伊織「だから、今日は私の誕生日じゃないわよ変態」

P「なっ、なっなっなっ」

伊織「まっ、アンタなんかに教える気は無いけどね。とにかく勝手に盛り上がって馬鹿じゃないの？」

P「ぁっぁっぁっ」

伊織「だいたいそんなんだから仕事一つ取って来れないのよ、まっ、そこまで渡したいって言うならね？」

伊織「伊織ちゃんも悪魔じゃないんだから、さっ、アンタのプレゼントってのを受け取ってあげ

P「誕生日じゃないなら渡す必要無いもんな…すまん伊織、今度律子に聞いておくよ」

伊織「……は？」

P「まっ、プレゼントって言っても最近寒いからって思って買ったマフラーと手袋なんだけどさ…」

伊織「は？は？」

P「伊織には安すぎるもんな…ちょっと奮発して高い店で買ったんだけどスーパーアイドル水瀬伊織が付けるには安すぎる代物だもんな…本当にすまなかった。自分の事務所のアイドルの誕生日すら覚えてないなんてな」

伊織「だ、だから受け取ってあげるって言って

P「美希か春香にでもあげるよ…あの二人なら例え10円玉でも本気で喜んでくれそうだし……ごめんな伊織」

伊織「人の話を聞きなさいよこんの無能変態プロデューサー！」

P「聴いてるよ。勝手に盛り上がって馬鹿だったよな…こんなヘタレてるから仕事の一つも取れないんだもんな」

P「本当にすまなかった…」

伊織「……で？そのマフラーと手袋、どっちに渡すつもりなのよ」

P「落ち込み過ぎて正直どっちでもいいんだ…今は伊織に只々謝ることしかできないよ」

伊織「ど、どうでもいい気持ちでプレゼントされる二人の事を少しは考えなさいよこの馬鹿！」

P「……じゃあ処分する。そうだよな、伊織の言うとおりだよな…いい加減な気持ちで渡された方はたまったもんじゃないもんな」

伊織「しょ、処分？！」

P「うん……自分のはその時に買ったのが有るんだよ」

伊織「ま、待ちなさいよ。も、もしかしてマフラーと手袋って」

P「同じのだよ…伊織にプレゼントして付けてきてくれた日にお揃いのをつけて伊織をからかってやろうと思ったんだけどな……ごめんな」

伊織「……」

伊織「まっ、アンタがそうしたいならそうしなさいよ」

P「あぁ、そうだな…」

伊織「ほんと、勿体無い事するのね。怒るを通り越して呆れちゃった」

伊織「……す、捨てる位なら本来受け取るはずだった私が仕方ないから受け取ってあげ

ｶﾞﾁｬ

小鳥「ゔうぅ、車からここまでの距離だけで冬眠しちゃいそうですよぉ…鳥だけに！」

小鳥「あっ、鳥は冬眠しな

P「ちょうどいい処に来ましたね中鳥さん」

小鳥「……小鳥ですけど」

P「ねぇオードリーさん」

小鳥「誰が大鳥ですか！小鳥ですよ小鳥！」

P「はっけよい！」

小鳥「残った残った！って、それは関取です！」

P「ははは」

小鳥「その毎回毎回私の名前で遊ぶのやめてくれませんか？」

P「あっ、じゃあ今後絶対に弄りません」

小鳥「そ、それはそれで寂しいかな～なんて……で、なんですか？ちょうどいい処にって」

P「手袋はサイズ的に無理として、このマフ

伊織「似合うわけないでしょ！」

P「は？」

小鳥「な、なんか凄く傷付けられた気が…」

伊織「小鳥にマフラーなんて似合うわけないでしょ！」

小鳥「くはぁ！」

P「まぁ、サイズがな…」

小鳥「ゔうぅ、仕事しに来たのに既にやる気はドン底まで落ちました…」

伊織「そもそもこれは私のサイズで買って………ねぇ、ちょっと私にプレゼントするつもりだったマフラーと手袋、出しなさいよ」

P「？？あ、あぁ｣ｶﾞｻｶﾞｻ

伊織「……｣ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

P「ん？西野カナごっこでもし

伊織「全然合わないじゃないのよ！」

伊織「そもそも私の誕生日すら知らないのに手のサイズとか知ってるの？！」

P「……」

小鳥「あっ、私にぴった

伊織「何もかも適当じゃない！いい加減な気持ちで私たちのプロデューサーをする資格なんて無いわ！」

P「……｣

伊織「今すぐ荷物まとめて出て行きなさいよ！」

小鳥「プロデューサーさん、これ貰ってもいいですか？」

P「どうぞどうぞ。使って貰った方がこのマフラーと手袋も喜びますし」

伊織「人の話を聞きなさーい！！」

～レッスン場～

春香「成る程、それで伊織と仲直りがしたくて私に相談しに来てくれたんですね」

P「ごめんな？レッスン中なのに…」

春香「いいんですよ。寧ろ真っ先に私を頼ってきてくれてありがとうございます！」

P「ははは…それでな？伊織と仲直りをする為にはこれがいいんじゃないかと思ってるんだ」

春香「……？毛糸を抱えてどうするんですかプロデューサーさん」

P「春香は裁縫が得意だろ？」

春香「と、得意って程じゃないんですけど…えへへ」

P「伊織に手編みのマフラーと手袋をプレゼントしたいから教えてくれ」

春香「嫌です」

P「！？」

春香「はい。絶対に嫌です」

P「な、なんでだ…？だ、だって春香は既にやよいのべろちょろを改造に改造を重ねヴィトンの長財布にしたくらい裁縫が得意だろ？！」

春香「それでもです」

P「なっなっなっ…」

春香「伊織とはずっと仲悪いままでいいですよ」

P「そ、そんな…」

春香「そういう事なので、私はレッスンに戻りますね｣ｽﾀｽﾀ

P「お、俺はいったいどうすれば…」

美希「え？裁縫？」

P「美希は出来るのか？」

美希「う～ん……ねぇ貴音」

貴音「どうしたのですか？」

美希「貴音って裁縫とか好き？」

貴音「いえ…」

美希「う～ん、雪歩にでもお願いしてみたらいいと思うな」

響「さ、裁縫のことなら自分に

P「おーい、雪歩～」

雪歩「え？手編みのマフラーと手袋ですか？」

P「あぁ、如何せん裁縫は全くの素人でな…」

雪歩「ち、ちなみに誰に編んであげるんですか？」

P「伊織」

雪歩「……あぁ…伊織ちゃんに……」

P「ゆ、雪歩は裁縫得意じゃないのか？」

雪歩「……｣ｽﾀｽﾀ

P「あっ！！ゆ、雪歩…？」

響「ふふん！プロデューサー、裁縫なら自分に任せ

P「あっ！！やよいとか得意そうかも！」