目が覚めたら、そこは真っ白な世界だった。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1388496645
上条「どこだここ?」
アレイスター「やぁ、起きたかね幻想殺し」
上条「……おわぁ!なんだ急に眼の前に現れて!!」
アレイスター「私の名前はアレイスター・クロウリーだ」
上条「ああどうも、俺は上条当麻です……って、こんなことしてる場合じゃねぇ!どこだよここは!
何かホテルの待合室みたいだけど俺は部屋で寝てたはずだろ!?お前がやったのか!?
お前は何者なんだ!?インデックスはどうなった!!」
アレイスター「そう焦るんじゃない。ここは所謂精神世界のようなものだ。君の現実の身体はちゃんと君の部屋の風呂場で横になっているよ」
上条「精神世界……?」
アレイスター「別に誰かの精神、という訳ではないから厳密には違うのだがね。そして、そこに君を招いたのが私だ」
上条「招いた、ってことはお前が犯人ってことか。お前はいったい何者なんだ」
アレイスター「自分の街を治める人間くらい覚えておけと言いたいが、私の名前までは一般公開されていないからな。仕方ないだろう」
上条「街を治めるだって!?」
アレイスター「いかにも。私は学園都市統括理事長、アレイスター・クロウリー。以後お見知りおきを」
上条「統括理事長?統括理事会の、長ってことか。……めっちゃ偉い人じゃねぇか!」
アレイスター「そう言う事になるな。さて幻想殺し。君をここに招いたのには理由がある」
上条「は、はい」
アレイスター「敬語はいらない。楽な口調で話してもらって構わない」
上条「いや、そう言われましても上条さんは学園都市に住む一学生でして………」
アレイスター「超能力者や魔術師と何度も戦っていながら一学生とは」
上条「!!」
アレイスター「何故驚いた顔をする必要がある?もう一度言うが私はこの街を治めているんだ。
禁書目録の事も、三沢塾の事も、絶対能力者進化実験の事も、アステカの魔術師の事も、ゴーレム使いの魔術師も、大覇星祭の使徒十字騒ぎも、ローマ正教神の右席達の来訪も、全て把握している」
上条「テメェ……」
アレイスター「もちろん、御使堕しのことも、シスター部隊の事も、アドリア海の女王の事も、C文章の事も、イギリスのクーデターの事も、第三次世界大戦の事もすべてだ」
上条「お前は、魔術師なのか」
アレイスター「そうであるともいえるし、そうでないとも言える」
上条「世界中で起きてた事をわかってながら、何もせずに放っておいたのか」
アレイスター「全て、ではないがね。かなりの部分は君たちに任せた」
上条「どうしてそんな事が出来んだよ!!お前は学園都市のトップなんだろ!?力を持ってて、それを使う事が出来たのに、何でそんな風に酷い目に会っている人達を放っておけんだよ!!」
アレイスター「プランの進行に、妨げが無いようにだな。私にとってはプランこそ全てにおいて優先するべきものだ」
上条「そのプランっつーのは世界中で戦争が起こるのより大層なもんなのか!?」
アレイスター「当たり前だ。何せ、世界が滅びるを止めるために練ったのだから」
上条「なっ……」
アレイスター「まあ今はそんなことはどうでもいい。君がここへ呼ばれた理由。それは、今いったプランに関係することだ。詳しくは言えないが」
上条「………それに従わなきゃならない理由は?」
アレイスター「考えても見給え。私は君の精神だけを君の意思に関係なくここへ持ってくる事が出来る」
上条「それに従わなきゃ、帰る事は出来ないってわけか」
アレイスター「端的に言えばそうだな。君を脅しているのだ。『自身と周りの人々の命が惜しければ、こちらの要求に従え』と」
上条「クソ………」
アレイスター「考えたいのならば、悩みたいのならば幾らでも悩んでもらって構わない。ここは便利な世界でな。この中で丸一日経とうと現実世界ではほんの数秒も経っていない。好きなだけ考えたまえ」
上条「要求に従う」
アレイスター「………ほう、早いな。いいのか?君の意にそぐわない事をさせられるかも知れんぞ?」
上条「どっちにしろ俺に選択肢はないんだ。だったら一秒でも早くお前の要求をクリアして、お前をぶん殴った方がいい」
アレイスター「ふむ。いい心がけだ」
上条「それで………俺は、何をすればいいんだ
アレイスター「22番勝負、ガチンコ勝ち抜きバトルだ」
上条「……………………………………………………は?」
注意
・このssは『とある魔術の禁書目録』の二次創作。
・キャラ崩壊はちょっとあり
・オリジナル解釈はあり
・オリキャラはない
・たまにシリアス?基本ギャグみたいなもの
・内容:上条さんがひたすらバトルするss。描写は少なめ
・もう大体書き終わってる。更新亀になる事はない
以上。今日の投下終わり。
のんびりとうかしていきます。
今回はルール説明。
アレイスター「聞こえなかったかね?勝ち抜きバトル。戦って勝てば次に進めるという単純な―――」
上条「待ってくれ。何と戦うんだ?」
アレイスター「君が今まで闘ってきた人々と、だ」
上条「!!」
アレイスター「正確にはここ半年あたりの君が戦ってきた魔術師、超能力者、その他の人々と一対一で―――」
上条「俺にそいつらを殺せって言いたいのか!?例えば一方通行や土御門や偽海原達を!!」
アレイスター「それは安心するといい。まず、君は殺す必要が無い。『勝ちが確定した』瞬間、その勝負は終わる」
上条「だとしてもそいつらを傷つけるってことじゃねぇか!!」
アレイスター「話は最後まで聞きたまえ。何も現実の彼らを連れて来て戦わせるわけではない。
いわば記憶……君が戦ってきた相手の記憶や記録から再現して、それと戦ってもらう。いわばシュミレーションだ」
上条「じゃあ、みんなを傷つけたりすることは?」
アレイスター「現実世界において一切ないと断言しておこう」
上条「……わかったよ」
アレイスター「納得して頂けたようでなによりだ。さて、簡単なルール説明からして行こうか」
上条「ああ、頼む」
アレイスター「まず君が行う事は、先程も言ったように今まで君がここ半年程度の間に戦ってきた人々と戦闘する事だ。
まず対戦相手についてから。これは、君が戦ってきた人々の中から基本的に強さ順に22人、戦ってもらう」
上条「それはどういう基準で?強い方から?弱い方から?」
アレイスター「当然最初に戦ってもらうのは弱い方からだ。基準は、……これはとても重要だ。よく覚えておくといい。『今の君にとって楽に倒せる順に』並んでいる」
上条「………それのどこが重要なんだ?」
アレイスター「やればわかる。ちなみに原作小説や単行本の発売順などとは一切関係が無い」
上条「単行本?」
アレイスター「さて次だ。
勝利条件、または終了条件についてだ。ここはやはり便利な世界でね。君は死んでも即座に生き返って来れる。この世界では絶対に完全に『死』なない。ゲームなどの死亡と同じような物だ。残機は無限だがね。
だから、もし戦闘中に死んだとしても君に何の影響も無い。ただし勝ち抜き戦なので当然始めからやり直しになるがな。
勝利条件は、『勝利が確定した状況』。例えばどちらかが死ねば当然そこで終わるし、君ならば『足と右腕をつぶされて、動きが取れなくなる』などの状況に陥れば100%勝ち目はないといっていいだろう。相手にもよるだろうが」
上条「そこまで相手を追い込まなきゃいけないのか!?」
アレイスター「相手によるがな。これはネタバレになってしまうが、例えば後方のアックア。
彼を相手に勝利を確定させるには、それこそほぼ瀕死の状態に追い込まねばならない。
逆に御坂美琴などは右手で身体のどこかを掴んだ時点で、ほぼ反撃の目はなくなるといっていいだろう。
つまり、とても相手によって差が大きい」
上条「アックアまでいるのか………」
アレイスター「次に、対戦の状況について。
全ての敵は、君が戦った時点での知識、経験、能力で攻撃・防御する。これもまた重要な事だな。
例えば8月に戦った敵と10月に戦った敵では、同じ人物だろうと攻撃方法は全く異なっていたりする」
上条「8月と10月?なんかあったっけ……」
アレイスター「まあそれはおいおいわかるだろう。続ける。
戦う場所も、その当時戦っていた場所だ。ただしここで重要なのは、その場所には、『君と対戦相手しかいない』」
上条「………?」
アレイスター「重要性が理解できないか。つまりもう一度例を出すならば、
『後方のアックアとの戦いに置いて、天草式の聖人崩しも、聖人、神裂火織の助力も得られず、一人で勝利しなければならない』
という事だ」
上条「ちょ、無理ゲ―じゃん!!」
アレイスター「文句は言える立場にないぞ。まあ安心するんだな。後方のアックアはかなり最後の方に出てくる敵だ。それまでに君も十分鍛えられているだろう」
上条「ええ………クリアできる気がしないんですけど……」
アレイスター「まあ頑張りたまえ。さて、大まかな内容はかなりかみ砕いて説明してやったが、なにか質問はあるかな?」
上条「うーん……そうだ、死んだらどうなるんだ?」
アレイスター「ここへ即座に戻ってきて、もう一度最初から挑戦できる。特にペナルティーもない。強いてあげるならば君の精神状態が悪くなるだけか」
上条「もし勝ったらすぐに次の勝負が始まるのか?」
アレイスター「それもここに一度転送されてくる。そのあとにすぐもう一度戦いに行くか休むかは自由にしていいが。肉体的疲労は戻ってきた時点で無くなるはずだが、精神的疲労はそうはいかないだろう。
ここには色々ある。好きなだけ休みたまえ。再開したければ私を呼べ」
上条「確かに何か無駄にソファーとかコーヒーメーカーとかがあるな……」
アレイスター「まあこれはサービスだ。本来ならば不眠不休でひたすら挑ませ続けることもできたのだからな」
上条「ヘイヘイ、有難く受け取りますよーっと。………他には特にないかな」
アレイスター「良かろう、では何時から挑戦するかね?」
上条「当然、今から」
アレイスター「了解した。では、健闘を祈っているよ、幻想殺し」
体が宙に浮くような感覚がする。視界が光に包まれる。
おそらくこれから俺は、人を、理由もなく、傷つける。
だが、その事に言い訳なんてしない。俺は、俺の為に人を傷つけるんだ。
だけどそれで、彼女を守る事が出来るなら―――
―――――待ってろよ、インデックス。
心の中で呟く。
―――――さっさと帰って、旨い飯でも作ってやるからな。
光が、弱くなっていく。きっと戦場に着いたのだろう。
空は黒。真夜中なのか、周りに人影はない。いや、ルールで部外者はすべて取り除かれるんだったか。
周りを見渡すに、列車の操車場といったところか。
がらんとした景色の殺風景さに、整然と積まれたコンテナがそれを増している。
人影は見当たらない。
ここは、もしかして、
心の中である事件を思い出そうとした直後、彼の前方から白い光が降り注いだ。
まるで対戦ゲームのキャラクターの登場シーンのようだ。いや、実際にそうなのだろう。
その光の中から現れたのは。
一方通行「こっから先は一方通行だァ!!」
上条「」
まぎれもない、学園都市最強であった。
投下終了。制約4早く出ないかな
前作って竜王の話か?アレ終わってたの?
それはこのssが終了ってこと?それとも今回分がってこと?
乙
一番最後に戦ったときの状態で戦うの?
それとも2度戦うの?
プラズマ防げないでしょうが
今日は運が良ければ二回投下かも
れっつらごー
アレイスター「お帰り。どうやら負けてしまったようだな」
上条「お帰りじゃねぇよ!!なんで一戦目が学園都市最強なんだよ!!先が思いやられるよ!!」
アレイスター「ふむ、そんなに怒っている割に、かなりの善戦をしていたじゃないか。砂利をかわしたり、粉塵爆発から逃れたり」
上条「プラズマで為す術もなく蒸発したけどな!」
アレイスター「まあの攻撃に対して君がやれることなどほとんどないだろう」
上条「一番目は一番弱いんじゃなかったのかよ……」
アレイスター「幻想殺し。君は何か一つ勘違いしているようだな」
上条「勘違い?」
アレイスター「言ったはずだぞ。 敵の強さというのは、『今の君にとっての手強さ』、だ。
この事の意味がわかれば、君はもっと先に進めるはずだ」
上条「今の俺にとって……?」
アレイスター「まあとりあえず、休みたまえ。一瞬で蒸発したとはいえ、自分が死ぬのはいい気分がしないだろう?」
上条「いや、もう一度挑戦する」
アレイスター「ほほう?」
上条「あんたが言った事の意味も考えて、もし勝てなくても何度立って挑戦してやる。俺は、絶対にインデックスのもとへ帰るんだ」
アレイスター「………了解した。健闘を祈っているよ、幻想殺し」
再び身体が宙へ浮くような感覚。
今の俺にとって。色んな魔術師と戦って、第三次世界大戦に巻き込まれて、グレムリンなんて言う訳のわからない事件に巻き込まれ始めた俺にとっての手強さ。
つまり、経験値?
そんな事をかんがえながら、再び操車場へ。
相対するは、同じく学園都市最強。
一方「いくぜ三下ァ!!」
上条「……来い!」
先程と開始時の発言が異なっているのは、仕様なのかなにか。
しかし先程の戦闘から、これはゲームのキャラのようなアルコリズムに従っている訳ではないことはもうわかっている。
連続で高速の砂利が飛来する。何とか大きく横に跳んで回避。
だが、そこにはもう既に鉄骨が迫っていた。
さっきの戦闘で、最初は今のように砂利や鉄骨、コンテナを飛ばして来て攻撃してきたが、一度接近すると、近接戦を挑んできた。
こちらの右フックに対し、まるで触れたらそれで勝ちだ、とでも言わんばかりに無防備に。
そして一発殴ってからは、すぐさま距離をとり、件のプラズマ攻撃である。
左腕に鉄骨が掠める。ごきん、と嫌な音。
上条「がっ!!」
思わず声を漏らす。おそらく折れたか。
とんでもない激痛を何とかこらえながら、続いて降り注いでくる鉄骨を何とかかわしていく。
一方「ギャハッ!オイオイどうしたァ!?逃げてばっかじゃ勝てねェぞォ!!」
上条「うっせっ!」
さらに飛んできた鉄骨。これはかわせないか。
あえて鉄骨の隙間へ突っ込む。再びほとんど動かせなくなっていた左手に被弾し、激痛が走った。
だが、致命傷は回避。
つまり一方通行は、この右手の事を『知らない』のか。
こちらが殴れば、こちらが反射のダメージを受ける。そう考えているのだ。
そう考えていたからこそ、先程の戦闘で殴られて、それからすぐにそれを学習し遠距離攻撃。
『今の君にとって』。アレイスターの言葉が再び頭によみがえった。
一方「ヘェ?俺に挑ンでくるだけあって、逃げ脚だけははえェみたいだな!!」
再び俺が接近したからか、鉄骨を飛ばすのをやめ、両の手をぶら下げる一方通行。
上条(やっぱりだ。こいつは、右手の事を知らない。そして、さっきの戦闘の事も記憶にない)
考えが確信に変わる。
相手に効く、絶対の武器を相手は知らない。こちらは、相手の攻撃手段や対応の仕方を知っている。
何というアドバンテージ。
上条「うおおおおおおお!!!」
精一杯吠える。少しでも一方通行にプレッシャーを与える為に。
―――こちらの渾身の拳に、備えてもらうために。
一方「ハッ、吠えた所でなンか変わンのかよ!?」
気負った様子はない。当然だ、すべての衝撃を反射できるのだから。
だが、意識は確実に拳が振るわれる、パンチを警戒している。
―――なら!!
上条「……ッラァ!!」
一方「はァ……!!?」
おもいっきり、一方通行の後頭部を掴む。
やるべき事は渾身の一発を叩きこむことではない。『確実に勝てる状況』を作りだすこと。
能力を封じて、無防備な状態のまま、こちらからいくらでも攻撃できる状況を作り出す!!
反射ができずに混乱しているのだろう。一方通行はフリーズしている。
今のうちに、渾身の左ストレートをッ……!!!
……あれ?
左腕が動かない。
一方「カッ、なんだかしらねェが、オマエの右手は能力を無効化するみてェだなァ!」
上条「あ」
後頭部を右手だけの握力でつかんでいられるはずもなく、貧弱なはずの一方通行にやすやすと逃げられる。
一方「だったらさっさと、……決めさせて貰うぜェ!!!」
頭上に光る、元気玉。
これが出される前に倒す作戦失敗いい!
上条「しまった――――!!」
ギャグのような声を上げながら、俺は死んだ。
アレイスター「お帰り。どうだったかね?」
上条「………勝てたよ、多分」
アレイスター「うむ、おしかったな。おそらく次は、ほぼ何の問題も無く勝てるだろう。どうするかね?」
上条「今すぐ再チャレンジ」
アレイスター「了解した。健闘を祈るよ、幻想殺し」
アレイスター「随分早いお帰りだな」
上条「そりゃダッシュして速攻近接戦に持ち込んで右手で左腕がっしり掴んでタコ殴りにするだけだし」
アレイスター「それなりの所で戻ってきてもらったが、いかがだったかな?殺すまでやる必要はない、といった事が信用できるかね?」
上条「ああ、十分だ。3発殴っただけだし。あれなら大したことないだろ」
アレイスター「さて、次はどうするかね?休んでいくか?」
上条「流石にちょっと疲れたから、休ませてもろうよ……」
アレイスター「了解した。ベッドもある。のんびりとしたまえ」
終わり。
分かりにくくて悪いですが、>>40は既に一回負けて帰ってきてます。>>42は一方通行と二度目の戦闘です。
>>49は一方通行の二度目の戦闘後。>>50は一方通行の三度目の戦闘後です。
基本的に全部レスは時系列潤に並んでいます。
これからはどんどんキンクリしていくんで、分からなかったら聞いてくれれば。
>>32 軽いネタばれになりますが。8月一方と10月一方では、幻想殺しに関する知識も能力の幅も全く別の状態で戦います。
要するに同じ人物でも時間がちがけりゃその敵としての設定された時、一方なら8月と10月の知識でそれぞれ戦うってこと。
>>33-36 そうですね(棒)
まあよく上条さんが右手で掴んで左手でフルボッコってネタをやるけど、それなら一方通行に限らずどんなキャラにも通用する
でも本編でやらないってことは、そう都合よくはいかないんだろうね
投下開始なのよー
アレイスター「お早う。良い夢は見られたかね?」
上条「……あれは、俺の記憶、なのか?」
アレイスター「ああ。失われた君の記憶だ。といっても禁書目録からであってからほんの3,4日程度の物だがね」
上条「そうか……。なんでそんなものを俺に見せてくれたんだ?」
アレイスター「これからの敵には、君がその時戦った人々も含まれるのでね。その為の準備、といったところか」
上条「ありがとう」
アレイスター「……感謝されるいわれはないが」
上条「俺は、インデックスの出会いをずっと気にしてた。何であんなになついてくれるのか。自然に笑いかけてくれるのか。
それの答えを、お前が教えてくれたんだ」
アレイスター「……ふむ。では感謝変わりに一つ質問だ。君から見て。『上条当麻』はどうだったかね?」
上条「ヒーロー。かな」
アレイスター「…………次はどうするかね?」
上条「挑戦するよ。よろしく、アレイスター」
アレイスター「了解した。健闘を祈っているよ、『上条当麻』」
上条「………ありがとう」
アレイスター「どういたしまして、かな」
アレイスター「お帰り。これまた早かったな」
上条「御坂……しかも幻想殺しをしらない状態ならダッシュで距離詰めて右手で捕まえたら終わりだったよ」
アレイスター「その時点で勝利確定としておいたからな。本当に一瞬だったようだ」
上条「続けて次に行かせてくれ」
アレイスター「了解した。健闘を祈っているよ、幻想殺し」
上条「なんだよあれは!!」
アレイスター「エクストラステージ、という奴だ。君が五人突破するごとに一人、君が戦った事のない未知の敵と戦ってもらう」
上条「……それであの茶髪のおねーさんか」
アレイスター「だが流石に難易度が高いのでな。救済措置がわりに事前に情報だけは与えておいてやる事にするよ。
彼女の名は麦野沈利。能力は『原子崩し』。レベル5の第四位。理論はおそらく君に理解できないだろうかな端的に言うと、大威力のビームを全身から発射できる能力だ」
上条「……ってことは、俺一方通行からやり直し?」
アレイスター「そう言う事になるな。頑張れ」
上条「……不幸だ―」
アレイスター「おお、16回目の挑戦で遂にクリアか。おめでとう」
上条「なんだよ麦野さんとやら……何であんなに強いんだよ」
アレイスター「ビーム自体は早々と攻略で来ていたようだが?2回目の時点で」
上条「あの人の格闘スキルが鬼門だったんだよ!!俺殴られただけで5m近く吹っ飛んだんだけど!!」
アレイスター「まあそれに勝ったんだからいいじゃないか。正直君の体術のレベルはかなり上昇したぞ」
上条「もう何発合計で一方通行と御坂とステイルと黒い翼はやした一方通行と偽海原を殴ったか覚えてないですよ……」
アレイスター「後半はタイムアタックのようになっていたな。黒翼一方通行はもう少し苦戦すると思っていたのだが」
上条「軌道が直線的だったからな。もう後半は一発目回避して一方通行に横殴りの裏拳をブチ込むっていうパターンが確立しちゃったよもう……」
アレイスター「ふむ、次はどうする?」
上条「ちょっと休ませてもらいます……」
アレイスター「了解した。いい夢を、幻想殺し」
おわりー。
ちなみに
一戦目:一方通行(8月・第10032次絶対能力者進化実験時)
ニ戦目:御坂美琴(6月・路地裏で不良と上条さんに初対面時点時)
三戦目:ステイル=マグヌス(7月・上条さんと初体面時)
四戦目:一方通行(10月・ロシアにて番外個体にフルぼっこ直後)
五戦目:エツァリ(8月・上条さんを襲撃時)
EX.1:麦野沈利(8月・VS御坂時)
となっております。
黒翼低すぎ?このときは暴走していたから簡単に倒せる。と思ってます。
途中で急にむぎのんの話に飛んだのは間がキンクリされたから。
>>56 一方さんはともかく、他のキャラは掴んでられないんじゃないですかね。手の内も知らないのに。
相手も反撃するでしょうし。
白翼とかミーシャとか空飛ぶ
奴らどうすんだろwwww
http://i.imgur.com/7AVS78E.jpg
このジャンプ力なら本気で飛べばいけそう
てかいつの上条さんって時系列いつの上条さんだよ
新約8巻時点の上条さんならちょっとよわすぎるしさ
>>1は新約は未対応です。新約のキャラも出てきますが。ついでに言うと原作も図書館で読んだだけなので、手元にないです。
設定が明らかにおかしい所があれば、教えて下されば。
投下開始ー。
アレイスター「お帰り」
上条「ただいま………」
アレイスター「どうした?随分とブルーじゃないか」
上条「インデックスって魔神じゃなかったっけ………?こんな序盤に出てきてい異様な敵じゃないだろ……」
アレイスター「自動書記か。まあ君にとってはドラゴンブレスをかき分けながら魔法陣を壊すだけの簡単なお仕事だっただろう?」
上条「いや確かに割とすぐ倒せたけどさ……なんというかこう、情緒?」
アレイスター「一戦目と四戦目に学園都市第一位を倒しているんだ。今さらだろう」
上条「それもそうかもしれないけどさ!」
アレイスター「次はどうする?」
上条「続行で」
アレイスター「了解した。健闘を祈るよ、幻想殺し」
アレイスター「お帰り。どうやら想定以上に原子崩しとの戦闘でパワーアップしたようだな」
上条「10戦目が不良×5って………それより前に出てきたレベル5とか魔術師の立場が無いじゃん……」
アレイスター「だが今までの中で原子崩し、ゴーレム使い、黄金練成の次くらいに苦戦していたではないか」
上条「ぐぬぬ、納得がいかぬ」
アレイスター「まあいいんだ。次のエクストラステージは、御坂妹」
上条「え?」
アレイスター「妹達個体番号10032号だな。レベル2程度の発電能力に加え、大量の銃器を使いこなす。格闘能力もそれなりにある。なかなか厄介な敵だろう」
上条「マジかよ……」
アレイスター「どうする?挑戦するか?」
上条「はぁ……行きますよ、行けばいいんだろ!!」
アレイスター「了解した。健闘を祈るよ、幻想殺し」
アレイスター「お帰り。やはり銃火器は鬼門だったか」
上条「サブマシンガンをよけろとか無茶があると思います!!」
アレイスター「もともと右手以外は割と平均的だった君が魔術師や超能力者と戦うのも割と無茶だったのだがね。まあまた一方通行から頑張りたまえ」
上条「やっぱり不幸だ―………」
アレイスター「お帰り。三回目で銃器突破か。順調なようだね」
上条「アウレオウスを倒すたびに罪悪感が半端ないんですが……」
アレイスター「まああたかも死んだようなふりをして近づいてきたところを四の字固めからのタコ殴りだからな」
上条「だってそうでもしないと勝てないじゃん!!」
アレイスター「黄金練成はチート技だから仕方がない。どうする?次は」
上条「ちょっと休みます……」
アレイスター「了解した。良い夢を、幻想殺し」
投下終了。
忘れてた。
>>66 基本的にエクストラステージ以外は上条さんと戦った事がある敵としか戦わない予定。
>>68 ジャンプ力凄いな。
>>69 新薬は未読なんで良くわかんないですけども、トールとはすでに一回戦ってるくらいです。
対戦記録
六戦目:自動書記(インデックス)(7月・VS上条時)
七戦目:アウレオウス=イザード(8月・三沢塾時点)
八戦目:アニェ―ゼ=サンティクス(9月だっけ?オルソラ教会時点)
九戦目:シェリー=クロムウェル(9月・学園都市襲撃時)
十戦目:不良×5(7月時点・酒と煙草で身体を壊し、靴も機能性ゼロのブーツ、しかもペース無視の全力疾走を続けているのに2キロ近く走る事のできる程度には強い)
EX.1:御坂妹(8月・絶対能力捨身化実験終了直後)
となっています。
不良スタミナ凄くね?
自分は100mペース無視の全力疾走をしたらもう走るもクソもないです。これでも割と体力ある方だと思ってたけど。
上条さんは走る速度が時速60キロという事実?
全テの学園都市MAPより。?
学園都市は円形で直径が地図上で約10cm。女子寮から操車場までの距離は地図上で約4.5cm?
「学園都市は東京都の1/3を占める」という設定から?
2,187.58km^2
しまった昨日ずっとADSやってた
投下します。
アレイスター「お帰り。順調なようだな。次がエクストラステージだ」
上条「浜面がテッラより上って………お前ローマ正教の最終兵器を何だと思ってんだよ………」
アレイスター「何度も言っているが今さらだな。何人の化け物たちが一般人より前に倒されてきたと思っているんだ」
上条「まあそろそろ諦めも付いたけどさ―」
アレイスター「次のエクストラステージの相手、削板軍覇はレベル5の第七位だ。
能力名は『解析不能』。その名の通り、解析不能だ。なんかよくわからんがすごい」
上条「おい」
アレイスター「それは流石に冗談だが、実際に行えることはよくわかっていない。念動力に近いと思われるが、実際のところは磁力を発生させたり音速の2倍で移動したりと、何をしているのかが本当に分からない」
上条「お前でもか?」
アレイスター「私でもだ。正直あれは私のプランに置いて完全なイレギュラーだ」
上条「へえー。そんなことってあるんだな」
アレイスター「さて、どうする?」
上条「挑戦するぞ、当然な」
アレイスター「了解した。健闘を祈るよ、幻想殺し」
アレイスター「お帰り。土御門元春も撃破、か。そろそろ本格的に君は化け物になっているかもしれないな」
上条「その前の削板に2回負けて、土御門にも一回負けたけどな」
アレイスター「いやいや、君はほんの半年前まで『ちょっと喧嘩慣れした一学生』程度の戦闘能力しか持ってなかったんだ。とてつもない、というか恐ろしい進歩だよ」
上条「もう前半は作業ゲ―だよな……エクストラステージは一回勝ったらなくなったし」
アレイスター「ノンストップで15人抜きだからな」
上条「あれ?そう言えば22番勝負って言ってたよな」
アレイスター「ああ」
上条「エクストラステージは?当然その22番勝負の中に含まれるよな?」
アレイスター「……」
上条「おい」
アレイスター「幻想殺し。本来『extra』という英単語には余分な、別勘定の、という意味があるんだ」
上条「おい」
アレイスター「つまりエクストラステージは別勘定のステージという訳だ。よって22番とは別勘定」
上条「テメェふざけんなよこらぁ!!ってことは実質27番勝負って事じゃねぇか!!」
アレイスター「むむむ胸ぐらをつかむんじゃない。消えるぞ?すぐに復活するが」
上条「くそう!これでようやく20回勝ったぞ―って喜んだ上条さんの歓喜はなんだったんだ!!」
アレイスター「まあそう気に病むな。本当に悲惨なのは22戦目を終えた後で気付くことだと……」
上条「お前が言うな!!」
ちょっと少ないですけど区切りがいいので投下終了。
上条さんのペースが速い?だって本編はこれからですもの。
>>84-88 す、凄み?
バトルシーンが全くというほど無いな
制約4でてたー買ってないけど。
投下します。
アレイスター「お帰り。ひどい有様だな。主に心が」
上条「寝る、お休み」
アレイスター「……了解した。次のエクストラステージの説明は起きてから始めよう」
アレイスター「お早う。そしてお疲れ様かな」
上条「クリアさせる気が感じられないんだが。なんどリトライした?」
アレイスター「100008回だな。疲れるのも無理はない。ちなみにこの世界の中において君は今回の休憩で250時間程度寝ていた」
上条「良く死んでなかったな」
アレイスター「何度も死んでいるのだがね。まあ仕方ないとは思っていた。あの敵たちを全員倒すんだ」
上条「カーテナで強化されたキャーリサ、聖人の神裂、聖なる右マックス状態のフィアンマに、二重聖人のアックア。逆に良く倒せたよ」
アレイスター「絶対能力者進化実験よりよっぽど辛いだろう。もう後半は自我を失っていただろう」
上条「無我の極致に到達というやつか?」
アレイスター「次のエクストラステージは、垣根帝督。超能力者の第二位、未元物質だ。
この世に存在しない物質を作りだす能力、なのだが、今の君には大した問題ではないだろう。
だが、彼に『勝つ』のは異常に難しいといっておく」
上条「とりあえず行ってみるよ」
アレイスター「ははは。本当に君はとんでもない事になってしまったようだな。最後が楽しみだ」
上条「よろしく」
アレイスター「了解した。健闘を祈るよ、幻想殺し」
アレイスター「お帰り。大変だったな」
上条「何時間かかった?」
アレイスター「9301時間。まあ一と三分の一カ月程度だ」
上条「まさか不死身と戦う羽目になるとは」
アレイスター「ある意味君も不死身なのだがね。まあ未元物質となった垣根帝督は、まさに不死身だからな」
上条「何か最後は白いのと黒いのが一緒になって襲って来たな。アレは何だ?」
アレイスター「………アレは興味深かったな。元来あの二つは相入れる事のない二つだったはずなのだが……君という最大最悪の敵を前に、心が通じ合ったと言うあたりか」
上条「何か最期はありがとう、なんて二人に言われた。何なんだろうな」
アレイスター「その二人が一緒に闘うなど元来有り得ないことだ。その事に対してではないか?
最期も、殺されつくされたというよりも、満足して消えたようだったしな」
上条「ふーん……まあ、これであと二人なんだよな?」
アレイスター「ああ」
上条「今までの連中より強い奴なんて想像もしたくないけど、まあやるしかないんだ。ちょっと休んでからもう一度頑張るよ」
アレイスター「了解した。良い夢を、幻想殺し」
アレイスター「お帰り。どうだったかね?」
上条「トールってあんなに強かったか?」
アレイスター「あれが彼本来の力、『全能』のトールだ。あらゆるものが彼となり、彼があらゆることを引き起こす。もっとも君の幻想殺しは違うようだがね」
上条「いやすごかったよあれは。だって気が付けば終わってたもん。時間がたってるのかたってないのかもわかんないけどさ、もうそれこそ無限じゃないかってくらい色んなものを殺して、無限じゃないかってくらい色んなものと戦ったからさ」
アレイスター「君は、本当に化け物になってしまったな」
上条「はは。元凶が何言ってんだよ」
アレイスター「そうだな。違いない」
上条「次で、最後なんだろ?」
アレイスター「ああ、次で。最後だ」
上条「ちなみに現実世界で何年くらいたってる?」
アレイスター「ほんの数日だ。せいぜい君は原因不明の昏睡として、病院に運び込まれている程度だろう」
上条「またあのカエル顔の先生のお世話になるのか……申し訳ないな」
アレイスター「冥土帰しならばいやな顔はしないだろう」
上条「知ってるのか?」
アレイスター「もちろん。彼は私の命の恩人だといっても過言ではない。事実そうだしな」
上条「へえ―。じゃあ先生も偉い人だったんだな」
アレイスター「ああ、とても素晴らしい人だったよ」
上条「じゃあ、世間話は終わりだ」
アレイスター「了解した。健闘を祈るよ、上条当麻」
もう既に何十何百万回も繰り返した感覚。
全身が宙に浮くような気がして、目の前が光に包まれて、気が付けばそこにいる。
周りは、まさに荒野というべき地形。
地平線には地表の露出した茶色い山が見え、曇天の空に中途半端に隠された太陽が、俺を見下ろしている。
地面は灰と茶。ところどころ小さな石や、くだけた岩などが目に入って。
目の前に立っていたのは、想像通りの人物だった。
「ファイナルステージ、VSアレイスター=クロウリー。私が最後の敵だ」
「ラスボスは、一番近くにいた人ってか。テンプレだな」
投下終了。次回、アレイスターVS上条当麻。
ちなみに上条さんは、何となく察せると思いますが人間を止めました。
これ現実世界で戦ったらどうなるんだろう
☆ってそんなに強いの?
精神鍛えられても肉体は変わりまへん
………だよね?
投下開始。
一番好きなラノベはVS!!です。
「やっぱりお前か」
「やっぱり私だ」
笑いかけると、笑い返してくれる。
最初に比べて、随分と人間らしくなってきたと思う。
それに比べて、随分と自分は人間らしくなくなってしまったようだ。
両の手は動く。両の足は踏ん張れる。心臓は力強く鼓動を刻んでいるし、脳は高速で電気信号を送っている。
だけど、全てが希薄だ。
魂が、心が。まるでお風呂にほんのちょっとの絵の具を垂らしたかのように存在感を感じさせない。
「結局、これには何の意味があったんだ?」
目の前にいる人間に問う。
「最初はな、途中で諦めてもらうつもりだった」
「おいおい、俺を返さないってことかよ」
「いや、……最初に私は嘘をついた。この世界にも、『死』はあるんだ」
「そりゃびっくりだ」
本気で驚いているのに、大して衝撃は感じない。矛盾。
ひょっとして、これが明鏡止水の心という奴か?
「『死』ぬ条件は、心をすり減らしきること。
君は本来、16~19番目の君が散々殺されたあそこで心をすり減らしきって『死』ぬはずだったんだ」
「すり減らしきるっていうのは?」
「そのままさ。精神力を消耗しきって、すべてに対する気力がわかなくなる。魂は崩れ、そのまま霧散する。
折れずに、前に進んで、進んで、頑張って、努力して、使い果てる」
「もし俺が折れちまってたら?」
「その時は君を現実世界においての精神破壊魔術で殺すつもりだった。折れた心ほど弱い物はないからね。
結局君の肉体が生きたまま、精神が死ねばなんだって良かったのだ」
「そりゃこの右腕があるからか?」
「世界を引き裂くほどの暴れ馬を手なずける為には、必要だったんだ。君の精神だけが死んで、力がむき出しになる事がな」
「手なずけるって、そんなことできんの?」
「一方通行と未元物質。『虚数学区』と『ドラゴン』。綿密なプランを練り、慎重に進めてきたのにもかかわらず右方のフィアンマや浜面仕上に無茶苦茶にされてしまってね。それに加えて隻眼のオティヌスとグレムリン達の暗躍によりどうにもならなくなってしまった。
もはや私が思い描いた絵からは大きく外れ、下手に動いたらプランがどうなるかわからない状態になってしまってね」
「お前もそんなことあるんだな」
「私はあくまで『人間』だからね。失敗もするし後悔もある。プランが完全に手から離れてしまった今、早急に手を打つ必要があった。
だから私は、あと数千ステップにも及ぶ段階をすべて放棄し、君を直接殺そうと考えたんだ」
「だけど、『化け物』は失敗した」
「ああ。君は私が思っていたよりとんでもない『化け物』だったようだ」
「『人間』だからな。苦難を乗り越えて行くものなんでせう」
「ははは。だから、君は私が相手をしなければいけなくなった」
「俺の心を、殺す為に」
「ああ。今から私は、君を殺そう。例え何度立ち向かっても、越えられない壁としてね」
「じゃあ俺はおまえを倒すよ。例え何度阻まれようと、立ち向かうヒーローとしてな」
アレイスターの片手に、いつのまにかねじくれた銀の杖が現れる。
先端は青緑に発光しており、絵の部分は銀色に輝いているように見えるにもかかわらず、ガラスのように透けても見える。
アレイスターの身体が数センチほど宙に浮き、笑った。
「始めよう、幻想殺し」
「いくぜ、アレイスター」
右手を上に振り上げた。
コンマ1秒も経たずに、空から数千、いや数万数億の光条が降り注ぐ。
地面を穿ち、無数の穴をあけた光の槍は、しかし右腕によって彼の身体に降り注いだであろうものだけ全てが殺されていた。
別にこんな攻撃が来ると知っていた訳ではない。ただ、『不幸な予感』がしただけ。
それにしたかがって右腕を振り上げたら、偶然そこに攻撃が来ただけ。
絶え間なく降り注ぐ光の槍を、まるで最初からどこに来るかわかっているかのごとく右腕で殺していく。
視界は金色。目は潰れただろうか。だが、アレイスターの入る方向は分かる。
走る。
こちらの攻撃手段はただ一つ。近づいてぶん殴る。それだけだ。
気付けば、光の槍は止んでいた。
代わりに。
「……『衛星光波』を、かわしながら進むか。すさまじいな」
アレイスターは、手にした杖を軽くふるった。
大地を揺るがす衝撃波が、上条当麻に迫る。
右手をアッパーカット気味に、正確にタイミングを合わせ打ち砕く。
「今までの戦闘で学習済みだ。ただ右手を出しただけじゃ、衝撃には負ける。こっちも完璧なタイミングでぶん殴ってやれば完全に相殺できるけどな!」
「それをするには音速にも迫る攻撃を完全に予測しなければならないがね」
再び杖が振るわれる。
次に来るのは、極太レーザー。
「おらぁ!!」
大きく左へ飛び、そのまま転がる。
直後に、白い光の束が地面に直径3メートル程の穴をあけた。
再び来る。今はかわさない。右手を前に、手の腹を叩きつける。
(……消えないか)
だがレーザーは止まらない。かろうじて防ぐ事は出来るが、このままだと押し込まれてしまうだろう。
まるで、『竜王の殺息』のように。
右手を何かをにぎるように動かし、光の束を『掴む』。
そしてそのまま、上へ軌道を逸らす。
再び、前へ。
アイツの姿が、すぐ前に迫る。
あと、目算4メートル。跳べば十分届く距離。
思い切り、地面を蹴った。
右手が唸りを上げて、アレイスターの顔面を、
「……ふむ。やはりもはや君は単純な攻撃は全て無効化できると思った方がいいな」
アレイスターが、消えた。
「……瞬間移動か。ヲイヲイ、上条さんは移動手段は徒歩、ダッシュ、ジャンプしかないんだぜ?」
「私はそれに空を飛ぶと瞬間移動を付けくわえただけだがね」
「だけじゃねーよ!」
アレイスターは、彼の後方数十メートルの所に移動していた。
瞬間移動。
単純ながら、ある意味彼に最も刺さる技である。
何故なら、彼は走ることでしか移動できないから。単純に何度も瞬間移動されれば、永遠に攻撃できる事はない。
それでも上条は、再び走る。
現状、俺に瞬間移動をされた場合の対抗策はない。
なんたって俺に攻撃してくる訳じゃない。ただ自分の位置が変わるだけ。
幻想殺しで殺せるのは、この右手の届く距離の中だけ。到底アレイスターには届かない?
「―――――そんなことはねぇよな」
右手の届く距離の中だけしか意味が無い?なら、何度立って近づいて、右手の届く距離に引きこんでやればいい。
「だろうな。君はこの程度で諦めないだろう」
杖を軽くかかげて、一回転させるアレイスター。
その結果何が起こるのか。
「ならば、君を諦めるまで殺してやればいい。最初に行った通りにな」
「やってみやがれ!!」
再び極太レーザー。しかも360度から。
逃げ場はないか?いや、ある。
世界は球形なんだ。上にも下にも、幾らでも活路は残ってる!!
大きく上にジャンプ。光の柱は、お互いを食いつぶし合いながら地上を白に染めていた。
もちろんこのまま落下すればかなりまずい事になるだろう。
だったら右手で着地する。
空中で僅かな落下までの猶予の間に、何とか右手を下に持ってくる。
落ちるまであと10センチといったところか。
落ちたら光の柱を再びつかみ、そこで留まる。
それが止んだら、もう一度アレイスターへ向かって走る。
そんな算段を立てた上条当麻の耳に、声が届いた。
「『衛星光波』」
彼は、光の矢に貫かれ死んだ。
投下終了。
今日はちょい多めですね。
乙
バトル中に変な言葉遣いになるほど余裕あるんかな?
☆は瞬間移動繰り返しながらレーザー撃ってれば簡単に上条さんに勝てちゃうだろうからなあ
あえて逃げ道作ってる気がする
>>98 バトルシーンはあと一回?二回?しかない予定です。
>>114-115 今更だけどオチまで決めてなかった。やべぇ。
>>117 負傷していたとはいえフィアンマさんを瞬殺する程度には強いです。ただその程度は不明。原作での戦闘はその一回きりだったはず。
>>119-120 肉体の強さは固定です。ただし(新約は未読だけど)前兆の感知?など戦闘技術などは上がってます。
なおアレイスターさんの技は基本的に創作ですが、『衛星光波』や瞬間移動などは、電撃RPGというゲームに裏ボスとして出てきた時に使う技だそうです。
最近すっかり忘れてた対戦記録
11戦目 ビアージオ(アドリア海の女王時点)
12戦目 テッラ(C文章時点)
13戦目 浜面(スーパーむぎのん撃退時)
14戦目 オリアナ(大覇星祭時)
15戦目 ヴェント(学園都市襲撃時)
EX3. 削板軍覇(とある自販機の存在証明時)
16戦目 土御門元春(御使堕し時)
17戦目 神裂火織(禁書回収時)
18戦目 キャーリサ(クーデター、カーテナ=オリジナル所持連合の意義発動前)
19戦目 フィアンマ(ベツヘルムの星内部、聖なる右完成時)
20戦目 ウィリアム=オルウェル(学園都市内、上条当麻襲撃時)
EX4. 垣根帝督(未元物質で肉体を再構成済み、白垣根未覚醒時)
21戦目 トール(上条当麻とわいわいやってた時)
22戦目 アレイスター=クロウリー(現在)
となっております。
唯一EXとラスボス以外で浜面だけ上条と直接戦ってない時間軸になっていますが、ハンデみたいなものです。
美鈴さん襲撃時はきっと拳銃持ってても不良×5より弱いし。
ネタバレになるかもしれんが新約9巻このssに内容近かったな
何度も繰り返してニューゲームするあたり
どちらも受動的にやらされてることだし
そういや不良*5や御坂妹があって、さらに増殖垣根もある割には
普通に銃器装備の軍隊や駆動鎧大量とかの身も蓋もない(幻想殺し無効&物量的な意味で)ような圧殺をするステージは無いんだな
>>1にマジで原作読んでほしい
上条×オティヌス書いてほしくてしょうがない
投下開始。
好きな漫画はネウロです。HALの最期は神だったと思います。
エイワス「やあお帰り。はじめまして、かな?」
上条「…………どちらさま?」
エイワス「私の名はエイワス。天使でもあるが、『ドラゴン』と思って頂きたい。よろしく、幻想殺し」
上条「え、握手?なんか光ってるけど右手で触っても消えないのか?」
エイワス「おっとこれはうっかりしていた。君のswrrに触れ……ヘッダが足りないようだな。君の右手に触れると一時的に私は消えてしまう」
上条「一時的にってことはすぐ戻ってこれるのか?」
エイワス「本来ならば数年かかるのだがね。ここは彼の都合のいいように作りだした世界だ。10秒もすれば戻ってこれるだろう」
上条「便利だな………」
エイワス「あぁ。実に便利だ」
上条「それでエイワスさんはなんでこんなところにいるんでせうか?」
エイワス「彼に任されたのだよ。君の戦場への転送をね」
上条「え?アレイスターは?」
エイワス「柔軟体操でもしているのではないか?」
上条「シュールだな」
エイワス「彼も老人だしな」
上条「あれに老人って言葉が成り立つのか?何歳だよアイツ」
エイワス「1700歳らしいぞ」
上条「わーお」
エイワス「ところで君は休まないのか?彼との戦闘はそれこそ人外の戦いだっただろうに」
上条「問題ないですよー。挑戦で」
エイワス「了解した。健闘を祈るよ、幻想殺し。よし、完璧だな。マニュアル通りだ」
上条「マニュアルあんの!?」
エイワス「………お帰り。早すぎやしないかい?」
上条「こんなもんだぞ。次行こう次」
エイワス「了解した。健闘を祈るよ、幻想殺し」
エイワス「お帰り。先程と加えても10秒たっていないのだが」
上条「こんなもんだぞ。次行こう次」
エイワス「了解した。健闘を祈るよ、幻想殺し」
エイワス「お帰り。もう言うのが面倒になってきたのだが」
上条「どうしたドラゴン」
エイワス「どうせすぐ行くのだろう?健闘を祈るよ」
上条「雑すぎやしないかドラゴン?」
エイワス「もういらないんじゃないか?」
上条「何が?」
エイワス「1~16戦はもう合計で7分かかってないと思うのだが。もう省いた方がいい気がする」
上条「お前もやたらに人間らしいな……まあもう10万回以上やってるからなぁ」
エイワス「目指せ10万3000回」
上条「お前ホントに天使か?」
投下終了。
エイワスもキャラ崩壊してますね。
だけどもし人格があって何千年も生きて来たら適当になるんじゃないでしょうか。
>>141 上条さんの素です。多分。アレイスターはまだまだ本気ではありません。
>>146 世界が終ったってのは聞きましたけど。まあネタバレならきかない方がいいかな。
>>147 上条さんの戦った事のあるという敵という訳で22番勝負からは削除。
EXではもっと面白そうなカードがあったのでこれまた削除。
いちおう案はあったんですけど枠が足りなかった……
投下開始ー。
次回がきっと多めの投下になると………なるといいなぁ
エイワス「流石に君も聖人には苦戦するのだな」
上条「耐久力が違うからな」
エイワス「それでもほぼ無傷か。ほとほとあきれるな」
上条「次行こう」
エイワス「了解した」
エイワス「二重聖人にも勝利。人間を止めてるな」
上条「天使に言われたくねーよ」
エイワス「次に行くかい?」
上条「おう」
エイワス「次は彼とかい?」
上条「おう」
エイワス「頑張って来ると言い。応援しているよ」
エイワス「ふむ。28秒。むしろ開始1秒で帰って来ないだけで最早人外だがな」
上条「やっぱりつええ。特に空から降って来るビームがやばい」
エイワス「衛星光波か。確かにあれをかわすのは難しい、というか何故右手以外に防御手段を持たない君がかわせるのが不思議でならない」
上条「勘」
エイワス「そうか。どうする?休むか?」
上条「いや、行くよ」
エイワス「了解した」
エイワス「3回目も敗北、か。しかし2分17秒。随分と耐えたな」
上条「………座標攻撃マジやべぇ」
エイワス「ほほう。あれまで使わせたのか」
上条「何あれ?アニェーゼの杖の一発を射程広げたみたいなやつ」
エイワス「理論的には同じようなものだ。彼の場合は衝撃の杖が司るのはエーテルだけではないからな。空間への干渉能力も段違いと言う訳だ」
上条「よくわからないけど、半径10mくらいがごっそり削れたんたんだけど。文字通り空間が。効果音を付けるなら『ガオン』だな」
エイワス「それでも2発かわしていたではないか。まだまだ彼は沢山攻撃手段を持っているからな。頑張りたまえ」
エイワス「16回目。結果は18秒」
上条「遠慮がなくなってきてるんだけど。なんか同時に5、6個の攻撃繰り出して来るんだけど」
エイワス「まあそれだけ彼も本気なのだろう。光栄に思った方がいいぞ」
上条「どうも。もう一度最初からお願いします」
エイワス「休まないのか」
上条「肉体的には疲労がないんだろ?だったらいくらでもつづけられるじゃんか」
エイワス「だが続けるだけ死は近づくのだぞ?」
上条「疲れないからな。もう」
エイワス「………君がいいなら、いいだろう。自覚もあるようだしな」
上条「じゃ、行ってくる」
エイワス「行ってらっしゃい」
エイワス「102回目。12分」
上条「遊ばれてるわぁ………あの座標攻撃4連打がどうやってもかわせない」
エイワス「衛星光波もあまり使わないしな」
上条「極太レーザー連打でまるでトレーニングでもしてるみたいだからなぁ」
エイワス「それでもあれは時速400kmはあるはずなのだが」
エイワス「422回目。146分」
上条「もう一旦諦めたからな」
エイワス「諦めたとは」
上条「前に行くのは、やめた。まず全部かわし切る」
エイワス「かわし切るとは」
上条「全部アレイスターの動きで読む」
エイワス「ほほう、事実耐久時間はのびているのだ。そのまま頑張りたまえ」
エイワス「1500回だ、おめでとう。24時間88分」
上条「それは25時間じゃないのか?」
エイワス「そっちの方がキリがいい感じがするだろう」
上条「ホントに人間くさいな」
エイワス「おめでとう。トータルで10万3000回君は一方通行と闘った事になる」
上条「一回倒すごとに魔道書を書いて行けばインデックスに勝てるぞいえーい」
エイワス「そう投げやりになるんじゃない。188時間43分。もう集中力が切れなければ100%回避しきっているではないか」
上条「近づけないんだよアレイスターに………」
エイワス「ああ、確かにな」
上条「だから決めた。この世界にも魔力ってのがあるんだろ?御坂でもう検証したし」
エイワス「現実準拠だからな。無限ではない。彼の魔力は途方もないが」
上条「だから切れるまで待つ」
エイワス「それはまた………がんばってくれ」
エイワス「………私は君を舐めていたようだな」
上条「俺もアレイスターを舐めてたよ………アイツバリバリ接近戦いけんじゃねえか」
エイワス「それよりも彼が接近戦を選択するレベルに追い詰められたということに私は驚きを隠せないよ」
上条「追い詰められてたのか?むしろあっちの方が強いと思ったんだけど」
エイワス「それは君の戦闘スタイルが特殊だからだ。常識的に考えてみろ。光の速さでの範囲爆撃をかわせる相手などいる訳ないだろう?」
上条「それは確かに」
エイワス「君は完全に先読みして右手を掲げるから防げているが、君が戦ってきた相手でアレを防げるのは聖なる右、未元物質、雷神くらいだぞ」
上条「へ―……すげえな俺」
エイワス「ああ、凄い」
エイワス「………そろそろ、かな」
上条「あぁ。アレイスターも本気だ」
エイワス「君と話すのもあと少し、と言う訳か。寂しくなるな」
上条「ははは。相変わらず天使らしくない奴だな」
エイワス「褒め言葉として受け取っておこう」
エイワス「……………アレイスターとは、会話が盛り上がらないのだよ」
上条「簡単に想像できるな」
エイワス「だから君がここにいるのは非常に好ましいことだったのだが」
上条「悪いな」
エイワス「………きっと、次で終わりだな」
上条「届いたからな、アレイスターに」
エイワス「それだけではない。君の精神ももう限界だ。君はもう、次は無いだろう」
上条「……そうか。気付かなかったな」
エイワス「それでも行くのか?」
上条「あぁ。俺は皆のもとに帰らなきゃいけないからな」
エイワス「…………行ってくるといい」
上条「ああ、行ってくるよ」
投下終了。
次回からはバトル描写あり。全22試合をやって行きます。
卒業式やらなんやらですごく忙しいうえに書くのがめんどくさいところに入ってしまったので、やばいかも。
とりあえず1~10戦目。
転移する。
場所は列車の操作場。
上条「……」
一方「くか………ッッが!!!」
開始と同時に距離を詰め、何かしゃべる前にボディーブローを叩き込む。
それだけで終わり。やはり一方通行は耐久力が低い。
今までの経験上、最初の台詞を言っている間はあまり行動を起こさない。
このタイムラグを使えば大体の敵は制圧できる。
……卑怯とか言ってはいけない。これが最短なのだ。
転移する。2戦目、御坂。
上条「……」
御坂「遺産……きゃあ!」
同じく速攻でダッシュして頭に手を置く。
これで終わり。次はステイルだ。
転移したのは、学生寮。
上条「……らァ!」
ステイル「ニコチぐおっ!」
同じくダッシュで全力のボディーブロー。
途中炎の十字架をかわして、炎の巨人が出てくる前に殴り倒す。
エイワス曰くこれで終わりだそうなので、現実の恨みを込めて少し強めに殴っておいた。
3戦目終了。
次は、黒い翼をはやした一方通行だな。
次の転移先は、雪原だ。
一方「ihuiaojinioxhn殺aowkpqmkz」
上条「ッらぁ!!」
黒翼一方通行の一撃は、かわしきれるようなものではないので真正面から右手で迎撃する。
重要なのはタイミング。少しでもずれれば、黒翼の勢いに負ける。
だけどまあ、103000回以上繰り返してきたんだ。
完全に砕き割れた黒翼と、すぐさま迫ってきた4連撃を、全て叩き割る。刹那、一方通行のすれ違いざまに裏拳を叩きこんだ。
4戦目も終了。
次だ。廃ビルの一階へ。
海原「じぶンゴッ!!」
金星の光などかわすまでもない。
真っ直ぐ言ってぶっ飛ばす。右ストレートでぶっ飛ばす。
次の転移先は、小萌先生の家。
自動書記(インデックス)「『聖ジョージの聖域』を発動します」
上条「来い!」
自動書記(ヨハネのペン)のインデックス、(アレイスターと決定した愛称ペンデックス)に対して、不意打ちなどの速攻攻略法は存在しない。
ただ、竜王の殺息を真っ直ぐ右手を掲げて直進して、魔法陣を殺すだけ。
上条「……うおおおおおお!」
右手に食い込む光の柱を、右に左に握りながら逸らす。
ゆらりゆらりと衝撃をぶれさせ、少しでも自分への負担を減らして、一瞬でも早くペンデックスのもとへ。
ペンデックス「首輪、完全な、はか」
次は、アウレオウス。錬金術師だ。
アウレオウス「自然、我が黄金練成を破る手だてなし」
上条「………」
アウレオウスは、ある意味一番ランダム要素の強い敵だ。
何故なら、最初に何をしてくるかが分からない。
速攻を仕掛けようにも、最初の距離がかなり遠くに設定されているので間に何回か敵の攻撃をかわさなければならない。
例えば、『倒れ伏せ』と言われたら右手を使わざるおえないが、何かで物理攻撃をしてくるのならそのまま回避すればいい。
アウレオウス「直接死ね、侵入者」
胸に手をあてる。死は殺した。
どうやら一番運が悪いのを引いてしまったようだ。
この状態に入ったら、まともにアウレオウスを殴り倒すことなど不可能だ。
一発一発が致命傷。脳味噌をフル回転させて、死の要因を殺していくしかない。
出来る事は一つ。
アウレオウス「!?私の黄金練成を打ち消しただと!?」
上条「………」
何もしゃべらない。ただ一歩近づく。
アウレオウスは首に鍼を差しながら、続けて言葉を発した。
アウレオウス「ありえん!当然、私の黄金練成は完璧!!」
何も返さない。ただ一歩近づく。
アウレオウス「感電死!」
右手を前に突き出す。
アウレオウス「焼死!!」
もう一度右手を前に。
アウレオウス「凍死!!!」
右手を胸に。
アウレオウス「溺死!!!!」
口に。
アウレオウス「銃をこの手に、弾丸は魔弾!!用途は射出、数は無限に!!」
立ち止まる。
アウレオウス「人間の動体視力を超える速度にて、連続で射出せよ!!!!!」
ああ。
銃?魔弾?人間の動体視力を速度を超える速度?
だめだね。全然駄目だ。
アウレオウス「ば、馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な!!!この魔弾を全て、『まるで最初からどこに来るのか知っていたように全てかわし切る』など!!!」
ようやく自分の口を開く。
語る言葉は、
上条「オマエ、俺が何だかわかってんのか?」
アウレオウス「…………!!?」
アウレオウスの顔に緊張が走った。いや、緊張と言うよりむしろ恐怖か。
無理もない。己の究極の手段である黄金練成を全て殺されたのだ。当たり前だろう。
手加減など、するつもりはないが。
上条「オマエの完璧なハズの黄金練成を全て無効化し、何をされても動じず、人間の動体視力を超える速度を完全にかわし切る『モノ』が、タダの人間な訳ないだろ?」
アウレオウス「あ、あ、あ、」
さらに一歩近づく。
もう、拳は届く距離だ。
上条「気付けよ、人間」
アウレオウス「死ね!死ね!!死ね!!!お前は死ぬのだ!!!我が黄金練成はかんぺ……」
アウレオウスの左手を、右手で掴む。
彼の顔が、恐怖に彩られた表情が、凍りついた。
耳に顔を近づけて、告げる。
上条「俺は、バケモノだ」
何かが砕けるような音がして、アウレオウスが膝から崩れ落ちる。
転移の光が自分の体を包み込む。
アウレオウスは、『心を砕く』ことでも倒せる。
だけど、だからといってアウレオウスに告げた言葉は、ハッタリではない。
どこの世界に二重聖人や太陽系を吹き飛ばすような攻撃を持つ敵に真正面から勝てる人間がいる?
十数万回も死んで、精神を保てる人間がいる?
俺は、バケモノだ。
そしてきっと、アレイスターもバケモノなんだ。
次の相手は、アニェーゼ。
ちょっと用事が出来たので抜けます。
今日中に運が良ければもう一回投下できるかな………?
期待しないでください。
このSSまとめへのコメント
更新はよ
更新早く!
更新まだ?
まーだでーすかー?
おまんこ
オマンコ