プチプチから始まったドキドキ (21)
兄「.........」プチプチ
妹(またプチプチしてる......)
兄「.........」プチプチ
妹(よく飽きないなぁ)
兄「..........」プチプチ
妹(しかも漫画読みながら片手間。ていうか漫画読む速度早過ぎ)
兄「.........」プチプチ
妹「.........」
兄「..........」プチプチ
妹「..........」ゴロゴロ
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兄「..........」プチプチ
妹「......にーにって昔からそれ癖だよね」
兄「なにが?」プチプチ
妹「何かしながらプチプチ、プチプチ潰すの」
兄「あぁ.....何かいいんだよね」プチプチ
妹「まぁ....わかる」
兄「んだんだ」プチプチ
妹「.......」
兄「.......」プチプチ
妹「..........」
兄「........」プチプチ
妹(久しぶりにマトモににーにと会話したかも)
兄「.......」プチプチ
妹「.......」
兄「........」プチプチ
妹「.......」プチッ
兄「ん」
妹「........」プチプチ
兄「ちょいと。人のプチプチ取るな」プチプチ
妹「いいじゃん、あたしの荷物のプチプチだし」プチプチ
兄「払ったのは俺だろが」プチプチ
妹「半分だけでしょ」プチプチ
兄「んじゃ半分プチプチで」プチプチ
妹「おkおk」プチプチ
兄「.........」プチプチ
妹「........」プチプチ
兄「.....お前ももう女だな」プチプチ
妹「いきなり何?」プチプチ
兄「何かそう思った。近くで見ると」プチプチ
妹「そりゃもう高2だから」プチプチ
兄「.....彼氏出来たらにーに泣くぞ」プチプチ
妹「馬鹿。学校にイケメンいないから大丈夫」
兄「確かにいないな」プチプチ
妹「.....にーにこそ、どうなの?」プチプチ
兄「モテるように見える?」プチプチ
妹「ママの友達のおばさんは「キム○クに似てる」って言ってたよ」
兄「そんなのお世辞に決まってるじゃん」プチプチ
妹「んー」プチプチ
兄「どーせ独身のジジイになって死ぬよ」プチプチ
妹「んー。あのチャットで知り合ってた娘は?」
兄「してるよまだ」プチプチ
妹「何年だっけ?」プチプチ
兄「3年?」プチプチ
妹「なっが。付き合っちゃいなよ」プチプチ
兄「アホちん。俺には勿体無さすぎ」プチプチ
妹「勿体無いとかの事?カラオケとか何回も一緒に行って、文化祭にも誘ってたじゃん。気になってるんでしょ?」プチプチ
兄「俺みたいのよりもっと良いのと付き合わせた方が幸せだって」プチプチ
妹「そういうもんかな?」プチプチ
兄「俺くらいになれば分かるって」プチプチ
妹「2つしか離れてないんだけど」プチプチ
兄「なげぇぞー、2年の差は」プチプチ
妹「へーい」プチプチ
兄「.......」スカスカ
妹「......」プチスカスカ
兄「.......」ポイッ
妹「ん」ゴロン
兄「.....あ」
妹「ん?」
兄「皿洗い忘れてた」
妹「ママ帰ってくるよ」
兄「うぃー。よっこいしょういち」
妹「........」
兄「歳だな」スタスタ
妹「.........に、にーに」
兄「んー?」
妹「.....USJ、新しいの出来たの知ってる?」
兄「あー、何かやってたね」
妹「......今度さ、行かない?」
兄「えー、誰と?」
妹「あたしとにーに」
兄「思春期どこいった?」
妹「なにそれ」
兄「その歳で兄と行きたがる?」
妹「......いいじゃん、別に」
兄「.......いいけど」
妹「ん。じゃ、土曜日」
兄「微妙だな」
妹「日曜は混むし土曜なら学校も午前までだし」
兄「あいよ」
妹「土曜日ちゃんと開けといてよ」
兄「年中無休で暇でございます」
妹「大学ちゃんと行きなよ」
兄「たこ焼き屋」
妹「バイトちゃう、あれお手伝い」
兄「マネー貰ってるから同じ同じ」
妹「はいはい」
妹(........やった)
プチプチシート「」ヒラヒラ
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兄の癖だったあのプチプチ
まだハイハイを覚えたての頃、赤ん坊の私はとてもよく泣き易く、母も父も泣き止ますのに苦労したそうだ
そんな時兄はあのプチプチを私のそばで潰していた
赤ん坊の私はそのプチプチの音が大好きで、私はピタリと泣き止み、嬉しそうに笑っていたとか
兄はプチプチしながら私をお守りし、一緒にプチプチと潰したりしているウチに自然と癖になり、プチプチがあると無意識にプチプチしていたそうだ
そのプチプチから始まった些細な会話
その些細な会話からなった兄と二人きりの時間
妹「行こ、にーに」
兄「今更になってだるくなってきた」
妹「なにそれ......ひど」
兄「冗談冗談」
妹「ツンツンすんのやめて。行こ」
兄「はいはい。手ェ繋ぐ?」
妹「え?」
兄「兄妹でも男と女。男と女がデートするなら、手ェ繋ぐだろ?」
妹「何それ......」
兄「ジョーク、ジョーク」サッ
妹「.....ま.........いいけど」ギュッ
兄「わーいこれでリア充だ」
妹「キモ。やっぱ離す」パッ
兄「オーマイガッ」
妹「何それ」ギュッ
兄「結局繋ぐんかい」
妹「うっさい。.....てか、手ェ冷たい」
兄「身体が冷たい人は中身は暖かいって言うじゃん」
妹「ないない」
兄「泣いていい?」
妹「泣けるもんなら」
兄「心の中で泣くわ」
妹「はいはい」
兄「で、どする?」
妹「ジュラシッ○パークいこ」
兄「マジか」
妹「何で?好きじゃん、ファンじゃん」
兄「好きだけどあのアトラクションは別だって。男と体重軽い人にしか分からない恐怖があるって」
妹「いーから、行こ。ね?」
兄「そんな手ェ引っ張られたら行くしかないか」
妹「上から目線ウザい」
兄「ごめんくさい。あと胸当たってる」
妹「......当ててるの」
兄「.....そういうのは本命に取っておきなさい」
妹「.....兄妹だから別に、いい」
兄「そうですかへいへい。触るのは?」
妹「キモ」
兄「ごめんさーい」
妹「......馬鹿」
妹「ていうか早く行こ。もう午後だから早くしないと」
兄「いいじゃん。足りなかったら泊まって明日また来ればいいし」
妹「え.....泊まるの?」
兄「あぁ、母さんが余分にくれたからさ。二部屋とれるよ」
妹「いつ貰ったの?」
兄「朝、行く時」
妹「......いいの?パジャマとかは?」
兄「買えばいいじゃん。折角久しぶりに兄妹と、だし」
妹「.....じゃぁー.......一部屋でいいじゃん」
兄「え、なんで?」
妹「なんでって何よ」
兄「いやいや。流石に子供じゃないんだから一人一部屋だろ」
妹「何それ。別に兄妹だからいいじゃん」
兄「あのな。お前さんがもう少し女の子らしい考えをだな.....」
妹「にーにだから問題ない」
兄「そうじゃなくて....待て、どういう意味だそれ?」
妹「何でもない。嫌なら早く全部乗っちゃお。ほら」
兄「おいおいおいおい。全部乗るとは行ってねぇぞ嫌だぞあのデカイのは乗らないからな.......」
キャーーーーーッ
イ"ェ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ
ウヒャーーーーーッ
SHaiYaaaaaaaaaaaaaaa
きゃははははーーーっ
ドアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァ
妹「っあはは!ね、も一回乗らない?」
兄「待って、タンマ.....ひ、昼飯が胃の中でシェイクされた......」
鉄十字団キラー、スパイダーマッ!
こんな台詞あったかあああああぁぁぁ?!
キャーーーーーっ!
兄「」チーン
妹「あー、面白かった!やっぱ新しくなってるといいね」
兄「ソッスネ」
妹「ねぇ大丈夫?顔色ガチで悪いけど」
兄「帰っていい?」
妹「ここで痴漢されたって叫ぼっか?」
兄「」ズーン
係員「こちら、アトラクション内でのお写真です」
妹「あ、はーい」
兄「あ"ー....タマがひゅってした....」
妹「ヘタレ」
兄「うるへっ」
兄「てか、貰ったのそれ?どうせ棚の奥底とかに埋もれるのに.....」
妹「記念よ記念。こういう所に来たら貰うものでしょ」
兄「で、大掃除の時掘り返して懐かしんでから捨てる」
妹「そそ」
兄「あ、そだ。お土産でアメコミ買ってくる」
妹「待ってるね」
兄「しばらくお待ち下さ~い」
妹「馬鹿」
妹「........」パラッ
妹「ぷっ....くく.....にーにったら変な顔.....ムンクのアレみたい....っ」
妹「くく.....ん?」
妹「..........」
妹「........嘘」
妹「あ、あたしこんな事してたの.......」
兄「何しとるん?」
妹「ナッシング」
兄「ワット?」
妹「.......ゅなんでもない」
兄「「な」の前何てった?」
兄「はいこれ」
妹「え.....何これ?」
兄「指輪」
妹「え、何で?」
兄「なぁ」グイッ
妹「ふえっ」
兄「結婚、しないか?」
スポッ
妹「え、薬指に、え?」
妹「は?!え、う、ひゃ、へぇ?!」
兄「ダメか?」
妹「あ、え、だ、だ、だめ、じゃな、え、あ」
兄「冗談だ」
妹「じょ、じょ、じょうだ....え?」
妹「.......ふん」
兄「ねぇ」
妹「.......」
兄「もしもーし?」
妹「なによ」
兄「ご立腹?」
妹「見りゃわかんでしょ、馬鹿」
兄「そんなに怒らせた?」
妹「えぇ、お陰さまで」
兄「あー...なぁ、悪かったって。ちょっとふざけただけだよ」
妹「うっさい」
兄「あれま反抗期」
妹「フン......」
兄「.......お前さ、腹減ってるんだろ?」
妹「は?別に」
兄「ちーとこっち向け」
妹「な、何?」
兄「ん」
妹「ひゃっ?!な、何人のお腹に顔くっつけてんの?!」
兄「耳だからセーフ」
妹「耳で同じ!ちょっとやめてよ、恥ずかしいじゃない.....」
兄「......腹鳴ってるじゃないか」
妹「うっ......」
兄「言えばよかったのに」
妹「うっうるさい.....お昼から何も食べてないもの.....」
兄「そっか.....夜ご飯には早いけど、ヴァイキングでも行くか?」
妹「........うん」
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