まどか「アフタークリスマスパーティー」(236)
マミ「ねえ、今年のクリスマスはみんなでパーティーしない?」
まどか「えっと……」
さやか「その……」
杏子「あのさ……」
ほむら「……zzz」
マミ「……あれ? 私何か変なこと言った?」
まどか「変っていうわけじゃないんですけど……」
さやか「マミさんはクリスマスの予定ないんですか?」
マミ「え? せっかくだからいつもより大きなケーキを作る予定だけど……」
杏子「一緒に過ごす恋人とかいないのかって聞いてるんだと思うぞ」
マミ「わ、悪いかしら。それに、貴女たちだっていないでしょ」
QB「天使であるマミに恋人なんているわけないじゃないか」
まどか「あ、キュゥべえ」
QB「クリスマスと聞けば交尾しか頭に浮かばない下劣なキミたちと一緒にしないでくれるかな」
さやか「あたしたちに対するその悪意はなんだ」
マミ「みんなだってどうせ予定はないんでしょ!?」
さやか「ふっふっふ、実は恭介のクリスマスコンサートに呼ばれてまして……」
まどか「そうだったんだ。おめでとう、さやかちゃん」
杏子「どーせ演奏中に爆睡してフラれるんだろ? 行かない方が良くね?」
さやか「殴るぞ偏食八重歯」
マミ「恋人の演奏会……ちょっと羨ましいわね」
QB「じゃあボクがマミのために演奏するよ。コンガでいいかい?」
マミ「……気持ちだけ受け取っておくわ」
さやか「ま、仁美と隣同士の席ですけどね」
まどか「上条君、まだ決断できないんだ……」
マミ「こっそり呼ばれるよりはいいんじゃないかしら」
杏子「実はまったく他の女をこっそり呼んでたりしてな」
さやか「そういうシャレにならないこと言わないでよー」
まどか「上条君に限ってそんなことはないよ。ね、さやかちゃん?」
さやか「……シャレに……ならないからさ……」
マミ「……美樹さん?」
さやか「そんなわけで、ごめんなさいマミさん!」
マミ「え?」
さやか「仁美に遅れを取るわけにはいかないので、予定は空けられないんです!」
マミ「あ、そんなの気にしなくていいのよ。恋人さん(候補)を優先してちょうだい」
QB「マミもボクと過ごすクリスマスを優先してくれていいんだよ」
さやか「ありがとうございます。今度埋め合わせは必ずしますから」
杏子「じゃあ年明けの寒中水泳でも参加してもらおうか」
さやか「なんで罰ゲームなの? というかそれマミさん関係なくない?」
マミ「鹿目さんは予定空いてるわよね?」
まどか「あの……実は私も……」
マミ「鹿目さんまで!?」
まどか「わ、私はお家で家族と過ごす予定なんです。弟もいますし」
マミ「そ、そう。でもそれって予定がない私と同じってことよね、ね?」
杏子「おいおい、後輩相手に必死になるなよ。余裕がないとマミは本当にダメだなー」
マミ「必死になんてなってないわ。ただ事実をはっきりさせたいだけで……」
QB「大丈夫だよ。マミにはボクという家族……いや、パートナーがいるんだから」
さやか「家族と、ねえ……」
さやか「一緒にいるのは家族だけ?」
まどか「え? な、なんの話かな?」
さやか「その家族には将来の家族も含まれますか? はい、鹿目さん」
まどか「あはは、さやかちゃん、早乙女先生の物真似そっくりー」
さやか「物真似の感想はいいから答えを早く」
まどか「パパもママもタツヤも、将来も家族のままだよね」
さやか「往生際が悪いなあ……どうせそのうち兄弟じゃないのが一人増えるでしょ」
杏子「あー、将来の家族ってそういう意味か」
マミ「……」
まどか「……クリスマスはほむらちゃんも一緒だけど」
さやか「隠さなくたってバレバレなのに」
まどか「か、隠してたわけじゃないよ。未来の家族とか、変なこと言うから///」
マミ「そう……暁美さんと一緒にクリスマスを過ごすのね……」
まどか「ほ、ほむらちゃんクリスマスに一人で寂しいって言うから……」
マミ「……私も一人なんだけどね……」
QB「マミ、キミはとても大事な人を忘れてるよ。すぐそばでいつも見守ってる素敵な紳士を」
杏子「人じゃないんだよなぁ……」
マミ「じゃあ予定がないのは佐倉さんだけなのね」
杏子「悪い、アタシもクリスマスは予定があるんだ」
さやか「ええっ、杏子に予定!? 誰に騙されてるの!?」
マミ「佐倉さん、本当なの!? 優しさと下心を履き違えてない!?」
杏子「全力で失礼すぎる。ただのバイトだよ、バイト」
さやか「びっくりした……あたしが手を出す前に誰かにかっさらわれたかと……」
マミ「驚かせないでよ……私の佐倉さんが誰かに汚されたのかと……」
杏子「待て、おい待て。二人ともおかしい。アタシ逃げた方がいいか?」
さやか「この時期のバイトって言ったら、余りもの狙いでケーキ売りでしょ」
杏子「残念、ハズレ」
さやか「じゃああれだ、チキンだ」
杏子「それも違う」
さやか「んー? それじゃ、マッチ?」
杏子「なにが悲しくてリアルにマッチ売りの少女をやらなきゃなんないんだよ」
さやか「……まさか、身体を売……」
杏子「……こいつ殴っていいよな」
まどか「さやかちゃんなら回復特化だし、いいんじゃないかな」
さやか「その理論はおかしい」
マミ「それで、バイトって何のバイトなの?」
杏子「……別に何でもいいだろ」
さやか「言わないと杏子が身体を売ってるって噂を流す」
杏子「その前にその口をきけなくしてやるよ……」ユラァ
さやか「実力であたしに勝……え? ちょっとマジで? うわ、待って!」
まどか「杏子ちゃんはサンタの格好もトナカイさんも似合いそうですよね」
マミ「子供好きだしね。人気出ると思うんだけど」
さやか「和んでないで杏子を止めてー!」
杏子「もらったぁー!」
杏子「ったく、余計な体力使わせんなよ……」
マミ「余計な魔力を使わせないで欲しいわ……」
さやか「……あー、マミさんの回復魔法癒されるー」
QB「魔法なんかなくてもマミは癒しの存在だよ」
マミ「ふふ、ありがとうキュゥべえ」ニコッ
QB「!」
まどか「……キュゥべえ?」
QB「……あ、ああ、危なかった。癒されすぎて心臓が止まるところだったよ」
さやか「斬新な死因だね」
マミ「それで、何のバイトをするの?」
杏子「まだ言ってるのかよ」
マミ「気になるもの」
杏子「……何人かで孤児院とか施設を回るんだよ」
さやか「……強盗、じゃないよね?」
まどか「さやかちゃん、その発想はちょっと……」
さやか「ね、念のために聞いただけだってば!」
杏子「ささやかなプレゼントを配るだけの簡単な仕事だよ。金は出ないけどな」
マミ「バイトなんて言って、本当はボランティアだったのね。立派じゃない」
杏子「そういうのが嫌だから言いたくなかったんだよ」
さやか「ケーキだのチキンだの、低俗な発想しかできなかった自分が恥ずかしい……」
杏子「いや、普通はそうだろ。アタシってそういうキャラだし」
さやか「そ、そうだよ! 杏子が食いしん坊だから悪いんだ!」
杏子「ああ、そうだ。うん、アタシが悪い。さやかは悪くない」
さやか「なんで!? そこは怒るところでしょ! それでマミさんが仲裁に入っておしまいって感じで……」
杏子「怒るなんて……むしろアタシがボランティアなんておかしいよな。笑ってくれていいよ」
さやか「違うよ! こんなの杏子じゃないよ! これ以上あたしを惨めにしないでー!」
まどか「杏子ちゃん、あれわざとやってますよね」
マミ「結構いじめっ子なのよね」
マミ「それにしても、これだけ騒いでても起きないのね……」
ほむら「……zzz」
まどか「マミさんの家に来てからずっとですもんね」
QB「今ならまどかと契や……」
マミ「ダメよ」
QB「マミが言うならしょうがないね。諦めるよ」
さやか「……ほむらが必死で契約阻止してたのはなんだったんだろうね」
杏子「マミパイは重火器より強し。真理だね」
さやか「おっぱい関係ないだろ」
QB「いいや、あるよ」
マミ「……」
マミ「それにしても寝すぎじゃないかしら」
まどか「しょうがないですよ。ほむらちゃん、昨日は遅くまで起きてましたし……」
さやか「……なんでまどかがそれを知ってるの?」
まどか「え? そ、それは……ほ、ほむらちゃんが言ってたんだよ」
さやか「いつ?」
まどか「え、と、が、学校で……」
さやか「何時ごろ? 学校のどこ?」
まどか「な、なんでそんなに追求するのかな?」
さやか「さっき杏子にいじめられたから」
まどか「八つ当たり!?」
さやか「そういえばまどかもなんだか眠そうだったよね」
まどか「き、気のせいじゃないかな?」
さやか「あと、今朝は集合場所に二人で来たよね。いつもはばらばらなのに」
まどか「た、たまたま途中で一緒になっただけだよ」
さやか「同じシャンプーの匂いがするし」
まどか「それは……きっと同じメーカーのシャンプー使ってるだけだよ」
さやか「シャンプーは冗談だったんだけど」
まどか「……ぁぅ」
マミ「嘘を嘘でごまかすと収拾つかなくなるのよね」
杏子「その苦労のわりに嘘ってすぐばれるんだよな」
まどか「はい、昨日ほむらちゃんの家に泊まりに行きました……」
マミ「そうやって隠すから余計にちょっかいかけられるのに」
さやか「それで、夜遅くまでなにやってたのかなー?」
まどか「お、お話してただけだよ。それだけだよ」
さやか「軽く運動しながら?」
まどか「な、何言ってるのさやかちゃん///」
杏子「……軽く運動?」
さやか「杏子には後であたしが(身体に)教えてあげるよ」
マミ「こら」
さやか「ってことは、ほむらが保健室行ったのはただのサボりか……」
マミ「学校でも寝てたの?」
さやか「はい。体調が悪いって言って、午前中はずっと」
杏子「学校っていいよな。タダでベッドで寝れるんだろ?」
マミ「それはなにか勘違いしてるわ」
さやか「……あれ? まどかはほむらの体調悪いからって付き添ってたんだよね?」
まどか「だ、だって先生に眠いからとは言えないよ」
さやか「理由じゃなくて、それならなんでまどかも午前中いなかったの?」
まどか「え、あの、えー……そ、そうだったっけ?」
まどか(私も眠かったから、二人で保健室のベッドでお昼寝してたんだよね……)
マミ「……はぁ。結局、みんなクリスマスは予定があるのね……」
さやか「ごめんなさい」
杏子「悪いな」
まどか「すみません」
さやか「すまないと思うならマミさんも呼んであげれば?」ボソッ
まどか「……」ガスッ
さやか「痛っ!」
QB「マミはボクだけじゃ不満なのかい? 」
マミ「そういうわけじゃないんだけど……」
マミ「じゃあ、アフタークリスマスパーティーをしましょうよ」
まどか「アフタークリスマス?」
マミ「ええ。クリスマスの後、そうね……27日ならどうかしら」
さやか「それなら大丈夫です」
杏子「あー、アタシもシフト空いてるよ」
まどか「私も大丈夫です」
さやか「ほむらは?」
まどか「何で私に聞くのかな? ……空いてるはずだけど」
マミ「決まりね!」
マミ「うふふ、来週が楽しみだわ」
さやか「マミさんウキウキですね。そんなにパーティーしたかったんですか?」
マミ「みんなでわいわい騒ぎたいじゃない。クリスマスなんて年に一回だし、来年はわからないし」
杏子「別に来年も変わらないだろ。不吉なこと言うなよ」
マミ「あら、私に素敵な彼氏ができて、貴女たちの相手をする暇がないかもしれないわよ?」
QB「そんなの、ボクが許さない」
さやか「あたしのセリフを勝手に使わないでくれるかな」
QB「キミたちの方がボクのセリフをしょっちゅう使ってるじゃないか」
さやか「わけがわからないよ」
マミ「そうそう、当日はプレゼント交換をやりましょう」
さやか「プレゼント交換ですか……いいですね、それ」
杏子「うぇー、アタシも何か用意しなきゃいけないのか」
まどか「誰に当たってもいいような物を考えなくちゃ」
さやか「あー、見える。ほむらのプレゼントをあたしが引き当てて、微妙な表情のまどかが」
まどか「変なこと想像しないでよー」
QB「ボクはマミにしかあげたくないから参加しないよ」
マミ「もう、キュゥべえったら」
マミ「うふふ、来週が楽しみだわ」
さやか「マミさんウキウキですね。そんなにパーティーしたかったんですか?」
マミ「みんなでわいわい騒ぎたいじゃない。クリスマスなんて年に一回だし、来年はわからないし」
杏子「別に来年も変わらないだろ。不吉なこと言うなよ」
マミ「あら、私に素敵な彼氏ができて、貴女たちの相手をする暇がないかもしれないわよ?」
QB「そんなの、ボクが許さない」
杏子「アタシのセリフを勝手に使わないでくれるかな」
QB「キミたちの方がボクのセリフをしょっちゅう使ってるじゃないか」
さやか「わけがわからないよ」
さやか「でも本当はほむらと一対一でプレゼント交換したいんでしょ?」
まどか「それとは別にほむらちゃんにはプレゼント用意するからいいもん」
さやか「あ、開き直った」
まどか「ほむらちゃんに何をプレゼントしたら喜んでくれるかなー?」
さやか「……」
マミ「……」
杏子「……」
まどか「? どうしたの?」
さやか「いや、どう見てもツッコミ待ちだなーって……」
さやか「つまりこう言わせたいわけだ。まどかからのプレゼントなら何でも喜ぶよ、と」
まどか「そ、そんなことないよ」
マミ「でも実際、何をプレゼントしても暁美さんは喜ぶと思うわよ?」
まどか「それでも、できるだけ喜ばせてあげたいなって」
杏子「何でも喜ぶってのは否定しないんだな」
まどか「あ、それは、その……」
さやか「その通りだもんね。きっと使い捨ての紙コップとか割り箸でも喜ぶよ」
まどか「……それはさすがにないんじゃないかな」
マミ(普通に喜びそうで怖いわ……)
さやか「逆に貰っても喜ばない物ってあるのかな」
マミ「一般的に贈り物になるような物なら大丈夫じゃないかしら」
杏子「ゴミとか論外なものを除くってことか」
QB「絶望とかプレゼントして魔女にしようよ」
さやか「その人の思い出の品とか貰うと困るけど、ほむらの場合喜びそうだしねー」
杏子「あ、人から貰ったラブレターとか嫌がりそうじゃん」
ほむら「……zzz」ピクッ
マミ「それは贈り物にならないと思うけど……でも、確かに喜ばないでしょうね」
さやか「よし、まどかが貰ったラブレターをほむらに贈るんだ」
まどか「趣旨がおかしいよ! ほむらちゃんに嫌がらせをするのが目的じゃないんだよ!?」
マミ「ラブレターを貰ったことはあるの?」
まどか「な、無いですよ」
ほむら「……zzz」
さやか「本当に~?」
まどか「ほ、本当だよ」
ほむら「zzz」
杏子「……この顔は嘘をついてる顔だな」
まどか「な、なんでわかるの杏子ちゃん!?」
ほむら「……」
杏子「わかるわけないじゃん」ニヤニヤ
まどか「あー! 杏子ちゃんひどいよー!」
さやか「おいおい、いつの間にラブレターなんて貰っちゃってるんだー?」
まどか「で、でもラブレターって言っても……」
マミ「その前に、暁美さんの寝たふりも限界みたいだから起こしてあげましょう」
まどか「え? ほむらちゃん起きてたの!?」
ほむら「……ぐー」
まどか(かわいい)
マミ(かわいい)
さやか(かわいい)
杏子(なんだ、まだ寝てるじゃん)
まどか「もー、起きてるなら起きてるって言ってよー」
ほむら「でも起きたのはさっきだから、ラブレターの話は聞いて無いわ」
マミ「しっかり聞いてたんじゃない」
ほむら「そんなことより、まどかは本当にラブレターを貰ったことあるの!?」
まどか「……うん、あるよ」
ほむら「だ、誰に!?」
まどか「ほむらちゃんに」
ほむら「……あ、うん、そうね」
さやか「盛大な一人空回り。見事であった」
杏子(ほむらからラブレター貰ってるのはつっこまないのか)
マミ「えっと、暁美さんはどこまで話を聞いてのかしら」
ほむら「本当にさっき起きたばっかりよ」
さやか「じゃあクリスマスパーティーの話は聞いてないのか」
マミ「えっと、みんなでパーティーやるから、予定を一応確認しておきたいのだけど」
ほむら「クリスマスの日はまどかの家に泊まる予定だから無理よ」
さやか「へー、泊まるんだ。そいつは初耳だ」
まどか「よ、夜遅くなっちゃうからしょうがないよね」
マミ「みんな予定あるみたいだから27日にやるのよ。大丈夫かしら」
ほむら「それなら大丈夫よ」
ほむら「パーティーは手ぶらでいいの?」
さやか「服くらい着て来いよ」
ほむら「誰が手ブラで来るのよ。変態じゃない」
マミ「ケーキとか飲み物は用意するから、プレゼントだけ用意してきて」
ほむら「プレゼント?」
まどか「プレゼント交換するんだよ」
さやか「あたしたちが貰っても困らないものを用意してくれよー」
ほむら「……商品券とか?」
さやか「もうちょっと夢のあるものを……」
ほむら「宝くじとか馬券って未成年は買えないのよね……」
マミ「夢……夢?」
ほむら「……ぁふ。……ん……眠……」
杏子「あれだけ寝てたのにまだ眠いのかよ」
ほむら「眠いのよ。ここのところあんまり眠ってなくて……」
まどか「大丈夫?」
ほむら「心配するほどのことじゃないわ。……まどかは眠くないの?」
まどか「私? ……うん、ちょっと眠い、かな」
ほむら「このソファ寝心地いいから、少し横になるといいわ」
マミ「うちのソファなのに……」
QB「マミパイの間より寝心地がいい場所なんて存在しないけどね」
杏子(今度試してみるか……)
まどか「でも私が寝たらほむらちゃんが寝るところがなくなっちゃうよ?」
ほむら「安心して。私の寝る場所はちゃんとあるから」
まどか「じゃあ……マミさん、ちょっとだけ休ませてもらいますね」
マミ「ええ、気にしなくていいわよ」
さやか「おやすみー」
まどか「あ、ホントだ。ふかふかだね」ゴロン
ほむら「ちょっと隣に失礼するわ」
まどか「……え?」
ほむら「こうすれば二人で寝られるわ」ギュー
まどか「ほ、ほむらちゃん/// みんな見てるから///」
ほむら「本物のまどかを抱き枕にして寝られるなんて最高だわ……zzz」
まどか「ほむらちゃん、ちょっと/// ……あ、寝ちゃった。どうしよう……」チラッ
さやか「あたしは見てないから気にせず寝てたらー」
マミ「ええ。人の家でいちゃいちゃしてることなんて気にしなくていいから」
杏子「聞くな」
まどか「……みんな目が怖いなって思ってしまうのでした」
ほむら「……zzz」
まどか「……zzz」
さやか(本当にあのまま寝てるし)
マミ(恥ずかしがってたわりにはしっかり抱き合ってるのよね)
杏子(なんだこのバカップル)
さやか「……で、どうしましょうかね」
マミ「……どうしましょうか」
杏子「……どうもしなくていいんじゃね?」
マミ「それにしても幸せそうに寝てるわね……」
杏子「幸せそう、って言うか幸せなんだろ」
マミ「美樹さん、起こしちゃダメよ」
さやか「やだなあ。まだ人の幸せを妬むほど追い詰められてないですって」
杏子「その金属バットを床に置いてから言え」
QB「そうだよ。やるなら刃物にしようよ」
さやか「お前はほむらに恨みでも……あるのか」
QB「ボクの顔を見るだけで撃つのをやめない限り、暁美ほむらはボクの敵だよ」
マミ「……」ジー
杏子「どうした、マミ? そんなにほむらを見つめて」
さやか「まさか、マミさんまで禁断の恋に……」
QB「やっぱり暁美ほむらは生涯敵だね」
マミ「ち、違うわよ。ただ、こんな表情を見てると、暁美さんは変わったなって思って」
さやか「あー、確かに最初に会った頃と比べると変わりましたねー」
杏子「あの頃と比べたら、そりゃー変わってるだろ」
さやか「まあ、性格が悪いのは変わってないけどね。でも、刺々しさはずいぶんなくなったかな」
マミ(何かと暁美さんを怒らせる美樹さんにも原因がありそうだけど……)
◎ 同人誌の小説 47冊目 ◎
1~33番の二次創作小説SS(Side Story)のコミケや通販・ダウンロード販売予定はないでしょうか?
1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. ONE ~輝く季節へ~ 茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司のSS
茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司を主人公にして、
中学生時代の里村茜、柚木詩子、南条先生を攻略する OR 城島司ルート、城島司 帰還END(茜以外の
他のヒロインEND後なら大丈夫なのに。) SS
5. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
個人的には 「呪い」 と「花言葉」 を組み合わせた百合奈 シナリオは Canvas 最高と思います。
Canvasの他のヒロイン SSは多いのに Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSSがほとんどありませんでした。
6. ファーランド サーガ1、ファーランド サーガ2
ファーランド シリーズ 歴代最高名作 RPG
7. MinDeaD BlooD ~支配者の為の狂死曲~
8. Dies irae
9. Phantom of Inferno
END.11 終わりなき悪夢(帰国end)後 玲二×美緒 SS
10. 銀色-完全版-、朱
『銀色』『朱』に連なる 現代を 背景で 輪廻転生した久世がが通ってる学園に
マミ「ずっと切羽詰まった表情してたものね。誰に対しても」
さやか「転校初日なんてまどかでさえ睨まれましたからね」
杏子「ワルプルギス倒した直後のほむらとかびっくりしたよな」
マミ「ええ。クールに見えてた暁美さんがあんなに泣くなんて思いもしなかったわ」
さやか「あの時だけですよね。あたしたちに素直にありがとうって言ったの」
QB「ボクは言われてないけどね」
杏子「そりゃなあ……すべての元凶なんだし」
杏子「それを言うなら、アタシはまどかの方が変わったと思う」
さやか「そう?」
杏子「第一印象はもっと自信なさげで、うじうじしてておどおどしてる嫌いなタイプだった」
マミ「ちょっと言いすぎじゃ……まあ大人しくて物怖じする感じはあったわね」
さやか「確かに今よりもっと消極的だったかも」
杏子「さやかが積極的すぎるんだよ。恋愛事以外」
さやか「なんか言った?」
杏子「事実だろ」
さやか「そういえば、最近は誰かの役に立ちたいって言わなくなったなー」
マミ「それは、誰か、じゃなくて特定の人ができたからじゃないかしら」
さやか「そのせいで、もうあたしを頼ってくれなくなりました……」
杏子「そりゃ、さやかに頼りがいがないからじゃねーの?」
さやか「……さっきからなんかケンカ売ってきてるよね」
杏子「気のせいじゃないのー?」
QB「ケンカするなら魔女化するまでがんばろうよ」
マミ「ほら、二人ともケンカしない。キュゥべえも煽らないの」
マミ「暁美さんは鹿目さんから安らぎを、鹿目さんは暁美さんから心の強さを貰ったのね」
さやか「……否定はできませんね。親友としちゃちょっぴり寂しい気もしますけど」
杏子(アタシもマミから安らぎは貰ってるけどな……)
マミ「形はないけど、こんな素敵なプレゼントをお互いに交換してたなんて……羨ましいわ」
さやか(マミさんマジ天使)
QB(まったくだね)
さやか(心を読むな)
杏子「……」
さやか「あ、そうそう。プレゼント交換といえば、定番はマフラーとか手袋だと思うんですけど」
マミ「えっ!? せっかく私が綺麗に締めたのにプレゼントの話を続けるの!?」
さやか「やっぱり女の子としてはプレゼントは形のあるものじゃないと」
杏子「ぶち壊しだな。流石さやかだ」
マミ「えー……」
さやか「特定の人にあげるなら手編みのセーターでもいいんですけどね」
杏子「プレゼント交換で貰ったらちょっと重いよな。温かいのは歓迎だけど」
さやか「マミさん用にセーター編んで、ほむらに当たって笑いものに、なんてのもありかと」
マミ「……せっかくいい話にしたのに……」シュン
さやか(かわいい)
杏子(かわいい)
QB(かわいいよぉぉぉぉぉぉぉっ!)
―アフタークリスマスパーティー当日―
マミ「二日遅れだけど……メリークリスマース!」パン
まどか「メリークリスマス!」パン
さやか「メリークリスマス!」パン
ほむら「メリークリスマス」パァン
杏子「メリー」パン
マミ「これをやるとパーティーって感じがするわね」
まどか「鳴る瞬間ちょっと怖いですけどね」
QB2「どさくさに紛れてクラッカーじゃないもの撃ったやつ出て来い」
ほむら「一体誰かしらね」
マミ「ケーキも紅茶もおかわりはいっぱいあるから遠慮しないでね」
杏子「マミー、ケーキおかわりー」モグモグ
さやか「早っ!」
マミ「いいけど……急いで食べると身体に悪いわよ?」
杏子「マミの作るケーキがあまりにも美味くてフォークが止まらないんだよ」ニコッ
マミ「も、もう……お世辞はほどほどにね///」
まどか「本当に美味しいですよ」
QB「うん、とっても美味しいよ、マミ」モグモグ
ほむら「……なんで私のケーキに顔突っ込んでるのよ……」
マミ「そういえばみんなクリスマスはどうだったの?」
さやか「コンサート行ってきましたよー。やっぱり恭介の演奏はすごかったです」
ほむら「貴女に音楽を理解できるとは思えないんだけど」
さやか「わからなくたって、すごいのはわかるもんだよ。なんたって本物だからね」
まどか「そんなにすごかったんだ。私も行ってみたいなー」
さやか「あ、じゃあ今度恭介に頼んでチケット貰ってこようか」
まどか「いいのかな? 良かったらお願いしたいけど……」
さやか「恭介に会いに行く口実にもなるから気にしないで。で、何枚欲しいの?」
まどか「え? えっと……2枚あったら嬉しいなって」
さやか「あたしとまどかの分だね、おっけー」
ほむら「……」
さやか「冗談だってば。あたしは特等席用意してもらうから大丈夫」
杏子「ってことは、何か進展あったのか?」
さやか「……ほっとけよ。期待すればするほど落差がきついんだよ……」
マミ「美樹さん、やさぐれちゃダメよ!」
さやか「そんな都合よく進展するわけないじゃん。ゲームじゃないんだからさ……」
まどか「つ、次がんばろうよ、次」
さやか「キャッチボールはね、一人ががんばっても成立しないんだよ……」
マミ「き、今日は暗いことは全部忘れて楽しみましょう、ね?」
マミ「鹿目さんと暁美さんはクリスマスどうだったの?」
ほむら「……聞かないで欲しいわ」
杏子「お、どうした? なんかあったのか?」
まどか「ほむらちゃん、早かったから……」
さやか「……え?」
ほむら「まどか、それは言わないで……」
マミ「えっと……その……」
杏子(早い? 寝不足続きで寝るのが早かったのか?)
マミ「気を落とさないで? 経験をつめばきっとうまく行くから」
さやか「そーそー。そんな一回うまく行かなかったくらいで落ち込まなくても」
ほむら「……予想通りの反応をありがとう。でもね、私は寝るのが早かっただけよ」
さやか「え?」
マミ「へ?」
杏子「あ、やっぱりそうか」
まどか「私がお風呂に入ってる間に眠っちゃったんだよね」
ほむら「気づいたら朝だったわ。せっかくのお泊りだったのに……ところで何を想像したのかしら」
さやか「紛らわしい言い方はわざとだろ」
マミ「そういえば鹿目さんの弟さんはまだサンタクロースを信じてるの?」
まどか「はい。パパとママでタツヤの枕元にプレゼント置いたんですよ」
杏子「ウチも親父がサンタだったな。本当のことを知ったときはちょっとショックだったけど」
マミ「鹿目さんはいつからパパがサンタって気づいたの?」
さやか「あ、それは……」
まどか「……ウチはママがサンタなんです」
マミ「え?」
まどか「パパはトナカイ役で、ソリの代わりにママを肩車したり……」
マミ「……ごめんなさい」
さやか(他人の家庭の力関係って知りたくないよね……)
マミ「佐倉さんは?」
杏子「アタシは特に何もないよ。プレゼント配って、まあ、感謝された」モグモグ
ほむら「マミはどうだったの?」
マミ「今日のケーキのためにいろいろ試してたわ」
QB「試作のケーキも全部美味しかったよ」
杏子「……なんでアタシはその場にいなかったんだ……」モグモグ
さやか「だからボランティアでしょ」
杏子「ケーキ食い放題のチャンスが……」モグモグ
マミ「今その分食べれば……って十分食べてるわよね」
ほむら「しゃべってる最中でも手は止まってないのよね」
マミ「さあ、お待ちかねのプレゼント交換の時間よ!」
さやか「さーて、何が当たるかなー」
まどか「どうやって決めます? 輪になって音楽にあわせて回すんですか?」
マミ「それだと順番がわかっちゃうし、くじ引きでやろうと思うの」
ほむら「自分のを引いたらどうするの?」
マミ「その時はやり直しでいいんじゃないかしら」
さやか「うまくいくかな?」
杏子「まあ、なんとかなるんじゃない?」
マミ「キュゥべえ、くじ引きの番号とプレゼントの管理お願いね」
QB「任されたよ。番号は5種類でいいんだよね」
まどか「普通に1から5番じゃないの?」
QB「それじゃつまらないから、全員の胸囲を番号に……」
マミ「やめて」
ほむら「やめなさい」
さやか「二人の発した言葉は同じでも、その言葉の意図は違うよね」
杏子「最大と最小だもんなあ」
まどか(……なんでキュゥべえが知ってるんだろう……)
まどか「くじを引く順番は?」
マミ「じゃんけんでいいんじゃないかしら」
ほむら「早い者勝ちってわけじゃないし、いいんじゃない?」
さやか「よーし、負けないぞー」
杏子「じゃんけんで運を使って、くじで外すオチか」
さやか「オチとか言うな。だいたい、誰の貰ってもハズレはないでしょ」
QB「ハズレが欲しいなら用意するよ」
まどか「いらないから」
さやか「最初はあたしだー。……3番!」
QB「3番はこれだね。はい」
さやか「軽っ! もしかしてハズレか!?」
まどか「重ければ当たりってわけじゃないよさやかちゃん……」
ほむら「……文句があるなら引き直したらいいんじゃないかしら」
さやか「何でだよ……って、これもしかしてほむらの?」
ほむら「もしかしなくても私のよ」
まどか(さやかちゃん、本当にほむらちゃんのプレゼント引き当ててるし……)
さやか「手袋ゲットだぜー! ねえねえ、これ手編み?」
ほむら「あまり上手にできていないからジロジロ見ないで欲しいわ」
さやか「え? マジで手編み!? いいの? あたしが貰っちゃって」
ほむら「プレゼント交換ってそういうものでしょう?」
さやか「でもさ……」チラッ
まどか「わ、私は全然気にしてないよ?」
ほむら「変な気を遣わないで。誰に渡ってもいい物を持って来たんだから」
さやか「手編みなのに?」
ほむら「ついでで作ったものよ。本当に遠慮はいらないわ」
さやか「じゃ、じゃあ大切に使わせてもらうね///」
ほむら「なんで照れてるのよ」
さやか「だって手編みの手袋なんて……なんか嬉しいじゃん」
ほむら「べ、別に貴女のために編んだわけじゃないわよ」
さやか「おいおい、ツンデレかー?」
ほむら「何言ってるのよ」
さやか「あー、これがほむらの温もりかー」
ほむら「変な言い方しないで。ただの毛糸を編んでできた創作物よ」
まどか「……さやかちゃん、嬉しそうだね」
さやか(やべ……調子に乗りすぎた……)
ほむら「次は私ね……2番よ」
QB「当たりだね。おめでとう」
ほむら「……プレゼントは?」
QB「プレゼントは……ボクだ! ……あ、やめて、耳が取れる、耳が取れる」
ほむら「……」ギリギリギリ
マミ「何やってるのよ……2番はこれ? あ、私のだわ」
QB「それはボクが貰う物だよ」
さやか「キュゥべえは参加してないじゃん」
QB「だってマミのプレゼントが人の手に渡るなんて……そんなの絶対おかしいよ」
杏子「往生際が悪いなぁ……」
マミ「もう……キュゥべえへのプレゼントはちゃんと用意してるわよ」
QB「本当かい、マミ?」
マミ「後で渡そうと思ってたんだけどね……はい、セーター」
QB「ひゃっほぉぉぉぉぉい!」
マミ「寒いって感じるかわからないけど……」
QB「いやほぉぉぉうぅぅぅぅ!!」
マミ「……喜んでくれてるみたいで何よりだわ」
さやか「……ねえ、あの生き物、やっぱり感情が……」
杏子「ほっといてやれ」
マミ「私から渡すのもなんだけど……はい、暁美さん」
ほむら「開けるわね……これはティーセット?」
マミ「ええ。それほど高価なものじゃないから気にしないで」
ほむら「ありがとう。ありがたくコーヒーを飲むのに使わせていただくわ」
さやか「なんでだよ。コーヒーじゃなくて紅茶飲もうよ」
ほむら「紅茶は淹れるの難しいから苦手なのよ」
マミ「紅茶派が増えて欲しいのに……」
まどか「……ねえほむらちゃん。今度ほむらちゃんが淹れた紅茶飲みたいなーって」
ほむら「まどかがそう言うならがんばるわ」
マミ「鹿目さん……」パァァ
杏子「次はアタシだな……5番だ」
マミ「キュゥべえが転がりまわってるから私が出すわね。……これかしら」
杏子「薄い封筒一枚……なんだこれ? 商品券か?」
さやか「お、あたしのだ」
杏子「さやかのかー、それじゃ期待できないな」
さやか「なんだとー!」
まどか「さやかちゃんのかはともかく、封筒一枚は期待できないよね」
ほむら「こういう場で金券はありえないわよね」
さやか「正論だけど商品券とか宝くじとか言ってたあんたがそれを言うか!?」
杏子「なんだこれ? 手書きの紙っきれが一枚入ってるだけじゃん」
さやか「ふっふっふ、それはさやかちゃんを一日自由にできる券だー!」
杏子「小学生かよ」
ほむら「また思い切ったわね……」
さやか「あたしに予定がないときなら一日杏子に何でも付き合ってあげよう」
まどか「何でもって……大丈夫なの?」
マミ「あんまり深く考えてないんじゃないかしら」
杏子「じゃあ年明けの寒中水泳……」
さやか「それはもういいから」
杏子「何でも、ねえ……」
さやか「おっと、でもさやかちゃんの純潔は残念ながらNGだよ!」
杏子「はいはい」
さやか「もー、ノリが悪いなあ」
杏子「どうしろって言うんだよ……ま、何に使うかはゆっくり考えるさ」
さやか「添い寝くらいならしてあげるよ。一人ぼっちは寂しいもんね」
杏子「アタシにはそういう趣味はないっての」
さやか「でも寂しかったりするでしょ?」
杏子「……さあね」
まどか「仲良しさんだね」
ほむら「逆に杏子以外があれを引いたらどうなったのかしらね」
まどか「あとは私とマミさんだけど……」
マミ「最後の二つに鹿目さんのが残ってるから、それは私が貰うわね」
まどか「じゃあ私は杏子ちゃんのですね。私から開けていいですか?」
マミ「どうぞ」
杏子「あー、まどかがアタシのプレゼント引いたかー」
さやか「なんかまずいの?」
杏子「いや、タイミングが悪いというかなんと言うか……」
さやか「?」
まどか「……これ、サンタ服?」
杏子「ボランティアのお礼で貰ったんだ。なかなかいいだろ」
まどか「うん、可愛い服だね。ありがとう」
杏子「……でも、クリスマス終わった後でなんか悪いな」
ほむら「そんなことないわ。杏子、ありがとう」
杏子「なんでほむらが礼を言うんだよ」
ほむら「私のまどかフォトアルバム-コスプレver.-が潤うわ」
杏子「喜んでもらえるならなんでもいいけどさ」
さやか「貰った本人よりも嬉しそうだよね……」
まどか「上着と、ズボンと、帽子まであるんだね」
杏子「あ、そうそう。ちゃんと洗ってあるから心配しないでくれ」
まどか「うん。でも、これ本当にいいの?」
杏子「アタシが着ることはないし、喜んでもらえてよかったよ」
まどか「ありがとう。これ着てタツヤを驚かせちゃおうかな。サンタさんに貰ったって」
マミ「あら、いいわね」
ほむら「撮影は任せて」
さやか「撮影する必要性はないだろ」
マミ「じゃあ私のは鹿目さんのプレゼントね」
ほむら「……」
まどか「ほむらちゃん、物欲しそうにしないで」
マミ「あら、黒い猫のぬいぐるみね。かわいいじゃない」
QB「!? マミ、浮気かい!?」
杏子「ぬいぐるみに嫉妬すんな」
ほむら「見た目はぬいぐるみみたいなものだけどね」
QB「ボクというものがありながら、そんな黒い生き物に……ひどいよ!」
さやか「とりあえず生きてないから、それ」
ほむら「エイミー?」
まどか「うん。あの子を参考にしながら作ったんだ」
マミ「ありがとう。大事に飾っておくわね」
まどか「上手にできたか自信はないんですけど……」
マミ「そんなことないわ。お世辞抜きに可愛く作れてるわ」
まどか「そうですか。……嬉しいです///」
マミ「さっき暁美さんが言ってたけど、この子エイミーって言うの?」
まどか「はい」
マミ「ふふ、よろしくね、エイミー」
QB「あぁ……マミ、ボクと過ごした日々はなんだったんだい……」
杏子「どうしたんだ、こいつ?」
さやか「なんか変だよね。いや、ずっと変だったんだけど。特に変って言うか……」
マミ「……キュゥべえ、もしかして酔ってる?」
さやか「え? お酒ですか?」
マミ「じ、実はみんなで飲もうとシャンパンを……ね」
まどか「お、お酒はダメですよ!」
マミ「ひ、一口だけよ。みんなでかんぱーいって」
ほむら「……キッチンに開栓済みのシャンパンのボトルがあったわ」
杏子「捨てるのも勿体無いしな。しかたないから飲もうぜ」
さやか「あんた飲んでみたいだけでしょ」
まどか「みんな未成年なのに……」
ほむら「大丈夫よ」
まどか「大丈夫じゃないよ。お酒はダメだって……」
ほむら「これ、シャンパンじゃなくてシャンメリーだから」
杏子「シャンメリー?」
さやか「それってシャンパンっぽいただのジュースだよね」
マミ「……そ、そうなのよ。飲んでも大丈夫なものを買っておいたの」
まどか「……マミさん、間違えただけですよね?」
マミ「……はい」
さやか「なんでキュゥべえは酔ってるの?」
ほむら「さあ?」
マミ「それじゃ、かんぱーい」
まどか「……本当にシャンパンじゃないんだよね?」
ほむら「嘘はついてないわ。信じて」
まどか「……ラベル見せて」
ほむら「……信用してくれてもいいじゃない……」
さやか「欲を言えばあの栓を飛ばすやつやりたかったなー」
杏子「どうせ惨劇が起きるだけだからできなくて正解だな」
――――
――
まどか「そろそろ私たちは帰りますね」
ほむら「さやかたちは泊まってくみたいだしね」
マミ「楽しかったわ、ありがとう。帰り道気をつけてね」
まどか「はい、私も楽しかったです。またやりましょうね」
ほむら「また呼んでもらえると嬉しいわ」
さやか「それじゃ、また明日ー」
杏子「おつかれー」
まどか「今日は楽しかったね」
ほむら「そうね。二人っきりもいいけど、みんなで集まるのも悪くないわ」
まどか「またすぐにみんなで何かやろうね」
ほむら「ええ。……あ」
まどか「どうしたの?」
ほむら「マミの家にマフラーを忘れてきたわ」
まどか「取りに戻る?」
ほむら「……いいわ。明日持って来てもらうから」
まどか「いいの?」
ほむら「もう遅いし、まどかも早く帰らないと」
まどか「私は戻ってもいいけど……」
ほむら「……寒いわ」
まどか「やっぱりマフラー取りに行った方が良かったんじゃない?」
ほむら「いえ、それには及ばないわ」
まどか(なんで変に意地張ってるんだろう……?)
ほむら「……」
まどか「寒いんだよね? お家まで急ぐ?」
ほむら「……まどか、良かったらマフラー貸してくれる?」
まどか「え? うん、いいけど……はい」
ほむら「……温かい。それにまどかの匂いがする……」
まどか「そういうの言わないで。恥ずかしいよ///」
ほむら「……まどか、首元は寒くない?」
まどか「え? うん、ちょっと寒いけど……これくらい大丈夫」
ほむら「風邪引いたら大変だから、これを巻いていくといいわ」
まどか「あれ? マフラー持ってたの?」
ほむら「ええ。でもこれは私には巻けないの。だからまどかに巻いてあげる」
まどか「? なんで巻けないの?」
ほむら「……それはね、まどかのために編んだマフラーだから」
まどか「え?」
ほむら「メリークリスマス、まどか。二日遅れのプレゼントだけど」
ほむら「本当はクリスマスの日に渡したかったんだけど、眠っちゃったから」
まどか「あ、ありがとう。で、でも不意打ちなんてずるいよ///」
ほむら「サプライズ付きなのよ」
まどか「もう……ほむらちゃんはいっつもずるいんだもん。でも……本当に嬉しい///」
ほむら「喜んでもらえると、睡眠時間を削った甲斐があったわ」
まどか「だから毎日眠そうだったんだ」
ほむら「まどかのことを考えながら編んでたから、編んでる時は眠くないんだけどね」
まどか「そういうことばっかり言うんだから///」
まどか「私も今日渡せばよかったかな」
ほむら「まどかはクリスマスの日にくれたものね」
まどか「……でもね、実はもう一つプレゼントを用意してたんだ」
ほむら「そうなの?」
まどか「うん、今日渡そうと思って用意してあるんだ。何か聞きたい?」
ほむら「ええ、もちろん」
まどか「じゃあ、耳貸して」
ほむら「ん」
まどか「プレゼントはね……」チュ
ほむら「!?」
まどか「えへへ、サプライズのお返しだよ///」
ほむら「ほっぺにこんなステキなプレゼントを貰って、私は幸せ者だわ///」
まどか「大げさだよほむらちゃん///」
ほむら「でも困ったわね……私、そのマフラーしかプレゼントを用意してないの」
まどか「え? これで十分だよ」
ほむら「いえ、これじゃ不公平だから私も一つ追加するわ」
まどか「そんなの気にしなくても……」
ほむら「どこにプレゼント欲しい? ほっぺた? おでこ? それとも唇?」
まどか「そのプレゼントなの///」
ほむら「公平にね」
まどか「じゃあ……私もほっぺがいいな」
ほむら「ほっぺでいいの?」
まどか「……だ、だって恥ずかしいもん///」
ほむら「じゃあ……」
まどか「……」ドキドキ
ほむら「……ねえ、まどか」
まどか「なに? ほむらちゃ……んむっ」
ほむら「ん……」
まどか「……もう///」
ほむら「2回目のサプライズよ///」
まどか「来年も一緒に過ごせたらいいね」
ほむら「クリスマスを? それともアフターを?」
まどか「全部。年が始まってから、年が終わるまで、一緒に」
ほむら「まどかが望むなら、私はその願いをかなえてあげるわ」
まどか「じゃあほむらちゃんと契約しちゃおうかな」
ほむら「私と契約しても魔法少女にはなれないけどね」
まどか「代わりに、ほむらちゃんのお嫁さんになれるかな」
ほむら「願いは聞き届けたわ。今日からまどかは私のお嫁さんよ」
まどか「うん。ずっと一緒にいようね、ほむらちゃん」
おしまい
おつかれさまでした
支援ありがとうございました
さる嫌い
この後おまけの信号機組
その前にさる対策も含めて風呂休憩
20分ほど保守していただけると助かります
信号機組って表現人によっては良い印象無いからやめろよ
まどほむ厨ってなら言っても無駄だろうけど
保守ありがとうございます。おまけ始めます。
>>200
信号機組って表現ダメだったのか……知らんかった
おまけ
さやか「あれ? このマフラー誰の?」
杏子「あー、それほむらのだよ」
さやか「忘れ物かよ。変なところで抜けてるなー」
杏子「いや、わざと忘れてったんだ。渡そうとしたら明日渡してくれって」
さやか「あいつ、また何か企んでるのか……」
マミ「今お風呂沸かしてるからもう少し待ってね」
さやか「はい、ありがとうございまーす」
さやか「じゃあ、この空き時間を利用してマミさんにあたしからプレゼントです」
杏子「アタシからもプレゼントだ」
マミ「え? 私に? 貰っちゃっていいのかしら?」
さやか「マミさんにはいつもお世話になってますし」
杏子「アタシはさやかのついでだけどね」
さやか「おいおい、素直じゃないなあ」
マミ「嬉しいわ……早速開けてみていいかしら」
さやあん「どうぞどうぞ」
マミ「……なんで毛糸のパンツなの?」
さやか「マミさん、結構きわどいの穿いてて寒そうだなーって」
マミ「そ、そんなの穿いてるわけな……」
杏子「いや、魔女と戦ってるときに時々見えてるから」
マミ「ひゃああああああっ///」
さやか「大丈夫ですって。誰にも言いませんから」
杏子「そうそう。ほとんど尻が見えてても見てないフリをするから」
マミ「いゃああああああっ///」
さやか「もうさすが大人の女って感じだよね」
杏子「マミになら小娘って言われても納得しちまうよな」
マミ「ち、違うの! これには理由があるのよ!」
マミ「クラスでなんかオシャレ系の雑誌が流行っててね、そこに載ってたから……」
さやか「誰を誘惑しようとしてたんですか? クラスの男子?」
QB「ボクだね」
マミ「そういうのじゃなくて、興味本位というか……ちょっと穿いてみたかっただけよ///」
杏子「で、クセになったと」
マミ「な、なってないわよ」
さやか「でも、週に2回くらいの頻度ですごいの穿いてますよね」
マミ「///」バタバタ
さやか「いや、でもあんなきわどいの穿いてるから、てっきり杏子でも誘惑してるのかと」
杏子「なんでアタシなんだよ」
さやか「じゃ、あたしか」
マミ「ど、どっちでもないから///」
さやか「じゃあ魔女から助けた男の人を悩殺して彼氏ゲットとか」
マミ「そういうのも……ちょっとだけ考えたことはあるけど……」
QB「なにぃ!?」
マミ「考えただけよ! 実際には何もしてないから!」
QB「マミに彼氏なんて10年早いよ!」
杏子「10年って言ったらマミは25か」
マミ「それまで私一人なの?」
QB「安心してよマミ。そのために人間型ボディを発注したんだから」
さやか「なにやってんだこの淫獣」
QB「ボディのコストは高いけど、魔法少女を2、3人絶望させればノルマクリアさ」
さやか「それあたしたちも入ってんのかな」
杏子「そんなアホみたいなもののために魔女になってたまるか」
さやか「まあそれは置いといて、本命はこっちです。はい」
杏子「アタシのもこっちだ。あと、毛糸のパンツは返さなくていいからな」
マミ「素直にお礼が言いにくくなったわ……」
さやか「まあまあ、マミさんセクシーで似合ってるからいいじゃないですか」
杏子「確かになー。マミ以外に似合うとは思えないよな」
マミ「一応褒めてくれてるのかしら……あら、素敵じゃない。二人ともセーターなのね」
さやか「残念ながら手編みじゃないんですけど。自分、不器用なもんで」
杏子「バイトしてて時間がなくてさ。悪いな」
マミ「そんなことないわよ。嬉しいわ、二人とも」
マミ「私も貴女たちにプレゼントを用意しておけばよかったわね」
さやか「マミさんはいいんですよ。いつもお世話になってますから」
杏子「まあ、アタシはマミの世話をしてるんだけど」
マミ「佐倉さん、家主には逆らわない方がいいわよ?」
さやか「それにマミさんは私たちの支えになってくれてますし」
マミ「そうかしら。そう言ってくれるのは誇らしく思うわ」
さやか「これは本心ですよ。マミさんがいなかったら、あたしとっくに魔女になってましたよ」
杏子「……アタシも、なんだかんだで頼りにしてるよ」ボソッ
マミ「美樹さん、佐倉さん……」ウルウル
杏子「勘違いするなよ? アタシのは全部リップサービスで……」
マミ「それでも嬉しいわ」ナデナデ
杏子「や、やめろって/// さやかが見てるだろ」
さやか「ほほう、あたしが見てなかったらいいんだ」
杏子「いちいち揚げ足とるなよ///」
マミ「美樹さんも、ありがとうね」ナデナデ
さやか「へへー、マミさんのなでなでいただきましたー」
QB「キミたち、どきたまえ」
マミ「今日はいっぱい甘えてくれていいのよ」
さやか「お言葉に甘えさせてもらいまーす」
杏子「アタシはもういいってば……」
マミ「そんなこと言わないで」ギュー
さやか「あー、杏子いいなー。あたしもー」ギュー
杏子「なんなんだよ、もー///」
QB「マミが嬉しそうでボクも嬉しいよ、とマミパイに挟まってるボクは思うのでした」
マミ「さあ、この後はお風呂でスキンシップよ!」
さやか「お供します、マミさん!」
杏子「アタシは遠慮する……あー、もー、離せー///」
おまけおしまい
最後の最後でまたさるさん
人が少ないときつい
それでは皆様おやすみなさい。
またどこかのスレでお会いしましょう。
次は何を書こうかな。
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