俺「お、来客か」美少女「こんにちは!」 (15)

美少女「こちら俺さんのお宅ですか?」

俺「…」

俺「誰だこの金髪美少女」

俺「あの、どちらさまでしょうか??」

美少女「ボスに言われてきました!」

俺「ん、ボス…??」

黒服「おい、入るぞ」

俺「あ!黒服じゃないか懐かしい」

黒服「この子をお連れしてきた。中で話したい」

俺「お、おう。まあ上がれよ」

俺「それで?この子は?黒服はなんでここに?」

黒服「俺がお前の元を訪れたことに関しては、心当たりがあるはずだ」

黒服「まさか忘れたとは言わせないぞ」

黒服「組織のことを…」

俺「はぁ…じゃあこの子も組織の関係で?」

黒服「そういうことになるな」

黒服「この子の言っていたボスという名にも、聞き覚えがあるはずだが?」

俺「ボスねえ…」

俺「3年前、俺をさんざんこき使ったあげく、こんなところに放り出したあのハゲのことか?」

黒服「この子の前で汚い口をきくな」

俺「俺があいつのおかげでどれほど苦労したか知らないとは言わせないぞ」

俺「忘れたのか?俺とお前はコンビだったろうが」

黒服「毎日ボスの愚痴ばかり言っていたな」

俺「そうそう。お前なんか毎晩…」

黒服「俺は昔話より、仕事の話のほうが好きだ」

俺「ふん、言うようになったじゃねえか」

黒服「仕事の話だ」

俺「俺は受けないからな」

黒服「新しい 仕事の話だ」

黒服「お前はボスの飼い犬だったが、それは今でも変わることはない」

黒服「拒否権はないぞ」

俺「断ったら?」

黒服「ボス直々にお前を殺しに来るだろうな」

俺「お前の冗談はホントに…」

トテトテ

美少女「お手洗いを借りてもいいですか?」

俺「…」

黒服「おい」

俺「あ、ああ。廊下の奥だよ。右側の」

美少女「ありがとうございます」

黒服「お嬢様。お話はもうすぐ終わりますので、もう少しお待ちください」

美少女「わかったー」トテトテ

俺「…」

黒服「…」

俺「えらく謙るじゃないか」

黒服「…あの子はボスの娘だ」

俺「…!」

俺「あいつに娘がいたのか」

黒服「俺も知らなかったさ」

黒服「お前にはこれから一年間、あの子を預かってもらう」

俺「…」

俺「なんで俺なんだ」

俺「俺は男だぞ。組織には女の隊員もいるだろうが」

俺「襲うぞ?いいのか?」

黒服「やたらと吠えるくせは変わっていないな」

黒服「武力知力に長けてはいるが」

黒服「協調性が著しく低く」

黒服「恋人はおろか友達もおらず」

黒服「単独行動を基本とし、コンビを組んでも波長が合わない」

黒服「コミュニケーション障害によるミッションの成功率低下で、クビ」

黒服「現在日本で骨董品屋を営んでいる…」

黒服「こんな奴が組織の長の娘に手を出せるとは思えないな」

俺「き、キレたら怖いかもしれないぞ」

黒服「これ以上俺を笑わせないでくれ」

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