千早「私、テーマソングのタイトルも付けたいのだけれど」(104)

律子「もう勘弁して…」

伊織「今度は何よ?」

千早「ええ。私ね、そろそろ新しいテーマソングを作るべきだと思うの。各自のね」

春香「そ、それで?」

千早「そのタイトルを考えたいの」

響「それもプロデューサーの仕事じゃ…」

千早「もっともっとみんなと仲良く…」

真「わ、分かった分かった!」

雪歩「それを言われちゃうと断れないよね…」

真美「まぁ、タイトルだけならね」ヒソヒソ

亜美「うん。ホントに発売されるわけじゃないもんね」ヒソヒソ

千早「そうそう。私の知り合いで神前さんという方がいるのだけれど、話は通してあるから」

小鳥「ウ、ウソでしょ?」

伊織「なんでアンタにそんな権限があるのよ…」

千早「では、いつもの順番でいきましょうか」

春香「わ、私からだね」

あずさ「本当に発売されてしまうとなると…」

真「いままでの感じだとキツいものがありますね…」

千早「すってんリボンは…少し自信なさげなところがあるわ」

春香「そ、そうかな?」

千早「ええ。だから、自分の気持ちを宣言するようなタイトルにしたいわね」

響「つまり…?」

千早「『ワザと転んだワケじゃない』」

春香「えっ!?」

響「え?え?」

律子「きょ、曲のタイトルよね?」

千早「ただの曲ではないわ。大切なテーマソングよ」

貴音「テーマソングが『ワザと転んだワケじゃない』…」

伊織「いちいち宣言する辺りがあざといわね…」

千早「どうかしら、すってんリボン?」

春香「え、えっと…」

千早「…」ジーッ

春香「すごく…私らしいと思う…」

千早「そう。良かったわ」

雪歩「前途多難だよぅ…」

千早「お次はもやしちゃんね」

やよい「よ、よろしくお願いします!」

千早「もやしちゃんには…みんなを元気にする歌を歌ってほしいの」

小鳥「確かに、やよいちゃんのキャラクターには合っているけど…」

千早「最近は求人も少なくて、アルバイトで生計を立てている方も多いと聞くわ」

律子「だから?」

千早「そういう方たちを励まし、元気付ける曲…タイトルは」

真「タ、タイトルは?」

千早「『私アルバイトォォォ!!!』」

やよい「えっ!?」

春香「そんなこと宣言されても…」

やよい「う、うぅ?」

千早「アルバイトという立場にもっと自信と誇りを持ってほしい…そんな願いが込められているわ」

美希「込められても困ると思うな、ミキ」

亜美「やよいっち」ヒソヒソ

真「もう分かってるよね?」ヒソヒソ

やよい「う、うっうー!頑張って歌いますぅ!」

千早「ふふ。楽しみにしているわ」

伊織「はぁ…」

千早「ピンク嬢は…可愛らしい曲が良いわね。好きなのに素直になれない…そんな気持ちを表現するような」

貴音「ここまでは正しいのですが…」

千早「素直になれない…」

律子「恐怖の思考タイムに…」

千早「『下駄箱のお弁当』」

伊織「えっ!?」

やよい「なんか切ないですぅ…」

響「渡せなかったんだね…」

千早「そうよ。せっかくお弁当を作ったのに渡すことができない…だからそっと下駄箱に…」

あずさ「内容は可愛らしいと思うけど…」

小鳥「タイトルが…」

千早「どうかしら?」

真「出たよ、"どうかしら?"…」

雪歩「すごい殺し文句だよね…」

伊織「ま、まぁまぁ…じゃない?」

千早「ふふ…ピンク嬢にお似合いの曲になると思うわ」

春香「誉められてる気がしない…」

甘味たっぷり・すってんリボン「みんな~、ありがとーっ!それじゃ、最後の曲、聴いてくださーい!」
甘味たっぷり・すってんリボン「ラストソングは……、『ワザと転んだワケじゃない』!」

3月だぴょん!・もやしちゃん「みんなー、今日まで、ホントにホントに、ありがとー! じゃあ最後の曲、いっくよー!」
3月だぴょん!・もやしちゃん「ラストソングは、もっちろん、この歌!『私アルバイトォォォ!!!』!」

ツンツンデレデレツンデレレ・ピンク嬢「みんなー♪ 久しぶり~♪ 私が誰か、もっちろん、わかるわよねー?」
ツンツンデレデレツンデレレ・ピンク嬢「しばらく会えなかったみんなに、私から、歌のプレゼント! 曲は、もっちろん……!代表曲『下駄箱のお弁当』!!」

春香とやよいは普通の台詞とも取れそうな名前だから、MCが入るとタチが悪い

千早「お次は凛太郎ね」

真「う、うん!」

千早「凛太郎には"元気"と"クール"という、一見すると相反する要素を両立させてもらいたいの」

律子「コンセプトは悪くないのよね…」

千早「クールな部分は…"ダンシング"という言葉で表現したいわ」

響「たしかに真はダンス上手いけど…」

千早「元気な部分は…あ、そうよ!」

亜美「何やらひらめいたみたいだね」

千早「『シャカリキ☆ダンシング』よ!」

真「えっ!?」

春香(うわぁ…)

真美(ダ、ダサい…)

千早「うん。元気でいながら、なおかつクールなタイトルだわ」

真「えっと…えっと…」

亜美「諦めが肝心だよ、まこちん」ヒソヒソ

伊織「シャカリキにダンシングしなさい」ヒソヒソ

真「ボ、ボクにピッタリな曲になりそうだね!」

千早「ええ、私もそう思うわ」

小鳥「私の曲もあるんでしょうか?」ヒソヒソ

律子「諦めが肝心ですよ、小鳥さん」ヒソヒソ

千早「今回も好調ね。お待たせ白子ちゃん」

雪歩「う、うん…」

千早「白子ちゃんには詩を書くという趣味があるのよね?」

雪歩「そ、そうだけど…」

亜美「恥ずかしいことになりそうな予感が…」

千早「詩…ポエム…ぽえむ…」

響き「なんでひらがなに…」

千早「『ぽえ夢』」

雪歩「えっ!?」

真「夢にしちゃったよ…」

響「恥ずかしいぞ…」

雪歩「は、はわわ…」

千早「ぽえ夢…柔らかくて儚い、とても白子ちゃんらしいタイトルだわ」

小鳥「次の曲は『ぽえ夢』ですぅ、って雪歩ちゃんが言うんですよね?」ヒソヒソ

律子「そうなりますね…」ヒソヒソ

雪歩「が、頑張り…ますぅ…」

千早「あなたなら大丈夫よ、白子ちゃん」

美希「ちっとも励まされた気がしないの…」

千早「さて、お次は月麺着陸ね」

貴音「はい。よろしくお願いいたします」

千早「月麺着陸は…古風な口調が特徴的だわ」

真「それはそうだけど…」

千早「タイトルも古風な感じにしたいわね。古き良き日本、という感じに」

律子「また難しそうなことを…」

千早「『これは恋にてござ候』」

貴音「なんと!?」

あずさ「た、たしかに古風ね…」

伊織「どんな侍よ…」

貴音「そ、それは殿方が使う…」

千早「素敵な言い回しよね」

真美「ものすごく満足そうな顔だね…」

亜美「輝いてるよ、千早お姉ちゃん…」

貴音「あ、あなたの意志を尊重いたしましょう」

千早「ありがとう、月麺」

真「略した…」

春香「いまさら感が…」

それまでがそれまでだから『シャカリキ☆ダンシング』と『ぽえ夢』がまともに見えた…
俺、疲れてるのかな…
『これは恋にてござ候』も最初の3人よりマシな気がする

千早「お次は琉球アニ丸ね」

響「そ、そうだね」

千早「アニ丸は…海をテーマにしたいわね。沖縄の真っ青な海を」

律子「それも分かるけど…」

春香「普通に"沖縄の海"とかでいいんじゃないかな…」

千早「海…2人で手を繋ぎ、白い砂浜を…」

小鳥「この"間"が怖いのよね…」

千早「『海だよね?』」

響「えっ!?」

伊織「何がよ」

真「誰に対して質問してるんだろ…」

響「う、海なんじゃないの?」

千早「ええ、海よ。だけどあえて訊ねるの。乙女心ね」


春香「ち、千早ちゃんが乙女心…」

響「じ、自分…」

千早「…」ジーッ

響「頑張って歌う…ぞ…」

千早「期待しているわ」

真美「あの"ジーッ"も困るよね…」

千早「さて。お待たせしましたプルプル姉さん。いえ、プルねぇ」

春香「だ、だからその略し方は…」プルプル

あずさ「うふふ。よろしくね」

千早「プルねぇは…大らかさを表現したいですね。多少のことなら受け入れてくれるような」

真「プルプル姉さんを受け入れてるくらいだからね…」

千早「けれど、甘さだけでなく厳しさも持ち合わせています。本当の意味での優しさを…」

亜美「ここまてはすごくマトモなのに…」

千早「『謝罪文』」

あずさ「えっ!?」

「どこま☆いつま…でしょう?」(「私たちはずっと…でしょう?」)ってのがあったから「海だよね?」が普通に見えた

ググッたら、これしか引っ掛からなくて申し訳無いけど
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm14429259
響と貴音はこんな感じで受け答えしてるんだなぁ…と

雪歩「受け入れてないよね、それ…」

千早「いえ。あえて厳しい態度を取っているのよ。甘やかすだけではダメだから」

律子「ちょっと屈折しているような…」

あずさ「え、ええっとぉ…」

真美「困ってる困ってる…」

千早「お気に召しませんでしたか?」

あずさ「い、いえ~。とっても素敵だと思うわ~」

響「大らかだね、あずささん…」

千早「メカネちゃんは…」

律子「な、何?」

千早「キャッチコピーをそのままタイトルに」

律子「それは絶対イヤ!」

やよい「"いっぱいかけて☆"ってどういう意味」

伊織「やよいにはまだ早いの!」

やよい「う、うぅ…」

千早「仕方ないわね…それじゃあ…」

小鳥「それじゃあ?」

千早「『魔法もかけて』」

律子「えっ!?」

春香「魔法"も"?」

美希「すごく意味深なタイトルなの」

真「ついでに魔法もかけて、みたいな…」

律子「あ、あの…えっと…」

千早「『いっぱいかけて、だけど魔法もかけて』という、ある種の照れ隠しよ」

律子「…」

亜美「り、りっちゃん?」

真美「また遠い所へ旅立ってしまった…」

千早「ふふ…感動してくれたみたいで嬉しいわ」

雪歩「違う…違うんだよ千早ちゃん…」

千早「お次は雛テンパさんですね」

小鳥「や、やっぱり私も歌うのかしら?」

千早「当然です」

貴音「何故当然なのでしょう…?」

千早「雛テンパさんは…妄想するのがお好きみたいですね」

小鳥「ま、まぁ…」

千早「妄想…頭の中…」

あずさ「嫌な予感が…」

千早「『頭の中の貴方』」

小鳥「えっ!?」

真「せ、切ない…」

亜美「ぴよちゃんに合いすぎてる…」

小鳥「あ、あの…」ウルッ

響「涙目になってるぞ…」

千早「そんなに感動していただけたのですか?」

伊織「なんでそんな風に思えるのよ…」

小鳥「が、頑張って歌い…ます」グスッ

千早「はい。期待させていただきます」

貴音「ご期待に応えられる気がしないのですが…」

千早「マミーポコ、お待たせ」

真美「う、うん」

千早「マミーポコも、キャッチコピーをそのままタイトルに…」

春香(止めて…)プルプル

雪歩(紙オムツなのに"1人で出来るもん!"…)プルプル

真美「あ、新しいタイトルがいいな!」

千早「そう。それなら…マミーポコは最近思春期を感じさせるわ。つまり、大人への階段を昇り始めた…」

亜美「言われてみるとたしかに…」

千早「『恋昇り』」

真美「えっ!?」

春香「き、季節ものだね」

千早「思春期といえば恋の目覚め…そんな甘酸っぱさを表してみたの」

真「タイトルからは甘酸っぱさかが感じられない…」

真美「えっと…」

千早「あら?やっぱり『1人で出来るもん!』の方が」

真美「こ、『恋昇り』がちょ→気に入ったよ!」

千早「ふふ。良かった」

貴音「やはり不憫な…」

千早「海アーミーは…」

亜美「な、何かな?」

千早「やっぱり、まだまだ子供だわ」

亜美「う、うん…」

千早「まだまだ遊び盛り…」

伊織「否定は出来ないわね」

千早「遊ぶ…プレー…」

小鳥「ち、千早ちゃん?」

千早「『放課後の子供プレ→』」

亜美「えっ?」

小鳥(いかがわしいわ…)

響(いかがわしいぞ…)

千早「放課後、元気に遊んでいる姿が目に浮かぶわ」

伊織「それはアンタだけよ…」

亜美「こ、子供プレ→?」

千早「ええ。楽しそうでしょ?」

亜美「う、うん…そうだね…」

真「あんなにテンションの低い亜美は初めてだよ…」

千早「さぁ、最後ね」

美希「あふぅ…よろしく…なの…」

千早「ふふ。まさに"ねるねる寝るね"ね」

美希「起きました、なの!」

雪歩「これから美希ちゃんを起こすときはニックネームで呼べばよさそうだね…」

千早「ねるねる寝るねは…小悪魔的な曲にしたいわね」

春香「千早ちゃんの考える小悪魔ってどんなだろ?」

千早「『待ち合わせ場所はルイヴィトン』」

美希「えっ!?」

あずさ「小悪魔というか…」

やよい「買わせる気満々ですぅ」

美希「ミ、ミキ、そこまでヒドくないと思うな」

亜美「さすがのみきみきもご立腹のようですな…」

千早「そう?それなら『恋の質屋』という選択肢も」

美希「さ、さっきのがいい!」

千早「そう。気に入ってくれて良かったわ」

伊織「もう、なんでも、いいわ…」

すってんリボン「私のタイトル、すごくあざといよね…」

凛太郎「ボクのは昭和臭がするんだけど…」

ピンク嬢「可愛いって何なのかしら…」

海アーミー「そしてりっちゃんは…」

メカネちゃん「…」

マミーポコ「そ、そっとしておいてあげようよ」

雛テンパさん「事務員なのに…」

白子ちゃん「私のはけっこうマトモだったんだね…」

プルプル姉さん「私、こういうイメージなのかしら…」

もやしちゃん「私もですぅ…」

ねるねる寝るね「ミキ、そんなヒドいことしないの」

月麺着陸「貴方様、これは恋にてござ候。…などと」

琉球アニ丸「なんでちょっと乗り気なのさ…」

千早「そうそう。私のテーマソングのタイトルは『月歌』と」

一同「おいっ!!!」


お し ま い

終わり

誰か"恋にてござ候"の作詞作曲を…

読み返してきます


纏め
甘味たっぷり・すってんリボン:『ワザと転んだワケじゃない』
3月だぴょん!・もやしちゃん:『私アルバイトォォォ!!!』
ツンツンデレデレツンデレレ・ピンク嬢:『下駄箱のお弁当』
闇太子・凛太郎:『シャカリキ☆ダンシング』
萩原掘ーるディングス・白子ちゃん:『ぽえ夢』
わたくし立・月麺着陸:『これは恋にてござ候』
自分、完璧ですから…・琉球アニ丸:『海だよね?』
迷ラー・プルプル姉さん:『謝罪文』
いっぱいかけて☆・メカネちゃん:『魔法もかけて』
事務カスタム・雛テンパさん:『頭の中の貴方』
1人で出来るもん!・マミーポコ:『恋昇り』
チョイルド・海アーミー:『放課後の子供プレ→』
おにぎり(蜂蜜)・ねるねる寝るね:『待ち合わせ場所はルイヴィトン』

キャッチコピーと合わせるとメカネちゃんが一番酷いなぁ…。タイトルだけならすってんリボンともやしちゃんだけど

>>90
纏めありがとう
アニ丸のキャラが立ってきたな…

後、>>1の創作に敬意を表しておまけ。『これは恋にてござ候』の歌詞を
宇多田の『This is love』をフィルター掛けて、一部打ち直しただけだけど

予期さざる愛に自由奪はれたしかし 嗚呼 一目に分かちしぞ 冷たき言葉と暖かき接吻あぐよ これは恋にてござ候 これは恋にてござ候
夜とあしたの狭間 震ゆる手に デジカメ支えて とらふる人 後ろよりやはら 抱きつく人 なにか言いたけれど 次の瞬間 もうあしたなの
あららかなる雨も ふいに芽生ゆる愛も 嗚呼 不安と安らぎの 冷たき枕と暖かき床になるよ これは恋にてござ候 これは恋にてござ候
夢と夢のあいだ 怯えし目に デジカメ覗きて あくがるる人 我よりやはら 抱きてみしぞ いと言へねど もしかしせば こは愛かも
あららかなる雨に 鳴り止まざる遺伝子 嗚呼 咲かせてやりたきぞ 運命の花を、あてどなき魂の花を これは恋にてござ候 これは恋にてござ候
もう済みしと決めつけて損しき なんぢにもなきか? 閉ざされたりし扉開くる呪文 嗚呼 今度こそなんぢにきこゆとよしな
悪しき予感がすとわくわくしぬな 嗚呼 痛めつけなくてもこの身は いつか減ぶるものされば甘えてなんぼ これは恋にてござ候 これは恋にてござ候
予期さざる愛に自由奪はれたしかし 嗚呼 一目に分かちしぞ 冷たき言葉と暖かき接吻あぐよ これは恋にてござ候 これは恋にてござ候

デジカメってどう訳せば良いんだ?

なんか中原中也の詩みたいになったなwww

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