P「江戸時代のアイドルマスター」(150)
律子「あ~らいらっしゃ~いP殿」
P 「ちょいと小腹が空いてね。冷や飯でいいんだ何か食わしてくれ」
律子「つけもんとメザシでいいかい」
P 「あぁいいぜ…ん?あれは」
タッタッタッタ
真「どいたどいた~!」
P 「め組の大将!」
真「おっ!Pさん!」
P 「そんな急いでどこに行くんだい」
真「へっへーん!馬喰町のちょいとしたボヤ騒ぎに出かけてましてね!その帰りにケンカの仲裁を頼まれちまったもんで!」
子分「お頭!はやくはやく!」
P 「そいつはご苦労さん。おう、いっぺぇ冷やでやっつくんな」
律子「あいよ!」
真「すまねぇ!ゴクゴク…ぷはーっ!それじゃごゆっくり!どいたどいた~!」
P 「いっちまったよ」
律子「気風のいい男だねぇ。あたしゃ婿にしたいよ」
P 「いや、一応女なんだがな…」
律子「それでねぇ~P殿」
P 「…気色のワリィ猫なで声出すない!」
律子「ちょいとお願いがあるんだよ」
P 「そんなこったろうと思ったぜ。やけにすんなりメシ出しやがるからよ」
律子「嫌なら今までのツケを払ってくれてもいいんだけど!」
P 「…分かったよ」
なめくじ長屋
P「…江戸にこんなうらぶれた長屋があったのか」
律子「何言ってんだい。あ、ここだよ!お雪ちゃんいるかい!」
ガラッ
雪歩「あ、律子さん…ゴホゴホ」
律子「体の具合はどうだい」
雪歩「だいぶいいですぅ…昨日は1刻ほどお散歩しました…」
律子「そうかい!そいつはよかった!実は紹介したい人がいるんだよ」
P「邪魔するぜ」
雪歩「ひぃっ!な、なんですか!私犯されるんですか!」
P「…馬鹿いっちゃいけねぇ。この女将からアンタのことを聞いてきたんだ」
律子「遊び人のPさんといってね。こんなんだけどいざって時には頼りになるお侍だよ」
雪歩「…」ガクガクブルブル
律子「じゃ、アタシは洗濯してご飯炊くからね!その間にお雪ちゃんの男嫌いなおしといてよ!」
P「治すっておめぇ…竹とんぼ治すのとわけが違うんだぞ」
雪歩「女将さんすみませんいつも…」
律子「困ったときはお互い様よ!」
半刻後
律子「どう!治った!?」
P「うえーんうえーん」
雪歩「…よしよし」
律子「なんであんたが泣いてんのよ!」
P「だってヨォ…俺ぁどうも苦手なんだよこの手の話は…グスッ」
律子「お雪ちゃんが悪い男に騙されたって話かい」
P「でもよ…こいつは俺よりもめ組の大将の仕事じゃないかい
どうもこういう湿っぽいのは苦手なんだ俺ぁ」
律子「呆れた!図体ばっかでかくて何の役にもたちゃしないよ!
腰の二本差しは見せかけかい味噌田楽!」
P「何を!この唐変木!」
ガラッ
あずさ「邪魔するよ」
春香「へっへっへっへ…」
響「へっへっへっへ…」
律子「な、なんだいあんた達!」
あずさ「ヨコハマ屋のもんだよ~。萩原さん~、そろそろ支払いの方お願いします~」
P「おう、人の屋敷に土足で踏み込みやがって
無礼じゃねぇかぃ。それがヨコハマ屋の流儀かい」
あずさ「ここはとっくにウチのものになってるはずの家屋~
お侍様と言えどとやかく言われる筋合いはありませんぜ~」
律子「ふ、ふざけんじゃないよ!」
P「証文を見せてくんな」
あずさ「どうぞ~」
P「なんだいこりゃ。お上が定めた金利を遙かに上回ってるじゃねぇか」
あずさ「それでも約束は約束。何なら奉行所でもどこでも訴えでてもらって結構~」
春香「ゲヘヘヘヘヘ…」
響 「ぐへへへへへ…」
P「(野郎…お上と通じてやがるな)」
雪歩「す、すみません。よくみずにハンコ押した私が悪いんですぅ~」
P「とにかくお雪は病気なんだ。今日の所は俺の顔を立てて帰ってくんな」
あずさ「そうはいきやせんぜお侍のダンナ~。こっちもガキの使いじゃないんですぜ~
払えないとおっしゃるなら…おう、ちょっくらじゅ~しぃにしてやんな」
春・響「へい!」
P「…そっちがその気なら仕方がない」スッ
律子「よっ!Pさん!」
半刻後
P「え~んえ~ん痛いよ~」
律子「…呆れてモノも言えないよ。こんな弱いお侍はじめてみたよ
やつらも呆れて帰っちまったからいいようなものの
ほらチンキぬるから動くんじゃないよ!」
P「え~んえ~ん」
雪歩「すみません!私が悪いんですぅ!」
タッタッタッタ
真「Pさん!大丈夫かい!」
P 「おう大将、どうしてここへ?!」キリッ
律子「…」
真「詰所に帰ってきた所でPさんが暴漢と戦ってるって話聞きましてね!」
P 「おう!奴ら卑怯にも20人で攻めて来やがった!18人まではぶっ倒してやったんだが…」
真「ゴクリ…それでそのケガかい!大した男だよアンタ!…で、そちらは?」
律子「あ、あぁ。いつか話たことあったろ。お雪ちゃんだよ」
雪歩「雪歩ですぅ…あっ///」ポッ
真「め組の真…アーッ!///」ポッ
P「なんでぇなんでぇwwwお互いに一目惚れかい?wwwハッハッハ」
律子「あんたはちょっと黙ってなよ」
真「悪い男に騙されて寝込んじまったんだって?」
雪歩「は、はい」
真「そうかい…そいつは災難だったな。グスッ!おう!これ使ってくんな!」ジャララン!
律子「わお!ひぃふぅみぃ…こんだけあれば遊んで暮らせるよ!」
雪歩「い、頂けません!こんな大金」
真「ケンカの仲裁で手に入ったあぶく銭さ!どうせ明日お天道さまが昇る頃にゃあ
酒になって胃袋に消えてる金だ!構やしねぇ!あんたが使ってくんな!」
雪歩「あ、ありがとうございます…」ポロポロ
律子「ほんと気風がいいんだから///」
P「これにて一件落着!俺のツケも一件落
律子「あんたは別だよ!何もしてないんだから!」
千早「エヘンエヘン!ここは萩原のお雪の家に相違ないか!」
亜美真美「そういないか~!」
P「やれやれ来客が多い日だぜ。あんたは?」
千早「ムッ!この姿を見て気づかぬか。黒井町奉行同心 如月千早右衛門である」
亜美「んっふっふ~岡っ引きの亜美と真美だぞ~頭が高いぞ~!」
真美「ぞ~!」
P「何のようなんだい、こんな破れ長屋に同心様が御用かい」
律子「(大将がいるからって気が大きくなって。。。)」
千早「無礼者!素浪人の分際で!手打ちにいたすぞ!」
P「へへ~!しーましぇーん!」
真「それで、いってぇなんの御用でございましょう」
千早「うむ。ヨコハマ屋よりこの家の者が借りた金子を踏み倒そうとしている旨訴え出があった」
雪歩「えぇ!?」
P「ちょっと待っておくんなせぇ!ヨコハマ屋は法外な金利を…」
千早「そのような話はお上から聞いておらぬ。番頭三浦あずさは奉行所に出入りの実直な商人
虚偽の証言をするとは考えられぬ」
律子「な、なんて石頭!胸も硬そうだけど!」
千早「なっ…」ガーン
亜美「ぶれいもの~!乳くすぐり責めの刑じゃあ~!」
真美「こちょこちょ~!」
律子「キャハハハは!やめて!」
真 「Pさん…無駄だぜ。ヨコハマ屋のウワサは聞いたことがある。決してしっぽは出さないやつらさ」
P 「くっ…」
千早「とにかく!7日後の暮六つの鐘が鳴るまでに金5両をヨコハマ屋に届けるように
出来ぬ場合は御白州にて裁きをうけてもらう。以上!」
真 「5両!??」
P 「1両盗めば首が飛ぶこのご時世に5両!」
千早「帰るぞ!」
亜美「へい!んっふっふ~奥さん、よかったよ」
真美「んっふっふ~奥さん、あんたの乳、よかったよ」
律子「はぁはぁ」グッタリ
雪歩「ど、どうしよう~~~~」
真「クソッ!あの同心め!」
P「いや、あの同心は頭と胸が石のように硬いだけで、悪人じゃねぇ。ただの使いにすぎない」
律子「黒幕は奉行とヨコハマ屋…」
P「あぁ。おそらく黒井奉行とヨコハマ屋はズブズブの関係…」
雪歩「うぅ~~~~~~~!」
真「泣くな!お雪ちゃん!5両ぐらいこのオイラが何とかしてみせるぜ!」
雪歩「真さん…!」
律子「泣かせるじゃないか…!」
ぐぅ~~~~~っ
P「なぁ律子、腹減ったよ。なんか食うもんないか」
律子「じゃあ大将の爪の垢でも煎じて飲んでな!」
深夜 町外れ
律子「…」
P 「なにをくよくよ川端柳~~~♪っとくらぁ」
律子「いい気なもんねぇ、酔っ払って」
P 「いやぁお前の伯父さん、いい酒だしてくれるんだもん」
律子「お金を借りに行ったのよ!宴会にいったんじゃないの!」
P 「でもまぁ5分も貸してくれたんだからいいじゃねぇの」
律子「たった5分よ…あと6日で4両5分…」
P 「でぇじょうぶだよ!大将は顔広いからそれぐらいすぐ集まるって」
律子「あんたは貸してもらえるアテとかないわけ!」
P 「ない」
律子「はぁ…だろうねぇ」
律子「…!」スタスタ
P「なんだ、随分早足だな」
律子「早く家につかないとあんたに何されるか分かんないからね」
P「おいみろよ、すぐそこが川だぜ」
律子「…それがどうしたの」
P「川見てこいよ。お前川好きだろう」
律子「…そ、そうね。ちょっと見てこようかしら」
P「…袂持ってやろうか?」
律子「うるさいわね!いいわよ!」
P「…さて、と」
P「手間を省こう、おう、出てきなよ」
春香・響「…」スッ
チンピラ×10「ぐへへへへへ」スッ
P「あの女将、あれで顔が広いからな。消しちまうと色々厄介だ
俺が一人になるのを待っていたんだろう?」
春香「…覚悟!」
響 「やあああああ!」
律子「しまった、紙がない…水…冷たそう…」
春香「ううう…ひ、昼間は芝居だったの…!」
P 「おーい、あんた…って死んじまってるか。男にはどうにも手加減できなくていけねぇや」
響 「強い…強すぎる…」
P 「どうだいあんたら。暴力なんざ極めた所でいくらでも上がいるもんだよ
もう少しいい趣味を持っちゃどうだい。俺みたいに江戸の人情を眺めて暮らすとかよ」
春香「ふ、ふざけるな…」
響 「お、お前は一体…」
P 「影!」
シュタッ!
やよい「ハッ!」
P 「後始末たのむぜぇ」
やよい「うっう~!お任せあれです!
オラオラ!立てこのアマです!」グイッ
春香「うう…」
響 「う…」
P 「よぉ」
律子「お、おまたせ。行きましょうか」
P 「この足で大将のとこ行ってみねぇか」
律子「そうね」
め組詰所
真「なんでぇなんでぇ!人情はねぇのか!もう頼まねぇよ!顔も見たくねぇや!」
商人「す、すまねぇお頭!でもよ、悪く思わねぇでくれ!」
真「うるせぇ!おう!お客さんのお帰りだ!」
若い衆「へい!さ、越後屋さん、お帰りを」
商人「そんなぁ…か、頭ぁ!」
真「二度と敷居またぐんじゃねぇぞベラ棒め!おう塩まいときな!」
P「どうやら思わしくねぇようだな」
真「Pさん、女将…すまねぇ…オイラ、江戸がこんな薄情な町だとは知らなかったぜ!」
律子「それじゃあ一人も!?」
真「あぁ。オイラが兄弟分の盃を交わした豪商までもが首を横にふってきやがった!」
P「恐らく奉行所から圧力がかかっているな」
真「テヤンデェ!二本差しが怖くて田楽が食えるか!」
P「あの…俺も一応侍なんだけど…」
真「オイラ、宵越しの銭は持たない主義なんだが
去年なくなったおっかさんに親孝行しようと思って貯めておいた2両5分
なんとなく手を付けないままにしておいた…これ使ってくんな!」
P「いや待て、商人連中に俺達に金を貸さないようにお触れが回ってるってことは」
真「なんだい」
P「ヨコハマ屋はメンツを傷つけた俺達をなんとしても消すつもりだな
5両用意できたところで難癖をつけて受け取る気はないのかもしれねぇ
恐らくお雪さんと一緒に御白洲に引きずり出す気だろう」
若い衆「頭ァ!おれっちが奉行所に火ぃつけてやりますぜ!」
若い衆「おれもやるぜ!」
若い衆「おう!みんなやろうじゃねぇか!」
真「バカ野郎!滅多なこと言うもんじゃねぇや!」
P「その血気が必ず役に勃つ時が来る…今はこらえてくんな」
律子「ちょいとPさん!どこいくんだい!」
P「今日はもう遅い。明日また集まって知恵を絞ろうや。じゃあな!」
律子「呆れた!一番薄情なのはあの人だよ!」
P宅
春香「だからさ、あたい達を逃してくれたら飴あげるよ、あ・め!」
やよい「あめってなんですかぁ」
春香「とーっても甘いお菓子だよ。知らないの?」
やよい「うぅー。家が貧乏で小さい時から忍術の勉強しかしてないから知らないことばかりなんです」
響「かわいそうに…自分が飼って一杯甘いエサをあげたいぞ!」
春香「ほらほら、あまーいお菓子だよーあまーい…糖分いっぱいだよー」
やよい「ううー…だめ!やっぱりだめです!」
春香「チッ」
ガラガラッ
P「ただいまーっと」
やよい「あっ!ご主人さまが帰って来ました!」パタパタ
P「ただいま、影」
やよい「むーっ…家ではやよいってよんでくれなきゃ、ヤです」
P「や、やよい」
やよい「」ニパーッ
P「よ、よせやい背中がむず痒いや!さ、捕虜の尋問はじめるぞ!」
地下 土蔵
春香「…縄がきつい。少し緩めてくれない?」
P 「ふふ、まさか。さてと、喋ってもらおうか。ヨコハマ屋番頭あずさは奉行所に賄賂を送っている。そうだな?」
響 「…」
P 「ふ、喋らねぇかそれもいいだろうよ」
響 「あ!その目!えっちぃことする気だな!自分は屈しないぞ!完璧だからな!」
やよい「」ムスーッ
P 「秘技!!!玉袋をおでこにペタリ!!!」
春香「ひ、響いいいいいいいいいいいいい!」
響 「ぎゃああああああああああああああああ!」
響 「なんちゃって♪」
P 「! クナイ!?」
やよい「ご主人様!あぶない!」ガバッ
ヒュン!!!!
P「わー!俺の玉袋ちゃんが!よかった…無事だった…」
春香「クナイがほしいの?ホラ!」
ビュン!
やよい「やっ!」
カキン!
春香「なかなかやるじゃなーい♪」
響 「楽しめそうだぞ!(あいつの玉袋、異様に長かったぞ…)」ドキドキ
P「貴様ら…シノビか!」
春香「どうするー?どっかの偉い侍かと思ったら本当にただの浪人だし」
響 「殺しちゃっていいんじゃないか?」
P 「フッ…なめるなよ小娘…この地下室がお前らの墓…あれ?カタナ!ボクのカタナは!?」
やよい「上においたままですぅ…」
春香「いかに無双の剣豪でもステゴロじゃどうしようもないわよねぇ」
響 「よくも玉袋をおでこにペタリとやってくれたな!」
春響「死ねっ!」
やよい「ご主人様!守り切れないかもですぅ!」
P「くっ!」
トントン
雪歩「誰…?」
真 「おいらだよ、お雪ちゃん」
雪歩「お頭!」
ガラッ
真 「すまねぇ。こんな夜更けに」
雪歩「いいえ。眠れなかったからお話相手が欲しかったんです」
真 「そうかい。邪魔するよ」
トントン
雪歩「誰…?」
真 「おいらだよ、お雪ちゃん」
雪歩「お頭!」
ガラッ
真 「すまねぇ。こんな夜更けに」
雪歩「いいえ。眠れなかったからお話相手が欲しかったんです」
真 「そうかい。邪魔するよ」
真「お前らは表を見はってな」
若い衆「へい!」
雪歩「私のせいでご迷惑をかけてしまって…」
真「そんなことはいいんだ!江戸は人情の町じゃねぇか
助けあいの心をなくしちまったら、人はこの町で生きちゃいけねぇんだ」
雪歩「お頭…」
真「でも人情だけじゃどうにもならねぇこともある…
ヨコハマ屋のあずさはどんな手を使ってもオイラ達を消そうとするだろう
だからどうしても行き止まりにブチあたっちまったら…オイラは君を連れてこの町を出る!」
雪歩「!」
真「心配いらねぇ!お前さん一人、オイラの腕で食わせてやらぁ!」
雪歩「こんな私のためにそこまで…ありがとうございます大将…」ポロポロ
真「ま、真って呼んでくれねぇか」
雪歩「まこと、さん…」
真「お雪ちゃん…」
若い衆「な、なんだてめぇ!頭!頭ァ!ぐふっ」
ガラッ
あずさ「大きな声で表まで丸聞こえですよ~聞いてるこっちが恥ずかしいわ~」
真「ヨコハマ屋!」
雪歩「ひぃ!」
あずさ「そんなことだろうと思いましたよ~お雪さん、一緒に来てもらいます~」
真「てやんでぇ!オイラの目の黒い内はこの家の敷居をまたがせねぇぞ!」
あずさ「じゃあ白くしますね~センセ~センセ~!」
ヌッ
貴音「面妖な…何故このような可憐な乙女を攫う必要が」
あずさ「それはセンセ~には関係ないことです~嫌なら結構ですよ~
支那渡来のらぁめんが食べられなくなるだけですから~」
貴音「う…娘、悪く思うな。これも憂き世の定め…」
スススススス…
真「!? この足の運び…コイツ、ケンカ慣れしてやがる!」
貴音「参る!」
春香「天海流忍術奥義! 火遁・努ん賀羅の術!!!」
どんがらがっしゃーん!!!!
やよい「うううう!負けませーん!」
響 「へー!春香の忍術を受けきったぞ!
じゃあ次は自分だ!琉球忍術奥義! 大蛇招来の術!!!」
蛇美「キシャアアアアアアアアアア!」
やよい「うわー!」グルグル巻き!
P 「クソー!やよいを離せー!」ポカポカ
蛇美「(かゆい…ハエでもとまったかな)」尻尾でピン!
P 「ぎゃああああああああああああああ!」
春香「弱すぎる…」
響 「本当にあの鬼神のごとき強さだった剣豪か…?」
響「ふっふっふ…蛇美…あんまり美味しそうじゃないけどエサの時間だぞ」
蛇美「♪」アーン
やよい「ご主人様…さよならです…今までお仕えできてやよいは幸せでした…」
???「待て!!!」
春香「誰!?」
???「シュッ!」
ビュン!
蛇美「ギャアアアアアアアアアアアアアアアス!」
響「へ、蛇美ー!」
春香「な、何奴!名を名乗れ!」
美希「眠り美希四郎…」
春香「あ、あの!斬った相手が眠るように事切れることとか
あと自分がしょっちゅう寝過ごして決闘にこないことから眠りの美希と呼ばれる、あの!」
響 「星井流剣術最高段位である”阿風”を与えられた唯一の剣豪という噂だぞ」
美希「ふ…恥ずかしいでござるなの」
P 「遅かったじゃねぇかよ…」
美希「伝書鳩で手紙をもらってすぐに駆けつけたでござるなの
ってPさん…そんなとこでひっくり返って何をしているのでござるなの?」
やよい「助かった…」
美希「Pさん!刀でござるなの!」ヒュッ
パシッ
P 「おう!これさえありゃ千人力じゃあ!覚悟しろい!」
春香「わぁー!待った!降参ですよ!降参!」
響 「しかたがないぞ…」
P 「じゃあ洗いざらい吐いてもらうぜ」
春香「わ、わかりました」
P 「でもそれだけじゃあ俺の気が収まらねぇや!一人一回ずつ玉袋をオデコにペタリとさせてもらうぜ!」
春香「~~~~~~~ッ!」ペタリ
響 「じ、自分はもう1回されてるから嫌だぞ!」
P 「おい!暴れるな!やよい!足を抑えてろ!」
やよい「動くなよ!すぐ済むから、すぐ済むから」
鼻にペタリ
響 「…」バタッ
P 「あーほら、だから動くなって言ったのに」
美希「…何やってるでござるかなの」
翌日
P「というわけだ。まとめてくれ」
やよい「はい~。ヨコハマ屋は黒井奉行に膨大な賄賂を贈り
見返りとして違法な高利貸し業や地上げに目をつぶってもらっていました
最近では奉行所の役人がその片棒を担いでさえいたようです
2人の密会の場所は料亭水瀬。日取りも判明していますぅ」
律子「…」
春香「そうなんですよ~♪ね、ね、役に立ったでしょ!逃してくれないかなぁ~」
響 「」
律子「こっちの子はなんでこんな呆けてんだい」
美希「聞かないであげてほしいでござるなの」
真 「うぅ…Pさん…」
P 「大将!全身ラー油でギトギトじゃねぇか!一体何があったんでぃ!」
真 「お雪ちゃんが…さらわれた…」
P 「なんだって!?」
真 「恐ろしいらぁめん剣士…四条貴音…やつは…強すぎる…」
P 「大将ほどのおと、女が…」
律子「黒井奉行とヨコハマ屋のあずさの差金だね!」
美希「燃えてきたのでござるなの!」
やよい「奉行とあずさの密会は、今晩です!」
P 「黒井奉行!ヨコハマ屋!許せねぇぜ!」
料亭水瀬
雪歩「ンー!ンー!」
黒井「ほう、この小娘が例の」
あずさ「えぇ~うるさいので猿轡をかましておきました~」
黒井「なかなか器量良しではないかヨコハマ屋。土地や金よりよっぽどこの体の方が価値があるぞ」
あずさ「よろしければお奉行様に献上したいと思いまして~…」
黒井「ほう…お主もワルよのぉ」
あずさ「いえいえ~お奉行さまほどでは~」
2人「はっはっはっは!」
声「まてぇええええええええええええええええええええええい!」
黒井「誰だ!」
P「ヨコハマ屋!黒井!てめぇらの悪行もここで終わりだ!」
あずさ「ナニィ~。あんたはこの間の弱っちい素浪人じゃない~」
真「オイラもいるぜ!」
やよい「私も頑張ります~」
美希「覚悟するでござるなのでござる!」
律子「あ、あたしは応援役なんで…」
黒井「くせものじゃ!であえ!であえええええ!!!」
貴音「…」スッ
あずさ「先生!しっかり頼むよ~!高いらぁめん払ってるんだからね~!」
貴音「コクコク…(しまった…昨日とんこつらぁめんを食しすぎて気持ちが悪い…」ゲップ
あずさ「野郎ども!じゅ~しぃにしてやんな!」
チンピラ「うおおおおおおおおおおおお!」
やよい「やっ!高槻流忍術!ゼニ投げの術!」ビシュ!
チンピラ「ぎゃあああああ!」バタッ
やよい「…大丈夫かな、フーッフーッ、あ、ちょっと曲がってるけど…これまた使えるよね?」
真「オラオラオラァ!どいたどいた~!火事とケンカとダンスはお江戸の華で~い!」ドカッ バキッ
チンピラ「うわあああ!」
め組「やっと暴れられるぜえええ!!ぶちのめしてやれえええ!」
チンピラ「ひーっ!」
美希「…(鎮まれ…美希の心…)」
貴音「…この女の剣気…ただごとではない…」ゲプッ
美希「…(心を消し去り剣と一つになる)」
貴音「なんという自然体…一点の曇りもない…」ゲプッ
美希「…(それこそが我が剣の極意でござるなの)」
貴音「まるで…眠っているかのような…」ゲプッ
美希「…(そう、”剣”と”私”を別のものだと考えてはいけないの。そもそも…)」
貴音「…はやく終わらせて横になりたい…」オエップ
黒井「あああああああ!余を!余を守れボンクラども!」
部下「ははっ!でやあああ!」
P 「」ヒュン!
部下「ぐわっ!」ドタ
P 「どうしたんだいお奉行さん。まぁ落ち着きなよ」
黒井「だ、誰か!誰か助けろおおおお!!!!」
P 「はっはっは!来ないならこっちから行くぜぇ!(実は俺ってこんなつええんだぜ~律子~見てるか~)」
律子「これも初めて食べるわね。あらおいし!奉行っていっつもこんなもん食べてんのね」モグモグ
貴音「あぁ…本格的に気分が悪い…強がらずに胃薬をもらうべきだった」ゲプッ
美希「(ということが昔あったの。つまり何が言いたいかって言うと剣というものは…)」
貴音「やっぱり3杯目でやめるべきだった…」ゲプッ
美希「(あの時お師匠さまは剣は心だっていったけど美希はちょっと違うなって思ってたのでも)」
貴音「いえ、2杯目半ですでに胃のあたりに違和感を感じていた気がします」ゲプッ
美希「(うーんでも考えてたら分からなくなってきたの。剣って本当に心なのかな?)」
貴音「はやく打ってこいよ…」オエッ
やよい「律子さん!これも美味しいですよ!」モグモグ
律子「あらほんとね!油紙につつみな!」モグモグ
やよい「はい!でも腐りやすいナマモノからやっつけちゃったほうがよくないですか?」
律子「そうね!じゃ、あんたはそっちの鯛いきなさい!塩分の濃いものは日持ちするから残しときな!」
やよい「はい!」
律子「ところで朝から当たり前みたいにいるけど、あんた誰?」
やよい「ご主人様に飼って頂いてる者です!」
律子「え?」
真「てりゃああああああああ!」
チンピラ「む、無念…」ガクッ
真「お雪ちゃ~ん!どこだー!」
雪歩「んー!んー!」
真「お雪ちゃん!無事だったのか!」ガバッ
雪歩「ぷはっ!真さん!」
真「もう、離さないぜ」
雪歩「まこ…」
ズキュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン
真「あらかた片付いたようだな…あれ?」
美希「zzzzzzzzzzzzz」
貴音「(だ、だれか私を厠へ…厠へ)」ピクピク
雪歩「相打ち…」
真 「あの眠り美希四郎と相打ちとは…やはりこの剣士、ただものではなかったか」
あずさ「…」ヌキアシ サシアシ
雪歩「待ちなさい!」
あずさ「あ、私のことは気にしないで~もう帰るところだから~」
真「そうは行くか!おう!縄持って来い!縛りあげてやる!」
あずさ「あ~~~~レ~~~~」
雪歩「胸の所に引っ掛かりがあって縛りやすいね!」
律子やよい「大将!」
真「おう!2人も無事だったか!あとは奉行だけだな!」
P 「え~んえ~ん痛いよ~」
律子「なにやってんのよあんた…全身切り傷だらけじゃない」
P 「だってぇ~こいつ意外に強いんだも~ん」
黒井「ゼェゼェ…痩せても枯れても北辰一刀流免許皆伝ぞ!貴様ら冥府の道連れにしてくれるわ!」
律子「あんたいいとこなしなんだから最後ぐらい格好いいとこ見せなさいよ!」グリグリ
P 「いててて!傷に塩辛い魚こすりつけるなよ!つーかなんでそんなもん持ってんだよ!」
やよい「ご主人様!」
真雪歩「Pさん!」
P 「ちくしょおおおおおお!」
ズバッ!!!
黒井「ぐあわあああああああああああああ!」
律子「やったあ!」
P 「安心しな。峰打ちだ。お前を裁くのは俺じゃねぇ。法さ」
黒井「うぐぐぐぐ」ドクドクドク
P 「あ、あれ?間違った?やべぇ傷口ふさがないと!おい律子!」
律子「ちょっと!人のお土産の魚をそんなとこに詰めないでよ!」
役人「御用だ!御用だ!」
真 「あっ…お役人…?」
数日後
七六五町奉行所
雪歩「こんな所に急に呼び出されて…私達どうなってしまうの…」
真 「でぇじょうぶさ、お雪ちゃん。ここのお奉行様は名奉行とし名高いんだ
誰かさんと違ってな!」ギロ
黒井「フン!ほざけ!」
あずさ「私たちは無罪よ~何もやましいことはないわ~」
春響「そうだそうだ!」
役人「静かにしませい!御白州をなんと心得る!」
役人「七六五町奉行、 遠山P左衛門尉様のおなーりー」
デン!デン!デンデンデン!
真「ははーっ!」
役人「お奉行様の御前である。頭が高い!」
黒井「ふ、ふざけるな!なぜ奉行の俺が…」
P 「まぁよい。早速吟味をとりおこなう!」
P「ヨコハマ屋番頭あずさ、その方、黒井奉行と結託し違法な高利貸し地上げなどにおいて
民町人を苦しめたとの訴状があがっておる。相違ないか」
あずさ「さぁ~なんのことだか~」
真「とぼけるな!」
P「黒井奉行、あなたはどうです」
黒井「知らんなぁ。そもそもなぜ俺がお前に裁かれねばならんのだ!
余の潔白が証明された暁にはおぼえておれよ左衛門尉!」
P「ほほう、ではあくまで無実を主張するわけですな」
黒井「当然だ!根も葉もない憶測にすぎない!」
真「ウソだ!」
真「お奉行様!この2人は本当に結託して民を苦しめていたんでさぁ!」
あずさ「証拠がないじゃないの~証拠が~」
黒井「そうだ!証拠を見せてみろ!」
P「め組の頭菊地真よ。その方ら以外に証人でもおればよいのだが」
真「そ、それは…そうだPさん!遊び人のPさんでさぁ!」
P「ほう」
あずさ「…じゃあ呼んでもらおうじゃないの~!ここにPさんを~!」
黒井「おう!ほれ!はやく呼んでみろ!その遊び人の!Pさんとやらを!」
P「やかましいやベラ棒めェ!!!!」
あずさ「な…」
P「さっきから黙って聞いてりゃいい気になりゃがって…
そんなに会いたいなら会わせてやるぜ!遊び人のPさんにな!」
あずさ「お奉行様。お戯れを~」
春香「そうですよ!あの素浪人はここにいないんですから!」
P「おうおうおう!目ん玉かっぽじってよ~く見やがれぃ!この長~く伸びた玉袋!見忘れたとは!言わさねーぜ!」
ドドーン!!!!!!!!!!
あずさ「え?」
黒井「な、なんだコイツ」
真 「たま…?」
雪歩「あわわわわわ」ブクブク
P「あ、しまった…ニンジャの2人にしか見せてないんだった…」
P「(ここはイチかバチか…いくぜ!)どうだどうだどうだ!みわすれたかよ!この懐かしい玉袋をよ!えぇおい!」グリグリ
春香「ぎゃー!忘れてません!あなたはPさんです!遊び人のPさんです!」
P「臭ってもいいんだぜ!この懐かしい玉袋をよ!ソイヤ!ソイヤ!」グリグリ
響「ひーっ!わかりました!あずさと奉行は悪いです!わるいやつらです!」
あずさ「え」
P「ふーっやれやれ。では裁きを申し渡す」
黒井「ちょ、ちょっとまて!こんな吟味があるか!」
P「黒井奉行、100叩きの後市中引き回しの刑!後、打ち首獄門!
ヨコハマ屋あずさ、おっぱい100モミモミのあと、俺の嫁100年の刑!
これにて一件落着!」
黒井「おい!待て!!!やり直せ!!こんなので死ねるか!」
千早「立ちませい!黒井…元奉行!」
亜美真美「たちませー!」
黒井「如月!キサマ!」
P「あぁ、如月同心はウチで雇うことにしたから、じゃあな黒井」
黒井「いやだーーーーーーーー!玉袋が決め手で死罪なんて…
罪を認めるからやり直して普通に切腹にしてくれーーーー!」
これが後の世に言う玉袋裁判の顛末である
そして数日後
律子「ありがとございましたー!
いらっしゃ…あら、来たの」
P 「うん」
律子「座れば?」
P 「うん」
律子「…」
P 「怒ってるのか?俺が…その…隠してたこと」
律子「まぁね」
P「悪かったよ…一番近しい存在のお前に隠し事をしていたこと…これからはなんでも話すよ…」
律子「アッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッホか!!!!!」
P「え?」
律子「誰がそんな事で怒ってんだい!奉行のくせに素浪人のフリしてウチでタダメシ食ってた事だよ!」
P「あぁ…ごめん」
律子「…まぁいいけどさ」
P「でもよ…奉行所の豪華なメシより、お前のとこで食う冷や飯とメザシの方が、100倍うまいんだぜ」
律子「P…」
P「律子…」
律子「誤魔化されるか!!!それとタダ食いとどういう関係があるんじゃコラ!!!」
P「ひー!」
如月「私がお答えします。奉行は吉原通いで公的資金を使い込んでしまうので」
亜美真美「奉行所ではご飯を食べさせてもらえないので~す」
P 「き、如月」
律子「はぁ~~~~~~~~~?!死ね!今すぐ死ね!」
真 「それじゃいってくるぜぃ!」
雪歩「あいよお前さん!」カチカチ
美希「zzzzz」
貴音「誰か厠へ…」
春香響やよい「奉行所の忍者(もの)だ!動くな!」
悪人「ひいいいいい!」
今日も江戸は平和だった
おわり
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