京子「結衣…食事、置いておくから……」(806)

京子「じゃあ学校行ってくるよ…」

ドア「…」

あかり「結衣ちゃんが植物状態になって一ヶ月か・・・ちなつちゃんもショックで学校やすんでるし・・・」

京子「助かっただけでも・・・」うぅ・・・

引きこみりのつもりだったんだがw

京子「結衣…食事、置いておくから……」

京子「聞こえてるよね、結衣……」

シーン

京子「じゃあ学校行ってくるよ…」

ドア「…」

京子(今日もだめか……)

京子「うぅ、寒い! そういえば今日から10月か」

京子「もう、10月なんだね……」

京子「……あれから半年か」

京子「あーあ、時間が解決してくれるなんて嘘っぱちだな~」

京子「そうだよ、今でも結衣は自分の部屋に閉じこもったままだ」

京子「いやいや、こんなところでくよくよしてても仕方ないっ!」

京子「私が元気じゃないと、結衣まで暗い気持ちのままになっちゃうよ」

京子「笑顔笑顔っと」

京子「よーし、そうと決まれば楽しいキャンパスライフといきますか」

結衣「……」カタカタ

ユイ ショクジ オイテオクカラ

結衣「……」

ジャア ガッコウ イッテクルヨ

タタタタタタ

結衣「行ったか」

結衣「……知ってるんだよ京子。今日の講義は3限目からだ」

結衣「まだ3時間も余裕あるじゃないか。なのになんでこんなに早く家でちゃうのかな」

結衣「まぁ、やっぱりそういうことなんだろうな」

結衣「自分が一番よく分かってるさ、どうしようもないクズ野郎だってことはさ」

結衣「むしろ、これまで京子に愛想尽かされなかったのが不思議なくらいだよ」

結衣「……そうだぞ、京子。 なんでお前はまだ私の家にいるんだ?」

結衣「よく分かんなくなっちゃったな、京子のこと」

結衣「あーあー。昔は楽しかったな」

結衣「ちなつちゃんに京子、それにあかりと私」

結衣「今となっちゃ、娯楽部で馬鹿やってたなんて信じられないや」

結衣「さすがに、もう潮時かな」

結衣「京子にまでいなかうなったら私にできることなんてない」

結衣「……はは。のうのうと行き永らえてるだけで
   自殺するだけの勇気もない私なんかになんの価値があるっていうんだ」

結衣「ほんとうにどうしようないや、私って人間は」

結衣「うぅ、なんでこんなことになったんだよ。私がいなけりゃ皆幸せだったのかな」

結衣「……ちなつちゃん。私はどうすればよかったのかな」

大学 構内

トボトボ

京子(結衣、もう気づいてるんだろうな)

京子(私が結衣と一緒にいるのが耐えられないって)

京子(どうしてだろう。結衣が私の気持ちに気づいてるのは分かるのに)

京子(どうすれば結衣をあの部屋から出すことができるのかは分からない)

京子(私には、結衣を救うことはできない)

京子(……恐い)


『もう、耐えられないから』

京子(いつか、結衣にそう言い放つであろう自分が)

京子(もし、そうなったら)

京子(必死に繋ぎとめてきた最後の希望まで無くなってしまう)

京子(それは、嫌だ)

京子(でも、崩壊を望む私がいることも確かだ)

京子(いったい、どちらを選ぶべきなんだろうか)

「って、あれ京子ちゃん?」

京子「!」

京子「あ……おはよう」

「うん、おはよう。一つ気ぶりぐらいだっけ?」

京子「……そうだよ、あかり」

名前が出ない程のステルスっぷりw

「うん、おはよう。一つ気ぶりぐらいだっけ?」

※訂正

「うん、おはよう。一月ぶりぐらいだっけ?」

食堂

あかり「えーと、あかりはAランチにしよーっと」ピッ

あかり「京子ちゃんは何にする? あかりが押してあげるよ」

京子「Cセット」

あかり「おっけ~、わかったよ」

あかり「それじゃあ、あかりが運んでくるから、京子ちゃんは席とってて」

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あかり「……そっか、結衣ちゃんはまだ変わりないんだね」

京子「うん。……あのさ、あかり」

あかり「ん、なにかな?」

京子「結衣に会ってくれないかな。あかりが来てくれれば、もしかしたら結衣も」

あかり「京子ちゃん、まだそんなこと考えてるんだね」

あかり「私いったはずだよ、もう結衣ちゃんとは会いたくないって」

京子「でも、このままじゃ結衣はずっと変われないよ」

あかり「……ふふっ、あはははははは!」

京子「あ、あかりぃ!」

あかり「おかしいよ。おかしすぎるよ、そんなの」

あかり「そもそも、結衣ちゃんがどうなろうと自業自得でしょ!」

あかり「ちなつちゃんが死んじゃったのは結衣ちゃんのせいなんだよ」

あかり「なら、罰を受けるのが当然でしょ! ねぇ、そうだよね!?」

京子「そ、それは……」

あかり「ほら、やっぱり京子ちゃんもそう思ってるんだね」

あかり「なら、結衣ちゃんと会えだっけ? そんなこと口にしないでよ」

京子「うぅ……ごめん。あかり」グス

あかり「な、なんで京子ちゃんが謝るの? 悪いのは結衣ちゃんなのに」

あかり「あぁ、可哀そうに京子ちゃん。そんなにやつれちゃって」

京子「やっ、やつれてなんかないよっ!」

あかり「……無理しないでよ、このままじゃ京子ちゃんまで壊れちゃうよ」

あかり「京子ちゃんまでいなくなっちゃうなんて、やだよぉ」

あかり「ねえ、京子ちゃんまで結衣ちゃんに付き合う必要なんてないよ」

あかり「自分のために時間をつかっていいんだよ」

京子「でもぉ、結衣がぁ!」

あかり「もういいんだよ。わたし分かった」

あかり「京子ちゃんは、もう耐えられないから、あかりと結衣ちゃんを合わせようとしたんだよね」

あかり「たすけてって、伝えたかったんだよね」

京子「ちがうちがう、そんなことないっ!」

あかり「自分を誤魔化さないでよ。もう、昔の思い出に依存するのはやめなよ!」

あかり「そんなことばかりしてると、前に進めなくなっちゃうよ」

ごめん、9時半ぐらいまで用事できた

ただいま

>>63
かいてえええええええ

あかり「ちなつちゃんも、そんな京子ちゃんを見たくないに決まってる」

あかり「ちなつちゃんは誰よりも明日を大事にしていた
    だから私たちはその分まで生きなきゃいけないの」

京子「ちなつちゃんの分まで……」

あかり「そうだよ」

あかり「こんな日々はいつまでも続けていられない、いつかは限界がくると思ってた」

あかり「ほら、いまも京子ちゃんは私の言葉で揺れているよね」

あかり「もう、私たちは誰ひとりとして旧の鞘に収まることなんてできない」

あかり「それを覚えておいて。絶対だよ」

京子「……もう決めなきゃいけないのかな? 過去か、未来かを」

あかり「そうだよ、答えを決めるのは私じゃない、京子ちゃんなんだ」

あかり「最後に、これだけは考えておいて

あかり「京子ちゃんが守りたかったのは結衣ちゃんなの? それとも……」

あかり「みんなでいっしょにいた娯楽部っていう時間なのかを」

あかり「……それじゃあ、講義始まるから行くね」

京子「……うん、頑張ってね」

あかり「あはは、胆に銘じておくよ。でも、京子ちゃんもだよ」

京子「……」

あかり「これでホントに終わり、またね」

タタタタタタタタタ


京子「またね、か」

京子(卑怯だよ、あかり。 私の考えなんて全部分かってるくせに)

京子(もう、私は結衣を背負っていけない)

京子(幸せだった娯楽部での時間は、もう色あせてしまっている)

京子「……今日はサボろう。こんなんじゃ集中できっこないや」

京子「うん、そうしよう」

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結衣の家 結衣の部屋

結衣「……」

結衣(中学の時に引越してきたこの部屋)

結衣(休みの日になると、しょっちゅう京子が泊まりに来てたっけ)

結衣(漫画に、歯ブラシ、寝巻に着替え。いつしか、いろんな京子の私物が増えていった)

結衣(きっと、理解していてくれたんだ。私が一人でさびしかったのだと)

結衣(今だからこそ分かる。京子は別にラムレーズンなんてすきじゃなかった)

結衣(あんなのは、ここに通い詰めるための口実に過ぎなかった)

結衣(そう、どんなときも退屈させない我儘な幼なじみの京子)

結衣(あいつが傍いにいてくれたからこそ、私は孤独を忘れられた)

結衣(でも、その関係も変わっていった)

結衣(ちなつちゃんと恋人になった時から)

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ちなつ「結衣先輩が好きです、だから私と恋人になってください」

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ちなつ『というわけで、私たちお付き合いすることになりました』

結衣『……というわけだ』

京子『いやー、ついに二人も恋人どうしか~』

あかり『ふふふ、二人ともとっても幸せそうであかり羨ましいよ~』

ちなつ『へへ……ありがと、あかりちゃん』

結衣『二人には真っ先に言っておきたかったんだよ』

ちなつ『そう、娯楽部は大切な場所だから』

京子『ふふ~、そういってもらえると娯楽部部長として鼻が高いよ』

京子『よし、決めたっ!!』

あかり『え、なになに?』

京子「私、歳納京子は娯楽部部長として船見結衣と吉川ちなつの恋を全力で応援します!」

京子「これは、決定事項であり、なにをもってしても覆すことができない」

京子「以上のことを、今日、ここで誓います」

あかり「ははは、大げさだよ~京子ちゃん」

ちなつ「でも、なんだか悪い気はしませんね」

結衣「ま、京子の応援がどこまで信用できるか分からないけど、もらえるものはもらっておくよ」

京子「こらー、茶化すな~」

あかり「ふふふ」

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結衣(恋人になったあとも順調に私とちなつちゃんは中を深めていった)

結衣(そして、同じ高校に進学することを約束した)

結衣(卒業の日、ちなつちゃんもあかりも号泣してたっけ)

結衣(そして、高校入学は大きな転機となった)

結衣(私は高校の陸上部に入ったんだ)

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京子「そっか、やっぱり結衣はそうすると思った」

結衣「ごめん、ホントならずっと前から相談しとくべきだったよな」

結衣「それをこんな直前まで先延ばしにして。ははっ、私って優柔不断だろ」

京子「もう、そんなに卑屈になって結衣らしくないぞ~」

結衣「でも、娯楽部はいいのか、高校でも作るんだと思ってたけど」

京子「ノープロブレムッ! 老兵は去るのみ。後はちなつちゃんとあかりに任せておけばいいんだよ」

京子「ま、若い世代に期待ってことだね」

結衣「……本当にそれでいいんだよな」

京子「もぉ~。しつこいってば結衣。ほらさ、中学の時のことなら気にしなくていいから」

京子「あのときとは状況も違うんだから関係ないよ」

結衣「……そうか、なら私の好きにするよ」

京子「うんうん、それでよしっ!」

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結衣(時期を同じくして、京子は漫研に入った)

結衣(クラスが別々になったことと、部活の忙しさが加わり私たちは疎遠になっていった)

結衣(でも、その他にも理由はあった)

結衣(ちなつちゃんだ)

結衣(学校が別になったことからの不安だろうか、私と京子が近すぎるのを快く思っていないようだった)

結衣(ちなつちゃんと付き合いだしてからというもの、京子と二人きりで泊まることはなくなった)

結衣(ちなつちゃんとそう約束したからだ。けれど、はたしてそれだけだっただろうか?)

結衣(次第に、京子の私物も引き上げられていく)

結衣(その隙間を、ちなつちゃんの私物が取ってかわった)

結衣(当時は考えもしなかったが、いまでこそ、ある疑問が浮かぶ)

結衣(もしかしたら、京子は私のことが好きだったのではないだろうか?)

結衣(それから、何度かその真相を京子に問いかけようとした)

結衣(でも、私はその勇気すら失っていた)

結衣(今でも聞けずじまいだ)

結衣(だが、そんな打算があったからこそ私は京子に依存し続けたんだ)

結衣(しかし、もうタイムリミットは近いようだ)

結衣(今日か、明日か。私も覚悟を決めなけれればならない)

期待

結衣(高校の1年間は順調だった。私は陸上部でも頭角を表し、大会でも成績を残した)

結衣(そして、2年に進学した)

結衣(約束どうり、ちなつちゃんが同じ学校に入学した)

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結衣「入学おめでとう、ちなつちゃん」

ちなつ「えへへ、これでずっと結衣先輩と一緒にいれますね」

結衣「うん、高校は行事も中学より多いしいっぱい楽しめるよ」

ちなつ「むふふ、楽しみです~」

結衣「でも、あかりは別の高校にいっちゃったし幼なじみ3人組もこれで終わりか」

結衣「そう思うと、なんだかさみしい」

結衣「娯楽部も3人じゃ欠員がでちゃうしな」

ちなつ「大丈夫ですって、あかりちゃんなら一人でも上手くやれますよ」

結衣「たしかに、あかりならあっという間にクラスのみんない信頼されるだろうしな」

ちなつ「ささっ、せっかく二人きりなんですしイチャイチャしましょう!」

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結衣(あの頃の私たち二人は不自然なほどに、京子の話題を避けていた)

結衣(ちなつちゃんは、私が京子の話をするのを露骨に嫌がるようになり
   私もそれに従っていくうちに、京子の話題は減っていった)

結衣(実際、当時の私は京子とほとんど関わりがなくなっていた)

結衣(ちなつちゃんと二人きりの時間で満足だったんだ)

風呂

展開に詰まったからもう少し時間くれ

ここで事件か…

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結衣「さて、今日は部活が休みだからちなつちゃんと一緒に帰る約束をしてたんだよな」

結衣「はやくしないと、怒られちゃうよ」

タタタタタ

京子「……」

タンタンタン

結衣「……あれは京子」

結衣「どうしたんだろう、あんなに急いで」

結衣「どうせ原稿が遅れてるとかそんなんだろう」

結衣「……まぁ、すっかり疎遠になっちゃったし久しぶりに声でもかけてみるかな」

結衣「あんんまり忙しそうなら様子を見るだけでもいいし」

結衣「さーてと、どうかな?」

漫研部室

「ほら、歳納さん。いくらクオリィティ高くても入稿日に間に合わなかったら意味ないんですよ」

京子「うあー、ミラクるんの同人誌は死んでも手を抜くわけにはいかないんだよ」

「はぁ、ホントにミラクるんしか書きませんね。その作品愛は尊敬しますけど
 とりあえず時間配分はちゃんと考えないと」

京子「くそー、わかったって10倍速で仕上げるからさー。お説教は勘弁してよ」


廊下

結衣「あの隣にいる子、私と同じクラスだよな」

結衣「教室じゃいつも一人なのに、あんなに喋れるんだな」

結衣「……京子、締め切りに追われてるってのに楽しそうだな」

結衣「あんなに嬉しそうな顔、久しぶりに見たな」

結衣「まぁ、京子と会うのすら久しぶりだけど」

結衣「ははっ、なんだ私がいなくてもよろしくやってるじゃないか」

結衣「結構結構」

結衣「あの調子だと、私がいなくても大丈夫そうだな」

結衣「……でも、もう少しだけ」

「ほらほら、あと1枚で最後ですよ。頑張れ」

京子「おーし、ラストスパートォッ」ビシ

京子「……ふぅ、目標達成だぜ」

「ふふふ、お見事です。やっぱりやればできるじゃないですか」

京子「いや~、手伝ってもらわなきゃさすがの私でも無理だったって」

京子「ありがとね」ニコ

「……は、はい///」

「っと。そ、それでですね」

「この前のお話の続きですけど」

京子「あぁ、そうだったね」

京子「今なら手伝いのお礼になんだって聞いちゃうよ~」

「なんでも……。そ、そんなに大げさなことじゃないんですけど」

「私の家に泊まりにきてくれないかな~って」

京子「ほうほう、なるほど」

京子「なんだ、余裕でokだよん」


結衣(と、泊まる。京子が私の部屋以外に?)

「……ありがとうございます!」

京子「ふふ、毎度毎度そんなにガチガチに固まらなくていいのに」

「だって、緊張するんだから仕方ありません」

京子「おうおう、かわいい奴よのう」


結衣(これが初めてじゃないのかよ?……私の知らない間に京子も変わったんだな)

結衣(はは、そうだよな。私とちなつちゃんみたいに、京子には自分の時間があるんだから)

結衣(なんで京子が一人だなんて思いこんでたんだろ)

結衣(あーあ、京子のことは杞憂だったし、ちなつちゃんと合流するか)

結衣(そうそう、恋人を待たせるなんて最低だよ)

結衣(……なんだ、このもやもやした感じ)

結衣(いつもみたいにちゃんとしないと)

ちなつ「あ、結衣せんぱーい!」

結衣「ごめん、まった?」

ちなつ「いえいえ、今来たところですから」

結衣「じゃ、帰ろっか」

ちなつ「……」

結衣「ちなつちゃん?」

ちなつ「なにか嫌なことでもありましたか?」

結衣「え、そんなのないって。気のせいだよ」

ちなつ「……うん、それならいいです」

ちなつ「テヘ、ごめんなさい。結衣先輩のことになると心配しすぎちゃうんです」

ちなつ「もぅ、チーナってば心配性♪」

結衣「でも、そこまで思ってもらえるなんて私は幸せ者だよ」

ちなつ「キャー、うれしいです結衣先輩っ!」

ちなつ「そうだ、帰りに何か買って食べましょうよ」

結衣「それはいいね、そうしよう」

ちなち「はい、オススメのお店が━━━━━━━━━━」

深夜 結衣の部屋

結衣(なんだろう、また胸がもやもやしてきた)

結衣(漫研を覗いて、二人の話を聞いてからだ)

結衣(なんでかな、もう京子にはずっと会ってなかったのに)

結衣(京子のことなんてほとんど忘れてたくらいだし)

結衣(結局さ、京子が私以外の人の家に泊まるってだけだろ)

結衣(京子は京子、私は私。それでいいじゃないか)

結衣(これじゃまるで、私があの子に嫉妬してるみたいだ)

結衣(そんなのありえない。私の恋人はちなつちゃんで京子はただの幼なじみ)

結衣(そうだよ、ずっと中のいい友達が離れてしまったのを実感して寂しくなってるだけ)

結衣(これが私の気持ちだ)

結衣(こんなときこそ、寂しかったらちなつちゃんに慰めてもらえばいい)

結衣(今度家に泊まってもらおう)

数日後 休日 夜

ちなつ「ふふっ、結衣先輩とおそろいのパジャマ」

ちなつ「前のパンダもよかったけど、やっぱり恋人どうしだしペアルックですよね」

結衣「ちなつちゃんが喜んでくれてよかった」

結衣「どうする? 随分話こんじゃったしもう寝よっか」

ちなつ「そうですね。あかりちゃんほどじゃないけどこの時間はさすがに眠いです」

結衣(あかりか……今はどうしてるんだろうか)

ちなつ「あ、今べつのこと考えてますね」

ちなつ「めっ、ですよ。今夜は恋人のことだけ考えてください」

結衣「そうだね、せっかくのお泊りなのに」

ちなつ「というわけで、恋人らしく同じベットで寝ましょう」

結衣「ははは、結局いつもどおりだね」

結衣「おいで、ちなつちゃん」

ちなつ「はーい、失礼しまーす」

ゴソゴソ

ちなつ「ふあー、やっぱり結衣先輩は暖かいです。心も体もポカポカになります」

結衣「ふふふ、私は少し寒いし、もっとくっついちゃおっかな」

結衣「よっと……」

ちなつ「甘えん坊モードの結衣先輩も普段とのギャップで最高です」

ちなつ「ほー、結衣。抱きついちゃってもいいよ」

結衣「……うん」ギュ

ちなつ「よしよし」ナデナデ

結衣「えへへ」

ちなつ「ねぇ、ひさびさに……」

結衣「ここしばらく忙しくてご無沙汰だったしね。いいよ」

ちなつ「……」

結衣「……」

結衣(ちなつちゃんの顔。何度みても綺麗だな)

結衣(この真っすぐな瞳が、臆病な私を逃がさないように捕まえてくれる)

結衣(これなら、胸のもやもやだって消してしまえる)

ちなつ「……」

結衣「ちなつちゃん、来て」

ちなつ「……嫌です」

結衣「え……?」

ちなつ「今の結衣先輩とシても嬉しくありません」

ちなつ「自分でもわかってますよね。結衣先輩、一日中ずっと上の空でしたよ」

ちなつ「私と話してるときも、別のことに気をとられてた」

結衣「……そんなことない」

ちなつ「いいえ、そうです」

ちなつ「当てましょうか、誰か?」

ちなつ「京子先輩でしょう」

結衣「なっ……!?」

結衣「どうして? なんで?」

ちなつ「やっぱり、図星でしたか」

ちなつ「……ずっと恐かったんですよ。結衣先輩が京子先輩に盗られちゃうんじゃないかって」

ちなつ「その疑念を直視しないように頑張ってきました、でももう無理ですね」

ちなつ「今日のことで分かりました。先輩の心の奥の奥には京子先輩がいるって」

結衣「ち、ちがう! ただの勘違いだよ」

ちなつ「そうやってうろたえてるのが証拠ですよ」

ちなつ「どうやっても、私じゃ京子先輩にかてないんですね」

ちなつ「あれだけ遠ざけてたのにたった一回でパーになるなんて」

ちなつ「私ってなんなんでしょうね?」

結衣「でも、私はちなつちゃんのことが好きだよ。これは間違いなんかじゃないから!」

結衣「もう京子には近寄らないから、私を見捨てないでっ!」

ちなつ「……無理ですよ、好きな人には自分だけを見ていてもらわいと耐えられない」

ちなつ「ごめんなさい、結衣先輩」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

『もう、耐えられないから』

『だから、別れてください』

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

一旦休憩します

再開します

結衣「はは、なんでこうなっちゃたのかな」

結衣「私の……せい?」

結衣「あはは、答えてよちなつちゃん」

結衣「ねぇ! どうなの」

ちなつ「ごめんなさい、ごめんなさい」

ちなつ「私の我儘につきあわせちゃって、ごめんなさい」

ちなつ「……もう、帰りますね」

ちなつ「さよなら」

ダッ タタタタタタタタタ バタン

結衣「あ……」

結衣「ちなつ、ちゃん……?」




ちなつ「うぇ……グスッ 結衣先輩ぃ……」

ザァァァァァァァァァァァァ

ちなつ「もぉ、なんでこんなときに雨なのよぉ」

ちなつ「これじゃあ濡れちゃうじゃない」

ちなつ「……でも、これで好きなだけ泣いてもバレないよね」

ちなつ「あぁ、ううわぁああああああん」

ちなつ「私のばかっ! どうしてあんなヒドイこといっちゃったのよ」

ちなつ「もう、学校でも先輩に顔会わせられないわよ」

ちなつ「……そうだよね、一日ぐらい休んでも大丈夫」

ちなつ「明後日からは、もとの先輩後輩の関係になるんだ」

ちなつ「平気な顔して生活してれば、結衣先輩だって荷が軽くなるかもしれない」

ちなつ「いつか、私のことを忘れてしまうのが一番なんだ」

ちなつ「そうやって、初めてあってときみたいなカッコイイ結衣先輩に戻ってくれればいい」

ちなつ「私なんて、最初からいなかったみたいに」

ちなつ「……雨のおかげで、いい具合に頭も冷えてきたわ」

ちなつ「一応、感謝しとくわね」

ちなつ「でも、もう真夜中もいいところだし、どうしよう」

ちなつ「不審者とか、いないわよね?」

ちなつ「仕方ない幸いそう遠くはないし、急いで帰ろう」

翌日 学校

結衣「結局、昨日は眠れなかったな」

結衣「……私が好きなのには京子、ちなつちゃん? どっちなの」

結衣「くそ、ずっと同じことがループしてるだけじゃないか」

結衣「わからない、わからないよ」

わか~るわかるよ君の気持ち~

結衣「ちなつちゃん、来てるかな?」

結衣「教室のなかを見てみよう」

結衣「……いないや、もうチャイムなっちゃうのに」

結衣「あんなことがあったんだ、無理もないか」

結衣「はぁ、こう考えることが多くちゃ授業に集中なんかできそうにない」

結衣のクラス

結衣「なんだか、自分のクラスまで色あせてみえるよ」

「……」

結衣「……あの漫研の子、やっぱり教室じゃ大人しいな」

結衣「それが京子と一緒だとあんな風になるなんて、見かけじゃわかんないってことかな」

結衣「……京子、ああいう地味な子の方が好きなのかな」

結衣「って、これは京子が好きだと肯定してるようなもんだぞ」

結衣「きっと、ちなつちゃんの言ってたことは全部あたってるんだ」

結衣「だから今悩んでいる」

結衣「でも、やっぱりちなつちゃんを大切に思う気持ちも本物」

結衣「はっきりしないと、二人のうちどちらを選ぶか」

結衣「そうしないと、やりなおすことすらできない」

結衣「京子と話してみなきゃ。それも面と向かってだ」

結衣「よし、放課後に京子に接触しよう」

結衣「そうすれば、あのもやもやの正体も分かるはず」

支援
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      t     /` ー- 、___,ォュ'´    ヽ、  /
         ` ー-!    、`ーi 「´      , -‐'´
          ` ー- 、l  l」     <
               |        |
               \_     .|
           ((  / l`、     ノ
           ,...-‐''"  _.l::::`ー,=-'(   ))
         /     ´ ,.!_;;;:r''..   ` 、
      ,...-‐'   _,....-‐'"  `'-、::    ` 、
     /..  ,....―'"        `ー、__  `l
    /_;::::-'"            /::::::::::::::::ノ
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(__ノ'                 \_\

       (⌒Y⌒Y⌒)
     /\__/|
     / /ー  ー\
 (⌒ / /  ⌒ つ⌒ \

(  (6           |  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ( | \____ノ | < カツオ!出た!
    ̄\  \皿皿ノ /    \_________
       \____/
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 | \ (         )./ |
 |  |\___人___/|  |

 |  |    λ   .  |  |
        ( ヽ
        (   )
       (____)

放課後 

結衣「……京子!」

京子「あ……結衣?」

結衣「ああ、久しぶりだな時間いい」

京子「うん、大丈夫だよ」

京子「えーと、それでなにかな?」

結衣「この高校に入ってからさ、お互い部活とかで忙しくて疎遠になってただろ
   やっぱりさ、そういうのは嫌なんだ」

結衣「また、京子と仲良くなりたい」

結衣「あはは、どう……かな?」

京子「……」

結衣「あー、ごめんね変なこといっちゃって。迷惑だったかな……」

京子「ホント、変なことだよ」

京子「わざわざ改まってそんなこと言う必要ないって」

京子「私たちずっと友達に決まってるでしょ」

結衣「……友達」

京子「そうだよ、そもそも私と結衣は友情に加え娯楽部の絆っていう強固な糸で結ばれてるから
   ぜったい離れたりしないんだ」

京子「まったく、ちゃんとそこらへん覚えといてよね」

結衣「あはは、なんか真剣に悩んでたのが馬鹿みたいだよ」

京子「そのと~り。結衣はもっとポジティブに生きたほうがいいよー」

結衣「ははは、そうかぁポジティブ」

京子「……なーんて、言ってみたりしちゃったり」

結衣「は?」

眠い 残ってたら書く

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

おはよう

京子「実を言うとさ嬉しかったよ。結衣にはちなつちゃんがいるからさ」

京子「もう私のことなんかどうでもいいんだって思ってた」

京子「だから、結衣が仲良くしようっていってくれて驚いたよ」

京子「さっきは偉そうに語ってみたけど、そんなのただの強がりでしかないんだ」

京子「私は結衣が幸せになれればそれでよかった」

京子「でも、結衣のほうからそんな壁を乗り越えてきてくれた」

京子「だから、私もその気持ちをありがたく受け取るよ」

結衣「そんなの大げさだって、私は自分のしたいようにしただけだって」

結衣「だから、そこまで感激されても困るよ」

京子「いいの、私がそう思ってるだけだから」

京子「……ふふん、さっそく仲直りの印に今度の休みにでも遊ぼうよ」

京子「ちなつちゃんも一緒にさ」

京子「あ、あかりも誘ってみよう。娯楽部は4人でまた集まろうよ」

結衣「あ…あぁ、でもちなつちゃんは」

京子「あれ? そっか~デートの約束でもしてたのか」

京子「それじゃあ、また別の日とかで」

結衣「だめんなだよ」

結衣「……ちなつちゃんとは別れた」

結衣「昨日、フラれたんだ」

京子「……どうしたのさ結衣。そんな冗談おもしろくないって」

結衣「冗談でこんなこと言うもんか。全部本当なんだよ」

京子「お、おい、どういうことだよ!」

結衣「そのままの意味だよ、私とちなつちゃんはもう恋人じゃない」

結衣「だからもう、いままでみたいに気軽に遊んだりはできない」

結衣「少なくとも、私はいまのままじゃそうするつもりはない」

京子「なに弱気になってるのさ。……そうだ私がちなつちゃんを呼んでくるからもう一度話あいなよ」

京子「なにがあったかは知らないけどさ、ちなつちゃも後悔してるはずだよ」

京子「ね、そうしようよ」

結衣「ちなつちゃんは学校にきてない」

結衣「たぶん、昨日んことでショックを受けてるんだと思う」

京子「そ、それなら放課後にちなつちゃんの家にお見舞いにいこうよ」

京子「それでお互いにごめんなさいすれば元通りだよ」

結衣「……だからそれは出来ないんだよ」

結衣「いいかげんに分かってよ京子」

京子「結衣のほうこそ、あきらめちゃダメだって」

結衣「はぁ、ちなつちゃん私になんていったと思う?」

京子「そ、それは……」

結衣「私の心の奥の奥には京子がいるって」

結衣「それに耐えられないって……」

京子「な、なんだよそれ! 結衣が私のことを!?」

結衣「うん、でも私はちなつちゃんのことが好きだ。これはホントだよ」

結衣「でも、わからなくなっちゃったんだよ」

結衣「京子のことはどうなんだろうって」

京子「おかしいって結衣。ほら、冷静になってさ……」

結衣「私は冷静だよ。……ねぇ、京子」

京子「な、なに?」

結衣「私とちなつちゃんの仲を戻すのに協力してくれるんだろ」

結衣「なら、ちなつちゃんと話しあう前にやらなきゃいけないことがあるんだ」

結衣「協力してくれるよね、京子」

京子「あぁ、おかしいよ。いつもの結衣に戻ってよ」

結衣「嫌なら振り払ってくれてもいいから」

スッ
チュ

京子「……!」

結衣「……」

結衣(あぁ……なんだろう、この感触は)

結衣(ちなんつちゃんのキスとは違う)

結衣(なんだ、最初からこうすればよかったんじゃないか)

結衣(胸のもやもやも全部吹き飛んでしまって)

結衣(そうだ、ちなつちゃんの言うとおりだ)

結衣(京子のことが好きだ)

結衣(こんなにも、胸の高鳴りが止まってくれない)

結衣(抱きしめて、動けなくしてやりたい)

結衣(そうしたら、京子はどんな顔をするだろうか)

ドンッ

結衣「んっ!?」

バタン

これ思い出した
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYhomUBww.jpg
http://beebee2see.appspot.com/i/azuY_cqTBww.jpg
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYk4GUBww.jpg

結衣(な、なにが起こった? なんで地面に倒れてるんだ)

結衣(あぁ……そうか、自分でいったことじゃないか)

結衣(嫌なら振り払ってくれてもいいからって)

京子「……」グス

結衣「……ごめん、京子」

京子「最低」

京子「なんで、なんで私とキスしちゃったの?」

京子「結衣はちなつちゃんはどうでもいいの?」

京子「……答えられないかな、今の結衣には?」

結衣「京子が好き。今はこれだけしか言えない」

京子「答えになってない、ちなつちゃんはどうなるの?」

京子「ずっと結衣のために頑張ってたんだよ!」

結衣「ちなつちゃんは、自分から私のもとを離れた」

結衣「きっと、こうなるのを予想してたんだ」

結衣「……だから、ちなつちゃんに償いをするには、こうするしか思い浮かばなかったんだ」

京子「償い……? そんな理由で私にキスしたの」
京子「二人の人を好きになったのは、もうどうしよもないじゃない

京子「ならなおのこと、結衣はちなつちゃんを追いかけてキスしてあげればよかったんだ」

京子「そうやって安心させてあげなきゃいけなかったのに」

京子「私のことなんて全部つっぱねてさ」

京子「ちなつちゃんのことが好きなのは確かなんでしょ」

京子「なら、それでよかったじゃん」

京子「私の気持ちなんて一ミリも考えてくれなかったの?」

京子「私の気持ちなんて一ミリも考えてくれなかったの?」

京子「考えてないよね、だから自分が望むままに恋人でもない私にキスなんてできるんだっ!」

結衣「はは、京子は正しいよ。私は最低なんだよ」

結衣「振られた次の日には別の子にキスしちゃうんだからね」

京子「わかってるなら、なんでやめなかったの?」

京子「ううん、それどころか、なんで躊躇すらしなかったんだよ!?」

京子「ヒグッ、ありえないよ、あんな恋人にするみたいに自然になんて」

京子「結衣は変わっちゃったんだね、昔は絶対にこんな軽はずみなことしなかったよ」

京子「あんなの、結衣がすることじゃないよぉ」グス

結衣「あぁ、これが今の私なんだ」

結衣「一切の粉飾のない、まっさらな私だ」

結衣「ねぇ、京子は私のことす━━━━━━━━━」

結衣(いけない)

結衣(今だけはだめだ、絶対に京子は私を拒絶する)

結衣(おそらく、一度断られたらもう望みは無い)

結衣(なら、もっと時間をかけてかれでも遅くないんじゃないか)


え?誰か僕の事呼んだ?


          ,  -‐- 、             ♪
   ♪    /,ィ形斗‐''' ´  ̄`''‐- 、

       //ミ/─-   _      ヽ   ♪
     , - 、!({ミ//`ヽ  - 、`ヽ     ヽ
    / 、ヽ⊂!´/         ヽ ヽ   「i「i}i、    テレレレレ~♪
  /冫┐ i'´.l   '´゙   "ヽ    ゙ー、,,{  ノ      テレレレレ~♪
   ̄  l  l l   ⊂         ーゝ 'ヽ、
        !  l ',  ,r            /ヽ  \
       l  ヾ,、 `''' ─ '      / -‐、‐ヽ   >
      t     /` ー- 、___,ォュ'´    ヽ、  /
         ` ー-!    、`ーi 「´      , -‐'´
          ` ー- 、l  l」     <
               |        |
               \_     .|
           ((  / l`、     ノ
           ,...-‐''"  _.l::::`ー,=-'(   ))
         /     ´ ,.!_;;;:r''..   ` 、
      ,...-‐'   _,....-‐'"  `'-、::    ` 、
     /..  ,....―'"        `ー、__  `l
    /_;::::-'"            /::::::::::::::::ノ
 ,.../._r'"               ヽ`''「 ̄ ̄

(__ノ'                 \_\

結衣(そうだよ、確実の足場を固めないと)

結衣(京子とは、どうあっても失敗するわけにはいかない)

結衣(なら、勝負をかけるときは今じゃない)

結衣「━━━━━━━いや、なんでもない」

結衣「ごめんね京子。突然キスなんてして」

京子「い、いまごろ謝ったって遅いよ」

結衣「もうすぐ授業はじまるか戻るね」

結衣「でも、ぜったい京子のことはあきらめないから」

結衣「じゃ、行くね」

キーンコーンカンコーン

京子「……そっか、もうあの頃の結衣はいないんだね」

京子「私を守ってくれた、王子様みたいな結衣は……」


京子「あれ? ちなつちゃん」

京子「なんで学校の外に向かってるの?」

ちなつ「はぁ、はぁ……」ダッダッ

ちなつ(なんで、あんな最悪のタイミングで出くわすかな)

ちなつ(せっかく、気力を振り絞ってきたってのに)

ちなつ(あなんなもの見せられちゃ、普通に振る舞うなんてできっこないよ)

ちなつ(でも、あれが結衣先輩の答えなんですね)

ちなつ(なら、私はそれを応援します)

ちなつ「うわあぁぁぁぁん」

ちなつ(もう、いらないよね。電話番号もメルアドも)

ちなつ(結衣先輩は京子先輩のほうがいいんだから)

ピッ

ちなつ「あ……」



『赤座 あかり』

ちなつ「あかり、ちゃん……」

ちなつ「まだ、繋がるかな?」

ちなつ「きっと、私のことなんか忘れちゃってるよね」

ちなつ「……お願い、出て」

プルルルルルルルル
ガチャ

「えっと……ちなつちゃん。だよね?」

ちなつ「うん……あかりちゃん久しぶり」

ちなつ「助けて」

休憩しまう

♪あっかりーあっかりー♪


          ,  -‐- 、             ♪
   ♪    /,ィ形斗‐''' ´  ̄`''‐- 、

       //ミ/─-   _      ヽ   ♪
     , - 、!({ミ//`ヽ  - 、`ヽ     ヽ
    / 、ヽ⊂!´/         ヽ ヽ   「i「i}i、    テレレレレ~♪
  /冫┐ i'´.l   '´゙   "ヽ    ゙ー、,,{  ノ      テレレレレ~♪
   ̄  l  l l   ⊂         ーゝ 'ヽ、
        !  l ',  ,r            /ヽ  \
       l  ヾ,、 `''' ─ '      / -‐、‐ヽ   >
      t     /` ー- 、___,ォュ'´    ヽ、  /
         ` ー-!    、`ーi 「´      , -‐'´
          ` ー- 、l  l」     <
               |        |
               \_     .|
           ((  / l`、     ノ
           ,...-‐''"  _.l::::`ー,=-'(   ))
         /     ´ ,.!_;;;:r''..   ` 、
      ,...-‐'   _,....-‐'"  `'-、::    ` 、
     /..  ,....―'"        `ー、__  `l
    /_;::::-'"            /::::::::::::::::ノ
 ,.../._r'"               ヽ`''「 ̄ ̄

(__ノ'                 \_\

あかり「えぇ、どうしたのいきなり!?」

あかり「ど、どこにいるのすぐ助けにいくから」

ちなつ「プッ、あかりちゃん焦りすぎ」

ちなつ「ごめんね、驚かせちゃって。べついに襲われてるわけじゃないから」

あかり「襲われれ……」

ちなつ「あはは、あかりちゃん相変わらずだね」

ちなつ「……ごめん、ちょっと頭の中整理してから話す」

あかり「……大事なことなんだね」

ちなつ「うん」

ちなつ「って、今だいじょうぶなの」

あかり「うん、今日は学校が創立記念日でお休みなんだ」

ちなつ「そっか、ならよかった」

ちなつ「……結衣先輩と、別れた」

あかり「……そっか」

ちなつ「こっちは、驚かないんだね」

あかり「うん、ちなつちゃんがそこまで追い詰められてるなんて結衣ちゃんいがいないから」

あかり「やっぱり、京子ちゃんが関係してるんだよね」

ちなつ「……全部お見通しなんだね。そう、私のほうから結衣先輩を振ったんだ」」

あかり「まぁ、全部は言いすぎだけど、ある程度は」

ちなつ「ねぇ、これからどうしたらいいのかな」

ちなつ「分かってるんだよ、もう私のつけこむ余地なんてないって」

ちなつ「それで。普通にしようと思ったんだけど、あの二人が一緒にいると見ちゃって、胸が張り裂けそうになった」

ちなつ「もう、二人には関わらないほうがいいのかな」

あかり「……」

ちなつ「京子先輩がうらやましい」

ちなつ「結衣先輩は、京子先輩になら弱い心も汚い心も全部さらけ出す」

ちなつ「でも、私には一度も見せてくれなかった」

ちなつ「そんな関係、恋人って呼べるのかな」

ちなつ「おまけに、喧嘩なんてしたこともなかった」

ちなつ「お互いに綺麗なものだけ見せて、汚いものは覆い隠して付き合っていた」

ちなつ「そんなものを明かして乗り越えてこそ、本当の恋っていえるんだと思う」

ちなつ「だから、私たいはママゴトみたいな恋愛に浸っていただけなんだよ」

ちなつ「いったい、なんだったんだろう。私と結衣先輩が過ごしてきた時間は」

ちなつ「なにもかも、無意味だったのかな?」

あかり「そんなことないよ」

あかり「ぜんぶダメになっちゃったとしても、結衣ちゃんと過ごした時間は大切な時間だったはずだよ」

あかり「そんな日々は、いつか大事な想い出にかえることができるから」

あかり「だから、無駄なんかじゃない」

ちなつ「あかりちゃん……」

あかり「元気だしてよ、ちなつちゃん」

あかり「暗いちなつちゃんなんて見たくないよ」

ちなつ「ありがとう、心が軽くなったよ」

ちなつ「うん、頑張ってみる。嫌なことも悲しいことも明日につなげられれば無駄にはならないんだよね」

あかり「そうそう、その調子だよ」

あかり「……それでね、どうしたらいいかだけど」

あかり「いったん、京子ちゃんと結衣ちゃんのこと忘れちゃいなよ」

ちなつ「わ、忘れるって!」

あかり「とりあえず、落ち着いて気持ちを纏められるまでだよ」

あかり「今のちなつちゃんは、その二人のことで頭がグチャグチャになってる」

あかり「だから、一回頭をからっぽにしてリフレッシュするんだ」

あかり「そうすれば、なにかいい考えが浮かぶかもしれないでしょ」

ちなつ「……そうかな?」

あかり「きっとそうだよ」

あかり「あかりに任せてよ、またちなつちゃんには元気になって欲しいから」

ちなつ「あはは、なんだかそんな気がしてきた」

ちなつ「うん。あかりちゃんのアドバイスに従ってみようかな」

あかり「よかったよ、あかりがお役にたてて」

ちなつ「ほんと、あかりちゃんには敵わないな……あかりちゃんに相談してよかった

ちなつ「ありがと」

あかり「えへへ~、どういたしまして」

ちなつ「あーあー、でもこれからどうしよっかな」

ちなつ「ずっと結衣先輩とべったりだったから、どうしていいかわかんないや」

あかり「……ね、あかりにいい考えがあるんだけど」

ちなつ「え、なに?」

あかり「また、練習……しよ」

ちなつ「練習って、中学のときの?」

あかり「うん、そだよぉ。ちなつちゃんが新しい恋を見つけられるまであかりがサポートするよぉ」

あかり「要するに、リハビリみたいなものかな」

ちなつ「あかりちゃん、そこまで私のこと考えてくれたんだね……」

ちなつ「うぅ、最高の友達を持って感動だわ」

あかり「……友達。うん、そうだよね」

ちなつ「よし、あかりちゃん。早速いまからデートよっ!」

あかり「え、今から?」

ちなつ「そう、善は急げ。どこで待ち合わせる?」

あかり「そ、そんないきない言われてもぉ」

ちなつ「まったく、練習してくれるって言ったのはあかりちゃんでしょ。最初からそんな調子でどうするの」

あかり「だってぇ、ちなつちゃんが積極的すぎるから」

ちなつ「はぁ、しょうがないわねぇ」

ちなつ「結衣先輩とのデートで培ってきたスキルで、あかりちゃんをリードしてあげるわ」

1時間後 駅前

あかり(ちなつちゃんとデート、練習だけど)

あかり(うれしいな、またちなつちゃんと二人でなんて)

あかり(ふふ、早くきすぎちゃったかな)

あかり(ちなつちゃん、どんな風になってるかな)

あかり(中学を卒業してから、娯楽部のみんなには会ってなかったしな)

あかり(……結衣ちゃんと付き合ってても、ちなつちゃんが幸せならそれでよかった)

あかり(でも、結衣ちゃんは京子ちゃんを選んだ)

あかり(今、ちなつちゃんは一人きり)

あかり(だれも、あかりを邪魔する人はいない)

(ホモ祭りはいつかな?)

あかり(いまは友達でも、いつかは本当の恋人になりたい)

あかり(でも、今は練習で我慢する)

あかり(私は、結衣ちゃんみたいにちなつちゃんをないがしろにはしない)

あかり(そう。私は結衣ちゃんとは違うんだ)

あかり(なにがあっても、ちなつちゃんを幸せにする)

あかり(ふふふ、でも今日は純粋にデートを楽しもう)

あかり(あと、5分か)

>>340
(IDにDB)

>>343
(ドラゴンボール祭りの開幕か?)

30分後

あかり「遅いな……もう時間過ぎちゃってるのに」

あかり「電話してみよ」

プルルルルルルル

あかり「……留守電になっちゃった」

あかり「なんで、出ないの」

あかり「そうだよ、きっと携帯を家に忘れちゃっただけだよね」

あかり「うん、そうだよね」

>>344
(玉乗り仕込みたい)

>>347
(ちょっと何言ってるか分からん)

あかり「……もう、夜だよ」

あかり「あはは、待たせすぎだよぉ」

あかり「来たら怒ってあげないと気が済みそうにないなぁ」

プルルルルルルル

あかり「ちなつちゃん!?」

あかり「もしもし」

ちなつ「あかり…ちゃん?」

あかり「もぉずっと待ってたのに酷いよ!」

あかり「今どこにいるの?」

ちなつ「…」

あかり「ちなつちゃん?」

ちなつ「…ごめんね」

あかり「ちなつちゃん!?」

ちなつ「さよなら…」

ブチッ

ツーツー

あかね「あかり、今どこにいるの」

あかり「お、お姉ちゃん……」

あかね「もう7時よ、早く帰ってきなさい。もし遅くなるならちゃんと連絡してくれないと」

あかり「ごめん、友達と遊んでたんだ」

あかね「なんだ、それならよかったわ。もしかしたらあかりに彼氏ができたんじゃないかと…」

あかり「か、彼氏なんていないよぉ~」

あかね「ふふふ、分かってるって、からかっただけよ」

あかね「それじゃあ、晩御飯は家で食べるのね」

あかり「うん、それでいいよぉ」

あかり「結局、ちなつちゃん来なかったな」

あかり「まさか、ほんとにちなつちゃんの身によくないことが」

あかり「……とにかく、家にかえろう」

あかり「明日になれば電話も通じるよね」


赤座家

あかり「……ただいま」

ドタドタ

あかね「お、おかえりなさい」

あかり「どうしたのお姉ちゃん、そんなに急いで?」

あかね「さっきともこ━━━━━━ちなつちゃんのお姉さんから連絡があって」

あかね「ちなつちゃんが事故で亡くなったて」

あかり「━━━━━」

休憩

あかり(それからのことは、靄がかかったみたいによく思いだせない)

あかり(ちなつちゃんのお葬式にいったときに見た、京子ちゃんと結衣ちゃんの姿)

あかり(二人、肩を並べて焼香をあげていた)

あかり(とても憎い)

あかり(ちなつちゃんを捨て、京子ちゃんにはしった結衣ちゃんのことが)

あかり(ちなつちゃんの精一杯の好意を受けながら、それを捨てた薄情者)

あかり(そんな人のそばに、なぜ京子ちゃんがいるのだろうか)

あかり(簡単なことだ。京子ちゃんもまた結衣ちゃんを愛しているんだ)

あかり(ちなつちゃんが諦めざるをえないほどに)

あかり(なんで、あかりは一人ぼっちなのに結衣ちゃんはそうじゃないの?)

あかり(あかりは、これからちなつちゃんと一緒に、いろんなことをするはずだったんだよ)

あかり(ちなつちゃんを裏切った結衣ちゃんは、あかりより酷い目にあってないと辻褄があわないよ)

あかり(あの二人の仲を引き裂いてしまいたい)

あかり(でも、そんなことをしてなんになる?)

あかり(あかりは、ちなつちゃんにとってただの友達でしかなかった)

あかり(所詮、片思いだ)

あかり(今のあかりは、そんな人間が勝手にいきあがっているだけにすぎない)

あかり(結衣ちゃんへの憎しみはあかりの逆恨みにでしかない)

あかり(そもそもだ。ちなつちゃんがあの二人の不幸を望むはずがない)

あかり(本心はどうあれ、ちなつちゃんは自分から身を引いたんだ)

あかり(なら、あかりにどうこういう権利はない)

きっと今のあかりはこんな顔してる

  ー=テ/ ァ // i / ハ   i、、ヽ、_   ヽ\_
  _,ノ〃 //' / /  /! 7  i、  ',ー-`、_ー-- ニ、_ ̄ー
ーァ ///{ i ,r‐{ ,'i  i ハ l    !\ ヽ、  ``ーヽ、ヽ`ー- _
~  !l/  ,i l'  l i |  il!ヽ.',    、  `\ー- ...._  `ヽ 、ヽ、
ヽ//!/ソ \,rヽ',!  ゞ、 \   ヽ、      `ヽ ンヽヽ、
 l,' /  | .il/ ,i 心、 ヽ\ _`   ヾ=ェ_ ニニ -‐、' 「!\
 ! .l i ', {l l!::',_ヽ\、_ ` ̄_二ン_,ノ __ ン r/:::「!|!)ヽ

 ', | i 入', i{,rf:::::、_ヽ、ー二ンfrt:::::::)ヾヽー' ,/:::::((||)://_

  )! ', i iゝ|!、゙ー'ヾ}゙辷_、::::〃 `~´ }l:::ソ/、 / ,r'=_-
='、-' 、ヽ廴ヾゞ、_ノ '  ... ̄ ヾ=ェ‐'ン' iン_>/‐'´  `
  ゙∠ヽ}ソヽニ-  ̄    .:::::..      /(‐'_il‐'''ー‐ヽ
 {l、__,ノ/⌒ヽ',、     、 ,       ,r'、::r=__l|__ _.
. i ゙=彡  メンヾ、 丶、______,.ノ/_  ゝ(ー|l   `ヾ、_
 !   | r'''''ヽ:::  \  ` ー '´ /::::::`:::::、__``l|ー-、
. l  |.V   ゙i⌒ヽ__ `ヽ、     /::::::::::::::::::://7|l / ',ヽ、
. !  ヽ!   i    ', `ヽ|ヽ`''''"{:、:::::::::::::::// /,r'|l、  〉:ミY
.l|.   {   !   |  i_ヾヾ: ヽrヾ,::::://.//r':::|l∨/ミ/`
ヽ   ゙        ,   ヾ\、: ////`/i∧', ',',::/l ,'/!

あかり(ちなつちゃんの死という現実を変えられないからには、なにをしても意味がない)

あかり(あかりが欲しいのは、ちなつちゃんといられる時間だから)

あかり(もう、あの二人に関わる必要もない)

あかり(どうなろうと、私の知ったことではない)

あかり(だからもう、自分の道を歩いて行くんだ)

あかり「帰ろう、もうここにはいたくない」

京子「まって、あかり!」

あかり「……京子ちゃん、2年ぶりだね」

京子「もう、帰っちゃうの? 少し話そうよ」

あかり「結衣ちゃんも一緒に?」

京子「うん、そうだけど」

あかり「……わかって、行こう」

あかり「……わかって、行こう」

あかり(かんじゃった!!)

京子「結衣、つれてきたよ」

あかり「こんにちは、結衣ちゃん」

結衣「あかり……見違えたね。なんだか、あかねさんに似てきてるよ」

あかり「ふふ、あかりだって成長してるんだよ」

あかり「それで、なにか用かな」

結衣「いや、こんな機会だけど集まったからには話がしたいと思って」

京子「……ちなつちゃん、ホントにいなくなっちゃったんだね」

あかり「信じたくないけど、これが現実なんだよね」

結衣「飲酒運転のトラックが突っ込んできたんだよ」

結衣「くそ、なんでそんな奴のせいでちなつちゃんが死ななきゃならないんだよ」

京子「うぅ、ちなつちゃん……」

あかり「ねぇ、結衣ちゃん。事故の日になんでちなつちゃんが学校を休んでたか知ってる?」

結衣「そっか、あかりは知らないんだよな……事故の前の日さ、ちなつちゃんと別れたんだ」

結衣「たぶん、そのときのショックが原因だと思う」

京子「でも、なんで一度学校に来たんだろう」

結衣「その京子の話がほんとなら、私の考えと矛盾するんだよな」

あかり「あかり、知ってるよぉ」

あかり「見ちゃったんだってさ、二人がキスしてるところ」

結衣・京子「え…」

あかり「それで、思わずその場から逃げだしちゃったんだって」

結衣「なん、だって」

京子「そんな、見られてたの…?」

あかり「その後、ちなつちゃんはあかりの携帯に電話してきたんだ」

あかり「……それで、ちなつちゃんを慰めるためにデートの約束をしたんだよ」」

あかり「あかりはずっと待ち合わせ場所にいたんだけど、夜になっても来なかった」

あかり「そして、家に帰るとお姉ちゃんから真相を知らされたんだよ」

あかり「まぁ、あかりが知ってるのはこんなところだよ」

死ーなェ…

結衣「なんだよ、それじゃあ、ちなつちゃんの事故は私の責任でもあるのか?」

結衣「私が、京子にキスをしたから……」

あかり「そうだよ、結衣ちゃんが悪いんだ」

あかり「ちゃんとちなつちゃんを幸せにしてあげてれば、キスなんてしなければ」

あかり「ちなつちゃんは死ななかった」

あかり「結衣ちゃんのせいだ」

京子「あ、あかり。そこまで言わなくても」

あかり「ふーん、京子ちゃんは結衣ちゃんをかばうんだね」

あかり「ちなつちゃんがいなくなって嬉しいんだ」

京子「あかり……言っていいこと悪いことの区別もつかないの」

京子「あかりはそんな子じゃないはずだよ」

あかり「そんなのどうだっていいよ。もうちなつちゃんは死んじゃったんだ」

あかり「ちなつちゃんの遺志を尊重しても、私は救われない」

あかり「やっぱり、目の前で結衣ちゃんの顔を見せられてら許すことなんてできないよ」

あかり「京子ちゃんはこんな最低の結衣ちゃんでも見捨てられないんだね」

あかり「それも、好きだからだよね」

京子「さっきからどうしたんだよ一体?」

京子「なにをそんなに必死になってるんだよ」

京子「ちなつちゃんが死んで悲しいのはわかるよ、でも全部が結衣の責任みたいにするなよ」

京子「だいたい、私が結衣を好きなことがどう関係あるんだ」

結衣「……もうやめてあげてよ、あかり」

京子「……結衣、言われっぱなしでいいの?」

結衣「うん、あかりの言う通りだから」

結衣「それで、あかりは私にどうして欲しいの?」

あかり「別に、なにもないよ。ただ京子ちゃんがいる結衣ちゃんを責めたかっただけ」

あかり「ただの八つ当たりだよ」

結衣「あかりも、ちなつちゃんが好きだったんだね」

結衣「だから、怒っているんだ」

あかり「私、絶対に結衣ちゃんを許さないから」

かり「あと、……もう結衣ちゃんとは会いたくないから」

あかり「それだけだよ。話はこれで終わり」

あかり「あかり、忙しいから帰るね」

京子「あ……」

結衣「京子、お願いがあるんだ」

京子「こんなときにお願い?」

結衣「うん、もう私とは関わらないで」

結衣「それがちなつちゃんを殺したことへの償いだ」

京子「結衣は、それでいいの」

結衣「あぁ、そうしないと自分が許せないから」

京子「……そっか、いいよ。私もあんな強引なキスをする人とは一緒にいたくないから」

京子「私としても、そのほうがありがたいよ」

京子「じゃあ、私も帰るから」

結衣「バイバイ、京子」

京子(これでよかったんだよね)

京子(今の結衣にとっては重荷にしかならないから)

京子(でもさ、あんな酷いキスじゃなかったら)

京子(私は喜んで受け入れたと思う)

京子(もし、結衣が立ち直れたときには……)

京子(ごめんね、ちなつちゃん。私もあかりと同じなんだ)

京子(ちなつちゃんに気をつかうつもりはないよ)

京子(それらからの結衣は、よりいっそう部活と勉学に傾倒していった)

京子(まるで、恐ろしいものから目をそらすように)

京子(どうやら陸上部の部長に任命され、華々しい活躍をしているらしい)

京子(わたしの方は同人活動に本格的にのめりこんでいった)

京子(そして、日々は過ぎていった)

京子(私たち3年になり、それぞれに進路を決めた)

京子(そのころだ、結衣にある変化がおこった)

京子(私たち3年生は自由登校になった)

京子(行く必要なかったが、私は学校に通い続けていた)

京子(最後まで高校生という時間を感じ続けていたかったのかもしれない)

京子(教室には結衣一人しかいなかった)

京子(約束どうりにあれ以来、会話をかわすことはなくなった)

京子(魔がさしたのだろう、一言でもいい結衣と会話したくなった)

飯食う

杏子「食うかい?」

結衣「…」

京子「おはよう結衣。ごめんね、約束やぶっちゃってさ」

京子「でも、挨拶ぐらいいいよね……それじゃあ、漫研いくからさ」

結衣「ん、あぁ京子か」

結衣「あっ、そうだすごいことがあったんだよ!」

京子「ど、どうしたんだよ結衣。突然大声だして」

結衣「ちなつちゃんが帰ってきたんだ」

京子「えぇ!?」

結衣…

結衣「ほら、今家にいるからさ会いに来いよ」

京子「ま、待ってよ結衣。どうしちゃったんだよ」

京子「ちなつちゃんが帰ってきた、そんなわけないじゃんちなつちゃんは死んだんだよ」

結衣「驚いたろ。私もそうだったよ」

結衣「行こう、学校なんかきてても仕方ないって」

結衣「ほら、はやくしてよ京子」グイ

京子「うわ! わかった、わかったから」

京子「そんなに強く引っ張らないでよ」

病んだか…

結衣の家

結衣「ふぅー、やっとついたぞ」

京子「はぁ、はぁー。早すぎだってば結衣」

結衣「ははは、ごめんね。ちなつちゃんを待たせたくなかったから」

京子「……ほんとにいるの、冗談じゃなくて」

結衣「だからそういってるだろ」

結衣「まったく、直接見てもらったほうがいいな」

結衣「ただいまー、ちなつちゃん」

ガチャ

dkdk

結衣「ほら、京子も連れてきたよ」

結衣「ちなつちゃんに一秒でもはやく会わせたくて、急いできたんだよ」

結衣「あはは、驚きすぎだよ」

京子「ねぇ……ちなつちゃんどころか誰もいないよ」

京子「結衣、誰とはなしてるの?」

結衣「……? なにいってるんだよ。机の前に座ってるだろ」

うわぁぁぁぁああああ…?

も、もしかして油粘土…?

京子「ううん、この部屋には私たち二人しかいないよ」

結衣「京子、ふざけんなよ! ちゃんといるだろ」

結衣「くそ、こっちだよ。この座布団に座ってるんだよ」

京子「あ、これは……M字開脚ミラクるん粘土人形」

京子「なんで、座布団の上に乗ってるんだ」

京子「これが……ちなつちゃんなの?」

結衣「なんだよ、これって失礼ないいかただな」

結衣「ちなつちゃんも怒ってるじゃないか。ちゃんと謝れ」

京子「おかしいよ、結衣。私の知らない間になにがあったんだよ」

京子「よく見てみなよ、これは私がつくったただの粘土だよ」

京子「ちなつちゃんじゃないんだ!」

結衣「……なんでそんなこと言うんだ! これ以上はいくら京子でも許さないぞ」

京子「あぁ、結衣が壊れちゃったよぉ」

京子「結衣、目覚めてよ。そのちなつちゃんは結衣の妄想なんだ」

京子「ちなつちゃんは戻ってこないんだよ」

結衣「もういい、帰れっ!」

結衣「二度と来るなっ! この人でなし」

京子「そんな、ひどいよ結衣」

結衣「うるさいうるさいうるさい、さっさといなくなれよ」

京子「……うん、分かった」

そして最初へ…

京子「まさか、結衣があんなことになるなんて」

京子「間違ってたんだ、結衣を放っておくべきじゃなかった」

京子「…今すぐにでも、手を打たないと」

京子「このままじゃ本当に壊れてしまう」

京子「そうだ、もう結衣には私しかいなかったんだ」

京子「なんでそんなことを忘れてたんだよ」

京子(そのあと、結衣は私に結衣の親御さんにこのことを報告した)

京子(以外なことに、すんなりと受け入れ、すぐに対処してくれた)

京子(どうやら、船見家の余生は精神的に不安定な人が生まれやすいらしい
   結衣の母親もその例にもれず、ヒステリーをはじめ、様々な精神以上にみまわれている

京子(そして、結衣の一人暮らしの理由もわかった)

京子(結衣に悪い影響を与えないため、お父さんが引越しをさせたらしい)

京子「結衣の家にそんなことが……」

結衣父「うん」

結衣父「あの子……結衣は生まれつき気性が穏やかだったから、私も心配していなかったんだ」

結衣父「現に、いままで問題らしい問題はなかったからね」

結衣父「でも、楽観的すぎたみたいだね」

結衣父「……医者によると、結衣のあの症状はつまるところ極度の自己暗示ってことらしい」

結衣父「自分で気付かないかぎり、回復は見込めないそうだ」

結衣父「それであの~、ミラクル人形だっけ?」

京子「あ、ミラクるんです」

結衣父「そう、歳納さんがつくったあの人形を引き離そうとするとたちまち暴れだしてしまう」

結衣父「おまけに、自分はあの部屋で吉川さんと同棲していると思い込んでいて」

結衣父「今でも、しきりにあの部屋に戻りたがるんだ」

結衣父「君もみたんだろう、あの結衣の姿を」

京子「はい……まるで別人みたいでした。まるで他の人が見えてないみたいな」

結衣父「そう、いまの結衣一人ではまともな生活が送れない」

結衣父「だから、誰かが世話をしてやらないといけないんだ」

結衣父「だから、私は仕事をやめて結衣の面倒をみることにした」

結衣父「幸いなことに。見ての通り、船見の家にはお金は捨てるほどあるんだ」

京子「でも、結衣のお母さんは大丈夫なんですか?」

結衣父「あぁ、お互いきちんと話あった。その上で納得してくれたよ」

結衣父「まぁ、精神の異常もたまに起きる程度さ」

結衣父「この家にはお手伝いさんもいるし、問題ないよ」

結衣父「むしろ、私のほうが家事はこれっきしだからな結衣に呆れられないか心配だよ」

結衣父「……ま、だいたい結衣の今後についてはこんなところかな」

京子「やっぱり治る見込みは、薄いんですね」

結衣父「あぁ、でもなんのきっかけで治るかも分からないからね」

結衣父「でも、まったく希望がないわけじゃないさ」

結衣父「それに、吉川さんを『いるもの』として扱っておけば結衣が暴れることもない」

京子「あの……ちょっといいですか?」

結衣父「ん、なんだい?」

京子「その役目、私に任せてもらえませんか」


数日後 結衣の家

結衣父「いいかい、無理ならすぐやめてくれていいんだよ」

結衣父「もうすぐ大学だって始まるんだし、君まで苦労する必要なんてないんだから」

京子(こうして、私と結衣とちなつちゃんの生活が始まった)

京子(不思議なことに、病院で面会したときの結衣は
   私を追い出したことなんて忘れて気分良くちなつちゃんを紹介してくれた)

京子(医者によると、どうやら深層意識に私にたいするこだわりのようなものが残っおり
    それが結衣の記憶を改変させたらしい)

京子(そして、そのこだわりは結衣を更生させる鍵になるかもしれないとも)

京子(結衣との生活を申し出たことに、打算がなかったと言えば嘘になる)

京子(期待していた)

京子(ちなつちゃんが結衣の心から消え去れば、そこが私の場所になると)

京子(私たちの同棲生活はおおむね問題なく進んだ)

京子(いろいろ大変だったが、妄想のちなつちゃんとの付き合いかたを覚えれば苦労も減った)

京子(けれども、結衣の仲のちなつちゃんは一向に影をひそめようとはしなかった)

京子(でも、私には一つの策が生まれていた)

京子(その日は、高校の卒業式の前日だった)



結衣「はぁ明日で最後なんだな、この制服着るのも」

京子「ずっとダサイって思ってたけど、けっこう感慨わくもんだね~」

結衣「ははは、私は好きだったけどな」

休憩

アッー!!

ビィーーム!

: :―- 、>-く>' ´ ̄ ̄`ニ ‐- 、
: : : : __弋/: : : : : : : : : : : : : : `丶x-v-――- 、
: : : : :/: : : : : : : : : /: : : : : : : : : : ヽム、-―‐-:丶
/: ://:/: : :/: : : : /: : : : : : : : ヽ: : : : :∨ ::::::::::::::::::::::::\
/: ://:/: : :/: : :/|/: ://|: : : :||:|: :|: : : : ::人:::::ソヾ:::ヘ:l:::::
: : : :|/: : /l: 斗-|-: :l/ ||:_|ハ:|: :|: : :|: |l`.ヾヘr.二'_ j:::::::|

: : : :ト、:/|  ̄ └‐┘ /l|: : /`ト!: :|:|: :|: ||_)    ("_) .}::::::|
: : : ::/ハ x==ミ    二  l_/|l : |: ||"    "" .ノ,:::::|
: : :://: :ハ  ......      "´`ヽ、ル- {、..   ‐‐ u ..l'::リ|
: : : └-l:」 ::::::   ′  :::::::: /l: :ヽ: )ノヘ'`., i::::ヘN///

: /: : :|-‐'ヽ     ー-‐      /: :|: _|}: : :|: : /: : ://
'´ \_{   丶、       イ`ー '´ \/: |: : |彡   ずっと一緒にいられますね結衣先輩
        -|` ー T´       ノ: :人: :|    
     _ -‐/「     `7> 、     ̄  ``
  ィ´//////|- 、  _,, ///////>、

 / ∨///// |-――-///////// ∧

. l  | \/////|===/////// / ハ
| ∨ 丶///l////////彡'   l/   |

はよぉ

まだか




          ,  -‐- 、             ♪
   ♪    /,ィ形斗‐''' ´  ̄`''‐- 、

       //ミ/─-   _      ヽ   ♪
     , - 、!({ミ//`ヽ  - 、`ヽ     ヽ
    / 、ヽ⊂!´/         ヽ ヽ   「i「i}i、    テレレレレ~♪
  /冫┐ i'´.l   '´゙   "ヽ    ゙ー、,,{  ノ      テレレレレ~♪
   ̄  l  l l   ⊂         ーゝ 'ヽ、
        !  l ',  ,r            /ヽ  \
       l  ヾ,、 `''' ─ '      / -‐、‐ヽ   >
      t     /` ー- 、___,ォュ'´    ヽ、  /
         ` ー-!    、`ーi 「´      , -‐'´
          ` ー- 、l  l」     <
               |        |
               \_     .|
           ((  / l`、     ノ
           ,...-‐''"  _.l::::`ー,=-'(   ))
         /     ´ ,.!_;;;:r''..   ` 、
      ,...-‐'   _,....-‐'"  `'-、::    ` 、
     /..  ,....―'"        `ー、__  `l
    /_;::::-'"            /::::::::::::::::ノ
 ,.../._r'"               ヽ`''「 ̄ ̄

(__ノ'                 \_\

         ,, _
       /     ` 、
      /  (_ノL_)  ヽ
      /   ´・  ・`  l    ちなつちゃんは死んだんだ
     (l     し    l)   いくら呼んでも帰っては来ないんだ
.     l    __   l    もう世界は許されて、君も平穏な日々に帰って行く時なんだ
      > 、 _      ィ
     /      ̄   ヽ
     / |         iヽ
    |\|         |/|

    | ||/\/\/\/| |

ちなつちゃんが何話してても船見先輩の話題に持っていっちゃって
煙たがられてたんだけど、そのうちみんな適当に話を逸らしたりして流すようになった。
でもちょっとお人よしでおっとりしたあかりちゃんはうまく話を逸らせずいつもノロケの餌食になって、
ちなつちゃんもちなつちゃんで「あかりちゃんなら聞いてくれる!」と味をしめたのか盛大にのろけるようになってしまった。
そのことであかりちゃんが悩んで相談してきたので、「だから、船見先輩の話始めたら『あ、そういえば昨日の~』とか
適当に違う話を始めればいいんだよ」とアドバイスしておいた。
すると後日、ちなつちゃんとあかりちゃんと私の三人で話していたとき
私「昨日あの店に行ってさぁ」
ちなつちゃん「あっ、あの店といえば結衣先輩がさ~誕生日の時にィ」
私「…………(敢えて黙っていた)」
あかりちゃん「……ハァ~ン」(あえぎ声みたいな)
ちなつちゃん「…?…でさ、結衣先輩がぁ」
あかりちゃん「(小声で)わっしょいわっしょい」
ちなつちゃん「は?何?」
あかりちゃん「くっ、黒船がきたぞぉ~」

あかりちゃんなりに話を逸らそうと必死だったらしい。笑いすぎて死ぬかと思った。黒船?
爆笑してたらちなつちゃんが切れて「ちょっと何なの!?」ってあかりちゃんに問い詰めてたけど、あかりちゃんはてんぱっちゃって
「だってぇ~、ちなつちゃんたらいつも結衣ちゃんの話ばっかりして、もう聞くのやなんだもん~!」て何か半泣きで
ぶっちゃけてちなつちゃんもそれ以上怒れなかったw
以来船見先輩の話もすごく減って(ちなつちゃんがのろけ話をし出すとみんなあかりちゃんとの顛末を思い出して
吹き出してしまうため)平和になったよw直球もキャラによっては効くと思った。

普段クールだけど寝起きだけ超甘えたがりな結衣先輩。

毎朝先輩のが先に起きるんだけど
先輩のでっかい目が朝は100分の1ぐらいしか開かず、
だっこーって言って抱きついたままで離さなくなる。
付き合ってから1年半経つし、一緒に住んでるのに
何故かお互い名残惜しくてひっついたまま2人とも離れられない。
むしろ日が増す毎にどんどん離れられなくなってる気がする。

今朝は抱き合って足も絡められたままで

私「こらー!7時ですよ7時!用意しないとー!」
先輩「やだー。いっしょにいるー」
私「一緒にいるって言っても学校ありますよ学校!」
先輩「がっこう?はて?」
私「はて?じゃないですよ!休むんですか?」
先輩「まだー。よゆうよゆうー」
私「いや、いつもより20分遅れてますよ!起きてくださいー!」

と言いつつ結局それから10分ぐらい離れられず、
さっき朝食食べずに、
「おぉぉー。いきたくねぇ~」と言い残して登校して行った。
可愛い。

もっかい貼っとくか

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

保守ありがとう

でも・・・書くの疲れた

書けよください

とりあえず飯行ってくるそれから考える

とりあえず書き手が帰ってきたみたいだしいいじゃないか

半日まったんだしあと少しぐらい我慢しよう

結衣「ちなつちゃんはどう思う?」

京子(相変わらず結衣の面前にはいるはずのないちなつちゃんが見えているようだ)

京子(悔しいけどその間に私が入る余地はない)

京子(そこで、だ)

結衣「ふふふ 結衣先輩が着るものならなんだって素敵ですだって 照れるなあ」

京子(わたし自身がちなつちゃんになりきる。それしか結衣の心の中のちなつちゃんを消し去ることはできないはずだ)

京子(上手くいくかどうかなんてわからない)

京子(二度と結衣が自我を取り戻せなくなるかもしれない)

京子(それでも。それでもわたしがちなつちゃんの体を借りて、もういないってことをつたえなきゃ)

京子「なあ、結衣。ちょっといいか?」

結衣「どうした?京子」

京子「ちょっと結衣と二人で話をしたいんだけど、ちなつちゃんには席をはずしてもらってもいいかな?」

結衣「なんだよもう、ちなつちゃんそれでもいい?」

結衣「いいってさ。で、それで何?」

京子(よいしょ、ツインテールに結び直して、と)

京子(さて、一時的に結衣の意識の中からちなつちゃんの存在が消えているうちに・・・)

京子(ちなつ)「結衣先輩。大事なことを伝えなきゃいけないんです」

結衣「!?」

結衣「!?!?」

京子(見事に混乱してる・・・通用してよかったよ)

結衣「きょ、京子は?」

京子(ちなつ)「ああ、京子先輩ったら卒業制作の締め切り忘れてたーって走って行きましたよ」

京子(ちなつ)「ほんっと、そそっかしい人ですね ふふ」

京子(ちなつ)「それで」

京子(ちなつ)「結衣先輩は、これから前だけを見て生きてほしいんです」

そうくるのか

結衣「はは・・ 何言ってるんだ?ちなつちゃん。わたしはずっt

ちなつ(京子)「わたしはもうこの世界にはいていい存在じゃないんです」

結衣「え? だって今までずっと一緒だったじゃないか。ちなつちゃんどうしたの? 目を覚まして」

ちなつ(京子)「目を覚ますべきなのは先輩の方です。 わたしは・・・わたしは」

  

   「あなたを恨んでなんかいません。今も昔も変わらずずっと好きです」




パッ

結衣「ちなつ・・・ちゃん?」

ごめんなさい

のっとりではgdgdになって展開がこれ以上浮かびません

こころ痛むけど、ここまで書いてきてしりすぼみなendしか浮かばない

どうやってもバッドにしかなりそうにないよな

インスピ来た

これで勝つる

 



----------------------------

半年後 10月某日(>>11の時間軸)

結衣(わたしがした一連の行動)

結衣(ちなつちゃんの死)

結衣(もちろん自殺なんかじゃない)

結衣(こんな私を信じていてくれた。恨んでなんかいなかった)

結衣(献身的な京子の行動)

結衣(いつまでも過去に縛られてるのは私だけだ)

ちなつ『前だけを見て生きてください』

----------------------------------------------------

結衣「京子に、そしてあかりにあやまろう。そしてちなつちゃんには」

期待

ガチャ

京子「帰ってきたぞー」

京子「結衣ー、あのs」

バッ

結衣「京子、いままでごめんな」

京子「ゆ、結衣 ど、どうしたの?」

結衣「もう・・・もう大丈夫だから」ボロボロ

京子「ゆいー、ずぅーっと心配掛けやがってぇ」ボロボロ

結衣(ちなつちゃん・・・本当にありがとう)

結衣「えへへ」

結衣「京子 あかりは、あやまったら許してくれるかな?」

京子「もちろんさ あかりは結衣が考えてるほど陰湿で強情じゃないさ」

結衣「思い返してみると、すべてが終わった気がする」

でも、いいんだ

まだ私たちは若い。生きてきた時間よりこれから生きる時間の方がずっと長い

わたしはこれからも支えられて生きていく

そしてわたしもまたかけがえのない誰かを小さな力ながら支えていく

それでいい

ね、ちなつちゃん

「それでいいんです。結衣先輩」



おわり

あかり、ぜったい許してくれないだろ

バッドエンド書いていい?

>>521から

京子(けれども、結衣の仲のちなつちゃんは一向に影をひそめようとはしなかった)

京子(でも、私には一つの策が生まれていた)

京子(その日は、高校の卒業式の前日だった)



結衣「はぁ明日で最後なんだな、この制服着るのも」

京子「ずっとダサイって思ってたけど、けっこう感慨わくもんだね~」

結衣「ははは、私は好きだったけどな」

京子「……それでさ結衣。明日ちなつちゃんは私たちより先に出なきゃならないんだ」

結衣「え、どうしてだよ? 三人でいけばいいじゃん」

京子「去年のこと忘れてたの、2年生は体育館で卒業式の準備をしなきゃいけないんだよ」

結衣「当日に準備なんてするのか? ふつうはもっと前にしとくもんだろ」

京子「私は覚えてるよ、たしかにそうだった。去年のことも覚えてない結衣よりよっぽど信頼できるよ」

結衣「なんか釈然としないけど、京子がいうならそうなのかも」

京子「そうそう、私が正解」

結衣「で、さっきの話につながるわけか」

京子「うん、そのとおり」

京子「だからちなつちゃんとは一緒にいけないよ」

結衣「そっか、残念だな」

結衣「登校するのも最後なんだし、ちなつちゃんと一緒に通学路を歩きたかったな」

結衣「でも、仕方ないんだね」

京子「……わかってくれるよね、結衣」

結衣「ははは、そこまで我を通したいとは思わないよ」

結衣「なら、ちなつちゃんを早く寝かしつけないと」

結衣「私たち先に寝るよ」

京子「うん、おやすみ……」

京子「ちなつちゃんにもよろしくね」

結衣「……あぁ、わかってるよ」



翌日 卒業式当日

京子「ついにこの日がきたか」

ダダダダダダダ
ガチャ

京子「そんなに焦ってどうしたの結衣?」

結衣「大変だ京子、ちなつちゃんが熱を出したんだ!」

京子「熱ねぇ……どのくらい重そうなの」

結衣「すごい苦しそうでさ、今すぐにもしんじゃうんじゃないかってくらいに」

京子「そんなにヤバイなら、救急車呼んだ方がいいね」

京子「電話するね」

結衣「ま、まって! 救急車はいいよ」

京子「なんで止めるの? ちなつちゃん死んじゃうよ?」

結衣「はは、大げさだに言いすぎたよ」

結衣「熱計ってみたら38度だったよ、うん」

京子「そっか、それなら大丈夫そうだね」

京子「あんまりにも結衣が必死だったから私までパニクっちゃったじゃん」

京子「……あれ、ちなつちゃんドアの前にいるの?」

結衣「な、なんだって!」

結衣「ちなつちゃん、居るの?」

ガチャ

結衣「……」

結衣「はは、京子なにいってるんだよ。だれもいないじゃん」

京子「……結衣のほうこそおかしいよ、ちなつちゃんが可哀そうだよ」

結衣「おい、ちなつちゃん? どこにいるのさ」

結衣「ちなつちゃんならベットで寝てるよ」

京子「……なんでそんなこと言うんだ! これ以上はいくら結衣でも許さないよ」

結衣「はは、そっかぁ京子も熱あるんだろ」

結衣「そうだよな、なぁ?」

ごめん、さるくらってた


結衣「京子、今日は休んだほうがいいよ

結衣「あ、そうだ。ちなつちゃんと京子、二人も病人がいたら私が看病してあげないと」

結衣「卒業証書ならまた別の日に貰いにいけばいいもんな」

京子「もういい、出てって!」

京子「結衣のばかっ! この人でなし」

京子「……ただし、ちなつちゃんは私の部屋で看病するから」

京子「ほら、ちなつちゃんこっちにおいで」

京子「あはは、結衣も熱がでてるんだよ。しばらくしたら治るさ」

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