男「神様は、残酷だな」(24)
男「……。」
僕は時を止める能力を手に入れた。
幼馴染「」
彼女の時が止まった後で。
男「……。」
神様は、残酷だな。
友「 」
彼は何かを言おうとした。
……しかし、何も言えなかった。
幼馴染「――――!」
彼はただ、それを見ていることしかできなかった。
神様は、残酷だな。
恋敵だった。
女「 」
彼と笑いあう彼女を妬ましいと思っていた。
女「 」
それでも。
幼馴染「」
女「~~~~~~~~!」
こんな結末は望んでいなかった。
神様は、残酷だな。
後輩「…………」
殺したくなかった。
―――彼女はそう言おうとして、やめた。
そんな言葉に意味はない。
男「……。」 友「 」 女「~~!」
幼馴染「」
大切なものを奪ってしまったボクに、かける言葉なんてない。
大好きだった、いや、今でも大好きなあの人たちに紡ぐことのできる言葉なんてなかった。
神様は、残酷だな。
後輩「……!」
先輩「ーー!」
止められたはずだった。
彼女を止めるだけだった。
幸せな未来はすぐそこだった。
なのに。
幼馴染「」
先輩「ーーーーーーーーーーー!」
神様は、残酷だな。
妹「」
私は目を疑った。
どうして。さっきまであんなに幸せそうだったのに。
どうして。今はそんなにつらそうな顔をしているの。
妹「」
どうして。一緒に幸せそうだった後輩ちゃんが、そんなものを持っているの。
どうして。どうして。どうして。
妹「」
私は何も言えないの。
会長「!!!!!」
一瞬で、日常が変わった。
この平和な学校の昼休みに、それは起きてしまった。
校庭の中心で倒れこむ女子。
それを抱きとめるオッドアイの男。
それに手を伸ばしたまま、固まっている茶髪の男。
惨状に崩れ落ちる長髪の女。
赤にまみれた何かをもって、それをじっと眺める一年生。
そんな後輩を見て、やるせなさそうにしている三年生。
……あとたぶん、何も知らずに騙されている一年生。
ふと、茶髪の男がこちらに気づいた。
友「やっべ……!」
会長「貴様ら! 校庭で何をやっている!」
そう言って、真昼間からサスペンス劇場を繰り広げた大馬鹿どもを追いかけ始めた。
会長「今度という今度は、許さんぞおおおお!」
書記「生徒指導室に呼び出せばいいのに……。会長もよくやるよね」
一緒にお昼を食べていた女の子がそういったので、笑いながら同意した。
血まみれ、もとい塗料まみれの女の子も起き上がって逃げようとしている。
しかし、制服の男くんが「幼! 生き返ったんだね! よかった!」とか言いながら、抱きしめて離さない。
塗料まみれの女の子は、逃げようと必死にジタバタしている。
そんな光景を見ながら、のどの奥のほうで「クックックッ」と笑った。
そして、共犯者はそっと呟いた。
副会長「次は、どんな脚本にしようかしら」
くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、>>1だけ書いたら、怪電波を受信したのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
神様の意志を無駄にするわけには行かないので思いつきのネタで挑んでみた所存ですw
以下、男達のみんなへのメッセジをどぞ
副会長「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」
女「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」
幼馴染「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」
後輩「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」
先輩「・・・ありがと」ファサ
では、
副会長、女、幼馴染、後輩、先輩、神様「皆さんありがとうございました!」
終
副会長、女、幼馴染、後輩、先輩「って、なんで神様が!?
改めまして、ありがとうございました!」
男「はいカットォ!」
短かったけど、台無しに思うほど楽しんでもらえてよかった。
ID三回位見直したぞ
本人かよ…
>>8だった。そいじゃ、投下開始
男「ーー!」 友「……?」
一瞬、彼が何を言ったのかわからなかった。
しかし、会長の怒りのあまりに青ざめた顔を見て、何が起こったのかを悟った。
彼は裏切ったのだ。
会長「貴様……裏切ったのか……!」
怒りが胸を支配する。しかし、それ以上に血の気が引いているのを感じた。
男「何を言っているんだ? 俺たちはもともと敵同士だろう?」
――彼の言っていることは正しい。
しかし。 しかしだ。
会長「それでも……! 私は信じたのだ。
貴様との奇妙な絆を。 敵である貴様と積み重ねてきたものを……!」
男「……悪いな。でも、ずっと仲良くはできないんだ。結局、私たちは敵同士なのだから」
会長「信じていたのに……」
ふっと体から力が抜けるのを感じた。
私は崩れ落ちていた。
私の優位は揺るがないはずだった。
副会長「そんな……。嘘よ」
勝利の栄光は、すぐそばにあった。
それが今、もろくも崩れ去った。
目の前で何やら言いあっているようだったが、何も耳に入ってこなかった。
先輩「ーー!」
私が興奮していた。
目の前で行われていたのは確かな裏切りだった。
しかし、それは痛快な逆転劇でもあったのだ。
会長には同情を禁じ得ないが、だがしかし、それ以上に私は彼を称賛したい。
彼の英断によって、巨悪は倒されたのだ!
会長「貴様……裏切ったのか……!」
差し入れのケーキを持っていこうと部屋の前に立った時、そんな声を聞いてしまった。
妹「会長さん・・・?」
そう呟いてしまっていた。
男「何を言っているんだ? 俺たちはもともと敵同士だろう?」
妹「―――そんなことって!」
裏切ったのは兄さんだった。
う、うそだ。うそでしょ、うそだよね。なんで どうして
そんな言葉が頭の中を駆け巡る。
会長「信じていたのに………」
そう聞こえた後に、ドンッと音がした。
もしかして、会長さんに何かあったのか?
私はいてもたってもいられずに扉を開けた。
急に妹が部屋のドアを開けた。
妹「会長さん、死んじゃやだー!」ドンッ 会長「ぐえっ」
部屋に入ってくるなり、妹は会長に抱きつき……もとい、タックルをかました。
その拍子にちゃぶ台の上の麻雀牌が散らばった。 俺のダブル役満が……。
会長「何の話だ……? 痛い、やめろ、締め付けるな!」
妹「……へ? 会長さん、生きてる?」
なぜ涙目になっているんだ、わが妹よ。お兄ちゃんとしてもついていけないよ。
妹「会長さん、どっかいっちゃうの?」
会長「……? 何のはなし――」 妹「どっかいっちゃやだよー!」ギュウウウウゥ!
会長「ぐええええええ! やめろ、やめて」
力づくで振り払えばいいのに……。
まあ、でもそれをしないのが会長の人柄なのだろうか。
会長「貴様、何を傍観している! 助けんか馬鹿もの!」 妹「いかないでー」ギュウウウゥ! 会長「ぐええええ」
「くくっ」っと、喉の奥から笑いが漏れる。
面白いので、もう少し見学しておくか。
以上です。くぅ疲。
女「」コヒューコヒュー
男「だから、フランダースの犬が嫌いなんだ」
息も絶え絶えな私の隣で、彼は呟いた。
あんなに大好きだった彼の顔も、涙と悲しみでぐちゃぐちゃになってしまっていた。
お願い、そんなに悲しみにくれないで。
最期だけでも私の方を見て笑って。
男「――ちょっとでも悪意を持てば、助かったはずだったのに」
――ぼやけていく視界の中で、最後に見たのはやはり泣き顔だった。
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