モバP「もうすぐ年末かあ」 (34)

立ったら投下してきます。

・モバマスSSです

・一部口調が変かもしれません



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立ったので投下してきます。
書き溜めはってくだけなので割とすぐ終わると思います。
では次レスから投下してきます

ちひろ「そろそろ年末ですねぇ」

P「ですねぇ、あー、年賀状もそろそろ用意し始めないと面倒ですかね」

ちひろ「そうですね。直前にドタバタするよりはよっぽどいいんじゃないですか?」

P「それじゃ、仕事の合間にでも住所録の整理でもしていきましょうか」

ちひろ「はい。今年はプロデューサーさん含めアイドルの子たちがみんながんばったから年賀状送る数が多いですよー」

P「嬉しい悲鳴ですねぇ・・・あれ、そういえば来年って・・・」

ガチャ

薫「せんせぇ、ちひろさん、おはよーございまー!」

雪美「P・・・ちひろ・・・おはよ・・・」ニャー

千佳「Pくん、ちひろさん、おはよー!」

P「おう、3人ともおはようさん。レッスンお疲れ様」

ちひろ「今日は3人一緒にレッスンだったんですね。」

千佳「加蓮ちゃんと頼子ちゃんもいたよー。千佳たちのほうが早く終わったから帰ってきたんだ」

薫「そういえばせんせぇ、何のおはなししてたの?」

P「んー?もうすぐお正月だろ?だから、お世話になったお仕事の人たちに年賀状を書こうって話になっててな」

千佳「年賀状かー。千佳もお友達にいっぱい書くよー!あとPくんにも書いてあげるー!」

薫「かおるもせんせぇにかきまー!」

雪美「私も・・・Pに書く・・・」

ちひろ「Pさん大人気ですね」

P「おー、みんなありがとなー。・・・それではここで問題です。来年は何どしでしょう?」

薫「えーっとねー・・うーんと・・・あれぇ、わかんないや。千佳ちゃんわかる?」

千佳「千佳もわかんないなぁ。雪美ちゃんは?」

雪美「・・・」フルフル

P「三人ともわからないかー。それじゃあヒントだ。
 今年の最初のほうに、仁奈が何かの着ぐるみを着れないーって悲しんでたの覚えてるか?」

千佳「1月にペンギンさん着てたやつだよね!そういえばちょっと残念だったって言ってたような気がする!」

薫「んーっと・・・確かヘビの気持ちになれねーのは残念ですよ・・・って言ってたー!」

雪美「あの時・・・P・・・困ってた・・・」

P「ヘビの着ぐるみは・・・難しかったからなぁ・・・再現が・・・。
 鈴帆とか笑美あたりならギャグ枠で用意できたんだけどなぁ。」ハハハ

薫「ギャグわくー?」

P「あーいや、なんでもないよ。とりあえずヘビは正解だな。それじゃ、干支の十二の動物全部言える人―」

薫「ワンちゃんにー、ニワトリさんにー、ウシさんとー、ひつじさんとー」

千佳「あと龍と、おさるさんと、イノシシさんと、・・・ブタさん?」

雪美「ブタさんは・・・いない。あとは、トラさんと、ネズミさんと、ウサギさんと、おうまさんと、ヘビさん・・・」

P「おー、よく知ってたなあ。偉いぞー。」パチパチ

千佳「それでそれで!来年はなにどしなの!?」

P「・・・正解は、ちひろさんが発表してくれるぞ!」

ちひろ「えぇっ!?いきなり私に振るんですかっ!?」

P「(スイマセン、なんかちひろさんが手持ち無沙汰に見えたもんで)」コソッ

ちひろ「(手持ち無沙汰ってなんですか!もう、仕方ないですねぇ・・・)」

雪美「ちひろ・・・正解・・・教えて欲しい・・・」

薫「ちひろさん、おねがいしまー!」

ちひろ「はい!正解はですね、十二支を数えながら確認しましょうか。十二支は最初の年から、
鼠(子)牛(丑)虎(寅)兎(兎)龍(辰)蛇(巳)馬(午)羊(未)猿(申)鳥(酉)犬(戌)猪(亥)
という順番で並んでるんですね」

薫「じゃあ、今年はへびどしだからー」

雪美「来年は・・・おうまさん・・・」

P「そういうことだなー。来年はうま年だから、馬にちなんだイベントが年始に多くくるかもしれないなあ」

ちひろ「ですねぇ。特にうちの事務所は動物の着ぐるみだとか動物系のアイドルも多いですし。」

千佳「お馬さんのぬいぐるみとかもいっぱいでるかな?」

ちひろ「ふふ、今年が何どしかっていうのを覚えてもらいたいから、きっと出ると思いますよ」

雪美「P・・・ひとつ・・・しつもん・・・」

P「んー?どうした、雪美?」

雪美「なんで・・・ねこどしは・・・ないの・・・?」

P「ん・・・ネコどしか。トラも一応猫科の動物ではあるんだけれども・・・」

雪美「ちがう・・・ネコさん・・・」

ちひろ「まぁ、似たようなへびと龍がありますしねぇ。ちなみに私もなんでないか知らないですねえ。」

P「うーん・・・俺もその手の知識はないですねぇ・・・みくあたりなら知ってそうなもんですが・・・」

薫「そっかー、せんせぇも知らないんだね・・・」

ガチャ

加蓮「おはよー・・・あー、今日は特別疲れた気がする・・・」

菜々「そうですねぇ・・・今年一年の総まとめをした感じのようなレッスンでしたねぇ・・・」アイタタ

頼子「私もお二人についていくのがやっとでした・・・あ、Pさんにちひろさん、おはようございます」

P「おう、レッスンお疲れさん。加蓮は後で雑誌の取材の打ち合わせあるから、ちと残ってくれな」

加蓮「はーい・・・ところでPさん」

P「お、どうした?」

加蓮「そこのチビっこ達が凄く残念そうな表情してるけどどうしたの?」

P「あー・・・それな。話せば長くなるってこともないんだが・・・」

千佳「あー!頼子ちゃんなら知ってるかも!」

頼子「はい・・・?」キョトン

薫「あのね、せんせぇがわからないって言ってたんだけど・・・」

雪美「ねこどしないの・・・なんで・・・?」

頼子「えーっと・・・三人とも、落ち着いて?」

ちひろ「ごめんなさい、さっき年賀状の話をしていまして。三人に来年は何どしか聞いてたんです」

頼子「はぁ・・・来年は午どし・・・でしたか」

菜々「ですねぇ。年始に仁奈ちゃんがへびの気持ちになれてなかったのが、ついこの前の話みたいです」

ちひろ「はい。それでですね、雪美ちゃんが・・・」

雪美「とらどし・・・あるけど・・・ねこどし・・・ない・・・」

頼子「あぁ・・・そういうことでしたか」

P「そこまでの知識は俺にもなくてなぁ。みくあたりなら知ってそうだけど、今日オフだし、手詰まりだったんだが、頼子は知らないか?」

頼子「そうですね、一応そういう本を読んだことがあるので、猫どしがない理由もみかけたことがありますよ」

雪美「ほんと・・・?」

加蓮「それって、トラとネコは似たものだからって理由じゃないの?」

菜々「でもでも、それなら蛇と龍も似たようなものですよね?」

加蓮「う・・・それはまぁ・・・。龍は架空上の生き物だからOKだとか?」

薫「おんなじお話、さっきせんせぇとちひろさんもしてたよー?」

頼子「龍と蛇が同一のものかどうかはまぁ別として。
 猫どしがない・・・という理由には諸説諸々・・・色々な説と推測があるみたいですね」

P「そうなのか。まぁ、一種類しか説がないなら有名になってそうだもんな」

頼子「ええ。その中で一番有名な説を、お話しましょうか」

千佳「うん!」

薫「おねがいしまー!」

雪美「たのしみ・・・」

頼子「むかしむかし・・・とある凄く偉い神様が、鼠に言いました。
  “1月1日に新年のお祭りをするので、みんなにくるように伝えなさい。
   その中で、私に挨拶にきた動物を早い順番で12匹まで、その年のシンボルとなる動物に任命してあげましょう”と」

菜々「ふむふむ」

加蓮「けどそれなら、猫なんて足が早いから牛なんかよりずっと早く着きそうなもんだけどね」

P「まぁまぁ、話は続くんだから、おとなしく聞こう」

頼子「鼠は神様の言うことを聞いて、自分の友人達に伝えて行きました。
  牛や蛇、兎や犬・・・そして、鼠は最後に猫に伝えていなかった事をおもいだしました。
  ペロちゃんは大人しくて優しい子だけど、基本的に猫と鼠はあまり仲がよくありません。
  猫は足も早いし、大きいし、いつも鼠にイジワルをしていました」

P「あー、なるほどな・・・そういうことかな・・・?」

菜々「わ、もうオチがわかっちゃったんですか?」

P「なんとなく、だけどね。これから頼子の話で答え合わせだ」

加蓮「けどま、あの三人見てよ」

千佳「・・・」

薫「・・・」

雪美「・・・」

ちひろ「すっかり頼子ちゃんのお話に夢中になってますね」

P「語りが上手ですね、頼子は。今度そっち方面の仕事も打診してみようかな」

頼子「・・・そして、鼠はいつもの仕返しだ、と、猫に言いました。
  “神様からの伝言だよ。1月2日に新年をお祝いする祭りをするから皆きなさいって。
  なんでも、1月2日に神様に挨拶にきた動物を早い順番に12匹、その年の動物にしてくれるんだってさ”・・・と」

P「やっぱり・・・」

千佳「ネズミさんいけないんだー!」

薫「ずるっ子はダメだよー!」

頼子「ふふ・・・そうですね。・・・さて、とうとう新年の1月1日を迎えて、お日様が登り始めた頃、神様のところには、最初に1匹の動物がやってきました」

加蓮「それがネズミ?」

菜々「まぁ早い順で最初に「子」がきてるんですから、そういうことなんでしょうねぇ」

頼子「いえ、ところが、最初にきたのは鼠ではなかったんです」

ちひろ「え?」

薫「どういうことー?」

頼子「最初に見えてきたのは牛でした。牛は自分の足の遅さを知っていたので、鼠からお話を聞いてからすぐに、神様に早くあいさつできるように、と出発をしていたのでした」

P「へぇ・・・随分と殊勝な心がけなもんだな」

ちひろ「でも、それなら最初に牛がくるのでは?」

頼子「・・・牛はのんびりと、しかし確実に神様の住んでいるお屋敷に近づいていきます。
  もうあと少し、あと50メートルもないというところで、牛の横を小さな影が通り過ぎました。そう、鼠です。
  鼠は牛が一番にくるであろうことを予想していたので、牛の尻尾につかまってやってきたのです」

菜々「あらら・・・」

加蓮「なんか・・・随分とコスいやり方だね・・・」

頼子「こうして、牛を追い抜いて、鼠は一番のりで神様のお屋敷にたどり着きました。
  その後を続いて牛、虎、兎、龍、蛇、馬、羊、猿、鳥、犬、猪が到着し、
  神様がこの順番で一年ごと、十二年周期でその年の動物を定めてくれたのです」

千佳「ネコさんは!?ネコさんはどうなったの!?」

頼子「新年のお祭りは、シンボルになれなかった動物も含めて、みんなで夜通し行われました。
  そして、1月2日の午前0時過ぎ。真夜中に神様のお屋敷に一目散に駆けてくる動物がいました。
  そう、猫です。猫は1月2日に一番のりで神様のお屋敷にやってきたはずですが、なぜか神様のお屋敷にはみんな揃っています」

P「そりゃ、1日ズラされてりゃどんだけ早く来てもな・・・」

頼子「キョトンとした猫に神様は呆れてしまい、他の動物たちは大笑いですが、当の猫はカンカンです。
  自分に嘘の日にちを教えた鼠を恨んで追い回し始めました。
  これが、猫が鼠を追いかける、という姿の始まりとも言われているみたいですね」

加蓮「一つの説のお話だとしても、そりゃ猫と鼠の仲も悪くなるね」

菜々「元は猫が鼠にイジワルしていたから自業自得っていえばそれまでですが・・・」

ちひろ「小さい子はそうもいかないでしょうねぇ・・・」

雪美「ネズミさん・・・ひどい・・・」

千佳「ネコさんにイジワルして自分もズルしてるなんてダメなんだー!」

薫「ネズミさんズルっ子だから、薫はネコさんの味方―!」

P「よくわかる解説ご苦労さん、頼子。ほい、お茶」

頼子「あ、ありがとうございます。他にも幾つかあったんですけど、この年頃の子で印象につきやすい話というと、これかなと思って」

加蓮「他にはどんなのがあるの?」

頼子「そうですね・・・当時の十二支を決めるときには、まだネコが知られていなかっただとか、適当に箱に入れたくじ引きで決めたとか・・・
  まぁ、どれも信憑性は薄いものだったり、あまりロマンがないものだったりですね」

ちひろ「確かに、最初に話してたもののほうが、よほど話としては面白いですね」

頼子「どれが真実かわからないこそ、面白いんですよね。想像の余地があるということは、その分救済する余地もあるわけですし。
  まぁその分マイナスイメージも持ちやすいですが」

P「多感な子供には、色々想像させたほうが、表現力は上がるかな、確かに」

菜々「ところでPさん、年賀状って言ってましたが、アレはどこです?」キョロキョロ

P「アレ・・・?」

菜々「もう、誤魔化さないでください。プリント○っこですよ!」

加蓮「え・・・?」

ちひろ「(うわぁ・・・)」

P「菜々・・・プリントごっ○はもうとっくに生産停止してるぞ・・・」

菜々「え゛っ!!!」

P「・・・」

加蓮「・・・」

ちひろ「・・・」

薫「ねぇねぇ。せんせぇ」

P「ん、どうした薫?」

薫「プリントご○こって、なぁに?」

菜々「」


おわり

投下完了です。ありがとうございました。
年賀状でプリントごっ○を使ってたなぁとか、猫ってなんでハブられたっけって興味本位で調べてたらこんな感じでした。
実際猫どしがないのはハッキリとはわかっていないみたいですね。

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