劣等生「ふぅ」
妹「さすがはお兄様です。今日も立派に肺呼吸をなさっておいでです」
会長「上出来の肺呼吸よ劣等生くん!」
メガネ「肺呼吸!?劣等生さんは肺を使って息ができるんですね!」
風紀「意識せずとも呼吸が可能だなんて…君というやつは!」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
剣道「ちゃんと息ができてるなんて、偉いぞ~劣等生くん!」
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劣等生「……」スタスタ
メガネ「見てください!劣等生さんが、劣等生さんが歩いています!」
妹「さすがはお兄様です。お兄様は直立しての二足歩行が可能です」
風紀「直立二足歩行!?素晴らしいじゃないか!!」
会長「偉いわ劣等生くん!ちゃんと前を向いて歩いているだなんて!」
剣道「ただ歩く。簡単なように見えて奥が深いね!」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
劣等生「食事を摂ろう。いただきます」パクッ
剣道「偉いねー劣等生くん!ちゃんとごはんを食べてるね!」
会長「食事をないがしろにせずきちんと摂る。すごいわ劣等生くん」
妹「さすがはお兄様です。本日も立派に食事をなさっておいでです」
メガネ「しかも、いただきますも言えていましたよ!」
風紀「素晴らしいの一言だな!」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
劣等生「着替えよて学校に行こう」ぬぎっ
妹「さすがはお兄様です」
メガネ「学校へ行くための準備をなさるなんて、偉いです劣等生さん!」
会長「毎朝通学のために定時に起きて、朝食を食べて身仕度を整えるなんて…!」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
風紀「すごいぞ劣等生!」
剣道「がんばってるねー劣等生くん!」
劣等生「電車に乗ろう」
風紀「偉いぞ劣等生!毎朝通学のために満員電車に乗れるだなんて!」
メガネ「すごいです劣等生さん!」
妹「さすがはお兄様です。毎朝このような劣悪な環境にも耐えるだなんて」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
会長「毎朝お疲れ様劣等生くん」
剣道「がんばれ♪がんばれ♪」
劣等生「席について授業を受けよう」
剣道「偉いぞ~劣等生くん!」
メガネ「はい!真面目に席について、前を向いています!」
妹「さすがはお兄様です」
会長「けして授業を聞いているわけではないのに、きちんと座って前を向いているなんて偉いわ劣等生くん!」
風紀「無難に時間をやり過ごすとは…やるな劣等生!」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
劣等生(・・・)うとうと
劣等生「・・・ッ!」ビクッ
妹「さすがはお兄様です。居眠りをするすんでのところで目覚めました」
会長「すごいわ劣等生くん!」
風紀「ギリギリで目を覚ますとは…!素晴らしいぞ劣等生!」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
メガネ「はい!居眠りを注意されないだなんて、頑張りましたね劣等生さん!」
剣道「すごいよ劣等生くん!」
劣等生「学食で昼食を食べよう」ズルズル
妹「さすがはお兄様です。見事に席を確保し、食事を開始しました」
剣道「ちゃんと席を見つけられるなんて、偉い偉い!」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
メガネ「素晴らしいです劣等生さん!きちんとごはんを食べられていますよ!」
会長「うどんの注文もちゃんとできていたし、完璧よ劣等生くん!」
風紀「ああ!よくやったぞ劣等生!」
劣等生「体育の授業で二人組を作ろう」
劣等生「あ、あの…」
生徒「ああ、組むか?」
劣等生「……」こくり
会長「偉いわ劣等生くん!ちゃんと自分から声をかけられたじゃない!」
妹「さすがはお兄様です。見事に二人組を作れました」
剣道「すごいね劣等生くん!体育の授業で二人組を作れたなんて!」
メガネ「向こうから組もうって言ってもらえるだなんて!」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
風紀「うむ、良かったな劣等生!」
劣等生「保健室で休もう」
妹「さすがはお兄様です。素早い判断で休養を選択なさいました」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
剣道「仕方ない仕方ない。無理はいけないもんね!」
風紀「ああ、珍しく人と話したんだ。突然具合が悪くなったとしても止むを得ないだろう」
会長「しっかり休んでね劣等生くん!」
メガネ「大丈夫ですよ劣等生さん。でも、ご無理はなさらないでくださいね」
劣等生「早退をしよう」
妹「さすがはお兄様です。現状が危険と考えたら、即座に帰宅の判断をなさいました」
会長「それが良いわね劣等生くん」
剣道「うんうん!何も間違ってないよね!」
メガネ「はい!劣等生さんは素晴らしい決断をしました!」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
風紀「偉いぞ劣等生!さぁ、家に帰ろう!」
劣等生「・・・。」ふらふら
妹「さすがはお兄様です。見事に教室からカバンを持って来られました」
バス女「なかなかできることじゃないよ」
風紀「偉いぞ劣等生!」
メガネ「他の生徒たちの目線がある中、お見事でした!」
剣道「すごいすごい劣等生くん!」
会長「頑張ったわね劣等生くん!」
劣等生「・・・。」ぶつぶつぶつぶつ
生徒「ねぇ、あの人なんか一人でぶつぶつとつぶやいてるよ」
生徒「電話でもしてるのかな?変な人…」
終
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