モバP「親戚の葬儀で一週間も事務所を留守にしてしまったが……」(107)

P「ただいま戻りました」

ちひろ「あ、お帰りなさい!プロデューサーさん!」

P「すみません、私用で事務所を留守にしてしまいまして……」

ちひろ「いえいえ。いいんですよ。
プロデューサーさんにはいつもスタドリ買ってもらってますから

P「そ、そうですか」

ちひろ「事務仕事はやっておきましたし、アイドル達には、
プロデューサーが仕事を辞めたというドッキリ情報を伝えて
場を温めておきましたので、これからも頑張ってくださいね!」

P「ありが……おい待て何してくれてるんですか!?」

かかないの?

凛「……」

P「…いやぁその、あはははは」

凛「……ずっと」

P「!?」ビクッ

凛「私のこと見ててねって言ったのにな」

凛「プロデューサーは私との約束破っちゃうんだ」

凛「ふぅん」じろっ

P(うわ、ご機嫌斜め)

P「何か誤解してないか?俺はただ親戚の葬式に――」

凛「嘘は聞きたくないよ」

P「嘘じゃない、なんなら家内に連絡とってもいいぞ?」

凛「どうせ根回ししてるんでしょ」

P「困ったな、どうしたら信じてくれる?」

凛「今井のプロデューサーの言ってること、何にも信用出来ない」

P「どうして?」

凛「ちひろさんが泣きながら言ってたよ」





凛「別の会社からスカウトされたんだってね」

今井って誰だよ
「井」抜きで変換頼む

P「弁明の余地は?」

凛「プロデューサーには、まず反省して貰わないとね」

P(無し、か……)

凛「でもさ、私も鬼じゃないよ?反省したら許してあげる」

P「どうしたら許してくれるんだ?」

凛「何でも聞いてくれる?」

P(何でもって言うのは引っ掛かるが、凛なら度は越えないだろうし、まぁ機嫌が直ってくれるまでならいいか)

P「ああ、いいぞ」

凛「うん、じゃあ……」




凛「プロデューサーは今日うちの家に泊まっていくこと」ニヤリ

P「ああいいよ、面談ついでに――」

凛「それから今日は私の仕事、レッスンに付きっきりであること」

P「今日は一人で営業行っても心配ない子だしいいぞ」

凛「それから今日、何が食べたいか私に教えること」

P「ハンバーグ食べたいな」

凛「それからプロデューサーの好みのタイプを私に教えること」ムッ

P「料理が出来る家庭的な子かな」

凛「それから家に帰っても私のことはずっと見ること」ニンマリ

訂正
P「今日は一人で営業行くと心配な子も居ないしいいぞ」

――午後6:30――

凛「今日もお疲れさまプロデューサー」

P「待ってたのか?別に直帰でも――」

凛「…」ムスッ

P「待ってくれててありがとう」

凛「…」チラ

P「凛と帰るのを楽しみだったよ」

凛「よしよしP子、私は素直な子の方が好きだよ」ナデナデ

P「……」


P(他人とは距離を置くタイプだと思っていたが、色々難しい子だな)

凛「ただいま」

P「ただいま」

凛「おかえり、早速ご飯作って来るから待ってて」

P「親御さんは?」

凛「……まだ帰ってこないみたい」

P「なら凛と一緒に居るよ」

凛「ふふ、そう?わかった」

凛「……」

P「……」

凛「あのさ」

P「なんだ?」

凛「プロデューサーは、もし」

凛「もし、ここの会社辞めて他の会社にお誘いが来て」

P「……だからそれは」

凛「黙って聞いて」

P「はい」

凛「プロデューサーは行きたいって言って」

凛「そこで私も行きたいって言ったら――」




凛「私も一緒に連れてってくれる?」

P「連れて行きたいな」

凛「そっか、そうなんだ」

凛「ふふ、プロデューサー、二人で移籍した後もよろしくね」

P「だから行かないってば、それに行くなら――」




P「二人って言うより、みんなだろ?」

凛「はい?」

凛「…」ムッスー

凛(分かってる、分かってたんだ。プロデューサーはそう言うって)

P「俺が悪いことしたなら謝るからさ、機嫌直してくれよ」

凛(プロデューサーのいいところなんだけどさ)

凛「お、お風呂から……お布団の中までずっと私を見ていること」

凛(――本当なら他の子よりもっと私を見ていて欲しいんだ)

P「……は?」

凛「言う通りにしないと明日も……」

凛(だってプロデューサーのシンデレラは)

「怒るよ?」

「困ったな」

(たった一枠なんだから)

おわり感謝

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