姉「これ…小さい頃の私と弟くんの写真…?」(187)


姉「懐かしいなあ、これ私が八歳くらいかな」

姉「じゃあ弟くんは四歳くらいかあ」

姉「弟くん…かわいい…」

姉「でもなんでこんなのが弟くんの枕の下にあるんだろ?」


弟「…」 ガチャッ

姉「あ、弟くんおかえりー」

弟「なっなんで俺の部屋にいるんだよ!」

姉「ん?お布団干そうと思って」

弟「んなこと勝手にすんじゃねーよ!」

姉「ご、ごめんね弟くん…」

弟「…チッ いいから早くでてけ」

姉「わ、わかった…本当にごめんね」

弟「…」フィッ

姉「…」

弟「…今日大学は?」

姉「えっ? あ、えと、お休みなの」

弟「…ふーん」

姉「えと、じゃ、じゃあね」

姉(弟くん…最近怖いな…)

姉(中学生の頃は素直で優しかったのに…)

姉(私なにか悪いことしちゃったのかな)

姉(お母さんの代わりになれるように頑張ってるのにな…)

プルルルッ プルルルッ

姉「あ、電話…」ガチャッ

姉「もしもし? あ、お父さん?」

父『久しぶりだなー姉! 元気にしてるか?』

姉「うん元気だよー お父さんこそ、仕事は順調?」

父『そうだなー 二週間後くらいに一回そっちへ帰れるかもしれん』

姉「ほんとに?」

父『多分な そういえば弟は元気にしてるか?』

姉「弟くん? 毎日元気に高校行ってるよ」

父『そうかそうか じゃあそろそろ切るぞ』

姉「うん、お仕事頑張ってね」

父『ああ、またな』 プツッ

姉(お父さん帰ってきてくれるといいな…)

姉(あ、弟くんにも言っておこっと)


姉「弟くーん」コンコン

シーン

姉「…弟くん?」コンコンコンコン

シーン

姉「…弟くんいないのー?」ガチャッ

弟「おおおおいっ!!!なに勝手に入ってきてんだよっ!!!」

姉「だって弟くんが返事しないんだもん」

姉「て、あれ? なにしてるの弟くん、枕に顔を埋めたりして」

弟「なっ、なんもやってねーよ!!」

姉「あ、もしかして寝てたの?」

弟「そそそそうだよ!!」

姉「そっか、じゃあ邪魔しちゃったね ごめんね弟くん」

弟「べ、べつにどーでもいーよ」

姉「まだ夜ご飯できてないから寝てていいよ」

弟「…あっそ」

姉「ご飯できたらまたくるね」ガチャッ

姉(…あ、お父さんのこと言うの忘れちゃった)

姉「弟くん、そういえばお父さんが…」ガチャッ

弟「わあああッ!」ビクッ

姉「お、弟くんそんなに驚かなくても…」

弟「ったくなんだよっ!!」

姉「お父さんが… あれ?写真…」

弟「」ギクッ

弟「こ、これは別に…っ」アセアセ

姉「小さい頃の写真だよね?」

弟「え… み、見たのかよ…?」

姉「うん、さっきお布団干そうとしたときに」

弟「…最悪……」 ボソッ

姉「ん?なあに?」

弟「…なんでもねぇ…」

姉「…? 弟くん?」

弟「それで? 父さんがどうしたって?」

姉「あ、うん、二週間くらいしたら家に帰ってこれるかもって」

弟「え、帰ってくんの…?」

姉「多分一時的にだと思うけど」

弟「そ、そっか」

姉「嬉しいね お父さんに会うの久々だし」

弟「別に…」

姉「もう、すぐそういうこと言うんだから」

弟「…姉ちゃんはさ、嬉しいのかよ」

姉「だってお父さんに会うの一年ぶりくらいだよ? もちろん嬉しいよ」

弟「…そっか」

姉「あ、もうこんな時間 早くご飯作るね」 ガチャッ

タッタッタッ


弟「……姉ちゃんの馬鹿…」ハァ

姉「るんるんるー」テキパキ

デンワダゼコノヤロウ! デンワダゼコノヤロウ!

姉「っとと、携帯携帯」ピッ

姉「もしもし姉です」

男「よっ 姉!」

姉「あ、男くん どうしたの?」

男「大学休みで姉に会えないのが寂しくてさー」

姉「もー男くんたらいろんな子にそう言ってるんでしょ」

男「んなわけねーって!」

姉「じゃあそういうことにしといてあげる」

男「ったく信じてねーな」

姉「そんなことないよー」

男「まあいーや 今から姉んち行ってもいい?」

姉「え? 今?」

男「今日一緒に飯食う奴いなくてさー」

姉「でもうち弟いるし…」

男「え? 姉って弟いるんだ!」

姉「うん、高2のね」

男「まじでー! じゃあ紹介してよ!」

姉「いいけど…」

男「じゃあ今から行くから! 飯よろしくな~」プツッ

姉「まったくもう…」

姉「弟くーん ご飯できたよー」コンコン

弟「今日なに?」ガチャッ

姉「今日はハンバーグだよ」

弟「そっか」

姉「あ、それでね、実はこれから…」

ピンポーン

男「ちーっす」

姉「いらっしゃい あがっていいよー」

男「おっじゃましまーす」ドカドカ

男「おー君が弟くんね!」

弟「…誰これ」

姉「大学の友達の男くんだよ」

男「よろしくなー弟くん」

弟「友達…ね」

男「おっハンバーグうまそー!」

姉「どうぞ召し上がれ」

男「いっただきまーす」

姉「弟くん?食べないの?」

弟「あ、いや…いただきます…」

男「うめー! 姉料理上手いな」

姉「そ、そうかな」

男「うん! 絶対いいお嫁さんになるなー!」

弟「」ピクッ

姉「お嫁さんなんてそんな…」

弟「…ごちそうさま」ガタッ

姉「え、弟くんもういいの? 全然食べてないよ?」

弟「いらね…」パタン

姉「…弟くん……」

男「……」

男「ふー ごちそーさま! すげぇうまかった」

姉「それはよかった」

男「…もうちょっと居てもいい?」

姉「? いいけど…」

男「じゃあ姉も一緒にテレビみよーぜ!」

姉「でも片付けが…」

男「いーじゃんいーじゃん! ほらここ座って!」ポンポン

男「ははっこのドラマ超ありきたりな展開だわ!」

姉「ほんとだね」

男「兄妹でなんてムリに決まってんじゃんよー」

姉「…そう、だね…」

男「でもさ、俺たちみたいな関係だったらなんの問題もなくね?」

姉「な、なに男くん…顔近……っ」


弟「なにやってんだよ!!」

姉「お、弟くん…っ」ギュッ

男「…邪魔すんなよ…」ボソッ

弟「姉ちゃん大丈夫!?なにもされてない!?」

姉「だ、大丈夫…」

男「…ごめん姉… ついうっかり…」

弟「うっかりで俺の姉ちゃんに手ぇ出してんじゃねーよ!」

姉「だ、大丈夫だから…弟くん怒らないで…」

男「ごめんな姉… 今日はもう帰るわ」

弟「…」

男「じゃあまた大学で…な?」

姉「う、うん…また、ね……」

男「弟くんも、君の大事な“家族”に手出したりしてごめんな」

弟「…早く帰れよ」

男「…じゃーな」ガチャッ

姉「ご、ごめんね急に抱きついたりしちゃって」パッ

弟「あ、いや…別に…」

姉「男くんたらどうしちゃったんだろ、いつもはあんなことしないんだけど…」

弟「姉ちゃんさ、もう少し気をつけた方がいーんじゃーの」

姉「え、気をつけるって…」

弟「あーいう男とかさ、姉ちゃん危機管理なさすぎんだろ」

姉「でも男くんあんなことするような人じゃないし…」

弟「だから! そーいうのが甘いってんだよ!」

弟「男なんてな! みんな結局あんなことしか考えてねーんだよ!」

姉「…でも……」

弟「チッ…もーいいよ…」

姉「…弟くんは、あんなことしないでしょ…?」

弟「なっ…」

姉「でも、ごめんね お姉ちゃん、もうちょっと気をつけるね」

弟「…俺だって」

姉「ん?」

弟「…なんでもねぇ 俺、風呂入る…」

姉「あ、うん…」

姉「…片付けしなきゃ」ハァ

オイメールダゾ! オイメールダゾ!

姉「メール…男くんからだ…」ピッ

男[今日は本当にごめんな 反省してる 飯、めっちゃうまかった もし嫌じゃなかったらまた家行っていい?]

姉「やっぱり男くん、悪い人じゃないよね」

姉「[大丈夫だからもう謝らないで ぜひまた来てね]っと…」ピッ

姉「なんか疲れちゃったな…」

姉「ちょっと寝よっと…」



弟「風呂出たぞ…って」

弟(…寝てる……)

弟「おい、風邪ひくぞ… って起きないか…」

弟「ったく…しょうがねぇな」

フワッ

姉「んん…」ウトウト

姉「ん、もう9時になっちゃった…あれ?」

姉(カーディガン…弟くんのだ…)

姉「…」ギュッ

姉「弟くん?」コンコン

弟「…入れば?」

姉「うん…カーディガンありがとね」

弟「ああ、別にいーよ」

姉「弟くん、あの写真みせて」

弟「え!?」

姉「あの枕の下にあったやつ」

弟「あ、あぁいいけど…はい」

姉「ありがとー」

姉「弟くんかわいいなぁ」

弟「ブフッ!?」

姉「ん?」

弟「あ、いや別に…」

姉「懐かしいねーこの写真のとき覚えてる?」

弟「お…覚えてねぇけど…」

姉「そっか、そうだよね」

姉「これね、叔父さんの結婚式のときなんだけど」

姉「すごく嬉しいことを弟くんが言ってくれたんだよ~」

弟「す、すごく嬉しいことってなんだよ?」

姉「…そこまでは覚えてないんだけど…」

弟「覚えてねーのかよ!」

姉「うーん、なんだったかなあ…」

弟「いや、思い出さなくていい!いいから!」

姉「そ、そう?じゃあまあいっか」

弟「……」

姉「けどなんでこんな写真持ってたの?」

弟「」ギクッ

弟「い、いやっ別に深い意味はねぇよ!!!」

姉「どこにあったの? もっと他の写真も見たいな」

弟「…クローゼットの棚にアルバムあるけど」

姉「ほんとに!? 出して出して!」

弟「ったくしょうがねぇなー」ガサゴソ

弟「ほら」

姉「わーありがとう!」

姉「わー超懐かしい~」パラッ

弟「…」ジッ

姉「…お母さん、映ってる」

弟「…ああ」

姉「やっぱりお母さん綺麗だね」

弟「そうだな…」

弟「姉ちゃんに似てるな、若い頃の母さん」

姉「そう、かな」

弟「うん これなんか、ほら」

姉「うーん、自分じゃわかんないなあ」

弟「似てるよ、姉ちゃん綺麗だし」

姉「えっ」

弟「! あっ、いや、その…っ」ワタワタ

姉「…ふふっ」

弟「わ、笑うなよっ!」

姉「あはは、ごめんね …弟くんも若いお父さんに似てるよ、ほら」

姉「…お父さんとお母さん、お似合いだね」

弟「ああ、そうだな」

姉「じゃあ、私と弟くんもお似合い、かな?」

弟「なななななっ!?」

姉「なーんてね」

弟「…っ」

姉「けど弟くんほんとカッコいいし、彼女とかはいないの?」

弟「…そんなのいらねーし」

姉「きっと弟くんのこと好きな子とかたくさんいるよ」

弟「…そんなのどーでもいい」

姉「もーじゃあ好きな子とかは?」

弟「……」チラッ

姉「ほら、お姉ちゃんに言ってみて!」

弟「…いねーよ」

姉「嘘だー 今のは絶対いるって!」

弟「いいって どうせ言ってもわかんねぇだろ」

姉「…そ、そっか そうだよね」シュン

弟「あ、いや、そうじゃなくて…」

弟「好きな奴はいる、けど…絶対かなわねぇんだ…」

姉「な、なんで?」

弟「…いろいろあんだよ……」

姉「そっか…」

弟「姉ちゃんはどーなんだよ…?」

姉「わ、私?」

弟「姉ちゃんは…どうなんだよ…」

姉「私は…」

オイメールダゾ!オイメールダゾ!

姉「あ、メール…」ピッ

弟「…さっきの男?」イラッ

姉「ううん、違う友達」

弟「…おとこ?」イラッ

姉「違うよー女の子、ほら」

弟「女…あぁ、こいつか」

姉「あ、そっか弟くん知ってるんだっけ」

弟「うん、そいつがうちに来てたときにな」

姉「弟くんすっごくいじられてたもんね」クスクス

弟「で?メールなんだったの?」

姉「えっとね、『これからうち来ない? ちょっと話したいことあるんだけど』だって」

弟「これから?9時過ぎてるぞ」

姉「うーん、なんか急ぎの用事みたいだし…」

弟「明日じゃだめなのかよ?」

姉「…気になるから、ちょっと行ってくるね」

弟「しょうがねぇな、気をつけろよ」

姉「うん、じゃあ行ってきます」ガチャッ

弟「……はぁ」

弟「……寒いな…」

弟「早く帰ってこいよ…」ボソッ

女「ごめんねーこんな時間に」

姉「いいよいいよ、それで話ってなあに?」

女「いやぁ、それがさあ…」

女「男くん…いるじゃん?」

姉「男くんがどうかしたの?」

女「それがさ、あいつ姉のこと好きみたいでさ」

姉「え…ほんとに?」

女「本気っぽいよ…今日、あいつ姉んち行ったでしょ?」

姉「うん…て、なんで知ってるの?」

女「男からメールきた」

女「それでさ、弟のこと、しつこく聞いてきてさぁ」

姉「弟くん?なんで?」

女「なんでってそりゃ…、いや、まぁいいや」

女「とにかく気をつけなよ…弟くんにも伝えておきな」

姉「うん…わかった」

女「しっかし大変ねぇあんた」

姉「え、なんで?」

女「弟に男に…」

姉「弟くん?」

女「あ、いやなんでもないなんでもないハハハ」

姉「?」

女「あ、今日泊まってくっしょ?」

姉「いいよ、弟くん待ってるし」

女「ったくこのブラコンめ」

女「…いや、それは違うか」

姉「なに?どういう意味?」

女「まぁいーからいーから」

女「もう11時過ぎてるし、危ないじゃん 泊まっていきなって」

姉「うーん…じゃあ、泊まっていこうかな」

女「それがいいって」

姉「ごめんね、一泊お願いします」

女「はいはい」

姉「あ、弟くんに電話しとかないと」

女「かけといてやんな 私布団準備してくるわ」

プルルル プルルル

弟『はい』

姉「あ、弟くん?」

弟『姉ちゃん …もう帰ってこない、よな?』

姉「うん、ごめんね…」

弟『いや、その方が安全だし』

姉「あ、あのね弟くん…」

弟『ん?なに?』

姉「実は男くんがね」

弟『男っ!?まさかそこにいるんじゃないよな!?』

姉「い、いないから大丈夫だよ…けど」

弟『けどなんだ!?』

姉「それが…」

ピンポーン

弟『…なんか誰か来た わり、ちょっと切る』

姉「ちょ、ちょっと待って弟くん!」

弟『大丈夫だって じゃあな、おやすみ』プツッ

姉「弟くん!弟くん!」

女「どうしたー?」

姉「電話してたら…家に誰か来たみたいで」

姉「弟くん、電話きっちゃって…」

女「まじで?」

姉「心配…やっぱり私帰っ…」

女「やめときなって!もし男だったなら今あんたが行ったら余計危ないでしょ!」

姉「でもっ!」

女「どうしてもって言うなら、とりあえず男に電話してみなって」

姉「あ、そ、そっか…」

プルルル プルルル

男『おー姉!今日はほんとごめんな?』

姉「あれ、出た…」

男『え?なに?』

姉「あ、ううんっ ごめん、なんでもないの ごめんね」

男『えーもう切っちゃうの?』

男『もう少し話ししようぜ せっかくかけてきたのに』

姉「あ、う、うん」

男『やりい! で、昨日さー…』

姉(…弟くん、大丈夫だよね…)

姉(でも誰だったんだろ…)

男『でさ、そのとき…って聞いてる?』

姉「あっ、うん聞いてるよ」

姉(朝になったら電話してみよ…)

~朝~

姉「…」プルルル プルルル

姉「……」プルルル プルルル

姉「…出ない」プルルル プルルル

女「え、まじ?」

姉「うん、ど、どうしよう…弟くん…っ!」

女「とにかく家に行こう!!ほら、しゃきっとしなって!!」

姉「う、うん…っ」

姉(弟くん…弟くん…!)

ガチャッ

姉「弟く…っ !!」

姉「弟くん!?弟くん!!!!」

女「随分殴られてるな…誰がこんなこと…!」

姉「弟くんしっかりしてっ!」

弟「う、…うぅん…ぃってぇ」

姉「弟くんっ!!よかった、大丈夫っ!?」

弟「姉ちゃん…?」

姉「よかった…よかった弟くん…!」

女「弟、なにがあったんだよ?」

弟「わか、んねぇ… なんか知らねぇ奴が来て、いきなり殴りかかってきて…」

姉「知らないひと?」

女「…なるほどね ごめん、ちょっと帰るわ」

姉「えっ、でも」

女「いいから 弟の手当てしてやりな」

姉「わ、わかった… ありがと女ちゃん」

姉「とにかく部屋いこっか…立てる?」

弟「あ、あぁ…」ヨロヨロ

姉「大丈夫?」

弟「大丈夫…先、部屋行ってるな…」

姉「う、うん…」

姉「救急箱どこだっけ…」

姉「ほら、ベッドに座って」

弟「うん…」ドサッ

姉「ごめん、しみるかもしれないけど…我慢してね?」チョンチョン

弟「っつ…!」ピクッ

姉「あ、ごめんね 大丈夫…?」

弟「大丈、夫…」

姉「…このくらいでいいかな…」

弟「姉ちゃん、ありがとう…」

姉「ううん、ごめんね弟くん…」

弟「なんで謝るんだよ…」

姉「だって私が家にいれば…」

弟「そしたら姉ちゃんがケガしてたかもしんねーじゃん」

弟「俺、そんなの耐えらんねぇ」

弟「だから…いいんだ」

姉「弟くん…」

弟「あのさ…あの写真、とってくんね?」

姉「ん…はい」

弟「この時さ、俺が姉ちゃんに嬉しいこと言ったっていってたじゃん」

姉「うん」

弟「姉ちゃんは覚えてなかったみたいだけど…」

弟「俺、覚えてんだ」

姉「え…ほんとに?」

弟「まぁな…」

姉「弟くん…なんて言ってくれたの…?」

弟「……」

姉「…教えて?」

弟「…“姉ちゃんと結婚する”って……」

弟「“俺がずっと姉ちゃんを守る“って…」

弟「そう、言った…」

姉「弟くん……」

弟「…今も、そう思ってる」

姉「え…」

弟「結婚ができないことはわかってる」

弟「でも、守ることくらい出来るだろ…」

姉「弟くん…」

弟「俺、姉ちゃんのことが好き、なんだ…」

弟「駄目なことだってわかってる 何度も諦めようとした けど…っ」

姉「ん」 チュッ

弟「」

姉「わかったから…ね?」

弟「…っ!」 カァァァ

弟「っなにしてんだよ!!!!///」

姉「なにって…キス…」

弟「うわああああ言うなああ!!」

弟「んだよ…俺だって…」ブツブツ

姉「…弟くん?」

弟「あんだよ…?」

姉「私も好きだよ、弟くん」

弟「っ!」 カァァァ

姉「弟くん、大好き」

弟「わかったから何回も言うなっ!」

弟「ちくしょー…俺だっせぇ…」

姉「弟くんはカッコいいよ?」

弟「やめてくれぇ…!」 カァァァ

姉「ねぇ弟くん」

弟「…なに?」

姉「守るだけじゃなくてね、」

姉「幸せにして…ほしいな…」

弟「…!!」

弟「…」ハァ

姉「…弟くん…?」

弟「ったりまえだろ」

弟「俺が姉ちゃんのこと、ずっと守って幸せにする」

姉「よろしくね、弟くん」ギュッ

弟「…おう」 ギュ

~後日談~

女「それで結局ハッピーエンドかあ」

姉「えへへ…」

女「これじゃ、わざわざ他人雇ってまで弟のこと殴りにいった男が可哀想だわ…」

姉「男くん…あれからどうしたの?」

女「ん? あー、私が殴っておいたww」

姉「え」

女「三倍…うーん、五倍返しくらいしといたから安心して」

姉「そ、そっか…」

女「そのうち、あんたんちに謝りにいくと思う」

姉「うん…」

女「弟は?元気?」

姉「うん、怪我も治ってきてるし」

女「それはよかった」

姉「女ちゃん、色々ありがとう」

女「いいっていいって」

女「私、あんたら姉弟のこと好きなんだ」

女「いつかこうなったらいいなーって思ってたし」

女「役に立ててよかったよ」

姉「うん」

女「あ、そろそろ弟帰ってくる時間じゃないの?」

姉「ほんとだ じゃあ帰るね」

女「おー じゃあね~」

姉「ただいまっ」ハァッハァッ

弟「おかえり …走ってきたのかよ?」

姉「だ、だって、弟くん帰ってくる時間だったし」

弟「いいって別に…子供じゃねーんだし」

姉「やだ…私が帰ってきたかったんだもん」

弟「ったく…//」

姉「おかえり弟くん」

弟「ただいま姉ちゃん」


おわり


男のくだりもうちょっと広げて欲しかったな

見ててくれた人
支援してくれた人ありがとう

楽しかったわ

>>173
なんか男嫌われてたからwww
すまんwww

>>175
嫌われてるからこそボコボコにされてたらイヤッフゥするんだろう。

>>178
それもそうだな…

安価ミスった
>>176

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