氏にフられたとか!?)

綾乃(こ、これってチャンスなんじゃ……で、でも今の私には船見さんが……)

綾乃(き、聞きたい……歳納京子に直接彼氏の事……でも船見さんにはその事は本人に触れちゃダメだし誰にも言っちゃダメって言われてるし……)

千歳「綾乃ちゃん?生徒会はよ行かな遅刻するで?」

綾乃(そうだわ!千歳なら口も固いし話しても大丈夫なんじゃないかしら……)

綾乃「千歳……生徒会室に行く前に少しお話があるの」

千歳「?」

綾乃(大丈夫……千歳は信用出来る子……船見さんも千歳になら許してくれるはずだわ……)

綾乃「千歳、実はね、今から話すことは誰にも言っちゃダメだし私自身も口止めされてるんだけど……」

千歳「それをうちに言って大丈夫なん?」

綾乃「千歳なら、私の一番の親友だし誰にも言わないって信用出来るし……」

綾乃「私が頼れるのは千歳だけなの……お願い」

千歳「綾乃ちゃん……分かった、うちでよければ聞くわ、うちも絶対誰にも言わへん」

綾乃「ありがとう……じゃあえっと、実はね、歳納京子には彼氏がいるの」

千歳「……は?」

綾乃「えっと、だから歳納京子に彼氏……」

千歳「ちょっと待ってなに言うてるん?歳納さんに彼氏?」

千歳「歳納さんは船見さんと付き合ってんねんで?綾乃ちゃんも知ってるはずじゃ……」

綾乃「え!?千歳こそ何言ってるの?歳納京子と船見さんが付き合ってる?何かの間違いでしょ!?」

千歳「ちゃうよ!うちは船見さんから直接聞いてんで?」

綾乃「え?え?」

千歳「あれは一月前の事やった……」



結衣『千歳、大事な話があるから屋上に来てくれない?』

千歳『屋上?ここじゃあかんの?』

結衣『駄目だ。いいから来て』

千歳『?う、うん』

ー屋上ー

結衣『実はさ……私京子と付き合う事になったんだ』

千歳『え!?それほんまなん!?』

結衣『ああ……それでさ、綾乃って京子の事が好きだろ?そして千歳も綾乃の事を応援していたよね、その事も知ってるよ』

千歳『…………』

結衣『だからさ、いきなりはこんな現実、綾乃も千歳も受け入れられないと思うんだ』

千歳『そんな……うちはともかく綾乃ちゃんが……』

結衣『綾乃にはこの事はもう伝えてあるんだ』

千歳『!?』

結衣『思った通りすごく落ち込んじゃって泣いちゃってさ、とてもまともに話が出来る状態じゃなかった』

千歳『綾乃ちゃん……』

結衣『それでさ、私と京子と二人で悩んだんだ……悩んで悩んで、結果、学校では私たちは付き合ってない事にしようって』

千歳『そ、それってどういう……』

結衣『そのままの意味だよ。私と京子は確かに恋人同士。だけど学校では普通の友達。つまり学校では私たちが付き合ってる事については触れないでおこうって』

結衣『学校では付き合ってるような素振りは見せないし千歳たちもその事については他言無用で不干渉でいて欲しいんだ』

千歳『綾乃ちゃんはなんて……?』

結衣『綾乃も納得してくれたよ、そして今は難しいけど少しずつ受け入れていくって……』

千歳『そっ、か……はは……』

結衣『ごめん……』

千歳『船見さんが謝ることやないよ。いくら綾乃ちゃんが歳納さんの事好きやったからゆうて歳納さんが誰かと付き合うことにとやかく言う権利はないし……』

千歳『なにより綾乃ちゃん自身が頑張って受け入れていくって言うてるんやからうちが落ち込んでたらアカンしな!』

結衣『千歳…ありがとう……私も京子も本当に良い友達を持ったよ……』グスッ

綾乃「そん、な……」ガクッ

千歳「!?綾乃ちゃん!しっかりして綾乃ちゃん!」

綾乃「じゃあ……私は今までずっと船見さんに騙されてたの……?私の事が好きだって言ってくれたのも嘘?」ポロポロ

千歳「どういう事なん!?綾乃ちゃん船見さんと何があったん!?うちにちゃんと一から説明して!」

綾乃「私は………」

千歳「船見さん……!許されへん!!こんな事って……!!」ギリッ

綾乃「ち、千歳待って、落ち着いて、一度話を整理しましょ?」

綾乃(千歳のこんな姿……初めて見たわ……怖いけど、私のためにここまで怒ってくれるなんて///)

千歳「せ、せやな……ごめん」

綾乃「まず船見さんは本当に歳納京子と付き合ってるのかしら?付き合ってないとしたらどうしてそんな嘘を?」

千歳「確かに……あぁそういえば最近歳納さんずっと元気なかったなぁそれは船見さんに関係あることなんかな?」

綾乃「そうよね……私はてっきり彼氏が原因だと思ってたんだけど違うとなると……あっ!」

千歳「なにかわかったん!?」

綾乃「そういえば船見さん、吉川さんの誕生日があるからここ最近はずっと放課後は古谷さんと一緒なのよね……」

千歳「あ、一緒にケーキ作ってるんやっけ?それで大室さんもずっと元気無いもんなぁ……」

綾乃「歳納京子の元気が無くなってきたのもその辺りじゃない?」

綾乃「私はケーキ作りで古谷さんと船見さんが二人きりになるのも仕方ないって割り切ってたし何ともなかったけど……」

綾乃「歳納京子あんなに落ち込んで……ってことはやっぱり歳納京子は船見さんと……」ズーン

千歳「ま、まだわからんよ!それより今から大室さんも呼んでごらく部行ってみやん?」

綾乃「そ、そうね……歳納京子と直接話がしたいし、一年生たちの話も少し聞いてみたいわ……」

ーごらく部ー

ガラッ

綾乃「失礼します」

千歳「ちょっとお邪魔するで~」

あかり「あれ?杉浦先輩に池田先輩?……あ、櫻子ちゃんも」

ちなつ「どうしたんですか?」

櫻子「遊びにきたよん!」

綾乃「そうそう、遊びに……って違うわよ!?もう、大室さん!これから大事な話をするんだからおふざけは罰金バッキンガムよ!」

千歳「せやで、これは大室さんにとっても大事な話やねんから」

櫻子「へ?そうなんですか?」

千歳「……古谷さんが危ないかもしれへん」

櫻子「向日葵が……?ど、どういう事ですか!?」ガタン

あかり「櫻子ちゃん!?あ、熱い!?お、お茶がこぼれてあかりの太ももに!!」

櫻子「おわっ!?ごめんあかりちゃん!」アタフタ

ちなつ「あーもう!二人とも何やってるのよ!」

綾乃「ち、千歳、いきなり話を飛ばしすぎよ」

千歳「ごめん綾乃ちゃん……綾乃ちゃんがこんな目にあってる中、能天気な大室さんについカッとなってもうて……」

綾乃「もう……千歳ってば///」

ちなつ「あのそれで話とは……?向日葵ちゃんが危ないってどういう事なんですか?」

櫻子「向日葵……!」ガタッ

あかり「はわわ……」アセアセ

ちなつ「ちょっと櫻子ちゃんは大人しくしてて」ギロッ

櫻子「うっ……は、はい……」

千歳「ごめんな話が飛びすぎたから初めから話さんとあかんなぁ……というか一番話を聞きたかった歳納さんが……」

綾乃「そうよ!今日は歳納京子はごらく部に来てないの?」

ちなつ「今日はどころじゃないですよ……」

あかり「ここのところずっと体調が良くないらしくて……」

綾乃「歳納京子……」

ちなつ「京子先輩の元気が無くなったのって結衣先輩が部活に来なくなってからなんです……」

綾乃「やっぱり、そうなのね……」

ちなつ「私もずっとおかしいと思ってたんです。結衣先輩はまりちゃん……親戚の子が長期で泊まりに来るから面倒を見る為に帰ってるらしいですけど……」

ちなつ「頑なに家に行くことを拒まれるし……前はまりちゃんが来たらごらく部のみんなで遊びに行ってたのに……」グスッ

あかり「ちなつちゃん!……それは……」

千歳「あー、そっか、ごめんなぁやむを得んから話すわな」

千歳「船見さんはな、吉川さんの誕生日の為にずっと古谷さんと毎日、ケーキ作りの練習してんねん」

櫻子「そうなの!?」

ちなつ「えぇ!?って何で櫻子ちゃんが驚いてるの!?」

綾乃「実は古谷さんから大室さんは口をすぐに滑らすからって理由で口止めされてたのよ……」

あかり「ごめんね櫻子ちゃん……」

櫻子「がーん」

ちなつ「ま、まぁそれはともかく結衣先輩が私の為に……///どうしようチーナ!嬉しすぎて誕生日までに死んじゃうかも~!///」

千歳「吉川さん、まだ話は終わってへんよ」

櫻子「そうだよ、向日葵が……」

あかり「京子ちゃんが部活に来ないことも……」

ちなつ「そ、そうですよね、ごめんなさい私ったら……///」

綾乃「もう一度確認するわ、歳納京子が部活に来なくなったのは船見さんが来なくなってからよね?」

ちなつ「そうですけど結衣先輩が向日葵ちゃんと私の為にケーキ作りしてくれてたんなら京子先輩の元気がなくなって部活に来なくなった理由に結衣先輩は関係なくないですか?」

千歳「もう単刀直入に聞くけど船見さんって歳納さんと付き合ってるん?」

あかり「えぇ!?京子ちゃんと結衣ちゃんが付き合ってる!?」

ちなつ「あの本当に話が読めないし、先輩たちが何を言いたいのかよく分からないんですけど……」

櫻子「私も……さっぱり……」

千歳「実はな綾乃ちゃんは船見さんに……」

綾乃「いいわ、千歳……私の口から自分で話すわ」

千歳「……わかった」

あかり「そんな……結衣ちゃんが……」

綾乃「全部……本当の話よ……」グスッ

千歳「よしよし……辛いのに同じ話させてごめんなぁ……」グスッ

ちなつ「そんな……じゃあ……私と結衣先輩の関係も嘘だったってこと……?」

櫻子「ち、ちなつちゃん?」

ちなつ「結衣先輩……あんなに私の事が好きだって……愛してるって……何度も言ってくれたのに全部嘘だったの?」

綾乃「吉川さん……まさか貴女も……?」

ちなつ「ああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」ガッシャーン

あかり「ちなつちゃん!!落ち着いてちなつちゃん!!」ガシッ

ちなつ「離してあかりちゃん!!!離せえええええええええええ!!!!!」

千歳「綾乃ちゃん!大室さん!うちらも吉川さんをおさえるで!!」

綾乃「ええ!」

櫻子「……………」

綾乃「大室さん!何をボーッとして……!」

櫻子「……こうしてる今も向日葵は船見先輩と一緒にいるんですよね?」

綾乃「え?」

櫻子「……行かなきゃ」ダッ

綾乃「ちょっと!大室さん!!」

あかり「ちなつちゃんは、あかりが何とかしますから……!!先輩たちは櫻子ちゃんを……!」

綾乃「赤座さん……!でも……!」

千歳「綾乃ちゃん……行こう」

綾乃「千歳!?」

千歳「綾乃ちゃんかて船見さんに言わなあかんことたくさんあるはずや、もちろんウチも」

あかり「先輩……!!早く!!」

綾乃「くっ……分かったわ、赤座さん、ごめんなさい!」ダッ

千歳「頼んだで赤座さん!!」ダッ

あかり「えへへ、任せてください!」

ちなつ「ああああああああ!!!!!結衣先輩いいい!!!!!!」

あかり「…………」

あかり「……さて、ちなつちゃん……そろそろ目、覚まそっか」

チュッ

ちなつ「結衣せんっ……んん!?」

ー結衣のマンションー

結衣「んんっ……ちゅっ……」

クチュ

向日葵「ちゅっ……あっ…結衣さん……ソコは……///」

結衣「ふふっ……ねぇ向日葵、ケーキ作りはどうしたの?」クチュクチュ

向日葵「んああっ!ケーキなんて……はぁ……今はどうでもいいですわ……それよりもっと……ああっ///」

結衣「へぇー、じゃあさ、大室さんの事は?」クチュクチュ

向日葵「そ、それは……櫻子の事は今は……んっ……言わないでくださいぃ……あんっ」

ピタッ

向日葵「はぁ……はぁ……結衣さん?」

結衣「そっかじゃあイかせてあげない」

向日葵「……え?」

結衣「大室さんの事より私の事の方が好きだって向日葵が認めてくれたら、続きしてあげる」

向日葵「そ、それは……」

結衣「ねぇ……早く言って……認めなよ、向日葵は大室さんなんかより私の事が好きって」ツゥー

向日葵「ひうっ……!」ビクンビクン

向日葵(太ももなぞられるの気持ちいい……気持ちいいけどイけない……早く……早くイきたい、我慢なんて出来ませんわ)

向日葵「わ、私……櫻子よりも…結衣さんの事が……」

結衣「…………」ニヤリ

櫻子「向日葵ーーーーー!!!!!」ガッシャーン

綾乃「はぁ……はぁ……大室さん……足速い……」

千歳「はぁ……ほんま……船見さんと戦う前に体力尽きてまうわ……」

結ひま「」

向日葵「あ……あ……さ、櫻子どうして……」ガクガク

櫻子「!!ごめんね向日葵……私が来るの遅かったからこんな事に……」ポロポロ

綾乃「船見さん……話は全て千歳に聞かせてもらったわよ」

千歳「吉川さんの事もな……」

結衣「はっ……はは……綾乃……どうして?綾乃、私の事好きだったんでしょ……なんで……」

向日葵「ゆ……船見先輩どういう事ですの?先輩は私の事が好きで……あれ?」

千歳「さぁ、全部自分の口から説明してもらおか船見さん」

結衣「ふっ、はははははは!!!まいったなぁ!!私としたことがもうゲームオーバーなのかよ!!一体どこでルート間違えたんだ!!あははははははは」

千歳「ゲーム?綾乃ちゃんや吉川さんたちを騙してた事があんたにとっては全てゲームやったとでも?」

結衣「そうだよ!!ゲームだよ!!リアル恋愛シミュレーションゲーム!!」

結衣「お前らどいつもこいつも人を疑う事を知らないんだからさぁ!!単純で騙しやすくてとんだクソゲーだったよ!!」

綾乃「貴女がそこまで最低の人間だったなんて……」

結衣「なにが最低だよ。お前らだって楽しんでたくせに」

結衣「綾乃は実際、京子の事を少し忘れかけてただろ?感謝してほしいくらいだよ」

結衣「京子に彼氏がいる事が嘘であろうが本当であろうがどうせ京子は綾乃になんて興味が無かったんだからさ」

綾乃「……!!」

千歳「このっ!!ええ加減に……!!」グッ

綾乃「千歳!暴力はダメ!」

千歳「でも綾乃ちゃん……」ポロポロ

綾乃「私は大丈夫だから……ね?……船見さん、続き」

結衣「……ちなつちゃんだってそうだ、元々ちなつちゃんは私の事が好きだったわけだし、綾乃達の所為で少しの間になってしまったけどいい夢見れて良かったじゃないか」

結衣「古谷さんも……」

向日葵「」ビクッ

結衣「大室さん、古谷さんはね、大室さんごときのキスじゃ満足できなかったらしいよ」

櫻子「え……?それってどういう……」

結衣「大室さんってキス下手くそなんだよね」クスクス

向日葵「お、お願いします……やめて……それ以上は……」ポロポロ

結衣「どうして?全部古谷さんが言った事だよ?」

結衣「大室さんとエッチして古谷さんイった事ないんだってさ」

櫻子「そ、そうなの……?」

向日葵「うっ……ぐすっ……」

結衣「古谷さんってさ、よく考えたら私より酷いんじゃない?」

結衣「大室さんという彼女がいながらも、キスが下手くそだからエッチでイけないからって私のとこに放課後毎日来てさ」

結衣「みんなにはちなつちゃんの為とか言っちゃって」

結衣「一番清純ぶって四人中ダントツで古谷さんが一番淫乱雌豚だったよ」

向日葵「ごめんなさい……櫻子……ごめんなさい……」ポロポロ

櫻子「…………」

結衣「ふふっ、ゲームオーバーにはなったけど大室さんと古谷さんの仲を引き裂く事は成功したから自分に及第点あげたいところだね」

綾乃「人の心を弄んで……いい加減ゲームとか言うのやめなさいよ」

結衣「まぁまぁ、そう怒らずにさ、それより京子の話は聞きたくないの?」

綾乃「歳納……京子……」

千歳「綾乃ちゃん大丈夫?」

綾乃「ええ、平気よ」ギュッ

千歳「あ、綾乃ちゃん?」

綾乃「今の私には……千歳がいるからね」

千歳「!う、うん!///うちがついてるで綾乃ちゃん!」ギュッ

結衣「はぁ……茶番はもういいかな?」

寝落ちごめん保守ありがとう


結衣「京子は………」

京子「結衣!!どうしたんだ!?ドアが壊れて……一体何があった……の……?」

綾乃「と、歳納京子……」

千歳「歳納さん……」

向日葵「うっ……ぐすっ……ごめんなさい……櫻子……許して……ひっく」

櫻子「……………」

京子「」

京子「結衣……これは……どういう事?まず何で結衣とひまっちゃんは裸なの?」

結衣「京子こそどういう事だよ。何で来たんだ?古谷さんとケーキ作りするから来るなって言ってただろ」

京子「……!仕方がないじゃん……もう一週間も学校でしかまともに会話してないんだぞ……私たちは……私たちは……」

結衣「恋人同士なのにね」

京子「結衣!?その事はまだ言えないって、内緒にしてたいって、結衣がそう言ってたのに……どうして?」

綾乃「歳納京子……貴女は騙されていたのよ」

千歳「ここにいるみんなと吉川さん……みんな船見結衣に騙されて壊された被害者や」

京子「な、なにを言って……」

結衣「あははっ、綾乃、京子に一から説明してあげてよ」

綾乃「……言われなくてもそのつもりよ」

京子「そんな……嘘だろ……結衣……」

京子「結衣はそんな事するやつじゃないはずだろ……カッコよくて優しくてそれなのに時々可愛い所もあって……」

京子「昔から私のヒーローで……」

結衣「ふふっ、私がヒーロー、か……」

結衣「京子。私もだよ。私も昔から今までずっと京子こそが私にとってのメインヒロインだよ」

京子「ゆ、結衣……///」

綾乃「ダメよ!!歳納京子!!さっきも言ったけどこいつは……!!」

千歳「そうやで!!歳納さん!!こんな女の言葉に耳をかしたらあかん!!」

京子「…………」

綾乃「さぁ、もう十分だわ。帰りましょう?歳納京子」グイッ

千歳「もうこれ以上話してても埒が明きそうにないし、上手い事歳納さんも来てくれたし吉川さんたちの事も気になるしなぁ」

綾乃「ほら、古谷さんも早く服を着て……」

パシッ

京子「離して……」

綾乃「え……?」

京子「もう……いいじゃん」

千歳「……歳納、さん?」

京子「もういいでしょ?結衣のゲームは終わったんだ……私はここに残る」

京子「みんなは早く帰って」

綾乃「あなた……!こんなに酷い事されたのにまさか……!」

京子「そうだよ……私は結衣が好き。小さい頃からずっと。今さら……今さら嫌いになれるわけないでしょ……」ポロポロ

綾乃「だからって……!!」

京子「うるさいうるさいうるさい!!!お前らに何が分かるんだ!!!」

京子「帰れよ、早く!!もう話は終わってんだろ!!帰れ!!!」

結衣「あはは!残念だったね……京子が私の事を嫌いになるわけなんてないし、ましてや裏切るなんてあり得ないんだから」

綾乃「そんな……」

櫻子「はぁ……すいません先輩方、私たち、先に帰りますね」

向日葵「い、痛っ……櫻子、自分で歩けますから……離して……」

千歳「あ、綾乃ちゃん……うちらも一旦引こう……?」

綾乃「歳納京子……」

ー一ヶ月後ー

千歳「おはよう、綾乃ちゃん」

綾乃「おはよう千歳」

チュッ

千歳「あ……///もう、綾乃ちゃん最近ちょっと大胆すぎるで……///いくらこの通学路ひと気がないからって……///」

綾乃「ごめんなさい、何だかもう毎日毎日千歳が可愛すぎて私も余裕有馬温泉なのよ」

千歳「もう、意味が分からへんわ……///」

ー1-2ー

ちなつ「♪」

向日葵「吉川さん……朝からご機嫌ですわね……何かありましたの?」

ちなつ「え~?聞きたい?聞きたいって?うふふ、実はね、昨日あかりちゃんと……」

あかり「もう、ちなつちゃん!///学校でそういう話は……///」

櫻子「なになに何の話ー?私も混ぜてよ」ガッ

グリグリ

向日葵「ひぅっ!さ、櫻子……///」

向日葵(櫻子に足、踏まれて……はぁ……また、学校で……我慢出来なくなっちゃう///)ジュン

櫻子(向日葵、また学校で発情しちゃって……えっと、一時間目は……体育か、よし……)ゾクゾク

ーごらく部ー

京子「ねぇ……結衣」

結衣「……んー」

京子「あかりもちなつちゃんも全然部室、来ないね」

結衣「そうだな」

京子「綾乃たちやひまっちゃんたちとも随分疎遠になっちゃったね」

結衣「そうだな」

京子「でも私幸せだよ……こうして結衣の事独り占めできるし」ギュッ

結衣「そうだな」

京子「もう結衣さっきから同じ事しか言ってないよ?」

結衣「そうだな」

京子「…………」

結衣「ねぇ、京子……私のした事ってそんなにいけない事だったかな?」

結衣「私はただ退屈な日常を壊したくて……私だけじゃなくてみんなだってそう思ってたはずで楽しんだはずなのに……」

結衣「どうして……どうして今私だけがこんな……」ポロポロ

京子「……結衣!」ギュウ

結衣「寂しいよ……京子……私こんなはずじゃなかったのに……」ポロポロ

京子「大丈夫……!大丈夫だから!時間はかかるかもしれないけどあかりもちなつちゃんも絶対ごらく部に戻ってくる!」

京子「綾乃たち生徒会のみんなともまた仲良くできるよ!」

結衣「ほんと……?またみんなで一緒にカラオケに行ったり海に行ったり花火したり、できる?」ポロポロ

京子「できる!またみんなで色んな所に遊びに行っていっぱい思い出作ろう?」

結衣「うん……うん……ありがとう京子……」ギュッ

京子(なーんて)

京子(そんな事できるわけないじゃん)

京子(みんなのあの様子じゃ一生かかったって許してもらえるわけないよ)ナデナデ

結衣「……んっ」

京子(ふふっ……恋愛シミュレーションゲーム、か)

京子(結衣はゲームオーバーだとか言ってたけどこれってゲームクリアだよね)

京子(私っていう正規ルートの)

結衣「京子……私はやっぱり何があっても京子が一番大好きだよ」

京子「嬉しい……私も他の誰よりも結衣が一番だよ」チュッ



長い間保守してくれた方ありがとうございました
ぐだぐだになってすいません
いつか淫乱向日葵SS書きたいです

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